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【発明の名称】 収穫機前処理部の高さ調節装置
【発明者】 【氏名】寺元 省二

【氏名】松井 幹夫

【氏名】福田 幸広

【氏名】渡邊 章人

【氏名】入江 信行

【要約】 【課題】畝(W)に沿わせて機体を走行させ、畝に育成されている根茎作物の茎葉部を、機体の前部に装着されている分草装置(1)等前処理部で掻き分けて引き起こすようにしてある収穫機において、分草装置(1)等前処理部の高さを調節する調節装置を備える場合、分草装置が引き起こそうとする茎葉部をゲージ体が踏みつけたりして、作業上の不都合が生じるのを解決する。

【解決手段】収穫機前処理部の高さ調節装置を、内筒(42a)と外筒(42b)の挿着重合により伸縮可能に構成した支持筒(42)の外筒(42b)と分草装置(1)に固着された取付フレーム(25)を連結板(42d)によって連結し、支持筒(42)の内筒(42a)先端側に軸着されたゲージ輪(29)の接地点(ロ)を分草装置(1)の作用始端位置より後方に置いた構成とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 畝に沿わせて機体を走行させ、畝に育成されている根茎作物の茎葉部を、機体の前部に装着されている分草装置等前処理部で掻き分けて引き起こすようにしてある収穫機において、内筒と外筒の挿着重合により伸縮可能に構成した支持筒の外筒と分草装置に固着された取付フレームを連結板によって連結固着し、支持筒の内筒先端側に軸着されたゲージ輪の接地点を分草装置の作用始端位置より後方に置いたことを特徴とする収穫機前処理部の高さ調節装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、穀類又は玉葱や人参及び大根等根茎作物を圃場から収穫する穀類又は根茎収穫機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のものは、根茎作物の茎葉部を掬い上げ分け整える分草装置を備え、該分草装置等前処理部の高さを調整する調節装置を備えた玉葱収穫機において、上下調節可能に取り付けたゲ−ジホイルが特開平9−266716に実施例として開示されたものが知られている。
【0003】ところが、この種の収穫機では収穫物の茎葉部を掬い上げ分け整える分草装置の引起タイン作用始端位置とゲ−ジホイルの接地位置とを略同一位置にして、上下調節操作性のみ考慮して装着されているのが一般的であり、この場合、分草装置が掬い上げようとする茎葉部をゲ−ジホイルが踏みつけたり、分草装置の上下調節により引抜き装置の地上高が変位して、作業上の不具合が生じ作業能率の低下をも誘発する問題点を潜在させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来の技術においての前記不具合を解決するためになされたもので、前処理部の高さ調節装置の機能をより有効に作用させる為に、分草装置と引抜き装置等前処理部との相対位置を明瞭にし、茎葉部の処理を円滑にして分草作用上の不具合を生じないように前処理部高さ調節装置の構成を案出した穀類又は根茎収穫機を提供する事である。
【0005】
【課題を解決するための手段】穀類又は根茎作物の茎葉部を掬い上げ分け整える分草装置を備え、該分草装置等前処理部の高さを調整する調節装置を備えた穀類又は根茎収穫機において、前処理部高さ調節装置を分草装置の側方で、分草装置の引起タイン又は突起付き無端帯が作用する始端位置より後退した位置にて高さ調節装置に装着されたゲ−ジ輪又はゲ−ジ橇が接地点を有する様にオフセットして付設する事によって、該ゲ−ジ輪又はゲ−ジ橇等の接地点と引起タイン作用始端位置との相対位置を明瞭にさせた構成にした。
【0006】更に、前記前処理部高さ調節装置に装着したゲ−ジ輪又はゲ−ジ橇等の上下調節を目的に、伸縮自在に構成した調節装置の伸縮部を構成する外筒と連結部材を介して分草装置とを固設させて、上下調節時の内筒のストロ−クを有効且つ大なる構成にした。
