トップ :: A 生活必需品 :: A01 農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業




【発明の名称】 コンバイン
【発明者】 【氏名】込山 善和

【要約】 【課題】コンバインにおいて、簡単な機構により刈取部を左右にスライドさせても、前処理機構側に適切な駆動力を伝達できるようにする。

【解決手段】コンバインの刈取部Kにおける引起し装置や刈刃36等の前処理機構を、上下に昇降可能とする上下回動機構を具備すると共に、独立して左右に回動し、左右位置切換可能とした構成において、左右には回動を不可能とした縦支持杆8の側に対して、刈取部Kの横伝動ケース19を左右回動自在に枢支し、該横伝動ケース19の上に、左右に回動する分割伝動ケース16を配置し、該分割伝動ケース16を介して、シャーシ43の側の刈取入力ケース1からの駆動力を入力すべく構成した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 コンバインの刈取部Kにおける引起し装置や刈刃36等の前処理機構を、上下に昇降可能とする上下回動機構を具備すると共に、独立して左右に回動し、左右位置切換可能とした構成において、左右には回動を不可能とした縦支持杆8の側に対して、刈取部Kの横伝動ケース19を左右回動自在に枢支し、該横伝動ケース19の上に、左右に回動する分割伝動ケース16を配置し、該分割伝動ケース16を介して、シャーシ43の側の刈取入力ケース1からの駆動力を入力すべく構成したことを特徴とするコンバイン。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、小型のコンバインにおいて、刈取部を左右に位置切換可能とした刈取部スライド式コンバインの構成に関する。
【0002】
【従来の技術】本出願人は、軟圃場での作業で、クローラ外端のすぐ近くにある未刈取穀稈を泥寄せで倒伏しないようにするため、刈取部の前処理機構を左右にスライドし、また、それに合わせて刈取部内の穀稈搬送装置を左右回動させて、内側及び外側位置に切換可能としたコンバインの構成について出願済みである。この刈取部のスライド構成のうち、前処理機構のスライド構成は、刈取入力軸より左右回動可能に縦方向の縦伝動軸を前方下向きに延設し、該縦伝動軸の先端を横伝動軸に対して揺動可能に連結し、また、該縦伝動軸と平行リンクを形成するリンク機構を該刈取入力軸より該横伝動軸に連結し、更に前処理機構を該横伝動軸にて支持して、該縦伝動軸の左右回動によって、該横伝動軸と前処理機構とを一体に左右スライドする構成としているのである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、コンバインの刈取部の直後下部には、走行用のミッションケースやクローラ前端が配設されている。前記の従来技術では、このミッションケース等の直前方にて縦支持杆を左右揺動し、ミッションケース等に干渉しないように、ミッションケース等を回避した湾曲形状としている。しかし、昨今の刈取部の小型化の要望に応えるためには、なおもミッションケース等と刈取部前端との間の前後長を縮める必要があり、これを実現するには、どうしても縦支持杆とミッションケースやクローラ前端との干渉を避けえない。また、縦支持杆は、揺動するために、その揺動域に干渉部位が生じてしまうという不具合があったのである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上のような課題を解決するために、次のような手段を用いるものである。コンバインの刈取部Kにおける引起し装置や刈刃36等の前処理機構を、上下に昇降可能とする上下回動機構を具備すると共に、独立して左右に回動し、左右位置切換可能とした構成において、左右には回動を不可能とした縦支持杆8の側に対して、刈取部Kの横伝動ケース19を左右回動自在に枢支し、該横伝動ケース19の上に、左右に回動する分割伝動ケース16を配置し、該分割伝動ケース16を介して、シャーシ43の側の刈取入力ケース1からの駆動力を入力すべく構成したものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の解決すべき課題及び構成は以上の如くであり、次に添付の図面に示した本発明の実施例を説明する。図1は刈取部スライド式コンバインの正面図、図2は刈取部の側面図、図3は刈取部の下位支持構造を示す平面図、図4は刈取部における前処理機構のスライド構造を示す平面図、図5は揺動伝動ケース11の回動及び摺動構造を示す部分平面図、図6は刈取部における前処理機構の駆動系を示す平面図、図7は刈取部スライドにおける前処理機構と穀稈搬送機構との同位相回動を示す平面略図、図8は引起し装置の駆動系を示す正面図、図9は分割伝動ケースの内部平面図、図10は同じく内部側面図、図11は同じくチェーン伝動とした場合の内部平面図、図12は穀稈搬送機構の平面図、図13は同じく側面図である。
