| 【発明の名称】 |
農作業機における制御装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】水倉 泰治
【氏名】中川 渉
【氏名】小山 智弘
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| 【要約】 |
【課題】外部からコントローラユニットへの制御データの受信に際して誤った制御データを使用できないようにする。
【解決手段】コントローラユニットC2におけるCPUからDMA要求信号を受けたDMACは、受信ドライバを介して転送されてきた制御データを一旦、受信データメモリ部に書き込ませる(S1)。次いで、前記受信データメモリ部への制御データの書込み(DMA転送)が終了すると(S1:yes )、DMACは、2つのバッファメモリA部及びバッファメモリB部のうちのいずれが制御データを使用中であるか否かを判別する(S2)。例えば、A部が使用中であれば、バッファメモリB部に対して前記受信データメモリ部から制御データの書込み(DMA転送)が実行され(S3)、他方のバッファメモリA部の制御データを操作制御に使用する(S4)。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 農作業機における走行部、作業部、操作部等に設けたセンサ、設定器等の入力系外部機器と、アクチュエータ等の出力系外部機器と、前記各入力系外部機器又は出力系外部機器のいずれか一方もしくは双方との制御信号を授受して制御する複数のコントローラユニットと、各コントローラユニット間を接続する通信バスとを具えて、コントローラユニットの相互に制御データを転送して制御を実行するようにした農作業機における制御装置において、前記コントローラユニットのメモリ領域には、他のコントローラユニットからの制御データを受信ドライバを介して受信して記憶するための1つの受信データメモリ部と、一時的にデータを記憶するための2つのバッファメモリ部とを備え、コントローラユニットのDMA転送指令により、受信ドライバを介して受信完了して制御データを記憶した受信データメモリ部から前記2つのバッファメモリ部のうちいずれか一方に対して交互にデータ転送するように制御する一方、前記DMA転送されていない側のバッファメモリ部の制御データを当該コントローラユニットの制御に使用するようにしたことを特徴とする農作業機における制御装置。 【請求項2】 前記受信ドライバを介して受信データメモリ部に所定量の制御データを受信完了するまでは、前記いずれか一方のバッファメモリ部にDMA転送しないように制御することを特徴とする請求項1に記載の農作業機における制御装置。 【請求項3】 前記DMA転送中のバッファメモリ部に対しては、制御のためのデータ読込み動作を禁止するよう制御することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の農作業機における制御装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、コンバイン等の農作業機における制御装置に係り、より詳しくは、複数のコントローラユニット間で制御データを転送するとき、そのデータ転送中の制御データが機器の制御に使用されないようしにする構成に関するものである。 【0002】 【従来の技術】最近のコンバイン等の農作業機では、制御目標としての、制御量の信号を制御手段に伝るためのセンサや設定器、例えば、走行機体のエンジンの出力(負荷)を制御するアクチュエータとしての電子式ガバナーの燃料噴射量検知センサ(燃料噴射用プランジャの位置調節のためのラック位置の検出センサ)、走行機体に対する走行部の左右の走行クローラの相対的高さを検出する走行部高さセンサ(車高センサ)、穀粒タンク内の穀粒を外部に排出するための排出オーガのコンベヤへの動力を継断するためのオーガクラッチの操作位置検知センサ、前記排出オーガの横筒の水平方向の向きや横筒先端の穀粒排出部の高さを指令(設定)するオーガ位置設定器、また、前記制御信号に応じて制御対象の作動量を検知するためのセンサ、例えば、農作業機の走行速度や、脱穀部の作業部の回転速度を検知する速度センサ、前記排出オーガの横筒の水平方向の向きセンサや高さセンサ等の入力系外部機器と、前記電子ガバナーでの燃料噴射用プランジャを駆動するための電磁ソレノイド、前記左右走行クローラの高さを調節するための油圧シリンダ、前記オーガクラッチを駆動するクラッチアクチュエータ、排出オーガを左右に旋回させるための駆動モータ、排出オーガにおける横筒の水平に対する俯仰角度を調整するための昇降用油圧シリンダ等の各種アクチュエータからなる出力系外部機器を備え、マイクロコンピュータ等の制御手段により、前記出力系外部機器の作動を制御することが通常行なわれている。 