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【発明の名称】 コンバインのクラッチ操作装置
【発明者】 【氏名】山形 浩司

【要約】 【課題】刈取りクラッチ、脱穀クラッチ、フィードチェーンクラッチを操作簡単に切り換え操作でき、しかも安価に得られるコンバインのクラッチ操作装置を提供する。

【解決手段】支軸25aによって回転自在に支持されているクラッチ操作カム26が、刈り取り操作カム部26dによって刈取りクラッチの操作部21を、脱穀操作カム部26cによって脱穀クラッチの操作部22を、チェーン操作カム部26eによってフィードチェーンクラッチの操作部23をそれぞれ切り換え操作する。クラッチモータ27を駆動すると、このモータ27の出力ギヤ27aがクラッチ操作カム26を回転操作して各操作部21,22,23を切り換え操作することによって、各クラッチを切り換え操作する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 植立穀稈を刈り取り、刈取り穀稈を脱穀フィードチェーンに供給する刈取り部への伝動を入り切りする刈取りクラッチと、扱胴及び脱穀フィードチェーンへの伝動を入り切りする脱穀クラッチと、この脱穀クラッチから脱穀フィードチェーンへの伝動を入り切りするフィードチェーンクラッチとを備えるコンバインのクラッチ操作装置であって、前記刈取りクラッチの操作部を切り換え操作する刈取り操作カム部と、前記脱穀クラッチの操作部を切り換え操作する脱穀操作カム部と、前記フィードチェーンクラッチの操作部を切り換え操作するチェーン操作カム部とを有するクラッチ操作カムを回転自在に備えるとともに、このクラッチ操作カムを回転操作するクラッチモータを備え、前記クラッチ操作カムが、刈取りクラッチと脱穀クラッチの両操作部を切り側に操作する非作業位置と、脱穀クラッチとフィードチェーンクラッチの両操作部を入り側に、かつ、刈取りクラッチの操作部を切り側にそれぞれ操作する枕扱き位置と、刈取りクラッチと脱穀クラッチとフィードチェーンクラッチそれぞれの操作部を入り側に操作する作業位置と、刈取りクラッチとフィードチェーンクラッチの両操作部を切り側に、かつ、脱穀クラッチの操作部を入り側にそれぞれ操作する刈取り中断位置との各操作位置に切り換わるように、操作指令が入力されるに伴ってクラッチモータを操作するクラッチ制御手段とを備えてあるコンバインのクラッチ操作装置。
【請求項2】 前記クラッチ操作カムに連動する回転式ポテンショメータを備えてある請求項1記載のコンバインのクラッチ操作装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、植立穀稈を刈り取り、刈取り穀稈を脱穀フィードチェーンに供給する刈取り部への伝動を入り切りする刈取りクラッチと、扱胴及び脱穀フィードチェーンへの伝動を入り切りする脱穀クラッチと、この脱穀クラッチから脱穀フィードチェーンへの伝動を入り切りするフィードチェーンクラッチとを備えるコンバインのクラッチ操作装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記コンバインにおいて、各クラッチをアクチュエータによって切り換え操作するように構成すると、アクチュエータ操作の指令を与える操作を行うだけで楽にクラッチを切り換えられる。また、刈取り部を昇降操作するに伴って刈取り部やフィードチェーンが自動的に駆動されたり停止するなどのクラッチの自動制御を行わせるに当たり、アクチュエータの制御手段に所定の信号を入力するよう構成するだけで構造簡単に行わせられる。この種のコンバインとして、従来、脱穀クラッチと刈取りクラッチの両クラッチを切り換え操作するアクチュータと、チェーンクラッチを切り換え操作するアクチュエータとを別々に備えるものがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、アクチュエータの装備に必要な経費の面からコスト高になっていた。また、クラッチ操作にタイミングのずれが生じやすくなっていた。たとえば、刈取り部が昇降されるに伴って刈取り部やフィードチェーンが自動的に駆動されたり停止する自動制御を行わせるに当たり、刈取りクラッチが入り操作されるタイミングよりもチェーンクラッチが入り操作されるタイミングが遅れ、刈取り部から脱穀フィードチェーンへの穀稈搬送がスムーズに行われにくくなることがあった。