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【発明の名称】 残幹処理装置
【発明者】 【氏名】相 沢 良 一

【氏名】中 矢 時 広

【要約】 【課題】トラクタの機体前部から側部に残幹引き抜き装置を取付け、機体後部に切断処理機を設けているため、機体の全後長が長くなり運転操作が面倒であった。

【解決手段】機体12の前部に、縦方向の回転軸1に、上下方向略々等間隔で複数段に回転刃2,2..を設け、該回転軸1の周囲を被覆するカバー3に、このカバー3の前部に開口している前方開口部4と左右一側方で且つ回転刃2の回転下手側に開口している側方開口部5とを設け、前方開口部4における上記回転刃2の回転下手側には各回転刃2に夫れ夫れ対向する固定刃6,6..を設け、この残幹処理装置で地面に直立したタバコ残幹等を直接細断して地表面に落下させ、その後を機体後部に取り付けたロータリ耕耘装置で耕耘して土壌中に残幹を埋没することを特徴とする残幹処理装置とした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 縦方向の回転軸1に、上下方向略々等間隔で複数段に回転刃2,2..を設け、該回転軸1の周囲を被覆するカバー3に、このカバー3の前部に開口している前方開口部4と左右一側方で且つ回転刃2の回転下手側に開口している側方開口部5とを設け、前方開口部4における上記回転刃2の回転下手側には各回転刃2に夫れ夫れ対向する固定刃6,6..を設けたことを特徴とする残幹処理装置。
【請求項2】 回転軸1に上下方向略等間隔で複数段に取付板25を設け、該取付板25にその周縁部から刃部を外方突出するように回転刃2を着脱自在に取付け、この回転刃2近傍高さ位置に、互いの刃部が回転時に平面視で重合するように固定刃6を着脱自在に取付けたことを特徴とする請求項1記載の残幹処理装置。
【請求項3】 上端から下端に亘って次第に外側方に向かって壁面を遠くした側方カバー7で側方開口部5の出口部を覆い、該側方カバー7の下端に排出口8を設けたことを特徴とする請求項1または2記載の残幹処理装置。
【請求項4】 側方カバー7の内壁面に、ゴムや発泡ゴムや軟質樹脂剤等から成る弾性体9を取り付けたことを特徴とする請求項3記載の残幹処理装置。
【請求項5】 左右一側方に設けた側方カバー7の反対側でカバー3下部に、開閉自在の上手カバー11を設けたことを特徴とする請求項1乃至4記載の残幹処理装置。
【請求項6】 移動車両の機体12前部に残幹処理装置を装着し、この残幹処理装置のカバー3の背面に前方を見通せる後部窓13を設け、運転者の視線が後部窓13から前方開口部4を通して機体12前方が覗けるように構成したことを特徴とする請求項1乃至5記載の残幹処理装置。
【請求項7】 残幹処理装置の上部にエンジン14を取り付け、該エンジン14で残幹処理装置を駆動すべく構成し、機体12の運転者近傍に該エンジン14のスロットルレバー15と停止スイッチ16を設けたことを特徴とする請求項1乃至6記載の残幹処理装置。
【発明の詳細な説明】【発明の属する技術分野】この発明は、たばこや植木等の残幹を切断する残幹処理装置の改良に関するものである。
【従来技術】従来のたばこ等の残幹切断装置は、特開平11−155305公報や、特開平11−187744号公報で示すものがあり、次のように構成されていた。即ち、地表上に直立した残幹を、機体の前方から側方に亘る長い範囲で機体に夫々取り付けた挾持ベルトや、牽引犁や回転刃等の引き抜き機で、まず残幹全体を引き抜き処理し、その後、機体後部の切断処理機まで搬送して短い長さに切断し、その切断した切断残幹を収納容器に収納していた。
【発明が解決しようとする問題点】従来装置は前記のように構成されていて、トラクタの機体前部から側部に残幹引き抜き装置を、機体後部には切断処理機を設けているため、機体の全後長が長くなったり、機体幅が広くなったりし、このため運転操作が面倒になるものである。また、切断処理した残幹を収納する容器が小さいと、何度も容器を取り替えたり、残幹を別の場所に廃棄に行ったりと残幹処理作業の能率が悪かった。
