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【発明の名称】 茶葉摘採装置
【発明者】 【氏名】服部 雅己

【要約】 【課題】時間と労力を要する露取り作業を別途行うことなく、摘採とともに露取りも行われる複合的機能を具えた新規な茶葉摘採装置を提供する。

【解決手段】茶畝Tを跨いで走行する走行機体2に対して、茶葉Lの摘採を行うための摘採機3を搭載して成る装置において、前記走行機体2には、前記茶畝T上に付着した露Wを、吹き飛ばし排除または拭き取り排除のいずれか一方または双方を行う露取機10を一基または複数基設けて成り、且つこの露取機10は前記摘採機3の進行方向前方位置に設けられることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 茶畝を跨いで走行する走行機体に対して、茶葉の摘採を行うための摘採機を搭載して成る装置において、前記走行機体には、前記茶畝上に付着した露を、吹き飛ばし排除または拭き取り排除のいずれか一方または双方を行う露取機を一基または複数基設けて成り、且つこの露取機は前記摘採機の進行方向前方位置に設けられることを特徴とする茶葉摘採装置。
【請求項2】 前記露取機は、エアにより茶畝上に付着した露を吹き飛ばす装置であることを特徴とする請求項1記載の茶葉摘採装置。
【請求項3】 前記露取機は、ファンと、茶畝の上面に沿って湾曲した送風ダクトと、この送風ダクトの進行方向斜め下方に向けて設けられた複数の噴出口とを具備して成ることを特徴とする請求項1または2記載の茶葉摘採装置。
【請求項4】 前記露取機は、拭取ロール体により、茶畝上面を拭き取るものであることを特徴とする請求項1記載の茶葉摘採装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は茶畝を跨いで走行する茶葉摘採装置に関するものであり、特に摘採に先立って茶畝上面に付着した露を除去する機構に係るものである。
【0002】
【発明の背景】従来から茶葉の摘採を行うにあたって、茶葉に朝露や雨露等の露が付着している場合には、摘採前にこの露を払い落とす露取り作業が行われている。露取り作業は、古くは茶畝上面を竹箒などで払うことなどで行っていたが、近年では省力化のため、例えば背負式のブロアタイプの露払機や、特開昭56−5005号「茶樹の自動露払機」に見られるような二人用の可搬タイプの露払機が、用いられている。
【0003】上述したような露払機を用いた場合、前記竹箒などの手作業の露払いに比べ速く確実に作業が行われるが、それでも依然として装置を自分で担いで露取りを行うため、摘採を行うすべての茶畝について行うのはかなりの重労働であるし、時間も随分とかかり、近年目ざましく省力化している茶葉摘採装置と比較すると、このような露取り作業は甚だ不均り合いなものとなっている。
【0004】
【開発を試みた技術的課題】本発明はこのような背景からなされたものであって、時間と労力を要する露取り作業を別途行うことなく、摘採とともに露取りも行われる複合的機能を具えた新規な茶葉摘採装置の開発を試みたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち請求項1記載の茶葉摘採装置は、茶畝を跨いで走行する走行機体に対して、茶葉の摘採を行うための摘採機を搭載して成る装置において、前記走行機体には、前記茶畝上に付着した露を、吹き飛ばし排除または拭き取り排除のいずれか一方または双方を行う露取機を一基または複数基設けて成り、且つこの露取機は前記摘採機の進行方向前方位置に設けられることを特徴として成るものである。この発明によれば、露取りと摘採とを同時に行え、時間の無駄がなく、大幅な作業の省略化が行われる。また自分で装置を担ぐようなことがないので、非常に楽である。
【0006】また請求項2記載の茶葉摘採装置は、前記要件に加え、前記露取機は、エアにより茶畝上に付着した露を吹き飛ばす装置であることを特徴として成るものである。この発明によれば、エアで吹き飛ばす方式であるため、効率的であり、露が付着した拭取体を交換するなどの作業もない。
【0007】更に請求項3記載の茶葉摘採装置は、前記要件に加え、前記露取機は、ファンと、茶畝の上面に沿って湾曲した送風ダクトと、この送風ダクトの進行方向斜め下方に向けて設けられた複数の噴出口とを具備して成ることを特徴として成るものである。この発明によれば、茶畝上のどの個所もほぼ均一に露が除去される。
【0008】更にまた請求項4記載の茶葉摘採装置は、前記請求項1記載の要件に加え、前記露取機は、拭取ロール体により、茶畝上面を拭き取るものであることを特徴として成るものである。この発明によれば、茶樹接触式の露取りであるため、確実な露取りがなされる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下本発明を図示の実施の形態に基づき説明する。図中符号1に示す装置が、本発明に係る茶葉摘採装置であり、このものは、一例として茶畝Tを跨ぐようにして走行する走行機体2と、この走行機体2によって支持される摘採機3及び本発明の特徴たる露取機10とを具備して成る。なお茶葉摘採装置1は一例として乗用式の茶葉摘採装置を示したが、その他レール走行式の茶葉摘採装置や、リモートコントロール式の茶葉摘採装置にも本発明を適用できる。
【0010】以下各部材について説明する。まず走行機体2について説明する。この走行機体2は図1、2に示すように、一例として茶畝Tを跨ぐように概ね門形状に形成されたフレーム部20を骨格部材とし、このフレーム部20に対し下方にクローラ21を設ける。そしてフレーム部20には摘採機3及び露取機10が取り付けられる。また更にフレーム部20には、クローラ21や摘採機3を操作するためのコントロールユニット22、クローラ21や摘採機や露取機10のファン12等を駆動させるためのエンジンユニット23、そして摘採機3の昇降に関与するスライダやウインチ等が設けられる。