【0003】ところで、前記入力系外部機器及び出力系外部機器の種類や数が多い場合、1つのマイクロコンピュータ式等の電子式のコントローラで制御すると、一時に処理できる能力に限界があり、このため制御処理に優先順位を設けると、並列的に処理が困難となること、これを防止するため、複数個のマイクロコンピュータで独立的且つ並列的に制御すると、関連すべき外部機器間の制御の連係が採れないという不都合がある。 【0004】これらの不都合を解消するため、特開平2−219506号公報では、複数の入力系外部機器及び出力系外部機器を制御するための副マイクロコンピュータ(スレーブコントローラ)を複数備え、この各副マイクロコンピュータを統括するために1つの主マイクロコンピュータ(マスターコントローラ)を備え、複数のスレーブコントローラ(下位コントローラ)及びこれらに接続されている各センサの制御状態を、マスターコントローラ(上位コントローラ)にて把握でき、監視できるようにするため、マスターコントローラとスレーブコントローラとの間を通信線で接続すると共に、各センサの信号をマスターコントローラに直接入力できるように構成することが提案されている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記各先行技術において、一方のコントローラから他方のコントローラに制御データを転送(伝送)する通信回路のデータ転送速度は、シリアルインターフェイスを使用することが多いで、コントローラ内部のデータバスを介してのデータ転送速度より遅くなるので、転送中の制御データをコントローラ内のメモリに書込みしている最中に制御のためにそのデータを読み出して使用すると、更新されたデータ値と異なり、そのため、該コントローラに接続している出力系外部機器であるアクチュエータが暴走してしまうなど正確に制御できなくなるというおそれがあった。 【0006】本発明は、従来技術におけるこの種の問題を解決するためになされたものであって、農作業中に、複数のコントローラユニット間で制御データを転送した結果を確実に制御に役立たせることができるようにした農作業機における制御装置を提供することを目的とするものである。 【0007】 【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため、請求項1に記載の発明の農作業機における制御装置は、農作業機における走行部、作業部、操作部等に設けたセンサ、設定器等の入力系外部機器と、アクチュエータ等の出力系外部機器と、前記各入力系外部機器又は出力系外部機器のいずれか一方もしくは双方との制御信号を授受して制御する複数のコントローラユニットと、各コントローラユニット間を接続する通信バスとを具えて、コントローラユニットの相互に制御データを転送して制御を実行するようにした農作業機における制御装置において、前記コントローラユニットのメモリ領域には、他のコントローラユニットからの制御データを受信ドライバを介して受信して記憶するための1つの受信データメモリ部と、一時的にデータを記憶するための2つのバッファメモリ部とを備え、コントローラユニットのDMA転送指令により、受信ドライバを介して受信完了して制御データを記憶した受信データメモリ部から前記2つのバッファメモリ部のうちいずれか一方に対して交互にデータ転送するように制御する一方、前記DMA転送されていない側のバッファメモリ部の制御データを当該コントローラユニットの制御に使用するようにしたものである。 【0008】また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の農作業機における制御装置において、前記受信ドライバを介して受信データメモリ部に所定量の制御データを受信完了するまでは、前記いずれか一方のバッファメモリ部にDMA転送しないように制御するものである。 【0009】そして、請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の農作業機における制御装置において、前記DMA転送中のバッファメモリ部に対しては、制御のためのデータ読込み動作を禁止するよう制御するものである。 