トップ :: A 生活必需品 :: A01 農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業




【発明の名称】 収穫機
【発明者】 【氏名】山本 義昭

【要約】 【課題】玉葱などの根菜作物の収穫時に茎葉部(16a)を切断する際、その茎葉部(16a)を次工程の収穫に支障のないように放出する。

【解決手段】畦(14)両側の谷部(15)を走行する左右駆動車輪(9)(10)と、根菜作物(16)の茎葉部(16a)を挾持して圃場から抜き上げ搬送する移送装置(22)と、移送装置(22)から根菜作物(16b)を切り離す切断装置(25)とを備えた収穫機において、移送装置(22)の送り終端から機体横一側で一方の駆動車輪(9)より内側へ茎葉部(16a)を放出する茎葉放出装置(26)を備える構成とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 畦両側の谷部を走行する左右駆動車輪と、根菜作物の茎葉部を挾持して圃場から抜き上げ搬送する移送装置と、移送装置から根菜作物を切り離す切断装置とを備えた収穫機において、移送装置の送り終端から機体横一側で一方の駆動車輪より内側へ茎葉部を放出する茎葉放出装置を備えたことを特徴とする収穫機。
【請求項2】 畦両側の谷部を走行する左右駆動車輪と、根菜作物の茎葉部を挾持して圃場から抜き上げ搬送する左右一対の引抜ベルトから成る移送装置と、移送装置から根菜作物を切り離す切断装置とを備えた収穫機において、移送装置の送り終端から機体横一側で一方の駆動車輪より内側へ茎葉部を放出する茎葉放出装置を備え、該茎葉放出装置は、茎葉放出側の一方の引抜ベルトの後部駆動プーリ軸でベルト下側に軸支され、このベルトと一体に回転するスターホイルを設けることを特徴とする収穫機。
【請求項3】 畦両側の谷部を走行する左右駆動車輪と、根菜作物の茎葉部を挾持して圃場から抜き上げ搬送する左右一対の引抜ベルトから成る移送装置と、移送装置から根菜作物を切り離す切断装置とを備えた収穫機において、移送装置の送り終端から機体横一側で一方の駆動車輪より内側へ茎葉部を放出する茎葉放出装置を備え、該茎葉放出装置は、茎葉放出側の一方の引抜ベルトの後部駆動プーリ軸でベルト下側に軸支され、このベルトと一体に回転するスターホイルと、茎葉放出側と反対側の他方の引抜ベルトの後部駆動プーリ軸の軸受けに一端を連結固定し、スターホイルとの間に、左右引抜ベルト間の挟持搬送経路終端から茎葉部を受継ぎ、スターホイルによって茎葉部に送りを与え、茎葉放出側の一方の引抜ベルト後端部外方から茎葉部を放出する搬送経路を形成するガイド板とを設けることを特徴とする収穫機。
【請求項4】 畦両側の谷部を走行する左右駆動車輪と、根菜作物の茎葉部を挾持して圃場から抜き上げ搬送する移送装置と、移送装置から根菜作物を切り離す切断装置とを備えた収穫機において、移送装置の送り終端から機体横一側で一方の駆動車輪より内側へ茎葉部を放出する茎葉放出装置を備えると共に、茎葉放出側の一方の駆動車輪のスポークやハブに放出後の茎葉部が引掛り巻付くのを防止するために、茎葉放出側の一方の駆動車輪にはホイルカバーを取付けることを特徴とする収穫機。
【請求項5】 畦両側の谷部を走行する左右駆動車輪と、根菜作物の茎葉部を挾持して圃場から抜き上げ搬送する移送装置と、移送装置から根菜作物を切り離す切断装置とを備えた収穫機において、移送装置の送り終端から機体横一側で一方の駆動車輪より内側へ茎葉部を放出する茎葉放出装置を備えると共に、該茎葉放出装置の放出位置から地面までの茎葉落下空間の部品に放出後の茎葉部が引っ掛かり堆積するのを防止する板体を設けたことを特徴とする収穫機。
【請求項6】 畦両側の谷部を走行する左右駆動車輪と、根菜作物の茎葉部を挾持して圃場から抜き上げ搬送する移送装置と、移送装置から根菜作物を切り離す切断装置とを備えた収穫機において、移送装置の送り終端から機体横一側で一方の駆動車輪より内側へ茎葉部を放出する茎葉放出装置を備えると共に、茎葉放出側と反対側の他方の駆動車輪を支持する伝動ケースとそれに内蔵される伝動軸を伸縮自在な構造とし、左右駆動車輪間隔を調節することを特徴とする収穫機。
【請求項7】 畦両側の谷部を走行する左右駆動車輪と、根菜作物の茎葉部を挾持して圃場から抜き上げ搬送する移送装置と、移送装置から根菜作物を切り離す切断装置とを備えた収穫機において、移送装置の送り終端から機体横一側で一方の駆動車輪より内側へ茎葉部を放出する茎葉放出装置を備えると共に、茎葉放出側の一方の駆動車輪の前方にゲージホイルを配置することを特徴とする収穫機。
