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【発明の名称】 コンバインの除塵装置
【発明者】 【氏名】古田 東司

【要約】 【課題】稈または莢などの吸引を防止しかつ土砂粉塵の吸引力を確保し、穀稈または穀粒の吸込み防止並びに排塵能力の向上などを図る。

【解決手段】穀物ヘッダ(17)で刈取った穀稈をフィーダハウス(18)を介して脱穀部(4)に供給すると共に、粉塵を排出させる吸排塵ファン(26)を前記フィーダハウス(18)に設けるコンバインの除塵装置において、前記フィーダハウス(18)上面の吸塵口(28)外側に吸排塵フード(23)を固定させ、前記吸排塵フード(23)に内設させる吸排塵ファン(26)の吸込面を吸塵口(28)に対向させ、稈などの吸込みを防ぐ網体(29)を吸塵口(28)に設けたことを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 穀物ヘッダで刈取った穀稈をフィーダハウスを介して脱穀部に供給すると共に、粉塵を排出させる吸排塵ファンを前記フィーダハウスに設けるコンバインの除塵装置において、前記フィーダハウス上面の吸塵口外側に吸排塵フードを固定させ、前記吸排塵フードに内設させる吸排塵ファンの吸込面を吸塵口に対向させ、稈などの吸込みを防ぐ網体を吸塵口に設けたことを特徴とするコンバインの除塵装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えば稲または麦または大豆などを収穫するコンバインの除塵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、実開昭60−168328号公報に示す如く、穀物ヘッダで刈取った穀稈をフィーダハウスを介して脱穀部に供給すると共に、粉塵排出させる吸排塵ファンを前記フィーダハウスに設ける技術がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術は、吸排塵ファン及び吸排塵フードの各下部をフィーダハウス内部に突入させるから、フィーダハウスの上下幅を容易に縮少し得ず、フィーダハウス上面板と内部のコンベア上面との間に大きな空間が形成され、フィーダハウスの吸排塵効率を容易に向上させ得ないと共に、左右方向の水平軸回りに吸排塵ファンを回転させるから、吸排塵ファンの大径化及び回転低下などを容易に行い得ず、吸排塵機能を維持し乍ら吸引圧力を容易に低下し得ず、稈または莢などを吸引したり土砂粉塵の吸引力が不足する等の不具合があり、刈取り穀稈及び穀粒などの吸込み防止並びに排塵能力の向上などを容易に図り得ない等の問題がある。
【0004】また、フィーダハウスを介して穀物ヘッダの粉塵も吸排塵ファンに吸込ませることにより、吸排塵ファン下方部の稈または穀粒が吸込まれる不具合があると共に、粉塵だけを吸込ませるフィルタを設けることにより、稈などの目詰りによってフィルタの粉塵吸込みが低下する不具合があり、排塵機能の向上並びに取扱い作業性の向上などを容易に図り得ない等の問題がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】然るに、本発明は、穀物ヘッダで刈取った穀稈をフィーダハウスを介して脱穀部に供給すると共に、粉塵を排出させる吸排塵ファンを前記フィーダハウスに設けるコンバインの除塵装置において、前記フィーダハウス上面の吸塵口外側に吸排塵フードを固定させ、前記吸排塵フードに内設させる吸排塵ファンの吸込面を吸塵口に対向させ、稈などの吸込みを防ぐ網体を吸塵口に設けたもので、フィーダハウス上面外側でフィーダハウス左右幅と略等しい最大外径を形成可能に吸排塵ファンを設置し得、フィーダハウスの上下幅を刈取り穀物の搬送に必要な最小寸法に形成し得、かつ吸排塵ファンの大径化及び回転低下などを容易に行い得、フィーダハウスの吸排塵効率の向上並びに吸塵口の吸引圧力低下などを容易に行い得、稈または莢などの吸引を防止しかつ土砂粉塵の吸引力を確保し、穀稈または穀粒の吸込み防止並びに排塵能力の向上などを容易に図り得ると共に、吸塵口に吸排塵ファンを近接させて排塵力を容易に確保し得、またフィーダハウスを介して穀物ヘッダの粉塵を吸引可能に吸排塵ファンの吸排塵力を増大させ得、かつ吸排塵ファン下方部近くの稈または穀粒が吸込まれるのを容易に防止し得、排塵能力の向上などを容易に図り得るものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。図1は要部の断面図、図2は全体の側面図、図3は同平面図であり、図中(1)は走行クローラ(2)を有するトラックフレーム(3)に装備する機台、(4)は扱胴(5)及び選別機構(6)を備えていて前記機台(1)に搭載する脱穀部、(7)は揚穀筒(8)を介して取出す脱穀部(4)の穀粒を溜める穀物タンク、(9)は前記脱穀部(4)の下部前方に油圧シリンダ(10)を介して昇降可能に装設する刈取部、(11)は運転席(12)及び運転操作部(13)を備えていて前記穀物タンク(7)の前方に固設させる運転台、(14)は前記穀物タンク(7)の後方に備えていてエンジン(15)を内設するエンジン室、(16)は前記穀物タンク(7)内の穀粒を取出す穀粒搬出オーガである。
