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【発明の名称】 コンバインの穀稈供給装置
【発明者】 【氏名】吉邨 文夫

【要約】 【課題】コンバインの刈取機で枕刈取りを行うときは、穀稈の扱ぎ深さを調節して移送する扱深調節移送装置の位置が移動して、大きくはずれることがあるが、これを素早く適正位置へ調節しようとするものである。

【解決手段】刈取機3で刈取り移送する穀稈の扱ぎ深さを検出する扱深検出装置10の検出に基づいて、扱深調節移送装置7を制御装置で調節制御して移送するが、該扱深検出装置10が穀稈の適正扱ぎ深さを検出するまでは、該扱深調節移送装置7の回転を高速回転に該制御装置で変更制御する。又、後進走行、及び走行停止後に再走行開始のときは、所定距離走行するか、所定時間経過までは該扱深調節移送装置7の回転を高速回転に変更制御する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行装置14の前側の刈取機3で刈取った刈取り穀稈を脱穀機9へ移送供給して脱穀する該刈取り穀稈の扱ぎ深さを検出する扱深検出装置10と、該扱深検出装置10で検出した検出結果に基づいて該刈取り穀稈の扱ぎ深さを深扱ぎ側、又は浅扱ぎ側へ調節して移送する扱深調節移送装置7とを設けたコンバインにおいて、該扱深検出装置10が該刈取り穀稈の適正扱ぎ深さを検出するまでは該扱深調節移送装置7の回転を所定回転高速回転に変更制御する制御装置11を設けたことを特徴とするコンバインの穀稈供給装置。
【請求項2】 請求項1の構成において、該走行装置14の後進走行、又は走行停止後に再走行開始されて扱ぎ深制御が再開始後は、該走行装置14が所定距離(K)走行するか、又は所定時間(H)経過するまでは該扱深調節移送装置7の回転を所定回転高速回転に制御する制御装置11を設けたことを特徴とするコンバインの穀稈供給装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、走行装置の前側の刈取機で刈取った刈取り穀稈を脱穀機へ移送供給して脱穀するこの穀稈の扱ぎ深さを扱深検出装置で検出し、この検出結果に基づいて、この穀稈の扱ぎ深さを深扱ぎ側、又は浅扱ぎ側へ調節して移送する扱深調節移送装置を制御装置で調節して、この扱深調節移送装置で移送するが、該扱深検出装置が穀稈の適正扱ぎ深さを検出するまでは、この制御装置で該扱深調節移送装置の回転を所定回転高速回転に変更制御して、穀稈を移送する技術であり、コンバインの穀稈供給装置として利用できる。
【0002】
【従来の技術】コンバインで立毛穀稈の収穫作業は、このコンバインの走行装置の前部の刈取機で立毛穀稈は刈取りされ、この刈取り穀稈はこの刈取機の各穀稈移送装置、及び扱深調節移送装置等で後方上部へ移送され、移送終端部の近傍に設けた扱深検出装置で移送中の穀稈の扱ぎ深さが深扱ぎ側であるか、又は浅扱ぎ側であるかが検出され、この検出結果に基づいて、移送途中に設けて扱ぎ深さを調節すると共に、移送する該扱深調節移送装置が制御装置によって、深扱ぎ側であると検出されていると浅扱ぎ側へ、又は浅扱ぎ側である検出されていると深扱ぎ側へ移動調節制御され、移送中の穀稈は適正な扱ぎ深さである標準の扱ぎ深さで移送されて脱穀機へ供給され、この脱穀機内を挟持移送中に脱穀され、脱穀済みで選別済みの穀粒は、このコンバインへ一時貯留される。
【0003】この収穫作業を開始したとき、収穫作業中に一時停止して再開始したとき、前記走行装置が後進走行のとき、及び収穫作業中のとき、これら総てのときに、前記扱深検出装置の検出結果に基づいて、穀稈の移送途中に設けて穀稈の扱ぎ深さを調節すると共に、移送する扱深調節移送装置の回転は一定の回転で回転制御され、穀稈は一定の速度で移送されて脱穀機へと供給される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】圃場の4隅を枕刈取り等を行うときは、前進走行、停止、後進走行等を繰返し行うことが多く、このために、前進走行で穀稈を刈取り上方後部へ移送すると、移送途中に設けた扱深調節移送装置