本発明の目的は、クラッチの操作が容易にできるとか、構造簡単に自動的に行わせられるのみならず、安価に得られるとともに操作タイミングのずれが発生しにくいように自動制御させやすいコンバインのクラッチ操作装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0005】〔構成〕植立穀稈を刈り取り、刈取り穀稈を脱穀フィードチェーンに供給する刈取り部への伝動を入り切りする刈取りクラッチと、扱胴及び脱穀フィードチェーンへの伝動を入り切りする脱穀クラッチと、この脱穀クラッチから脱穀フィードチェーンへの伝動を入り切りするフィードチェーンクラッチとを備えるコンバインのクラッチ操作装置において、前記刈取りクラッチの操作部を切り換え操作する刈取り操作カム部と、前記脱穀クラッチの操作部を切り換え操作する脱穀操作カム部と、前記フィードチェーンクラッチの操作部を切り換え操作するチェーン操作カム部とを有するクラッチ操作カムを回転自在に備えるとともに、このクラッチ操作カムを回転操作するクラッチモータを備え、前記クラッチ操作カムが、刈取りクラッチと脱穀クラッチの両操作部を切り側に操作する非作業位置と、脱穀クラッチとフィードチェーンクラッチの両操作部を入り側に、かつ、刈取りクラッチの操作部を切り側にそれぞれ操作する枕扱き位置と、刈取りクラッチと脱穀クラッチとフィードチェーンクラッチそれぞれの操作部を入り側に操作する作業位置と、刈取りクラッチとフィードチェーンクラッチの両操作部を切り側に、かつ、脱穀クラッチの操作部を入り側にそれぞれ操作する刈取り中断位置との各操作位置に切り換わるように、操作指令が入力されるに伴ってクラッチモータを操作するクラッチ制御手段とを備えてある。
【0006】〔作用〕作業や枕扱きなどの指令をクラッチ制御手段に人為操作によって入力したり、自動的に入力させる。すると、クラッチモータがクラッチ制御手段によって操作されてクラッチ操作カムを作業位置や枕扱き位置など所定の操作位置に回転操作し、このクラッチ操作カムが刈取りクラッチ、脱穀クラッチ、フィードチェーンクラッチそれぞれの操作部を所定のクラッチ入りや切り側に操作する。すなわち、刈取りクラッチ、脱穀クラッチ、フィードチェーンクラッチの各クラッチを同一のモータの駆動力で切り換え操作できる。
【0007】〔効果〕所定の指令をクラッチ制御手段に入力するだけで楽に各クラッチの切り換え操作ができるとか、所定の指令がクラッチ制御手段に入力されるように構成するだけで構造簡単に各クラッチの自動制御を行わせられる。しかも、脱穀クラッチ、刈取りクラッチ、フィードチェーンクラッチの切り換え操作を同一のクラッチモータで行い、クラッチモータを装備するのに必要なコストの面から安価に得られる。また、自動制御を行わせるのに、一つのクラッチモータを制御すればよくて、各クラッチの切り換えにタイミングのずれが生じにくように制御できる。
【0008】請求項2による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0009】〔構成〕請求項1による発明の構成において、前記クラッチ操作カムに連動する回転式ポテンショメータを備えてある。
【0010】〔作用〕クラッチ操作カムの回転位置をポテンショメータによって検出し、この検出結果により、各クラッチが入り切りのいずれにあるかを検出できる。クラッチモータの回動に連動してポテンショメータが回転し、モータが回転しなくなったり、モータの回転速度が変化することがあると、このことをポテンショメータからの情報によって検出できる。
【0011】〔効果〕各クラッチの状態を一つのポテンショメータで検出するとともに、このポテンショメータによってモータの故障や速度変化がないかどうかも検出して安価にかつ精度よく制御できる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1に示すように、クローラ式の走行装置1、運転座席2を有する運転部を備える走行機体の前部に、刈取り部3をシリンダ4によって昇降操作するように連結し、この刈取り部3において、稲、麦などの植立穀稈を引き起こし装置3aによって引き起こし処理するとともに刈り取り装置3bによって刈り取り、刈取り穀稈を搬送装置3cによって機体後方に搬送し、走行機体において、前記搬送装置3cからの刈取り穀稈を脱穀装置5の脱穀フィードチェーン6に受け入れて脱穀処理し、脱穀装置5からの脱穀粒を穀粒タンク7に搬送して貯溜するように、コンバインを構成してある。