【0010】 【発明の実施の形態】次に本発明を具体化した実施形態について説明すると、図1はコンバインの左側面図、図2はコンバインの平面図、図3はコンバインの右側面図、図4は正面図、図5は動力伝動系のスケルトン図、図9及び図10は制御装置の機能ブロック図である。 【0011】本発明のコンバインにおける走行機体1は、左右一対の走行クローラ2a式の走行部2に対して後述する走行部昇降駆動手段を介して昇降可能に構成されている。走行機体1の進行方向に向かって左側には作業部としての脱穀装置3を搭載し、走行機体1の前部に配置された作業部としての刈取前処理装置4は、昇降フレーム14を介して走行機体1に対して上下昇降回動可能に支持され、該昇降フレーム14と走行機体1との間に装着された刈取部昇降アクチュエータとしての単動式の刈取部昇降油圧シリンダ9により昇降動可能に構成されている。 【0012】刈取前処理装置4の下部フレームの下部側にはバリカン式の刈刃装置5を、前方には6条分の穀稈引起装置6が配置され、穀稈引起装置6と脱穀装置におけるフイードチェン7前端との間には穀稈搬送装置8が配置され、穀稈引起装置6の下部前方には分草体10が突出している。走行機体1の右側前部に運転室11が配置され、その後側に穀粒タンク12が配置されている。 【0013】運転室11の後方下部等に備えたエンジン15からの動力の一部は、図5に示すように、オーガクラッチ16を介して穀粒タンク12内の底スクリューコンベヤ17、排出オーガ20内の縦スクリューコンベヤ18a,18bに伝達される一方、動力分岐ミッション19を介して走行部2の油圧ポンプ・油圧モータ式(HTS式)走行駆動部24の脱穀部3の扱胴3aや唐箕21、一番受樋のスクリューコンベヤ22a、二番受樋のスクリューコンベヤ22bやフイードチェン7、穀粒タンク12への揚穀スクリューコンベヤ23等を回転駆動させる。刈取前処理装置4への動力伝達は、走行速度を同期するときには前記走行駆動部24からの出力軸26を介して実行され、同期しないときには前記動力分岐ミッション19からの分岐動力とクラッチ25とにより駆動される。 【0014】図3及び図8に示すように、穀粒タンク12の下部に設けたスクリューコンベヤから走行機体1の後端に配置した縦パイプ28bと、その上端に上下回動可能に連設された横パイプ28aとからなり、各パイプ内にスクリューコンベヤを内装した排出オーガ28を介して、トラックの荷台等の部位に穀粒タンク12内に蓄積された穀粒を排出させることができる。なお、縦パイプ28bは、駆動モータ64bとギヤ機構57とにより縦軸回りに旋回可能であり、横パイプ28aは縦パイプ28bとの間に装架された排出オーガ用油圧シリンダ64aと、リンク機構58とにより傾斜角度を変更可能に構成されている。 【0015】そして、駆動モータ64bに設けたロータリエンコーダ等の角度センサ85にて縦パイプ28bの水平旋回角度、ひいては横パイプ28aの旋回位置を検出することができ、リンク機構58もしくは油圧シリンダ64aの箇所に設けたポテンショメータ等の角度センサ86にて横パイプ28aの俯仰角度、ひいては横パイプ28aの先端の排出部の高さ位置を検出することができる。なお、排出オーガ28を使用しないときには、穀粒タンク12の上面等に設けたレスト台87等に横パイプ28aの中途部が載置される。さらにこのレスト台87には前記横パイプ28aが載置されたか否かを検知するための接触センサ等のレスト検出器88が設けられている。 【0016】図6(左側面側から見た走行部)に示すように、走行部2は左右一対のトラックフレーム50,50の前後端に各々配置した駆動輪51と従動輪52とトラックフレーム50の下面中途部に配置された複数の転動輪53との外周に巻回された走行クローラ2aからなり、左右トラックフレーム50,50と走行機体1とは、左右の昇降制御用油圧シリンダ54a,54bと前後位置の側面視L字状のレバー55a,55bとこの前後レバー55a,55bを同時に作動させるように連結する連結杆56,56等とからなる走行部昇降駆動手段を介して連結され、左右の昇降制御用油圧シリンダ54a,54bは互いに独立的に作動させることにより、左右の走行部2,2を走行機体1の左右に対して独立的に昇降させる。 