が深扱ぎ側位置になったり、又、高刈りが安定しないために、この扱深調節移送装置の位置が大きく変化することがあり、この状態で後進して再び未刈り部へ進入したときには、該扱深調節移送装置が適正位置から大きくはずれていることがあり、穀稈を引継ぎのときに穀稈のこぼれが発生したり、脱穀機へ供給される穀稈の扱ぎ深さが適正でないことにより、この脱穀機の脱穀性能が低下すること等が発生していたが、この発明により、これら問題点を解決しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】このために、この発明は、走行装置14の前側の刈取機3で刈取った刈取り穀稈を脱穀機9へ移送供給して脱穀する該刈取り穀稈の扱ぎ深さを検出する扱深検出装置10と、該扱深検出装置10で検出した検出結果に基づいて該刈取り穀稈の扱ぎ深さを深扱ぎ側、又は浅扱ぎ側へ調節して移送する扱深調節移送装置7とを設けたコンバインにおいて、該扱深検出装置10が該刈取り穀稈の適正扱ぎ深さを検出するまでは該扱深調節移送装置7の回転を所定回転高速回転に変更制御する制御装置11を設け、該走行装置14の後進走行、又は走行停止後に再走行開始されて扱ぎ深制御が再開始後は、該走行装置14が所定距離(K)走行するか、又は所定時間(H)経過するまでは該扱深調節移送装置7の回転を所定回転高速回転に制御する制御装置11を設けたことを特徴とするコンバインの穀稈供給装置の構成とする。
【0006】
【発明の作用】コンバインで立毛穀稈の収穫作業は、このコンバインの走行装置14の前部の刈取機3で立毛穀稈は刈取りされ、この刈取り穀稈はこの刈取機3の各穀稈移送装置、及び扱深調節移送装置7等で後方上部へ移送され、移送終端部の近傍に設けた扱深検出装置10で移送中の穀稈の扱ぎ深さが深扱ぎ側であるか、又は浅扱ぎ側であるかが検出され、この検出結果に基づいて、移送途中に設けて扱ぎ深さを調節すると共に、移送する該扱深調節移送装置7が制御装置11によって、深扱ぎであると検出されていると浅扱ぎ側へ、又、浅扱ぎ側であると検出されていると深扱ぎ側へ移動制御され、移送中の穀稈は適正な扱ぎ深さである標準の扱ぎ深さで移送されて脱穀機9へ供給され、この脱穀機9内を挟持移送中に脱穀され、脱穀済みで選別済みの穀粒は、このコンバインへ一時貯留される。
【0007】この収穫作業が開始され、前記扱深検出装置10が移送中の穀稈の適正扱ぎ深さである標準扱ぎ深さを検出するまでは、移送途中に設けて扱ぎ深さを調節すると共に、移送する扱深調節移送装置7の回転は所定回転高速回転に変更制御され、穀稈はこの扱深調節移送装置7で早い速度で移送されて脱穀機9へ供給される。又、標準扱ぎ深さが検出されると所定の回転に復元されて所定速度で移送され該脱穀機9へ供給される。又、走行装置14が後進走行、及び走行停止後に再走行開始されて、扱ぎ深制御が再開始後は、該走行装置14が所定距離(K)走行するか、又は所定時間(H)経過するまでは、該扱深調節移送装置7の回転は所定回転高速回転に変更制御され、この扱深調節移送装置7で穀稈は早い速度で移送されて該脱穀機9へ供給される。又は所定距離(K)走行が終了するか、又は所定時間(H)の経過が終了すると、所定の回転に復元されて所定速度で穀稈は移送されて該脱穀機9へ供給される。
【0008】
【発明の効果】圃場の4隅を枕刈取り等を行うときは、前進走行、停止、後進走行等を繰返し行うことが多くあり、扱深調節移送装置7が適正位置から大きくはずれることが多く発生していたが、この発明により、この扱深調節移送装置7を適正位置へ素早く戻すことができる。これにより、穀稈を引継ぎするときの穀稈のこぼれが防止できるし、又、脱穀機9へ供給する穀稈の扱ぎ深さが適正深さで供給されることにより、脱穀性能の低下を防止することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。コンバイン1の走行装置14の前部に設けた刈取機3は、前方下部から後方上部へ順次設けた掻込装置4で立毛穀稈は掻込され、この掻込み穀稈は刈刃装置5で刈取りされ、刈取り穀稈は穀稈移送装置6と、扱深調節移送装置7と、供給移送装置8とで上部へ移送され、走行車台2の上側に載置した脱穀機9のフィードチエン12と挟持杆13とにより、引継ぎ移送してこの脱穀機9へ供給され、この脱穀機9内を挟持移送中に脱穀する構成である。