| 【発明の名称】 |
軟弱野菜収穫機 |
| 【発明者】 |
【氏名】福田 幸広
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| 【要約】 |
【課題】ほうれん草w等を、ベルト挟持搬送手段13による搬送中に損傷させないで的確に収穫する。
【解決手段】機体の走行中に、圃場に植生した野菜wを挟持し、後方斜め上方へ搬送しつつ地面から抜き上げ、続いて、その野菜wを横方へ搬送し機体側部に放出するものとなしたほうれん草等の収穫機であって、ベルト挟持搬送手段を上下二段構造となし、下段側には、前後向き部と横向き部f02とを具備するように屈曲された無端状ベルト38aと、前記前後向き部に対向するように位置された直状の無端状ベルト38bとを有する前後向き搬送部33aを位置させ、上段側には、前後向き部f11と横向き部f12とを具備するように屈曲された無端状ベルト42aと、このベルトの横向き部f12に対向するように位置された直状の無端状ベルト42bとを有する横向き搬送部33bを位置させる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 前後向き搬送部と横向き搬送部とを有するベルト挟持搬送手段を備え、機体の走行中に、前後向き搬送部により、圃場に植生した野菜を挟持し、後方斜め上方へ搬送しつつ地面から抜き上げ、続いて横向き搬送部により、その野菜を横方へ搬送し機体側部に放出するものとした収穫機であって、前記ベルト挟持搬送手段を上下二段以上の構造となし、少なくとも下段側には左右一対の前後向き直状の無端状ベルトを有する前後向き搬送部を位置させ、また少なくとも上段側には前後一対の横向き直状の無端状ベルトを有する横向き搬送部を位置させたことを特徴とする軟弱野菜収穫機。 【請求項2】 前後向き搬送部と横向き搬送部とを有するベルト挟持搬送手段を備え、機体の走行中に、前後向き搬送部により、圃場に植生した野菜を挟持し、後方斜め上方へ搬送しつつ地面から抜き上げ、続いて横向き搬送部によりその野菜を横方へ搬送し機体側部に放出するものとなした収穫機であって、前記ベルト挟持搬送手段を上下二段以上の構造となし、少なくとも下段側には左右一対の前後向き直状の無端状ベルトを有する前後向き搬送部を位置させ、また少なくとも上段側には、前後向き部と横向き部とを具備するように屈曲された無端状ベルトと、前記横向き部に対向するようにこれの後側に位置された横向き直状の無端状ベルトとを有する横向き搬送部を位置させたことを特徴とする軟弱野菜収穫機。 【請求項3】 前後向き搬送部と横向き搬送部とを有するベルト挟持搬送手段を備え、機体の走行中に、前後向き搬送部により、圃場に植生した野菜を挟持し、後方斜め上方へ搬送しつつ地面から抜き上げ、続いて横向き搬送部により、その野菜を横方へ搬送し機体側部に放出するものとなした収穫機であって、前記ベルト挟持搬送手段を上下二段以上の構造となし、少なくとも下段側には、前後向き部と横向き部とを具備するように屈曲された無端状ベルトと、前記前後向き部に対向するようにこれの横側に位置された前後向き直状の無端状ベルトとを有する前後向き搬送部を位置させ、また少なくとも上段側には前後一対の横向き直状の無端状ベルトを有する横向き搬送部を位置させたことを特徴とする軟弱野菜収穫機。 【請求項4】 前後向き搬送部と横向き搬送部とを有するベルト挟持搬送手段を備え、機体の走行中に、前後向き搬送部により、圃場に植生した野菜を挟持し、後方斜め上方へ搬送しつつ地面から抜き上げ、続いて横向き搬送部により、その野菜を横方へ搬送し機体側部に放出するものとなした収穫機であって、前記ベルト挟持搬送手段を上下二段以上の構造となし、少なくとも下段側には、前後向き部と横向き部とを具備するように屈曲された無端状ベルトと、前記前後向き部に対向するようにこれの横側に位置された前後向き直状の無端状ベルトとを有する前後向き搬送部を位置させ、また少なくとも上段側には、前後向き部と横向き部とを具備するように屈曲された無端状ベルトと、このベルトの横向き部に対向するようにこれの後側に位置された横向き直状の無端状ベルトとを有する横向き搬送部を位置させたことを特徴とする軟弱野菜収穫機。 【請求項5】 下段側の無端状ベルトのうち野菜放出側の反対側に位置された前後向き直状の無端状ベルトの挟持側直状範囲部の後端を、上段側の無端状ベルトのうち後側の横向き直状の無端状ベルトの挟持側直状範囲部よりも後方に位置させ、また上段側の無端状ベルトのうち後側の横向き直状の無端状ベルトの挟持側直状範囲部の搬送始端を、下段側の無端状ベルトのうち野菜放出側の反対側に位置された前後向き直状の無端状ベルトの挟持側直状範囲部よりも、野菜放出側の反対側へ位置させたことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の軟弱野菜収穫機。 【請求項6】 下段側の無端状ベルトのうち野菜放出側の反対側に位置された前後向き直状の無端状ベルトの後端部と、上段側の無端状ベルトのうち後側の横向き直状の無端状ベルトの野菜放出側の反対側の端部とを単一のプーリ或いは、同心状に配置された上下のプーリに掛け回したことを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の軟弱野菜収穫機。 【請求項7】 前後向き搬送部の前後向き挟持搬送経路と横向き搬送部の横向き挟持搬送経路との接続箇所に形成される挟持搬送経路部分の下方に野菜の下端部を支持するものとした搬送補助手段を設けたことを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の軟弱野菜収穫機。 【請求項8】 搬送補助手段が、前後向き搬送部の左右一対の無端状ベルトのうち野菜放出側のものの前後向き挟持搬送経路の後端部分を案内するプーリの回転中心と同心に支軸を配設し、この支軸に野菜の下端を支持する支持円盤を回転自在に装着した構成であることを特徴とする請求項7記載の軟弱野菜収穫機。 