【0013】走行機体の運転座席2の下方にエンジン8を設け、このエンジン8の回転出力を刈取り部3及び脱穀装置5に伝達する伝動構造を、図2に示す如く構成してある。すなわち、エンジン8の出力軸8aの回動力をベルトテンションクラッチで成る脱穀クラッチ9を介して脱穀装置5の入力軸に兼用の唐箕駆動軸10に伝達し、この唐箕駆動軸10の回動力を、唐箕駆動軸10の一端側から伝動ベルト11などを介して扱胴12の回転支軸12aに伝達する。唐箕駆動軸10の回動力を、唐箕駆動軸10の他端側から伝動ベルト13を介して伝動ケース14の内部に位置するギヤ式伝動機構に入力し、この伝動機構からの回転出力を、前記伝動ケース14の内部に位置する噛合いクラッチで成るフィードチェーンクラッチ15を介し、脱穀フィードチェーン6の搬送終端側が巻回しているチェーン駆動スプロケット16に伝達する。エンジン8の出力軸8aの回動力を伝動ベルト17を介して走行用ミッション18の入力軸18aに伝達し、走行用ミッション18による走行装置1の変速に連動して回転速度が変化するように構成して走行用ミッション18に備えてある出力軸18bの回動力をベルトテンションクラッチで成る刈取りクラッチ19を介して刈取り部3の入力軸3dに伝達し、この入力軸3dの回動力を、伝動軸などを備える伝動機構によって引き起こし装置3a、刈取り装置3b、搬送装置3cそれぞれの入力部に伝達する。
【0014】これにより、脱穀クラッチ9は、エンジン8から扱胴12および脱穀フィードチェーン6への伝動を入り切りし、フィードチェーンクラッチ15は、脱穀クラッチ9から脱穀フィードチェーン6への伝動を入り切りするのであり、脱穀クラッチ9を入りに切り換えることにより、扱胴12が駆動され、脱穀クラッチ9もフィードチェーンクラッチ15も入りに切り換えることにより、脱穀フィードチェーン6が駆動され、脱穀クラッチ9が入りになっていても、フィードチェーンクラッチ15を切りに切り換えることにより、脱穀フィードチェーン6が停止する。また、刈取りクラッチ19は、エンジン8から刈取り部3の各装置3a,3b,3cへの伝動を入り切りするのであり、この刈取りクラッチ19を入りと切りとに切り換えることにより、刈取り部3の各装置3a,3b,3cが駆動と停止とに切り換わる。
【0015】図4、図5に示すように、刈取りクラッチ19、脱穀クラッチ9、フィードチェーンクラッチ15それぞれの操作部21,22,23を切り換え操作する電動式のクラッチモータ27を備える駆動部20と、クラッチモータ27の駆動回路部に連係しているクラッチ制御手段30と、このクラッチ制御手段30に連係しているクラッチ操作スイッチ31、刈取り部高さ検出装置32、高さ設定器33、ポテンショメータ34、自動入り切りスイッチ35のそれぞれとより、刈取りクラッチ19、脱穀クラッチ9、フィードチェーンクラッチ15を人為的に切り換え操作したり、自動的に切り換え操作させるクラッチ操作装置を構成してあり、詳しくは次の如く構成してある。
【0016】図3、図4などに示すように、駆動部20は、運転部の運転パネルの下側に位置する前記各操作部21,22,23と、運転パネルなどの運転部の部材に固定されている枠体25が備える支軸25aに取付け筒部26aによって回動自在に連結しているクラッチ操作カム26と、このクラッチ操作カム26の前記取付け筒部26aの一端側に一体回動自在に連結している操作用ギヤ部26bに出力ギヤ27aが噛合っており、かつ、この出力ギヤ27aを備える減速出力部やモータ本体が前記枠体25の外面側に連結して支持されている前記クラッチモータ27とによって構成してある。