【0006】図1及び図2よりコンバインの全体構造について説明する。コンバインは、左右クローラ44L・44Rを支承してなるクローラ走行装置上にシャーシ43を配設し、このシャーシ43上の前部右側に図示せぬエンジンを搭載し、更に該シャーシ43の前方において、ミッションケースMを配設して、該ミッションケースMに左右クローラ44L・44Rの駆動輪の車軸45を懸架している。該シャーシ43の上部において、走行方向の左側にはフィードチェーン46や扱胴47を内設する脱穀選別部Dを搭載しており、右側には上方に籾タンク49が配設されていて、脱穀選別部Dより揚穀コンベア48にて籾が収納され、その下方に籾袋の載置部が具備されており、載置した籾袋に籾タンク49の籾を収納することができる。
【0007】シャーシ43の前部は、右側部分を前方に延設して、その上部にフロントコラム50や、座席51を上部に配設したエンジンルームを兼ねる座席台等を搭載してなる操作部Sが形成されており、該フロントコラム50には、旋回操作や刈取部昇降を行うレバーや、走行変速用のレバー等の操縦用部材が配設されている。操作部Sの左側、即ち、シャーシ43の左側部分の前方には、刈取部Kが支持されている。以下、該刈取部Kの構成について、図1乃至図13より詳述する。前記シャーシ43の前部上方にて横方向に刈取入力ケース1が配設されており、該刈取入力ケース1内は、図4の如く、右側に刈取入力プーリー2を突出する刈取入力軸3が軸支されている。該刈取入力軸3は、左側に突出して、図3の如く穀稈搬送駆動ケース4内に入軸し、該穀稈搬送駆動ケース4内にて略上下方向に軸支された穀稈搬送駆動軸5にベベルギア噛合している。
【0008】穀稈搬送機構について、図12、図13等より説明する。該穀稈搬送駆動軸5の上端は穂先搬送装置6を、下端は縦搬送装置7を、各々左右に回動可能に支承するものであり、かつ、各穀稈搬送装置6・7の駆動スプロケットが付設されていて、各穀稈搬送装置6・7の搬送チェーン6a・7aを搬送駆動する。両穀稈搬送装置6・7は、一体状に連結されていて、該穀稈搬送軸5を回動支点として、該穀稈搬送駆動ケース4に対して自在に左右回動する構成となっている。これら穀稈搬送装置6・7は、後記前処理機構より受け継いだ穀稈の穂先部を穂先搬送装置6が、根元部を縦搬送装置7が保持しつつ後方に搬送するものであり、搬送中において、縦搬送装置7は根元部を徐々に引き起こして、後端部位にて穀稈を略水平状にし、脱穀選別部Dのフィードチェーン46に受け継ぐのである。
【0009】次に、図2乃至図6等にて、刈取部Kの前処理機構の支持構造について説明する。前処理機構とは、刈取部Kの前方において、未刈取穀稈を刈取部K内に掻き込み、刈り取って、穀稈搬送装置6・7に搬送する部位であり、分草板26、引起し装置(引起しケース27)、掻込ベルト29、掻込ホイル31、刈刃36等よりなる。これらの前処理機構は、刈取部Kの下部にて横方向に配設された横伝動ケース19に一体状に支持されているものであり、該横伝動ケース19は、平行状の横支持杆9の直前方において、その左端及び右端にて介設された平行リンクを形成するスライドアーム部10L・10Rを介して、左右スライド可能に連結されている。そして、該横支持杆9は、前記刈取入力ケース1の中途部より前方に突設された縦支持杆8の先端に固設されているものであり、即ち、刈取入力ケース1に対して固設された縦支持杆8・横支持杆9に対して、横伝動ケース19と前処理機構が一体に左右スライドするよう支持されているのである。
【0010】なお、縦支持杆8は、図2の如く、側面視湾曲状となっていて(伝動軸を内設しないので、曲折が可能である。)、その直後下方に配設されているミッションケースMへの干渉を回避している。更には、縦支持杆8及び横支持杆9とも固定状に配設されているので、刈取部Kの左右スライドにおいて、ミッションケースMやクローラ44L・44Rの前端への当接は皆無となる。このような構成から、クローラ前端と刈取部との間の前後間隔を縮小させ、刈取部の前後長さの短いコンパクトなコンバインを構成することができるのである。
【0011】平行リンクのスライドアーム部10L・10Rの構成について詳述する。図4等の如く、左右スライドアーム部10L・10Rの後端は、横伝動ケース19の左右端に左右回動自在に枢支され、また、その前端は、横伝動ケース19の左右端に固設されたリンクブラケット23L・23Rに枢支されている。左側のスライドアーム部10Lの先端には、左右2個の係止孔が穿設されており、一方、左側リンクブラケット23Lにおいて、解除レバー24を嵌挿するための嵌挿孔が穿設されていて、該解除レバー24を、該嵌挿孔を通して、該左側スライドアーム部10L先端の左右二個の係止孔の何れかに嵌入することで、該スライドアーム部10L・10Rを左右の二位置に固定する。また、該解除レバー24を回転させると、該解除レバー24が自然に左側スライドアーム部10Lの係止孔より抜けて、該スライドアーム部10L・10Rが回動自在となり、もう一方の位置にスライドできる。
【0012】平行リンクである該スライドアーム部10L・10Rの左右固定位置間の回動量及び回動軌跡は、図7に示す如く、左右スライドにおいて、前処理機構の回動軌跡Xと、穀稈搬送機構6・7の前端の回動軌跡Yとが平行状で、かつ同一回動量となるように設定してある。よって、前処理機構と穀稈搬送機構との連動が可能となり、前処理機構と穀稈搬送装置とを連係させれば、どちらかをスライドさせると、もう一方も連動してスライドすることとなる。そこで、前処理機構の一部である後記右側掻込ケース30Rより上方に、図2または図13の如く、側面視円弧状の連動ガイド杆37を立設しており、該連動ガイド杆37には、ガイド部材38を上下摺動自在に環設し、該ガイド部材38の後部を、拗れに対する緩衝材38aを介して、連動杆39の先端の筒部39a内に摺動自在に嵌入しており、該連動杆39の後端は、図12及び図13図示の縦搬送装置7より延設される後部連動杆41の先端に固設された筒体40内に摺動自在に嵌入している。こうして、前処理機構を左右スライドさせると、それにつれて穀稈搬送装置6・7をも連動して左右スライドする構成としている。なお、穀稈搬送装置に関しては、前記穀稈搬送駆動ケース4が該刈取入力ケース1に対して回動自在に枢支されていて、この回動により、穂先搬送装置6及び縦搬送装置7を一体に上下回動して扱深さ調節を行わなければならない。この上下回動は、各スライド位置において、該連動杆39先端のガイド部材38が該連動ガイド杆37上を上下摺動することにより、許容されているのである。
【0013】以上のような構成によって、刈取部のスライド操作は、平行リンクであるスライドアーム部10L・10Rの固定を解除レバー24の回動操作にて解除し、前処理機構を、左右どちらかに回動させると、前処理機構と穀稈搬送機構との間の連結機構により、穀稈搬送機構も一体に同方向に回動して、固定位置に達すると解除レバー24を固定し、前処理機構及び穀稈搬送機構を該位置に固定するという操作となる。前処理機構の構造について説明する。該横伝動ケース19の左端、右端及び中央より前方にそれぞれ分草杆25L・25R・25Mを延設しており、各分草杆25L・25R・25Mの前端に、分草板26L・26R・26Mを固設している。左右分草杆25L・25Rにおいて、各分草板26L・26Rの直後方位置において、引起しケース支持杆25a・25aを延設しており、これにそれぞれ引起しケース27L・27Rの後面を固設している。該左右分草板26L・26Rは、正面視でそれぞれ左右引起しケース27L・27Rの外端に配設され、左右引起しケース27L・27R間に、中央分草板26Mが配設されているのである。引起しケース27L・27R内には、それぞれラグを具備する引起しチェーン28を巻装しており、該引起しチェーン28を搬送駆動して、分草板26L・26R・26Mにて分草した穀稈を垂直状に引き起こし、両引起しケース27L・27R間に穀稈を掻き込んでいく。