【0007】穀類又は根茎作物の茎葉部を掬い上げ分け整える分草装置を備え、該分草装置等前処理部の高さを調整する伸縮自在なる調節装置を備えた穀類又は根茎収穫機において、側面視にて分草装置の先端と引抜き装置の作用始端位置での垂直方向の間で、分草装置に前処理部の高さ調節装置を連結した位置構成にして、上下調節時の高さ調節装置における垂直変位量より引抜き装置の上下変位量を小さくする事によって、収穫作物の成育状態に左右される事なく、茎葉部の挟持位置の変位量が少なくなり略定位置での引抜作用が出来るので、実作業で機体の車軸を回動支点として前処理部を上下回動しながら、分草装置の先端を基準に上下調節をやっても、引抜き装置の上下変位量への影響は小さくなり、後行程への引継ぎも安定させる事ができ円滑に作業ができる。
【0008】又は、穀類又は根茎作物の茎葉部を掬い上げ分け整える分草装置を備え、該分草装置等前処理部の高さを調整する伸縮自在なる調節装置を備えた穀類又は根茎収穫機において、側面視にて引抜き装置の作用始端位置での垂直方向上方にて、前処理部の高さ調節装置と分草装置との連結位置を設けた事によって、上下調節時の高さ調節装置における垂直変位量と引抜き装置の作用始端位置での上下変位量を略同一にする事ができ、分草装置の先端を基準にした上下調節によって、引抜き装置の上下変位量も管理しやすい構成とした。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明は穀類又は根茎収穫機にて収穫作業を行う際、作物の成育状況による茎葉部の状態に適合するように分草装置を上下調節するが、特に根茎類の作付体系や種類による各種畝高さへの調整をも考慮して、適正なる上下調節を可能とする様に構成した前処理部高さ調節装置を分草装置に付設して、該調節装置と分草装置との取付位置及び取付構造について、作業上の不具合がないように案出したもので、玉葱収穫機を実施例としたものである。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照しながら説明する。図1は本発明の要部に係わる分草装置側面図で、前処理部高さ調節装置に装着したゲ−ジ輪と分草装置との側面相対位置及び各々の取付位置を側面視したものである。また図2は本発明の要部に係わる分草装置正面図でゲ−ジ輪と分草装置の相対位置を正面視したものである。図3はゲ−ジ輪を装着した調節装置の側面図である。図4は本発明に係わる実施例としての玉葱収穫機の全体側面図であり、図5は同平面図である。図6は下部搬送装置と整列搬送装置を連設した平面視図で、図7は下部搬送装置を断面にし整列搬送装置を連設した側面視図である。図8は整列搬送装置を側面視した断面図で、図9は機体側面視における切断装置の装着状況説明図である。図10は切断装置の取付け構造断面図である。
【0011】まず、実施例としての玉葱収穫機の全体構成について、図4及び図5を参照して説明すると、(1)は機体の最前部に装着されている分草装置で、左右方向の一定間隔毎に複数個設けた縦廻し形の分草体(1b)(1b)・・で構成され、該分草体(1b)は駆動スプロケットと従動プ−リに巻掛けられ周回する引起タイン(1a)付きチェンと分草体(1b)の先端に固設された分草棒(1c)及び分草板(1d)からなり、機体の進行中斜め上方(U1)へ移動される引起タイン(1a)により玉葱などの作物の茎葉部を掻き分けて引き起こすように構成されている。
【0012】各分草体(1b)の先端に固設された分草棒(1c)は斜め前方下向きへ延出されていて、該分草棒(1c)は機体の進行中、作物の茎葉部を掬い分けるものである。そして分草板(1d)がゲ−ジ輪(29)側の分草棒(1c)横方に固着され、ゲ−ジ輪(29)の前方に配設されていて、ゲ−ジ輪(29)による茎葉部の捲き込みを回避している。
