| 【発明の名称】 |
野菜収穫機の被覆材押圧装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】渡邊 章人
【氏名】松井 幹夫
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| 【要約】 |
【課題】マルチ栽培された野菜wの収穫中に、被覆材押圧装置24a、24b、24cで被覆材m部分の適正箇所を適度に地面に近接させ、野菜wを安定的且つ適正に収穫し、また野菜収穫後の被覆材mの処理を適正に行えるものとする。
【解決手段】被覆材mで被われた畝U上に植生した野菜wの茎葉部w1を縦向き引起こし装置5により掬い上げ引き起こすように作動する分草装置1と、この分草装置1で分草された茎葉部w1を挟持して斜め上方へ搬送することにより野菜wを地中から引き抜くものとした挟持搬送装置3とを備えた野菜収穫機であって、収穫している野菜条列R1、R2の左右両側部の畝Uを被っている被覆材m部分を縦向き引起こし装置5の下端部から挟持搬送装置3の茎葉挟持開始位置までの間でのみ地面に近接させるように押圧する被覆材押圧装置24a、24b、24cを設ける。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 被覆材で被われた畝上に植生した野菜の茎葉部を縦向き引起こし装置により掬い上げ引き起こすように作動する分草装置と、この分草装置で分草された茎葉部を掻込み装置の後方で挟持して斜め上方へ搬送することにより野菜を地中から引き抜くものとした挟持搬送装置とを備えた野菜収穫機であって、収穫している野菜条列の左右両側部の畝を被っている被覆材部分を縦向き引起こし装置の下端部から挟持搬送装置の茎葉挟持開始位置までの間でのみ地面に近接させるように押圧する被覆材押圧装置を設けたことを特徴とする野菜収穫機の被覆材押圧装置。 【請求項2】 機体左右方向の3列に配置され収穫中の2条分の各野菜条列の左右両側に位置される各縦向き引起こし装置により畝上に植生した各条列の野菜の茎葉部を掬い上げ引き起こすように作動する分草装置と、この分草装置で分草された2条分の茎葉部を分草装置巾中央の後方で同時に挟持して斜め上方へ搬送することにより2条分の野菜を地中から同時に引き抜くものとした挟持搬送装置とを備えた野菜収穫機であって、収穫中の各野菜条列の左右両側部の畝を被った被覆材部分を地面に近接させるように押圧するための被覆材押圧装置を各縦向き引起こし装置の下端部から後方へ向けて延出させ、この際、左右端側の被覆材押圧装置の後端を挟持搬送装置の茎葉挟持開始位置よりも前方に位置させたことを特徴とする野菜収穫機の被覆材押圧装置。 【請求項3】 機体左右方向の3列に配置され収穫中の2条分の各野菜条列の左右両側に位置される各縦向き引起こし装置により畝上に植生した各条列の野菜の茎葉部を掬い上げ引き起こすように作動する分草装置と、この分草装置で分草された2条分の茎葉部を分草装置巾中央の後方で同時に挟持して斜め上方へ搬送することにより2条分の野菜を地中から同時に引き抜くものとした挟持搬送装置と、この挟持搬送装置で引き抜かれ搬送される野菜の根部及び茎葉部を誘導案内路を介して挟持搬送装置の搬送方向よりも緩やかな傾斜で後方へ案内するための茎葉下部案内板と、茎葉下部案内板で案内される茎葉部を上下に分断するためのカッタとを備えると共に、畝上の野菜を2条づつ収穫するように作動する野菜収穫機であって、収穫中の各野菜条列の左右両側部の畝部分を被った被覆材部分を地面に近接させるように押圧するための被覆材押圧装置を各縦向き引起こし装置の下端部から後方へ向けて延出させ、この際、左右端側の被覆材押圧装置はその後端を挟持搬送装置の茎葉挟持開始位置よりも前方に位置させ、中央の被覆材押圧装置はその後部を斜め後上方へ向かわせ後端を茎葉下部案内板の前縁に固定させたことを特徴とする野菜収穫機の被覆材押圧装置。 【請求項4】 機体左右方向の3列に配置され収穫中の2条分の各野菜条列の左右両側に位置される各縦向き引起こし装置により畝上に植生した各条列の野菜の茎葉部を掬い上げ引き起こすように作動する分草装置と、この分草装置で分草された2条分の茎葉部を分草装置巾中央の後方で挟持して斜め上方へ搬送することにより2条分の野菜を地中から同時に引き抜くものとした挟持搬送装置と、この挟持搬送装置で引き抜かれ搬送される野菜の根部及び茎葉部を上下に分断するためのカッタと、挟持搬送装置の前端より前方に位置され畝を被った被覆材をその巾中央で分断するものとした切刃体とを備えると共に、畝上の野菜を2条づつ収穫するように作動する野菜収穫機であって、収穫中の各野菜条列の左右両側部の畝を被った被覆材部分を地面に近接させるように押圧するための被覆材押圧装置を各縦向き引起こし装置の下端部から後方へ向けて延出させ、この際、左右端側の被覆材押圧装置のうち、畝肩部寄りのものはその後端を挟持搬送装置の茎葉挟持開始位置よりも前方に位置させ、一方、前記切刃体寄りのものはその後端を前記切刃体の側方近傍に位置させ、中央の被覆材押圧装置はその後部を斜め後上方へ向かわせ後端を前記カッタの前部近傍に位置させたことを特徴とする野菜収穫機の被覆材押圧装置。 【請求項5】 左右端の被覆材押圧装置の縦向き引起こし装置に対する高さを変更調整可能となしたことを特徴とする請求項2〜4の何れかに記載の野菜収穫機の被覆材押圧装置。 【請求項6】 被覆材押圧装置が棒部材で形成されたフィルム案内押さえ棒であることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の野菜収穫機の被覆材押圧装置。 