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【発明の名称】 脱穀処理装置
【発明者】 【氏名】藪 和実

【氏名】中村 正美

【氏名】上窪 啓太

【氏名】尾立 誠

【要約】 【課題】扱胴と平行に配置する処理胴と選別装置の位置関係を適性に配置することにより選別効率の向上を図る。

【解決手段】扱胴と平行に処理胴を配設した脱穀装置において、側面視で扱胴後端と処理胴前端を重複配置し、該扱胴からの未処理物を処理胴へ送る送塵口33aの始端を可動チャフ42の前端よりも前方に配置した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 扱胴と平行に処理胴を配設した脱穀装置において、側面視で扱胴後端と処理胴前端を重複配置し、該扱胴からの未処理物を処理胴へ送る送塵口33aの始端を可動チャフ42の前端よりも前方に配置したことを特徴とする脱穀処理装置。
【請求項2】 請求項1記載の脱穀処理装置において、可動チャフ42のフィン42a・42a・・・は、上端をつなぐ仮想線がV字状に配設されていることを特徴とする脱穀処理装置。
【請求項3】 請求項1記載の脱穀処理装置において、可動チャフ42の前部に固定チャフ41を配置し、該固定チャフ41の前部に流穀板40を配置し、該流穀板40の下部には、唐箕35からの選別風の一部を導入し、該選別風は固定チャフ41と可動チャフ42の方向へ導くように構成したことを特徴とする脱穀処理装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、脱穀装置の扱胴で処理しきれなかった藁くず等を処理する、送塵口処理胴の配置構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、コンバイン等の脱穀装置において、扱胴の後端に第二の処理胴を平行に配置した技術は公知となっており、扱胴で処理しきれなかった枝梗付着粒等を扱胴の後端から第二の処理胴へ送って処理し、未処理物を軽減させて、処理効率上げるようにしていたのである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、扱胴の後端に連続して第二の処理胴が配置されていたので、選別装置も長くする必要があり、機体が前後方向に長く大きくなってしまうのである。また、処理物の流れは扱胴の回転と直角方向であるために、扱胴と処理胴の境界部で滞留が生じて詰まり易く選別装置のチャフ部での滞留も生じて選別効率を低下させていたのである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような問題点を解消するために、次の如く構成したものである。請求項1においては、扱胴と平行に処理胴を配設した脱穀装置において、側面視で扱胴後端と処理胴前端を重複配置し、該扱胴からの未処理物を処理胴へ送る送塵口33aの始端を可動チャフ42の前端よりも前方に配置したものである。請求項2においては、請求項1記載の脱穀処理装置において、可動チャフ42のフィン42a・42a・・・は、上端をつなぐ仮想線がV字状に配設されているものである。請求項3においては、請求項1記載の脱穀処理装置において、可動チャフ42の前部に固定チャフ41を配置し、該固定チャフ41の前部に流穀板40を配置し、該流穀板40の下部には、唐箕35からの選別風の一部を導入し、該選別風は固定チャフ41と可動チャフ42の方向へ導くように構成したものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明が解決しようとする課題及び解決するための手段は以上の如くであり、次に添付の図面に示した実施例の構成を説明する。図1はコンバインの全体側面図、図2は同じく平面図、図3は脱穀・選別装置の側面断面図、図4は同じく正面断面図、図5は同じく平面図、図6は唐箕部の拡大側面断面図、図7は揺動選別装置の可動チャフ部の拡大側面断面図である。
【0006】図1・図2にてコンバインの全体構成から説明する。クローラ式走行装置1上に機体フレーム2を載置し、該機体フレーム2の前端に引起し・刈取装置Aを昇降可能に配設し、該引起し・刈取装置Aは前端に分草板3を突出して穀稈を分草し、その後部に引起しケース4を立設して該引起しケース4より突出したタインの回転により穀稈を引き起こして、分草板3後部に配設した刈刃5にて株元を刈り取り、上部搬送装置、下部搬送装置、縦搬送装置6にて後部へ搬送し、該縦搬送装置6の上端から株元がフィードチェーン7に受け継がれて脱穀装置B内に穀稈を搬送するのである。そして、該フィードチェーン7後端には、排藁チェーン16が配設され、該排藁チェーン16の後部下方には排藁カッター装置17が配設されて、排藁を切断して圃場に放出するようにしている。
【0007】前記脱穀装置B側部には、選別後の精粒を貯留するグレンタンク12が配設され、該グレンタンク12前部には運転室19が配設され、該グレンタンク12の後部には排出オーガ18の縦オーガ18aが立設されて、該縦オーガ18aを中心にグレンタンク12が側方へ回動可能として本機内部側に配置した駆動系や油圧系のメンテナンスを容易にできるようにしており、該グレンタンク12の底部には排出コンベア22が前後方向に配設され、該排出コンベア22から排出オーガ18に動力が伝達されて、先端よりトラック等へグレンタンク12内の籾を排出できるようにしている。
【0008】前記脱穀装置Bは、図3・図4・図5に示すように、扱胴20が前後方向に横架され、扱胴20周囲に扱刃20a・20a・・・が植設され、該扱胴20の上カバー30内側のフィードチェーン7側と奥側にそれぞれ切刃26・27・・・が扱胴中心方向に突出されて、扱刃20aに絡まった長稈等を切断して詰まりを防止し脱粒し易くし、扱胴20下部周囲にはクリンプ網31を設けて籾や小さな藁くず等のみ落下するようにしている。