【請求項8】 畦両側の谷部を走行する左右駆動車輪と、根菜作物の茎葉部を挾持して圃場から抜き上げ搬送する移送装置と、移送装置から根菜作物を切り離す切断装置とを備えた収穫機において、移送装置の送り終端から機体横一側で一方の駆動車輪より内側へ茎葉部を放出する茎葉放出装置を備えると共に、茎葉放出側の一方の駆動車輪の前方にゲージホイルを配置し、このゲージホイルが走行する畦一側の谷部に倒伏している茎葉部を、ゲージホイルで踏付ける前に起立させる分草板を設けることを特徴とする収穫機。
【請求項9】 畦両側の谷部を走行する左右駆動車輪を有する自走車輌と、根菜作物の茎葉部を挾持して圃場から抜き上げ搬送する移送装置と、移送装置から根菜作物を切り離す切断装置とを有する作業部とで構成する収穫機において、移送装置の送り終端から機体横一側で一方の駆動車輪より内側へ茎葉部を放出する茎葉放出装置と、機体前部に配設する分草引起ケースとを作業部に備え、茎葉放出側と反対側の作業部一側で前後方向に伝動軸を延設し、該伝動軸後端を駆動軸に連結すると共に、分草引起ケースの分草引起タインを取付けるタインチェンの上部駆動スプロケット軸を前記伝動軸前端に連結することを特徴とする収穫機。
【請求項10】 畦両側の谷部を走行する左右駆動車輪と、根菜作物の茎葉部を挾持して圃場から抜き上げ搬送する左右一対の引抜ベルトから成る移送装置と、移送装置から根菜作物を切り離す切断装置とを備えた収穫機において、移送装置の送り終端から機体横一側で一方の駆動車輪より内側へ茎葉部を放出する茎葉放出装置を備えると共に、切断装置の切断刃を先端側下面に軸着する駆動ケースを設け、茎葉放出側と反対側の引抜ベルト下面のガイドフレームのガイド孔に駆動ケースの端部を摺動自在に嵌合し、切断刃を昇降自在に支持することを特徴とする収穫機。
【請求項11】 畦両側の谷部を走行する左右駆動車輪と、根菜作物の茎葉部を挾持して圃場から抜き上げ搬送する移送装置と、移送装置から根菜作物を切り離す切断装置とを備えた収穫機において、移送装置の送り終端から機体横一側で一方の駆動車輪より内側へ茎葉部を放出する茎葉放出装置を備えると共に、エンジンの出力部に連動する伝動機構を内装したミッションケースから前方に延設される作業出力軸に連結する左右方向の駆動軸を設け、茎葉放出側と反対側の駆動軸の一端部から切断装置の駆動ケースに入力されるエンジン動力で、切断装置を駆動することを特徴とする収穫機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は球葱などの根菜作物を圃場から掘取る収穫機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、根菜作物の茎葉部を挟持して圃場から抜き上げ搬送する移送装置と、移送装置から根菜作物を切り離す切断装置と、移送装置の送り終端から機体横側に茎葉部を放出する茎葉放出装置とを、自走車輌に備えた収穫機があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】根菜作物から切り離した茎葉部を左右何れか一方の駆動車輪外側へ放出すると、未収穫地へ茎葉部を放出することになり次工程の収穫に支障を来す。本発明は茎葉部を未収穫地へ放出するのを防止するために駆動車輪より内側へ茎葉部を放出する際、放出位置から地面までの落下空間に張り出す車軸、ファイナルケース、その他の部品に茎葉部が引っ掛かり堆積するのを防止し、確実に地面に落とすことができる収穫機を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するための本発明の収穫機は、根菜作物の茎葉部を挟持して圃場から抜き上げ搬送する移送装置と、移送装置から根菜作物を切り離す切断装置と、移送装置の送り終端から機体横側に茎葉部を放出する茎葉放出装置とを、自走車輌に備えた収穫機において、放出後の茎葉部が機体側に堆積するのを防止する流葉動体を設けたものである。
【0005】また、流葉動体は弾性材より成る板状体で構成し、機体側の固定部と常時動作部に流葉動体を取り付けることにより、専用の駆動源が不要となり、構造の複雑化並びにコストアップを防止できるので効果的である。