【0017】脱穀クラッチ9の前記操作部22は、前記枠体25が備える支軸25bに基端側が取り付け筒部22aによって回動自在に連結し、先端側がリンク9Lと操作ケーブル9aとを介して脱穀クラッチ9の揺動自在なテンションアームに連結しているリンク部材で成り、支軸25bの軸芯まわりで揺動操作されると、操作ケーブル9aを引っ張り操作したり緩め操作してテンションアームを伝動ベルトに緊張力を与える側とこれを解除する側とに揺動操作することによって、脱穀クラッチ9の入り切りを行う。刈取りクラッチ19の前記操作部21は、前記支軸25bに基端側が取り付け筒部21aによって回動自在に連結し、先端側がリンク19Lと操作ケーブル19aとを介して刈取りクラッチ19の揺動自在なテンションアームに連結しているリンク部材で成り、支軸25bの軸芯まわりで揺動操作されると、操作ケーブル19aを引っ張り操作したり緩め操作してテンションアームを伝動ベルトに緊張力を与える側とこれを解除する側とに揺動操作することによって、刈取りクラッチ19の入り切りを行う。フィードチェーンクラッチ15の前記操作部23は、前記枠体25が備える支軸25cに基端側が取り付け筒部23aによって回動自在に連結し、先端側が操作ケーブル15aによってフィードチェーンクラッチ15のクラッチ切り換えフォークに連結しているリンク部材で成り、支軸25cの軸芯まわりで揺動操作されると、操作ケーブル15aを引っ張り操作したり緩め操作してクラッチ切り換えフォークを入り側と切り側とに揺動操作することにより、フィードチェーンクラッチ15の入り切りを行う。
【0018】クラッチ操作カム26の前記取付け筒部26aに、脱穀操作カム部26cと刈取り操作カム部26dとチェーン操作カム部26eとを一体回動自在に備えてある。脱穀操作カム部26cは、脱穀クラッチ9の操作部22にリンク連結ピン22bを介してローラを回動自在に取り付けて備えてあるカムフォロワ22cに当接して操作部22を入り位置に押圧作用するカム面K1を周面に備える半円に近い形状の板体で作成してある。刈取り操作カム部26dは、刈取りクラッチ19の操作部21にリンク連結ピン21bを介してローラを回動自在に取り付けて備えてあるカムフォロワ21cに当接して操作部21を入り位置に押圧作用するカム面K2を遊端部に備える板体で作成してある。チェーン操作カム部26eは、フィードチェーンクラッチ15の操作部23にケーブル連結ピン23bを介してローラを回動自在に取り付けて備えてあるカムフォロワ23cに当接して操作部23を切り位置に押圧作用するカム面K3を遊端部に備える板体で作成してある。
【0019】これにより、駆動部20は、クラッチモータ27の駆動力によってクラッチ操作カム26を介して各クラッチ9,15,19を切り換え操作する。すなわち、クラッチモータ27を正回転や逆回転方向に駆動すると、このクラッチモータ27がクラッチ操作カム26を支軸25aの軸芯まわりで正回転や逆回転方向に回転させて図7に示す非作業位置と、図8に示す枕扱き位置と、図9に示す作業位置と、図10に示す刈取り中断位置とに切り換え操作する。図7に示すように、クラッチ操作カム26が非作業位置になると、このクラッチ操作カム26の脱穀操作カム部26cが脱穀クラッチ9の操作部22に対する押圧作用を解除することにより、この操作部22を脱穀クラッチ9の切り側への自己復元力によって切り位置に操作し、刈取り操作カム部26dが刈取りクラッチ19の操作部21に対する押圧作用を解除することにより、この操作部21を刈取りクラッチ19の切り側への自己復元力によって切り位置に操作し、チェーン操作カム部26eがフィードチェーンクラッチ15の操作部23に対する押圧作用を解除することにより、この操作部23をフィードチェーンクラッチ15の入り側への自己復元力によって入り位置に操作する。図8に示すように、クラッチ操作カム26が枕扱き位置になると、脱穀操作カム部26cがカム面K1によって脱穀クラッチ9の操作部22を入り位置に押圧操作し、刈取り操作カム部26dが刈取りクラッチ19の操作部21に対する押圧作用を解除してこの操作部21を刈取りクラッチ19の自己復元力によって切り位置に操作し、チェーン操作カム部26eがフィードチェーンクラッチ15の操作部23に対する押圧作用を解除することにより、この操作部23をフィードチェーンクラッチ15の入り側への自己復元力によって入り位置に操作する。図9に示すように、クラッチ操作カム26が作業位置になると、脱穀操作カム部26cがカム面K1によって脱穀クラッチ9の操作部22を入り位置に押圧操作し、刈取り操作カム部26dがカム面K2によって刈取りクラッチ19の操作部21を入り位置に押圧操作し、チェーン操作カム部26eがフィードチェーンクラッチ15の操作部23に対する押圧作用を解除してこの操作部23をフィードチェーンクラッチ15の自己復元力によって入り位置に操作する。図10に示すように、クラッチ操作カム26が刈り取り中断位置になると、脱穀操作カム部26cがカム面K1によって脱穀クラッチ9の操作部22を入り位置に押圧操作し、刈取り操作カム部26dが刈取りクラッチ19の操作部21に対する押圧作用を解除してこの操作部21を刈り取り部クラッチ19の自己復元力によって切り位置に操作し、チェーン操作カム部26eがカム面K3によってフィードチェーンクラッチ15の操作部23を切り位置に押圧操作する。