【請求項9】 搬送補助手段が、前後向き搬送部の左右一対の無端状ベルトのうち野菜放出側のものの前後向き挟持搬送経路の後端部分を案内するプーリと同体状に回転される支持円盤を設け、この円盤が挟持搬送経路部分で搬送される野菜の下端を支持する構成であることを特徴とする請求項7記載の軟弱野菜収穫機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ほうれん草、小松菜、チンゲン菜等の軟弱葉菜類を収穫する際に使用される収穫機に関する。 【0002】 【従来の技術】ほうれん草を収穫する収穫機として特開平11−289844号公報に示すようなものが存在している。その概要を説明すると、図11に示すように、前後向き搬送部33aと斜め横向き搬送部33b´とを有するベルト挟持搬送手段13を備え、機体の走行中に、前後向き搬送部33aにより圃場に植生したほうれん草を挟持し、後方斜め上方へ搬送しつつ地面から抜き上げ、続いて斜め横向き搬送部33b´により、そのほうれん草を横方へ搬送し、機体側部に放出するようになされている。 【0003】上記ベルト挟持搬送手段13は前後向きとなされた左右一対の無端状ベルト42a" 、42b´を備えている。これらベルト42a" 、42b´はプーリ39a、39b、40a、40b、41a、41bに掛け回されて前後方向長さ途中を平面視縦へ字形に折り曲げられると共に対向部間を挟持搬送経路となされ、且つ、一方の無端状ベルト42a" の挟持範囲部を他方の無端状ベルト42b´の挟持範囲部に向け押圧された状態となされており、また各無端状ベルト42a"、42b´は内面を伸縮し難い材料で形成され、外面側を肉厚のスポンジ質材で形成されている。そして、左右の無端状ベルト42a" 、42b´の折れ曲がり部p2よりも前方部分が前後向き搬送部33aをなし、それよりも後方部分が斜め横向き搬送部33b´をなしている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】上記した従来の収穫機では、機体の前後方向長さが長大化するため、本出願人は図12に示すように前後向き搬送部33aと横向き搬送部33bとを有するベルト挟持搬送手段13を備えた軟弱野菜収穫機を創案している。ここに、7a及び7bは操縦ハンドル、12は分草部、bsは収穫した野菜を受け入れる容器でで機体に支持させてある。 【0005】ところが、この収穫機では、ベルト挟持搬送手段13で搬送される軟弱葉菜が挟持搬送経路の折れ曲がり部p2で損傷することがある。これを図12及び図13を参照してさらに詳細に説明すると、それぞれの無端状ベルト42a、42b" の内面はプーリ40a、40b、41a、41bにより同一速度で矢印方向f1、f2へ駆動されるため、前後向き搬送部33aと横向き搬送部33bのそれぞれの直状挟持搬送経路h1、h2箇所では左右の無端状ベルト42a、42b" の挟持範囲部の外面は同一速度で移動する。しかし、上記折れ曲がり部p2では、一方の無端状ベルト42aの外面の曲がり半径r1がこのベルト42aの内面の曲がり半径r1´よりも大きいため、無端状ベルト42aの外面はこのベルト42aの内面の移動速度より大きな速度で移動するものとなり、逆に他方の無端状ベルト42b" の外面の曲がり半径r2がこのベルト42b" の内面の曲がり半径r2´よりも小さいため、無端状ベルト42b"の外面はこのベルト42b" の内面の移動速度より小さな速度で移動するものとなる。このことと、無端状ベルト42a、42b" の内面が同一速度で移動されることから、それぞれのベルト42a、42b" の外面の移動速度に差が生じ、挟持搬送経路の折れ曲がり部p2に達した軟弱葉菜は、この速度差に関連した速度で矢印方向Yへ回転され、無端状ベルト42a、42b" やそれ以外の部分に接触して損傷したり、前記速度差で部分的に回転されることにより捩れ変形して損傷することがある。一方、挟持搬送経路の折れ曲がり部p2の始端p5と終端p6とでは、それぞれのベルト42a、42b" の外面の移動速度が同一であり、このため前記した軟弱葉菜の回転は強制的に阻止される傾向となり、この阻止作用によっても軟弱葉菜は損傷することがある。 【0006】本発明は主にこのような問題点を解消することにより、ほうれん草等の軟弱葉菜類を損傷させないで的確に収穫し得るものとした収穫機を提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明では次のようになす。即ち、請求項1に記載した発明では、前後向き搬送部と横向き搬送部とを有するベルト挟持搬送手段を備え、機体の走行中に、前後向き搬送部により、圃場に植生した野菜を挟持し、後方斜め上方へ搬送しつつ地面から抜き上げ、続いて横向き搬送部により、その野菜を横方へ搬送し機体側部に放出するものとなした収穫機であって、前記ベルト挟持搬送手段を上下二段以上の構造となし、少なくとも下段側には左右一対の前後向き直状の無端状ベルトを有する前後向き搬送部を位置させ、また少なくとも上段側には前後一対の横向き直状の無端状ベルトを有する横向き搬送部を位置させた構成となす。 【0008】この発明によれば、前後向き搬送部が下段側にあるため、これの先端は地面に近接するのであり、これにより前後向き搬送部は圃場に植生したほうれん草等の野菜の比較的下部である丈夫な部分を挟持し、後方へ搬送する過程で、この野菜に抜上げ力を効果的に付与する。そして、野菜が地面から抜き上げられた後は、横向き搬送部がこの野菜を挟持して横方へ搬送するが、この横向き搬送部は上段側にあるため、その野菜の比較的上部を挟持して軟弱部の展開を抑制し、無端状ベルト以外の箇所に接触し難い状態で安定的に搬送する。 