| 【発明の名称】 |
草刈装置及び草刈方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】今村 健二
【氏名】今村 隆起
【氏名】諏訪 武富
【氏名】橋田 博
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| 【要約】 |
【課題】一走行当たりの草刈面積を広くして、少ない走行回数または走行距離で草刈作業ができ、かつ従来のロータリー方式の草刈装置よりコンパクトにした草刈装置及び草刈方法を提供する。
【解決手段】草刈装置A1は走行車本体1と揺動体2を備えている。走行車本体1はカバー11が装着されたフレーム10を備えている。フレーム10の後部にはハンドル14が設けてあり、上部には原動機が設けてある。カバー11の前部下側にはメインカッターが取り付けてある。カバー11の一方の側部には、駆動装置4と揺動体2を支持する支持部材3が取り付けてある。揺動体2は支持部材3にリンク機構5を介して取り付けてある。揺動体2の下端部にはサブカッターが取り付けてある。揺動体2は原動機によりリンク機構5を介して往復移動することができ、これにより一走行当りの草刈面積を広くすることができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 メインカッターと該メインカッターの草刈面と交差する面の草刈が可能なサブカッターを備えた草刈装置であって、上記サブカッターは、草刈面と平行または実質的に平行に揺動するように構成されていることを特徴とする、草刈装置。 【請求項2】 メインカッターと該メインカッターの草刈面と交差する面の草刈が可能なサブカッターを備えた草刈装置であって、上記サブカッターは、刈取幅を広げる方向に移動可能に設けられており、該移動は、リンク機構を介して行われることを特徴とする、草刈装置。 【請求項3】 メインカッターと該メインカッターの草刈面と交差する面の草刈が可能なサブカッターを備えた草刈装置であって、上記サブカッターは、刈取幅が広がる方向に移動可能に設けられていることを特徴とする、草刈装置。 【請求項4】 メインカッターと該メインカッターの草刈面と交差する面の草刈が可能なサブカッターを備えた草刈装置であって、該草刈装置は、狭い刈取幅のときは、サブカッターはメインカッター側に引き寄せられ、広い刈取幅のときは、サブカッターはメインカッター側から離れて刈取幅を広げる方向に移動できるよう構成されていることを特徴とする、草刈装置【請求項5】 走行車本体(1) を有し、該走行車本体(1) には草刈面と接地する前輪(17)が設けてあり、該前輪(17)には草刈面に突き刺さるスパイク部材(173) が設けてあることを特徴とする、請求項1、2、3または4記載の草刈装置。 【請求項6】 草刈装置であって、メインカッター(136) を有する走行車本体(1) と、上記走行車本体(1) に上下方向の角度が調整できるように、または/及び上下方向に揺動できるように設けてある支持部材(3) と、上記支持部材(3) に上記走行車本体(1) 近傍から外方へ所定の範囲で揺動できるように設けてありサブカッターを有する揺動体(2) と、上記揺動体(2) を揺動させる駆動装置(4) と、を備えていることを特徴とする、草刈装置。 【請求項7】 上記揺動体(2) に所要の力以上の外力が作用したときに、上記駆動装置(4) は継続して作動させるようにし、上記揺動体(2) の揺動は外力が作用する位置で停止させるようにしてあることを特徴とする、請求項6記載の草刈装置。 【請求項8】 揺動時において、上記揺動体(2) の方向を進行方向に対して平行に維持する方向維持手段を備えていることを特徴とする、請求項6または7記載の草刈装置。 【請求項9】 草刈装置であって、メインカッター(136) を有する走行車本体(1) と、上記走行車本体(1) に上下方向の角度が調整できるように、または/及び上下方向に揺動できるように設けてあり第1のサブカッター(79)を有する上下揺動体(7a)と、上記上下揺動体(7a)に上記走行車本体(1) 近傍から外方へ所定の範囲で移動調整ができるように設けてあり第2のサブカッター(75)を有する移動体(7b)と、を備えていることを特徴とする、草刈装置。 【請求項10】 上記走行車本体(1) には、草刈面と接地する前輪(17)が設けてあり、該前輪(17)には草刈面に突き刺さるスパイク部材(173) が設けてあることを特徴とする、請求項6、7、8または9記載の草刈装置。 【請求項11】 草刈装置であって、メインカッター(136) を有する走行車本体(1) と、上記走行車本体(1) に上下方向の角度が調整できるように、または/及び上下方向に揺動できるように設けてありスプロケット(790) を有する上下揺動体(7a)と、上記上下揺動体(7a)に上記走行車本体(1) 近傍から外方へ所定の範囲で移動調整ができるように設けてありスプロケット(750) を有する移動体(7b)と、上記上下揺動体(7a)のスプロケット(790) と上記移動体(7b)のスプロケット(750) 間に巻き掛けてあり上記スプロケット(790),(750) の駆動により周動するチェーンカッター(9) と、を備えていることを特徴とする、草刈装置。 【請求項12】 草刈方法であって、メインカッターとサブカッターを備えた草刈装置の上記サブカッターを草刈面と平行または実質的に平行に揺動させながら草刈りを行うことを特徴とする、草刈方法。 【請求項13】 草刈方法であって、メインカッターと第1のサブカッターを並設し、上記第1のサブカッターと幅方向における同じ位置から外方へ所要幅張り出す位置までの範囲内において、第2のサブカッターを所要位置に固定して草刈りを行うことを特徴とする、草刈方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は草刈装置及び草刈方法に関するものである。更に詳しくは、メインカッターとサブカッターを備え、サブカッターの刈り取り位置または刈り取り範囲を調整することができ、刈り取り部の様々な地形に対応して効率よく草刈作業ができる草刈装置及び草刈方法に関する。 【0002】 【従来の技術】従来の歩行型自走式の草刈装置には、例えば、特許第2620676号の草刈装置のように、畦等の上面と法面の草を同時に刈り取ることができるようにしたものがある。