【請求項7】 被覆材押圧装置の前部を前上がりの円弧状部となすと共に、この円弧状部に関連させて円形被覆材案内体を横向き軸回りの回転自在に設けたことを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の野菜収穫機の被覆材押圧装置。。 【請求項8】 被覆材を地面に近接させるように押さえる最下部と、この最下部の前方に連続して形成された前上がり状の円弧状部と、最下部の後方に連続して最下部とほぼ同一高さのまま後方へ向かわせた最下部延長部と、前記最下部或いは最下部延長部から斜め後上方へ向かうものとした傾斜部とを備えたことを特徴とする野菜収穫機の被覆材押圧装置。 【請求項9】 主要棒部材の長さ途中から斜め後下方且つ横方へ向かわせ続いて最下部と概略同一高さで後方へ向かわせた横側分岐棒を有することを特徴とする請求項8記載の野菜収穫機の被覆材押圧装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、被覆剤で被われた畝で栽培された玉葱や蕪等の根菜類を収穫するものとした野菜収穫機の被覆材押圧装置に関する。 【0002】 【従来の技術】畝上に植生した2条分の野菜の茎葉部を機体左右方向の3列に配置された縦向き引起こし装置のタインにより掬い上げ引き起こすように作動する分草装置と、この分草装置で分草された2条分の茎葉部を同時に挟持して斜め上方へ搬送することにより2条分の野菜を地中から同時に引き抜くものとした挟持搬送装置とを備えた野菜収穫機で、被覆材で被われてない畝で栽培された玉葱等を収穫するものは存在している。この種の収穫機では、畝を被覆した状態の被覆材を処理するための格別な機構は設けられてない。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】被覆材で被われた畝で栽培された玉葱を従来の野菜収穫機で収穫しようとすると、被覆材が玉葱等と共に地上に持ち上げられて挟持搬送装置やその他の部位に絡み付く等して収穫不能となる。 【0004】本発明はこのような問題点を解消して、被覆材で被われた畝で栽培された玉葱等を被覆材と一緒に機械的且つ円滑に抜き上げたり、被覆材と一緒に地上に抜き上げた状態の玉葱等の茎葉部を機械的且つ適正に切断分離したり、茎葉部の切り除かれた玉葱等の根部を畝上に落下させ且つこの落下された根部上に被覆材をその後の被覆材処理が行い易い状態となるように降下させることを機械的且つ適正に行うことを可能とした野菜収穫機の被覆材押圧装置を提供することを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、請求項1に記載した発明では、被覆材で被われた畝上に植生した野菜の茎葉部を縦向き引起こし装置により掬い上げ引き起こすように作動する分草装置と、この分草装置で分草された茎葉部を掻込み装置の後方で挟持して斜め上方へ搬送することにより野菜を地中から引き抜くものとした挟持搬送装置とを備えた野菜収穫機となし、さらに、収穫している野菜条列の左右両側部の畝を被っている被覆材部分を縦向き引起こし装置の下端部から挟持搬送装置の茎葉挟持開始位置までの間でのみ地面に近接させるように押圧する被覆材押圧装置を設ける。 【0006】この発明によれば、被覆材押圧装置が畝を被った状態の被覆材を縦向き引起こし装置の下端部から挟持搬送装置の茎葉挟持開始位置までの間でのみ地面に近接させた状態に保持するのであり、このことが縦向き引起こし装置による茎葉部の掬い上げや引起こしを円滑となし、また挟持搬送装置等への被覆材の絡み付きを阻止すると共に、挟持搬送装置等による玉葱等の引抜き処理に対する被覆材による過度な拘束力を緩和するものとなる。 【0007】請求項2に記載した発明では、機体左右方向の3列に配置され収穫中の2条分の各野菜条列の左右両側に位置される各縦向き引起こし装置により畝上に植生した各条列の野菜の茎葉部を掬い上げ引き起こすように作動する分草装置と、この分草装置で分草された2条分の茎葉部を分草装置巾中央の後方で同時に挟持して斜め上方へ搬送することにより2条分の野菜を地中から同時に引き抜くものとした挟持搬送装置とを備えた野菜収穫機となし、さらに、収穫中の各野菜条列の左右両側部の畝を被った被覆材部分を地面に近接させるように押圧するための被覆材押圧装置を各縦向き引起こし装置の下端部から後方へ向けて延出させ、この際、左右端側の被覆材押圧装置の後端を挟持搬送装置の茎葉挟持開始位置よりも前方に位置させる。 【0008】この発明によれば、左右端側及び中央の被覆材押圧装置が、畝を被った状態の被覆材を縦向き引起こし装置の下端部から後方箇所で地面に近接させた状態に保持するのであり、このことが縦向き引起こし装置による茎葉部の掬い上げや引起こしを円滑となす。この際、左右端側の被覆材押圧装置が、畝を被った状態の被覆材を縦向き引起こし装置の下端部から挟持搬送装置の茎葉挟持開始位置までの間でのみ地面に近接させた状態に保持するものとなり、これにより挟持搬送装置の左右側の被覆材が適当範囲でバランスよく地面に近接され、挟持搬送装置による玉葱等の引抜き処理に対する被覆材による不均衡で過度な拘束は生じ難くなる。 