| 【発明の名称】 |
選別装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】山崎 弘章
【氏名】江田 秀弥
【氏名】錦織 将浩
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| 【要約】 |
【課題】篩選別部の開度を自動的に制御する選別装置において、篩選別部の開度不足に基づいて飛散粒が発生する不都合を解消する。
【解決手段】被選別処理物の量を検出する流量センサ31と、該センサ31の検出値が所定の基準値範囲を保つようにチャフシーブ25のフィン開度を自動的に制御する選別自動制御機能と、チャフシーブ25の開度制御範囲を手動設定する選別ダイアル37とを設けるにあたり、前記フィン開度が開度制御範囲の最大ランクで、かつ流量センサ31の検出値が基準値範囲よりも高い場合に開度不足状態であると判断し、該開度不足状態を選別自動ランプ38の点滅によって警報する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 順次供給される被選別処理物を、篩選別部で篩選別すると共に、唐箕ファンで風選別する選別装置であって、該選別装置に、被選別処理物の量を検出する被選別処理物量検出センサと、該センサの検出値が所定の基準値範囲を保つように篩選別部の開度を自動的に制御する選別自動制御手段と、篩選別部の開度制御範囲を手動設定する開度制御範囲設定具とを設けるにあたり、前記篩選別部の開度が開度制御範囲の最大であり、かつ被選別処理物量検出センサの検出値が基準値範囲よりも高い場合に開度不足状態であると判断する開度不足判断手段を設けたことを特徴とする選別装置。 【請求項2】 請求項1において、開度不足判断手段が開度不足状態であると判断した場合に、開度不足を警報する開度不足警報手段を設けたことを特徴とする選別装置。 【請求項3】 請求項1において、開度不足判断手段が開度不足状態であると判断し、かつ被選別処理物量検出センサの検出値が増加傾向の場合、または、被選別処理量検出センサの検出値が所定値以上の状態を保持した場合に、開度不足を警報する開度不足警報手段を設けたことを特徴とする選別装置。 【請求項4】 請求項1において、被選別処理物量検出センサは、選別風の風圧に基づいて被選別処理物量を検出することを特徴とする選別装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、篩選別部の開度を自動的に制御する選別自動制御機能を備える選別装置の技術分野に属するものである。 【0002】 【従来の技術】一般に、コンバイン等に設けられる選別装置においては、順次供給される被選別処理物を、篩選別部で篩選別すると共に、唐箕ファンで風選別するが、篩選別部の開度が一定である場合には、被選別処理物の増減に伴って選別精度にバラツキが生じる許りでなく、所謂オーバーフローが発生して飛散粒が増加する可能性があるため、近来では、被選別処理物の量を検出する被選別処理物量検出センサを設けると共に、該センサの検出値が所定の基準値範囲を保つように篩選別部の開度を自動的に制御するものが実用化されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ところで、前記篩選別部の適正開度は、被選別処理物量以外の処理条件(被選別処理物の種類、水分量等)でも変化するため、篩選別部の開度制御範囲を手動設定する開度制御範囲設定具を設けることが提案されている。つまり、様々な処理条件に応じてオペレータが適正な開度制御範囲を手動設定することが可能になるが、このものでは、篩選別部の最大開度を制限することになるため、篩選別部の開度が不足して飛散粒が発生する可能性があった。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、順次供給される被選別処理物を、篩選別部で篩選別すると共に、唐箕ファンで風選別する選別装置であって、該選別装置に、被選別処理物の量を検出する被選別処理物量検出センサと、該センサの検出値が所定の基準値範囲を保つように篩選別部の開度を自動的に制御する選別自動制御手段と、篩選別部の開度制御範囲を手動設定する開度制御範囲設定具とを設けるにあたり、前記篩選別部の開度が開度制御範囲の最大であり、かつ被選別処理物量検出センサの検出値が基準値範囲よりも高い場合に開度不足状態であると判断する開度不足判断手段を設けたことを特徴とするものである。