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【発明の名称】 コンバインのレバーフレーム
【発明者】 【氏名】橋本 政敏

【氏名】義田 修務

【氏名】児玉 啓治

【要約】 【課題】構造が簡単で機体フレーム側に安定して取り付けられるコンバインのレバーフレームを提供することを課題としている。

【解決手段】走行機体1に設けられた刈取り及び脱穀用のシステムを操作するレバー16,17,18を前方及び後方側に分配して揺動自在に軸支するレバーフレーム19を、前方側のレバー16を支持せしめる前方フレーム片21と、後方側のレバー17,18を支持せしめる後方フレーム片22とから構成し、前方フレーム片21の前方側を運転席4の前方に配されたフロントパネル用のパネルフレーム13に固定すると共に、後方側を下方に湾曲せしめ端部側を走行機体底部のベースフレーム8の中間部分に固定し、後方フレーム片22の前方側を前方フレーム片21の後方部分に、後方側を機体フレーム1a側に各固定した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 刈取り及び脱穀用のシステムを備えた走行機体(1)に運転席(4)を配置し、該運転席(4)内に走行あるいは上記システム操作用のレバー(16),(17),(18)を揺動自在に突出せしめ、前方及び後方側に上記レバー(16),(17),(18)を揺動自在に軸支するレバーフレーム(19)を前後方向に設けるとともに、該レバーフレーム(19)を運転席(4)の外装内部における上方側に取り付けて設けたコンバインにおいて、上記レバーフレーム(19)を前方側のレバー(16)を支持せしめる前方フレーム片(21)と、後方側のレバー(17),(18)を支持せしめる後方フレーム片(22)とから構成し、前方フレーム片(21)の前方側を運転席(4)の前方に配されたフロントパネル用のパネルフレーム(13)に固定すると共に、後方側を下方に湾曲せしめ端部側を走行機体底部のベースフレーム(8)の中間部分に固定し、後方フレーム片(22)の前方側を前方フレーム片(21)の後方部分に、後方側を機体フレーム(1a)側に各固定したコンバインのレバーフレーム。
【請求項2】 後方フレーム片(22)の後方の取り付け位置を、走行機体(1)に支持せしめた脱穀部(6)の機枠(6a)側とした請求項1のコンバインのレバーフレーム。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は走行や前処理部,脱穀部等の操作用のレバーを軸支せしめる前後方向のレバーフレームを有するコンバインのレバーフレームに関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来コンバインは、走行機体の前方に刈取り用のシステムである刈取部が昇降自在に設けられているとともに、後方側に脱穀用のシステムである脱穀部が各設けられており、刈取部の後方且つ脱穀部の側方に運転席が配設されている。そして運転席内には前方側に走行機体の走行速度を変速せしめる変速レバーが、後方側に脱穀部の駆動及び停止を操作する作業機レバーと、刈取部の駆動及び停止を操作する刈取りレバーとが各突出せしめられて設けられており、運転席内で上記各レバーを操作することで走行あるいは上記刈取り及び脱穀用のシステムを遠隔操作することができる構造となっている。
【0003】このとき上記各レバーは、運転席の外装内部における上方側に機体フレーム側に取り付けられて設けられているレバーフレームに揺動自在に軸支されており、該レバーフレームの前方側に変速レバーが、後方側に作業機レバーと刈取りレバーがそれぞれ軸支されている。
【0004】一方上記レバーフレームは一般的に前後方向に配置された1本のパイプ材を曲げ加工して構成されており、後方部分及び前方部分が運転席の外装内部上方側で機体フレーム側に固定されているとともに、前方部分が下方に湾曲せしめられ、下端が走行機体底部のベースフレームの前方部分に固定されている。
【0005】このため曲げ点数が比較的多く、レバーフレームの加工が比較的困難であり、レバーフレームの寸法精度が比較的低く、各レバーの位置決め比較的困難となるる他、レバーフレームの機体フレーム側への取り付け強度が比較的低くなり、場合によってはレバーフレームの前後方向の略中心にベースフレームの中間位置部分と連結する上下方向の補強用の連結部材等を設ける必要があるという欠点があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するための本発明のコンバインのレバーフレームは、刈取り及び脱穀用のシステムを備えた走行機体1に運転席4を配置し、該運転席4内に走行あるいは上記システム操作用のレバー16,17,18を揺動自在に突出せしめ、前方及び後方側に上記レバー16,17,18を揺動自在に軸支するレバーフレーム19を前後方向に設けるとともに、該レバーフレーム19を運転席4の外装内部における上方側に取り付けて設けたコンバインにおいて、上記レバーフレーム19を前方側のレバー16を支持せしめる前方フレーム片21と、後方側のレバー17,18を支持せしめる後方フレーム片22とから構成し、前方フレーム片21の前方側を運転席4の前方に配されたフロントパネル用のパネルフレーム13に固定すると共に、後方側を下方に湾曲せしめ端部側を走行機体底部のベースフレーム8の中間部分に固定し、後方フレーム片22の前方側を前方フレーム片21の後方部分に、後方側を機体フレーム1a側に各固定したことを第1の特徴としている。
【0007】また後方フレーム片22の後方の取り付け位置を、走行機体1に支持せしめた脱穀部6の機枠6a側としたことを第2の特徴としている。
【0008】
【発明の実施の形態】次に本発明の1実施形態について説明する。図1は本発明のレバーフレームを採用したコンバインの斜視図であり、従来同様走行機体1がクローラ式の走行装置2に支持されており、該走行機体1は前方に刈取部3が昇降自在に支持されて設けられていると共に、該刈取部3の後方右側に運転席4が配設され、運転席4の側方に刈取部3から刈取穀稈を受け継ぎ脱穀する脱穀部6が設けられている。
【0009】なお運転席4の後方には脱穀後の穀粒を収容するグレンタンク7が設けられている。このとき図2〜図3に示されるように上記走行機体1は平面視で異型の角型形状の外形をなす底部のベースフレーム8上に構成されているが、該ベースフレーム8は左側に脱穀部6、右側に運転席4の座席9やエンジン,グレンタンク7等が取り付けられるメインフレーム11と、該メインフレーム11の右側に前方に突出せしめられて設けられ、運転席4のフロアを支持する延長フレーム12とを備えている。
【0010】そして該延長フレーム12の前方には、運転席4内前方側の操作部であるフロントパネル用の全体で箱型をなすパネルフレーム13が上方側に突設されており、走行装置2は上記ベースフレーム8を支持して走行機体1を支持している。
【0011】一方運転席4の側方には側方側の操作部であるサイドパネルがサイドパネルカバーを外装として該サイドパネルカバーに覆われて設けられており、該サイドパネル内には前方側に走行機体1の走行速度を変速せしめる変速レバー16が、後方側に脱穀部6の駆動及び停止を操作する作業機レバー17と、刈取部3の駆動及び停止を操作する刈取りレバー18とが各揺動自在に突出せしめられおり、上記各レバー16,17,18を操作することで走行機体1の走行、あるいは刈取り及び脱穀用のシステムである刈取部3又は脱穀部6を遠隔操作することができる構造となっている。
【0012】このとき上記変速レバー16,作業機レバー17,刈取りレバー18はサイドパネル内の上方側に前後方向に配置されるレバーフレーム19に揺動自在に支持されており、次に上記レバーフレーム19の構造について詳細に説明する。上記レバーフレーム19は変速レバー16を支持する前方フレーム片21と、作業機レバー17及び刈取りレバー18を支持する後方フレーム片22とから構成されており、後方フレーム片22の前方部分が前方フレーム片21の後方部分と連結部23を介して連結固定され、後方フレーム片22と前方フレーム片21とが一体化している。
【0013】上記前方フレーム片21はパイプ状の杆材からなり、前端及び後端が下方に湾曲せしめられて側面視において略逆J字状をなしている。そして下方に延長せしめられた後方部分24の端部後端(後方側下端)24aが延長フレーム12に固定されているが、この固定位置は延長フレーム12とメインフレーム11との連結点近傍であり、ベースフレーム8の強度が比較的高い部分となっている。そして前方フレーム片21は下方に屈曲せしめられた前方部分26側の上方が連結部材28を介してパネルフレーム13に固定されており、これにより前方フレーム片21が走行機体1の機体フレーム1a側に固定されている。
【0014】なお前方フレーム片21の中間部分27はベースフレーム8に対して略平行となっており、該中間部分27に変速レバー16の揺動を案内するレバーガイド29が固定されている。また前方フレーム片21の前端26a側には変速レバー16を揺動自在に支持する支持部31が設けられており、変速レバー16は該支持部31に基端部が揺動自在に軸支されている。このとき前方フレーム片21は前述のように側面視で略逆J字状をなすため、変速レバー16の支持部分に比較的大きなスペースS1が形成せしめられ、該スペースS1を介して変速レバー16等のメンテナンスを容易に行うことができる。