【0014】両引起しケース27L・27Rの後方下端よりラグ付きの掻込ベルト29L・29Rが支承されている。その各後部は、スターホイル状の左右掻込ホイル31L・31R上に支承されている。また、両掻込ベルト29L・29Rはそれぞれ掻込ケース30L・30Rに上部を被覆され、両掻込ケース30L・30Rの前端が、前記左右分草杆25L・25Rより突設される引起しケース支持杆25a・25aに、ブラケットを介して支持されており、右側掻込ケース30Rの後部及び右側掻込ホイル31Rの回転駆動軸32Rは、横伝動ケース19より突設される後記刈刃・掻込伝動ケース33に支承されており、左側掻込ケース30Lの後部及び左側掻込ホイル31Lの回転軸32Lが、後記左引起し伝動ケース21より突設される支持杆34に支承されている。これらの左右掻込ベルト29L・29R及び掻込ホイル31L・31Rが搬送駆動して、左右二条の穀稈を中央部位に集稈し、後方に搬送するようにしているのである。
【0015】そして、該掻込ホイル31L・31Rの下方において、左右の分草杆25L・25R間に刈刃36を横設している。該刈刃36は、固定状の受刃36b上にて駆動刃36aを摺動駆動して、掻込ホイル31L・31Rにて後方に掻き込まれた穀稈の根元を刈り取る構成となっている。左右掻込ベルト29L・29R及び掻込ホイル31L・31Rの合流部位の後端は、図6または図7の如く、前記の穀稈搬送装置の穂先搬送装置6及び縦搬送装置7の前端部に平面視で重合し、該掻込ケース30L・30Rに沿設したガイド杆35・35・・・が、掻込ベルト29L・29R及び掻込ホイル31L・31Rにて掻き込む穀稈を円滑に中央部位に集稈するように案内し、更に、該穂先搬送装置6及び縦搬送装置7の前端に案内し、穀稈の穂先側を穂先搬送装置6に、根元側を縦搬送装置7に受け継ぐ。そして、左右スライドによっても、前記の如き構成によって、前処理機構と穀稈搬送機構との左右位置関係が保持されており、前処理機構から穀稈搬送機構への穀稈受継に支障を生じないのである。
【0016】次に、前処理機構の駆動系について図2、図4乃至図6等より説明する。前記刈取入力ケース1の中途部上端に、平面視略前後方向の揺動伝動ケース11の後端が枢支されており、該刈取入力ケース1への枢支部を支点として、揺動伝動ケース11が左右回動自在となっている。該揺動伝動ケース11は、途中に摺動受けケース11bを形成しており、そこから前方に摺動自在の前部摺動ケース11aを突設していて、該前部摺動ケース11aの後部位が該摺動受けケース11b内にて摺動自在に軸支されている。更に前部摺動ケース11a内には、前後に摺動しないように、揺動伝動軸12の前部位を軸支し、該前部摺動ケース11aより後方に突出した揺動伝動軸12の後部位は、揺動伝動ケース11内にて前後摺動自在に軸支されている。そして、該揺動伝動軸12の後端が、該刈取入力軸3の中途部より分岐させたベベルギア軸3aにベベルギア噛合しており、該揺動伝動軸12は、後ベベルギア12bに対して摺動自在に嵌合していて、該揺動伝動軸12の摺動によっても、ベベルギア軸3aとのギア噛合が保持される。
【0017】一方、前記の前処理機構を支持する横伝動ケース19内には、横伝動軸20が軸支されていて、その左端部からベベルギア噛合して上方に、左側引起しケース27Lの引起しチェーン28を駆動する左引起し伝動軸22が、左引起し伝動ケース21に軸支されて突設されて、上端部を該左引起しケース27Lの上部スプロケット軸27aにベベルギア噛合させている。そして、右端は、図1または図8等の如く、正面視刈取部Kの右側端の上下中央付近に配設される分割伝動ケース16より下方に垂設される右下方伝動ケース17内に軸支された右下方伝動軸18の下端とベベルギア噛合している。
【0018】該右下方伝動軸18の上端は、該分割伝動ケース16内において、図9及び図10の如くギア噛合によるか、或いは、図11の如くチェーン伝動によって、右上方伝動ケース14内にて軸支される右上方伝動軸15に伝動される。ギア噛合の伝動構成について説明すると、右下方伝動軸18の上端にベベルギア18aが付設されており、分割伝動ケース16内に回転自在に軸支された中間ギア16aを介して右上方伝動軸15下端付設のベベルギア15aに噛合しているものである。チェーン伝動は、右下方伝動軸18上端にスプロケット18a’を、右上方伝動軸15下端にスプロケット15a’を付設し、両スプロケット間にチェーン16bを巻回したものである。こうして、右下方伝動軸18より伝動される該右上方伝動軸15の上端は、右引起しケース27Rの上部スプロケット軸27aにベベルギア噛合している。