【0009】請求項3に記載した発明では、機体左右方向の3列に配置され収穫中の2条分の各野菜条列の左右両側に位置される各縦向き引起こし装置により畝上に植生した各条列の野菜の茎葉部を掬い上げ引き起こすように作動する分草装置と、この分草装置で分草された2条分の茎葉部を分草装置巾中央の後方で同時に挟持して斜め上方へ搬送することにより2条分の野菜を地中から同時に引き抜くものとした挟持搬送装置と、この挟持搬送装置で引き抜かれ搬送される野菜の根部及び茎葉部を誘導案内路を介して挟持搬送装置の搬送方向よりも緩やかな傾斜で後方へ案内するための茎葉下部案内板と、茎葉下部案内板で案内される茎葉部を上下に分断するためのカッタとを備えると共に、畝上の野菜を2条づつ収穫するように作動する野菜収穫機となし、さらに、収穫中の各野菜条列の左右両側部の畝部分を被った被覆材部分を地面に近接させるように押圧するための被覆材押圧装置を各縦向き引起こし装置の下端部から後方へ向けて延出させ、この際、左右端側の被覆材押圧装置はその後端を挟持搬送装置の茎葉挟持開始位置よりも前方に位置させ、中央の被覆材押圧装置はその後部を斜め後上方へ向かわせ後端を茎葉下部案内板の前縁に固定させる。 【0010】この発明によれば、左右端側及び中央の被覆材押圧装置が畝を被った状態の被覆材を縦向き引起こし装置の下端部から挟持搬送装置の茎葉挟持開始位置までの間でのみ地面に近接させた状態に保持するものとなり、また挟持搬送装置の左右側の被覆材が左右端側の被覆材押圧装置により適当範囲でバランスよく地面に近接されるのであり、これにより上記した各発明の効用と同じ効用が得られ、玉葱等の引抜きやカッタによる茎葉切断が適正且つ安定的行われるようになる。さらに中央の被覆材押圧装置の後部を斜め後上方へ向かわせ後端を茎葉下部案内板の前縁に固定させたため、中央の被覆材押圧装置は根部の引抜きの際の被覆材の上昇を妨げるものとならず、しかも2条分の条列の野菜を区別してそれぞれの条列の茎葉部の切断処理を適正に行わせるものとなる。 【0011】請求項4に記載した発明では、機体左右方向の3列に配置され収穫中の2条分の各野菜条列の左右両側に位置される各縦向き引起こし装置により畝上に植生した各条列の野菜の茎葉部を掬い上げ引き起こすように作動する分草装置と、この分草装置で分草された2条分の茎葉部を分草装置巾中央の後方で同時に挟持して斜め上方へ搬送することにより2条分の野菜を地中から同時に引き抜くものとした挟持搬送装置と、この挟持搬送装置で引き抜かれ搬送される野菜の根部及び茎葉部を上下に分断するためのカッタと、挟持搬送装置の前端より前方に位置され畝を被ったマルチフィルムをその巾中央で分断するものとした切刃体とを備えると共に、畝上の野菜を2条づつ収穫するように作動する野菜収穫機であって、収穫中の各野菜条列の左右両側部の畝を被った被覆材部分を地面に近接させるように押圧するための被覆材押圧装置を各縦向き引起こし装置の下端部から後方へ向けて延出させ、この際、左右端側の被覆材押圧装置のうち、畝肩部寄りのものはその後端を挟持搬送装置の茎葉挟持開始位置よりも前方に位置させ、一方、前記切刃体寄りのものはその後端をこの切刃体の側方近傍に位置させ、中央の被覆材押圧装置はその後部を斜め後上方へ向かわせ後端を前記カッタの前部近傍に位置させる。 【0012】この発明によれば、上記した各発明の効用が得られるほかに次のような効用が得られるのであって、即ち、前記切刃体寄りの被覆材押圧装置がその後端を前記切刃体の側方近傍に位置されているため、切刃体は被覆材の巾中央を的確に分断するものとなる。そして、このように分断された被覆材は玉葱等の茎葉部がカッタで分断された後、機体の進行に伴って機体に対し円滑且つ安定的に後方へ相対変位され、その後の被覆材の処理が容易に行える状態となる。 【0013】請求項5に記載の発明では、請求項2〜4の何れかに記載の野菜収穫機における左右端側の被覆材押圧装置の縦向き引起こし装置に対する高さを変更調整可能となす。これによれば、左右端側のそれぞれの被覆材押圧装置が被覆材を地面に近接させようとする度合いが任意に変更し得るものとなり、挟持搬送装置の左右側の被覆材が玉葱等の抜取りやその茎葉部の分断等に及ぼす影響力が左右バランスのとれた状態となり、玉葱等の収穫物の処理や被覆材の処理が圃場の状況の相違にも拘わらず適正に行われるようになる。 【0014】請求項6に記載した発明では、請求項2〜5の何れかに記載の発明における各被覆材押圧装置が棒部材で形成されたフィルム案内押さえ棒である構成となす。これによれば、被覆材押圧装置が構造簡易で軽量なものとなる。 【0015】請求項7に記載の発明では、請求項1〜6の何れかに記載の発明における各被覆材押圧装置の前部を前上がりの円弧状部となすと共に、この円弧状部に関連させて円形被覆材案内体を横向き軸回りの回転自在に設ける。これによれば、円形被覆材案内体が被覆材との相対移動に連動して回転することによりその被覆材を被覆材押圧装置の下方へ送り移動させるのであり、また被覆材押圧装置の円弧状部が円形被覆材案内体で送り移動された被覆材をその下方へ押圧し、この押圧により被覆材は被覆材押圧装置の下面側へ向け円滑に滑り移動するようになる。 【0016】請求項8に記載の発明では被覆材を地面に近接させるように押さえる最下部と、この最下部の前方に連続して形成された前上がり状の円弧状部と、最下部の後方に連続して最下部とほぼ同一高さのまま後方へ向かわせた最下部延長部と、前記最下部或いは最下部延長部から斜め後上方へ向かうものとした傾斜部とを備えたものとなす。この被覆材押圧装置は請求項3や請求項4等に記載の中央の被覆材押圧装置として使用されるもので、軽量且つ簡易に形成されるものである。 