【0020】クラッチ操作スイッチ31は、非作業位置Aと作業位置Bと枕扱き位置Cの3つの操作位置に切り換え自在な操作具31aを備える切り換えスイッチで構成してある。操作具31aを非作業位置Aに切り換え操作すると、クラッチ操作スイッチ31は、駆動部20をクラッチ操作カム26が非作業位置になる状態に操作させるべき信号をクラッチ制御手段30に出力する。操作具31aを作業位置Bに切り換え操作すると、クラッチ操作スイッチ31は、駆動部20をクラッチ操作カム26が作業位置になる状態に操作させるべき信号をクラッチ制御手段30に出力する。操作具31aを枕扱き位置Cに操作すると、クラッチ操作スイッチ31は、駆動部20をクラッチ操作カム26が枕扱き位置になる状態に操作させるべき信号をクラッチ制御手段30に出力する。
【0021】刈取り部高さ検出装置32は、図11、図12に示すように、走行機体の機体フレーム部に作動油タンクT、メータ支持体36を介して支持されているポテンショメータによって構成してある。すなわち、刈取り部3が走行機体に対して昇降操作されて刈取り部3のフレーム3eが走行機体の支持部37に対して揺動すると、フレーム3eの基端部から延出している操作アーム38がその基端部と共に回動し、その操作アーム38がポテンショメータの回転操作軸から一体回転自在に延出するアーム式の操作部32aに押圧作用して回転操作軸が回転したり、操作部32aがポテンショメータの自己復元力のために操作アーム38に追随して揺動することによって回転操作軸が回転する。つまり、刈取り部高さ検出装置32は、刈取り部フレーム3eの支持部37に対する揺動位置に基づいて刈取り部3の対地高さを検出し、この検出結果を電気信号にしてクラッチ制御手段30に出力する。
【0022】高さ設定器33は、操作具33aを回転操作自在に備えるポテンショメータで成り、刈取り部3が上昇操作されるに伴って駆動部20をクラッチ操作カム26が作業中断位置になる状態に自動的に切り換え操作させ、かつ、刈取り部3が下降操作されるに伴って駆動部20をクラッチ操作カム26が作業位置になる状態に自動的に切り換えさせるための刈取り部3の対地高さを変更自在に設定し、この設定高さをクラッチ制御手段30に出力するものである。すなわち、操作具33aを一方向に回転操作していくに伴って前記設定高さが高く変化していき、他方向に回転操作していくに伴って前記設定高さが低く変化していく。
【0023】図3に示すように、ポテンショメータ34は、前記枠体25に付設の支持部材28にメータ本体が固定され、回転操作軸34aがこれに取付け軸部29aの一端側が連結している連動ギヤ29を介し、前記クラッチ操作カム26の取付け筒部26aの一端側に位置する出力ギヤ部26fに連動している回転操作式のポテンショメータで成り、クラッチモータ27によって回転操作されるクラッチ操作カム26の操作位置を検出し、検出結果を電気信号にしてクラッチ制御手段30に出力する。
【0024】クラッチ制御手段30は、マイクロコンピュータで成り、クラッチ操作スイッチ31、自動入り切りスイッチ35、高さ設定器33、刈取り部高さ検出装置32、ポテンショメータ34それぞれからの情報に基づいて駆動部20を自動的に操作することによって各クラッチ9,15,19を切り換え操作する。
【0025】すなわち、クラッチ操作スイッチ31を切り換え操作すると、クラッチ制御手段30は、各クラッチ9,15,19がクラッチ操作スイッチ31の操作状態に対応する入りや切りになるように、クラッチ操作スイッチ31とポテンショメータ34とからの情報に基づいてクラッチモータ27を自動的に操作し、駆動部20をこれのクラッチ操作カム26がクラッチ操作スイッチ31の操作具31aの操作位置に対応する操作位置になるように操作する。
