| 【発明の名称】 |
葉たばこのわき芽除去装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】吐合 進
【氏名】古越 雅之
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| 【要約】 |
【課題】薬剤を使用せずに、畦を走行しながら葉たばこのわき芽を効果的に除去していく葉たばこのわき芽除去装置をうる。
【解決手段】葉たばこTの畦1の両側に位置することのできる一対の垂直支持枠14、14を持つ自走可能な車両10と、回転軸心を車両10の進行方向に向けかつ少なくとも上下方向に傾斜した姿勢を取りうるようにして垂直支持枠14、14の間に装着される一対の長尺状の回転体20,20と、各回転体の周囲に備えられる柔軟性を持つ材料35と、一対の回転体を互いに反対方向に回転させる回転駆動機構40,40とを備える。車両10の走行中、回転体20に備えた柔軟性を持つ材料35がたばこ幹Tのわき芽部分と接触して、わき芽を効果的に除去する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 葉たばこの畦の両側に位置することのできる一対の垂直支持枠を少なくとも持つ自走可能な車両と、回転軸心を前記車両の進行方向に向けかつ少なくとも上下方向に傾斜した姿勢を取りうるようにして前記一対の垂直支持枠の間に装着される一対の長尺状の回転体と、前記各回転体の周囲に備えられる柔軟性を持つ材料と、前記一対の回転体を回転させる回転駆動機構と、を少なくとも有することを特徴とする葉たばこのわき芽除去装置。 【請求項2】 前記一対の回転体はその軸心の傾斜角度を変更しうるようにして前記一対の垂直支持枠に装着されていることを特徴とする請求項1記載の葉たばこのわき芽除去装置。 【請求項3】 前記一対の回転体は前記一対の垂直支持枠に沿って全体が上下方向に位置変更できるようにして前記一対の垂直支持枠の間に装着されていることを特徴とする請求項1又は2記載の葉たばこのわき芽除去装置。 【請求項4】 前記一対の回転体は互いの軸心が前記車両の進行方向前方側が後方側よりも開いた姿勢を取りうるようにして前記一対の垂直支持枠の間に装着されていることを特徴とする請求項1ないし3いずれか記載の葉たばこのわき芽除去装置。 【請求項5】 前記回転駆動機構は駆動源として油圧モータを持つことを特徴とする請求項1ないし4いずれか記載の葉たばこのわき芽除去装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、畦を走行しながら葉たばこのわき芽を除去していく葉たばこのわき芽除去装置に関する。 【0002】 【従来の技術】葉たばこは、最初に下位に着位する葉(下葉)が収穫され、その後一定日数経過後に、それより上位に着位する葉(中葉、本葉、天葉)の収穫が順次行われる。下葉の収穫後にそのまま放置すると、当該たばこ葉の付け根(下位節位)からわき芽が発生する。この下位節位のわき芽に養分が消費されると、これから収穫することとなる上位の葉へ十分な養分の供給が行えなくなるので、わき芽抑制剤を用いて下位節位のわき芽の発生を抑制したり、発生したわき芽を手で除去することが行われる。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】わき芽抑制剤としてマレイン酸ヒドラジッドが用いられることがあるが、環境保護などの観点からできれば使用しないことが望まれる。マレイン酸ヒドラジッドに代えて接触型わき芽抑制剤が多用されつつある。しかし、接触型わき芽抑制剤によって高いわき芽抑制作用を得るためには、芯止めした葉たばこの幹頂部に接触型わき芽抑制剤を塗布して幹に沿わせて流下させ、葉の付け根のわき芽に付着させる必要がある。そのために、上位にこれから収穫しようとする葉が多数枚着葉している状況下では、接触型わき芽抑制剤によって下位節位のわき芽の発生を効果的に抑制することは困難である。また、散布による接触型わき芽抑制剤の使用も、収穫しようとする葉が上位に存在する環境下では実質的に不可能である。 【0004】そのために、下葉を収穫した後の、その付け根から発生したわき芽(下位節位のわき芽)の除去は、必要時にあるいは上位の葉の収穫時に、作業者が手作業で行っているのが実状であり、大きな作業負担となっている。本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、畦に沿って走行する間に、わき芽特に下位節位のわき芽を、人手やわき芽抑制剤などの薬剤を用いることなく、自動的かつ効率的に除去することのできる葉たばこのわき芽除去装置を提供することにある。