【0017】請求項9に記載の発明では、請求項8に記載の発明における主要棒部材の長さ途中から斜め後下方且つ横方へ向かわせ続いて最下部と概略同一高さで後方へ向かわせた横側分岐棒を有する構成となす。これによれば、横側分岐棒が被覆材を地面に近接させる左右方向範囲を変化させるものとなり、また被覆材の押さえ状況が主要棒部材や下側分岐棒の高さや長さを変化させないでも変化する。 【0018】 【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を説明する。図1は本発明に係る野菜収穫機の側面図、図2は前記収穫機の平面図、図3は前記収穫機の正面図、図4は前記収穫機の動力系統図、図5は前記収穫機の縦向き引起こし装置の下部を示す側面視作用説明図、図6は前記縦向き引起こし装置のタイン関連部に係り、Aは図5のx−x部を示す図で、BはAの側面図、図7は前記収穫機の側面視説明図、図8は前記収穫機の茎葉切断装置周辺を示す平面図、図9は前記収穫機の左右端側の被覆材押圧装置周辺を示す側面図、図10は前記収穫機の中央の被覆材押圧装置周辺を示す側面図、図11は前記収穫機による被覆材の処理状況を示す平面図、図12は前記収穫機の被覆材押圧装置の作用状況を示す正面図である。 【0019】図1〜図3に示すように、本発明に係る野菜収穫機は分草装置1、掻込み装置2、挟持搬送装置3及び茎葉切断装置4を具備した野菜処理部Aと、この野菜処理部Aの各部を支持した走行車両部Bからなっている。 【0020】先ず、分草装置1について図1〜図6を参照して説明すると、次のとおりである。即ち、3つの縦向き引起こし装置5が機体左右方向の一定間隔配置に設けてある。各縦向き引起こし装置5は特定縦面上に沿わせた楕円軌道上を周回移動される無端状のチェーン6を備え、このチェーン6の一定間隔箇所のそれぞれに樹脂一体成形品となされたタイン7を結合リンク8及び支点軸9を介して起伏変位自在に装着したものとなされている。このチェーン6の上下部は装置フレーム5aに軸着されたスプロケット10a、10bに掛け回されている。 【0021】各タイン7は装置フレーム5aの後縁aをチェーン6と共に下降する期間中、倒伏姿勢となり、最下位置p近傍に達したとき、図示しないガイド部の案内作用で起立変位を開始し、最下位置pでは完全な起立姿勢となってスプロケット10b回りの円弧bを描いて前上方へ向けて移動され、続いてガイド部11の案内作用で起立姿勢を保持されつつ装置フレーム5aの前縁cに沿って斜め後上方へ移動され、最上位置近傍に達したとき、倒伏変位を開始し、スプロケット10a回りを移動しつつ完全な倒伏姿勢となった後、再び装置フレーム5aの後縁aに沿って下降するものとなされている。 【0022】各タイン7には弾性変形可能なようにゴム材若しくはゴム相当材で形成されたタインキャップ体12が延長状且つ外嵌状に係着してある。この際、タインキャップ体12の内面には2つの突起12a、12bが設けてあり、タインキャップ体12の係着状態では前記突起12a、12bがタイン7のリブ7a、7bに係止される。 【0023】本例では全てのタイン7にタインキャップ体12を係着し、しかも何れのタインキャップ体12も同一大きさとなされているが、これに限定するものではなく、例えば、多数のタイン7の一個置き若しくは複数個置きにタインキャップ体12を係着したり、また多数のタインキャップ体12を長短に変化させて配置したり、また多数のタインキャップ体12を比較的硬いものと比較的軟らかいものとの複数種類となして配列することも差し支えない。 【0024】図2に示すように、掻込み装置2は左右一対の横向き掻込み要部13、13からなるもので、各掻込み要部13の係止突起13aを掻込み装置2の先端部外方からこの装置2の中央箇所へ向けて周回移動させ、続いて斜め上方へ移動させることにより、縦向き引起こし装置5の引き起こした茎葉部w1をこの装置2の下部中央へ掻き込んで斜め上方へ押し上げる構成となしてある。 【0025】挟持搬送装置3は左右一対の横向き挟持搬送要部14、14を備えており、各引抜き搬送要部14は前後配置された一対のプーリに搬送ベルト15を掛け回して形成したものであり、この際、これら要部13、13の搬送ベルト15、15を対向状に配置して搬送ベルト15、15間を分草装置1の巾中央に合致させ、これを挟持搬送経路kとなすと共に、この搬送経路kで搬送ベルト15、15が後方へ移動するものとなす。 【0026】この挟持搬送装置3は、掻込み装置2の掻き込んだ茎葉部w1の比較的上部を挟持搬送経路kの搬送始端に受け取り、続いて搬送ベルト15で挟持して斜め後上方へ搬送し、この搬送過程で、図7等に示す掘起こし刃16がこの搬送に先行して膨軟とした畝U上の根部w2を土中から引き抜く構成となしてある。挟持搬送装置3の後部にはこの搬送装置3の搬送した茎葉部w1を受け継いで畝間溝n内へ落下させるものとした茎葉放出装置3aが設けてあり、また機体特定位置にはこの茎葉放出装置3aから放出された茎葉部w1を地面に導くためのゴム板等からなる茎葉放出ガイド3bが吊設されている。 【0027】搬送ベルト15、15の下方には図7及び図8に示すように茎葉下部補助送り装置17が設けてある。この下部補助送り装置17は左右一対の下部送り要部17a、17aからなり、これの送り方向の上り傾斜は挟持搬送装置3のそれよりも緩やかになすと共に、前後一対の端部プーリに多数の突起の列設された無端状の下部送りベルト18を掛け回して形成する。この際、一対の下部送りベルト18、18は対向させ、これらベルト18、18間を茎葉下部の送り経路k1となすと共に、この送り経路k1でこれらベルト18、18が後方へ移動するものとなす。 