| 【発明の名称】 |
自走式茶刈機 |
| 【発明者】 |
【氏名】川口 ▲きよ▼久
【氏名】斉藤 広志
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| 【要約】 |
【課題】従来のような、列状の茶畝を跨ぎ、該茶畝の両側畝間を自走する左右の走行装置を有する本体に、茶刈装置を吊設した自走式茶刈機においては、本体に対する茶刈装置の配置位置を適正化できずに、走行中の茶刈装置の揺動を十分に抑制できないため、目的とする茶葉のみを精度良く摘採できない、という問題があった。また、茶刈装置の位置・姿勢制御が不十分であり、適切な茶刈条件を確保できない、という問題もあった。
【解決手段】茶刈装置5の吊設位置を本体の略中央部に設定すると共に、茶刈装置5の位置や姿勢を自在に調節可能な構成とした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 列状の茶畝を跨ぎ、該茶畝の両側畝間を自走する左右の走行装置を有する本体に、茶刈装置を吊設した自走式茶刈機において、茶刈装置の吊設位置を本体の略中央部に設定したことを特徴とする自走式茶刈機。 【請求項2】 列状の茶畝を跨ぎ、該茶畝の両側畝間を自走する左右の走行装置を有する本体に、茶刈装置を吊設すると共に、前記走行装置の前後には走行操作や刈取操作等を行う操作部を配設した自走式茶刈機において、該操作部を本体内側に収納可能な構成としたことを特徴とする自走式茶刈機。 【請求項3】 列状の茶畝を跨ぎ、該茶畝の両側畝間を自走する左右の走行装置を有する本体と、茶刈装置を取り付ける装着部と、該装着部を前記本体に支持する支持部とからなる自走式茶刈機において、該支持部への前記装着部の連結位置を本体の略中央部に設定したことを特徴とする自走式茶刈機。 【請求項4】 列状の茶畝を跨ぎ、該茶畝の両側畝間を自走する左右の走行装置を有する本体と、茶刈装置を取り付ける装着部と、該装着部を前記本体に支持する支持部とからなる自走式茶刈機において、該支持部への前記装着部の連結位置を本体の略中央部に設定すると共に、前記茶刈装置の位置や姿勢を自在に調節可能な構成としたことを特徴とする自走式茶刈機。 【請求項5】 前記支持部には、本体に対して支持部の左右動が可能な左右位置調節機構と、支持部を上下動する高さ調節機構と、支持部を中心にして茶刈装置を水平回動する水平角度調節機構とを設けると共に、前記装着部には、支持部に対して茶刈装置の左右動が可能な左右位置微調節機構と、茶刈装置を上下傾動する傾斜角調節機構と、茶刈装置を前後傾動する前後傾斜角調節機構とを設けたことを特徴とする請求項4記載の自走式茶刈機。 【請求項6】 前記高さ調節機構は、回動可能な複数のスプロケットと、該スプロケットに捲回されたチェーンと、該チェーンを上下方向に延出し、その延出端を上部と下部に連結固定した昇降フレームとから構成したことを特徴とする請求項5記載の自走式茶刈機。 【請求項7】 前記傾斜角調節機構は、前記支持部から左右に離間して配設すると共に、前記茶刈装置の畝間側を係止した正面視で菱形状の平行クランク機構と、該平行クランク機構の対向する連結部対の間隔を変更する伸縮機構とから構成し、該伸縮機構においては、回転駆動装置から延出した螺子シャフトを前記連結部対に連通し、該連結部対のうち、機体外側の連結部には螺子シャフトの延出端を回動可能突出不能に嵌合し、機体内側の連結部には螺孔を設け、該螺孔に前記螺子シャフトの途中部を螺挿させたことを特徴とする請求項5記載の自走式茶刈機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、茶畝を跨いで移動しながら茶刈作業を行う自走式茶刈機に関する。 【0002】 【従来の技術】従来から、列状の茶畝を跨ぎ、該茶畝の両側畝間を自走する左右の走行装置を有する本体に、茶刈装置を吊設した自走式茶刈機は知られている。そして、このような自走式茶刈機により茶葉を摘採する茶畝の畝幅は、標準寸法通りのものは少なく、ある範囲内で変化している場合が多いのが現状である。また、走行装置が走行する畝間は、両側が必ずしも同一水平面上にあるわけではなく、自走式茶刈機の進行方向に対して前後又は左右に傾斜していることがあり、このような畝間を走行すると、本体が前後左右に揺動し、該本体に吊設された茶刈装置も揺動するため、茶葉を適正に摘採することができない場合があった。 