上記構造の草刈装置は、ほぼ水平な畦の上面の草を刈り取るメインカッターと、傾斜した法面の草を刈り取るサブカッターを備えている。サブカッターは上下方向に自由に揺動できるように設定可能であり、また、上下方向の一定の角度範囲内において所定の角度に固定できるようになっている。この草刈装置は、サブカッターを水平に設定することにより、メインカッターとサブカッターの双方を使用して平地の草刈作業もできる。また、一走行で広い範囲の草刈りができる広い刈幅をもつ草刈装置としては、ロータリー方式のものがある。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上記したような従来の草刈装置は、畦等の上面と法面の草を同時に刈り取る草刈りには有用であるが、次のような課題もあった。すなわち、従来の草刈装置のサブカッターによる刈り取り幅は、通常30cm程度であり、畦の法面の草刈作業を行う場合にも、畦上面の近傍の上記した程度のわずかな幅でしか草を刈り取ることができなかった。このため、低い畦の草刈りには対応できるが、高い畦の草刈りには刈り残しができる等、対応できなかった。 【0004】ところで山間部などでは、水田や畑の段差が大きいために、畦の法面が上下に長い所が多くあり、このような所では、草を刈り取ることができない法面の下側は、通常、肩掛け式の刈り払い機等を使用して作業を行っていた。しかし、この刈り払い作業は、足場が悪い傾斜面での作業となるので、作業者への肉体的負担が大きく、作業効率が悪かった。また、メインカッターとサブカッターで平地の草刈作業を行う場合も、一走行当たりの草刈面積がそれほど広くないので、必然的に走行回数または走行距離が増えることになり、作業効率が悪かった。更に、平地の広い範囲の草刈りに使用されるロータリー方式の草刈装置は、ロータリーカッター部の幅が広くなるので、草刈装置が大型となり、狭い所での取り回しがしにくく、保管する際にも嵩張るという課題があった。 【0005】本発明は、上記課題を解消するもので、法面が上下に長い畦であっても、法面の上側だけでなく下側まで広い範囲の草を刈り取ることができる草刈装置及び草刈方法を提供することを目的とする。また、平地の草刈作業を行う場合にも、一走行当たりの草刈面積を広くして、刈り取り部の面積が同じであれば、より少ない走行回数または走行距離で草刈作業ができる草刈装置及び草刈方法を提供することを目的とする。更に、平地の草刈りを行う場合にも、従来のロータリー方式の草刈装置と比較して、同じ刈幅では草刈装置をコンパクトにすることができる草刈装置及び草刈方法を提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために講じた本発明の手段は次のとおりである。第1の発明にあっては、メインカッターと該メインカッターの草刈面と交差する面の草刈が可能なサブカッターを備えた草刈装置であって、上記サブカッターは、草刈面と平行または実質的に平行に揺動するように構成されていることを特徴とする、草刈装置である。 【0007】第2の発明にあっては、メインカッターと該メインカッターの草刈面と交差する面の草刈が可能なサブカッターを備えた草刈装置であって、上記サブカッターは、刈取幅を広げる方向に移動可能に設けられており、該移動は、リンク機構を介して行われることを特徴とする、草刈装置である。 【0008】第3の発明にあっては、メインカッターと該メインカッターの草刈面と交差する面の草刈が可能なサブカッターを備えた草刈装置であって、上記サブカッターは、刈取幅が広がる方向に移動可能に設けられていることを特徴とする、草刈装置である。 【0009】第4の発明にあっては、メインカッターと該メインカッターの草刈面と交差する面の草刈が可能なサブカッターを備えた草刈装置であって、該草刈装置は、狭い刈取幅のときは、サブカッターはメインカッター側に引き寄せられ、広い刈取幅のときは、サブカッターはメインカッター側から離れて刈取幅を広げる方向に移動できるよう構成されていることを特徴とする、草刈装置である。 【0010】第5の発明にあっては、走行車本体を有し、該走行車本体には草刈面と接地する前輪が設けてあり、該前輪には草刈面に突き刺さるスパイク部材が設けてあることを特徴とする、第1、第2、第3または第4の発明に係る草刈装置である。 【0011】第6の発明にあっては、草刈装置であって、メインカッターを有する走行車本体と、上記走行車本体に上下方向の角度が調整できるように、または/及び上下方向に揺動できるように設けてある支持部材と、上記支持部材に上記走行車本体近傍から外方へ所定の範囲で揺動できるように設けてあり、サブカッターを有する揺動体と、上記揺動体を揺動させる駆動装置と、を備えていることを特徴とする、草刈装置である。 【0012】第7の発明にあっては、上記揺動体に所要の力以上の外力が作用したときに、上記駆動装置は継続して作動させるようにし、上記揺動体の揺動は外力が作用する位置で停止させるようにしてあることを特徴とする、第6の発明に係る草刈装置である。 【0013】第8の発明にあっては、揺動時において、上記揺動体の方向を進行方向に対して平行に維持する方向維持手段を備えていることを特徴とする、第6、第7の発明に係る草刈装置である。 【0014】第9の発明にあっては、草刈装置であって、メインカッターを有する走行車本体と、上記走行車本体に上下方向の角度が調整できるように、または/及び上下方向に揺動できるように設けてあり第1のサブカッターを有する上下揺動体と、上記上下揺動体に上記走行車本体近傍から外方へ所定の範囲で移動調整ができるように設けてあり第2のサブカッターを有する移動体と、を備えていることを特徴とする、草刈装置である。 【0015】第10の発明にあっては、上記走行車本体には、草刈面と接地する前輪が設けてあり、該前輪には草刈面に突き刺さるスパイク部材が設けてあることを特徴とする、第6、第7、第8または第9の発明に係る草刈装置である。 【0016】第11の発明にあっては、草刈装置であって、メインカッターを有する走行車本体と、上記走行車本体に上下方向の角度が調整できるように、または/及び上下方向に揺動できるように設けてあり、スプロケットを有する上下揺動体と、上記上下揺動体に上記走行車本体近傍から外方へ所定の範囲で移動調整ができるように設けてありスプロケットを有する移動体と、上記支持部材のスプロケットと上記移動体のスプロケット間に巻き掛けてあり上記スプロケットの駆動により周動するチェーンカッターと、を備えていることを特徴とする、草刈装置である。 