【0028】図3、図7及び図8等に示すように、茎葉切断装置4は挟持搬送装置3の前部下方で茎葉下部補助送り装置17の下側近傍に設けてあって、茎葉下部補助送り装置17に概ね沿わせ下面に摺らし板19aを止着したものとした茎葉下部案内板19と、この茎葉下部案内板19の後部上側に水平向きに装着した円盤カッタ20とを備えてなる。 【0029】この際、茎葉下部案内板19は隣接した野菜wの条列の茎葉部w1が上下方向へ通過するようになされ且つその根部w2が上方へ通り抜けることのできない程度の巾を有する二つの誘導案内路19b、19bを形成したものとなし、また円盤カッタ20はその支持位置を斜め後上方へ移動させ得るものとした図示しない支持手段を介して固定させてあって回転駆動状態の下で前記誘導案内路19bの最後部へ向かう茎葉部w1をその下部で根部w2から切り離すものとなす。 【0030】前記掘起こし刃16は土中を進むものとした水平状の刃部16aとこの刃部16aを支持する縦向きアーム部16bとを備えたもので、挟持搬送装置3の搬送始端下方にその刃部16aが位置するように配置され、縦向きアーム部16bの長さ途中を横向き軸21を介して機体固定部(車両フレーム22)に支持させてある。この掘起こし刃16は動力により横向き軸21回りへ揺動される構成となし、また縦向きアーム部16bは収穫中の野菜wの条列R1、R2とこれらの条列に隣接した未収穫野菜wの条列R3との間に位置させると共に、刃部16aは収穫中の2条分の野菜wの条列R1、R2の下方の土を同時に膨軟化させるものとなす。 【0031】上記縦向きアーム部16bの一部で前記横向き軸21よりも下方箇所には図示しない支持手段を形成し、この支持手段を介して円盤状の切刃体23が側面を前後方向の縦向きとなされ回転自在に装着されている。この切刃体23は外周囲を先鋭状の鋸刃となされる。 【0032】図1〜図3、図8及び図10に示すように上記分草装置1の各縦向き引起こし装置5の下端部近傍には畝Uを被った被覆材であるマルチフィルムmを案内し押さえるための被覆材押圧装置をなすフィルム案内押さえ棒24a、24b、24cが設けてある。これらフィルム案内押さえ棒24a、24b、24cは収穫している野菜条列R1、R2の左右両側部の畝Uを被っているマルチフィルムm部分を各縦向き引起こし装置5の下端部から挟持搬送装置3の茎葉挟持開始位置までの間でのみ地面に近接させるように押圧するものとなしてある。 【0033】左右端側のフィルム案内押さえ棒24a、24bは左右対称構造になしてあって、最右端側のものについて説明すると、図9に示すように縦向き引起こし装置5の装置フレーム5aに縦向き支持板eを長孔と固定ボルトにより高さ変更調整自在に固定し、この支持板eの下端部からフィルム案内押さえ棒24aを後方へ向けて延出させている。図9中、仮想線kaは縦向き支持板eの位置をその長孔の範囲内で下方へ移動させてフィルム案内押さえ棒24aの高さを下げた状態を示す。 【0034】フィルム案内押さえ棒24a、24bは機体進行中にマルチフィルムmを円滑にこれの後部下面側へ案内させるため前部を前上がりの円弧状部g1となし、且つ、タイン7及びタインキャップ12による茎葉部w1の掬い上げを安定的となすため、この円弧状部g1をタインキャップ12の先部がマルチフィルムmを下方へ押圧する範囲近傍に位置させると共に最下部g2をなす直状部を、タインキャップ12の先部がマルチフィルムmの押圧を開始する箇所に位置させている。そして、左右何れのフィルム案内押さえ棒24a、24bの後端部g3もマルチフィルムmとの局部的な接触を避けるため後方へ向け反り上げるようになされている。この際、フィルム案内押さえ棒24aの後端は挟持搬送装置3の茎葉挟持開始位置よりも前方でしかも切刃体23の前縁の側方近傍に位置させて切刃体23によるマルチフィルムmの分断を的確に行えるようになし、またフィルム案内押さえ棒24bの後端は挟持搬送装置3の茎葉挟持開始位置よりも前方であればよいのであるが、構造の対称性を確保するためフィルム案内押さえ棒24aの後端と同一の前後位置となす。 【0035】中央のフィルム案内押さえ棒24cは図10に示すように縦向き引起こし装置5の装置フレーム5aに縦向き支持板e1を固定ボルトにより固定し、この支持板e1の下端部から後方へ向けて延出させている。このフィルム案内押さえ棒24cは前記フィルム案内押さえ棒24aの場合に準じてマルチフィルムmを地面に近接させるように押さえる最下部gk2と、この最下部gk2の前方に連続して形成された前上がり状の円弧状部gk1と、最下部gk2の後方に連続して最下部gk2と同一高さのまま後方へ向かわせた最下部延長部g4とを有する一本の主要棒部材hを備えるほか、この棒部材hの長さ途中から斜め後上方へ向かうものとした傾斜部gk3を備えたものとなされている。そして、主要棒部材hの長さ途中からは横側分岐棒g5を斜め後下方且つ横方へ向かわせ続いて最下部gk2と概略同一高さで後方へ向かわせている。 【0036】上記フィルム案内押さえ棒24a、24b、24cのそれぞれの縦向き支持板e、e1にはその対応する円弧状部g1、gk1に関連させて円形被覆材案内体241を横向き軸242回りの回転自在に設け、この円形被覆材案内体241が機体の進行中に円弧状部g1、gk1に先んじてマルチフィルムmに接して回転しつつこれを下方へ押さえ込むようになしてある。この円形被覆材案内体241は必ず設けなければならないものではなく省略しても差し支えないものである。 