【0013】(3)は突起付きベルト(4)を巻掛けて成る掻込み搬送体(3a)(3b)を左右一対に対峙構成した掻込み装置で、各突起付きベルト(4)を掻込み装置(3)の先端部外方から中央箇所へ向けて周回移動させ、続いて斜め上後方へ直線移動させることにより、分草装置(1)が引き起こした作物の茎葉部を該掻込み装置(3)の下部中央へ掻き込んで斜め上方(U2)へ押し上げるように構成されている。
【0014】(5)は無端帯搬送ベルト(6)と複数個のプ−リ(7a)(7b)を内蔵し構成された引抜き搬送体(5a)(5b)を左右一対に対峙構成した引抜き装置である。一対の無端帯搬送ベルト(6)(6)は対向して、相互の間を引抜き搬送経路(H)として茎葉部を挟持搬送するのである。
【0015】即ち、この引抜き装置(5)は掻込み装置(3)の掻き込んだ茎葉部の比較的上部を引抜き搬送経路(H)の搬送始端部で受け継ぎ、該引抜き装置(5)で挟持して斜め上後方(U3)へ搬送するが、この搬送過程で該引抜き装置(5)の下方に配設した左右一対の堀取り刃(8)(8)の振動作用によって膨軟になった畝面から作物を機体の前進に伴い引抜き、後方斜め上方に搬送するように構成されている。
【0016】引抜き装置(5)の下方には下部搬送装置(9)が設けてあり、該下部搬送装置(9)は図4及び図6に示すように左右一対の下部搬送体(9a)(9b)からなり、該一対の下部搬送体(9a)(9b)の前後傾斜は引抜き装置(5)のそれよりも緩やかにしてある。左右下部搬送体(9a)(9b)は前後一対のプ−リ(11)(12)に各々下部搬送ベルト(13)(13)を巻掛けて形成し、これら下部搬送ベルト(13)(13)は互いに対向し、相互の間を茎葉部の下部搬送経路(K)として茎葉部を挟持搬送するのである。そして前処理部は車軸(A)を回動支点として、一体的に上下回動自在に構成されている。
【0017】図4や図6及び図7に示す様に引抜き装置(5)の下方で、しかも下部搬送装置(9)の終端側の位置には整列搬送装置(15)が連設されている。該整列搬送装置(15)の構成は、図8に示す様に駆動プ−リ(16)と従動プ−リ(17)に無端状の搬送ベルト(18)を巻掛け、図7に示す様に始端側を高く終端側を低く傾斜させ、更に平面部を前傾した状態で斜設し、下部搬送装置(9)に連設した伝動部(19)を介して整列搬送駆動軸(34)に軸着した駆動プ−リ(16)を回転させ、搬送ベルト(18)の下側部(18a)を後方下向きに周回させ、作物を搬送放出するように形成してある。
【0018】また、図6や図7に示す様に下部搬送装置(9)の終端部に継送装置(20)が設けてある。該継送装置(20)は下部搬送装置(9)の後部左側のプ−リ(12)と一体の回転中心軸(21)にスタ−ホイ−ル(22)を軸着すると共に、下部搬送装置(9)の後部左側のプ−リ(12)の下方に回転中心軸(21)に軸着された案内ロ−ラ(23)を設けた構成にしてある。
【0019】尚、整列搬送装置(15)の一部をなす2本の案内棒(24a)(24b)は下部搬送装置(9)の搬送経路(k)に関連させて配置するとともに搬送ベルト(18)の下側の左右方向に対向するように案内棒調節ボルト(24c)を介して螺着されていて、該案内棒調節ボルト(24c)を外すことにより着脱自在に構成され、不要な場合は取外しが可能である。尚、案内棒(24a)には玉部を漸次持ち上げ、玉部の姿勢を横向きにする樹脂製誘導板(24)が固着してある。
【0020】図4や図5及び図9に示すように、(26)(26)は機体に装着された2個構成の走行車輪で、(27)は引抜き装置(5)を駆動する駆動軸を軸支した駆動ケ−スであり、(29)は機体の前部を適当高さに保持する為のゲ−ジ輪で、(30)は該ゲ−ジ輪(29)を機体に対し上下変位させる為のゲ−ジ輪調節ハンドルである。