【0006】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。図1は玉葱収穫機全体の左側面図、図2は同右側面図、図3は同平面図、図4は同前面図、図5は同後面図、図6は作業部全体の側面説明図、図7は同平面説明図であり、玉葱収穫機は自走車輌(1)と作業部(2)とで構成するもので、自走車輛(1)は、エンジン(3)と、その出力部に連動する伝動機構を内装したミッションケース(4)と、ミッションケース(4)から左右に延設する伝動ケース(5)(6)と、各伝動ケース(5)(6)に連設する左右ファイナルケース(7)(8)と、各ファイナルケース(7)(8)に軸支する左右駆動車輪(9)(10)と、ミッションケース(4)及び左右ファイナルケース(7)(8)に支持して前方に延設する車体フレーム(11)と、左駆動車輪(9)の前方延長線上に配置して車体フレーム(11)に昇降自在に取付けるゲージホイル(12)と、ゲージホイル(12)の昇降操作ハンドル(12a)と、車体フレーム(11)から後上方に延設する操縦ハンドル(13)などで構成している。
【0007】また、右ファイナルケース(8)と右駆動車輪(10)を左ファイナルケース(7)と左駆動車輪(9)よりも大きく横側方に偏寄して設けることによって、左右駆動車輪(9)(10)が4条用の畦(14)両側の谷部(15)を走行でき、且つ、ゲージホイル(12)が畦(14)左側の谷部(15)を走行できるように形成している。右伝動ケース(6)とそれに内蔵される右伝動軸を伸縮自在な構造とし、左右駆動車輪(9)(10)間隔を畦(14)幅に応じて調節できるように構成している。
【0008】車体フレーム(11)に種々の構成要素を組付けて2条用の作業部(2)を構成するもので、作業部(2)は、機体前部に配設し畦(14)に植付けられる複数条の玉葱(16)列の茎葉部(16a)を左右に分け捌き且つ倒伏状態の茎葉部(16a)を引起すための縦回型分草引起タイン(17)を有する分草装置である2条分3列の分草引起ケース(18)と、各分草引起ケース(18)下部より前方斜下方に突出し玉葱(16)列側方の畦(14)の土中を進行させ玉葱(16)列の玉部(16b)を左右に分根するための2条分3本の分根アーム(19)と、各分草引起ケース(18)間後側に配設し各分草引起ケース(18)間に導入される2条分の茎葉部(16a)を中央の分草引起ケース(18)後側に掻込むための係止突起付きの掻込ベルト(20)を有する掻込装置である左右一対の掻込ケース(21)と、左右掻込ケース(21)下部後側から前低後高状に機体後方に向って張設する左右一対のベルトであって、そのベルト間に掻込後の2条分の茎葉部(16a)を挾持して後上方に搬送することによって玉葱(16)を土中から引抜くための移送装置である左右一対の引抜ベルト(22)と、その引抜ベルト(22)前端側下方に配設し玉部(16b)下側の土中に横方向に寝た状態で進行させ引抜ベルト(22)による土中からの玉葱(16)の引抜きを助ける掘取装置である左右一対の振動ブレード(23)と、前記引抜ベルト(22)略中間部下方から引抜ベルト(22)よりも緩い傾斜角度(略水平)で引抜ベルト(22)の後端部下方まで張設する左右一対のベルトであって、そのベルト間に引抜ベルト(22)によって畦(14)上方に引抜搬送された2条分の玉葱(16)の茎葉部(16a)の基端部である玉部(16b)頭部の首部(16c)を挾持して機体後方に搬送する下部搬送装置である左右一対の玉部搬送ベルト(24)と、その玉部搬送ベルト(24)より上方で前記引抜ベルト(22)下方に配設し玉部搬送ベルト(24)により挾持搬送している玉部(16b)と引抜ベルト(22)により挾持搬送している茎葉部(16a)とを切断分離する茎葉切断装置である切断刃(25)と、左引抜ベルト(22)後端部下方に配設する茎葉放出装置であるスターホイル(26)と、玉部搬送ベルト(24)後方に配設される収穫物放出装置である玉部放出ベルト(27)とを備えている。
【0009】上記した作業部(2)の各構成要素には図7に示す伝動機構でもってエンジン(3)動力を伝達するもので、ミッションケース(4)から作業クラッチ(28)を介して前方に延設される作業出力軸(29)が、前後方向の伝動筒(30)内を経て作業部駆動ケース(31)に挿入され、この駆動ケース(31)に軸受支承されている左右方向の駆動軸(32)に連動連結されている。そして、前記駆動軸(32)の中間部にウォーム(33)及びウォームホイル(34)を介して連動連結した引抜搬送駆動軸(35)を上向きに突設し、その駆動軸(35)に左右引抜ベルト(22)の後部駆動プーリ軸(36)をチェン伝動で連動連結し、左右引抜ベルト(22)を所定方向に回転駆動する。この引抜ベルト(22)の前部従動プーリ軸(37)に左右玉部搬送ベルト(24)の前部駆動プーリ軸(38)と左右掻込ベルト(20)の上部駆動プーリ軸(39)をチェン伝動で連動連結し、左右玉部搬送ベルト(24)と左右掻込ベルト(20)を所定方向に回転駆動する。