この脱穀機9へ供給する穀稈の扱ぎ深さは、該刈取機3の移送終端部の近傍に設けた扱深検出装置10で検出し、この検出結果に基づいて、該扱深調節移送装置7で移送中の穀稈の扱ぎ深さを調節するために、この扱深調節移送装置7を制御装置11で上下調節制御する構成であり、又、この制御装置11で該扱深調節移送装置7の回転速度を制御する構成である。この回転速度制御方法について図示して説明する。
【0010】前記コンバイン1の走行車台2の下側には、土壌面を走行する左右一対の走行クローラ14aを張設した走行装置14を配設し、該走行車台2上側に載置した脱穀機9の平面視右横側には、刈取り穀稈をフィードチエン12と挟持杆13とで挟持して、該脱穀機9内を移送中に脱穀した脱穀済みで選別済みの穀粒を回収し、一時貯留する穀粒貯留タンク9aを装着した構成である。
【0011】前記穀粒貯留タンク9aの後側には、この穀粒貯留タンク9a内に貯留した穀粒を機外へ排出する縦移送螺旋16aを内装した排出支持筒16を略垂直姿勢で回動自在に支承して設け、この排出支持筒16の上端部には、その全長がコンバイン1の前後長に亘る機外へ穀粒を排出する排出螺旋17aを収縮自在に内装した排出オーガ17を収縮自在、上下回動自在、及び左右旋回自在に前後方向に配設した構成である。
【0012】前記脱穀機9側の前部で刈取機3の右側には、コンバイン1の各部を操作、調節、始動、及び停止操作する操作装置19と、操縦者が搭乗する操縦席19a等を設け、この操縦席19aの下側で走行車台2の上側面には、エンジン18を載置すると共に、後方には、穀粒貯留タンク9aを配設した構成である。これら脱穀機9と、刈取機3と、エンジン18と、走行装置14等により、該コンバイン1の機体1aを構成している。
【0013】前記刈取機3の後逑する供給移送装置8によって形成される穀稈移送経路中には、刈取られて移送される刈取り穀稈に接触作用することにより、脱穀機9へ穀稈供給の有無を検出する穀稈センサ8bを設けた構成である。走行車台2の前端部に装架された走行用のミッションケース15内の伝動経路中には、その出力回転数に基づく走行車速を検出する車速センサ15aを設けた構成であり、この車速センサ15aが検出する走行速度から走行距離を検出する構成である。
【0014】前記刈取機3は、図3〜図6で示す如く前方下部から後方上部へ傾斜する支持杆21を設け、この支持杆21の上端部には、支持パイプ杆20を左右方向に設け、該支持パイプ杆20は走行車台2上側面に設けた支持装置22で回動自在に支持した構成である。
【0015】前記刈取機3は油圧駆動による伸縮シリンダ23の作動により、支持パイプ杆20部を回動中心として、土壌面に対して昇降自在に回動する構成である。前記刈取機3は、図3〜図6で示す如く先端部位置から順次に、立毛穀稈を分離するナローガイド24a、及び分草体24bと、分離した穀稈を引起す各引起装置25と、引起した穀稈の株元側を掻込みする各掻込スターホイル4aと、穂先側を掻込みする各掻込ラグ付ベルト4bとよりなる掻込装置4と、掻込みした穀稈を刈取る刈刃装置5と、刈取られた穀稈の株元側を移送する株元移送チエン6aと、穂先側を移送する穂先ラグ付移送チエン6bとよりなる穀稈移送装置6と、移送する穀稈の穂先側位置を検出する扱深検出装置10の検出結果により、脱穀機9へ供給する穀稈の供給深さを深扱ぎ側、又は浅扱ぎ側へ調節制御する回動メタル7aを回動中心として、扱深調節移送チエン7bを上下回動移動させる正逆回転用で変速用の扱深モータ7cと、該扱深調節移送チエン7bの調節位置を検出するポテンションメータ7d等よりなる扱深調節移送装置7と、移送終端部の略3角形状に形成した供給移送チエン8aを張設した供給移送装置8を設けた構成である。