【0017】第12の発明にあっては、草刈方法であって、メインカッターとサブカッターを備えた草刈装置の上記サブカッターを草刈面と平行または実質的に平行に揺動させながら草刈りを行うことを特徴とする、草刈方法である。 【0018】第13の発明にあっては、草刈方法であって、メインカッターと第1のサブカッターを並設し、上記第1のサブカッターと幅方向における同じ位置から外方へ所要幅張り出す位置までの範囲内において、第2のサブカッターを所要位置に固定して草刈りを行うことを特徴とする、草刈方法である。 【0019】(作用)サブカッターは刈取幅が広がる方向に移動可能に設けられているのでメインカッターと共に広い範囲を刈り取ることが可能である。また、サブカッターが草刈面と平行または実質的に平行に揺動するようにしてあるものは、草刈作業時における刈り幅の調整ができる。すなわち、草刈装置を適宜速度で走行させながらサブカッターを揺動させることによってメインカッターと共に広い範囲を刈り取ることが可能であり、例えば平地の草刈作業を行う場合にも、一走行当たりの草刈面積を広くすることができ、刈り取り部の面積が同じであれば、より少ない走行回数または走行距離で草刈作業ができる。また、広い刈り幅を持つロータリー方式の草刈装置等と相違して、使用しないときにはサブカッターを走行車本体側に寄せてコンパクトにすることができる。つまり、同じ刈幅を持つ草刈装置同士では、ロータリー方式のものよりもコンパクトにすることができ、狭い所での取り回しが容易で、保管の際にも嵩張らず便利である。 【0020】メインカッターを有する走行車本体と、走行車本体に上下方向の角度が調整できるように、または/及び上下方向に揺動できるように設けてある支持部材と、支持部材に上記走行車本体近傍から外方へ所定の範囲で揺動できるように設けてあり、サブカッターを有する揺動体と、揺動体を揺動させる駆動装置とを備えたものは、支持部材を水平より下がり傾斜させることにより、メインカッターとサブカッターで畦上面と法面の草を同時に刈り取ることが可能である。また、草刈装置を適宜速度で走行させながらサブカッターを揺動させることによって、法面の広い範囲、すなわち上下に長い法面でも下側まで一度に刈り取ることが可能である。更に、駆動装置による揺動体の揺動幅を調整することにより、刈り幅の調整が可能である。 【0021】揺動体に所要の力以上の外力が作用したときに、駆動装置は継続して作動させるようにし、揺動体の揺動は外力が作用する位置で停止させるようにしてあるものは、例えば、草刈作業中に揺動体が障害物に当たっても駆動装置や揺動体に無理な力がかかりにくく、破損したり故障したりすることを防止できる。また、揺動体が障害物に当った位置で止まるので、揺動体の衝突による草刈装置の不意の横移動により作業者がけがをするような危険を回避できる。 【0022】揺動時において揺動体の方向を進行方向に対して平行に維持する方向維持手段を備えているものは、揺動体の開口部及び刈草や石の飛散を防止するカバー等の方向を維持することができ、それらの機能を十分に発揮させることができる。 【0023】メインカッターを有する走行車本体と、走行車本体に上下方向の角度が調整できるように、または/及び上下方向に揺動できるように設けてあり第1のサブカッターを有する上下揺動体と、上下揺動体に走行車本体近傍から外方へ所定の範囲で移動調整ができるように設けてあり第2のサブカッターを有する移動体とを備えたものは、第2のサブカッターの調整位置によって、メインカッターと第1のサブカッターを合わせた刈幅から、メインカッターと第1のサブカッターに更に第2のサブカッターを合わせた刈幅の範囲で、刈幅を任意に設定できる。すなわち、移動体を上下揺動体の後部に位置させているときには、第1、第2のサブカッターが走行車本体の進行方向において重なるので、メインカッターと第1のサブカッターを合わせた刈幅となり、移動体を走行車本体近傍から外方へ移動させることにより、第1、第2のサブカッターが走行車本体の進行方向において並設されることになり、その分刈幅が広くなる。 【0024】草刈機は前輪側が重いと方向転換などの操縦性が悪くなるので、通常、草刈機は原動機等を後輪側に配設して、前輪側にあまり荷重がかからないようにしてある。また、サブカッターを法面に垂れ下がるように設定して、畦の上面と法面の草を同時に刈り取るようにした場合は、草刈装置全体の重心は法面側に偏ってしまっている。つまり上記したような状態において草刈装置は、前輪側から法面に引き寄せられて横滑りし、畦から脱落し易い。特に、上記したようにサブカッターを、刈取幅が広がる方向に往復移動(揺動)させて、メインカッターと共に広い範囲を刈り取る場合にあっては、草刈装置は上記サブカッターの往復移動によって安定せずにふらついてしまうので、更に横滑りしてしまい易く、畦から脱落する危険が大きい。 【0025】上記した草刈装置のふらつきや、畦上での横滑りは、作業者が力を入れてハンドルをしっかり持つことによって回避するように操作されている。従って、草刈装置の操作は、容易でなく相当の疲労を伴うものであった。 【0026】そこで、本発明では走行車本体に草刈面と接地するよう設けてある前輪に草刈面に突き刺さるスパイク部材を設けることにより、草刈装置を走行させたときに該スパイク部材が草刈面に突き刺さるようにしてある。これにより、サブカッターを揺動させてメインカッターと共に広い範囲を刈り取っている場合においては、サブカッターの揺動による走行車本体のふらつきを防止することができ、高い走行安定性を得ることができるようになる。また、畦上を走行する場合は、前輪の横滑りを防止することができるので、畦から脱落し難くなる。ひいては草刈装置の運転操作を容易にすることができ、作業者の労力を軽減することができるようになる。 【0027】メインカッターを有する走行車本体と、走行車本体に上下方向の角度が調整できるように、または/及び上下方向に揺動できるように設けてありスプロケットを有する上下揺動体と、上下揺動体に走行車本体近傍から外方へ所定の範囲で移動調整ができるように設けてありスプロケットを有する移動体と、上下揺動体のスプロケットと移動体のスプロケット間に巻き掛けてありスプロケットの駆動により周動するチェーンカッターとを備えたものにあっては、移動体のスプロケットの調整位置によって、メインカッターと上下揺動体のスプロケットの直径を合わせた刈幅から、メインカッターと上下揺動体のスプロケットの直径に更に移動体のスプロケットの直径を合わせた刈幅の範囲で、刈幅を任意に設定できる。 