【0009】そして、前後向き搬送部の前後向き挟持搬送経路と横向き搬送部の横向き挟持搬送経路との接続箇所は、ベルト挟持搬送手段の挟持搬送経路の一部として作用する折れ曲がり部となる。この折れ曲がり部の平面視形状は上段側の横向き直状の無端状ベルトと下段側の前後向き直状の無端状ベルトとで囲まれた比較的広いものとなる。従って、この折れ曲がり部では野菜に付与する無端状ベルトによる挟持力が減じると共に、無端状ベルトから野菜に付与される複数の力の作用状態が折れ曲がり部内の野菜の回転に対して従来の折れ曲がり部におけるそれよりも不適化するため、ここを通過する野菜の回転は従来よりも発生し難くなる。しかし一方ではこの折れ曲がり部での無端状ベルトによる野菜の挟持搬送力が減じることによる不都合も生じ得るが、この不都合は例えば後述のような搬送補助手段を設けることにより対処し得るものである。 【0010】上記発明は次のように変更することができる。即ち、請求項2に記載したように、少なくとも下段側には、左右一対の前後向き直状の無端状ベルトを有する前後向き搬送部を位置させ、また少なくとも上段側には、前後向き部と横向き部とを具備するように屈曲された無端状ベルトと、前記横向き部に対向するようにこれの後側に位置された横向き直状の無端状ベルトとを有する横向き搬送部を位置させる。 【0011】上記した請求項2に係る変形例が請求項1の発明と相違するところは上側ベルトに横向き搬送部と前後向き部を有することである。この前後向き部は前後向き搬送部の前後向き挟持搬送経路の一側に沿わせて配置されるのであり、これにより前後向き搬送部で挟持搬送される野菜の比較的上部の軟弱部は特定側面を前記した前後向き部に支持されて安定し、この安定状態のまま前後向き搬送部の搬送終端に達し、続いて横向き搬送部へ移行される。 【0012】或いは請求項3に記載したように、少なくとも下段側に、前後向き部と横向き部とを具備するように屈曲された無端状ベルトと、前記前後向き部に対向するようにこれの横側に位置された前後向き直状の無端状ベルトとを有する前後向き搬送部を位置させ、また少なくとも上段側には前後一対の横向き直状の無端状ベルトを有する横向き搬送部を位置させる。 【0013】上記した請求項3に係る変形例が請求項1の発明と相違するところは下側ベルトに前後向き搬送部と横向き部を有することである。この横向き部は横向き搬送部の横向き挟持搬送経路の前側に沿わせて配置されるのであり、これにより前後向き搬送部で挟持搬送される野菜の比較的下部は横向き挟持搬送部による挟持搬送中、その前側面を横向き部に支持されて安定する。 【0014】或いは請求項4に記載したように、少なくとも下段側には、前後向き部と横向き部とを具備するように屈曲された無端状ベルトと、前記前後向き部に対向するようにこれの横側に位置された前後向き直状の無端状ベルトとを有する前後向き搬送部を位置させ、また少なくとも上段側には、前後向き部と横向き部とを具備するように屈曲された無端状ベルトと、このベルトの横向き部に対向するようにこれの後側に位置された横向き直状の無端状ベルトとを有する横向き挟持搬送部を位置させる。 【0015】上記した請求項4に係る変形例が請求項1の発明と相違するところは上側ベルトに横向き搬送部と前後向き部を有すると共に、下側ベルトに前後向き搬送部と横向き部を有することである。これによれば、請求項2に於ける横向き搬送部の前後向き部の作用と、請求項3に於ける前後向き搬送部の横向き部の作用との何れもが得られるものとなる。 【0016】上記した各請求項の発明は次のように具体化する。即ち、請求項5に記載したように、上記下段側の無端状ベルトのうち野菜放出側の反対側に位置された前後向き直状の無端状ベルトの挟持側直状範囲部の後端を、上段側の無端状ベルトのうち後側の横向き直状の無端状ベルトの挟持側直状範囲部よりも後方に位置させ、また上段側の無端状ベルトのうち後側の横向き直状の無端状ベルトの挟持側直状範囲部の始端を、下段側の無端状ベルトのうち野菜放出側の反対側に位置された前後向き直状の無端状ベルトの挟持側直状範囲部よりも野菜放出側の反対側へ位置させる。 【0017】これによれば、前後向き搬送部の前後向き挟持搬送経路と横向き搬送部の横向き挟持搬送経路との接続箇所に形成される挟持搬送経路部分としての折れ曲がり部において、この箇所を取り囲む外側の二辺のうち、一方の辺の全体が上記下段側の前後向き直状の無端状ベルトの挟持側直状範囲部で形成され且つ後方へ直状に移動されるものとなり、また他方の辺の全体が上記上段側の横向き直状の無端状ベルトの挟持側直状範囲部で形成され且つ野菜放出側へ向かう横方へ直状に移動されるものとなるのであり、これにより前記折れ曲がり部内に達した野菜は的確に横向き挟持搬送経路へ移行される。 【0018】また請求項6に記載したように、上記下段側の無端状ベルトのうち野菜放出側の反対の側に位置された前後向き直状の無端状ベルトの後端部と、上段側の無端状ベルトのうち後側の横向き直状の無端状ベルトの野菜放出側の反対の側の端部とを単一のプーリ或いは、同心に配置された上下のプーリに掛け回した構成となす。これによれば、下段側の前後向き直状の無端状ベルトと、上段側の横向き直状の無端状ベルトとが構造簡易且つコンパクトに配置されるほか、容易に同速回転が得られるものとなる。 【0019】また請求項7に記載したように、前後向き搬送部の前後向き挟持搬送経路と横向き搬送部の横向き挟持搬送経路との接続箇所に形成される挟持搬送経路部分の下方に野菜の下端部を支持するものとした搬送補助手段を設ける。これによれば、上記挟持搬送経路部分に於ける無端状ベルトによる野菜の挟持搬送力が小さくても、野菜は確実に前後向き搬送部から横向き搬送部に移行されるようになる。 【0020】この搬送補助手段は例えば、請求項8に記載したように、前後向き搬送部の左右一対の無端状ベルトのうち野菜放出側のものの前後向き挟持搬送経路の後端部分を案内するプーリの回転中心と同心に支軸を配設し、この支軸に野菜の下端を支持する支持円盤を回転自在に装着した構成となす。