【0007】また、前記刈取部(9)は、未刈り穀稈を取入れる穀物ヘッダ(17)と、該ヘッダ(17)の後部略中央に連結させて刈取り穀稈を脱穀部(4)に送給するフィーダハウス(18)によって構成すると共に、未刈り穀稈掻込み用リール(19)及び往復駆動型刈刃(20)及びプラットホームオーガ(21)とを前記穀物ヘッダ(17)に備え、前記ヘッダ(17)に取込まれる刈取穀稈をフィーダハウス(18)に内設する供給チェンコンベア(22)により脱穀部(4)に供給して脱穀処理するように構成している。
【0008】さらに、図1、図4、図5、図6、図7に示す如く、L形に連設させる上面フード(23)及び側面フード(24)により防塵フード(25)を形成し、防塵フード(25)に吸排塵ファン(26)を内設させると共に、前記フィーダハウス(18)の上面及び左側面に防塵フード(25)を取付け、また前記穀物ヘッダ(17)の後側上面で左右幅方向に吸塵ガイド板(27)を固設させ、プラットホームオーガ(21)の上面後側を前記ガイド板(27)で覆うもので、フィーダハウス(18)上面に吸排塵ファン(26)を設け、運転席(12)の作業者から離れた位置、即ち作業者側と反対のフィーダハウス(18)左側で下方に、穀物ヘッダ(17)に発生する粉塵を前記ファン(26)により吸引排出させるように構成している。
【0009】また、前記フィーダハウス(18)上面に吸塵口(28)を開設し、吸塵口(28)に除塵網(29)を張設固定させると共に、前記ファン(26)及び電動モータ(30)を送風ガイド板(31)を介して上面フード(23)内部に固定させ、吸塵口(28)に前記ファン(26)を対向配置させるもので、フィーダハウス(18)上面に蝶番(32)を介して上面フード(23)前側を連結させ、上面フード(23)後側をボルト(33)によりフィーダハウス(18)上面に固定させ、蝶番(32)を支点に上面フード(23)を前方に開放自在に取付けると共に、フィーダハウス(18)と上面フード(23)間の隙間を塞ぐシール材(34)を上面フード(23)に設け、前記ファン(26)の吸塵側下方に略水平に除塵網(29)を取付けて吸塵口(28)を閉塞し、フィーダハウス(18)内部の稈または穀粒がファン(26)に吸込まれるのを除塵網(29)によって防ぐように構成している。
【0010】また、図5の如く、フィーダハウス(18)左側面に蝶番(35)を介して側面フード(24)後側を連結させ、ブラケット(36)及びボルト(37)により側面フード(24)前側をフィーダハウス(18)左側面に固定させ、蝶番(35)を支点に側面フード(24)を開放自在に取付けると共に、図7に示す如く、上面フード(23)と側面フード(24)間の接合部の隙間を塞ぐシール材(38)を側面フード(24)に設けている。
【0011】そして、稲または大豆などの収穫作業時、刈刃(20)によって刈取られた穀稈がプラットホームオーガ(21)によってフィーダハウス(18)前側に送り込まれ、フィーダハウス(18)底面を介してチェンコンベア(22)により脱穀部(4)に穀稈が供給されると共に、収穫作業時、プラットホームオーガ(21)とフィーダハウス(18)間の穀稈受継部で粉塵が特に多く発生するが、穀物ヘッダ(17)及びフィーダハウス(18)の粉塵が吸排塵ファン(26)により集塵され、フィーダハウス(18)上面から外側の上面及び側面フード(23)(24)を介してフィーダハウス(18)左側下方に粉塵が排出されるもので、穀物ヘッダ(17)で発生する粉塵が運転席(12)の作業者方向に飛散するのを防ぐと共に、フィーダハウス(18)から脱穀部(4)に搬入される粉塵量を低減させるように構成している。
