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【発明の名称】 収穫玉葱の回収機
【発明者】 【氏名】堤 義昭

【要約】 【課題】独立しての使用も可能ではあるが、玉葱収穫機に連結することによって、収穫からコンテナへの収納までの一連の作業を連続して行うことができる玉葱回収機の提供。

【解決手段】玉葱畑を移動して収穫した玉葱を自動的に且つ連続して玉葱収納コンテナに収納する収穫玉葱の回収機であって、収穫玉葱を掬い上げるフォーク71を有するリフト機構7と、掬い上げた玉葱を連続して回収コンテナCに投下するシュート機構8と、回収コンテナCを連続して投入位置まで搬送し、載置するテーブル機構9と、シュート機構8から投下された玉葱を収納した回収コンテナCを排出する機構を有する収穫玉葱の回収機。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 玉葱畑を移動して収穫した玉葱を自動的に且つ連続して玉葱収納コンテナに収納する収穫玉葱の回収機であって、収穫玉葱を掬い上げるフォークを有するリフト機構と、掬い上げた玉葱を連続して回収コンテナに投下するシュート機構と、前記回収コンテナを連続して投入位置まで搬送し、載置するテーブル機構と、前記シュート機構から投下された玉葱を収納した回収コンテナを排出する機構を有する収穫玉葱の回収機。
【請求項2】 シュート機構が玉葱を受け入れる受け部分とこの受け部分に収納された玉葱を放出投下する回動シュータを有し、この回動シュータは、テーブル機構を移送される回収コンテナの位置に応じて回動する構造を有する収穫玉葱の回収機。
【請求項3】 回収コンテナを移送し載置するテーブル機構は揺動可能になっており、所定量の玉葱が収納されたとき傾動して搬送テーブル上を移動する構造を有する収穫玉葱の回収機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、収穫した玉葱を市場に発送するために自動的にコンテナーに収納するための収穫玉葱の回収機に関する。
【0002】
【従来の技術】本願の出願人は、特開平11−29号公報において、植えられた玉葱を自動的に収穫できる構造が簡単な玉葱収穫機を開示した。この玉葱収穫機はトラクタ−に連結して畝を移動しながら玉葱を収穫する自働機であって、玉葱の掘り起こし、根の切断、茎葉の切断が簡単な構造で確実に行なうことができるので、従来の人力による玉葱の収穫作業に比べて、きわめて少ない時間と少ない労力で効率よく玉葱を収穫することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、収穫した玉葱をコンテナに収納するための従来の機械は、大型で、構造も複雑で、上記のような自動収穫機と一体化することができない。本発明が解決しようとする課題は、独立しての使用も可能ではあるが、上記先の出願で開示した玉葱収穫機に連結することによって、収穫からコンテナへの収納までの一連の作業を連続して行うことができる玉葱回収機を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の玉葱回収機は、玉葱畑を移動して収穫した玉葱を自動的に且つ連続して玉葱収納コンテナに収納する収穫玉葱の回収機であって、収穫玉葱を掬い上げるフォークを有するリフト機構と、掬い上げた玉葱を連続して回収コンテナに投下するシュート機構と、前記回収コンテナを連続して投入位置まで搬送し、載置するテーブル機構と、前記シュート機構から投下された玉葱を収納した回収コンテナを排出する機構を有する。
【0005】そして、本発明の玉葱回収機は、シュート機構が玉葱を受け入れる受け部分とこの受け部分に収納された玉葱を放出投下する回動シュータを有し、この回動シュータは、テーブル機構を移送される回収コンテナの位置に応じて回動する構造を有する。さらに、本発明の玉葱回収機は、回収コンテナを移送し載置するテーブル機構は揺動可能になっており、所定量の玉葱が収納されたとき傾動して搬送テーブル上を移動する構造を有する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の玉葱回収機の実施の形態をトラクターに連結した収穫機とさらに連結し、収穫機との連続作業が可能にした添付図に示す例で説明する。図1において、1は連結棒2によって玉葱収穫機3と連結したトラクターであって、本発明に係る玉葱回収機10は、玉葱収穫機3とその後方位置に、玉葱受け渡し板4を介して、一体構造に形成され、車輪5を備えたトラクター1によって玉葱畑の畝に沿って移動できる。