これによれば、支持円盤が上記挟持搬送経路部分にて円弧状に搬送される野菜をこれと一緒に移動しつつ安定的に支持するものとなる。 【0021】請求項8の搬送補助手段に代えて、次のようになしてもよいのであって、即ち、請求項9に記載したように、前後向き搬送部の左右一対の無端状ベルトのうち野菜放出側のものの前後向き挟持搬送経路の後端部分を案内するプーリと同体状に回転される支持円盤を設け、この円盤が挟持搬送経路部分で搬送される野菜の下端を支持する構成となす。これによれば、支持円盤がこれの支持した野菜の下端に、支持円盤の回転力を伝達して野菜の下部を積極的に搬送移動させるように作用するため、上記折れ曲がり部内での野菜搬送が野菜に無用な内力を生じさせることなく的確に行われるものとなる。 【0022】 【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施例である軟弱野菜収穫機を示す平面図、図2は前記収穫機の正面図、図3は前記収穫機の側面図、図4及び図5は前記収穫機のベルト挟持搬送手段を示す図、図6は前記収穫機のベルト挟持搬送手段の一部を示す平面図、図7は前記収穫機に使用される搬送シートを示す平面図、図8は前記収穫機の作動説明図、図9は前記シートの使用状態を示す図である。 【0023】図1〜図3に示すように、本実施例の収穫機は走行車両部1と、野菜処理部2からなっている。先ず走行車両部1について説明すると、前後向きとなされたクローラ式走行装置3と、この走行装置3に支持された機体フレーム1aの後部に固定されたエンジン4と、エンジン4の側面に固定されエンジン4から回転を伝達されるミッション5と、このミッション5の側面下部に固定されてミッション5から出力される回転をクローラ式走行装置3に伝達するものとしたチェーンケース6と、機体フレームから上方へ延出され、続いてエンジン4の後方へ張り出された操縦ハンドル7a、7bとを備えている。 【0024】ここに、クローラ式走行装置3は、前後向きフレーム部8と、このフレーム部8に装着された案内輪9、10a、10b、10cと、これら案内輪9、10a、10b、10cに周回移動自在に掛け回されていてゴム質材等で形成された無端状のクローラ11からなり、また機体フレーム1aは板部材及び管部材等を枠状に結合したもので、前後向きフレーム部8と同体状に結合され、クローラ式走行装置3の上方に位置されている。チェーンケース6はエンジン4の回転をチェーン伝動機構を介して案内輪9に伝達するものとなされている。 【0025】次に野菜処理部2について説明すると、最前方に位置された分草部12と、この分草部12の後方に連続して配置され機体フレーム1aの後部に及ぶものとなされたベルト挟持搬送手段13と、この挟持搬送手段13の後部横側で機体フレーム1aの横外方に配置された水平支持面手段14と、前記挟持搬送手段13の下方に配置された根切り堀起こし手段15と、この処理部2の前部を上下変位させるための図示しない処理部高さ変更手段を備えたものとなしてある。 【0026】分草部12は左右一対の分草板16a、16bからなり、各分草板16a、16bは正面視山形状となされていて、後端をベルト挟持搬送手段13の支持枠部13aと同体状に固定されている。この際、左右一対の分草板16a、16bは平面視やや先広がり状に配置されている。 【0027】根切り堀起こし手段15は図3に示すように、支持枠部13aの一部をなす傾斜部材a1の左右前後箇所から前側揺動アーム部材17aと後側揺動アーム部材17bを横軸g1、g2回りの揺動自在に垂下させ、左右各側でのこれら前後のアーム部材17a、17bの下端部に前後向き部材18を軸結合し、これら前後向き部材18に平面視コ型の刃体19をボルト固定し、一方では機体フレーム1aの適当箇所にエンジン4の回転を伝達されるクランク機構部を形成し、このクランク機構部の出力部と揺動アーム部材17bの長さ途中箇所とを結合ロッド20を介して結合させ、前記出力部の上下及び前後の繰返し変位を揺動アーム部材17bに伝達するものとなす。この際、前記クランク機構部及び結合ロッド20は機体フレーム1aの一側に設けても或いは左右各側に一対設けてもよい。 【0028】水平支持面手段14は次のようになされている。即ち、機体フレーム1aから右方へ張り出させた横張出し支持部材21を機体フレーム1aに設け、この支持部材21の上面に左右一対の前後向き部材22a、22bを固定し、これら前後向き部材22a、22bに前後一対の案内車23a、23bを回転自在に装着すると共に、一方の前後向き部材22bに固定された駆動モータ24により後側の案内車23bが駆動されるものとなし、また前後一対の案内車23a、23bにゴム又はウレタン材等の合成樹脂材からなる無端状のベルト25を掛け回し、このベルト25の上面を水平支持面14aとなすほか、この水平支持面14a上の左右箇所に、この面14a上に載置された図8に示す方形の搬送用シートjを係止するための係止突起c、cを設けている。 【0029】この際、前後の案内車23a、23bの距離は図7に示す搬送用シートjの長さに概ね合致させるのであって凡そ1mから2m程度となされている。これら案内車23a、23bの間箇所でベルト25の上張り部と下張り部との間には上張り部の下面を支持するための支持板26が固定されている。駆動モータ24は操縦ハンドル7aに装着されたスイッチ27により正逆へ回転されるようになされている。さらにベルト25の前側には前記搬送用シートjを収容するためのシート受け部28が前後向き部材22a、22bを介して固定してある。このシート受け部28は底面部とこれの周囲を取り巻く側面部とを有し、上面は開放されたものとなされている。 【0030】そして、横張出し支持部材21の外方端部の下側には脚部材29を固着し、この脚部材29の下部に前後向きの支持輪30を回転自在に軸着している。