この装置を用いることにより葉たばこ収穫作業は大きく省力化される。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明による葉たばこのわき芽除去装置は、葉たばこの畦の両側に位置することのできる一対の垂直支持枠を少なくとも持つ自走可能な車両と、回転軸心を前記車両の進行方向に向けかつ少なくとも上下方向に傾斜した姿勢を取りうるようにして前記一対の垂直支持枠の間に装着される一対の長尺状の回転体と、前記各回転体の周囲に備えられる柔軟性を持つ材料と、前記一対の回転体を回転させる回転駆動機構とを少なくとも備えることを特徴とする。 【0006】本装置の使用に当たっては、わき芽の除去が必要とされる葉たばこが植生している畦に沿ってわき芽除去装置を走行させる。そのときに、上下に傾斜している前記一対の長尺状の回転体の間を、畦に植生する葉たばこ幹における除去すべきわき芽が出ている箇所が通過できるように、わき芽除去装置の位置を定める。 【0007】その状態で、回転駆動機構を駆動し、一対の長尺状の回転体に好ましくは互いに反対方向の回転を与える。車両の進行により、除去すべきわき芽が位置する葉たばこの幹部分は一対の回転体の間に入り込み、そこを通過する。その間に、回転体の周囲に備えられる柔軟性を持つ材料は、当該幹部分に沿ってそこを擦り付けるようにして通過し、柔軟性を持つ材料との間の衝撃と摩擦によりわき芽(下位節位のわき芽)は除去される。除去に際して、一対の回転体は、より上位に着位するたばこ葉に接触することはなく、収穫されるべきたばこ葉が損傷を受けることはない。また、薬剤を使用しないので環境も保全される。わき芽除去装置が畦に沿って走行することにより、当該畦に植生する葉たばこ幹からのわき芽の除去は自動的かつ効率的に進行する。 【0008】前記回転体の周囲に備えられる柔軟性を持つ材料としては、葉たばこ幹に発育障害となるような損傷を与えることなくわき芽の除去ができるような柔軟性を持つ材料であれば適宜用いうるが、適度な剛性を持つ樹脂線材のような細い線材を長尺状の回転体の長手方向かつ周方向に沿って放射方向に取り付けて円筒状のブラシとしたもの、あるいは、薄板状の樹脂発泡体(例えば、ウレタン発泡体)を用い、その複数枚を長尺状の回転体の長手方向に向けて直線状あるいはスパイラル状に一定角度間隔で取り付けたものなどは好ましい態様である。後者の場合に、先端に凹凸を形成しておけば、より高いわき芽除去効果が得られる。 【0009】葉たばこの植生状態によって、あるいは、わき芽除去作業を行う時期によって、除去すべきわき芽のほ地表面からの高さが異なってくる。また、幹には高さの違う位置に複数個の除去すべきわき芽が着いていることもある。さらに、一本の畦において、そこに植生する葉たばこが多少の横方向にずれていたり、傾斜していることもあり得る。 【0010】そのような種々の異なったわき芽除去環境に対して効果的に対応できるように、本発明による葉たばこのわき芽除去装置の好ましい態様では、前記一対の回転体は、その軸心の傾斜角度を変更できるように前記一対の垂直支持枠に装着され、さらに好ましい態様では、前記一対の回転体は、全体が上下方向に位置変更できるように前記一対の垂直支持枠の間に装着される。このような態様により、処理すべきわき芽の上下方向のばらつきに好適に対処することが可能となる。垂直支持枠に対して上下方向に多段に一対の回転体を配置することも有効である。 【0011】他の好ましい態様では、前記一対の回転体は互いの軸心が前記車両の進行方向前方側が後方側よりも開いた姿勢を取りうるようにして前記一対の垂直支持枠の間に装着される。この態様により、処理すべきわき芽(あるいは葉たばこ幹)の横方向のばらつきに対して好適に対処することが可能となる。 【0012】本発明において、前記回転駆動機構の駆動源は、所要のわき芽除去力(トルクと回転数)を前記一対の回転体に安定して与えうるものであれば特に制限はなく電動モータや油圧モータなどであってよいが、実験では、油圧モータが特に効率的であった。 【0013】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明による葉たばこのわき芽除去装置の好ましい実施の形態を説明する。図1は本発明によるわき芽除去装置の一実施の形態を示す側面図、図2はその正面図、図3は上方から見た平面図であり、図4はわき芽の除去に機能する部分(わき芽除去機構)のみを拡大して示す斜視図である。