また前記駆動軸(32)左右端部にはクランク(40)が設けられ、その左右クランク(40)から作業部(2)の両横外側で前方に延設されるピットマン(41)前端部を、車体フレーム(11)に支軸(42)を介して前後方向に揺動自在に支持している振動ブレード(23)上端に連結し、左右振動ブレード(23)を前後に揺動駆動する。さらに右ピットマン(41)外側で前後方向に延設される伝動軸(42a)後端を前記駆動軸(32)右端部に連動連結させると共に、分草引起タイン(17)を取付けるタインチェン(43)の上部駆動スプロケット軸(44)右端を前記伝動軸(42a)前端に連動連結させ、各分草引起ケース(18)の分草引起タイン(17)を回行駆動する。
【0010】また図8に示す如く、切断刃(25)を先端側下面に軸着する駆動ケース(45)の右端部を、右引抜ベルト(22)下面のフレーム(46)に固設したガイドフレーム(47)のガイド孔(48)に摺動自在に嵌合すると共に、ガイドフレーム(47)外側からナット体(49)で駆動ケース(45)を締付け、左右引抜ベルト(22)間に形成される上部挾持搬送経路と、左右玉部搬送ベルト(24)間に形成される下部挾持搬送経路間に昇降自在に切断刃(25)を支持し、玉部(16b)側に残す茎葉部(16a)の長さを玉葱(16)を出荷するときの長さ(約15mm)から出荷調整するために複数個(約6個)の玉葱(16)を茎葉部(16a)で束ね吊下げ保管するときの長さ(約40mm)までの間で無段階に調節できるように構成している。
【0011】切断刃(25)は駆動軸(32)の右端部から駆動ケース(45)にフレキシブル伝動軸(50)を介して入力されるエンジン(3)動力で回転駆動させている。
【0012】図9乃至図10に示す如く、茎葉切断装置とは別に玉葱(16)の根部(16d)を切断する根切断装置である切断刃(51)を備えるもので、左右玉部搬送ベルト(24)の下面側に玉部(16b)底面を摺動支持させる左右一対の玉受樋(52)を設け、玉受樋(52)の後部下面側に前面側のみ開放したカバー(53)を介して電動モータ(54)を取付け、カバー(53)内にモータ回転軸を介して切断刃(51)を軸支し、左右玉部搬送ベルト(24)による玉部(16b)の挾持搬送中に、玉受樋(52)の間からこの下側に突出させる根部(16d)を切断刃(51)によって切断し、茎葉部(16a)の長さを約15mmに切揃え、且つ、根(16d)を切取った出荷するときの仕上げ状態で玉葱(16)を収穫可能に構成している。
【0013】尚、直ちに出荷しない場合でも根(16d)を収穫時に切取っておくことにより、出荷時の仕上げ作業が茎葉部(16a)の切揃え作業だけとなり、仕上げ作業が簡略化されるものである。
【0014】また、根切断装置は玉受樋(52)の前部か前方に一体延出する板バネ製の弾性アーム(55)を介して車体フレーム(11)に連結固定し、玉部(16b)の大きさに対応して上下動するように弾力的に支持するもので、玉部(16b)の大小によって切断位置が変化し、玉部(16b)を切断したり、根部(16d)を切残したりするのを防止するように構成している。
【0015】さらに、車体フレーム(11)に一端を固定した板バネ(56)の先端二又部(56a)間に玉受樋(52)の後端部を臨ませ、必要以上に根切断装置が上下動したり、上下に振動したりするのを防止している。
【0016】図11、図12に示す如く、収穫物放出装置は、右玉部搬送ベルト(24)後端より左玉部搬送ベルト(24)後端が後方に位置するように、左右玉部搬送ベルト(24)長を異ならせ、その左玉部搬送ベルト(24)の後部従動プーリ軸(57)上でベルト(24)上側にスターホイル(58)を、またベルト(24)下側にローラ(59)をそれぞれ係合軸支させ、さらに前記玉部放出ベルト(27)を右玉部搬送ベルト(24)の後端部上側より側面視で後下方向に向けて、且つ、後面視で先端側を左側に偏寄せを傾斜状に延設させると共に、左玉部搬送ベルト(24)とローラ(59)間から玉部放出ベルト(27)の下側(前側)にガイド棒(60)を延設させ、また玉部放出ベルト(27)の上部(前部)駆動プーリ軸を右玉部搬送ベルト(24)の後部従動プーリ軸(57)に連動連結する伝動ケース(61)を設けもので、左右玉部搬送ベルト(24)間から玉部放出ベルト(27)とガイド棒(60)間にスターホイル(58)を介して玉部(16b)の首部(16c)を掻入受継させ、且つ、その受継時に玉部(16b)をローラ(59)に当接させて右側に押し、左右玉部搬送ベルト(24)によって引抜姿勢で後方に搬送されてきた玉部(16b)を左に略90度横倒状態になる放出姿勢に姿勢変更させ、その放出姿勢で玉部放出ベルト(27)下端(後端)より畦(14)上面に整列放出するように構成している。