この支持輪30の前後位置と、支持輪30の接地部高さは前後向きクローラ走行装置3の接地部11aの後端部p1のそれに合致させている。この際、必要に応じて横張出し支持部材21に上下方向駆動手段を設け、前記支持部材21に対しベルト25等を上下方向へ送り移動可能となすことも可能である。 【0031】搬送用シートjは合成樹脂材などで形成され且つ長さが凡そ1mから2m程度で幅が凡そ0.3mから0.6mまでの寸法となされ、また少なくとも前端の左右位置に前記突起c、cに外嵌される係止用透孔31a、31aを具備した金属環31、31を固定したものとなし、また前後端の適当位置にこれら部分を分離可能に一時的に結合させるための結合手段をなす雌雄のファスナ32a、32bを付設したものとなす。この際、一方のファスナ32bは図7において下面側に設ける。 【0032】ベルト挟持搬送手段13は次のようになされている。この搬送手段13はベルトを上下二段以上の構造となして差し支えないのであるが、ここでは上下二段としたものについて説明する。即ち、支持枠部13aの後上がり状に傾斜された面上にベルト挟持搬送部33が装設してある。支持枠部13aは下方へ延びる伝動ケース兼用のアーム部dを有し、このアーム部dの下部を機体フレーム1aに横向き軸g3を介して揺動自在に装着したものとなされ、またベルト挟持搬送部33は上下二段構造となしてあって、下段側に前後向き搬送部33aを、そして上段側に横向き搬送部33bを備えたものとなしてある。 【0033】ベルト挟持搬送部33(請求項3及び請求項4に対応するもの)の下段側の構造について説明すると、図1〜図3、及び図4A(1)に示すように、支持枠部13aの前部に左右一対の前部プーリ34a、34bを設け且つ支持枠部13aの後部の左右特定箇所に2つの後部プーリ35a、35bを設けるほか、適当配置に補助プーリtを設け、また支持枠部13aに形成された右張出し部eに終端部プーリ37aを設ける。そして右側の前部プーリ34aとこれの真後ろに位置した後部プーリ35aと終端部プーリ37aと特定の補助プーリtに無端状ベルト38aを掛け回すのであり、これにより無端状ベルト38aは前後向き部f01と横向き部f02とを具備するように屈曲された状態となる。一方では左側の前部プーリ34bとこれに対応した後部プーリ35bと特定の補助プーリtに前後方向へ比較的長くなされた無端状ベルト38bを掛け回すのであり、これにより無端状ベルト38bは前記ベルト38aの前後向き部f01に対向するようにこの前後向き部f01の横側に位置された状態となる。 【0034】次にベルト挟持搬送部33(請求項2及び請求項4に対応するもの)の上段側の構造について説明すると、図1〜図3、及び図4A(2)に示すように、支持枠部13aの前部の右側に先の前部プーリ34aの回転中心軸s1回りへ回転される前部プーリ39aを設け且つ支持枠部13aの後部の左右特定箇所に先の後部プーリ35aの回転中心軸s2回りへ回転される後部プーリ40aと、先の後部プーリ35bの回転中心軸s3回りへ回転される後部プーリ40bとを設けるほか適当箇所に補助プーリtを設け、且つ支持枠部13aに形成された右張出し部eに先の終端部プーリ37aの回転中心軸s4回りへ回転される終端部プーリ41aと、このプーリ41aと前後で対をなす終端部プーリ41bとを設ける。そして前部プーリ39aとこれの真後ろに位置した後部プーリ40aと終端部プーリ41aと特定の補助プーリtに無端状ベルト42aを掛け回すのであり、これにより、この無端状ベルト42aは前後向き部f11と横向き部f12とを具備するように屈曲された状態となる。一方では後部プーリ40bと終端部プーリ41bと特定の補助プーリtに横向きの無端状ベルト42bを掛け回すのであり、この無端状ベルト42bは前記ベルト42aの横向き部f12に対向するようにこの横向き部f12の後側に位置された状態となる。 【0035】上記した各無端状ベルト38a、38b、42a、42bは、内面をその長手方向への伸縮変形の生じ難い材料で形成され、また外面を、野菜の葉部を傷めないようなスポンジ質材で形成され且つその厚さを数cmとなされている。 【0036】上記後部プーリ35a、35b及び終端部37a、41a、41bにはエンジン4の回転をミッション5及び図示しない作業クラッチを介して伝達させ、これらプーリ35a、35b、37a、41a、41bを駆動プーリとして機能させる。この際、エンジン4の回転をさらに前部プーリ34a、34b、39a後部プーリ40a、40bにも伝達させて、これらプーリ34a、34b、39a、40a、40bをも駆動プーリとして機能させることも差し支えない。 【0037】このベルト挟持搬送手段13において、前後向き搬送部33aでは、2つの搬送ベルト38aと38bが左右配置となり、これらの挟持範囲部u1、u2間が前後向き挟持搬送経路h1を形成しており、また横向き搬送部33bでは二つの搬送ベルト42aと42bとが前後配置となって、これらの挟持範囲部u3、u4間が横向き挟持搬送経路h2を形成している。この際、前後向き搬送経路h1はクローラ式走行装置3の概ね真上に合致される。 【0038】各無端状ベルト38a、38b、42a、42bは後部プーリ35a、35b及び終端部プーリ37a、41a、41bの回転により矢印方向f1、f2へ同調して移動されるものであり、この際、左右一対の前部プーリ34a、34b箇所が搬送始端をなし、前後一対の終端部プーリ41a、41b箇所が搬送終端をなす。 【0039】さらに、ベルト挟持搬送手段13の挟持搬送経路途中で、前後向き搬送部33aの前後向き挟持搬送経路h1と横向き搬送部33bの横向き挟持搬送経路h2との接続箇所に形成される挟持搬送経路部分としての折れ曲がり部p2の下方には図3及び図6等に示すように搬送補助具43が設けてある。この搬送補助具43は後部プーリ35aの回転中心と同心に支軸s2´を配設し、この支軸s2´に野菜wの下端を支持するものとした支持円盤44を回転自在に装着した構成となしてある。 