【0028】すなわち、移動体を上下揺動体の後部に位置させているときには、双方のスプロケットが走行車本体の進行方向において重なるので、メインカッターと上下揺動体のスプロケットの直径を合わせた刈幅となり、移動体を走行車本体近傍から外方へ移動させることにより、双方のスプロケットが走行車本体の進行方向において並設されることになり、その分刈幅が広くなる。 【0029】また、チェーンカッターは、双方のスプロケットに巻き掛けてあるので、スプロケットとスプロケットの間の全部で草を刈り取ることができる。これにより、スプロケットの直径をそれ程大きく設定しなくても、移動体を外方へ大きく張り出して位置させることにより、刈残し隙間のない広い刈幅が得られる。 【0030】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づき更に詳細に説明する。図1は本発明に係る草刈装置の一部を省略した第1の実施の形態を示し、揺動体の水平方向における移動範囲を示す平面視説明図、図2は草刈装置の側面視説明図、図3は草刈装置のメインカッター、支持部材、駆動装置及びサブカッターの構造を示し、メインカッターとサブカッターが水平位置にある状態を示す説明図、図4は草刈装置のメインカッター、支持部材、駆動装置、サブカッターの構造を示し、サブカッターが傾いた位置にある状態を示す説明図、図5は揺動体の駆動部の説明図である。 【0031】符号A1は草刈装置で、走行車本体1と、走行車本体1の一方の側部に設けてある揺動体2を備えている。走行車本体1は、フレーム10を備えている。フレーム10にはカバー11が装着されている。カバー11の前部(図1において右側)には、草を倒し安全を確保するために上方に傾いた傾斜部110が設けてある。また、カバー11の両側には側部カバー111が設けてある。 【0032】フレーム10の後部には、上下角度と左右方向が調整できるハンドル14が設けてある。フレーム10の上部には原動機12が設けてある。なお、符号16は原動機により駆動される後輪、符号17はレバー170の回動調整によってメインカッター136の刈高を調整することができる前輪である。 【0033】なお、本実施の形態において前輪17は、直進安定性を高めるために左右に進行方向が変えられないように固定した状態で設定してあるが、これに限定するものではない。適宜、ハンドル等により左右に進行方向を変えることができるようにしてあっても良く、設定は任意である。 【0034】カバー11の前部側には、ギヤボックス13が設けてある。ギヤボックス13には、原動機12によってベルトBを介し駆動される主軸130が走行車本体1の前後方向とは直角かつ水平に設けてある。また、主軸130の下側には、垂直方向にカッター軸133(図2、図3、図4参照)が軸支してある。主軸130とカッター軸133は、ベベルギヤ134、135を介し連動するようになっている。そして、カッター軸133の下端部には両端側がやや下方へ傾斜したメインカッター136が取り付けてある。 【0035】カバー11の一方の側部(図1において上側)には、後述する駆動装置4と揺動体2を支持する支持部材3がヒンジ部15を介し上下方向の角度が調整できるようにして取り付けてある。支持部材3の後部側には、角度調整板30が取り付けてある。角度調整板30には、複数のピン孔31(図3、図4参照)が設けてある。また、カバー11側には、ハンドル14から進退操作が可能な係止ピン112を有する角度固定具113(係止ピン112と共に図5に図示)が設けてある。この構造によれば、係止ピン112を所定のピン孔31に挿入し係止することにより、支持部材3の角度を水平または所定の角度で固定することができる。また、固定しない場合は、一定の角度範囲内で自在に揺動する。 【0036】支持部材3は、前部側が断面クランク状に折曲されており、外側部分が一段高く形成されている(図5参照)。その段部の下側に駆動装置4が取り付けられている。駆動装置4は、原動機12の動力をサブカッターの動力と揺動体2を移動(揺動)させるための動力に分配する装置である。 【0037】駆動装置4は、ケース40内部に、走行車本体1の前後方向とは直角に軸支された駆動軸41(図3、図4参照)を備えている。駆動軸41の上部には、駆動軸41と直角方向に従動軸42が軸支されている。駆動軸41と従動軸42は、ベベルギヤ43、44を介して連動する。支持部材3を貫通し外部へ突出した従動軸42の上部には、駆動プーリー45が取り付けてある。 【0038】駆動軸41へは、上記したギヤボックス13の主軸130の動力がスプライン構造の中継軸131を介して伝達される。中継軸131の両端部は、ユニバーサルジョイント132を介し主軸130と駆動軸41と接続してある。また、上記駆動軸41の先部には、同軸上で回転数を減少させることができる公知の同軸減速装置46が配設されている。これにより、先部の回転体47の回転数は所定の減速比で減速される。なお、この減速はウォームとウォームホイールを組み合わせる方式等、他の減速機構を採用することもできる。また、同軸減速装置46はクラッチ機構(図示省略)を備えており、回転体47のみを停止させることができる。 【0039】揺動体2は、支持部材3に、方向維持手段であるリンク機構5を介して取り付けられている。揺動体2は、基板20を備え、基板20には軸受部材22が縦方向に取り付けてある。軸受部材22にはカッター軸23が軸支してある。カッター軸23の上部には従動プーリー24が取り付けてあり、下端部には両端側がやや下方へ傾斜したサブカッター25が取り付けてある。また、軸受部材22には、カバー21が取り付けてある。カバー21の前部には傾斜部210が設けてあり、両側部には側部カバー211が設けてある。 【0040】カバー21の上部のやや外側には、脚部アーム27が基部を軸着し、前部側が上下に回動できるようにして取り付けてある(図5参照)。脚部アーム27の先端側は、カバー21の前部に設けてある挿通口212に挿通してある。