【問題を解決するための手段】この発明は、従来装置のこのような不具合を解消しようとするものであって、次のような技術的手段を講じた。即ち、請求項1記載の発明は、縦方向の回転軸1に、上下方向略々等間隔で複数段に回転刃2,2..を設け、該回転軸1の周囲を被覆するカバー3に、このカバー3の前部に開口している前方開口部4と左右一側方で且つ回転刃2の回転下手側に開口している側方開口部5とを設け、前方開口部4における上記回転刃2の回転下手側には各回転刃2に夫れ夫れ対向する固定刃6,6..を設けたことを特徴とする残幹処理装置の構成とした。請求項2記載の発明は、回転軸1に上下方向略等間隔で複数段に取付板25を設け、該取付板25にその周縁部から刃部を外方突出するように回転刃2を着脱自在に取付け、この回転刃2近傍高さ位置に、互いの刃部が回転時に平面視で重合するように固定刃6を着脱自在に取付けたことを特徴とする請求項1記載の残幹処理装置の構成とした。請求項3記載の発明は、上端から下端に亘って次第に外側方に向かって壁面を遠くした側方カバー7で側方開口部5の出口部を覆い、該側方カバー7の下端に排出口8を設けたことを特徴とする請求項1または2記載の残幹処理装置の構成とした。請求項4記載の発明は、側方カバー7の内壁面に、ゴムや発泡ゴムや軟質樹脂剤等から成る弾性体9を取り付けたことを特徴とする請求項3記載の残幹処理装置の構成とした。請求項5記載の発明は、左右一側方に設けた側方カバー7の反対側でカバー3下部に、開閉自在の上手カバー11を設けたことを特徴とする請求項1乃至4記載の残幹処理装置の構成とした。請求項6記載の発明は、移動車両の機体12前部に残幹処理装置を装着し、この残幹処理装置のカバー3の背面に前方を見通せる後部窓13を設け、運転者の視線が後部窓13から前方開口部4を通して機体12前方が覗けるように構成したことを特徴とする請求項1乃至5記載の残幹処理装置の構成とした。請求項7記載の発明は、残幹処理装置の上部にエンジン14を取り付け、該エンジン14で残幹処理装置を駆動すべく構成し、機体12の運転者近傍に該エンジン14のスロットルレバー15と停止スイッチ16を設けたことを特徴とする請求項1乃至6記載の残幹処理装置の構成とした。
【発明の作用及び効果】まず、作用から説明すると、残幹処理装置の前方移動により、カバー3の前方開口部4から入って来る地面上の直立残幹が回転軸1に近づいてくると、回転軸1に複数段設けた回転刃2により直立残幹が回転下流側に押される。この時固定刃6で残幹の移動を止めるから、直立残幹は回転刃2と固定刃6で挟まれ短く切断され下方に落下する。残幹処理装置よりも下位にある直立残幹の根部は、土壌中にそのまま残る。直立残幹の茎部分を、回転時に平面視重合し、高さ方向近傍に一対設けた回転刃2の刃部と固定刃6の刃部で茎を挟み込んで刃が回転するから、下端部を土壌中に掴まれた直立残幹の茎は、上下方向に動かず複数本に容易に切断される。装置内で下方に落下する切断残幹は、回転刃2の回転下手方向に飛ばされて側方開口部5である出口から外方に飛び出す。側方開口部5の出口には、出口部の上端から下端に亘って次第に外側方に向かって壁面を遠くした側方カバー7で側方開口部5を覆っているから、壁面に接当した切断残幹は飛散方向を下方に変えながら落下していく。側方カバー7下端部には排出口8が設けられており、切断残幹は地面の直立残幹位置よりも横に離れた排出口8から、土壌表面上に落下し散乱する。この側方カバー7の内壁面には、内壁面の部分または全体を覆う弾性体9が設けられており、この弾性体9に切断残幹が接触すると、側方カバー7内での接触打音や反発力を小さくしながら土壌表面上に落下する。また、側方カバー7下端から排出されずに持ち回った切断残幹は、側方カバー7の反対側に設けた上手カバー11を開けてここから外方に引き出して排出したり、棒で押して反対側の側方開口部5から排出する。