| 【発明の名称】 |
画像マッピングシステム |
| 【発明者】 |
【氏名】柴田 洋一
【氏名】鳥山 和伸
【氏名】佐々木 良治
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| 【要約】 |
【課題】地上での撮影でありながら、空撮と同様に圃場全体を捉える俯瞰的画像と、空撮では困難な個体レベルの局所拡大画像との両方を得る、作物の生育環境や生育状況を知るための画像情報処理技術。
【解決手段】■.カメラ1を移動させて圃場面の画像を連続的にコンピュータ5に取り込み、GPSから得られる位置情報を用いて各画像の位置と方向を求め、コンピュータ5のディスプレイ上に圃場全体の平面画像として合成表示する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 カメラを移動させて圃場面の画像を連続的にコンピュータに取り込み、GPSから得られる位置情報を用いて各画像の位置と方向を求め、コンピュータのディスプレイ上に圃場全体の平面画像として合成表示することを特徴とする画像マッピングシステム。 【請求項2】 カメラを移動させて圃場面の画像を連続的にコンピュータに取り込む装置において、GPSの位置情報を利用して、任意に定めた移動距離毎に画像を自動的に取り込み画像入力することを特徴とする画像マッピングシステム。 【請求項3】 コンピュータのデイスプレイ上に表示された圃場全体の合成画像の任意の位置をクリックすると、その部分の局所拡大画像が表示されることを特徴とする請求項1又は2記載の画像マッピングシステム。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、作物の生育環境や生育状況を知るための画像情報処理技術に係り、地上での撮影でありながら、空撮と同様に圃場全体を捉える俯瞰的画像と、空撮では困難な個体レベルの局所拡大画像との両方を得る画像マッピングシステムに関する。 【0002】 【従来の技術】農作物の品質・収量の安定化を図る方法として、生育環境や生育状態の圃場内変異を数値化して把握し、変異に対応した栽培管理を行うシステムが有効と考えられている。生育環境や生育状態を知るには、多様な情報を大量に含む画像情報の解析が効率的である。画像情報は、可視及び可視以外の波長領域から得られる面的な情報である。 【0003】無人飛行を含む航空撮影(空撮)は、大区画圃場を1枚の画像に収める効率的な画像情報収集手法であるが、風と光により撮影可能条件が限定されること、コストが高いこと、操縦に熟練を要すること、操縦者の他に撮影機器制御や安全確認のための人員が必要であること、等の問題がある。 【0004】一方、地上撮影は、カメラと披写体との距離が近いため、空撮に比べて解像度は大きく、植物の個体レベルの生育情報まで得ることができる長所がある。しかし、カメラを鉛直下向きにした場合は、一枚の画像に取り込める面積は限られるので、圃場全体の平面画像を得るために何枚もの画像を人間がコンピュータ上で張り合わせなければならない。そのためには、撮影した画像の位置と画像の方向を精密に測定しておくか、もしくは、ビデオカメラの向きを一定に維持しながら定められた距離を正確に移動して撮影を繰り返す必要がある。例えば、4m×4mの視野のカメラでlha(10,000m2 )の圃場をカバーしようとすれば、重複無く撮影しても単純計算で625枚の画像を張り合わせる必要があり、膨大な作業量になるばかりか、実際には、撮影した画像の位置と方向を測定する手段はなく、また、4mずつ正確に移動しながら正しい方向にビデオカメラを向けて撮影することは極めて難しいため、現状の技術では困難である。 【0005】地上において、圃場面を斜め上方から撮影し、圃場全体を収めることは可能であるが、この場合は、被写体の遠近により撮像の大きさが異なるので、歪みを修正する必要があり、この画像をもとに生育状態等の解析を行う上で誤差の原因となる。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、コストが安く、気象条件にも比較的左右されにくい地上における撮影を一人で行い、空撮と同様な圃場全体の平面画像を得られるようにすると共に、地上撮影の長所を活かし、解像度の大きい局所の拡大画像も得られる技術を提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために本発明は、以下の手段を有している。 A.カメラを移動させて圃場面の画像を連続的にコンピュータに取り込み、GPSから得られる位置情報を用いて各画像の位置と方向を求め、コンピュータのディスプレイ上に圃場全体の平面画像として合成表示することを特徴としている。 