【0003】そこで、このような不具合を解消するために、従来の自走式茶刈機においては、左右の走行装置間の間隔を変えて機幅を畝幅と一致させる機幅調節機構や、本体に対する茶刈装置の高さや傾斜角を適正化が可能な各種調節機構が設けられ、畝幅の変動や揺動による悪影響をできるだけ軽減するようにしていた。一方、これらの機幅の調節、茶刈装置の高さや傾斜角の調節、走行操作、茶刈操作等の操作部は、左右いずれかの前記走行装置近傍に付設されており、該操作部に設けたスイッチ・レバー類により操作するようにしていた。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の自走式茶刈機のように、機幅や茶刈装置の高さ・傾斜角を調節するだけでは、本体に対する茶刈装置の配置位置を適正化できず、走行中の茶刈装置の揺動を十分に抑制できないため、目的とする茶葉のみを精度良く摘採することができない、という問題があった。 【0005】また、茶刈装置の位置・姿勢制御が、高さ・傾斜角だけでは、畝間に近い茶畝の裾の部分に茶刈装置の刈刃を適切にうまく当てることができずに刈残りが発生しやすい、という問題があった。さらに、前記のように畝幅が異なると、茶畝の上面形状も変化し、茶刈装置の刈刃、あるいは茶刈装置全体をも頻繁に取り替える必要が生じるため、交換作業に時間がかかるばかりでなく、予備品コストも増加する、という問題があった。 【0006】また、茶刈装置の高さ調節は、一般に機体フレームの上に配設した油圧式やネジ式の門柱型の昇降装置によって行われ、該門柱型昇降装置は、昇降部材を完全に収納した状態であっても、機体フレーム上方に大きく突出したままであるため、運搬車などで移送する際には高さ制限にかかる場合がある、という問題があった。さらに、前記操作部についても、固定式である上に刈取作業時の使い勝手を中心に設計されているため、例えば、道幅が狭くて小型の運搬車を使用せざるを得ない場合に、この操作部が運搬車からはみ出して移送の邪魔となったり、車庫に保管する場合に、操作部の分だけ余分なスペースが必要となる、という問題があった。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。すなわち、請求項1においては、列状の茶畝を跨ぎ、該茶畝の両側畝間を自走する左右の走行装置を有する本体に、茶刈装置を吊設した自走式茶刈機において、茶刈装置の吊設位置を本体の略中央部に設定したものである。 【0008】請求項2においては、列状の茶畝を跨ぎ、該茶畝の両側畝間を自走する左右の走行装置を有する本体に、茶刈装置を吊設すると共に、前記走行装置の前後には走行操作や刈取操作等を行う操作部を配設した自走式茶刈機において、該操作部を本体内側に収納可能な構成としたものである。 【0009】請求項3においては、列状の茶畝を跨ぎ、該茶畝の両側畝間を自走する左右の走行装置を有する本体と、茶刈装置を取り付ける装着部と、該装着部を前記本体に支持する支持部とからなる自走式茶刈機において、該支持部への前記装着部の連結位置を本体の略中央部に設定したものである。 【0010】請求項4においては、列状の茶畝を跨ぎ、該茶畝の両側畝間を自走する左右の走行装置を有する本体と、茶刈装置を取り付ける装着部と、該装着部を前記本体に支持する支持部とからなる自走式茶刈機において、該支持部への前記装着部の連結位置を本体の略中央部に設定すると共に、前記茶刈装置の位置や姿勢を自在に調節可能な構成としたものである。 【0011】請求項5においては、請求項4記載の支持部には、本体に対して支持部の左右動が可能な左右位置調節機構と、支持部を上下動する高さ調節機構と、支持部を中心にして茶刈装置を水平回動する水平角度調節機構とを設けると共に、前記装着部には、支持部に対して茶刈装置の左右動が可能な左右位置微調節機構と、茶刈装置を上下傾動する傾斜角調節機構と、茶刈装置を前後傾動する前後傾斜角調節機構とを設けたものである。 【0012】請求項6においては、請求項5記載の高さ調節機構は、回動可能な複数のスプロケットと、該スプロケットに捲回されたチェーンと、該チェーンを上下方向に延出し、その延出端を上部と下部に連結固定した昇降フレームとから構成したものである。 