これらの構成を折り込んだ残幹処理装置は、移動車両の機体12前部に取り付けられているので、運転者が後方に乗車または追従歩行をする場合残幹処理装置の影の前方部を直接見ることができないが、後部窓13を残幹処理装置のカバー3背面部に設けており、この後部窓13により、前方に直立する直立残幹の接近位置を運転者が直接確認し、機体12の操舵を左右操作して前進する。残幹処理装置の回転刃2は、装置側に取り付けたエンジン14で回転数制御されるが、そのエンジン14を操作するスロットルレバー15を運転者近傍に設けているので、走行作業時に直立残幹の有無や密度により運転者はエンジン14の回転を操作し走行する。この発明は、前記の構成としたので、次のような技術的特有の効果を奏する。即ち、請求項1記載の発明は、残幹処理装置よりも下位にある直立残幹の根部を土壌中にそのまま残して回転刃2と固定刃6で装置内に位置する残幹部を切断するから、切断時に残幹の上下移動がなく容易に切断することができる。また、正面から入った直立残幹は切断されてただちに回転下位側の側方開口部5から装置外に出るから、装置内への切断残幹の持ち回りが少なくなり、馬力損失が小さく切断能率が向上する。請求項2記載の発明は、直立残幹の茎部分を、回転時に平面視重合し、高さ方向近傍に一対設けた回転刃2と固定刃6の両刃部で茎を挟み込んで刃が回転するから、下端部を土壌中に掴まれた直立残幹の茎は、上下方向に逃げることなく複数本に容易に切断することができる。請求項3記載の発明は、側方開口部5の外側を覆う側方カバー7を、上端から下端に亘って次第に外側方に向かって壁面を遠くして、さらにその下端に排出口8を設けたので、側方カバー7が無い場合は、切断残幹が側方に直接飛散し他物に接当破損する恐れを有するが、この発明では、側方開口部5から装置外に飛び出してくる切断残幹を側方カバー7の下方に向けて容易に案内でき、下端の排出口8から土壌表面方向に落下案内できるから、遠方に直接飛散しない。請求項4記載の発明は、側方カバー7の内壁面には、内壁面の部分または全体を覆う弾性体9が設けられており、この弾性体9に切断残幹が接触すると、側方カバー7内での接触打音や反発力を小さくしながら土壌表面上に落下案内することができ、静かで、切断残幹の土壌表面での散乱移動も小さくでき安全である。請求項5記載の発明は、側方カバー7下端から排出されずに持ち回った切断残幹は、側方カバー7の反対側に設けた上手カバー11を開けて、ここから排出することができ装置内に残らないから、回転刃2の再度の接触がなく馬力ロスが少なくなる。請求項6記載の発明は、残幹処理装置を移動車両の機体12前部に取り付けて前方に向かって機体12を走行して切断作業を行ない、運転者が機体12後方に乗車または追従歩行をする場合、残幹処理装置の影の前方部を直接見ることができないが、後部窓13を残幹処理装置のカバー3背面部に設けたので、この後部窓13からカバー3の前方開口部4を経て、前方に直立する直立残幹の接近位置を運転者が直接確認し、機体12の操舵を左右操作して前進することができ、運転操作が容易である。請求項7記載の発明は、残幹処理装置の回転刃2を装置側に取り付けたエンジン14で回転数制御するに際し、そのエンジン14を操作するスロットルレバー15や停止スイッチ16を運転者近傍に設けているので、走行作業時に直立残幹の有無や密度により運転者はエンジン14の不要な高速回転を容易に制御できて燃費のコストダウンが図れる。また、回転刃2廻りに直立残幹以外の竹や木材等の固いものを噛み込んだ際は、すぐに独立したエンジン14を停止操作でき、安全性向上や破損防止を容易に図ることができる。また、機体12の前部に、残幹を切断するエンジン14付きの残幹処理装置を設けたので、機体12の他の部分には残幹処理のための他の大がかりな別装置を取り付ける必要がなく、残幹処理装置全体として機体12への着脱変更が容易になる。