つまり、篩選別部の開度不足を判断することができるため、開度不足をオペレータに警報する等の飛散粒防止策を講じることができる。また、開度不足判断手段が開度不足状態であると判断した場合に、開度不足を警報する開度不足警報手段を設けたことを特徴とするものである。つまり、篩選別部の開度不足をオペレータに認識させることができるため、開度制御範囲設定具を開側に操作する等の対応を促して飛散粒の発生を防止することができる。また、開度不足判断手段が開度不足状態であると判断し、かつ被選別処理物量検出センサの検出値が増加傾向の場合、または、被選別処理量検出センサの検出値が所定値以上の状態を保持した場合に、開度不足を警報する開度不足警報手段を設けたことを特徴とするものである。つまり、一時的な開度不足は警報しないため、警報の信頼性を向上させることができる許りでなく、オペレータの過敏な対応を防止することができる。また、被選別処理物量検出センサは、選別風の風圧に基づいて被選別処理物量を検出することを特徴とするものである。つまり、非接触式の被選別処理物量検出センサを構成することができるため、被選別処理物の損傷を防止できる許りでなく、篩選別部の揺動に伴う検出値の変動を抑えて被選別処理物量の検出精度を向上させることができる。 【0005】 【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態の一つを図面に基づいて説明する。図面において、1はコンバインであって、該コンバイン1は、茎稈を刈取る前処理部2、刈取茎稈から被選別処理物(穀粒、種子)を脱粒し、かつ被選別処理物を選別する脱穀選別部3、選別済みの穀粒もしくは種子が貯溜される貯溜タンク4、脱穀済みの排稈を排出処理する後処理部5、各種の操作具が配設される操作部6、左右一対のクローラ走行装置を備える走行部(図示せず)等で構成されているが、これらの基本構成は何れも従来通りである。 【0006】前記脱穀選別部3は、刈取茎稈を扱室8に沿って挟持搬送する脱穀フィードチェン9、搬送茎稈から被選別処理物(混合物を含む穀粒もしくは種子)を脱粒させる扱胴10、脱粒した被選別処理物を漏下する受網11、該受網11から漏下せずに扱室終端まで達した被選別処理物を単粒化処理する処理胴12、該処理胴12が単粒化した被選別処理物を漏下する第二受網13、前記受網11から漏下した被選別処理物を順次揺動搬送する揺動流板14、該揺動流板14の終端部で被選別処理物を篩選別する篩選別部15、該篩選別部15から漏下した被選別処理物を一番選別風で精選する唐箕ファン16、精選された穀粒もしくは種子を横搬送する一番ラセン17、該一番ラセン17の終端まで搬送された穀粒もしくは種子を貯溜タンク4に揚上搬送する揚穀筒18、前記篩選別部15から漏下しなかった被選別処理物や第二受網13から漏下した被選別処理物を篩選別するストロラック19、該ストロラック19から漏下した被選別処理物を二番選別風で風選別する二番選別ファン20、風選別された二番物を横搬送する二番ラセン21、該二番ラセン21の終端まで搬送された被選別処理物を上記選別経路中に還元する二番還元筒22、前記ストロラック19の終端位置で藁屑等を機外に排出する排塵ファン23、脱粒処理済みの排稈を機体後部まで挟持搬送する排稈フィードチェン24、該排稈フィードチェン24の搬送茎稈からささり粒を落下させるロータ(図示せず)等で構成されているが、前記揺動流板14、篩選別部15、ストロラック19等は、一体的な揺動アッセンブリAを構成し、クランク機構もしくはカム機構で駆動されるようになっている。 【0007】前記篩選別部15は、第一篩選別体であるチャフシーブ25と、第二篩選別体であるグレインシーブ26とを上下二段に設けて構成されており、上段のチャフシーブ25は、前後方向に所定間隔を存して並設される複数のフィン27で構成される一方、下段のグレインシーブ26は、所定の目合いを有する金網部材で構成されているが、前記チャフシーブ25のフィン開度(フィン間隔)は、フィン開閉モータ28の正逆駆動に伴うフィン27の同期揺動に応じて変化すると共に、その開度がフィン開度センサ(ポテンショメータ)29によって検出されるようになっている。 【0008】30は選別室S1の終端部上方に配設される排塵室天板であって、該排塵室天板30は、唐箕ファン16、二番選別ファン20および排塵ファン23によって起風される選別風を、篩選別部15よりも風下位置で排塵ファン23に導く選別風路を形成しているが、排塵室S2に達した選別風は、篩選別部15を吹き抜けた風であるため、篩選別部15における被選別処理物の量に応じて風圧(風量)が変化するようになっている。 