| 【発明の名称】 |
移動収穫機のエンジンカバーガード |
| 【発明者】 |
【氏名】福田 禎彦
|
| 【要約】 |
【課題】エンジンカバーが畦際のコンクリート壁に干渉して破損するのを防止する。
【解決手段】コンバインCは、機体前部の運転席下方にエンジンが配設され、このエンジンを覆うエンジンルーム21はエンジンカバー22により区画形成されている。また、機体進行方向右側の機体フレーム23の外側方には、エンジンカバー22の側面下方を防護するカバーガード24が取り付けられていて、このカバーガード24により、圃場の畔際刈りの際にエンジンカバー22が畦際のコンクリート壁と干渉して破損するのを防止する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 機体前部側方に配設されたエンジンルームを、エンジンカバーにより区画形成してなる移動収穫機において、機体フレームの側方に、前記エンジンカバーを防護するガード部材を取り付けた、ことを特徴とする移動収穫機のエンジンカバーガード。 【請求項2】 前記ガード部材を、前記エンジンカバーの下方でかつ該エンジンカバーの外側方に突設した、ことを特徴とする請求項1記載の移動収穫機のエンジンカバーガード。 【請求項3】 前記機体フレームの前部を前方に延設し、該延設部分にて穀稈分草用のナローガイドの後端を保持すると共に、前記延設部分に前記ガード部材を取り付けた、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の移動収穫機のエンジンカバーガード。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、コンバイン等の移動収穫機に関し、詳しくはエンジンカバーの側面をガード部材にて防護した移動収穫機のエンジンカバーガードに関する。 【0002】 【従来の技術】移動収穫機としてのコンバインは、機体前部の進行方向右側でかつ運転席下方にエンジンルームが設けられ、このエンジンルームの周囲はエンジンカバーにより画成されている。一方、機体前部には左右のデバイダと内側のデバイダ、及びナローガイドが設けられていて、これらデバイダ及びナローガイドにて刈取時に隣接条の穀稈を分草している。ところで、前記エンジンカバーは、機体前部のデバイダのうち右側のデバイダよりも外側方に突出している量が少ない方が、該エンジンカバーが刈取時に穀稈に引っ掛かるおそれがなく、また、例えば圃場の畦際刈りにおいて畦際のコンクリート等に当接することもないため、逆方向から刈る必要がなく効率的である。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかし、近年コンバインの市場ニーズが、コンパクトな機体でかつ高出力エンジンであることが要望されていることから、エンジンが大型化する傾向にあり、これに伴い該エンジンを覆うエンジンカバーも機体右側方に突出する量が多くなっている。このため、例えば圃場の畦際刈りにおいて効率的に刈取りしようとして逆方向刈りをしないで作業を行うと、圃場条件によっては機体右側方に突出したエンジンカバーが畦際のコンクリート等に当接して該エンジンカバーを破損するおそれがあった。 【0004】本発明は、斯かる課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、エンジンカバーが他部材と干渉等して破損するのを防止し得る移動収穫機のエンジンカバーガードを提供することにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、機体前部側方に配設されたエンジンルーム(21)を、エンジンカバー(22)により区画形成してなる移動収穫機(C)において、機体フレーム(23)の側方に、前記エンジンカバー(22)を防護するガード部材(24)を取付けた、ことを特徴とする。 【0006】請求項2記載の発明は、前記ガード部材(24)を、前記エンジンカバー(22)の下方でかつ該エンジンカバー(22)の外側方に突設した、ことを特徴とする。 【0007】請求項3記載の発明は、前記機体フレーム(23)の前部を前方に延設し、該延設部分(23a)にて穀稈分草用のナローガイド(25)の後端を保持すると共に、前記延設部分(23a)に前記ガード部材(24)を取り付けた、ことを特徴とする。 【0008】[作用]以上の発明特定事項に基づき、本発明における移動収穫機(C)は、機体前部側方に配設されたエンジンルーム(21)を、エンジンカバー(22)により画成しており、このエンジンカバー(22)の側面を防護するガード部材(24)を、機体フレーム(23)の側方に取り付けたことで、例えば畦際刈りの際に、前記エンジンカバー(22)が畦際に隣接して設けられたコンクリート等に当接して破損等するのを防止することが可能となる。また、前記機体フレーム(23)とガード部材(24)及びナローガイド(25)にて前後方向に連続した穀稈ガイドが形成されることにより、穀稈の引っ掛かりが防止され、整列条の未刈穀稈の倒しが防止される。 【0009】なお、上述したカッコ内の符号は図面を参照するためのものであって、本発明を何ら限定するものではない。 【0010】 【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。 【0011】図1及び図2は、本発明が適用された移動収穫機としてのコンバインの概略側面図及び平面図であり、これらの図において、コンバインCは、機体左右側のクローラ走行装置11,11により支持された走行機体10を有し、この走行機体10の前側上部に座席シート13を有する運転席12が設けられている。また、前記走行機体10の前部には、穀稈を刈り取るべく昇降自在な前処理部16が設けられ、穀稈の刈り取り作業中は、後述するマルチステアリングレバー31の左右傾動操作、及び穀稈位置検出センサ(図示せず)による操向制御のもとで走行機体10を穀稈列条に沿って走行し、所要の刈り取り作業を行えるようになっている。 【0012】この前処理部16により刈り取られた穀稈は、フィードチェン等により脱穀部17に搬送され、図示しない扱胴により脱穀・選別される。この脱穀部17にて脱穀・選別された穀粒は、揚上移送されて穀粒タンク18内に一時的に貯蔵され、該穀粒タンク18が満杯になると、オーガ排出筒19により機外に搬出される。