【0008】B.カメラを移動させて圃場面の画像を連続的にコンピュータに取り込む装置において、GPSの位置情報を利用して、任意に定めた移動距離毎に画像を自動的に取り込み画像入力することを特徴としている。 【0009】C.コンピュータのデイスプレイ上に表示された圃場全体の合成画像の任意の位置をクリックすると、その部分の局所拡大画像が表示されることを特徴としている。 【0010】 【作用】上記の構成により本発明の画像マッピングシステムは、以下の作用を行う。 ■.上記A.の手段により、ビデオカメラとGPSを搭載した農用車両が圃場を走行しながら連続的に圃場面の局所画像を撮影し、GPSからの進行方向・位置情報に基づき、画像を縮小しながら合成し、圃場全体の平面画像として表示することが可能となる。このため、気象条件に左右されにくい地上における撮影により、空撮と同様な圃場全体の平面画像が得られる。 【0011】■.上記B.の手段により、GPSの位置情報により任意に定めた移動距離毎に画像を自動的に取り込んで画像入力することで、気象条件にも比較的左右されにくい地上における撮影を一人で行い、空撮と同様な圃場全体の平面画像を得る。 【0012】■.上記C.の手段により、空撮では困難な解像度の大きい局所の拡大画像が得られ、これにより、圃場全体の生育環境や生育ムラを把握できると共に、圃場内の任意の注目領域における詳細な画像解析も可能となる。 【0013】 【発明の実施の形態】本発明による画像マッピングシステムは、ビデオカメラ1とGPS(アンテナ4,受信機6)を搭載した農用車両2で圃場を走行しながら、連続的に圃場面の局所撮影を行い、GPSからの位置情報に基づき、表示画面上の画像相互の位置関係の算出、画像の縮小、張り付けをして、圃場全体の平面画像として表示するシステムである。 【0014】以下、図示した実施例に基づき、本発明の実施形態について詳述する。図1に画像マッピングシステムの概略図を示す。図1において、ビデオカメラ1は農用車両(トラクタ)2の上部に設置された支柱3に鉛直下向きに固定されている。視野(検出領域)は、ビデオカメラ1の仕様の範囲内で任意に設定できる。農用車両2は連続的に走行する。ビテオカメラ1の直上にはGPSアンテナ4が取り付けられている。農用車両2の後部には、パソコン5、GPS受信機6のほか電源装置等の機器がセットされている。 【0015】GPS(グローバルポジショニングシステム:汎地球測位システム)は、4個以上の人工衛星7からその位置情報信号を受信し、リアルタイムで受信点(GPSアンテナ4の中心点)の3次元座標と進行方向を求める測位システムであり、情報信号は誰でも利用することができる。本実施例では、主として、基地局からの位置補正信号を受信することで、より精度を高めるディファレンシャル型GPSを用いており、その平面座標の測位精度(CEP)は2cmである。GPSのデータは、RS232−Cインターフェースを介してパソコン5に取り込まれるが、他のインターフェース手段でもかまわない。ビデオカメラ1はパソコン5に接続できるものならどのようなものでもよく、パソコン5との通信機能を持ったデジタルカメラも使用できる。また、可視光の波長領域だけではなく、赤外線画像や紫外線の波長領域を検出対象とするカメラにも適用できる。 【0016】画像マッピングシステムによる情報処理の流れは、図2に示す通りである。本システムは、移動撮影中における画像データと位置データを入力する情報入力プログラム10、撮影終了後における画像合成プログラム11、及び解析プログラム12で構成されている。 【0017】撮影にあたっては、スタート前に情報入力プログラム10を起動させ、図3に示す入力方式設定ダイアログボックスで画像取込インターバルの種類と値を設定する。画像取込間隔の種類には、時間モードと、移動距離モードがあり、前者はパソコン内蔵のクロックを用い、後者はGPSの位置情報から農用車両2の移動距離を算出している。両者ともインターバル値は任意に設定できる。 【0018】圃場全体の画像を空白(撮り残し)なく合成するためには、各画像が少しずつ重なるように、図1におけるビデオカメラ1の進行方向の検出範囲より若干短い距離毎に撮影する。時間モードを選択した場合は、農用車両2の速度をおおよそ一定とする必要がある。しかし、他の地点よりも詳しく分析したい注目地点がある場合は、時間モードを選択し、通常は一定速度で走行し、注目地点では低速走行で多数の局所画像を得る等の利用法がある。移動距離モードを選択すると、農用車両2の速度制限はなくなり、撮影中の速度変更、停止も自由となる。 