【0019】そして、前記の前部揺動ケース11aの先端に、前処理機構の入力ケースであるベベルギアケース13が固設されていて、該ベベルギアケース13が該右上方伝動ケース14の中途部にて回動自在に外嵌されていて、その内部において、該前部揺動ケース11aより前方に突出された揺動伝動軸12が入軸され、該先端がベベルギア12aとなって、該右上方伝動軸15に環設したベベルギア15bに噛合している。即ち、刈取入力軸3の駆動力が、揺動伝動軸12を介して、右上方伝動軸15を駆動し、直接的に右引起しケース27Rの引起しチェーン28を駆動する一方、該右上方伝動軸15より分割伝動ケース16を介して右下方伝動軸18に伝動し、横伝動軸20を駆動して、更に左引起し伝動軸22を介し、左引起しケース27Lの引起しチェーン28を駆動しているのである。
【0020】また、図6の如く、横伝動軸20の右側寄り中途部からベベルギア噛合する刈刃・掻込伝動軸42を前方に突設し、該横伝動ケース19に固設された図2図示の刈刃・掻込伝動ケース33内にて軸支しており、その前端を刈刃36の駆動刃36aに連結して該駆動刃36aを摺動駆動するとともに、その中途部にウォーム噛合させて、右側掻込ホイル31R及び右側掻込ベルト29Rの回転駆動軸32Rに伝動している。左側の掻込ホイル31L及び掻込ベルト29Lの回転軸32Lは、駆動される掻込ホイル31Rに対する掻込ホイル31Lの噛合により、従動回転する。即ち、一本の刈刃・掻込伝動軸42にて刈刃36・掻込ベルト29・掻込ホイル31を駆動できるようにしており、刈刃・掻込伝動ケース33の構成が簡素化されている。右側寄りの位置より突設されているのは、搬送上の事情からであるが、コンバイン自体は、刈取がすすむにつれて、前記籾タンク49の搭載された右側部分の方に重量がかかってくるので、このように簡素化して、なるべく刈刃・掻込伝動ケース33を軽量化する方がよいのである。
【0021】これら駆動系のうち、左引起し伝動ケース21、右下方伝動ケース17・分割伝動ケース16・右上方伝動ケース14、更に刈刃・掻込伝動ケース33が横伝動ケース19に対して固設されており、前処理機構の左右スライドとともに一体にスライドする。この際に、揺動伝動ケース11は、図4の如く左右回動するものであるが、揺動伝動ケース11の前後長が長いことから、平行リンクである左右スライドアーム部10L・10Rの左右スライドによるストローク量よりも大きくなり、従って、前後の変位量も大きくなる。この前後変位量を、左右スライドアーム部10L・10Rの回動による前後変位量と同一に縮小しないと、該左右回動は不可能である。従って、左側スライド時には、図5の如く、揺動伝動軸12及び前部摺動ケース11aが、揺動伝動ケース11に対して後方に摺動するよう、前記の如き摺動可能な構成にしているのである。
【0022】以上のように構成したことによって、刈取部Kの前処理機構は、横支持杆9に対して、平行リンク10L・10Rを介して左右スライド可能に支持され、該横支持杆9と縦支持杆8は、固定状に刈取入力軸3より延設されているものであり、伝動機構ではないので、該縦支持杆8は、左右に揺動させる必要がなく、ミッションケースMやクローラ44前端との間隔が狭くても、干渉を避けることができる。更に、刈取入力軸3より伝動軸12が揺動及び伸縮可能に該前処理機構の入力ケース1に連結しているので、刈取部Kがスライドしても、前処理機構への伝動を保持できるのである。
【0023】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成したので、次のような効果を奏する。請求項1の如く構成したので、刈取部を左右にスライドさせても、前処理機構側に適切な駆動力を伝達する機構を簡単に構成することが出来たものである。
【出願人】 【識別番号】000006851
【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社
【出願日】 平成6年10月5日(1994.10.5)
【代理人】 【識別番号】100080621
【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 寿一郎
【公開番号】 特開2001−190118(P2001−190118A)
【公開日】 平成13年7月17日(2001.7.17)
【出願番号】 特願2000−376449(P2000−376449)