【0017】また車体フレーム(11)に一体連結される左右下部搬送フレーム(62)の左側のフレーム(62)に前記ガイド棒(60)の取付ブラケット(63)を固定し、ガイド棒(60)をフレーム(62)から延設支持するもので、L形の取付ブラケット(63)の一側面を左玉部搬送ベルト(24)の非搬送側外周側でフレーム(62)にボルト止めし、ガイド棒(60)を溶着させる取付ブラケット(63)の他側面を左玉部搬送ベルト(24)の内周側でフレーム(62)から垂下させ、仮想線に示す如く、ガイド棒(60)を溶着させる取付ブラケット(63)のガイド棒取付面を左玉部搬送ベルト(24)の非搬送側外周側でフレーム(62)から垂下させたときに、左玉部搬送ベルト(24)によって持回る茎葉がガイド棒取付部に引掛ることによって生じる詰りを防止し、下部搬送装置の動作不良及び性能低下を招くのを防止するように構成している。
【0018】図13及び図14に示す如く、玉葱(16)が放出される側の車体フレーム(11)に左放出位置制御板(64)を重設すると共に、玉葱(16)が放出される側と反対側の車体フレーム(11)にも右放出位置制御板(65)を重設するもので、左右の制御板(64)(65)によって放出される玉葱(16)が機体左又は右側に行過ぎないように放出位置を制御し、放出された玉葱(16)が畦(14)左側の谷部(15)に落込み、左側の駆動車輪(9)によって踏みつけて破損したり、放出された玉葱(16)が畦(14)中央部に転動し、畦(14)中央部を歩行して機体を追走する作業者によって踏みつけて破損したり、歩行の邪魔になるのを防止している。
【0019】左右の制御板(64)(65)は、玉葱(16)が放出される位置に合せて垂設される弾性材よりなる板状の樹脂成形品であり、下部を内側に曲げて左右の制御板(64)(65)の下部間隔を上部間隔より縮めることによって、放出玉葱(16)に対し確実に左右の制御板(64)(65)を作用させ放出位置制御の性能向上を図ると共に、右制御板(65)の後部を左制御板(64)の後部より後方に延ばし、未収穫の玉葱(16)の茎葉部(16a)が放出に悪影響を及ぼすのを防止している。
【0020】図15及び図16に示す如く、茎葉放出装置であるスターホイル(26)は左引抜ベルト(22)の後部駆動プーリ軸(36)でベルト(22)下側に係合軸支され、このベルト(22)と一体に回転駆動するもので、右引抜ベルト(22)の後部駆動プーリ軸(36)の軸受(36a)に一端を連結固定する板バネ製の放出ガイド板(66)を設け、スターホイル(26)の後側半周にガイド板(66)を弾力的に圧接させ、左右引抜ベルト(22)間の挾持搬送経路終端からスターホイル(26)と放出ガイド板(66)間に形成される略半円形の搬送経路に茎葉部(16a)を受継ぎ、スターホイル(26)によって茎葉部(16a)に送りを与え、左引抜ベルト(22)の後端部左外方から茎葉部(16a)を放出し、機体の作業部(2)と左駆動車輪(9)間から畦(14)左側の法面に茎葉部(16a)を落すように構成している。
【0021】また茎葉放出直後の左引抜ベルト(22)とこのベルトカバー(67)側面端部間に弾性材より成る板バネ製のスクレーパー(68)を設けると共に、スクレーパー(68)内面にベルト保護用の弾性材より成るゴム板(69)を接着固定し、スクレーパー(68)基端をベルトカバー(67)にボルト止め固定させ、スクレーパー(68)の先端をゴム板(69)を介して茎葉放出直後の左引抜ベルト(22)外面に弾力的に圧着させ、左引抜ベルト(22)の茎葉の持回りによるベルトテンション部及びベルトカバー(67)内への茎葉の持込みを防止するように構成している。
【0022】また前記スクレーパー(68)はベルトカバー(67)上面とスターホイル(26)間を塞ぐ上下幅を有し、先端中間部をスクレーパー(68)として作用させると共に、先端側上部をベルトカバー(67)と引抜ベルト(22)間から茎葉放出位置部の引抜ベルト(22)の内面側まで延出させて形成する上部巻付防止バネ部(70)と、先端側下部を引抜ベルト(22)とスターホイル(26)間から茎葉放出位置部のスターホイル(26)の谷部より内周側まで延出させて形成する下部巻付防止バネ部(71)とをスクレーパー(68)に設け、左引抜ベルト(22)の後部駆動プーリ軸(36)部への茎葉の巻付きなどを防止するように構成している。