脚部アーム27の先端部には脚軸受部材270が設けてあり、脚軸受部材270には車輪271が脚軸受部材270に軸(図示省略)を挿通し、軸周方向に回動自在に取り付けてある。また、脚部アーム27の中間部には角度固定具28が固定してある。角度固定具28はハンドル14から進退操作が可能な係止ピン280を有する。カバー21には複数のピン孔290(図2に図示)が設けてある角度調整板29が立設してあり、係止ピン280を所定のピン孔に係止することにより、脚部アーム27の角度を所定の角度に固定できる。これにより、車輪271を上下に昇降調整することができ、サブカッター25による刈高を調整できる。また、サブカッター25側を揺動するようにした場合でも、法面の角度、形状に追従することができる。 【0041】基板20のうち軸受部材22を挟む直径線延長上の二箇所にはスタッドピン26が縦に固定してある。また、上記支持部材3には、従動軸軸受48を挟む直径線延長上の二箇所にもスタッドピン32が縦に固定してある。そして、それぞれ二本のスタッドピン26、32は、平行に設けられ、リンク機構5を構成するリンク部材50、51によって連結されている。リンク部材50、51の両端部は、スタッドピン26、32に回動可能に取り付けてある。そして、上記駆動プーリー45と従動プーリー24にはベルト52が巻掛けてある。 【0042】リンク部材51のうちスタッドピン32への取り付け部には、アーム板53が横方向に約110度の角度(図1参照)で固定してある。アーム板53の先端部には、連結板530が斜め下方向へ向け固着してある。また、上記駆動装置4の回転体47の先端面には、駆動アーム板470が固定してある。駆動アーム板470の先部には、両端部にロッドエンド472が設けてあるリンクロッド471が一端側のロッドエンド472を固着して取り付けてある。リンクロッド471の他端側のロッドエンド472は、上記連結板530の先端部に固着されている。 【0043】駆動アーム板470とロッドエンド472の連結部及びロッドエンド472と連結板530の連結部は回転可能に連結されており、回転体47が回転すると、リンクロッド471、連結板530を介しアーム板53が揺動し、それに伴ってリンク部材50、51も揺動し、揺動体2が図1に示す範囲で草刈面と平行に揺動しながら移動する。なお、駆動アーム板470またはリンクロッド471の長さを変えることにより、揺動体2の揺動幅を調整することが可能である。また、本実施の形態では揺動体2、すなわちサブカッター25は走行車本体1の後部側から前方側へ揺動するが、反対に走行車本体1の前部側から後方側へ揺動するように構成することもできる。 【0044】(作 用)図6は草刈装置によって法面Nが上下に長い畦の草刈りを行っている状態を示す説明図である。図1ないし図6を参照して本発明に係る草刈装置A1の使用方法、作用を説明する。草刈装置A1によって平地の草刈りを行う場合には、角度調整板30と角度固定具113により支持部材3を水平に固定し、駆動装置4によって揺動体2を走行車本体1の側部に位置させておく。そして、走行車本体1のメインカッター136と揺動体2のサブカッター25の高さを同じに高さに設定して作業を行う(図3参照)。 【0045】また、クラッチ操作により駆動装置4の回転体47を回転させ、走行車本体1の走行に伴って揺動体2を往復移動させるようにすれば、一走行当りの草刈面積を広くすることが可能になる。すなわち、図1を参照して説明すると、揺動体2を揺動させない状態では、一走行でW1の幅でしか草刈りができないが、揺動体2を揺動させると、その揺動幅を加えたW2の幅で草刈りができる。なお、揺動体2の移動は、リンク機構5の作用によって、方向を維持した状態で行われる。すなわち、カバー21の傾斜部210は移動中常に前部にあり、進行方向側の草を確実に刈り取ることができる。 【0046】草刈装置A1によって法面Nが上下に長い畦の草刈りを行う場合には、角度調整板30と角度固定具113により支持部材3を法面Nの傾斜角度に対応するように傾斜させて固定するかまたは固定しないで揺動自在とする(図4参照)。そして、クラッチ操作により駆動装置4の回転体47を回転させ、走行車本体1の走行に伴って揺動体2を往復移動させるようにすれば、メインカッター136による上面Jの草の刈取りと、サブカッター25による法面Nの下部まで広い範囲の草の刈取りを同時に行うことができる。なお、法面が短い場合はクラッチを切る操作を行い、揺動体2が移動しないようにして走行車本体1の側部に停止させ、支持部材3と揺動体2を所定の角度で傾斜させて草を刈取ることも可能である。また、逆に平地の草を刈る場合、揺動体2を走行車本体1と離れたところに位置させ、側溝をまたいだ草刈り等も簡単に行うことができる。 【0047】図7は本発明に係る草刈装置の一部を省略した第2の実施の形態を示し、揺動体の水平方向における移動範囲を示す平面視説明図、図8は揺動体の駆動部の斜視説明図、図9は伸縮リンクの構造を示す一部を断面した要部説明図、図10は車輪の高さ調整構造を示す斜視図、図11はスパイク部材を有する前輪を示す要部説明図である。なお、図において、上記草刈装置A1と同一または同等箇所には同一の符号を付して示している。また、以下の説明において構造についての重複する説明は省略する。 【0048】符号A2は草刈装置で、走行車本体1と揺動体7を備えている。カバー11の前方(図7において右側)には前輪17が設けてある。該前輪17は、帯板で円環状に形成してある鉄製の環体171と、該環体171を補強するスポーク部材172を備えている。スポーク部材172の中央部には、フレーム10に固着してあるフォーク部材18と回転可能に取り付けられる軸受部173が形成してある。また、前輪17のうち草刈面と接地する箇所には、全周にわたり鉄製のスパイク部材174・・・が等間隔で放射状に外方に突出して設けてある。スパイク部材174・・・は先端が尖っており、基部から先端までの長さは約20mmである。 【0049】支持部材3は、前部側が断面クランク状に折曲されており、外側部分が一段高く形成されている(図8参照)。その段部の下側に駆動装置6が取り付けられている。駆動装置6は、原動機12の動力をサブカッターの動力と揺動体7を移動(揺動)させるための動力に分配する装置である。 【0050】駆動装置6は、ケース(図示省略)内部に、走行車本体1の前後方向とは直角に軸支された駆動軸(図示省略)を備えている。駆動軸の上部には、駆動軸と直角方向に従動軸(図示省略)が軸支されている。