基本的に、わき芽除去装置100は、葉たばこ畦1を跨いだ状態で走行できる車両10と、該車両10に備えられたわき芽除去機構50とから構成される。 【0014】この例において、車両10は、図示しない原動機により駆動される左右一対のクローラ11、11を走行体として持つ。該クローラ11、11を支持する機枠12の車両進行方向後方端には一対の座席13、13が取り付けられ、該座席13よりも前方側には、畦1の両側に位置する一対の垂直支持枠14,14が取り付けられる。そして垂直支持枠14,14の上方端は水平板15により連接されていて、全体として門形形状をなしている。 【0015】左右のクローラ11、11の上方には、機枠12及び垂直支持枠14,14を利用して保護カバー16が取り付けてあり、該保護カバー16には適宜数の収納枠17及び油圧駆動機構18などが取り付けられる。機枠12の前方位置には補助走行輪19も取り付けてある。なお、このような畦1を跨ぐようにして走行する車両は従来知られたものであり、上記した自走式車両10も一つの例示であって、少なくとも、葉たばこの畦1の両側に位置することのできる一対の垂直支持枠14,14を持つことを条件に任意の車両であってよい。 【0016】次に、わき芽除去機構50を説明する。わき芽除去機構50は、回転軸心を車両10の進行方向に向けかつ水平姿勢と上下方向に傾斜した姿勢とを取りうるようにして前記一対の垂直支持枠14,14の間に装着された一対の長尺状の回転体20,20と、該各回転体20,20の周囲に備えられる柔軟性を持つ材料35と、前記一対の回転体を互いに反対方向に回転させる回転駆動機構40、40とを備える。この例において、前記柔軟性を持つ材料35は樹脂製の多数の線材からなっており、全体として円筒形のブラシを形成している。 【0017】図4に示す態様において、前記一対の回転体20,20、及び該回転体20,20を互いに反対方向に回転させる回転駆動機構40、40は、実質的に同じ構成であり、前記一対の垂直支持枠14,14間の中央位置である仮想垂直面Lに対して鏡面対象の形で、かつ、回転体20同志を対向させた姿勢で前記一対の垂直支持枠14,14に装着されている。 【0018】すなわち、垂直支持枠14における車両進行方向(図4での矢印A方向)の後方側の下方位置には、上下方向に案内桿21が取り付けてあり、該案内桿21には横桿22を介して油圧モータ41が、その回転軸42を車両進行方向前方に向けて装着されている。前記横桿22は案内桿21に沿って上下方向に移動可能でありかつ任意の位置で固定できるようなっている。23は横桿22を案内桿21に固定するためのクランプ手段である。油圧モータ41の回転軸42には適宜の動力伝達機構43装着されており、その出力側の回転軸44は車両進行方向に向けて突出していて、そこに自在継手45を介して長尺状の回転体20が、その回転軸心を車両進行前方側に向けた姿勢で駆動連結されている。油圧モータ41は前記した油圧駆動機構18に作動的に連結しており、駆動及び制御される。 【0019】前記回転体20の車両進行方向の前方端側は軸受けを備えた支持部材24によって支持されており、該支持部材24には垂直支持枠14に向けた横支桿25が取り付けられている。一方、垂直支持枠14における車両進行方向前方位置には、上下方向の止め付け体26が取り付けてあり、該止め付け体26には多数の止め付け孔27が設けてある。前記横支桿25の先端は、前記止め付け体26に衝接する位置となるようにされており、かつ、そこに止め環28が嵌合されるようになっている。そして、該止め環28と前記止め付け体26とは前記止め付け孔27を利用してねじ29により固定一体化される。さらに、前記支持部材24の前方側には案内桿30が前方側を拡開するようにして取り付けてある。 【0020】上記のとおりであり、横桿22や横支桿25の長さなどを適宜調整し、かつ、横支桿25の先端に装着した止め環28と止め付け体26との止め付け位置を適宜調節することにより、左右一対の回転体20は、図に実線で示されるように、周囲の柔軟性を持つ材料35(ブラシ)の先端同志が互いに衝接するか若干の隙間を持った状態で、その回転軸芯方向を水平あるいは傾斜させかつ互いに平行とした姿勢で、前記一対の垂直支持枠14,14の間に装着することができる。また、油圧駆動機構18を適宜コントロールすることにより、左右一対の回転体20の回転方向や回転数も適宜調整することができる。 【0021】上記葉たばこのわき芽除去装置100の作用を説明する。操作盤側の座席13に運転手が乗り、わき芽除去装置100を葉たばこTが植生する畦1を跨ぐ位置に移動させる。