【0013】請求項7においては、請求項5記載の傾斜角調節機構は、前記支持部から左右に離間して配設すると共に、前記茶刈装置の畝間側を係止した正面視で菱形状の平行クランク機構と、該平行クランク機構の対向する連結部対の間隔を変更する伸縮機構とから構成し、該伸縮機構においては、回転駆動装置から延出した螺子シャフトを前記連結部対に連通し、該連結部対のうち、機体外側の連結部には螺子シャフトの延出端を回動可能突出不能に嵌合し、機体内側の連結部には螺孔を設け、該螺孔に前記螺子シャフトの途中部を螺挿させたものである。 【0014】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付の図面を用いて説明する。図1は本発明の自走式茶刈機の全体正面図、図2は同じく側面図、図3は前部動力伝達系を示す斜視図、図4は後部動力伝達系を示す斜視図、図5は茶刈装置の全体斜視図、図6は操作部の正面図、図7は同じく左側斜視図、図8は操作部の収納構造を示す斜視図、図9は本体上部の斜視図、図10は左右位置調整機構の斜視図、図11は同じく斜視図、図12は高さ調節機構の斜視図、図13は高さ調節機構の昇降動作の説明図、図14は水平角度調節機構の下方からの斜視図、図15は同じく上方からの斜視図、図16は左右位置微調節機構の斜視図、図17は傾斜角調節機構の斜視図、図18は前後傾斜角調節機構の内側装着部の斜視図、図19は同じく外側装着部の斜視図である。 【0015】まず、本発明に係わる自走式茶刈機の全体構成について、図1乃至図6、図9により説明する。図1、図9に示すように、左右の走行装置2L・2Rによって前後の門型フレーム17・18が走行可能に支持され、該門型フレーム17・18の左右両側は、左右のサイドフレーム16a・16bによって前後に連結されている。そして、前記門型フレーム17・18は略中央部で左右に2分割されており、左方には、前記左側走行装置2Lに下端が固定された固定側フレーム17b・18bが配設され、右方には、該固定側フレーム17b・18bに上部が内挿され下端が右側走行装置2Rに固定されたスライド側フレーム17a・18aが配設され、該スライド側フレーム17a・18aを前後に連結する前記右側サイドフレーム16bの内壁にはアーム20の先端が固定されている。 【0016】該アーム20の基部は、前記固定側フレーム17b・18b上部に固設された架台11側面に摺動可能に支持され、このアーム20を伸縮させることによって走行装置2L・2R間の間隔を自在に調節できるようにしている。また、この架台11には、本発明に係わる支持部3が左右動可能に配設され、該支持部3には装着部4を介して、茶刈装置5が位置・姿勢を自在に調節可能に配置されている。 【0017】図1、図5に示すように、該茶刈装置5は、長さ方向に湾曲した機体ケース21を有し、該機体ケース21の一側上には刈取エンジン22と送風機23が同軸かつ一体的に搭載され、該送風機23の下方には刈刃駆動ケース24が設けられ、該刈刃駆動ケース24から機体ケース21の前縁部に沿ってはバリカン式の刈刃25が配設されている。前記送風機23の吹出口と連通する送風管26は、刈刃25の斜め前上方に沿って配設されると共に、送風管26には刈刃25の方向に多数の排風口27が所定の間隔で並設されている。 【0018】すなわち、このような茶刈装置5を茶畝6の片面側上を移動させながら前記刈取エンジン22を駆動させると、送風機23及び刈刃25が作動して往復動する刈刃25によって茶葉7が刈り取られ、この刈り取られた茶葉7は、送風機23で起風された風が送風管26を経て排風口27から吹き出されることにより、後方に吹き飛ばされて茶葉収容袋28に収容される構成となっている。 【0019】また、図2に示すように、前記走行装置2L・2Rには、前後部に誘導輪30、駆動輪29とが配設され、該駆動輪29と誘導輪30との間にはクローラ32が捲回され、該クローラ32は、複数の転輪31・31・・によって走行装置2L・2Rに回動可能に張設されている。 【0020】そして、図1乃至図4、図6、図9に示すように、前記本体1の左後部上方には、エンジン33が搭載され、該エンジン33の出力軸には出力プーリ34が固設されると共に、エンジン33に隣接して設けられたミッションケース35の入力軸にも入力プーリ36が固設され、該入力プーリ36と前記出力プーリ34との間にはベルト37が捲回されている。 