【0017】従って、左右両側の昇降制御用油圧シリンダ54a,54bのピストンロッドを同時に突出させると、走行機体1は左右両側の走行部2,2に対して上方に離れて(上昇し)、走行機体1の走行部2,2に対する相対高さ(車高)は高くなる。逆に、前記ピストンロッドを同時に後退させると、走行機体1は左右両側の走行部2,2に対して下方に離れて(下降し)、走行機体1の走行部に対する相対高さ(車高)は低くなる。 【0018】そして、左側の油圧シリンダ54aのピストンロッドを突出させる、または右側の油圧シリンダ54bのピストンロッドを後退させると(もしくはこの両方の動作を同時に実行しても)、右側の走行部2に対する走行機体1の車高は低くなり(左側の走行部2に対する走行機体1の車高は高くなり)、走行機体1は右下がりに傾斜する。逆に、右側の油圧シリンダ54bのピストンロッドを突出させる、または左側の油圧シリンダ54aのピストンロッドを後退させる、(もしくはこの両方の動作を同時に実行しても)、左側の走行部2に対する走行機体1の車高は低くなり(右側の走行部2に対する走行機体1の車高は高くなり)、走行機体1は左下がりに傾斜するのである。 【0019】図6に示すように、左右の昇降制御用油圧シリンダ54a,54bのピストンロッドの突出量を検出することにより、走行機体1の左右各走行部2,2に対する相対高さ(車高)を検出するためのロータリエンコーダ式等の車高検出センサ72a,72bが、前記連結杆56に連設した連結ロッド72やリンク機構73を介して連動するように構成されている。 【0020】また、走行機体1の左右の傾斜程度を検出するための傾斜検出センサ74は、振り子式(重力式)等にて構成され、走行機体1の任意の位置例えば運転室11内等に配置されている。なお、刈取前処理装置4と圃場面との対地高さを検出して刈高さを検出するための刈高さセンサとしての超音波センサ20a,20bは、図4に示すように、刈取前処理装置4の左右両側端の前記穀稈引き起こし装置6の裏面側に設けたブラケット(図示せず)に配置し、各超音波センサ20a,20bにおける発信器の発信部(ホーン部)と受信器の受信部とを圃場面に向けるように配置する。各超音波センサ20a,20bの設置高さと刈刃5の設置高さとが異なる場合には、超音波センサ20a,20bの検出値から所定の換算により、刈高さ検出値を求めるようにしている。 【0021】また、走行機体1と刈取前処理装置4との相対高さを検出するための昇降ポジションセンサ75は、前記昇降フレーム14の回動角度を検出することより求めることができるように構成されている。 【0022】前記運転室11内の操縦部パネル(図示せず)には、自動モードと手動モードとに切り換えるための切替えスイッチ76と、自動モード及び手動モードの如何に拘らず、車高制御の場合の走行機体1の高さ(車高)を変更調節操作できる手動可変操作部としての操作レバー77と、走行機体1の左右傾斜角度を設定するための傾斜設定器78とが配置されている。 【0023】図7は、前記昇降用油圧シリンダ54a,54b等のための油圧回路を示し、油圧ポンプ60からの吐出する圧油を分流する分流弁63を介して分岐し、その一方の吐出路から前記刈取前処理装置4を昇降させる刈取部昇降アクチュエータとしての油圧シリンダ9と、右側(運転室11側)の昇降制御用油圧シリンダ54bとに対する第1油圧回路61へ送る。分流弁63の他方の吐出路からは、排出オーガ28の横パイプ28aの縦パイプ28bに対する傾斜角度を変更するための排出オーガ昇降用油圧シリンダ64aと、左側の昇降制御用油圧シリンダ54aとに対する第2油圧回路62へ送るように構成され、それぞれの油圧シリンダ9、64a、54a、54bに対する電磁制御弁65、66a、67、68や逆止弁、リリーフ弁等が接続されている。 【0024】図9は、走行機体1の走行速度、姿勢及び車高、排出オーガ28の排出位置等を制御するための制御装置70の機能ブロック図を示し、該制御装置70は、マイクロコンピュータ等の電子式制御装置であり、複数個(実施形態では5つ)のコントローラユニットC1,C2,C3,C4,C5と、これらの間を接続するデータバス、コントロールバス、アドレスバスを含む通信バス82とからなる。各コントローラユニットは図示しないが各種演算処理や制御を実行するための中央処理装置(CPU)や、制御プログラムを記憶させた読み出し専用メモリ(ROM)、各種の検出値、データ等を一時的に記憶させる随時読み書き可能メモリ(RAM)、電気的に消去及び書込み可能な不揮発性メモリとしてのEEPROM、タイマ機能としてのクロック、インターフェイス等を備える。 