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【発明の名称】 脱穀機における脱穀処理装置
【発明者】 【氏名】浜田 昌宏

【要約】 【課題】穀稈の脱粒性の難易度や穀稈流量に大小の異なりに対応し、いずれの場合にも適正に能率よく脱穀処理でき、選別作用も良好に行われるようにする。

【解決手段】扱室と処理室とで穀稈を脱穀処理し、脱穀物を揺動選別体で選別する脱穀機において、揺動選別体のチャフシ−ブ上方に配設するストロ−ラック部を、扱室の終端部の下周り側に開設する開閉自在な排塵口と扱室排稈口の下方位に対応位置させた脱穀処理装置にしている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】処理胴(22)を内蔵した処理室(3)の始端側を、扱室(1)の排稈側に開口する送塵口(2)を通して扱室(1)に連通させるとともに、同処理室(3)の終端側を、前記扱室(1)の後方に配設される排塵室(8)の上部に向けて開口させ、扱室(3)の下方から後方の排塵室(8)内に延出する揺動選別体(7)を設けて、扱室(1)の受網(9)からの漏下物と、扱室(1)の排稈口(10)からの排出物のうちの落下物と、処理室(3)からの漏下物とを揺動選別体(7)に受けて揺動選別する脱穀機において、前記揺動選別体(7)のチャフシ−ブ(13)の上方にストロ−ラック(14)を設け、このストロ−ラック(14)部を、扱室(1)の終端部の下周り側に開設する開閉自在な排塵口(4)と前記扱室(1)の排稈口(10)の下方位に対応位置させてあることを特徴とする脱穀機における脱穀処理装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、扱胴を内蔵した扱室と処理胴を内蔵した処理室によって穀稈を脱穀し、その脱穀物を扱室等の下方に配設する揺動選別体でもって選別処理する脱穀機の脱穀処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、処理胴を内蔵した処理室の始端側を、扱室の排稈側に開口する送塵口を通して扱室に連通させ、かつ、その処理室の終端側を前記扱室の後方に配設される排塵室の上部に向けて開口させるとともに、扱室の下方から後方の排塵室内に延出する揺動選別体を設けて、扱室の受網からの漏下物と、扱室の排稈口からの排出物のうちの落下物と、処理室からの漏下物とを揺動選別体に受けて揺動選別する脱穀機が知られているが、この種の脱穀機によると、穀稈が脱粒性の難なものである場合や穀稈流量が大である場合等には扱室と処理室の協同による脱穀処理で能率が上がるけれども、逆に、穀稈が脱粒性の易なるものや穀稈流量が小である場合には脱穀処理が過剰になって余計に藁屑など塵埃を発生させて爾後の選別作用に悪影響を与えることになり易い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、扱室と処理室とで穀稈を脱穀処理する脱穀機において、脱穀する穀稈の脱粒性が難な場合や穀稈流量が大である場合、穀稈の脱粒性が易な場合や穀稈流量が小である場合のいずれにおいても、適正に能率よく脱穀処理することができるとともに、選別作用も良好に行われるようにすることを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】そして、目的を達成するため、処理胴を内蔵した処理室の始端側を、扱室の排稈側に開口する送塵口を通して扱室に連通させるとともに、同処理室の終端側を、前記扱室の後方に配設される排塵室の上部に向けて開口させ、扱室の下方から後方の排塵室内に延出する揺動選別体を設けて、扱室の受網からの漏下物と、扱室の排稈口からの排出物のうちの落下物と、処理室からの漏下物とを揺動選別体に受けて揺動選別する脱穀機において、前記揺動選別体のチャフシ−ブの上方にストロ−ラックを設け、このストロ−ラック部を、扱室の終端部の下周り側に開設する開閉自在な排塵口と前記扱室の排稈口の下方位に対応位置させた脱穀機の脱穀処理装置にしている。