【0021】前記ミッションケース35の出力軸には、出力プーリ39、走行動力伝達軸38、及び図示せぬスプロケットが固設され、該スプロケットは、左側走行伝達ケース44内の図示せぬチェーンを介して、前記駆動輪29と同軸上のスプロケットと連結されており、前記エンジン33の動力がミッションケース35内で変速されて前記左側走行装置2Lに伝達されるようにしている。 【0022】また、前記走行動力伝達軸38は、右方に延出されて、右側サイドフレーム16b側面に固設された右側走行伝達ケース45上部に内挿され、その延出端には図示せぬスプロケットが固設されており、該スプロケットに伝達された動力は、前記左側走行装置2Lの場合と同様に、右側走行伝達ケース45内の図示せぬチェーン、スプロケット、及び駆動輪を介して、右側走行装置2Rに伝達されるようにしている。 【0023】すなわち、走行操作や刈取操作を行う操作部13に設けた主変速レバー46・副変速レバー47を操作することにより、ミッションケース35内で変速及び回転方向の切り換えを行い、左右の走行装置2L・2Rの変速や前後進を行うようにしている。また、一つの茶畝での刈取作業が終わり隣接する茶畝に移動するために、自走式茶刈機を枕地で旋回させる場合などには、操作部13の左右のサイドクラッチレバー48・49を操作することにより、ミッションケース35内の旋回側の走行装置のクラッチを切断してクローラの回動を停止し、他側の走行装置のクラッチはそのままでクローラを回動させて、機体を旋回できるようにしている。 【0024】さらに、前記出力プーリ39は、前方に配設された駆動プーリ43との間でベルト40により捲回され、該ベルト40は、両プーリ39・43間に配設したテンションプーリ41・42によって張設されている。そして、前記駆動プーリ43は、アーム支持フレーム51に内装された図示せぬネジ棒の基部に固設され、該ネジ棒は、内面に雌ねじが螺刻された前記アーム20に螺挿されている。 【0025】すなわち、走行しながら前記操作部13に設けた機幅調節レバー50を操作すると、図示せぬリンク機構を介して前記テンションプーリ41・42がベルト40に押しつけられ、該ベルト40が緊張されて両プーリ39・43間が連結状態となり、出力プーリ39の回転力が駆動プーリ43に伝達される。該駆動プーリ43により前記ネジ棒が回動されると、該ネジ棒が螺挿された前記アーム20が伸縮されて、走行装置2L・2R間の間隔を自在に調節できるようにしている。なお、このような機幅調節機構においては、機体の前後進の切替で前記出力プーリ39の回転方向を変え、ベルト40・駆動プーリ43を介して連動されるネジ棒の回転方向も変えることにより、アーム20の伸び縮みを制御できるようにしている。 【0026】以上のような構成において、前記操作部13の各レバーを操作することにより、畝幅に適した機幅に本体1を変更し、その上で走行装置2L・2Rを前進させて、本体1に配設した茶刈装置5を茶畝6の一方の片面側上を移動させて、前記刈刃25により茶葉7を刈り取る。そして、茶畝端にまできたら、後述する水平角度調節機構によって茶刈装置5のみを180度回動させた後、走行装置2L・2Rを後進させて、他方の片面側に残った茶葉7を刈り取るようにしている。 【0027】次に、本発明に係わる茶刈装置5の配置構成について、図1、図2により説明する。前記装着部4は本体1下方の略中央位置において支持部3に連結されており、該装着部4に取り付けた茶刈装置5も本体1の略中央部で吊設される構成となっている。すなわち、縦揺れや横揺れを受けた物体は物体の中央部を中心にして揺動するため、中央部そのものの揺れは小さく、従って、本発明に係わる自走式茶刈機では、本体1の略中央部に吊設することにより、茶刈装置5の揺動を極力小さくすることができるようにしている。 【0028】次に、このように茶刈装置5を本体1の略中央部に吊設して揺動を抑制し、かつ茶畝6表面への刈刃25の当たりを適正化するために必要な、本発明に係わる茶刈装置5の各位置・姿勢制御機構について説明する。まず、左右位置調節機構52について、図1、図9乃至図11により説明する。前記架台11上には、前記支持部3上部を形成する移動台19が載置され、該移動台19に設けたガイド19aは、架台11に横設されるガイドバー60a・60bに摺動可能に外嵌されると共に、架台11からはゲージ19bが延出されている。一方、架台11の側方には左右動レバー58が配置され、該左右動レバー58の前端は前部の固定側フレーム17bに軸支されると共に、左右動レバー58の前後途中部にはアーム61の一端が枢結され、該アーム61の他端は前記移動台19に連結されている。 