【0021】更に、本発明の要部に係わる構成を図1〜図3を参照しながら詳述すると、分草装置(1)は複数個の縦廻し分草体(1b)(1b)・・で構成されているが、各分草体(1b)(1b)・・の駆動系は一本の引起駆動軸に集約され伝動筒(2)に内蔵されていて、分草装置(1)は該伝動筒(2)を連設した主伝動ケ−スを介して車軸(A)支点に上下回動自在に取り付けてある。一方、伸縮可能に構成した前処理部高さ調節装置(37)を分草装置(1)に固設した取付フレ−ム(25)に外筒(42b)と連結板(42d)を介して付設固着して、ゲ−ジ輪調節ハンドル(30)により任意に機体前部に装着した分草装置(1)の地上高を適正なる高さに調節する事が出来る。
【0022】本発明は分草装置(1)と前処理部高さ調節装置(37)との取付相対位置及び取付方法を工夫したもので、図1に示した様に前処理部高さ調節装置(37)を分草装置(1)の側方で、分草装置(1)の引起タイン(1a)が作用する始端位置より後退させた位置にオフセットして付設し、ゲ−ジ輪(29)の接地点(ロ)を引起タイン(1a)の作用始端位置より後方に置いた構成にした。
【0023】更に、取付方法はゲ−ジ輪(29)の接地点(ロ)を支点として、上下調節する前処理部高さ調節装置(37)の伸縮部である支持筒(42)の外筒(42b)と分草装置(1)に固着された取付フレ−ム(25)を連結板(42d)及び取付金(42e)によって連結固着する事により、内筒(42a)の作動ストロ−クを有効に活用する事ができる様にした。
【0024】前記取付フレ−ム(25)は取付フレ−ム体(25a)と該取付フレ−ム体(25a)に固着された取付フレ−ム板(25b)及び固定金下(25c)によって一体的に構成され、その上端を分草装置駆動体(45)の一方側端部に固定金上(25d)と固定金下(25c)とで挟着しボルトで締着され、下端を取付フレ−ム板(25b)でゲ−ジ輪(29)側の分草体(1b)にボルトで締着して分草装置(1)と一体構造にしてある。
【0025】該取付フレ−ム(25)の取付フレ−ム体(25a)部に取付金(42e)を固着して連結板(42d)を介して分草装置(1)に前処理部高さ調節装置(37)が取り付けられている。尚、別案としてゲ−ジ輪(29)の代わりにゲ−ジ橇を装着しても同様の効果を得る事ができるのである。
【0026】また、側面視にて分草装置(1)の先端と引抜き装置(5)の作用始端位置での垂直方向(イ)の間で、分草装置(1)に前処理部高さ調節装置(37)を連結するように連結箇所を設定したので、車軸(A)を支点として回動する前処理部を上下調節する時、高さ調節装置(37)における垂直変位量より引抜き装置(5)の上下変位量が小さくなり、実作業で分草装置(1)の先端を基準に上下調節をやっても、引抜き装置(5)の上下変位量への影響を小さくする事ができるので、収穫作物の成育状態に左右されることなく、略定位置で茎葉部を挟持し引抜作用を行い、後行程での作業を安定した円滑なものにした。
【0027】加えて、側面視にて引抜き装置(5)の作用始端位置での垂直方向(イ)上方にて、前処理部高さ調節装置(37)と分草装置(1)との連結位置を設定する事によって、上下調節時の高さ調節装置(37)における垂直変位量と引抜き装置(5)の上下変位量を略同一にする事ができ、分草装置(1)の高さ調節により引抜き装置(5)の上下変位量も管理できる構成も追記するものである。
【0028】前記前処理部高さ調節装置(37)の構造を図3を参照しながら詳述すると、ゲ−ジ輪調節ハンドル(30)の先端に連設したベベルケ−ス(38)に内蔵された一対のベベルギヤを介して継手軸(41)と螺子軸(43)がピン(40)で接合され、ベベルケ−ス(38)から螺子軸(43)が突出した構成とし、該螺子軸(43)を支持筒(42)を構成する外筒(42b)に挿着し、外筒取付金(39)にてベベルケ−ス(38)に固着している。一方、同じく支持筒(42)を構成する内筒(42a)には螺子コマ(44)か固着されていて、螺子軸(43)に螺子コマ(44)を螺合させる事によって、調節ハンドル(30)を操作するとベベルギヤから螺子軸(43)に伝導された回転運動が直線運動に変換され、支持筒(42)は伸縮するのである。