【0005】
【作用】したがって、例えば脱粒難なる穀稈を脱穀するときは、扱室終端部の下周り側に開設する排塵口を閉塞して扱室内に穀稈を供給する。そうすると、穀稈は扱室の始端部から終端部に移行する間に脱穀され、脱穀物は受網から漏下し受網を漏下しない穂切れなどの未処理物は排稈側の送塵口から処理室内に送出され引き続きここで打穀処理されて脱穀処理が完了し、扱室の受網を漏下した脱穀物とともに揺動選別体等で選別される。
【0006】また、脱粒易なる穀稈を脱穀するときなどは、扱室終端部の下周り側に開設する排塵口を開放して扱室内に穀稈を供給すると、穀稈が扱室の始端部から終端部に移送される間に脱穀処理が完了し、脱穀物は受網から漏下し、また、受網から漏下しないものは扱室の終端部に至って排塵口から排出されて、受網から漏下するものと排塵口から排出されるものとが揺動選別体等によって選別されるのであり、この場合に排塵口から比較的多量に排出される落下物は、その下方で待ち受ける揺動選別体のストロ−ラックに受けられて選別され、チャフシ−ブに目詰りなどの悪影響を与えることなく良好な選別が行われる。
【0007】
【実施例】以下、この発明による脱穀処理装置に関し実施例図を参照し説明すると、(1)は扱胴(6)を内蔵する扱室、(7)は扱室(1)の下方から後方の排塵室(8)内に延出して前後方向に揺動し、扱室(1)の受網(9)からの漏下物と、扱室(1)の排稈側の排稈側の排稈口(10)から脱穀後の排藁と共に排出され落下するものと、処理室(3)から漏下するものとを受けて選別する揺動選別体で、該揺動選別体(7)は、前方側の始端側からグレンパン(11)とグレンシ−ブ(12)を架設し、このグレンシ−ブ(12)の上方にチャフシ−ブ(13)を配設し、チャフシ−ブ(13)の上側で前記排稈口(10)の下方に短長のストロ−ラック(14)を設け、これらが一体となって揺動するように構成されている。
【0008】また、(15)は前記グレンパン(11)の下方に設けた選別風起風用の横断流ファンであり、この横断流ファン(15)から吹き出る風によって揺動選別体(7)を下側から吹き抜ける選別風路(16)が形成されている。(17)と(18)はスクリュ−コンベヤを内装して横設された1番物樋と2番物樋、(19)は排塵室(8)の側部で扱口(20)にそって張設するフィ−ドチエン(21)側に設けた吸引排塵ファンである。
【0009】処理室(3)は、フィ−ドチエン(21)とは反対側で扱室(1)の排稈側から揺動選別体(7)の一方側上方に沿って前後方向に設けられ、排塵室(8)の側部まで延設されて扱室(1)に並設されているのであり、処理室(3)内には処理胴(22)が回転自在に内蔵され、その始端側は扱室(1)の排稈側に開口する送塵口(2)を通して扱室(1)に連通し、同処理室の終端側は排塵室(8)の上部に向け開口している。また、前記2番物樋(18)の搬送終端側はスロワ−(23)によって揺動選別体(7)の上方に連通し、フィ−ドチエン(21)の終端部から斜め後方に向けて排藁チエン(24)が延設されている。
【0010】次に、前記受網(9)の扱室(1)終端部は開口する送塵口(2)幅とほぼ幅のものに分割され、この分割された受網部分が本発明にいう閉塞板(5)になり弧状のガイド受(25)(25)にそって所定のところに差し込まれ、抜き出して脱することによって扱室(1)終端部の下周り側に排塵口(4)が開設されるのである。
【0011】そして、前記の閉塞板(5)の奥部と送塵口(2)の下縁との間には送塵ガイド板(26)が斜設されて閉塞板(5)の奥部は差し込み時にこの送塵ガイド板(26)に当接し、手前側はフィ−ドチエン(21)側の機壁に開口する着脱口(27)から挿入して固定される接当部材(28)の押圧により、所定のところに固定されるようになっている。