その状態で、横桿22を案内桿21に固定するためのクランプ手段23を操作して、一対の回転体20,20の後方端位置を畦1の頂部よりも幾分高い位置に固定する。さらに、横支桿25の先端に装着した止め環28と止め付け体26との止め付け位置を適宜調整して、図1に仮想線で示すように、一対の回転体20,20を上下方向に傾斜した姿勢とし、その前方端が葉たばこ幹Tにおける除去すべきわき芽が存在する位置よりも幾分上位の位置となるようにする。また、油圧駆動機構18を調整して左右一対の回転体20の回転方向を図2に矢印で示すように互いに反対方向に回転させておく。 【0022】その状態でわき芽除去装置100を畦1に沿って前進させる。前進により、葉たばこTの幹部分は、案内体30、30にガイドされて、回転軸心を車両の進行方向に対して上下方向に傾斜した姿勢とされている回転体20,20の間に入り込み、車両の進行と共に、その間を通過する。その間に、各回転体20,20の周囲に備えられる柔軟性を持つ材料(ブラシ)35,35は、当該葉たばこTの幹部分に存在するわき芽(下位節位のわき芽)に回転しながら上方から衝接し、さらに擦り付けるようにして回転する。その衝撃力と摩擦力とによりわき芽は容易に幹から除去される。その過程で、図示のように、一対の回転体20,20は、より上位に着位するたばこ葉に接触することはなく、収穫されるべきたばこ葉が損傷を受けることはない。 【0023】除去すべきわき芽の上下方向での分散具合あるいは上位にある収穫されるべきたばこ葉の位置に応じて、横支桿25の先端に装着した止め環28と止め付け体26との止め付け位置を適宜調整し、回転体20,20の上下方向の傾斜角度を適宜変更する。それにより、前記傾斜の垂直成分に相当する距離が変化し、最適のわき芽除去環境が整えられる。また、除去すべきわき芽が畦1の頂面からかなり上位に位置しているような場合には、図2に仮想線で示すように、一対の回転体20,20全体をより上方の位置にセットした後、前記の同様な操作を行えばよい。 【0024】葉たばこTが前記案内体35で捕捉できない程度に横方向にぶれているような場合には、支持部材24と横支桿25との固定位置を調節して、図3に仮想線で示すように、一対の回転体の姿勢を互いの軸心が進行方向前方側が後方側よりも開いた姿勢となるようにする。それにより、案内体35での葉たばこ幹の捕捉は確実なる。 【0025】本発明による葉たばこのわき芽除去装置は、上記の実施の形態に限ることなく多くの変形例が存在する。例えば、走行装置はクローラ11に限られず、車輪による走行装置であってもよい。回転体20の駆動源も油圧モータに限らず、電動モータであってもよく、車両10の駆動源が内燃機関による場合には、その駆動力を利用してもよい。回転体20は一対のものを示したが、上下に複数対設けてもよい。回転体20の周囲に備えられる柔軟性を持つ材料としてブラシ状のものを説明したが、これに限らず、例えば図5に示すように、ゴムや発泡樹脂のような材料で先端に凹凸を持つ板状部材35aを成形し、それを回転体20に取り付けるようにしてもよい。その際に、互いに逆向きの螺旋となるように取り付けることにより、高い除去効率を得ることができる。 【0026】 【発明の効果】本発明による葉たばこのわき芽除去装置によれば、畦に沿って走行させることにより、当該畦に植生する葉たばこ幹からのわき芽の除去は自動的かつ効率的に行われる。それにより、葉たばこの収穫作業を大幅に省力化される。わき芽の除去は、柔軟性を持つ材料とわき芽との間の衝撃と摩擦により行われ、幹に傷を付けることはない。また、除去に際して、より上位に着位するたばこ葉に損傷を与えることもない。さらに、薬剤を使用しないので環境も保全される。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004569 【氏名又は名称】日本たばこ産業株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年3月29日(2000.3.29) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100091096 【弁理士】 【氏名又は名称】平木 祐輔 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−275447(P2001−275447A) |
| 【公開日】 |
平成13年10月9日(2001.10.9) |
| 【出願番号】 |
特願2000−91522(P2000−91522) |
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