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【発明の名称】 乗用型茶葉摘採機の畝間移動台車
【発明者】 【氏名】寺田 順一

【要約】 【課題】乗用型茶葉摘採機の畝間の移動を容易にし、狭い枕地で移動が出来るようにする。

【解決手段】乗用型茶葉摘採機の走行装置がそのまま乗れるような低い架台を設けた移動台車を設け、乗用型茶葉摘採機は方向転換せず、そのまま横移動させて畝間の移動を行う。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 乗用型茶葉摘採機を構成する無限軌道よりなる2本の走行装置に合わせて、この走行装置を搭載する架台を地面すれすれの高さに設け、この平行して設けた2本の架台をフレームで連結し、2本の架台間に乗用型茶葉摘採機の走行装置とは直角方向になるように移動装置を設けたことを特徴とした乗用型茶葉摘採機の畝間移動台車。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、多数の畝状に栽培された茶樹より成る茶園の茶葉を摘採する乗用型茶葉摘採機の畝間の移動させる装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】多数の畝状の茶園の、茶園と茶園の間には約200〜300ミリの通路が設けられている。この通路にレールを敷設して、レール上に摘採機を走らせる型式のものについては、隣の茶園へ摘採機を移動させる装置が数多く考案されている。しかし、レールを敷設していない乗用型茶葉摘採機(以後、乗用型摘採機と称する)に関しては、特に移動させる装置を設けなくても、乗用型摘採機自身で移動できるので、畝間の移動装置は存在していない。
【0003】乗用型摘採機は、2本の無限軌道式の走行装置を門型枠で結び、その下方に茶刈機を取り付けた構造となっていて、茶園と茶園の間の通路に走行装置を乗り入れ、1本の茶園をまたぐ形で摘採を行う。1本の茶園の摘採が終わると、隣の茶園へ移るために、茶園の端で茶園からはずれ、1度横向きに90°方向を変え、隣の茶園まで移動する。次いで、もう1度90°方向を変え、次の茶園の通路へ走行装置を合わせることにより,畝間の移動を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来は、乗用型摘採機については、特に畝間の移動装置がないので、車体の方向を90°づつ2回変える操作を必要とする。更に、方向転換のために枕地と呼ぶ広い空地を茶園の端に設けなければならない。この発明は、出来るだけ少ない枕地で、出来るだけスムースに隣の茶園へ移動する装置を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は上記のような課題を解決するため、乗用型摘採機を構成する無限軌道よりなる2本の走行装置に合わせて、この走行装置を搭載する架台を地面すれすれの高さに設け、この平行して設けた2本の架台をフレームで連結し、2本の架台間に乗用型摘採機の走行装置とは直角方向の移動装置を設けた移動台車を用いるという手段を用いた。
【0006】
【発明の実施の形態】この発明の移動台車には、乗用型摘採機の2本の走行装置に合わせた間隔で設けた2ヶの架台が地面すれすれの高さに設けてあるので、乗用型摘採機を走行させて、そのままこの架台の上に乗降することが出来る。次に、この架台間には、乗用型摘採機の走行装置とは、直角方向の移動装置が設けてあるので、乗用型摘採機を載せたまま、横方向に移動し、隣の茶園の通路に合わせた位置へ乗用型摘採機を降ろすことが出来るという作用がある。この間、乗用型摘採機は方向転換する必要がない。
【0007】
【実施例】図1、2、3によって、この発明の畝間移動台車の実施例1を説明する。実施例1は移動装置として、無限軌道を用いている。10は地面すれすれに設けた2本の架台であり、その間隔は、乗用型摘採機1の走行装置8と同じ寸法となっている。一般的には、1.8Mである。架台10は地面すれすれに設けてある為、地上を走ってくる乗用型摘採機1は容易にその上に乗ることが出来る。この2本の架台10は、フレーム11で連結されている。このフレーム11は、乗用型摘採機1の走行装置8と干渉しないように、走行装置8の間に入る寸法となっている。フレーム11の両側には、無限軌道式の移動装置12が設けてある。13は移動装置12を駆動するためのエンジンであり、駆動軸14により移動装置12とつながっている。架台10の上に乗用型摘採機1を載せたまま、移動することが出来る。