【0040】次に上記のように構成した本実施例の収穫機でほうれん草や小松菜等の軟弱野菜類を収穫する場合のその使用例や各部の作動等を説明する。収穫を開始するまでの路上走行や圃場内走行では、処理高さ変更手段の作動により支持枠部13a及びこれと一体となさた部位を横向き軸g3回りの上方へ揺動させることにより、分草部12、刃体19及び、ベルト挟持搬送手段13の搬送始端等をクローラ式走行装置3に対し適当距離だけ上昇させた後、操縦ハンドル7a、7bの把手部を握り、クローラ式走行装置3のクローラ11にエンジン4の回転を伝達させる。 【0041】これにより、クローラ式走行装置3を除いた機体部分は地面等に接することなく円滑に走行する。走行中に進行方向を変化させる際は、操縦ハンドル7a、7bを下方へ押し下げ、機体全体の前後傾斜を変化させる。これにより、クローラ11の接地部11aの後端部p1を支点としてクローラ式走行装置3の前端が浮き上がるように機体全体が傾斜する。このとき、支持輪30も前記後端部p1の横方に存在して接地状態を維持される。この状態の下で操縦ハンドル7a、7bを左右へ振り操作し機体を希望する向きへ変化させ、この後、操縦ハンドル7a、7bに付与した押下げ力を除去する。これにより、機体は自重でクローラ11の接地部11a全体が接地した状態に復帰し、新たな機体の向きへ進行するものとなる。 【0042】収穫の際の取扱いは例えば次のように行う。即ち、図1に示すように機体を収穫すべき植生野菜wの条列iに沿わせることによりベルト挟持搬送手段33の前後向き搬送部33aの挟持搬送経路h1をその条列に合致させると共に、図8に示すように突起c、cを水平支持面14aの前寄り箇所に位置させ、この状態の下で、搬送用シートjの前端部を突起c、cよりも前側の水平支持面14a上に展開させて載置し、その係止用透孔31a、31aを突起c、cに外嵌させ、水平支持面14aに係止させるのであり、またこのシートjの残余の部分は繰り出し容易な状態に折り畳んでシート受け部28の内方に位置させる。 【0043】この後、エンジン4の回転をクローラ式走行装置3及び野菜処理部2に伝達させて機体を進行させると共に処理部高さ変更手段を適当に作動させる。これにより刃体19は機体の重量や、刃体19に作用する土からの反力により、上記処理部高さ変更手段の作動に対応した距離だけ土中に進入するものとなる。また刃体19は野菜処理部2の作動中、横向き軸g1、g2回りに強制的に振動され、この振動は刃体19の土中への進入を促進する。 【0044】機体の進行中、分草部12は収穫中の条列iの野菜wと、この条列iの左右に隣接した条列iの野菜wとの絡みを解して前後向き挟持搬送経路h1へ案内するように作用する。この際、分草部12の分草板16a、16bはほうれん草等の野菜w上部に比較的広い面で接触し、その損傷を抑制する。 【0045】次に図1に示すように刃体19の要部が野菜条列iの一つの野菜wの根部を前後揺動しつつ切断する。この際、刃体19による切断深さは地面から数cm(凡そ2〜3cm)程度となすのがよい。このように切断された野菜wはベルト挟持搬送部33の搬送始端に達する。 【0046】前後向き搬送部33aで挟持搬送される野菜wはその傾斜に伴って徐々に上昇され遂には地面から引き抜かれるものとなる。この際、ベルト挟持搬送手段13の搬送ベルト38a、38b、42a、42bはスポンジ質材で野菜wを柔らかく挟持し、一方ではその根部が切断され堀り起こされているため、その引抜き時に大きな引抜き力が作用するものとならず、この野菜wの損傷は抑制されるのである。 【0047】引き抜かれた野菜wは凡そ機体進行速度で前後向き挟持搬送経路h1の下流側へ搬送される。そして横向き搬送部33bが、挟持搬送経路h1の下流側に達した野菜wを挟持搬送経路h2によりその搬送終端へ向け搬送し、最終的にはその搬送終端から機体側部の外方へ放出する。この放出された野菜wは根部側に図示しない適当な搬送抵抗付与手段による搬送抵抗を付与されるものとなり、これにより根部側が機体内方向きとなる左右向き横倒し姿勢となり、そのまま搬送用シートj上に落下する。この落下は収穫の進行に伴って次々と繰り返され、野菜w上部の放出される位置の直下となる搬送用シートj上面箇所に野菜w上部が図8に示すように山積みされる。この山積みが適当な大きさになる毎に、操縦者はスイッチ27を入り操作して駆動モータ24を特定向きに回転させ、ベルト25及び、これに突起c、cを介して係止された搬送用シートjとを適当距離だけ後方へ移動させる操作を繰り返すのであり、この繰り返しは突起c、cが水平支持面14aの後端部に達するまで行われる。通常の植付状態では、機体が凡そ5m〜10m程度収穫しつつ進行すると、図8に仮想線で示すように搬送用シートj上面のほぼ全体に野菜w上部が整列された状態となる。 【0048】この状態となったとき、操縦者は機体の進行を一時停止させ、水平支持面14aの横側に移動して、搬送用シートjを突起c、cから抜き取り、続いて図9に示すように搬送用シートjの上面の野菜w上部を包み込むように環状化してこのシートjの前後端部を近接させ、さらにこの前後端部を適当な力で引張してその内方の多数の野菜w上部を圧縮した後、雌雄のファスナ32a、32bを接着させて前後端部を結合させる。このように荷作りされた野菜w上部はこれを包む搬送用シートjと共に水平支持面14aから降ろされ、例えば圃場の近くに停車させてあるトラックの荷台等に積み込まれる。なお、このように積み込まれた野菜w上部は作業場まで搬送され、下葉を除去される等の処理を施される。 【0049】一方、環状化された搬送用シートj及び野菜w上部を降ろされた後の水平支持面14a箇所においてはベルト25を後向きへ移動させることにより、突起c、cを先と同様に水平支持面14aの前寄り箇所に位置させ、この後、シート受け部28内に予め用意されている次の搬送用シートjを先と同様に図8に示すように水平支持面14a上に展開して載置し、その係止用透孔31a、31aを次の突起c、cに外嵌させることにより水平支持面14aに係止させる。