【0029】このような構成よりなる左右位置調節機構52において、前記左右動レバー58の把持部58aを掴んで左右に回動させると、移動台19も左右にスライドし、下方に吊設された茶刈装置5の左右位置を前記ゲージ19bで確認しながら移動させることができ、茶刈装置5を本体1の左右略中央部に調節可能としている。なお、調節後は、ノブねじなどの固定部材59により、左右動レバー58を後部の固定側フレーム18bに固定できるようにしている。 【0030】また、高さ調節機構53について、図1、図6、図9、図12、図13により説明する。前記移動台19には、操作部13の高さ調節スイッチ67と接続された昇降モータ10とギアケース66とが載置固定され、該ギアケース66内には、前記昇降モータ10からの出力軸に固設されたウォームギア62と、該ウォームギア62と噛合するウォームホイールの枢軸と同軸上に固設したスプロケット63と、該スプロケット63とチェーン65を介して連結連動するスプロケット64とを回動可能に配設している。 【0031】そして、該スプロケット63・64にS字状に捲回された前記チェーン65の上端は、昇降フレーム8の上フレーム8aに延出固定され、チェーン65の下端は、下方の昇降ディスク9の平面視略中央位置に固定され、該昇降ディスク9の左右直径端からはサイドバー8b・8bが立設され、移動台19内を摺動可能に挿通して、前記上フレーム8aの左右両端に連結固定されている。 【0032】このような構成において、高さ調節スイッチ67を操作すると、昇降モータ10が作動してスプロケット63・64が回動され、チェーン65が上方又は下方に巻かれ、該チェーン65に連結した昇降フレーム8も昇降し、茶刈装置5の高さを走行中でも簡単に調節できるようにしている。また、この場合、従来の門柱型昇降装置とは異なり、茶刈機を運搬車などで移送する際であっても、昇降フレーム8を最下位置にまで下降させるだけで、本体1上方の突出部をほとんどなくすことができるため、高さ制限にかかることがなく、また車庫への保管も容易になるのである。 【0033】次に、水平角度調節機構54について、図1、図5、図14、図15により説明する。前記昇降ディスク9の下面には、該昇降ディスク9と同じ軸芯を中心にして回動可能な回転ディスク70が隣接され、該回転ディスク70の下方には、連結部材72・72・・を介して、後で詳述する左右位置微調節機構55が一体的に形成されており、該左右位置微調節機構55には、下方に茶刈装置5を係止する装着用フレーム71が左右にスライド可能に係合されている。 【0034】そして、上板の昇降ディスク9上面に固設した固定フレーム9aには、ノブねじ等の固定具74がばね75により下方に付勢された状態で配設され、該固定具74下部は、直下の昇降ディスク9に設けた孔を通して、互いに180度開いて回転ディスク70の対向位置に開口した係止用孔73に挿通されており、これによって上下のディスク9・70が連結固定できるようにしている。また、前記昇降ディスク9の外縁近傍には締め付け具76が配設され、上下のディスク9・70を任意角度で挟持固定できるようにしている。 【0035】このような構成において、前記締め付け具76のレバー76aを操作してディスク9・70間の挟持を解除した後、固定具74を引き上げて前記係止用孔73から脱着させた上で、前記装着用フレーム71を把持して回転させることにより、下方に茶刈装置5を係止した回転ディスク70を、昇降ディスク9に対して所定の水平角度まで回動することができる。 【0036】この際、茶刈装置5を走行方向に対して直角に配設する場合は、前記固定具74は前後の係止用孔73のうちのいずれかに固定し、また、茶刈装置5を走行方向に対して直角以外の任意の角度に配設する場合は、前記固定具74を脱着し、軽く浮かせたままで昇降ディスク9上面を滑らせ、所定の水平角度まで回動させてから前記レバー76aを操作し、締め付け具76によってディスク9・70間を挟持固定させることができる。 【0037】すなわち、茶畝の一方の片面側の刈り取りが終わり、他方の片面側の刈り取りを行う際、このような水平角度調節機構54を用いて茶刈装置5を回動させ、刈刃25の向きを180度回転した後に走行装置2L・2Rを後進させるだけで、本体1を枕地で反転させる必要もなく、簡単かつ迅速に、他方の片面側の刈り取りを行うことができる。 