【0015】一方後方フレーム片22も前方フレーム片21と同様にパイプ状の杆材からなり、前方側が下方に屈曲せしめられた側面視で略L字状をなしている。そして下方に屈曲せしめられた前方部分32の端部(下端)32aがプレート状の連結部23を介して前方フレーム片21の後方部分24における上方部分に固定されているとともに、後端33側がブラケット34を介して脱穀部6の機枠6aにおける前面に固定されて後方フレーム片22が機体フレーム1a側に取り付けられている。
【0016】なお後方フレーム片22の中間部分36はベースフレーム8に対して略平行となっており、該中間部分36に作業機レバー17及び刈取りレバー18を揺動自在に支持するレバーブラケット37が固定され、両レバー17,18は該レバーブラケット37に基端部が揺動自在に軸支されている。また後方フレーム片22は前述のように側面視で略L字状をなすため、前方部分32の後方側には比較的大きなスペースS2が形成される。そしてこのスペースS2の奥側にはエンジンやクラッチ機構38等が設けられ、これらエンジンやクラッチ機構38等のメンテナンス等を該スペースS2を介して容易に行うことができる。
【0017】以上のように後方フレーム片22と前方フレーム片21とが一体的に固定され、レバーフレーム19を構成し、該レバーフレーム19が機体フレーム1a側に固定される。このとき前方フレーム片21及び後方フレーム片22は前後、あるいは前方が下方に屈曲せしめられることで形成されるため、曲げ工程が少なく、また前後長さが比較的短くなり、前後のフレーム片21,22を容易に製造することができるとともに寸法精度が比較的高くなる。
【0018】また各フレーム片21,22が各レバー16,17,18を分担して軸支しており、前方フレーム片21が単独でベースフレーム8側に固定取り付けされ、後方フレーム片22が前方フレーム21に取り付けられて脱穀機枠6aに後端33が固定されるため、前方フレーム片21及び後方フレーム片22の取り付け位置の微調整を各独立して行うことができ、従来の1本の杆材からなるレバーフレームに比較してより大きな位置調節範囲を得ることができる。
【0019】このため各レバーフレーム片21,22の寸法精度が向上すると共に、各レバーフレーム21,22の取り付け位置精度が向上し、これにより各レバー16,17,18及びレバーガイド29の位置決め精度が向上し、組み付け作業等も容易となる。
【0020】一方前方フレーム片21と後方フレーム片22とが一体的に固定されたレバーフレーム19は、前後方向の略中央と両端が機体フレーム1a側に固定され、且つ前後端が上方側で、略中央部分が下方に延出せしめられて、ベースフレーム側に固定されている。しかもレバーフレーム19の略中央部分(前方フレーム片21の後方部分24)はベースフレーム8における比較的高強度な部分である延長フレーム12とメインフレーム11との連結部分近傍に固定されているため、固定状態も安定する。
【0021】つまり前後のフレーム片21,22は側面視で各枠(箱)状をなし、このためレバーフレーム19が機体フレーム1aに安定して取り付けられるとともに、レバーフレーム19の強度が向上し、前後の強度バランスも安定するため、各レバー16,17,18の操作性が向上する他、専用の上下方向の補強用の連結部材等を設ける必要もなく、構造がシンプルとなり、組立工程が減少し、コスト的にも有利(低コスト)となっている。
【0022】また後方フレーム片22の後端33側は脱穀部6の機枠6a側に連結されているが、脱穀機枠6aの上方側に取り付けられており、このため脱穀機枠6aは下方側がベースフレーム8(メインフレーム11)に、上方側がレバーフレーム19(後方フレーム片22)を介して、メインフレーム11と延長フレーム12の連結部分近傍及びパネルフレーム13に固定されるため、脱穀機枠6aが機体フレーム1a側に安定して支持され、走行時等のビビリ等が防止されている。
【0023】
【発明の効果】以上のように構成される本発明の構造によれば、レバーフレームが前後のレバーフレーム片に分割せしめられているため、各レバーフレームの寸法精度を比較的高くすることができ、各レバーの位置決め精度を比較的高くすることができる他、レバーフレームの剛性が高くなり、レバーフレームの補強用の部材等を不要とすることができるという効果がある。また後方フレーム片の後方を脱穀部の機枠側に連結せしめることで、脱穀部の機枠が安定して支持され、ビビリ等が防止される。
【出願人】 【識別番号】000001878
【氏名又は名称】三菱農機株式会社
【出願日】 平成11年10月7日(1999.10.7)
【代理人】 【識別番号】100081673
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 誠
【公開番号】 特開2001−103827(P2001−103827A)
【公開日】 平成13年4月17日(2001.4.17)
【出願番号】 特願平11−287310