この後は上記した処理や作動が同様に繰り返される。 【0050】このように水平支持面14aに載置された搬送用シートjの上面に野菜w上部を山積みする処理は、樹脂材製の定形コンテナに野菜上部を収穫する場合に比べると、コンテナの側壁が存在しないことから、水平支持面14aに比較的近い高さから野菜w上部を落下させることを可能となし、野菜の損傷を防止する上で寄与するのであり、またコンテナと野菜w上部との衝突をなくすることによりこの衝突に起因した野菜w上部の損傷をなくする上でも寄与する。なお、野菜の収穫中にはシート受け部28に多数の搬送用シートjを入れておくのであり、これにより搬送用シートjを使用した荷作りが便利に行えるようになる。 【0051】ここで、請求項2及び請求項4に対応したベルト挟持搬送手段13による搬送作用等についてさらに詳細に説明すると、前後向き搬送部33aの右側の無端状ベルト38aの上側に横向き搬送部33bの前後向き部f11が存在するため、前後向き搬送部33aにより搬送される野菜w上部は右側面を上記前後向き部f11で支持されるのであり、これにより野菜w上部は前後向き挟持搬送経路h1による搬送中、その姿勢を安定的に保持され、無端状搬送ベルト以外の部材に接触し難くなって他部材との接触による損傷を防止される。 【0052】前後向き挟持搬送経路h1で搬送される野菜wは、やがて、前後向き挟持搬送経路h1と、横向き搬送部33bの横向き挟持搬送経路h2との接続箇所である折れ曲がり部p2に達する。この折れ曲がり部p2は図4A(1)、A(2)及び図6に示すように、後部プーリ35a、40aに案内された上下の無端状ベルト42a、38aの円弧状挟持部u1´、u3´と、下段側の前後向き直状の無端状ベルト38bの挟持側直状範囲部u2´と、上段側の横向き直状の無端状ベルト42bの挟持側直状範囲部u4´とで囲まれた比較的広いものとなっている(図6において、ベルト間の間隔は説明の都合上、他箇所に対して大きく表示してある)。しかも、この箇所では下段側の前後向き直状の無端状ベルト38b及び、上段側の横向き直状の無端状ベルト42bは何れも、これらベルト38b、42bと同一高さで野菜wを挟持する関係となる無端状ベルトを配置されていないものである。これらのことから、この折れ曲がり部p2ではこれを取り囲む無端状ベルトによる挟持力が減じた状態となる。 【0053】また、ここでは後部プーリ35a、40aに案内された無端状ベルト38a、42aがこれの円弧状挟持部u1´、u3´で野菜wに円弧状の搬送力を付与するのに対し、下段側の前後向き直状の無端状ベルト38bはその野菜wに後向きの比較的小さな接触力による搬送力を、そして上段側の横向き直状の無端状ベルト42bは横向きの比較的小さな接触力による搬送力を付与するに過ぎない状態となる。これにより、折れ曲がり部p2を取り囲んだ無端状ベルトから野菜wに付与される複数の力の状態は野菜wの回転に対して従来よりも不適化する。従って、この折れ曲がり部p2を通過する野菜wは従来のような強制的な回転変位の生じることのないものとなり、野菜wの回転変位に起因したその野菜wの損傷は生じなくなる。またベルト張力が野菜を圧迫することによる損傷も生じない。 【0054】そして一方では、この折れ曲がり部p2での野菜wの挟持搬送力が減じることに起因して、搬送中の野菜wが下方へ落下する傾向が増大するのであり、実際に一部の野菜wが落下を開始したときは、搬送補助具43の支持円盤44がその根部を支持してその落下を阻止し、しかもその根部と一緒に回転して、折れ曲がり部p2を取り囲む無端状ベルトによるその搬送を的確に行わせるように作用する。 【0055】また図6に示すように、下段側の前後向き直状の無端状ベルト38bの挟持側直状範囲部u2´の後端p3が、上段側の横向き直状の無端状ベルト42bの挟持側直状範囲部u4´よりも後方に位置され、また上段側の横向き直状の無端状ベルト42bの挟持側直状範囲部u4´の始端p4が、下段側の前後向き直状の無端状ベルト38bの挟持側直状範囲部u2´よりも野菜放出側の反対の側へ位置されているため、前後向きの挟持側直状範囲部u2´が折れ曲がり部p2を囲む前後向き辺の全体をなして後方向へ直状に移動するものとなり、また横向きの直状挟持部u4´が折れ曲がり部p2を囲む横向き辺の全体をなして横方向へ直状に移動するものとなるのであり、これにより折れ曲がり部p2内の野菜wは二つの無端状ベルト38b、42bから適当な搬送力を付与されて的確に横向き搬送部33bの横向き挟持搬送経路h2へ向け移動されるものとなる。 【0056】上記折れ曲がり部p2を通過した後の野菜wは請求項2及び請求項4に対応した横向き搬送部33bの横向き挟持搬送経路h2で搬送される。この搬送中、横向き搬送部33bの前側の無端状ベルト42aの下側に前後向き搬送部33aの横向き部f02が存在するため、横向き搬送部33bにより搬送される野菜wはその下側の前側面を上記横向き部f02で支持されるのであり、これにより野菜w下部は横向き挟持搬送経路h2による搬送中、その姿勢を安定的に保持されて、無端状搬送ベルト以外の部材に接触し難くなり、他部材との接触による損傷を防止されるのである。 【0057】次に上記ベルト挟持搬送手段13の変形例について図4及び図5等を参照して説明する。第一の変形例について説明すると、下段側に、図4B(1)に示すように左右一対の前後向き直状の無端状ベルト38a´、38bを有する前後向き搬送部33aを位置させ、上段側に、図4B(2)に示すように前後一対の横向き直状の無端状ベルト42a´、42bを有する横向き搬送部33bを位置させる。