【0029】内筒(42a)と外筒(42b)の挿着重合により構成された支持筒(42)は、内筒(42a)の先端にア−ム(42c)を溶着し、該ア−ム(42c)にゲ−ジ輪(29)が軸着されていて、該ゲ−ジ輪(29)は機体前部の保持点となり支持筒(42)の伸縮作用時の支点となる。尚、別案としてゲ−ジ輪(29)の代わりに橇を軸着しても同様である。
【0030】引抜き装置(5)と下部搬送装置(9)の間には図5と図9に示す様に切断装置(14)が設けてあり、該切断装置(14)は高さ位置を変更調整自在に装設され、茎葉部の切断位置を無段階で任意に変更調整する事が出来る。
【0031】即ち、図10に示すように、機体に固設した支持板(14a)に断面がコ字形をした案内板(14b)をボルトで固定し、該案内板(14b)の略中央部に長孔を形成し、一方では切断装置(14)に取付部として鍔部(14c)を設けて、該鍔部を案内板(14b)の長孔に嵌合させ、長孔の長さ内で任意の位置で角付きナット(14p)で締結固定するように形成してある。又、図10に示すように駆動軸(14d)と切断装置(14)の入力軸(14e)の各々に自在継ぎ手(14f)(14f)の一端部を結合させ、該自在継ぎ手(14f)(14f)の他端部間を伝動軸(14g)で結合する。この際、伝動軸(14g)はスプライン嵌合(S)により伸縮自在になっている。そして、伝動軸(14g)は塩ビ管などの剛性管(14h)で被い、該剛性管(14h)の各端部と伝動ケ−ス(14j)の側面及び切断装置(14)のフレ−ム(14k)とは軟質樹脂やゴム材等の撓曲自在管(14n)で結合する。
【0032】エンジン(E)に直結した走行伝動装置(33)の前部に連設された出力ケ−スには出力軸が内蔵され、該出力軸に連動し駆動ケ−ス(27)に内蔵された引抜き装置(5)の駆動軸は、左右上プ−リ(7a)(7a)を介して引抜き装置(5)を駆動し、引抜き装置(5)の左右下プ−リ(7b)(7b)のプ−リ軸に連結された左右チェン伝動部(28)(28)を介して左右一対の掻込み装置(3)の駆動と同じく対を成す下部搬送装置(9)の駆動に分岐し、図6に示す様に該下部搬送装置(9)の終端部より突出した伝動部(19)を形成する伝動ケ−ス(19a)に内蔵された伝動中継軸(10)から中間軸(19b)及び複数個のベベルギヤを介して整列搬送駆動軸(34)により整列搬送装置(15)を駆動するように構成されている。整列搬送装置(15)の仕組構成は伝動部品を含めて、整列搬送装置(15)として独立した構成となり仕組みで機体から着脱自在になっている。(31)は操縦ハンドルであり、(32)は左側の引抜き搬送体(5a)の上端内方から円弧方向の外側へ移送可能とした茎葉排出装置である。
【0033】更に詳細を図6から図8を参照して記述すると、下部搬送装置(9)の左右一対を成す下部搬送体(9a)(9b)の前プ−リ(11)(11)は入力された動力を下部搬送ベルト(13)(13)を介して後プ−リ(12)(12)に伝動し、そこで右側下部搬送体(9b)の後プ−リ(12)を軸着した伝動中継軸(10)は中間軸(19b)とベベルギヤを介して結合し、同じくベベルギヤを介して中間軸(19b)は整列搬送装置(15)の駆動軸(34)と結合して、該駆動軸(34)に軸着した駆動プ−リ(16)によって、従動プ−リ(17)との間に巻掛けた搬送ベルト(18)が駆動されるように構成されている。
【0034】そこで、伝動中継軸(10)と中間軸(19b)及びベベルギヤを内蔵した伝動ケ−ス(19a)と整列搬送駆動軸(34)を内蔵し整列搬送装置(15)仕組みの一端を構成する連結ケ−ス(35)を嵌合させ、セットボルト(36)で固定すると、機体に整列搬送装置(15)仕組を装着した状態になり、逆にセットボルト(36)を緩めるだけで、整列搬送装置(15)を仕組みで取り外す事が出来るようになっている。