【0023】尚、上記スクレーパー(68)を右引抜ベルト(22)にも装備しても同様の作用を得ることができる。
【0024】図17及び図18に示す如く、上記した機体の作業部(2)と左駆動車輪(9)間への茎葉部(16a)の放出に際し、放出位置から畦(14)左側の法面までの茎葉落下空間(72)には左ピットマン(41)、左ファイナルケース(7)、操作ワイヤなどがあり、茎葉部(16a)の放出の障害となるが、この茎葉放出位置直下でこの内側から下方に垂らす弾性材より成るゴム板製の流葉動体(73)を設け、左ベルトカバー(67)及び操縦ハンドル(13)から延設するガイド棒(74)に流葉動体(73)内面を当接支持させ、流葉動体(73)下縁を左ファイナルケース(7)外側に垂らし、放出後の茎葉部(16a)が茎葉落下空間(72)にある各部品に引っ掛り堆積するのを防止するように構成している。
【0025】また前記流葉動体(73)は上側後部を機体の固定部、例えば操縦ハンドル(13)の基部に取付け、上側前部を機体の常時動作部、例えば左ピットマン(41)に取付けることにより、左ピットマン(41)の前後動により前後に伸び縮みさせ、茎葉部(16a)を跳飛ばす作用を得て、茎葉部(16a)の停留を防止するように構成している。
【0026】また左駆動車輪(9)のスポークやハブに放出後の茎葉部(16a)が引掛り巻付くのを防止するために、左駆動車輪(9)にはホイルカバー(75)を取付けている。
【0027】図19及び図20に示す如く、左側の分草引起ケース(18)には、分根アーム(19)と共に分草板(76)を取付けるもので、分草板(76)によって畦(14)左側の法面及び谷部(15)に倒伏している茎葉部(16a)を、その茎葉部(16a)がゲージホイル(12)に踏付けられる前で、左側の分草引起ケース(18)の分草引起タイン(17)によってすくい上げる前に内側に誘導起立させ、左側のタイン(17)に受継がせるように構成している。
【0028】また前記分草板(76)前面の誘導面(76a)より緩やかな角度で立上げる誘導面(77a)を有するアタッチメントである早生用分草板(77)を備えるもので、早生用分草板(77)の先端に分根アーム(19)に嵌合させる筒(78)を設けると共に、上端側に分草引起ケース(18)に対する分根アーム(19)の取付ブラケット(79)側の取付ブラケット(80)にボルト止めするセットブラケット(81)を設け、分草板(76)の前面側に早生用分草板(77)を着脱自在に取付け、早生の玉葱(16)の茎葉部(16a)が急な分草板(76)の誘導面(76a)上で停留したり前方に押倒すのを防止するように構成している。
【0029】図21及び図22に示す如く、車体フレーム(11)の前端に固設する右側の分草支持フレーム(82)下部にアタッチメントであるウエイト(83)をセット金具(84)を介して着脱自在に取付けるもので、セット金具(84)を右分根アーム(19)の取付ブラケット(79)と共に右側の分草支持フレーム(82)下部にボルトで締付けて取付けておき、セット金具(84)の芯軸(85)にウエイト(83)の略中心に開設した貫通孔を挿入して、ウエイト(83)をセット金具(84)に着脱自在にボルトで締付けて装着し、畦(14)の土壌が軟質であったり、その他の要因で機体前部が浮上がる場合に、ウエイト(83)を装着することにより機体前部の浮上がりを防止し、作業部(2)の各部の性能を適正に発揮し得るように構成している。
【0030】ところで、作業部(2)はこの左右方向の中心線上に中央の分草引起ケース(18)及び分根フレーム(19)を配置し、また掻込装置の掻込経路及び引抜搬送装置の挾持搬送経路及び下部搬送装置の挾持搬送経路を形成するように、作業部(2)中心を中心として左右対位置に左右掻込ベルト(20)及び左右引抜ベルト(22)及び左右玉部搬送ベルト(24)を配置すると共に、中央分草引抜ケース(18)の左右両側に収穫する玉葱(16)の植付条間隔と同じ間隔を設けて左右分草引起ケース(18)を配置し、収穫する2条の玉葱(16)列間の中央を作業部(2)中心が通過するように機体を走行させて収穫作業を行うものであるが、機体後方からでは機体前方下部の収穫直前の玉葱(16)が殆んど作業部(2)に隠れ見えない、そこで、適正走行位置からずれたときにこれを直ちに作業者に報知して修正できるようにしている。