【0037】図7、図8及び図11に示すように、茎葉切断装置4の後方にはマルチ集束機構が形成してある。このマルチ集束機構は走行車両部Bの左側部分に装着された三角枠状の集束ロッド25と、このロッド25より後方で茎葉切断装置4の真後ろの特定位置に設けられた集束ローラ26とを備えている。 【0038】集束ロッド25は機体の進行中、これの対応する畝肩部を被覆したマルチフィルムmと畝肩部をなす土面との間に進入してマルチフィルムmを連続的に畝肩部から剥がすものであり、また集束ローラ26は集束ロッド25で剥がされ切刃体23で巾方向を二分されたマルチフィルムmをその巾が漸次狭まるように支持し機体の進行に伴って後方へ狭巾状となして送り出し、収穫跡の畝U上に降下させるものである。 【0039】図1〜図3に示すように、走行車両部Bは左右一対の走行車輪27、27、これに支持される車両フレーム22、この車両フレーム22の前部を支持するためのゲージ輪28、車両フレーム22の後部に固定されたエンジン29、及び、エンジン29の後方へ張り出させた操縦ハンドル30を備えている。 【0040】エンジン29の下部寄り側部にミッション31が設けられ、このミッション31及びエンジン29の下側に左右向きの伝動ケース32が設けられている。この際、伝動ケース32のゲージ輪28側でない側の一部箇所を左右方向の伸縮可能部33となし、この伸縮可能部33を伸縮させるための操作機構34を設ける。そして、伝動ケース32の両端部にはファイナルケース35、35が設けてあり、このファイナルケース35の先端部に走行車輪27、27が装着されている。 【0041】ゲージ輪28は車両フレーム22と同体に固定された傾斜状支持筒部36の下端に回転自在に軸着されており、傾斜状支持筒部36の上部と操縦ハンドル30との間に回転操作ハンドル37が架設されている。このハンドル37の回転操作により傾斜状支持筒部36の長さが変化して、車両フレーム22に対するゲージ輪28の高さが変化されるものとなされている。 【0042】エンジン29の動力伝達系統は次のようになされている。即ち、図4に示すように、エンジン29の回転をミッション31に伝達させ、次にミッション31から左右向きの伝動ケース32、ファイナルケース35、35及び操向クラッチ38、38を経て走行車輪27、27に伝達させる。 【0043】ミッション31内の前部では前後向きの作業出力軸39とエンジン29動力の伝動系統とを結合させる。そして作業出力軸39にはベベルギヤ40を介して横向き駆動軸41を連動連結させる。 【0044】上記横向き駆動軸41の右端部にはクランク42を形成する。また横向き駆動軸41の中央にはウオーム43を設け、これに噛み合わさせたウオームホイール44を介して、横向き駆動軸41と挟持搬送装置3用の駆動軸45とを連動連結させる。 【0045】この駆動軸45は各挟持搬送要部14の後側のプーリの中心軸46、46にチェーン伝動機構等を介して結合させ、また中心軸46の回転が搬送ベルト15を介して伝達されるものとなる前側のプーリの中心軸47を、掻込み装置2と茎葉下部補助送り装置17のそれぞれにおける後側のプーリの中心軸48、48に連動連結させる。 【0046】横向き駆動軸41の右端部からは前後向き伝動筒ケース49を延出させ、この伝動筒ケース49内の前後向き駆動軸50の後端と前記横向き駆動軸41をベベルギヤ51を介して結合させ、また前後向き駆動軸41の前端と、縦向き引起こし装置5のタイン7を作動させるための上部スプロケット軸52とをベベルギヤ53を介して結合させる。 【0047】また横向き駆動軸41のクランク42に前後向き連結ロッド54の一端を結合させると共に、このロッド54の他端を掘起こし刃16の縦向き支持アーム部16bの上端に結合させ、クランク42による連結ロッド54の前後変位が掘起こし刃16に伝達されるようになす。 【0048】さらに横向き駆動軸41の適当箇所にベベルギヤ55を設け、このベベルギヤ55からスプライン結合による伸縮可能な前後向き回転軸56を延出させ、この回転軸56をユニバーサルジョイントによる折れ曲がり変位可能でスプライン結合による伸縮可能な伝動軸57や、特定位置に固定された適宜な伝動ケース58を介して円盤カッタ20の回転中心軸に連動連結させる。ここに、前後向き回転軸56は機体の左右何れの側に設けても差し支えないものである。 【0049】次に、上記のように構成した収穫機を使用して、マルチフィルムmで被われた畝U上に植生した野菜wの一種である玉葱を収穫する際の作動について説明する。図1〜図3に示すように機体を畝Uの長手方向に沿わせ、左右の走行車輪27、27を一つの畝Uの左右の畝間溝nに位置させ、機体が畝Uを跨いだ状態とする。次に必要に応じて回転操作ハンドル37を回転操作してゲージ輪28を機体に対し上方へ変位させ、分草装置1、掻込み装置2、掘起こし刃16、切刃体23、円盤カッタ20及び挟持搬送装置3を玉葱wの収穫処理に最適な高さとする。これにより、フィルム案内押さえ棒24a、24b、24cは収穫すべき2条分の野菜条列R1、R2の左右両側に位置し、縦向き引起こし装置5の下端部から挟持搬送装置3の茎葉挟持開始位置までの間で畝Uを被ったマルチフィルムmをその最下部g2、gk2で地面に近接させるように押さえ付けた状態となる。また各縦向き引起こし装置5のタイン7及びタインキャップ体12はその移動軌跡の最下位置で畝Uを被ったマルチフィルムm上面に接し地面を押圧する状態となる。 