【0012】上記から明らかなように、穀物ヘッダ(17)で刈取った穀稈をフィーダハウス(18)を介して脱穀部(4)に供給すると共に、粉塵を排出させる吸排塵ファン(26)を前記フィーダハウス(18)に設けるコンバインの除塵装置において、前記フィーダハウス(18)上面の吸塵口(28)外側に吸排塵フードである上面フード(23)を固定させ、前記上面フード(23)に内設させる吸排塵ファン(26)の吸込面を吸塵口(28)に対向させ、稈などの吸込みを防ぐ網体である防塵網(29)を吸塵口(28)に設ける。そして、フィーダハウス(18)上面外側でフィーダハウス(18)左右幅と略等しい最大外径を形成可能に吸排塵ファン(26)を設置し、フィーダハウス(18)の上下幅を刈取り穀物の搬送に必要な最小寸法に形成し、かつ吸排塵ファン(26)の大径化及び回転低下などを行い、フィーダハウス(18)の吸排塵効率の向上並びに吸塵口(28)の吸引圧力低下などを行い、稈または莢などの吸引を防止しかつ土砂粉塵の吸引力を確保し、穀稈または穀粒の吸込み防止並びに排塵能力の向上などを図ると共に、吸塵口(28)に吸排塵ファン(26)を近接させて排塵力を確保し、フィーダハウス(18)を介して穀物ヘッダ(17)の粉塵を吸引可能に吸排塵ファン(26)の吸排塵力を増大させ、かつ吸排塵ファン(26)下方部近くの稈または穀粒が吸込まれるのを防止し、排塵能力の向上などを図る。
【0013】さらに、図8に示す如く、運転操作部(13)の刈取クラッチレバー(39)の刈取クラッチ入操作と連動してオンになる刈取スイッチ(40)と、運転操作部(13)に配設する手動スイッチ(41)と、図4に示すようにフィーダハウス(18)の上昇によってオフになって刈取部(9)上昇による刈取中止を検出する停止スイッチ(42)とを設けるもので、並列接続させる刈取及び手動スイッチ(40)(41)に対し停止スイッチ(42)を直列接続させ、各スイッチ(40)(41)(42)を介して前記電動モータ(30)に電源バッテリ(43)を接続させ、前記刈取または手動スイッチ(40)(41)のいずれかがオンで、刈取部(9)を下降させて停止スイッチ(42)をオン維持しているとき、前記モータ(30)によって吸排塵ファン(26)が駆動されると共に、枕地での方向転換など刈取部(9)を上昇させて停止スイッチ(42)をオフにしたとき、また刈取クラッチレバー(39)により刈取クラッチを切にして刈取部(9)を停止させ、スイッチ(40)(41)がオフになったとき、前記モータ(30)をオフにして吸排塵ファン(26)を停止させ、除塵網(29)下面に付着している長稈を自重で落下させ、網(29)目の詰りを防ぐように構成している。
【0014】また上記のように、刈取部(9)の昇降を検出して吸排塵ファン(26)を自動的にオンオフさせる昇降センサである停止スイッチ(42)を設け、圃場枕地で方向転換するとき、刈取部(9)の昇降が行われて吸排塵ファン(26)が一時的に停止され、除塵網(29)に付着した穀稈または穀粒を脱落除去し、排塵機能の向上並びに取扱い作業性の向上などを図る。
【0015】さらに、図9は変形例を示すもので、吸排塵ファン(26)をシロッコファンにより形成することも容易に行えると共に、上面フード(23)に代え、側面フード(24)に吸排塵ファン(26)を内設させることも容易に行えるものである。
【0016】
【発明の効果】以上実施例から明らかなように本発明は、穀物ヘッダ(17)で刈取った穀稈をフィーダハウス(18)を介して脱穀部(4)に供給すると共に、粉塵を排出させる吸排塵ファン(26)を前記フィーダハウス(18)に設けるコンバインの除塵装置において、前記フィーダハウス(18)上面の吸塵口(28)外側に吸排塵フード(23)を固定させ、前記吸排塵フード(23)に内設させる吸排塵ファン(26)の吸込面を吸塵口(28)に対向させ、稈などの吸込みを防ぐ網体(29)を吸塵口(28)に設けたもので、フィーダハウス(18)上面外側でフィーダハウス(18)左右幅と略等しい最大外径を形成可能に吸排塵ファン(26)を設置でき、フィーダハウス(18)の上下幅を刈取り穀物の搬送に必要な最小寸法に形成でき、かつ吸排塵ファン(26)の大径化及び回転低下などを容易に行うことができ、フィーダハウス(18)の吸排塵効率の向上並びに吸塵口(28)の吸引圧力低下などを容易に行うことができ、稈または莢などの吸引を防止しかつ土砂粉塵の吸引力を確保し、穀稈または穀粒の吸込み防止並びに排塵能力の向上などを容易に図ることができると共に、吸塵口(28)に吸排塵ファン(26)を近接させて排塵力を容易に確保でき、フィーダハウス(18)を介して穀物ヘッダ(17)の粉塵を吸引可能に吸排塵ファン(26)の吸排塵力を増大させることができ、かつ吸排塵ファン(26)下方部近くの稈または穀粒が吸込まれるのを容易に防止でき、排塵能力の向上などを容易に図ることができるものである。
【出願人】 【識別番号】000006851
【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社
【出願日】 平成4年3月30日(1992.3.30)
【代理人】 【識別番号】100062270
【弁理士】
【氏名又は名称】藤原 忠治
【公開番号】 特開2001−69842(P2001−69842A)
【公開日】 平成13年3月21日(2001.3.21)
【出願番号】 特願2000−248187(P2000−248187)