【0009】そして、扱胴20後部のグレンタンク12側に送塵口処理胴21が扱胴20と平行に横架され、該扱胴20の後部と送塵口処理胴21前端の仕切り板33には送塵口33aが開口され、扱胴20で処理できなかった枝梗付着粒等の未処理物を送塵口処理胴21へ送るようにしている。該送塵口処理胴21の下部周囲にクリンプ網32が設けられて籾や小さな藁くず等のみ落下するようにし、該クリンプ網32の前クリンプ網32aの網目は後クリンプ網32bの網目より小さくして精粒が前側で漏下し、二番物が後部で漏下するようにして、一番物、二番物をそれぞれ選別し易くし、後クリンプ網32b後端からは藁屑等が排塵ファン39に吸引されて機外へ排出されるのである。
【0010】前記扱胴20、送塵口処理胴21下方には選別装置Cが配設され、該選別装置Cは揺動選別装置15による比重選別と唐箕35による風選により一番物と二番物と藁くず等に選別を行うものであり、揺動選別装置15は前下部に枢支軸36を設けて後部をクランク軸37に枢支して、該クランク軸37の回動により揺動すべく構成し、該揺動選別装置15の前部は流穀板40、その後部に固定チャフ41、その後部に可動チャフ42、そして後端にふるい線43を配設し、可動チャフ42下部にグレンシーブ44を配設している。
【0011】前記可動チャフ42と送塵口処理胴21の位置関係は、送塵口処理胴21への連通口33aの始端部は、可動チャフ42の前端よりも前方に配置して選別装置の前面を有効に使用して選別能力の向上を図っている。そして、該可動チャフ42のフィン42a・42a・・・は、図7に示すように、上端をつなぐ仮想線がV字状に配設されており、その谷42bは前記送塵口処理胴21のクリンプ網32の前クリンプ網32aと後クリンプ網32bの境界32’よりも、距離L前方に配置しており、前記フィン42a・42a・・・はそれぞれ上端を中心に角度を変更可能に構成され、それぞれの間隔は前方から後方に向かうに従ってだんだん広くなるように配置して一番物と二番物を容易に選別して、一番コンベアに稈切等が混入しないようにしている。
【0012】また、前記可動チャフ42の後部の適宜位置のフィン42a上に起立片38・38・・・が斜め後方に向けて突出され、処理物を万遍なく行き渡るようにしており、該可動チャフ42後端にふるい線43が配設されている。該ふるい線43は左右方向に可動チャフ42上に載置した支持軸43aに多数の杆を後方へ突出して、支持軸43a側部にアーム43bを前方に突出して、該アーム43bを機体に枢支して揺動選別装置15の揺動によりふるい線43も揺動すべく構成している。
【0013】前記流穀板40の下部には、図6に示すように、唐箕35からの選別風の一部を、チャフ41・42とグレンシーブ44の間へ導くように、ガイド板45・46が配設され、一方唐箕の周囲にも上部と後部に開口部E・Fが設けられるようにガイド板47・48が配設され、二方向から選別風を送って選別効率を上げるように構成している。
【0014】このように選別装置Cにて選別された後の精粒は、一番コンベア10の流穀板50上に落ちて、揚穀コンベア11を介して脱穀装置B側方に配設したグレンタンク12に貯留され、二番物は流穀板51より落下して、二番コンベア13より二番還元コンベア14を介して、揺動選別装置15前部へ還元して再度選別し、塵埃等は後方から排出されるのである。
【0015】
【発明の効果】以上のように構成したので、本発明は次のような効果を奏するものである。請求項1の如く、扱胴と平行に処理胴を配設した脱穀装置において、側面視で扱胴後端と処理胴前端を重複配置し、該扱胴からの未処理物を処理胴へ送る送塵口33aの始端を可動チャフ42の前端よりも前方に配置したことにより、送塵口の始端が可動チャフの前端よりも前方にあるので、枝梗付着粒等の未処理物は送塵口より送塵口処理胴に入り処理されて、チャフの前端部から選別されるようになり、選別効率が上がり、未処理物を減少できて高速作業を可能とし、作業適応範囲を広げることができたのである。また、扱胴からの未処理物が送塵口より出て処理されるので、扱胴に費やす動力を低減でき、高流量化に対応できるようになったのである。
【0016】請求項2の如く、請求項1記載の脱穀処理装置において、可動チャフ42のフィン42a・42a・・・は、上端をつなぐ仮想線がV字状に配設されていることにより、一番物と二番物を容易に選別して、一番コンベアに稈切等が混入しないようにしている。
【0017】請求項3の如く、請求項1記載の脱穀処理装置において、可動チャフ42の前部に固定チャフ41を配置し、該固定チャフ41の前部に流穀板40を配置し、該流穀板40の下部には、唐箕35からの選別風の一部を導入し、該選別風は固定チャフ41と可動チャフ42の方向へ導くように構成したので、従来の唐箕35からの選別風に加えて、本発明の流穀板40の下からの選別風の二方向から選別風を送って選別効率を上げることが出来るのである。
【出願人】 【識別番号】000006851
【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社
【識別番号】000005164
【氏名又は名称】セイレイ工業株式会社
【出願日】 平成3年12月10日(1991.12.10)
【代理人】 【識別番号】100080621
【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 寿一郎
【公開番号】 特開2001−86843(P2001−86843A)
【公開日】 平成13年4月3日(2001.4.3)
【出願番号】 特願2000−270100(P2000−270100)