【0016】前記扱深検出装置10は、図3で示す如く穂先案内カバー26の上部に設け、この穂先案内カバー26の上側を移送される刈取り穀稈の穂先が深扱ぎ側であるか、浅扱ぎ側であるかを検出する深扱検出杆27aと、浅扱検出杆27bとを回動自在に設けた構成である。これら深・浅扱検出杆27a,27bが穀稈で押されて回動すると、ON−OFFスイッチ方式の深・浅扱センサ28a,28bが個別にONされ、このON状態により、扱深調節移送装置7の扱深調節移送チエン7bが調節制御され、移送中の穀稈が深扱ぎ側、又は浅扱ぎ側へ移動制御され、適正な扱ぎ深さである標準の扱ぎ深さで穀稈を脱穀する構成である。
【0017】前記刈取機3は、図3〜図6で示す如くこの刈取機3を支持する前方下部から上方後部へ上り傾斜して前後方向に設けた支持杆21と、この支持杆21の上端部に左右方向に設けた支持パイプ杆20と、この支持パイプ杆20を回動自在に支持する支持装置22とよりなる構成である。この支持パイプ杆20部を回動中心として、該刈取機3が上下回動移動する構成である。
【0018】前記刈取機3の掻込装置4の前部で分草体24には、掻込される穀稈の有無を検出する前穀稈センサ29aを設けると共に、扱深調節移送装置7の移送始端部の近傍の下側には、後穀稈センサ29bを設けた構成である。又、立毛穀稈の倒伏状態を検出する倒伏センサ30を引起装置25の前部に設けた構成である。
【0019】前記操作装置19には、扱深調節移送装置7の扱深移送チエン7bを手動操作で深扱ぎ側、又は浅扱ぎ側へ変更する深扱用手動スイッチ31aと、浅扱用手動スイッチ31bとを設けると共に、走行装置14を前進走行側で走行速度を切換操作、及び後進走行側へ切換操作する主変速レバー32を設け、この主変速レバー32を後進走行側への切換操作により、この切換操作を検出するON−OFFスイッチ方式の後進位置センサ32aを設けた構成である。
【0020】前記操作装置19には、刈取り収穫作業中に、走行装置14を停止操作することなく、立毛穀稈の起立姿勢を標準起立姿勢から倒伏起立姿勢に切換操作する起立切換ダイヤル33を設けた構成である。前記操作装置19には、制御装置11を内装した構成である。
【0021】前記制御装置11は、図5で示す如く、深・浅扱用手動スイッチ31a,31bと、主変速レバー32と、シンクロスイッチ36aと、起立切換ダイヤル33との操作、及びポテンションメータ7dと、穀稈センサ8bと、車速センサ15aと、深・浅扱センサ28a,28bと、前・後穀稈センサ29a,29bと、倒伏センサ30と、後進位置センサ32a等との検出、及び検出数値等が入力回路34aからCPU34bへ入力される構成であり、これらの入力により、該CPU34bから出力回路34cを経て扱深モータ7cと、エンジン18と、伸縮シリンダ23等とが始動、停止、及び回転数制御等が行われ、扱深調節移送装置7の扱ぎ深さの制御、及び回転速度等の制御が行われる構成である。走行装置14の前・後進走行の切換、走行開始、走行停止、及び走行速度等の制御が行われる構成である。又、刈取機3の昇降開始、及び昇降停止等の制御が行われる構成であり、後逑する穀稈の倒伏状態により、切換するシンクロ装置36を作動する構成である。更に各部に異常が発生したときには、警報装置35から警報を発する構成である。
【0022】前記扱深調節移送装置7の扱深移送チエン7bの回転速度制御について説明すると、図1で示す如くコンバイン1の刈取機3で収穫作業が開始され、扱深検出装置10の深扱センサ28aと浅扱センサ28bとにより、穀稈の扱ぎ深さが適正扱ぎ深さである標準扱ぎ深さが検出されるまでは、該扱深調節移送装置7の扱深移送チエン7bの回転速度は通常回転速を所定回転高速回転にすべく扱深モータ7cを制御装置11で制御し、回転速度を変更制御してて、移送する穀稈を早く移送する構成である。
【0023】又、図2で示す如く前記主変速レバー32の操作で後進走行が設定されるか、又は走行停止後に再走行が開始されて、扱ぎ深制御が再開始後は、該走行装置14が所定距離(K)走行するか、又は所定時間(H)経過するまでは、扱深調節移送装置7の扱深移送チエン7bの回転速度は、通常回転速を所定回転高速回転にすべく扱深モータ7cを制御装置11で制御し、回転速度を変更制御して,移送する穀稈を早く移送する構成である。