【0009】31は前記排塵室S2の外側面部に取付けられる流量センサ(被選別処理物量検出センサ)であって、該流量センサ31の吸入口31aは、吸入パイプ32を介して機外に通じる一方、排出口31bは、吹出パイプ33および吹出ノズル34を介して排塵室S2に通じており、そのため、流量センサ31内には、機外の気圧(大気圧)と、排塵室S2の気圧(選別風の風圧に応じて生じる負圧)との差圧に応じた空気の流れが生じるようになっている。 【0010】前記流量センサ31は、吸入口31aから吹出口31bに至る検出風路中に、周囲温度を検出する周囲温度センサと、周囲温度よりも所定温度だけ高くなるように加熱温度が制御されるヒータと、該ヒータの風上側に配置される風上側温度センサと、ヒータの風下側に配置される風下側温度センサとが組込まれる検出チップを配置した機械的作動部分の無い構造であり、風上側検出温度と風下側検出温度との温度差に基づいて流量検出を行うものである。つまり、検出風路に流れが無い場合には、ヒータ周囲の温度分布が均等になるため、前記温度差が「0」になる一方、検出風路に流れがある場合には、ヒータ周囲の温度分布が流量に応じて風下側に偏るため、前記温度差に基づいて流量を検出することができるようになっている。 【0011】35はマイクロコンピュータ(CPU、ROM、RAM等を含む)を用いて構成される選別制御部であって、該選別制御部35の入力側には、前述したフィン開度センサ29および流量センサ31に加え、後述する「選別自動制御」をON/OFFする選別自動スイッチ36、「選別自動制御」によるフィン開度制御範囲を手動設定する選別ダイアル(開度制御範囲設定具)37等が所定の入力インタフェース回路を介して接続される一方、出力側には、前述したフィン開閉モータ28、「選別自動制御」の状態表示をする選別自動ランプ38等が所定の出力インタフェース回路を介して接続されている。つまり、選別制御部35は、流量センサ31の検出値が所定の基準値範囲を保つようにチャフシーブ25のフィン開度を自動的に制御する「選別自動制御」、チャフシーブ25の開度不足を警報する「選別制御負荷警報」等の制御プログラムを備えており、以下、「選別自動制御」および「選別制御負荷警報」の制御内容を説明する。 【0012】前記「選別自動制御」においては、チャフシーブ25のフィン開度を予め段階的にランク設定しており、前記選別ダイアル37の設定値に応じて最大ランクおよび最小ランク(開度制御範囲)をセットすると共に、該最大ランクと最小ランクとの間でフィン開度ランクを段階的に制御するようになっている。つまり、チャフシーブ25における被選別処理物の量に応じて変化する流量センサ31の検出値が所定の基準値範囲内(不感域内)である場合は、現在のフィン開度ランクを維持する一方、流量センサ31の検出値が基準値範囲から外れた場合には、検出値を基準値範囲内に戻すべくフィン開度ランクをランクアップ処理もしくはランクダウン処理することにより、被選別処理物量に応じた適正なフィン開度を保つようになっている。 【0013】一方、「選別制御負荷警報」には、三つの制御モードが用意されており、何れかの制御モードを選択的に実行することができ、以下、各制御モードをフローチャートに基づいて順次説明する。まず、第一制御モードにおいては、選別自動スイッチ36のON/OFFを判断し、該判断がOFFの場合は、直ちに選別自動ランプ38を消灯させる一方、ONであると判断した場合には、現在のフィン開度ランクが最大ランク(選別ダイアル37で設定された開度制御範囲の最大開度)であるか否かを判断する。ここで、NOと判断した場合は、現在の選別ダイアル設定で正常に制御が実行されていることを報知すべく選別自動ランプ38を連続点灯させるが、YESと判断した場合には、さらに流量センサ31の検出値が基準値範囲(ランクアップ閾値)よりも高いか否かを判断し、この判断がYESのときは、チャフシーブ25が開度不足状態であると判断すると共に、開度不足状態をオペレータに警報すべく選別自動ランプ38を点滅させるようになっている。即ち、チャフシーブ25の開度不足をオペレータに認識させることができるため、選別ダイアル37を開側に操作する等の対応を促すことができ、その結果、チャフシーブ25の開度不足に起因する飛散粒の発生を可及的に防止することができるようになっている。 