【発明の実施の形態】以下、図に基づき、この発明の実施例の形態について説明する。この実施例は、たばこの残幹を主体に、他の細い枝の植木等の幹を切断し排出処理を行なう残幹処理装置に関するもので、以下その内容について説明する。先ず、全体のレイアウト構成について説明すると、図例では移動農機17を前後輪18,19を有する四輪式農用トラクタとしているが、図示しない歩行型の二輪式歩行トラクタとしていてもよい。移動農機17であるトラクタ側のエンジン20下部には、前フレーム21が前方に向かって突出しており、この突出前端部には枠体である前ヒッチ22が設けられている。前ヒッチ22の前端部に残幹処理装置24の下方部が、図で示すように、装置の上端が前位となるよう前方傾斜姿勢に取り付けられている。そして、移動農機17後部にはロータリ耕耘装置23が取り付けられている。次に、要部である残幹処理装置24について、具体的に説明する。残幹処理装置24は、側方視で縦方向の回転軸1を、上端が前側に30度程度の所定角度傾斜するように前傾姿勢に斜設している。この回転軸1には、上下方向に所定間隔ずらせて例えば4組から5組の取付板25を取り付け、この取付板25には2個の回転刃2を取付板25周縁部から突出するように180度偏位させて夫れ夫れ取り付けている。回転軸1の上下部は、天井板26と底板27に夫々設けられたベアリング28,28により回転自由に支持されている。天井板26や底板27の後方両側部には、左右の後支柱29,29が残幹処理装置24の上下端部間に渡って設けられており、その上端の細径部には前方向に夫々突出する左右一対の上部支枠30,30の基部パイプ上31と、その下端の細径部には同様に、前方向に夫々突出する左右一対の下部支枠32,32の基部パイプ下33を取り付けている。該上部支枠30,30は、天井板26の上面で幅方向左右端に取り付けられており、残幹処理装置24の上端部を支持する上方支持フレームとしている。この左右の上部支枠30,30間上方は左右連結板40で連結され、この左右連結板40上には、装置を独立駆動するためのエンジン14を搭載しており、エンジン駆動力は下方に突出する出力軸34に取り付けられた遠心クラッチ35を経て、下方の駆動歯車36とそれに噛み合う側方の従動歯車37で減速し、減速した駆動力を回転軸1に伝達する。従動歯車37は、天井板26から上方に突出する回転軸1の上端部に取り付けられている。次に、残幹処理装置24の、下部側の支持フレームについて説明する。前述したように、残幹処理装置24の背部には、左右の後支柱29,29が上下端部間に渡って設けられており、その下端の細径部には前方向に夫々突出する左右一対の下部支枠32,32が設けられている。この下部支枠32,32間に底板27にベアリング28で支持された回転軸1の下端部が位置して取り付けられている。図4の平面図で示すように底板27の中央にベアリング28で軸承された回転軸1と、底板27後方の左右両端部の後支柱29,29とは、二等辺三角形の各交点の部分に配置されており、左右の下部支枠32,32と底板27とで位置が変わらないように一体化されている。以上説明したように、残幹処理装置24は、装置後方に直立した左右の後支柱29,29と、上部支枠30,30と、下部支枠32,32で支持されている。後支柱29の上下方向中間部には、左右の後支柱29,29を左右一体連結する左右連結枠41を設けている。左右連結枠41は、両端部に夫々溶接一体化された中空パイプ42,42を後支柱29に挿通し、ボルトまたはロールピン等の係止具43で上下方向移動を規制している。この左右連結枠41には後方に突出する受金具44を左右方向中央部に設けており、該受金具44に後述する操作ハンドルの軸部45を、上下方向移動不能に回転方向は自在に取り付けている。左右連結枠41と下部支枠32間の後支柱29,29部には、上下方向摺動自在の移動パイプ46,46が左右一対取り付けられ、該左右の移動パイプ46,46は主取付枠47で左右連結されている。主取付枠47は、鉄板を側面視略L字状に折り曲げたもので、上平面部47aを上記の移動パイプ46に溶接一体化し、立壁47b部を機体12の前ヒッチ22部にボルトやネジ等の取付具48で取り付けている。