駆動軸と従動軸は、ベベルギヤ(図示省略)を介して連動する。支持部材3を貫通し外部へ突出した従動軸の上部には、駆動プーリー65が取り付けてある。駆動装置6の上記部分の構造は、上記駆動装置4とほぼ同様である。 【0051】駆動軸へは、上記したギヤボックス13の主軸(図示省略)の動力がスプライン構造の中継軸131を介して伝達される。中継軸131の両端部は、ユニバーサルジョイント132を介し主軸と駆動軸と接続してある。上記駆動軸の先部には、ウォームとウォームホイール(図示省略)を組み合わせた減速装置66が配設されている。減速装置66には、減速側である揺動駆動軸67が上方へ突出して垂直に設けてある。揺動駆動軸67には、上端部にアーム板670を水平に設けた取着管671が挿通して固着されている。 【0052】減速装置66はクラッチ機構(図示省略)を備えており、揺動駆動軸67のみを停止させることができる。減速装置66の上面には、扇型の制御板68が水平に取り付けてある。制御板68には、停止ピン681を差し込むためのピン孔680が所要数設けてある。各ピン孔680は、後述するリンク部材81の回動中心であるスタッドピン32を中心とする円弧上に設けてある。 【0053】支持部材3の先端部には、車輪69が設けてある。車輪69は、基部が支持部材3に軸支され上下方向へ回動可能な脚部材690(図10参照)の先端部に設けてある水平軸691に取り付けてある。支持部材3には、扇型の制御板692が縦に固着してある。制御板692には、所要数のピン孔693が設けてある。また、脚部材690には角度固定具694が設けてあり、角度固定具694には係止ピン695が後退方向へ付勢されて進退可能に設けてある。車輪69の高さは、係止ピン695を任意のピン孔693に挿着することにより調整が可能である。 【0054】揺動体7は、支持部材3にリンク機構8を介して取り付けられている。揺動体7は、基板70を備え、基板70には軸受部材72が縦方向に取り付けてある。軸受部材72にはカッター軸(図示省略)が軸支してある。カッター軸の上部には従動プーリー74が取り付けてあり、下端部には両端側がやや下方へ傾斜したサブカッター(図示省略)が取り付けてある。揺動体7の上記部分の構造は、上記揺動体2とほぼ同様である。また、軸受部材72には、カバー71が取り付けてある。カバー71の前部には傾斜部710が設けてあり、両側部には側部カバー711が設けてある。なお、サブカッターの刈高の調整は、上記車輪69の高さを調整することにより行われる。また、サブカッター側を揺動するようにした場合でも、法面の角度、形状に追従することができる。 【0055】基板70のうち従動プーリー74を挟む直径線延長上の二箇所にはスタッドピン76が縦に固定してある。また、上記支持部材3には、駆動プーリー65を挟む直径線延長上の二箇所にもスタッドピン32が縦に固定してある。そして、それぞれ二本のスタッドピン76、32は、リンク機構8を構成する平行なリンク部材80、81によって連結されている。リンク部材80、81の両端部は、スタッドピン76、32に回動可能に取り付けてある。そして、上記駆動プーリー65と従動プーリー74にはベルト88が巻掛けてある。また、それぞれ二本のスタッドピン76間及びスタッドピン32間には、リンク板82、83が駆動プーリー65と従動プーリー74の上方を通り、水平方向に回動可能に架設してある。 【0056】また、リンク部材80、81の中間よりやや駆動プーリー65寄りには、それぞれ取着片84が設けてあり、取着片84間には軸ピン840を介し、リンク板85がリンク板82、83と平行に取り付けてある。リンク板85のうちリンク部材80側は、軸ピン840から延長して設けてあり、その先端部には軸ピン850を介し、伸縮リンク86の一端部が取り付けてある。伸縮リンク86は、リンク板85に取り付けてある外管860と外管860に挿通してある内軸861を有している。内軸861の先端部は、上記アーム板670に軸ピンを介し取り付けてある。 【0057】図9を参照する。伸縮リンク86の外管860には水平方向へ直角にロック調整具87が設けてある。ロック調整具87は、外管860に設けてある通孔863に固着してある管体870を有している。管体870の通孔863側には金属球871が収容してあり、その反対側には金属球871を通孔863側へ押圧するコイルバネ872が収容してある。管体870の先端部にはコイルバネ872の付勢力を調整する調整ネジ873が設けてある。また、上記内軸861には、内軸861全体を外管860に収容したときに、上記通孔863と対応する係止孔864が設けてある。係止孔864は、上記金属球871の一部(体積で1/3程度)が入り込む大きさに設けてある。 【0058】(作用)図12は揺動体の水平方向における移動範囲を制限した場合の駆動部の動きを示す説明図である。図7ないし図12を参照して、草刈装置A2の作用、効果を説明する。なお、上記草刈装置A1と共通する構成より生じる同様の作用、効果については説明を省略し、相違する点についてのみ説明する。 【0059】前輪17のうち草刈面と接地する箇所に、スパイク部材174・・・が複数外方に突出して設けてあるので、草刈装置A2を走行させると該スパイク部材174・・・は草刈面に突き刺さる。従って、サブカッター75を揺動させてメインカッター136と共に広い範囲を刈り取っている場合においては、サブカッター75の揺動による草刈装置A2のふらつきを防止することができ、高い走行安定性を得ることができる。また、例えば、草刈装置A2が畦の上面と法面を同時に刈り取るような場合にあっては、前輪17が法面側に引き寄せられ横滑りすることを防止することができるので、畦から脱落し難くなる。ひいては草刈装置A2の運転操作を容易にすることができ、作業者の労力を軽減することができる。 【0060】草刈装置A2の駆動中に駆動装置6の減速装置66のクラッチを入れると、揺動駆動軸67が回転し、アーム板670が周回する。これによって、伸縮リンク86とリンク板85の作用により、リンク部材80、81が張り出し方向へ所要範囲内で揺動する。 【0061】また、揺動体7の揺動範囲を調整する場合は、ロック調整具87の調整ネジ873を調整してコイルバネ872による金属球871の押圧力を予め設定し、外管860と内軸861のロックが、所要の力がかかると外れるようにしておく。