【0024】前記扱深調節移送装置7を適正位置へ早く戻す構成であり、引継ぎ時の穀稈のこぼれ防止、又、脱穀機9へ供給する穀稈の扱ぎ深を適正深さに早く設定する構成である。前記扱深調節移送装置7の扱深移送チエン7bの回転速度の制御は、図7で示す如くこの扱深調節移送装置7の調節位置を検出するポテンションメータ7dが検出した検出値が、穀稈センサ8bが穀稈を検出しなくなってOFF状態になる一定距離前(L1)位置の検出値と、穀稈を脱穀機9へ供給して、この穀稈センサ8bがOFF状態になった所定位置(L2)の検出値とを比較し、比較した結果が一定値(M)以上であれば、扱深検出装置10の深扱センサ28aと浅扱センサ28bとにより、穀稈の扱ぎ深さが適正扱ぎ深さである標準扱ぎ深さが検出されるまでか、扱ぎ深制御が再開始されて所定時間(H)経過するまでか、又は走行装置14が所定距離(K)走行するまでは、該扱深移送チエン7bの回転速度は、通常回転速を所定回転高速回転にすべく扱深モータ7cを制御装置11で制御し、回転速度を変更制御して、移送する穀稈を早く移送する構成である。
【0025】これにより、刈り終り時刈り上げなどにより、前記扱深移送チエン7bの位置が変化したときには、次の未刈り部へ進入時に適正な扱ぎ深さでなくなっていることが多くあったが、本発明により、これを素早く適正位置に戻すことができて、安定した刈取り作業ができる。
【0026】穀稈の扱ぎ深さ調節量が設定した設定値通りに制御するように、図8で示す如く前記扱深調節移送装置7の扱深移送チエン7bの位置に対応して調節量を設定した構成であり、この調節量はパルスのON−OFF時間、又はポテンメータ7dの変更量で行う構成である。
【0027】これにより、従来は前記扱深移送チエン7bがどの位置であっても、一定のON時間のパルス出力を行っていたが、該扱深移送チエン7bの位置により、この扱深移送チエン7bの作動量が異なり、素早く適正位置に戻すことができなかったり、又、動き過ぎてハンチングすることがあったが、この発明により、これらを防止することができる。
【0028】前記扱深調節移送装置7の扱深移送チエン7bの位置をポテンションメータ7dで検出して、この扱深移送チエン7bを深扱ぎ側、又は浅扱ぎ側へ制御する構成において、図9で示す如くこの扱深移送チエン7bの位置を深扱ぎ側へ移動操作する深扱用手動スイッチ31a、浅扱ぎ側へ移動操作する浅扱用手動スイッチ31aとを設け、これら深・浅扱用手動スイッチ31a,31bを同時ON操作すると、この扱深移送チエン7bを適正扱ぎ深さ位置へ移動制御する構成である。又、誤操作防止のために、この機能は刈取収穫作業中には、作用がない構成とするもよい。
【0029】これにより、操縦席19aから前記扱深移送チエン7bは見づらく、このために、位置合せが難しいが、この発明により、これを改善することができた。前記扱深調節移送装置7の扱深移送チエン7bの位置がポテンションメータ7dで検出され、図10で示す如くこの検出結果が設定した所定時間内に一定値以上変化したと検出されるか、又は浅扱ぎ側へ設定した所定時間内に一定値以上変化したと検出されたときは、警報装置35がONされて警報が発する構成である。
【0030】これにより、扱深検出装置10に異常が発生したとは、深扱ぎ状態となったり、又は浅深ぎ状態となり、これらにより、脱穀機9が過負荷状態となって脱穀性能が低下したり、又、扱ぎ残り粒が発生することがあったが、これらが、本発明により解消することができた。
【0031】前記扱深調節移送装置7の扱深移送チエン7bの作動範囲を制御するモードを、図11で示す如く設け、この作動範囲は刈取り作業中の該扱深移送チエン7bの平均値の±一定値以内に制限した構成である。又、設定した稈長の±一定値内に制限した構成とするもよい。
【0032】これにより、従来は扱ぎ深制御は入りか、又は切りかのモードであり、雑草などが多いときには、扱ぎ深制御が不安定になる場合があり、このときには、制御を切って作業しており、操縦作業者に操作の負担が増加することがあったが、本発明により、制御範囲を限定することにより、雑草の多い圃場での作業のときでも、扱ぎ深制御を入れて作業ができることにより、操縦作業者の操作性を向上させることができる。