【0014】また、第二制御モードでは、第一制御モードと同様の手順でチャフシーブ25の開度不足を判断するが、現在のフィン開度ランクが最大ランクで、かつ流量センサ31の検出値が基準値範囲よりも高くても、直ちに選別自動ランプ38を点滅させることはなく、さらに、流量センサ31の今回の検出値と前回の検出値とを比較し、今回の検出値の方が大きいと判断した場合にのみ、選別自動ランプ38を点滅させてチャフシーブ25の開度不足を警報するようになっている。即ち、一時的な開度不足は警報しないようにしたため、警報の信頼性を向上させることができる許りでなく、オペレータの過敏な対応を防止することができるようになっている。 【0015】また、第三制御モードにおいても、第一制御モードと同様の手順でチャフシーブ25の開度不足を判断するが、現在のフィン開度ランクが最大ランクで、かつ流量センサ31の検出値が基準値範囲よりも高くても、直ちに選別自動ランプ38を点滅させることはなく、さらに、流量センサ31の検出値が所定値以上(ランクアップ閾値+α)の状態を保持(所定時間以上)しているか否かを判断し、該判断がYESの場合にのみ、選別自動ランプ38を点滅させてチャフシーブ25の開度不足を警報するようになっている。即ち、一時的な開度不足は警報しないようにしたため、警報の信頼性を向上させることができる許りでなく、オペレータの過敏な対応を防止することができるようになっている。 【0016】叙述の如く構成されたものにおいて、被選別処理物の量を検出する流量センサ31と、該センサ31の検出値が所定の基準値範囲を保つようにチャフシーブ25のフィン開度を自動的に制御する選別自動制御機能と、チャフシーブ25の開度制御範囲を手動設定する選別ダイアル37とを設けるにあたり、前記フィン開度が開度制御範囲の最大ランクで、かつ流量センサ31の検出値が基準値範囲よりも高い場合に開度不足状態であると判断し、該開度不足状態を選別自動ランプ38の点滅によって警報する選別制御負荷警報機能を設けたため、チャフシーブ25の開度不足をオペレータに認識させることができ、その結果、選別ダイアル37を開側に操作する等の対応を促して飛散粒の発生を防止することができる。 【0017】また、選別制御負荷警報の第二制御モードにおいては、フィン開度が開度制御範囲の最大ランクで、かつ流量センサ31の検出値が基準値範囲より高い場合であっても、流量センサ31の検出値が増加傾向である場合にのみ開度不足を警報するようにしたため、一時的な開度不足を頻繁に警報してしまう不都合がなく、その結果、警報の信頼性を向上させることができる許りでなく、オペレータの過敏な対応を防止することができる。 【0018】また、選別制御負荷警報の第三制御モードにおいては、フィン開度が開度制御範囲の最大ランクで、かつ流量センサ31の検出値が基準値範囲より高い場合であっても、流量センサ31の検出値が所定値以上の状態を保持した場合にのみ開度不足を警報するようにしたため、一時的な開度不足を頻繁に警報してしまう不都合がなく、その結果、警報の信頼性を向上させることができる許りでなく、オペレータの過敏な対応を防止することができる。 【0019】また、選別風の風圧に応じて変化する流量センサ31の検出値に基づいて被選別処理物量を判断するため、非接触式の被選別処理物量検出センサを構成することができ、その結果、被選別処理物の損傷を防止できる許りでなく、チャフシーブ25の揺動に伴う検出値の変動を抑えて被選別処理物量の検出精度を向上させることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001878 【氏名又は名称】三菱農機株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年9月22日(1999.9.22) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100085394 【弁理士】 【氏名又は名称】廣瀬 哲夫
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| 【公開番号】 |
特開2001−86845(P2001−86845A) |
| 【公開日】 |
平成13年4月3日(2001.4.3) |
| 【出願番号】 |
特願平11−268889 |
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