次に、制御板68の任意のピン孔680に停止ピン681を立て、この停止ピンの位置でリンク部材81を停止させるようにする。 【0062】この状態で、上記と同様に揺動駆動軸67を回転させてアーム板670を周回させると、停止ピンの位置でリンク部材81の回動が停止しても、金属球871による外管860と内軸861のロックが外れ、アーム板670はそのまま周回し、伸縮リンク86は伸びる。そして、アーム板670が更に回り、伸縮リンク86が縮んで外管860と内軸861のロックがかかると、リンク部材80、81が上記回動方向とは逆方向に回動し、揺動体7は元の位置に戻る。上記したような動作を繰り返すことにより、揺動体7は停止ピンで制限された範囲内で揺動する。また、これによれば、草刈作業中に揺動体7が障害物に当たっても、その位置で揺動が止まるように調整できるので、揺動体7の衝突による草刈装置A2の不意の横移動により作業者がけがをするような危険を回避できる。更に、揺動体7が障害物に当たった場合、駆動系統に無理な力が作用しないので、損傷を防止できる。 【0063】なお、上記した前輪17及びそれに設けてあるスパイク部材174・・・は、草刈面に突き刺さり、上記作用を奏するようなものであれば、その形状等は特に限定するものではない。例えば、図13に示すようにスパイク部材174・・・が前輪17のうち草刈面と接地する箇所に、いわばスプロケット状に形成してあるようなものであっても良い。 【0064】図14は本発明に係る草刈装置の第3の実施の形態を示す平面視説明図、図15は図14に示した草刈装置の移動体を外方へ移動させて固定した状態を示す平面視説明図である。なお、図14、図15において、上記草刈装置A2と同一または同等箇所には同一の符号を付して示している。また、以下の説明において構造についての重複する説明は省略する。 【0065】草刈装置A3の走行車本体1には、上下揺動体7aがヒンジ部15を介し上下方向に揺動可能かつ所要角度で固定可能に取り付けてある。上下揺動体7aは、カバー71aを有している。カバー71aの前部側には傾斜部710が設けてある。傾斜部710の外端寄りには挿通口712が設けてあり、前部に車輪77が取り付けられた軸受部材770が挿通してある。なお、車輪77の高さは、軸受部材770を上下に回動調整することにより調整が可能である。 【0066】カバー71aのほぼ中央部には上部に駆動プーリー78を有するカッター軸780が軸支してあり、カッター軸780の下端部には第1のサブカッター79が取り付けてある。第1のサブカッター79の先端軌跡の走行車本体1側は、メインカッター136の先端軌跡と進行方向において幅方向へ一部重なる(前後にずれているので接触はしない)ようにしてあり、刈残しがないようにしている。なお、カッター軸780には中継軸131を介し主軸130の駆動力が伝えられる。また、カバー71aの外端寄りには、扇形の制御板73が設けてある。制御板73には、停止ピン731(図15に図示)を差し込むためのピン孔730が所要数設けてある。各ピン孔730は、リンク部材81の回動中心であるスタッドピン32を中心とする円弧上に設けてある。 【0067】上下揺動体7aには、リンク機構8aを介し移動体7bが取り付けてある。移動体7bのカバー71bの前部側には傾斜部710が設けてある。カバー71bのほぼ中央部には上部に従動プーリー74を有するカッター軸740が軸支してあり、カッター軸740の下端部には第2のサブカッター75が取り付けてある。駆動プーリー78と従動プーリー74間にはベルト88が掛けてある。なお、リンク機構8aを構成するリンク部材81の外側には、上記制御板73のピン孔730に対応するピン孔810を有する固定用ブラケット89が設けてある。 【0068】(作用)草刈機A3は、図14に示すように上下揺動体7aの後部に移動体7bを収納し固定した状態では、メインカッター136と第1のサブカッターを合せた刈幅で草刈作業を行うことができる。また、刈幅を更に拡げたいときには、リンク部材80、81を外側へ回動させて移動体7bを移動させ、適当な位置でピン孔730、810を合わせて停止ピン731を差し込み、移動体7bを固定する。これにより、移動体7bに設けてある第2のサブカッター75の調整位置によって、メインカッター136と第1のサブカッター79を合わせた刈幅から、メインカッター136と第1のサブカッター79に更に第2のサブカッター75を合わせた刈幅の範囲で、刈幅を任意に設定できる。 【0069】図16は本発明に係る草刈装置の第4の実施の形態を示す平面視説明図、図17はチェーンカッターの構造を示す要部斜視図である。なお、図16、図17において、上記草刈装置A3と同一または同等箇所には同一の符号を付して示している。また、以下の説明において構造についての重複する説明は省略する。 【0070】草刈装置A4は、カッター軸780、740の下端部にスプロケット790、750が設けてあり、スプロケット790、750間にはチェーンカッター9が巻き掛けてある。チェーンカッター9は、チェーン90と、その外周部に所要間隔で多数設けてある三角形状のナイフ91により構成されている。 【0071】(作用)草刈装置A4は、刈幅が調整できる点については上記草刈機A3とほぼ同様である。更に、チェーンカッター9は、双方のスプロケット790、750間に巻き掛けてあるので、スプロケット750とスプロケット790の間の全部で草を刈り取ることができる。これにより、スプロケットの直径をそれ程大きく設定しなくても、移動体を外方へ大きく張り出して位置させることにより、刈残し隙間のない広い刈幅が得られる。 【0072】なお、本明細書で使用している用語と表現はあくまで説明上のものであって、限定的なものではなく、上記用語、表現と等価の用語、表現を除外するものではない。また、本発明は図示の実施の形態に限定されるものではなく、技術思想の範囲内において種々の変形が可能である。 【0073】 【発明の効果】本発明は上記構成を備え、次の効果を有する。 (a) サブカッターは刈取幅が広がる方向に移動可能に設けられているのでメインカッターと共に広い範囲を刈り取ることが可能である。また、サブカッターが草刈面と平行または実質的に平行に揺動するようにしてあるものは、草刈作業時における刈り幅の調整ができる。