49は補強板であって、上平面部47aと立壁47bと移動パイプ46間を溶接等で前後方向に連結補強する鉄板である。50はフックであって、残幹処理装置24全体を移動農機17の前ヒッチ22部に取り付けるとき、該フック50を前ヒッチ22の左右方向中央前端部に引っ掛けておいて仮の高さを保持し、その後取付具48で残幹処理装置24を前ヒッチ22に固定する。該主取付枠47の左右方向中間に、前述したハンドル軸部45下部の伸縮ネジ52を挿入するネジ孔金具51を一体に設けている。主取付枠47を移動農機17の前ヒッチ22に取り付け固定すると主取付枠47は上下動しないから、相対的に伸縮ネジ52を回転すると後支柱29,29が上下移動し、残幹処理装置24の対機体12取付け高さを伸縮ネジ52で上下方向調節できる。次に、残幹を切断する切断機構や、その外周を覆う側方カバー等について、具体的に説明する。天井板26と底板27の上下のベアリング28,28で軸承される回転軸1は、前述したように側面視、上下縦方向で軸の上端が略30度程度前方傾斜状態に構成されている。この回転軸1には、上下方向に200mm〜250mm程度の略等間隔にずらして4〜5段程度に取付板25を取り付け、該取付板25には2個の回転刃2,2を、取付板25周縁部から外方に突出するように180度偏位させて、夫れ夫れボルトやネジ等の締め付け具38を介して着脱自在に取り付けている。そして、該回転刃2は回転前方側と回転後方側に刃部2aを有しており、片側の刃部2aが摩耗したら上下反転して使用可能としている。刃部2aは略30度程度の後退角を有しており、平面視で先端側を略二等辺三角形状としている。この回転刃2付きの回転軸1の周囲には、駆動回転時に回転刃2が接触しない位置にカバー3を取り付けている。カバー3の前部には前方開口部4を開口して、機体12の前進により直立残幹(T)が送り込まれる構成とし、また、矢印イ方向に回転軸が回る場合、左側の一側方で且つ回転刃2,2..の回転下手側に側方開口部5を開口し、この側方開口部5に、上端から下端に亘って次第に外側方に向かって壁面を遠くした側方カバー7で側方開口部5の出口部を覆っている。側方カバー7は平面視断面コ字状としており、前後の案内立壁7a,7aと側方の傾斜案内壁7bとからなっており、該側方カバー7の下端に平面視コ字状の排出口8を設けている。また、側方の傾斜案内壁7bの内面には、前後方向幅一杯で天井板26部を上端とし、下端部は排出口8から地面側に向かって垂した、ゴム板の弾性体9を取り付けている。図例では、平板状のゴム板としているが、スポンジ等の発泡ゴム板や軟質樹脂剤等から成る平板でもよく、図示しないが、複数に分割された板体や突起物の弾性体9でもよい。また、前後の案内立壁7a,7aに板状または、分割された複数の板体や突起物の弾性体9を設けていてもよい。カバー3の前方開口部4近傍の回転方向下位側には、天井板26と底板27の間に亘って上下方向の前支柱39が配設され、該前支柱39に回転軸1の取付板25と略同高さ位置で対応する、固定刃6を取り付けるための下部開口コ字状の刃固定板53を溶接等により一体取付けしている。そして、刃固定板53には固定刃6を同様にボルトやネジ等の締め付け具38,38で着脱自在に取付けている。該固定刃6も回転前後位に30度程度の後退角を有した刃部6a,6aとしており、片側が摩耗すると反転して使用する。この回転刃2と固定刃6を同一の部品とすると、単に上下反転して組付ければよくコストダウンが図れる。直立残幹(T)は、回転刃2の刃部2aと固定刃6の刃部6aに挾まれて切断される。カバー3の前方開口部4上方には、機体12前進時に直立残幹(T)上部を前方開口部4に案内する残幹入口案内板54,54が、先端側を広くした八字状に左右一対、丸頭ビス55,55で取付けられている。この残幹入口案内板54は、装置の高さ方向1/3から1/2程度の上部に取り付けていればよく、またその前縁60は図示のように、装置取付け時に略垂直方向としており、直立残幹(T)を案内しやすくしている。