【0026】自動入り切りスイッチ35を入り側に切り換え操作すると、クラッチ制御手段30は、刈取り部3の昇降に連動して刈取り部3と脱穀フィードチェーン6の駆動を入り切りする刈取り自動制御の入り状態になり、刈取り部高さ検出装置32、高さ設定器33、ポテンショメータ34それぞれからの情報に基づいて、かつ、クラッチ操作スイッチ31からの情報に優先してクラッチモータ27を自動的に操作し、駆動部20をこれのクラッチ操作カム26が作業位置と刈り取中断位置とに切り換わるように操作する。すなわち、刈取り部3が上昇操作されて高さ設定器33による設定高さまで上昇すると、駆動部20をクラッチ操作カム26が刈り取り中断位置になる状態に切り換え操作し、刈取り部3が下降操作されて高さ設定器33による設定高さまで下降すると、駆動部20をクラッチ操作カム26が作業位置になる状態に切り換え操作する。自動入り切りスイッチ35を切り側に切り換え操作すると、クラッチ制御手段30は、刈取り自動制御の切り状態になり、刈取り部3が高さ設定器33による設定高さ以上に上昇操作されても、刈取り部3および脱穀フィードチェーン6が駆動状態になっているように、駆動部20をクラッチ操作カム26が作業位置になる状態に維持する。
【0027】つまり、刈取り走行を行う場合、クラッチ操作スイッチ31の操作具31aを作業位置Bに切り換え操作する。すると、図6などに示すように、このスイッチ31からの情報に基づくクラッチ制御手段30による自動操作のためにクラッチモータ27がクラッチ操作カム26を作業位置に切り換え操作して脱穀クラッチ9、フィードチェーンクラッチ15、刈取りクラッチ19を入り側に操作し、刈取り部3、扱胴12、脱穀フィードチェーン6が駆動される。このとき、自動入り切りスイッチ35を入り側に切り換えておくと、機体を旋回させる際、刈取り部3を高さ設定器33によって設定してある設定高さまで上昇させると、刈取り部高さ検出装置32からの情報に基づいてクラッチ制御手段30が駆動部20をクラッチ操作カム26が刈り取り中断位置になる状態に自動的に切り換え操作し、扱胴12を駆動させながら刈取り部3と脱穀フィードチェーン6とを停止させられる。旋回を終えて刈り取りを再開するに当たり、刈取り部3を元の作業高さに下降させると、刈取り部高さ検出装置32からの情報に基づいてクラッチ制御手段30が駆動部20をクラッチ操作カム26が作業位置になる状態に自動的に切り換え操作し、扱胴12、刈取り部3、脱穀フィードチェーン6が駆動される。
【0028】枕扱きを行う場合、クラッチ操作スイッチ31の操作具31aを枕扱き位置Cに切り換え操作する。すると、このスイッチ31からの情報に基づくクラッチ制御手段30による自動操作のためにクラッチモータ27がクラッチ操作カム26を枕扱き位置に切り換え操作して脱穀クラッチ9とフィードチェーンクラッチ15とを入り側に操作し、刈取りクラッチ19を切り側に操作し、刈取り部3を停止させながら、扱胴12と脱穀フィードチェーン6とを駆動できる。
【0029】路上など非作業状態で走行する場合、クラッチ操作スイッチ31の操作具31aを非作業位置Aに切り換え操作する。すると、このスイッチ31からの情報に基づくクラッチ制御手段30による自動操作のためにクラッチモータ27がクラッチ操作カム26を非作業位置に切り換え操作して脱穀クラッチ9と刈取りクラッチ19とを切り側に操作し、刈取り部3、扱胴12、脱穀フィードチェーン6が停止する。
【0030】尚、図3、図4などに示す検出スイッチ35は、脱穀クラッチ9が切りに操作されたことをこのクラッチ9の操作部22の操作位置に基づいて検出するものである。
【出願人】 【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
【出願日】 平成12年2月10日(2000.2.10)
【代理人】 【識別番号】100107308
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修一郎
【公開番号】 特開2001−224229(P2001−224229A)
【公開日】 平成13年8月21日(2001.8.21)
【出願番号】 特願2000−33489(P2000−33489)