すなわち、草刈装置を適宜速度で走行させながらサブカッターを揺動させることによってメインカッターと共に広い範囲を刈り取ることが可能であり、例えば平地の草刈作業を行う場合にも、一走行当たりの草刈面積を広くすることができ、刈り取り部の面積が同じであれば、より少ない走行回数または走行距離で草刈作業ができる。また、広い刈り幅を持つロータリー方式の草刈装置等と相違して、使用しないときにはサブカッターを走行車本体側に寄せてコンパクトにすることができる。つまり、同じ刈幅を持つ草刈装置同士では、ロータリー方式のものよりもコンパクトにすることができ、狭い所での取り回しが容易で、保管の際にも嵩張らず便利である。 【0074】(b) メインカッターを有する走行車本体と、走行車本体に上下方向の角度が調整できるように、または/及び上下方向に揺動できるように設けてある支持部材と、支持部材に上記走行車本体近傍から外方へ所定の範囲で揺動できるように設けてあり、サブカッターを有する揺動体と、揺動体を揺動させる駆動装置とを備えたものは、支持部材を水平より下がり傾斜させることにより、メインカッターとサブカッターで畦上面と法面の草を同時に刈り取ることが可能である。また、草刈装置を適宜速度で走行させながらサブカッターを揺動させることによって、法面の広い範囲、すなわち上下に長い法面でも下側まで一度に刈り取ることが可能である。更に、駆動装置による揺動体の揺動幅を調整することにより、刈り幅の調整が可能である。 【0075】(c) 揺動体に所要の力以上の外力が作用したときに、駆動装置は継続して作動させるようにし、揺動体の揺動は外力が作用する位置で停止させるようにしてあるものは、例えば、草刈作業中に揺動体が障害物に当たっても駆動装置や揺動体に無理な力がかかりにくく、破損したり故障したりすることを防止できる。また、揺動体が障害物に当った位置で止まるので、揺動体の衝突による草刈装置の不意の横移動により作業者がけがをするような危険を回避できる。 【0076】(d) 揺動時において揺動体の方向を進行方向に対して平行に維持する方向維持手段を備えているものは、揺動体の開口部及び刈草や石の飛散を防止するカバー等の方向を維持することができ、それらの機能を十分に発揮させることができる。 【0077】(e) メインカッターを有する走行車本体と、走行車本体に上下方向の角度が調整できるように、または/及び上下方向に揺動できるように設けてあり第1のサブカッターを有する上下揺動体と、上下揺動体に走行車本体近傍から外方へ所定の範囲で移動調整ができるように設けてあり第2のサブカッターを有する移動体とを備えたものは、第2のサブカッターの調整位置によって、メインカッターと第1のサブカッターを合わせた刈幅から、メインカッターと第1のサブカッターに更に第2のサブカッターを合わせた刈幅の範囲で、刈幅を任意に設定できる。 すなわち、移動体を上下揺動体の後部に位置させているときには、第1、第2のサブカッターが走行車本体の進行方向において重なるので、メインカッターと第1のサブカッターを合わせた刈幅となり、移動体を走行車本体近傍から外方へ移動させることにより、第1、第2のサブカッターが走行車本体の進行方向において並設されることになり、その分刈幅が広くなる。 【0078】(f) 走行車本体に草刈面と接地する前輪を設けて、該前輪に草刈面に突き刺さるスパイク部材を設けることにより、草刈装置を走行させたときに該スパイク部材が草刈面に突き刺さるようにしてある。これにより、サブカッターを揺動させてメインカッターと共に広い範囲を刈り取っている場合においては、サブカッターの揺動による走行車本体のふらつきを防止することができ、しかも、高い走行安定性を得ることができるようになる。また、畦上を走行する場合にあっては、前輪の横滑りを防止することができるので、畦から脱落し難くなる。ひいては草刈装置の運転操作を容易にすることができ、作業者の労力を軽減することができるようになる。 【0079】(g) メインカッターを有する走行車本体と、走行車本体に上下方向の角度が調整できるように、または/及び上下方向に揺動できるように設けてありスプロケットを有する上下揺動体と、上下揺動体に走行車本体近傍から外方へ所定の範囲で移動調整ができるように設けてありスプロケットを有する移動体と、上下揺動体のスプロケットと移動体のスプロケット間に巻き掛けてありスプロケットの駆動により周動するチェーンカッターとを備えたものにあっては、移動体のスプロケットの調整位置によって、メインカッターと上下揺動体のスプロケットの直径を合わせた刈幅から、メインカッターと上下揺動体のスプロケットの直径に更に移動体のスプロケットの直径を合わせた刈幅の範囲で、刈幅を任意に設定できる。すなわち、移動体を上下揺動体の後部に位置させているときには、双方のスプロケットが走行車本体の進行方向において重なるので、メインカッターと上下揺動体のスプロケットの直径を合わせた刈幅となり、移動体を走行車本体近傍から外方へ移動させることにより、双方のスプロケットが走行車本体の進行方向において並設されることになり、その分刈幅が広くなる。また、チェーンカッターは、双方のスプロケットに巻き掛けてあるので、スプロケットとスプロケットの間の全部で草を刈り取ることができる。これにより、スプロケットの直径をそれ程大きく設定しなくても、移動体を外方へ大きく張り出して位置させることにより、刈残し隙間のない広い刈幅が得られる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】393000984 【氏名又は名称】株式会社オーレック
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| 【出願日】 |
平成9年11月20日(1997.11.20) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100085327 【弁理士】 【氏名又は名称】梶原 克彦
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| 【公開番号】 |
特開2001−286214(P2001−286214A) |
| 【公開日】 |
平成13年10月16日(2001.10.16) |
| 【出願番号】 |
特願2001−77124(P2001−77124) |
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