【0035】以下、上記の様に構成した玉葱収穫機で玉葱を収穫する際の作動を説明する。図4に示す様に畝(W)に沿わせて機体を走行させると、畝面に育成されている玉葱の茎葉部を分草棒(1c)が掬い上げるが、この時、分草装置(1)の地上高を適正なる高さに調節する為に、調節ハンドル(30)を廻して、ゲ−ジ輪(29)を支点に高さ調節装置(37)の伸縮調整をやり、玉葱の成育状況や茎葉部の状態及び畝高さに適合させて分草装置(1)の地上高を調節し、該分草装置(1)の作動により引起タイン(1a)が斜め上方(U1)へ移動し茎葉部を掻き分け引起していき、掻込み装置(3)に受け継ぐ、引続き突起付きベルト(4)が斜め上後方(U2)へ移動しながら茎葉部を引抜き装置(5)の始端部に掻き込んでいくが、この行程に合わせて掘取り刃(8)(8)は畝面を適正に調整された深さで膨軟にすると同時に引抜き装置(5)は茎葉部の比較的上部を挟持して玉葱を引抜き、後方の斜め上方(U3)へ搬送する。
【0036】こうして搬送される玉葱の茎葉部は下部搬送装置(9)の搬送始端部に供給され、この後は下部搬送ベルト(13)(13)がこの茎葉部の下部を挟持し、略水平方向の後部へ搬送するのである。
【0037】引抜き装置(5)と下部搬送装置(9)とによる搬送中、引抜き装置(5)は茎葉部を上方へ引張し、一方では下部搬送装置(9)が下部搬送ベルト(13)(13)を介して玉部を係止してその上昇を阻止する。従って、下部搬送ベルト(13)(13)は茎葉部の首部を挟持しつつ後方へ移動させ、また引抜き装置(5)は下部搬送装置(9)との間に位置した茎葉部に引上げ力を付与してこれを緊張状態にするのである。
【0038】こうして下部搬送装置(9)等による茎葉部の搬送が進行すると、この搬送過程で、切断装置(14)の切刃(14r)が茎葉部を一定高さに調節した位置で切断し、このように処理された玉葱はやがて継送装置(20)に達する。
【0039】該継送装置(20)に達した茎葉部は下部搬送装置(9)の搬送終端部に達する前に図6〜図7に示す左側の下部搬送ベルト(13)若しくは案内棒(24a)(24b)の前端部と整列搬送装置(15)の搬送ベルト(18)とで挟持されて後方へ搬送され、この搬送過程で茎葉部にスタ−ホイ−ル(22)による係止搬送作用が及ぶと共に玉部に案内ロ−ラ(23)による案内作用がおよび、茎葉部はスタ−ホイ−ル(22)の外周の円弧に沿って周回し左側後方へ移動される、一方玉部は案内ロ−ラ(23)の周面に接して後方へ円滑に移動される為、玉葱は確実に横倒し姿勢となされる。
【0040】こうして横倒しにされた茎葉部が、図6及び図7に示す整列搬送装置(15)の始端部で搬送ベルト(18)と2本の案内棒調節ボルト(24c)(24c)で調節可能に螺着した案内棒(24a)(24b)とで挟持された後は、案内棒(24a)(24b)に対して上側に位置する搬送ベルト(18)が茎葉部を案内棒(24a)(24b)側に上方から押さえながら、互いに協働して茎葉部を後方の斜め下方へ搬送するのである。この搬送中、玉部は茎葉部で吊り下げられた状態となりながら、その側部を樹脂製誘導板(24)に誘導されて少しづつ右側へ押されて漸次上昇されるようになる。
【0041】こうして玉部が整列搬送装置(15)の終端部に達した時、茎葉部の倒れ姿勢は変化しなくてもその首部の折れ曲がりは緩和された状態となり、玉葱は全体的に横倒し姿勢となって、この姿勢のまま放出され畝面上に落下する。
【0042】このような作動は機体の進行中に引き抜かれた各玉葱について連続的に行われるのであり、収穫された玉葱は機体の走行後の畝面上に一定の横倒し姿勢となって整列される。
【0043】また切断装置(14)で切り離された茎葉部の先部は、引抜き装置(5)により更に上方へ搬送された後、茎葉排出装置(32)により横方へ搬送され、機体側方へ落下される。
【0044】一方、収穫作業体系では茎葉部を出来るだけ残さないように首部で切断する必要がある場合、切断装置(14)の高さを調節して茎葉部の首部で切断するのであるが、図10を参考に詳述すると、角付ナット(14p)を緩め案内板(14b)の長穴に沿って切断装置(14)の本体を下方へ変位させて希望する切断位置に調節して、再び角付ナット(14p)と本体の鍔部(14c)とで案内板(14b)に締結固定する。この際、伝動軸(14g)はスプライン嵌合(S)部で長さを調整し、また自在継ぎ手(14f)や撓曲自在管(14h)が適当に屈折して円滑に操作され、伝動上も無理なく切刃(14r)が作動される。