【0038】さらに、茶刈装置5を走行方向に対して斜めにも配設可能であるため、水平角度を微調節することにより、刈刃25が茶畝6に実際に当たる面の幅や形状を自在に変更することができ、狭い上に様々な畝幅を有する茶畝や、上面の円弧形状が異なる茶畝であっても、精度良く刈り取りを行うことができる。その結果、従来のような刈刃25、あるいは茶刈装置5全体の交換が不要となり、ひいては作業効率の向上、予備品コストの低減を図ることができるのである。 【0039】また、前記左右位置微調節機構55について、図5、図14、図16により説明する。前記回転ディスク70には、前記連結部材72・72・・等を介して保持部材80が固設され、該保持部材80には、前記装着用フレーム71上部の上部フレーム71aが左右方向にスライド可能に内挿されると共に、該上部フレーム71aの側面には、チェーン77が固設されている。そして、前記保持部材80にはラチェット式のハンドル81が枢設され、該ハンドル81の基部に設けた図示せぬ爪が、前記チェーン77に一方向でのみ係止できるようにしている。 【0040】このような構成において、前記ハンドル81の基部に設けた切換部材81aにより、前記爪の係止可能向きを変更した上で、ハンドル81を左右のいずれかに揺動することにより、クリックによって前記上部フレーム71aを左右いずれかの方向に移動させることができ、下方に茶刈装置5を係止した装着用フレーム71を所定の左右位置まで移動し左右位置を微調節することができる。 【0041】すなわち、前記左右位置調節機構52で茶刈装置5を本体1の左右略中央部に調節した後であっても、ハンドル81を操作することにより、茶畝6の状況に応じて最適な左右位置まで茶刈装置5を移動させることができるため、刈り残しなく、目的とする茶葉7のみを精度良く摘採することができるのである。なお、調節後は、上部フレーム71aを固定ネジ79によって保持部材80の側に固定できるようにしている。 【0042】次に、傾斜角調節機構56について、図5、図6、図17により説明する。前記上部フレーム71aから外方への延出端からは、正面視で菱形状の平行クランク機構からなるパンタグラフ部82が垂設され、該パンタグラフ部82の下端には、前記装着用フレーム71の下部フレーム71bを連結すると共に、連結部82a・82bの間隔を変更可能な伸縮機構を設けている。 【0043】該伸縮機構においては、傾斜角モータ83の回動軸に固設した螺子シャフト85が外方に延出され、該螺子シャフト85は前記連結部82a・82bに挿通されており、そのうちの機体外側の連結部82bには、螺子シャフト85の延出端が回動可能突出不能に嵌合され、機体内側の連結部82aには、内面に雌ねじが螺刻され、該雌ねじに前記螺子シャフト85の途中部が螺挿されている。 【0044】このような構成において、前記操作部13の傾斜角調節スイッチ68を操作するとにより、走行操作中であっても前記傾斜角モータ83が駆動されて螺子シャフト85が回動し、機体外側の連結部82bはそのままで、機体内側の連結部82aのみを前記雌ねじを介して左右に自在に移動させることができ、これによって、パンタグラフ部82の上下高さを変更し、茶刈装置5の傾斜角を調節できるようにしている。そして、前記のように螺子シャフト85は決して連結部82bより外方には突出しない構成としているため、茶刈装置5の左右位置・水平角度等を調節すべく本体1の内側で作業を行う場合であっても、螺子シャフト85の突出部が邪魔になることはなく、良好な作業性を確保できるのである。 【0045】次に、前後傾斜角調節機構57について、図5、図18、図19により説明する。前記下部フレーム71bの内側辺71cには内側装着部14を介して内側支持アーム86が係止され、下部フレーム71bの外側辺71dには外側装着部15を介して外側支持アーム87が係止され、これら内外の支持アーム86・87によって茶刈装置5が支持されるようにしている。 【0046】前記内側装着部14においては、内側辺71cの一端に、取付部材88の一端が上下回動可能に枢結され、該取付部材88の他端には、前後傾斜用長孔88aが上下に長く開口され、該前後傾斜用長孔88aには固定具92が挿通され、該固定具92によって取付部材88の他端を内側辺71cの他端に所定の高さで締結固定できるようにすると共に、該取付部材88の下辺前後には、支持ステー88c・88cが側方に突設されている。