【0007】玉葱収穫機3としては特開平11−29号公報に開示した構造のものを適用した。図2は、この玉葱収穫機3の断面構造を示す。同図において、玉葱収穫機3の前方には、根付き玉葱が入る開放口31が設けられ、その下端には、根切断刃32が設けられ、収穫機が進行中に進入した玉葱の根を切断する。この根切断刃32の上部には茎葉を保持するための弾性材からなる半円弧状の茎葉保持捧33が一定の間隔をおいて複数設けられている。34は、茎葉保持棒33の下部に設けられた茎葉を切断するための刃を示す。35は、茎葉保持棒33の先端位置に配置された茎葉起こし羽根を示し、畝に倒れた茎葉を下からすくい上げる機能を持つ。36は、根切断刃32の後方に、掘り起こされた玉葱の茎方向を揃えるために設けられた茎揃え棒であり、複数設けられている。
【0008】図1に戻って、6は玉葱収穫機3の上面に取り付けられたモータあるいはエンジンのような駆動装置であって、その回転は伝導ベルト61、連結ギア62、べベルギヤ63により、玉葱収穫機1と玉葱回収機10の駆動源として機能する。そして、駆動装置6の始動によって、図2に示す茎葉起こし羽根35が回転すると、茎葉切断刃34が往復動する。トラクター1によるけん引を始めると、茎葉起こし羽根35が畝に倒れた茎葉を下からすくい上げて起こし、収穫機の進行に伴い、起こされた茎葉は茎葉保持棒33の間に入り込み確実に保持される。さらに、収穫機が進行すると、往復動する茎葉切断刃34が茎葉に当たり、茎葉を切断する。一方、根切断刃33も根に当たり、収穫機の進行に伴い、根が切断される。茎葉及び根が切断された玉葱Aは、根切断刃32の上にすくい上げられ、収穫機の進行に伴い、茎揃え捧36に移動し、切断された茎が茎揃え棒36の先端の湾曲部分に当たり、茎方向が揃えられて、茎揃え棒36の間から排出される。この収穫機3から、排出された玉葱Aは、図1に示す受け渡し板4から、本発明の玉葱回収機10に移送される。
【0009】図1において玉葱回収機10は、無端ベルトのようなリフト機構7を有し、このリフト機構7に取り付けられたフォーク71によって収穫した玉葱を掬い上げ、シュート機構8から、玉葱回収機10のテーブル9に載置されたコンテナCに回収し、玉葱を満杯したコンテナCは後述の機構によって、畑の上に滑り下り、そして、そのコンテナCは適宜回収されるようになっている。
【0010】図3は、玉葱回収機のリフト機構7の構成図であり、図4は、そのリフト機構7の作働図である。これらの図に示すように、収穫され根と茎葉の部分を刈り取られた玉葱Aは、リフト機構7に取り付けられたフォーク71によって掬い上げられる。
【0011】図5は、上記図3に示すフォーク71によって掬い上げた玉葱を図1に示すテーブル機構9上に載置したコンテナ内に投下するためのシュート機構8と玉葱回収用コンテナに玉葱を回収する際の傾動機構を有するコンテナ載置用のテーブル機構9の構造を示す。
【0012】図6(a)、(b)は、このシュート機構8の詳細とその作働状態を示す。図6(a)に示すように、このシュート機構8は、少なくともリフト機構の幅に相当する長さを持つ受け81と、その投下口82に設けられた水平回動が可能なシュータ83を有する。84は玉葱をコンテナに投下する際の衝撃を緩和するためのゴム製の衝撃緩和棒を示し、複数本がシュータ83の投下口に配置されている。85はシュータ83の向きを規定する方向規定棒である。86は弦巻バネであって、方向規定棒85の基部と連結され、さらにこの方向規定棒85は、その中央部付近で、上端を図示しないシュータの回動機構の中心に固定したシュータとの連結棒87と連結固定されている。そして、図6の(b)に示すように、シュータ83の向きは、方向規定棒85の先端の回動位置によって調整されるようになっている。したがって、その前方のコンテナーCの先端面が図6に示す方向規定棒85の先端に当接し、連続的に回動する。それにともなって、シュータ83の向きは、コンテナCの開口上面の移動と共に回動して、常に開口面を向き、玉葱はむらなく、コンテナC内に落下し収納される。
【0013】そして、このコンテナCが満杯になると、後述のテーブル機構9によって、図1に示すように、畦面に落下する。その時点で、図6に示す方向規定棒85は、図6(b)に示すように、弦巻バネ86の付勢力によって元の位置に戻り、それに伴って、シュータ83の向きは、図7に示す後続のコンテナの上方開口を指向し、ついで、そのコンテナの下降移動にともなって、方向規定棒85の先端は、第1のコンテナCの場合と同様に、この後続のコンテナの先端面と当接し、先にコンテナCと同様に後続のコンテナの移動とともに回動し、これによって、シュータ83の向きも移動する。このようにして、コンテナの連続移動によっても玉葱の落下は、正確で、且つ連続して行うことができる。