【0033】前記コンバイン1で収穫作業中に走行装置14を停止操作せずに、標準の倒伏状態から倒伏のひどい倒伏状態に切換構成のシンクロ装置36切換操作するシンクロスイッチ36aを設けると共に、扱ぎ深制御を行う構成において、図12で示す如くシンクロ装置36で標準から倒伏に切換したときには、この操作後に走行装置14が所定距離(K)走行するか、又は所定時間(H)経過すると、扱深移送チエン7bを深扱ぎ側、又は浅扱ぎ側へ制御する制御の応答を速くする構成である。このために、例えば、出力周期を短かくするか、深・浅扱センサ28a,28bのディレーを短かくするか、又は強制的に所定時間は該扱深移送チエン7bを深扱ぎ側、及び浅扱ぎ側へ変更制御する構成である。
【0034】これにより、刈取収穫作業中にシンクロ装置36で標準から倒伏等に切換すると、穀稈の移送姿勢が変り、扱ぎ深さが変ることがあったが、この発明により、この問題点を解決することができた。前記前穀稈センサ29aが穀稈が移送されなくなって、穀稈を検出しなくなり、OFF状態であり、後穀稈センサ29bが移送中の穀稈を検出してON状態であり、これらOFF状態からON状態の間は、扱ぎ深制御の応答は、図13で示す如く扱深移送チエン7bを深扱ぎ側、又は浅扱ぎ側へ変更制御する出力周期のOFF時間(S2)を其の他のときの出力周期のOFF時間(S1)より、所定時間短かくした構成である。出力周期のOFF時間(S3)は該扱深移送チエン7bを変更制御が必要ないときのOFF時間である。又、上記の制御以外に深・浅扱センサ28a,28bのディレーを短かくする構成とするもよい。
【0035】これにより、刈取り終わりのときの穀稈のこぼれを防止することができる。前記倒伏センサ30が穀稈が倒伏していると検出してON状態になると、扱ぎ深制御の応答は、図14で示す如く扱深移送チエン7bを深扱ぎ側、又は浅扱ぎ側へ変更制御する出力周期のOFF時間(S2)を其の他のときの出力周期のOFF時間(S1)より、所定時間短かくした構成である。出力周期のOFF時間(S3)は該扱深移送チエン7bを変更制御が必要ないときのOFF時間である。又、上記の制御以外に深・浅扱センサ28a,28bのディレーを短かくする構成とするもよい。
【0036】これにより、倒伏穀稈を収穫作業のときは、穀稈の移送姿勢が乱れやすくなり、このために、脱穀機9へ穀稈の供給深さが浅すぎになったり、又、深すぎたりすることがあり、扱ぎ残が発生したり、又、該脱穀機9が過負荷になることがあったが、この発明により、これらを解消することができた。
【0037】前記前穀センサ29aが穀稈が移送されなくなって、穀稈を検出しなくなり、OFF状態となっても、後穀稈センサ29bが移送される穀稈を検出してON状態のときには、図15で示す如く扱ぎ深制御を継続し、該後穀稈センサ29bが穀稈が移送されなくなって、穀稈を検出しなくなり、OFF状態となった後に、所定距離(K)を走行装置14が走行するか、又は所定時間(H)が経過した時点(ロ)の扱深移送チエン7bの位置を、該前穀稈センサ29bがOFFした時点(イ)に記憶させた扱深移送チエン7bの位置に復元させる構成である。
【0038】これにより、従来は前記前穀稈センサ29aがOFF状態になると、扱ぎ深制御を中止していたことにより、刈り終り時の刈上げで短かくなった穀稈がこぼれることがあったが、この発明により、後穀稈センサ29bがOFF状態になるまでは、扱ぎ深制御が継続されることにより、穀稈のこぼれが防止できる。又、穀稈を移送した後は、該前穀稈センサ29aがOFFのときの位置まで、扱深移送チエン7bが戻されることにより、未刈部へ進入のときに、この扱深移送チエン7bが深扱ぎ位置になることがなくなった。
【出願人】 【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
【出願日】 平成12年4月14日(2000.4.14)
【代理人】
【公開番号】 特開2001−292617(P2001−292617A)
【公開日】 平成13年10月23日(2001.10.23)
【出願番号】 特願2000−114000(P2000−114000)