【0050】この後、各部を作動状態として機体を走行させる。機体の前進時、フィルム案内押さえ棒24a、24b、24cはマルチフィルムm上を前進するのであって、この進行中、円形被覆材案内体241や円弧状部g1、gk1の存在によりフィルム案内押さえ棒24a、24b、24cがマルチフィルムmに引っ掛かったりそれを突き破ったりすることは生じず、各縦向き引起こし装置5の下端部から挟持搬送装置3の茎葉挟持開始位置までの間で畝Uを被ったマルチフィルムm部分を常に安定的に地面に近接させる。この一方では各縦向き引起こし装置5のタイン7及びタインキャップ体12がその移動軌跡の最下位置近傍に達し次々と起立姿勢となってフィルム案内押さえ棒24a、24b、24cの最下部g2、gk2で地面に近接された状態のマルチフィルムm部分を押圧しつつ前上方へ回行移動する。この際、タインキャップ体12は地面からの反力で図5等に示すように後方へ折れ曲がり、マルチフィルムm上面を滑り移動し、この移動中にマルチフィルムm上に倒伏している2条分の野菜条列R1、R2の茎葉部w1を確実に掬い上げる。この後はタイン7及びタインキャップ体12が掬い上げた茎葉部w1を斜め後上方へ引き上げるように作用し、これにより各野菜条列R1、R2の茎葉部w1は隣接する玉葱w条列の茎葉部w1との絡みを分離されつつ引き起こされる。 【0051】このように処理された茎葉部w1は機体の進行により掻込み装置2に到達するのであり、掻込み装置2は2条分の野菜条列R1、R2の茎葉部w1を挟持搬送装置3の茎葉挟持開始位置に送り込む。挟持搬送装置3はその送り込まれた2条分の茎葉部w1を茎葉挟持開始位置で同時に挟持し、続いて斜め後上方へ挟持搬送するものとなる。 【0052】一方では、切刃体23が掘起こし刃16の揺動に連動して前後及び上下揺動されて前方へ移動され、土との摩擦で回転し、マルチフィルムmの巾中央を切り離し図11に示すようにそれを左右に二分する。 【0053】掘起こし刃16は切刃体23で切り離されたマルチフィルムm部分に形成された開口から土中に進入した状態となり、その刃部16aが収穫中の2条列R1、R2分の玉葱wの根部w2の下方を前後及び上下へ揺動されつつ前進され2条分の根部w2周辺の土を膨軟となす。この際、掘起こし刃16の縦向きアーム部16bは先に切刃体23で形成されたマルチフィルムmの開口内に位置しているためマルチフィルムmと強く接触することなく、マルチフィルムmの後処理を困難になすようなマルチフィルムmの変形を生じさせるものとならない。 【0054】挟持搬送装置3による茎葉部w1の挟持搬送が進行するに伴って、茎葉部w1は漸次上昇され、その根部w2に上方への引張力が作用し、根部w2は土中から徐々に上昇される。この際、マルチフィルムmは根部w2と共に地上に引き上げられるのであり、この根部w2の引上げ初期ではマルチフィルムmは図12に示すようにフィルム案内押さえ棒24a、24b、24cで三カ所を地面に近接された状態に保持され、また根部w2の引上げ後期ではこの根部w2の左右のマルチフィルムm部分はもはや左右端側や中央のフィルム案内押さえ棒24a、24bと接触していないため、これら押さえ棒24a、24b、24cによる過度な拘束は受けず、根部w2は円滑に引き上げられて地中から抜き上げられる。この抜き上げ中、中央のフィルム案内押さえ棒24cはその傾斜部gk3で収穫中の2条列R1、R2の玉葱wを各条列R1、R2単位の左右配置に分別した状態を維持させる。 【0055】この後、さらに挟持搬送装置3による茎葉部w2の挟持搬送が進行すると、収穫中の各条列R1、R2の根部w2は茎葉下部案内板19の下面に各条列R1、R2単位で左右に分別されたまま到達し、茎葉下部補助送り装置17から茎葉部w1下部に付与される後方送り力で後方移動を補助されつつ、その対応する各誘導案内路19bを通じて円盤カッタ20へ向け移動される。 【0056】各条列R1、R2の根部w2が茎葉下部案内板19に達した後にもその茎葉部w1は挟持搬送装置3により斜め後上方へ搬送されるようになり、この際、各条列R1、R2の根部w2は茎葉下部案内板19よりも上方へ移動するのをこの案内板19のそれら根部w2に対応した誘導案内路19bで規制されるため、各条列R1、R2の茎葉部w1は緊張状態となって円盤カッタ20に達し、ここで回転駆動される円盤カッタ20により茎葉部w1下部を切断され根部w2から分離される。 【0057】このような茎葉下部案内板19による根部w2の処理中、畝Uを被ったマルチフィルムmは根部w2の上側に存在し、根部w2が機体後方へ搬送される程、根部w2と一緒に漸次高く持ち上げられるようになる。このように持ち上げられたマルチフィルムm部分はこれよりも前方でフィルム案内押さえ棒24a、24b、24cが適当に地面上に押さえ付けるため、挟持搬送装置や茎葉下部案内板19や茎葉下部補助送り装置等に絡み付くものとならなない。 【0058】特に最下部延長部g4や横側分岐棒g5を設けたことはマルチフィルムmの押さえ込み作用を増大させてマルチフィルムmの弛みを除去したり或いはマルチフィルムmの押さえ込み位置や範囲を変更してその押さえ込み作用のバランスを向上させる上で寄与する。 【0059】円盤カッタ20で茎葉部w1を切り離され自由状態となった根部w2は直ちに畝U上に落下するのであり、一方、根部w2を分離されたマルチフィルムmは図11に示すように集束ロッド25で畝肩部や畝間溝nから剥ぎ取られ集束ローラ26に案内されつつ収穫跡の畝U上に放置される。