【0031】即ち、図23乃至図25に示す如く、中央分草引起ケース(18)の下部前方に小形の中央分草板(86)を設け、中央分根フレーム(19)にブラケット(87)を介して中央分草板(86)の取付板(87)を固定させ、その取付板(87)の両側面にオンオフスイッチである左右操向センサ(88)(89)を取付け、適正走行位置を走行しているときには両方のスイッチアーム(88a)(89a)が左右の列の玉葱(16)の首部(16c)に当接して両方のセンサ(88)(89)がオンとなり、適正走行位置から左に所定距離以上ずれたときに右側のスイッチアーム(89a)が右側列の玉葱(16)の首部(16c)に当接せず右側のセンサ(89)をオフにし、適正走行位置から右に所定距離以上ずれたときに左側のスイッチアーム(88a)が左側列の玉葱(16)の首部(16c)に当接せず、左側のセンサ(88)をオフにし、適正走行位置からの位置ずれとその方向を前記操向センサ(88)(89)によって検出するように構成している。
【0032】そして、操縦ハンドル(13)の左右側部に表示器である左右操向ランプ(90)(91)を取付け、両方のセンサ(88)(89)の所定時間内でのオンオフ回数の差が所定以下のとき、左右操向ランプ(90)(91)を消灯保持し、機体が適正走行位置を走行していることを作業者に報知し、オンオフ回数の差が所定以上となり右側のオンオフ回数が左側のオンオフ回数より少ないときに左側の操向ランプ(90)を点灯させ、機体が適正走行位置より左側にずれて走行していることを作業者に報知し、オンオフ回数の差が所定以上となり左側のオンオフ回数が右側のオンオフ回数より少ないときに右側の操向ランプ(91)を点灯させ、機体が適正走行位置より右側にずれて走行していることを作業者に報知することにより、左右サイドクラッチレバーによる走行方向の修正を適正に行わせ、常に適正走行位置を保って走行できるように構成している。
【0033】図26に示す如く、各分根フレーム(19)の先端に弾性材より成るゴム製のブーツ(92)を嵌合固定し、玉葱(16)の玉部(16b)に分根フレーム(19)先端が接触した際に、玉部(16b)を損傷させるのを防止するように構成している。
【0034】図27に示す如く、左右振動ブレード(23)のうち左側の振動ブレード(23)の縦アーム部(23a)は直すぐに形成するのに対し、右側の振動ブレード(23)の縦アーム部(23a)の中間に折曲げ部(93)を設け、車体フレーム(11)に取付ける縦アーム部(23a)上部より横刃部(23b)を連設させる縦アーム部(23a)下部を内側に偏寄せて形成し、左側の振動ブレード(23)による作業部(2)中心からの掘上げ幅より右側の振動ブレード(23)による作業部(2)中心からの掘上げ幅を狭くすることにより、作業者が歩行する畦(14)中央部を荒らすのを防止すると共に、収穫している畦(14)の片側の未収穫部分への土寄せなどを防止するように構成している。
【0035】図28及び図29に示す如く、車体フレーム(11)の横連結フレーム(94)両端にハンガーフレーム(95)を回動自在に取付け、左右のファイナルケース(7)(8)をハンガーフレーム(95)にボルト止め固定し、車体フレーム(11)に左右のファイナルケース(7)(8)を一体連結するもので、アタッチメントである高畦用車高調節金具(96)を備え、高畦に植付られた玉葱(16)を収穫するとき、ハンガーフレーム(95)前部とファイナルケース(7)(8)の間に金具(96)を装着し、金具(96)を介して左右のファイナルケース(7)(8)をハンガーフレーム(95)に連結することにより、機体の対地高さを高くし、高畦に植付けられた玉葱(16)の収穫を行えるように構成している。
【0036】図30乃至図32に示す如く、畦(14)上面で作用させる中央及び右側の分草引起ケース(18)より左側の分草引起ケース(19)を下方に延設して長尺に形成し、中央及び右側のタイン(17)先端の回行軌跡下端高さ、つまり畦(14)上面より低位に左側のタイン(17)先端の回行軌跡下端を位置させ、畦(14)左側の法面上を通過する左分草引起ケース(18)のタイン(17)先端の回行軌跡下端をその法面まで延設形成し、左タイン(17)と法面との間に隙間があくのを防止し、左分草引起ケース(18)のタイン(17)を確実に茎葉部(16a)に作用させ、茎葉部(16a)の引起し不良による玉葱(16)の掘残しを防止するように構成している。