【0019】図2において、撮影した画像は、自動的に連続した番号名が付けられ、その瞬間のGPSからの位置情報とともに農用車両2に搭載しているパソコン5のハードディスクに保存される。本実施例における画像保存形式はbmpであるが、他の形式でも支障はない。位置情報は「取得年月日時刻、進行方向(画像方位)、緯度・経度」である。 【0020】撮影終了後は、画像合成プログラム11により、全ての画像が画面に収まるよう最適の大きさに縮小して表示する。合成する際には、図4に示す画像合成ダイアログボックスにおいて、画像の重複部分を、先に撮影した画像を優先(上書き)して合成するか、後の画像を優先するのかを選択できる。これにより、ビデオカメラ1の農用車両2への取り付け位置とビデオカメラ1の視野等との関係で、農用車両2の一部が常に画像に写り込む場合にも、上書き画像を選択すると車両部分を消去できる。 【0021】解析プログラム12は、作成した合成画像上の任意の点の座標表示、任意の2点間の距離の算出表示、任意の領域の面積の算出表示を行う。また、合成画像は縮小された画像の集合体であり、任意の縮小画像をマウスクリックすると、ファイル名で関連づけられている縮小前の原画像が任意の点の拡大画像として表示される。 【0022】図5は、約l5aの裸地において、本システムを用いて局所画像128枚を合成した例で、圃場形状や色ムラは空撮画像の結果とほぼ一致する。また、図6は、図5上のA地点の拡大画像である。画像の下側にビデオカメラ1を搭載している農用車両2が撮されているが、上述のように、農用車両2を完全に含むよう、画像のl/4程度が重複するように撮影を行い、画像合成の際に、後の画像を上書きするように設定したので、圃場平面の全体画像に農用車両2は表示されず、解析の障害にならない。 【0023】本システムの利用にあたっては、画像を重複させず、飛び飛びに撮影することも可能である。図7は、苗立ち初期のlhaの水田において、田面をおよそlm四方ずつ、l0m置きに自動撮影し、合成した結果である。この方法は、ビデオカメラ1の視野をlm四方に調整し、図3の入力方式設定ダイアログボックスで移動モードを選択して、撮影間隔をl0mに設定することにより容易に行える。 【0024】図8は、図7上のB地点の拡大画像である。図8から、面積当たりの稲の苗立ち数や苗の投影面積の計測が可能であり、撮影地点を代表値とする苗立ち数マップ等が作成できる。なお、視野をlm四方とした埋由は、外乱の多い水面上において、光の影響を受けないよう、ビデオカメラ1の検出領域を遮光板で矩形に覆う必要があったためである。 【0025】 【発明の効果】以上説明したように、本発明の画像マッピングシステムにおいては、ビデオカメラとGPSを搭載した農用車両で、圃場を走行しながら連続的に圃場面の局所画像を撮影し、GPSからの進行方向・位置情報に基づき、画像を縮小しながら合成し、圃場全体の平面画像として表示することが可能となって、気象条件に左右されにくい地上における撮影により、空撮と同様な圃場全体の平面画像が得られ、同時に、空撮では困難な解像度の大きい局所の拡大画像も得られるようになった。これにより、圃場全体の生育環境や生育ムラを把握できるとともに、圃場内の任意の注目領域における詳細な画像解析も可能となった。 【0026】なお、本システムに、水深や水温、振動、力等画像以外の物埋情報を画像と同時にパソコンに入力し、画像情報と合わせてマップ化することは容易である。また、本システムは農地圃場以外においても利用でき、かつ、自動車等農用車両以外の移動手段を用いても可能なことは勿論である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】591224478 【氏名又は名称】農林水産省北陸農業試験場長
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| 【出願日】 |
平成11年10月22日(1999.10.22) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100063565 【弁理士】 【氏名又は名称】小橋 信淳
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| 【公開番号】 |
特開2001−120042(P2001−120042A) |
| 【公開日】 |
平成13年5月8日(2001.5.8) |
| 【出願番号】 |
特願平11−301173 |
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