【0008】図4、5、6、7により、移動装置として車輪を用いた場合の実施例2を示す。10は、乗用型摘採機1を載せる為の架台であり、フレーム15によって、実施例1と同様に連結されている。フレーム15の両側には、巾の広いタイヤで出来ている車輪16、17が設けてある。車輪16は駆動軸14によりエンジン13と連結している。車輪17はフレーム18に取り付けてあり、フレーム18はピン19によってフレーム15とつながっている。20はフレーム18上に設けたピン、21はフレーム15上に設けたピンであり、20と21はネジ22でつなげてある。ネジ22を廻すことによって,車輪17の方向を変えることが出来る。23は引っ掛け具であり、この移動台車を他の車両でけん引するときに、けん引具24をここにつなぐ。けん引する場合は、エンジン13と車輪16は切り離しておく。また、この場合、ピン20又はピン21もフレームからそれぞれ切り離し、車輪17がけん引方向に向くように自在としておく。
【0009】図8によって、この発明の畝間移動台車を使用する時の乗用型摘採機との関係を説明する。2、3、4、5は、幾通りもの畝となって植えられているカマボコ状の断面を持つ茶園である。茶園と茶園の間は、約200〜300ミリ巾の通路を形成している。また、茶園と茶園は、1800ミリの間隔で植えられている。茶園の一方の端、又は、両端には、枕地7と呼ぶ空間が設けてある。乗用型摘採機1は、茶園の通路に走行装置8を乗り入れて、走行しながら摘採する。枕地7側から摘採を始め、その茶園の端まで摘採したら、枕地7のほうへ戻ってくる。この発明の畝間移動台車2は、茶園の通りに合わせて枕地7へ止めておく。乗用型摘採機1の走行装置8は、茶園をはずれて待機している移動台車の架台10の上に乗る。
【0010】乗用型摘採機1が架台10の上にのると、移動台車2は枕地7に沿って、隣りの茶園へ移動する。走行装置8が隣りの茶園の通路と合う位置まで来ると、移動台車2は停止し、乗用型摘採機1は架台10より降り、茶園へ乗り入れて、隣の茶園を摘採する。このようにして、1本づつ茶園の摘採を行っていく。
【0011】
【発明の効果】乗用型摘採機の走行装置は、1.8M間隔で植えられている茶園の巾に合わせてあるため、車体全体としては、横幅が約2.4Mぐらいになってしまう。この車体が枕地で90°方向転換するためには、3M以上の巾の枕地を必要とする。この発明の畝間移動台車を使用すれば、乗用型摘採機は車体を方向転換する必要がないので、そのまま横に移動するだけでよい。乗用型摘採機の前後方向の寸法は約1.5Mである。したがって、枕地の巾の寸法も約1.5Mあればよい。狭い日本の茶園では、出来るだけ枕地で茶園をつぶしたくない。この発明により、茶園の有効利用が可能となる。
【0012】無限軌道による走行装置を備えた乗用型摘採機は、車体の方向を変えるとき、2本の走行装置を互いに逆転させ、無理やり方向転換を行う。このため、キャタピラにより枕地を掘り返し、荒してしまう。この移動台車を用いれば、枕地を荒らすこともない。更に、方向転換するための無駄な時間も節約でき、作業能率が向上する。乗用型摘採機を方向転換させるためには、高度な操作技術を必要とするが、この発明によれば、熟練度の低い作業者でも畝間の移動が容易に出来る。乗用型摘採機の入っていけない狭い通路でも、この移動台車に乗用型摘採機をのせれば、乗り入れることが可能であり、茶園への進入路を設けやすくなる。実施例2のように車輪を用いたものは、一般道路をけん引して、乗用型摘採機を運ぶことも可能である。
【出願人】 【識別番号】000145116
【氏名又は名称】株式会社寺田製作所
【出願日】 平成12年1月18日(2000.1.18)
【代理人】
【公開番号】 特開2001−197818(P2001−197818A)
【公開日】 平成13年7月24日(2001.7.24)
【出願番号】 特願2000−8445(P2000−8445)