なお、集束ロッド25は収穫作業開始時に手作業により畝肩部とこれを被ったマルチフィルムmとの間に位置させるようになされる。 【0060】畝U上の2条分の条列R1、R2の玉葱wが上記のように収穫処理された後は、機体を180度転向させて前とは反対向きに進行させて畝U上の残りの2条分の条列R3、R4の玉葱wを同様に収穫処理する。こうして収穫処理が終了した後、作業者は手作業によりマルチフィルムmを除去し根部W2を拾い集める。 【0061】上記使用中において、切刃体23によるマルチフィルムmの分断処理、挟持搬送装置3による根部w2の引抜き処理、円盤カッタ20による茎葉部w1の切断処理、マルチフィルムmの集束処理等が、フィルム案内押さえ棒24a、24b、24cによるマルチフィルムmの拘束作用のアンバランス等により不安定となったり不適正となったりするときは、左右端側のフィルム案内押さえ棒24a、24bの高さを変更してそのアンバランスを修正するようにする。 【0062】なお上記実施例では、タイン7にタインキャップ体12を係着してタイン7の先部延長箇所を弾性変形可能となしたが、これに代えて、タイン7を長めとなしてその先部のみを弾性変形可能となすことも差し支えない。 【0063】 【発明の効果】上記した本発明によれば、次のような効果が得られる。即ち、請求項1に記載したものによれば、被覆材押圧装置で被覆材部分の適正箇所を適度に地面に近接させ、縦向き引起こし装置による茎葉部の掬い上げや引起こしを円滑且つ確実に行わせることができると共に挟持搬送装置等への被覆材の絡み付きを阻止でき、また挟持搬送装置等による玉葱等の引抜き処理に対する過度な拘束力を緩和して根部の引抜きやその後の処理を安定的且つ適正に行わせることができる。 【0064】請求項2に記載した発明によれば、左右端側及び中央の被覆材押圧装置で被覆材を各縦向き引起こし装置の下端部の下方及び後方箇所の地面に近接させた状態に保持させて、それぞれの縦向き引起こし装置による茎葉部の掬い上げや引起こしを円滑に行わせることができるのであり、また左右端側の被覆材押圧装置で被覆材を各縦向き引起こし装置の下端部から挟持搬送装置の茎葉挟持開始位置までの間でのみ地面に近接させた状態に保持させて、挟持搬送装置の左右側の被覆材をバランスよく適正に保持させることができ、これにより、挟持搬送装置による玉葱等の引抜き処理中、被覆材による不均衡で過度な拘束が生じ難くなり、安定的且つ適正な収穫作業が行える。 【0065】請求項3に記載した発明によれば、上記した効果のほか次のような効果が得られるのであって、即ち、中央の被覆材押圧装置の後部の傾斜案内作用で根部の引抜きの際の被覆材の上昇を円滑に行わせることができるほか中央の被覆材押圧装置がその前後端を強固に支持されて周囲の剛性が向上するものとなり、しかも2条分の条列の根部及び茎葉部下部を各条列毎に確実に分別案内して各条列に対応した誘導案内路に的確に導き茎葉部を適正に切断させることができる。 【0066】請求項4に記載した発明によれば、上記した効果のほか次のような効果が得られるのであって、即ち、前記切刃体寄りの被覆材押圧装置が切刃体近傍の被覆材を地面に押しつけた状態の下でその巾中央を的確に分断させることができるのであり、また切刃体で分断された被覆材を機体の進行に伴って機体に対し円滑且つ安定的に後方へ相対変位させ、その後の被覆材の処理を円滑に行わせることができる。 【0067】請求項5に記載の発明によれば、左右端側のそれぞれの被覆材押圧装置の高さを変更することによりこの押圧装置が被覆材を地面に近接させようとする度合いを適当に変化させることができ、これにより、挟持搬送装置の左右側の被覆材が玉葱等の抜取りやその茎葉部の分断等に及ぼす影響力の左右方向のバランスを適当に変化させることができる。そして、このことが圃場の状況の相違による収穫条件の変化にも拘わらず、前記影響力のバランスを確保させて良好な収穫処理を可能となす。 【0068】請求項6に記載の発明によれば、被覆材押圧装置を構造簡易且つ軽量なものとなすことができる。 【0069】請求項7に記載の発明によれば、被覆材上での被覆材押圧装置の滑り移動を円形被覆材案内体の回転による案内作用及び、被覆材押圧装置の円弧状部の案内作用により円滑化させることができるものである。 【0070】請求項8に記載の発明によれば請求項3等に記載の発明における中央の被覆材押圧装置として使用されるもので適正な被覆材の押さえ作用を得ることができるほか、軽量で、簡易に形成されるものである。 【0071】請求項9に記載の発明によれば、被覆材を地面に近接させる左右方向位置及び範囲を簡便に変化させることができ、しかも被覆材の押さえ作用を主要棒部材や下側分岐棒の高さや長さを変化させないで変化させることができるものである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005164 【氏名又は名称】セイレイ工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年1月17日(2000.1.17) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2001−190111(P2001−190111A) |
| 【公開日】 |
平成13年7月17日(2001.7.17) |
| 【出願番号】 |
特願2000−7589(P2000−7589) |
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