そして、該支持ステー88c・88c上には前記内側支持アーム86が載置され、該内側支持アーム86上面には押止部材89が載置され、該押止部材89の前後に横架されたガイドバー90・90は、その端部を前記取付部材88のスライド用長孔88bに昇降可能に挿通されると共に、押止部材89の前後上端と取付部材88下部との間には押止バネ91が弾装されている。 【0047】一方、外側装着部15においては、外側辺71dの一端に、取付部材93の一端が上下回動可能に枢結され、該取付部材93の他端には、前後傾斜用長孔93aが上下に長く開口され、該前後傾斜用長孔93aにはガイド部材94が挿通され、該ガイド部材94によって取付部材93の他端を外側辺71dの他端に対して上下動できるようにすると共に、取付部材93の前後下辺には、左右回動可能に連結板95が連結されている。そして、該連結板95の下辺から側方に突設された支持ステー95a上面部と、該連結板95と下部で軸支された押止部材97の下辺部との間に、前記外側支持アーム87が挟持されると共に、連結板95と押止部材97の間には板バネ96が弾装されている。 【0048】このような構成により、茶刈装置5の内外の支持アーム86・87は、装着用フレーム71の内外の側辺71c・71dに着脱自在に装着することができ、また、前記固定具92を緩めて内側支持アーム86を前後回動すると、外側支持アーム87も追従して前後回動し、所定の前後傾斜角になったところで固定具92を締め付けることにより、所定の前後傾斜角に変更できるようにしている。 【0049】以上のような各種の位置・姿勢制御機構を用いることにより、茶刈装置5を本体1の略中央部に吊設して揺動を抑制することができ、更には、茶畝6表面への刈刃25の当たりを適正化することができるのである。すなわち、図1に示すように、まず左右位置調節機構52により、本体1の左右略中央位置に茶刈装置5を左右動させた後、高さ調節機構53により、茶畝6上面に刈刃25が当たるまで下降し、その後、傾斜角調節機構56により、刈刃25の傾きが茶畝6上面の円弧形状に沿うように刈刃25を左右に傾斜して調節し、更に、左右位置微調節機構52により、刈刃25が畝間に近い茶畝6の裾の部分にうまく当たるように少しずつ左右動させて微調節し、刈残りが発生しないようにする。また、水平角度調節機構54や前後傾斜角調節機構57により、刈刃25が茶畝6に実際に当たる面の幅や形状を自在に変更することができるため、狭く様々な畝幅を有する茶畝や、上面の円弧形状が異なる茶畝への対応を可能としているのである。 【0050】ここで、操作部収納機構98について、図1、図6乃至図8により説明する。前記操作部13の外周には操作部フレーム99が形成され、該操作部フレーム99の前部左右間には支持フレーム104が横架され、該支持フレーム104の左右略中央部には正面視三角形の補強板105が垂設されている。そして、前記固定側フレーム18aと補強縦フレーム100との間には、前後に上支持板101と下支持板102とが横架され、該上支持板101と下支持板102間には、支持体103が枢軸106を中心に水平回動可能に配設されており、該支持体103の前面に前記補強板105が固設されている。 【0051】また、前記支持フレーム104の略中央部からは、ストッパー108が立設される一方、前記固定側フレーム18aから側方に突設する支持ピン109には、前後回動可能にロックレバー107の基部が枢設され、該ロックレバー107を、前記ストッパー108と固定側フレーム18aとの間に挿入できるようにしている。 【0052】このような構成において、前記ロックレバー107を下方に回動してストッパー108に係止することにより、刈取作業や路上走行等の間は、操作部13がガタつくことなく、確実にレバーやスイッチを操作することができ、また、ロックレバー107を上方に回動してストッパー108から外し、前記枢軸106を中心にして操作部13を本体1内方に回動して簡単に収納することができるため、小型の運搬車による移送が容易となり、車庫への保管スペースも小さくてすみ、搬送性や保管性が大きく向上するのである。 【0053】 【発明の効果】本発明は以上の如く構成したので、以下の効果を奏するものである。すなわち、請求項1のように、列状の茶畝を跨ぎ、該茶畝の両側畝間を自走する左右の走行装置を有する本体に、茶刈装置を吊設した自走式茶刈機において、茶刈装置の吊設位置を本体の略中央部に設定したので、走行中の茶刈装置の揺動を十分に軽減することができ、目的とする茶葉のみを精度良く摘採することができるのである。 