また、前方開口部4右側には内方案内具56が、平面視で入口案内板54の略延長方向に延びている。該内方案内具56は、側面視で取付板25,25の上下中間部に上から図例では2本設けられており、直立残幹(T)の上部を容易に回転刃2近傍まで案内することができる。このように切断部の回転直前にある内方案内具56は、切断残幹が持ち回りされた場合裏面側で切断残幹が前方開口部4から前方に飛び出すのを防止することもでき、これにより装置の上部から遠くに飛散しようとする切断残幹を装置内下方に落とすことができる。前方開口部4のカバー3である右外立壁3c前端部は、カバー板を箱状に構成したモノコック構成として軽量化を図っている。左側壁部は、前述したように前支柱39で上下補強して入り口部のみ左内方立壁3aとしている。3bは右モノコック構成の右内方立壁であって、回転軸1を中心とした曲面立壁としている。カバー3の右外立壁3c下部には、図で示すように、前後方向の上部ヒンジ10を中心として、下端部が外方に開口する上手カバー11を設けている。上手カバー11の前後壁11a,11bは平面視コ字状に折り曲げられており、後壁11b部を固定用ノブ57でカバー3の背面壁に固定する。即ち、後壁11bには、ヒンジ10を中心として長孔11cが開口されており、固定用ノブ57の開閉位置調節で、上手カバー11の下端開口寸法を開閉調節して、切断残幹の持ち回りが多い場合や隅部に切断残幹が詰る場合、下端の開口から右外部に排出したり、切断残幹の持ち回りが無い場合は閉鎖することができる。また、後支柱29,29側のカバー3背面壁には後部窓13が設けられている。図例では、後部窓13は、カバー3壁背面上半部に設けた開口を、パンチングメタル等の小孔を有する鉄板や鉄製の網等からなる覗き壁58で塞ぎ、その後面に着脱自在の樹脂性の透明板59を取り付けて、塵埃が作業車側に飛散するのを防止するとともに、内壁が汚れた場合掃除できるようにしている。この後部窓13は、残幹処理装置を移動車両の機体12前部に取り付けて前方に向かって機体12を走行して切断作業を行なう場合、残幹処理装置の影の前方部をこの後部窓13からカバー3の前方開口部4を経て、前方に直立する直立残幹(T)の接近位置を運転者が直接確認し、機体12の操舵を左右操作して前進することができ、運転操作が容易となる。次に、残幹処理装置24の上部に取り付けるエンジン14の操作について、説明する。エンジン14の回転を操作するスロットルレバー15や停止スイッチ16を運転者近傍とエンジン14部に設けているので、走行作業時に直立残幹(T)の有無や密度により運転者はエンジン14の不要な高速回転を容易に制御できて燃費のコストダウンが図れるとともに、低速回転とすると遠心クラッチ35の作用により、回転軸1を駆動しないから静かであり、安全である。また、回転刃2廻りに固いものを噛み込んだ際は、すぐに独立したエンジン14を運転者部とエンジン14近傍部の外部でと複数個所で停止操作でき、安全性向上や破損防止を容易に図ることができる。全体側面図で示すように、移動農機17の機体前部に残幹切断装置24を傾斜取付けし、機体後部に3点リンク装置を介してロータリ耕耘装置を昇降自在に取付けているので、畝(M)を跨いだ状態で機体前部の残幹切断装置24で直立残幹(T)を上端側から先に切断処理をし畝谷部に落下させ、この落下した切断残幹を後続のロータリ耕耘装置23により同時に耕耘作業をすることができて、残幹の切断処理及び耕耘作業を能率的に行なうことができる。
【出願人】 【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
【出願日】 平成12年3月3日(2000.3.3)
【代理人】
【公開番号】 特開2001−238512(P2001−238512A)
【公開日】 平成13年9月4日(2001.9.4)
【出願番号】 特願2000−58401(P2000−58401)