【0037】また左側の分草引起ケース(18)の分根アーム取付ブラケット(79)を上部固定側と下部可動側に分割し、上部固定側取付ブラケット(79a)を左側の分草支持フレーム(82)にボルト止め固定し、この上部固定側取付ブラケット(79a)に左分草引起ケース(18)を固定支持させ、下部可動側取付ブラケット(79b)を上部固定側取付ブラケット(79a)に回動調節自在に連結させ、この下部可動側取付ブラケット(79b)に分根アーム(19)及び分草板(76)を取付け、下部可動側取付ブラケット(79a)の回動調節によって分根アーム(19)及び分草板(76)先端側の高さ調節を行うように構成している。
【0038】また左分草引起ケース(18)のタイン(17)へ茎葉部(16a)を受継ぎさせる分草板(76)(77)の誘導面(76a)(77a)の終端部を側面視でタイン(17)先端の回行軌跡より後方(内側)に延設し、分草板(76)(77)で倒伏した茎葉部(16a)をすくうとすぐにタイン(17)で引起すように構成している。
【0039】さらに右分草引起ケース(18)の上部を前記プロケット軸(44)を内装する分草駆動ケース(97)から延設する取付ブラケット(98)にスプロケット軸(44)軸芯回りに回動調節自在に連結すると共に、右分草引起ケース(18)の分根アーム取付ブラケット(79)を上部固定側と下部可動側に分割し、右側の分草支持フレーム(82)にボルト止め固定する上部固定側取付ブラケット(79a)に、右分草引起ケース(18)の下部及び分根アーム(19)を固定する下部可動側取付ブラケット(79b)を前記スプロケット軸(44)軸芯回りに回動調節自在に連結し、右分草引起ケース(18)をスプロケット軸(44)の軸芯を中心に前後に回動自在に固定支持し、右分草引起ケース(18)を畦(14)上面で作用させる場合、中央分草引起ケース(18)と平行になる前方回動位置に固定支持し右タイン(17)先端の回行軌跡下端を畦(14)上面に合わせる一方、右分草引起ケース(18)を畦(14)右側の法面上で作用させる場合、中央分草引起ケース(18)より後方の後方回動位置に固定し、右タイン(17)先端の回行軌跡下端を左分草引起ケース(18)と同様に法面まで延設するように構成している。
【0040】図33に示す如く、分草板(76)を分根アーム(19)と別体で設け、この分草板(76)の先端部を分根アーム(19)先端部に前後揺動支点軸(99)を介して前後揺動自在に取付け、分草板(76)後部を左側の振動ブレード(23)にロッド(100)を介して連動連結させ、振動ブレード(23)の前後揺動動作で、左分草引起ケース(18)のタイン(17)に茎葉部(16a)を受継がせる分草板(76)の誘導面(76a)送り終端部を側面視でタイン(17)先端の回行軌跡より前方位置と後方位置間で往復移動させ、分草板(76)上での茎葉部(16a)の停留を防止すると共に、分草板(76)からタイン(17)への茎葉部(16a)の受継ぎ状態を向上させるように構成している。
【0041】尚、早生用の分草板(77)を分草板(76)に着脱自在に取付けるようにし、この早生用の分草板(77)を分草板(76)と一体に前後に揺動させるようにすることができる。この場合前面側の早生用の分草板(77)をタイン(17)先端の回行軌跡を境に前後に往復移動させるものである。
【0042】
【発明の効果】以上実施例から明らかなように本発明は、根菜作物(16)の茎葉部(16a)を挟持して圃場から抜き上げ搬送する移送装置(22)と、移送装置(22)から根菜作物(16)を切り離す切断装置(25)と、移送装置(22)の送り終端から機体横側に茎葉部(16a)を放出する茎葉放出装置(26)とを、自走車輌(1)に備えた収穫機において、放出後の茎葉部(16a)が機体側に堆積するのを防止する流葉動体(73)を設けたもので、茎葉部(16a)を未収穫地へ放出するのを防止するために駆動車輪より内側へ茎葉部(16a)を放出する際、放出位置から地面までの落下空間に張り出す車軸、ファイナルケース、その他の部品に茎葉部(16a)が引っ掛かり堆積するのを防止でき、確実に地面に落とすことができる効果を奏するものである。
【0043】また、流葉動体(73)は弾性材より成る板状体で構成し、機体側の固定部(13)と常時動作部(41)に流葉動体(73)を取り付けることにより、専用の駆動源が不要となり、構造の複雑化並びにコストアップを防止できる効果を奏するものである。
【出願人】 【識別番号】000005164
【氏名又は名称】セイレイ工業株式会社
【出願日】 平成9年6月20日(1997.6.20)
【代理人】 【識別番号】100062270
【弁理士】
【氏名又は名称】藤原 忠治
【公開番号】 特開2001−178232(P2001−178232A)
【公開日】 平成13年7月3日(2001.7.3)
【出願番号】 特願2000−357813(P2000−357813)