【0054】請求項2のように、列状の茶畝を跨ぎ、該茶畝の両側畝間を自走する左右の走行装置を有する本体に、茶刈装置を吊設すると共に、前記走行装置の前後には走行操作や刈取操作等を行う操作部を配設した自走式茶刈機において、該操作部を本体内側に収納可能な構成としたので、小型の運搬車でも支障無く移送が迅速に行えると共に、車庫のスペースも小さくすることができ、搬送性や保管性を大きく向上させることができる。 【0055】請求項3のように、列状の茶畝を跨ぎ、該茶畝の両側畝間を自走する左右の走行装置を有する本体と、茶刈装置を取り付ける装着部と、該装着部を前記本体に支持する支持部とからなる自走式茶刈機において、該支持部への前記装着部の連結位置を本体の略中央部に設定したので、茶刈装置の吊設位置を確実に本体の略中央部に設定することができ、走行中の茶刈装置の揺動を十分に軽減することができる。 【0056】請求項4のように、列状の茶畝を跨ぎ、該茶畝の両側畝間を自走する左右の走行装置を有する本体と、茶刈装置を取り付ける装着部と、該装着部を前記本体に支持する支持部とからなる自走式茶刈機において、該支持部への前記装着部の連結位置を本体の略中央部に設定すると共に、前記茶刈装置の位置や姿勢を自在に調節可能な構成としたので、茶刈装置を本体の略中央部に確実に吊設して揺動を十分に軽減することができ、さらに、茶畝表面への刈刃の当たりも適正化することができて様々な茶畝への対応が可能となり、茶畝毎の刈刃や茶刈装置全体の交換が不要で、作業効率の向上、予備品コストの大幅な低減を図ることができるのである。 【0057】請求項5のように、請求項4記載の支持部には、本体に対して支持部の左右動が可能な左右位置調節機構と、支持部を上下動する高さ調節機構と、支持部を中心にして茶刈装置を水平回動する水平角度調節機構とを設けると共に、前記装着部には、支持部に対して茶刈装置の左右動が可能な左右位置微調節機構と、茶刈装置を上下傾動する傾斜角調節機構と、茶刈装置を前後傾動する前後傾斜角調節機構とを設けたので、支持部への前記装着部の連結位置や、茶刈装置の位置・姿勢の制御を精度良く行うことができる。 【0058】請求項6のように、請求項5記載の高さ調節機構は、回動可能な複数のスプロケットと、該スプロケットに捲回されたチェーンと、該チェーンを上下方向に延出し、その延出端を上部と下部に連結固定した昇降フレームとから構成したので、本体上方の突出部をほとんどなくすことができるため、移送時には高さ制限にかかることがなく、また車庫への保管も容易に行うことができる。 【0059】請求項7のように、請求項5記載の傾斜角調節機構は、前記支持部から左右に離間して配設すると共に、前記茶刈装置の畝間側を係止した正面視で菱形状の平行クランク機構と、該平行クランク機構の対向する連結部対の間隔を変更する伸縮機構とから構成し、該伸縮機構においては、回転駆動装置から延出した螺子シャフトを前記連結部対に連通し、該連結部対のうち、機体外側の連結部には螺子シャフトの延出端を回動可能突出不能に嵌合し、機体内側の連結部には螺孔を設け、該螺孔に前記螺子シャフトの途中部を螺挿させたので、傾斜角調節機構から螺子シャフトが突出することがなく、茶刈装置周辺での作業性を低下させないようにすることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】390029621 【氏名又は名称】ニューデルタ工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年11月22日(1999.11.22) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100080621 【弁理士】 【氏名又は名称】矢野 寿一郎
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| 【公開番号】 |
特開2001−145409(P2001−145409A) |
| 【公開日】 |
平成13年5月29日(2001.5.29) |
| 【出願番号】 |
特願平11−330988 |
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