【0011】次に摘採機3について説明する。摘採機3は、茶畝Tの全面を一度に摘採する茶畝全面摘採機が用いられ、刈刃30は長杆状の部材に多数の歯を形成した上下一対のナイフバーのどちらか一方または双方を往復摺動させることにより刈り取るいわゆるバリカン式の刈刃30を用いるものである。この刈刃30の前上方には、多数の噴出ノズルを有する風送管31を有するものであり、ファン32から供給される移送風により刈り取られた茶葉が後方の載置台4上の収容袋5に投入されるよう構成される。もちろん摘採機3は上述したものの他、種々の公知の、あるいは今後開発され得る摘採機を適用可能である。
【0012】次に本発明の特徴的装置たる露取機10について説明する。走行機体2の上方前方部に着脱自在に固定して設けられるものであり、一例としてファン12及び送風ダクト13とから成る。送風ダクト13は、茶畝T上面に沿って湾曲した形状をしており、前記ファン12の吹出口に接続されるとともに、前面には噴出口14aを進行方向斜め下方に向けた複数の噴出ノズル14が設けられている。露取機10は以上のようにして成り、ファン12がエンジンユニット23の原動機によって駆動され、送風ダクト13にエアAが送られると、噴出ノズル14からエアAが茶畝T上面に向かって噴出される。なお露取機10は、前記摘採機3と同様に走行機体2の縦フレーム20Aに対し昇降自在に係止するようにしてもよい。
【0013】本発明の茶葉摘採装置1は、以上のような具体的な形態を有するものであって、以下この使用態様について説明する。摘採に際して茶葉Lに露Wが付着している場合、露取機10を走行機体2に搭載して摘採を行う。そして露取機10のファン12及び摘採機3を駆動し、茶葉摘採装置1を前進走行させる。露取機10が摘採機3の前方にあるため、まず噴出ノズル14からのエアAにより茶畝T上面の露Wが吹き飛ばされ露取りがなされる。次いでその後に摘採機3による茶葉Lの摘採がなされるものであり、摘採機3の刈刃により摘採された茶葉Lは、風送管からの送風により収容袋に収容される。以上のように露取りのための特別な作業時間を割かないため、茶葉Lの摘採が極めて短時間で行うことができるようになる。
【0014】
【他の実施の形態】本発明の基本的な実施の形態は以上のようであるが、その他種々の改変が行い得る。図3(a)に示すものは、走行機体2の前方縦フレーム20Aに対し、露取機フレーム11を昇降自在に設け、これにファン12、送風ダクト13及び原動機15を設けた実施の形態である。以上のように本発明の茶葉摘採装置1を構成した場合、露取機10は茶畝Tの高さに合わせて高さ調節可能であり、またエンジンユニット23の原動機とは独立して駆動されるものである。
【0015】また図3(b)に示すものは、扇風機タイプのファン16により茶葉Lに付着した露Wを除去する実施の形態である。
【0016】また図3(c)に示すものは、走行機体2の前面に三本の拭取ロール体17を、茶畝形状に沿うようにして山状に設け、この拭取ロール体17により茶畝T上面の露Wを拭き取る実施の形態である。なお拭取ロール体17は例えば単に回動自在に支持するだけとしてもよいし、回転駆動させてもよい。また拭取ロール体17の材質としては、少なくとも表面に布や吸水性を有した軟性の合成樹脂等を用いるものである。なお適宜この吸水部材は取り外せ、交換したり、水を絞り出すことができるように構成されることが好ましい。
【0017】また図4(a)に示すようにエアAにより吹き飛ばす露取機10と、拭取ロール体17から成る露取機10の両方を設けて多段階に露取りがなされるようにしてもよい。またもちろんエアAにより吹き飛ばす露取機10や、拭取ロール体17から成る露取機10等を、それぞれ単種類で二基、三基設けることにより、多段階に露取りがなされるようにしてもよい〔図4(b)参照〕。
【0018】
【発明の効果】請求項1記載の茶葉摘採装置によれば、茶葉摘採装置1の走行機体2には、茶畝T上に付着した露Wを、吹き飛ばし排除または拭き取り排除のいずれか一方または双方を行う露取機10を一基または複数基設けて成り、且つこの露取機10は前記摘採機3の進行方向前方位置に設けられているため、露取りと摘採とが同時に行え、時間の無駄がなく、大幅な作業の省略化が行われる。また自分で装置を担ぐようなことがないので、非常に楽である。
【0019】また請求項2記載の茶葉摘採装置によれば、露取機10は、エアAで吹き飛ばす方式であるため、効率的であり、露Wが付着した拭取体を交換するなどの作業もない。
【0020】更に請求項3記載の茶葉摘採装置によれば、露取機10は、ファン16と、茶畝Tの上面に沿って湾曲した送風ダクト13と、この送風ダクト13の進行方向斜め下方に向けて設けられた複数の噴出口14aとを具備して成るため、茶畝T上のどの個所もほぼ均一に露Wが除去される。
【0021】更にまた請求項4記載の茶葉摘採装置によれば、露取機10は、拭取ロール体17により、茶畝T上面を拭き取る接触式の露取りであるため、確実な露取りがなされる。
【出願人】 【識別番号】000104386
【氏名又は名称】カワサキ技研株式会社
【出願日】 平成12年3月24日(2000.3.24)
【代理人】 【識別番号】100086438
【弁理士】
【氏名又は名称】東山 喬彦
【公開番号】 特開2001−269037(P2001−269037A)
【公開日】 平成13年10月2日(2001.10.2)
【出願番号】 特願2000−84477(P2000−84477)