なお、脱穀済みの排ワラは機体後部の排ワラ処理部20により処理される。 【0013】一方、前記運転席12の運転操作部には、走行速度の変速を行う主変速(無段変速)レバー32、機体の旋回や前処理部16の昇降を制御するマルチステアリングレバー31、脱穀部17の運転・停止を操作する作業機クラッチレバー33、前処理部16の運転・停止を操作する刈取クラッチレバー34等が夫々配置され、走行機体10は、エンジンの出力で各クローラ走行装置11,11を駆動させて自走走行する。 【0014】すなわち、前記運転席12の右側下方には、エンジン(図示せず)が設けられていて、該エンジンの動力は、トランスミッションを介して前記クローラ走行装置11や前処理部16等に伝達される。前記エンジンは、エンジンルーム21内に配置されていて、このエンジンルーム21の機体進行方向の右側部はエンジンカバー22によって覆われている。同様に、穀粒タンク18の右側部はタンクカバー30によって覆われている。 【0015】本発明では、機体フレームの側方に、前記エンジンカバー22の側面を防護するガード部材を取付けたものである。 【0016】図1及び図2において、走行機体10を構成する角パイプ状の機体フレーム23の進行方向の右側方には、エンジンカバー22の側面部を防護するガード部材としてのカバーガード24が取り付けられている。本実施の形態では、前記機体フレーム23の前部を前方に延設して延設部分23aを形成し、この延設部分23aの内側に穀稈分草用のナローガイド25の後端側を挿入して保持すると共に、該延設部分23aに、板金を折曲した前記カバーガード24を取り付けている。このため、図1で明らかなように、機体フレーム23とカバーガード24とが略々同じ高さで機体前後方向に延設され、更にその前方にナローガイド25が斜め下方に延設されることとなり、これら機体フレーム23とカバーガード24及びナローガイド25とで穀稈ガイドが形成される。 【0017】前記カバーガード24は、図3及び図4に示すように、機体前後方向に直線状に延設された直線部24aと、その前端部及び後端部において断面コ字状に折曲形成された固定部24b,24bとを有すると共に、直線部24aの中途部には内側方に突出する折曲片24cが形成されている。そして、カバーガード24の前端及び後端側の固定部24b,24bをボルト26とナット27で締結することで、該カバーガード24を機体フレーム23に強固に固定すると共に、中間の折曲片24cを機体側に対しボルト29にて固定している。こうして、図1及び図2に示すように、前記カバーガード24は、エンジンカバー22の下方でかつ該エンジンカバー22の右側方に設けられ、該エンジンカバー22を側方から防護する役目をなしている。 【0018】次いで、本実施の形態の作用について説明する。 【0019】コンバインCにより刈取作業を行う場合において、まず、方向自動スイッチを「入」にし、次いで機体が条列に真っ直ぐになるようにマルチステアリングレバー31で条合わせを行い、刈取作業を行うが、旋回するときはマルチステアリングレバー31で手動操作すると共に、方向自動制御中でも必要に応じてマルチステアリングレバー31を手動操作して進路を変えることができる。また、圃場の畦際刈りの際に、機体進行方向の右側にはエンジンカバー22が突出されているため、該エンジンカバー22が畦際に隣接した状態で行効率的な刈取りをしようとして、逆方向刈りをしないで、作業の流れに沿ってそのまま刈取作業を行おうとすると、該エンジンカバー22が畦際のコンクリート壁に干渉することになる。 【0020】しかし、このような場合においても、前記エンジンカバー22の側方に取り付けられたカバーガード24が、該エンジンカバー22の側面を防護してくれるので、たとえ機体右側部分がコンクリート壁に干渉したとしてもエンジンカバー22の破損が防止される。 【0021】更に、機体フレーム23の延設部分23aにてナローガイド25が保持され、この延設部分23aに前記カバーガード24が取り付けられているため、刈取作業の際に、これら機体フレーム23とカバーガード24及びナローガイド25とで機体進行方向の右側に前後に連続した穀稈ガイドが形成されることから、穀稈の引っ掛かりがなくなり、特に中割り作業等においてこの穀稈ガイドにより未刈穀稈の倒しが防止される。 【0022】 【発明の効果】以上説明した通り、請求項1記載の発明によれば、機体前部側方に配設されたエンジンルームを、エンジンカバーにより区画形成してなる移動収穫機において、機体フレームの側方に、前記エンジンカバーを防護するガード部材を取り付けたことにより、エンジンカバーが他部材と干渉等したり、畔際刈りの際等に隣接する土手等に直接当接して破損するのを防止することができる。 【0023】請求項2記載の発明によれば、前記ガード部材を、エンジンカバーの下方でかつ該エンジンカバーの外側方に突設したことにより、エンジンカバーの破損を防止することができると共に、該ガード部材により、中割り作業時等に整列条の未刈側の穀稈にエンジンカバーが引っ掛かることがなくなるため、エンジンカバーによる未刈穀稈の倒しを少なくすることができる。 【0024】請求項3記載の発明によれば、機体フレームの前部を前方に延設し、該延設部分にてナローガイドの後端を保持し、更に前記延設部分に前記ガード部材を取り付けたことにより、前記機体フレームとガード部材及びナローガイドにて前後方向に連続した穀稈ガイドが形成され、この穀稈ガイドにより整列条の未刈穀稈の倒しを防止することができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000001878 【氏名又は名称】三菱農機株式会社
|
| 【出願日】 |
平成11年10月25日(1999.10.25) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100082337 【弁理士】 【氏名又は名称】近島 一夫 (外1名)
|
| 【公開番号】 |
特開2001−120034(P2001−120034A) |
| 【公開日】 |
平成13年5月8日(2001.5.8) |
| 【出願番号】 |
特願平11−303119 |
|