【0045】この様な収穫作業体系では、下部搬送装置(9)の挟持部分を残して茎葉部は首部で切断されるので、玉部の向きを揃える必要がなく整列搬送装置(15)は無用となるばかりでなく、茎葉部を切断された玉部は整列搬送装置(15)に挟持されずに搬送ベルト(18)との不規則な接触作動が障害となって、玉部の放出位置が乱れ、後の収集作業上不具合を生じるので、整列搬送装置(15)は取り外せる様に構成されていて、この時は案内棒(24a)及び(24b)も案内棒調節ボルト(24c)を緩めて取り外せる様になっている。
【0046】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に記述されるような効果を奏する。
【0047】穀類又は根茎作物の茎葉部を掬い上げ分け整える分草装置を備え、該分草装置等前処理部の高さを調整する調節装置を備えた穀類又は根茎収穫機において、前記高さ調節装置を分草装置の側方で、分草装置の引起タイン又は突起付き無端帯が作用する始端位置より後退した位置にて高さ調節装置又は該高さ調節装置に装着されたゲ−ジ体が接地点を有する様にオフセットして付設したので、平坦な圃場や各種高さの畝に対して、機体前部に配設された分草装置等前処理部の先端の見通しがよくなり、茎葉部の状態に適合させた高さ調整を容易にすると同時に、ゲ−ジ体による茎葉部の踏みつけを回避し、適宜効果的な上下調節を可能とし調節ハンドルの操作を楽にする事ができるのである。
【0048】穀類又は根茎作物の茎葉部を掬い上げ分け整える分草装置を備え、該分草装置等前処理部の高さを調整する伸縮自在なる調節装置を備えた穀類又は根茎収穫機において、前記前処理部高さ調節装置に装着したゲ−ジ体の上下調節を目的に、伸縮自在に構成した調節装置の伸縮部を構成する外筒と分草装置とを連結部材にて固設させたので、上下調節時の内筒のストロ−クを最大限有効活用する事が出来るので、平坦な圃場にも各種高さの畝に対しても適用性を広くすることが可能である。
【0049】穀類又は根茎作物の茎葉部を掬い上げ分け整える分草装置を備え、該分草装置等前処理部の高さを調整する伸縮自在なる調節装置を備えた穀類又は根茎収穫機において、側面視にて分草装置の先端と引抜き装置の作用始端位置での垂直方向の間で、分草装置に前処理部高さ調節装置を連結するように連結箇所を設定したので、車軸を支点として回動する前処理部を上下調節する時、高さ調節装置における垂直変位量より引抜き装置の上下変位量が小さくなり、実作業で分草装置の先端を基準に上下調節をやっても、引抜き装置の上下変位量への影響を小さくする事ができるので、収穫作物の成育状態に左右されることなく、略定位置で茎葉部を挟持し引抜作用を行い、後行程での作業を安定した円滑なものにし能率向上がはかれる。
【0050】穀類又は根茎作物の茎葉部を掬い上げ分け整える分草装置を備え、該分草装置等前処理部の高さを調整する伸縮自在なる調節装置を備えた穀類又は根茎収穫機において、側面視にて引抜き装置の作用始端位置での垂直方向上方にて、前処理部高さ調節装置と分草装置との連結位置を設定する事によって、上下調節時の高さ調節装置における垂直変位量と引抜き装置の上下変位量を略同一にする事ができ、分草装置の高さ調節により引抜き装置の上下変位量も管理でき、分草装置の高さ調節と引抜き装置の作用始端位置の調和によって作業の安定性を拡大する事ができるのである。
【出願人】 【識別番号】000005164
【氏名又は名称】セイレイ工業株式会社
【出願日】 平成10年4月20日(1998.4.20)
【代理人】 【識別番号】100062270
【弁理士】
【氏名又は名称】藤原 忠治
【公開番号】 特開2001−178228(P2001−178228A)
【公開日】 平成13年7月3日(2001.7.3)
【出願番号】 特願2000−357946(P2000−357946)