【0012】したがって、接当部材(28)を取り外して着脱口(27)から閉塞板(5)をガイド受(25)にそって差し込んでから接当部材(28)を取着すると閉塞板(5)は所定のところに固定されて排塵口(4)を閉塞するのであって、扱室(1)内に供給された脱粒難なる穀稈は(イ)方向に回転する扱胴(6)によって扱室(1)の始端部から終端部に移行する間に脱穀され、脱穀物は受網(9)から漏下し受網(9)を漏下しない穂切れなどの未処理物および長尺の藁稈などは送塵ガイド板(26)に案内されて送塵口(2)から処理室(3)内に送出され引き続きここで打穀処理されるのである。そして、扱室(1)の受網(9)から漏下したもの処理室(3)から落下するもの等は揺動選別体(7)の揺動作用と選別風路(16)を吹流する選別風によって選別され1番物は1番物樋(17)に集合ののち取出され、2番物は2番物樋(18)からスロワ−(23)により揺動選別体(7)の始端がわに返されて再選別され、塵埃は吸引排塵ファン(19)により吸引されて機外に排出されるのであり、排稈口(10)から出る脱穀後の排藁はフィ−ドチエン(21)の終端部から排藁チエン(24)に受継されて搬出されるのである。
【0013】また、接当部材(28)を取り外して着脱口(27)から閉塞板(5)をガイド受(25)(25)にそって抜き出すと排塵口(4)は開放されるのであって、脱粒易なる穀稈は扱室(1)の始端部から終端部に移送される間に既に脱穀処理が完了し、脱穀物は受網(9)から漏下し受網(9)から漏下しないものも終端部に至って排塵口(4)から排出されて処理室(3)内には送出されないのである。そして、受網(9)から漏下するものと排塵口(4)から排出されるものが揺動作用と選別風によって前記のようにして選別されるのである。
【0014】尚、前記の閉塞板(5)は、この実施例では受網(9)の扱室(1)終端部分で構成したが、無孔の板体でもよいのであって、要は排塵口(4)に至った穂切れなどの未処理物および長尺の藁稈などを通過させないものであればよいのである。
【0015】
【発明の効果】本発明は以上の説明から明らかなように、処理胴(22)を内蔵した処理室(3)の始端側を、扱室(1)の排稈側に開口する送塵口(2)を通して扱室(1)に連通させるとともに、同処理室(3)の終端側を、前記扱室(1)の後方に配設される排塵室(8)の上部に向けて開口させ、扱室(3)の下方から後方の排塵室(8)内に延出する揺動選別体(7)を設けて、扱室(1)の受網(9)からの漏下物と、扱室(1)の排稈口(10)からの排出物のうちの落下物と、処理室(3)からの漏下物とを揺動選別体(7)に受けて揺動選別する脱穀機において、前記揺動選別体(7)のチャフシ−ブ(13)の上方にストロ−ラック(14)を設け、このストロ−ラック(14)部を、扱室(1)の終端部の下周り側に開設する開閉自在な排塵口(4)と前記扱室(1)の排稈口(10)の下方位に対応位置させた脱穀処理装置にしたので、脱穀する穀稈が脱粒性の難なものである場合や穀稈流量が大である場合等に扱室と処理室の協同による高能率な脱穀処理が果たせながら、穀稈が脱粒性の易なるものや穀稈流量が小である場合に脱穀処理が過剰になって余計に藁屑など塵埃を発生させるようなこともなくなり、いずれの場合にも適正に能率よく脱穀処理することができるとともに、選別作用も良好に行われることとなった。
【出願人】 【識別番号】000005164
【氏名又は名称】セイレイ工業株式会社
【出願日】 平成4年7月20日(1992.7.20)
【代理人】
【公開番号】 特開2001−190141(P2001−190141A)
【公開日】 平成13年7月17日(2001.7.17)
【出願番号】 特願2000−380410(P2000−380410)