【0014】図7は、前述の図5を側面から見たもので、コンテナ列C1,C2は、傾斜したそれぞれのローラコンベア91の先端のストッパー92によって係止され、その先端のコンテナCの後述の排出によって解除されコンテナーC1,C2列は先端の回収テーブル93上に移動する。この回収テーブル93は、玉葱を収納したのち、その自重によって傾動し、その回収テーブル93の傾動によって、コンテナCを自動的に排出し、図1に示すように、トラクター1の進行によって連続的に畦上に落下配列する。
【0015】図5と図7において、この回収テーブル93の傾動のためのテーブル支持棒11と傾動係止機構12をそれぞれ示し、図8〜図11は、これらの機構の詳細を示す図である。
【0016】図8は、回収テーブル93の長さ方向のほぼ中心位置に配置されたテーブル支持棒11の連結機構を示す。同図において、テーブル支持棒11の先端は、支持台18に回転傾動自在に支持されており、これに伴って、このテーブル支持棒11に一体的に取り付けられた回収テーブル93も、支持台18を中心に回転自在、且つ、支持台18に対する傾斜角が自在になるようになっている。95は、回転自在のローラを先端に取り付けたストッパーであって、回収コンテナの玉葱回収のための位置決めと、排出する際の補助ローラとして機能する。
【0017】この回転自在、傾動自在なテーブル支持棒11の他端には、玉葱回収作業中、回収テーブル93が動かないようにして、その上に載置されたコンテナに玉葱が安定して投下されるように傾動係止機構12が取り付けられている。
【0018】図9は、この傾動係止機構12の斜視図であり、中途に係止板14を有する連結棒13と、逆U字形をなす板材で形成された係止板固定具16を有する。連結棒13は、図8に示すようにその一端はテーブル支持棒11の先端に連結され、また、その他端は、図8に示すようにローラ板の下面に取り付けられたバネ15と連結している。そして、連結棒13に設けられた係止板14は、係止板固定具16の上端の逆U字形の凹部内に収納され、これによって連結棒13の回転、ひいては、それに連結した図8に示すテーブル支持棒11は回転せず、それによって、テーブル支持棒11上に固定された回収テーブル93とそれに載置されたコンテナCも安定するようになっている。
【0019】図7において、シューター83から玉葱が連続的に投入され、コンテナC内に玉葱が充填すると、テーブル支持棒11は、支持点17を中心として回動する。図10と図11は、この状態を示す。これらの図において、コンテナCの重力によって、回収テーブル93の傾動係止機構12が降下すると、連結棒13もバネ15に抗して下降し、連結棒13に設けられた係止板14は、係止板固定具16の上端の逆U字形の凹部内から下方に位置するようになり、ここで、傾動係止機構12の拘束を離れ、自在に回転するようになる。
【0020】ここで、テーブル支持棒11に取り付けられた回収テーブル93は、その安定を失い、図5において紙面の手前側に傾動し、その上に載置されていたコンテナCは、その回収テーブル93を滑り落ちて、図1に示すように、トラクタの進行とともに、畦上に並ぶことになる。
【0021】再び、図7に戻って、先頭のコンテナの落下によって、後続のコンテナを傾斜面で保持していたストッパ92は外れ、その斜面を滑りおりて、先のコンテナCの位置に来る。この過程で、先のコンテナの拘束から外れた図6に示すシュータの方向規定棒85は、この後続のコンテナの拘束を受けて、そのシュータの向きはコンテナの動きに応じて変わり、コンテナは動いているにも拘わらず、常に、玉葱は、後続のコンテナに継続して投入され、その先端のテーブルにおいては、再び傾動係止機構12によって拘束されて、安定して、玉葱は自動的に充填され、そして十分に充填された状態で傾動係止機構12の拘束は自動的に解かれ排出される。
【0022】本発明の玉葱回収機は、以上のような構造を有するので、玉葱収穫機3から、排出された玉葱を、自動的に且つ連続してコンテナに収納され、玉葱を収納したコンテナは自動的に畝上に順次配列状態で排出される。上記の実施例は、本発明の回収機をトタクターに連結した収穫機と連続した例を示しているが、畦上にある収穫した玉葱のための単独の回収機として使用することができる。この場合、駆動用エンジンを前記リフト機構に組み込む必要がある。
【0023】
【発明の効果】本発明の回収機は、構造が簡単でありながら、高能率で収穫した玉葱をコンテナに収納し、自動的に排出整理でき、とくに、先に開示した収穫機と簡単に連結でき、畑に植えられた玉葱を人手を要することなく、収穫し、コンテナに収納し、配列状態で排出できる。
【出願人】 【識別番号】597081156
【氏名又は名称】堤 義昭
【出願日】 平成11年9月7日(1999.9.7)
【代理人】 【識別番号】100082164
【弁理士】
【氏名又は名称】小堀 益 (外1名)
【公開番号】 特開2001−78527(P2001−78527A)
【公開日】 平成13年3月27日(2001.3.27)
【出願番号】 特願平11−253630