これによれば、上記実施例における上段側の前後向き部f11や下段側の横向き部f02が存在しないため、無端状ベルト38a´、42a´がこれらの対応する無端状ベルト38a、42aよりも短くて済むものとなる。 【0058】第二の変形例について説明すると、下段側に、図5A(1)に示すように左右一対の前後向き直状の無端状ベルト38a´、38bを有する前後向き搬送部33aを位置させ、上段側に、図5A(1)に示すように前後向き部f11と横向き部f12とを具備するように屈曲された無端状ベルト42aと、前記横向き部f12に対向するようにこれの後側に位置された横向き直状の無端状ベルト42bとを有する横向き搬送部33bを位置させる。これによれば、上記実施例における下段側の横向き部f02が存在しないため、無端状ベルト38a´がこれの対応する無端状ベルト38aよりも短くて済むものとなる。 【0059】第三の変形例について説明すると、下段側に、図5B(1)に示すように前後向き部f01と横向き部f02とを具備するように屈曲された無端状ベルト38aと、前記前後向き部f01に対向するようにこれの横側に位置された前後向き直状の無端状ベルト38bとを有する前後向き挟持搬送部33aを位置させ、上段側に、図5B(2)に示すように前後一対の横向き直状の無端状ベルト42a´、42bを有する横向き搬送部33bを位置させる。これによれば、上記実施例における上段側の前後向き部f11が存在しないため、無端状ベルト42a´がこれの対応する無端状ベルト42aよりも短くて済むものとなる。 【0060】 【発明の効果】上記のように構成した本発明によれば、次のような効果が得られるのである。即ち、請求項1に記載したものによれば、ほうれん草等の軟弱野菜を、ベルト挟持搬送手段よる搬送中にその回転変位による損傷や他物との接触による損傷の生じない状態で的確に収穫することを可能となす。また収穫した野菜が横向き搬送部で横方へ搬送されるため機体の前後長さを小さく保持した上で野菜を機体上に適当量蓄積させることができるものである。 【0061】請求項2に記載したものによれば、前後向き搬送部で挟持搬送される野菜の比較的上部の特定側面を上段側の無端状ベルトの前後向き部で支持して安定的に前後向き搬送部の搬送終端まで搬送し、続いて横向き搬送部へ安定的に移行させることができ、これにより野菜上部と他物との接触を回避させることができ、搬送中の野菜上部の損傷を効果的に防止できる。 【0062】請求項3に記載したものによれば、横向き搬送部で挟持搬送される野菜の比較的下部の前側面を下段側の無端状ベルトの横向き部で支持して安定的に横向き搬送部の搬送終端まで搬送することができ、これにより野菜下部と他物との接触を回避させることができ、搬送中の野菜下部の損傷を効果的に防止できる。 【0063】請求項4に記載したものによれば、前後向き搬送部で挟持搬送される野菜の比較的上部の特定側面を上段側の無端状ベルトの前後向き部で支持することにより、野菜上部を安定的に前後向き搬送部の搬送終端まで搬送すると共に横向き搬送部へ安定的に移行させることができ、また横向き搬送部で挟持搬送される野菜の比較的下部の前側面を下段側の無端状ベルトの横向き部で支持することにより、野菜下部を安定的に横向き搬送部の搬送終端まで搬送することができ、搬送中の野菜全体の損傷を効果的に防止できるのである。 【0064】請求項5に記載したものによれば、前後向き搬送部の前後向き挟持搬送経路と横向き搬送部の横向き挟持搬送経路との接続箇所をなす折れ曲がり部において、これを取り囲む外側の二辺のうち、一方の辺の全体が下段側の前後向き直状の無端状ベルトの挟持側直状範囲部で形成されると共に後方へ直状に移動されるものとなり、また他方の辺の全体が上段側の横向き直状の無端状ベルトの挟持側直状範囲部で形成されると共に横方へ直状に移動されるものとなるため、図10に示すようにこれら各辺をなす無端状ベルト38b、42bの挟持範囲部u2、u4に円弧部mが含まれる場合に比べて、折れ曲がり部p2内に達した野菜をより円滑に横向き挟持搬送経路へ向け搬送することができる。なお、図10は本発明との比較例を示すものであり、この図中、先の実施例と同一部位には同一符号が付してある【0065】請求項6に記載したものによれば、下段側で野菜放出側の反対側に位置した前後向き直状の無端状ベルト38bと、上段側で後側に位置した横向き直状の無端状ベルト42bとをコンパクト且つ構造簡易に配設できるものである。 【0066】請求項7に記載したものによれば、前後向き搬送部の前後向き挟持搬送経路と横向き搬送部の横向き挟持搬送経路との接続箇所である折れ曲がり部において、これを取り囲む無端状ベルトがここに達した野菜に付与する挟持搬送力が小さくても、これら野菜を落下停留させることなく確実に前後向き搬送部から横向き搬送部まで搬送することを可能となすものである。 【0067】請求項8に記載したものによれば、上記折れ曲がり部内の野菜を簡易な構造により抵抗少なく支持でき、ベルト挟持搬送手段による野菜の挟持搬送を効果的に補助できるものである。 【0068】請求項9に記載したものによれば、折れ曲がり部内での野菜搬送を野菜に無用な引張力を付与することなく的確に行わせることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005164 【氏名又は名称】セイレイ工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年6月7日(2000.6.7) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2001−346429(P2001−346429A) |
| 【公開日】 |
平成13年12月18日(2001.12.18) |
| 【出願番号】 |
特願2000−170661(P2000−170661) |
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