【0025】前記各コントローラユニットC1,C2,C3,C4,C5では、図10に示すように、読み書き可能なメモリ(RAM)の領域中に、受信データメモリ部101と、2つのバッファメモリ部、つまりバッファメモリA部102a,バッファメモリB部102bとを備え、通信バス82に接続する受信ドライバ103が前記受信データメモリ部101に接続されている一方、各コントローラユニット内に備えられたダイレクトメモリアクセスコントローラ(DMAC)及び演算部104等を備えている。 【0026】そして、各コントローラユニットC1,C2,C3,C4,C5は、通信バス82を介して制御データを転送しあい、本実施形態では操作指令系のコントローラユニットC1からの指令により、後述するセンサや設定器等の入力系外部機器からの信号に応じて、他の操作制御系コントローラユニットC2,C3,C4,C5は、所定の出力信号を出して油圧シリンダ、駆動モータ、アクチュエータ等の出力系外部機器を駆動させるように制御する。 【0027】操作制御系各コントローラユニットC2,C3,C4,C5は、コンバインにおける走行部系、作業部における刈高さ制御系、排出オーガ系、エンジン駆動系等のように、密接に関連する操作制御系をグループ化したものであり、1つのスレーブコントローラには、1つのグループとして密接に関連する制御系の入力系外部機器と出力系外部機器とを接続している。 【0028】本実施形態では、例えば、コントローラユニットC2は、走行クローラ2a,2bの走行機体1に対する相対高さや傾斜等を制御する走行部姿勢操作制御系グループであって、コントローラユニットC2に接続される出力系外部機器として、左右の昇降制御用油圧シリンダ54a,54b及び各々に対応する電磁制御弁67,68がある。他方、前記コントローラユニットC2に接続される入力系外部機器としては、前記左右の昇降制御用油圧シリンダ54a,54bのピストンロッドの突出量に対応した走行機体1の左右の走行部2,2に対する相対高さ(車高)を検出するためのロータリエンコーダ式等の車高検出センサ72a,72b、傾斜センサ74、傾斜設定器78がある。 【0029】コントローラユニットC3は、刈高さ制御系グループであって、これに接続される入力系外部機器としては、刈高さ設定器80及び刈高さセンサとしての刈取前処理装置4の左右両端に設けた超音波センサ20a,20b等(刈取部昇降ポジションセンサ75を含めても良い)があり、出力系外部機器としては、刈取部油圧シリンダ9とその駆動のための電磁制御弁65がある。 【0030】コントローラユニットC4は、排出オーガ操作制御系グループであって、これに接続される入力系外部機器としては、排出オーガ28の水平旋回角度を検知するロータリエンコーダ等の角度センサ85、排出オーガ28の横オーガ筒28aの俯仰の昇降角度を検知する角度センサ86、レスト台検出器87があり、出力系外部機器としては、横パイプ28aの縦パイプ28bに対する傾斜角度を変更するための排出オーガ昇降用油圧シリンダ64aとその電磁制御弁66a、及び、縦パイプ28ba 左右に旋回させるための排出オーガ旋回用駆動モータ64bとその駆動回路66bがある。 【0031】コントローラユニットC5は、エンジン16の出力操作制御系グループであって、これに接続される入力系外部機器としては、車速センサ94や、電子ガバナー92のフイードバック制御のためのプランジャ位置を検知するラック位置センサ93があり、出力系外部機器としては、エンジン16への燃料供給量制御のためのアクチュエータとしての電子ガバナー92の燃料噴射ポンプにおける燃料噴射量を調節するプランジャ駆動手段がある。 【0032】他方、操作指令系であるコントローラユニットC1には、運転室11内に配置した操作部90及び横オーガ筒28aの先端の排出部の横に設けた先端操作部91におけ指令スイッチ(図示せず)から指令できるように接続され、また、水平旋回角度は前記操作部90に設けたポテンショメータ型の旋回角度設定器95により設定できる。前記切替えスイッチ76及び操作レバー77の位置センサ、電源スイッチ96もコントローラユニットC1に接続されている。 【0033】コントローラユニット間のデータ通信は一般的にコスト削減のためシリアル通信(1ビットづつのデータ転送)が使用され、従って通信時間が長くなる一方、1つのコントローラユニット内では、CPUの性能が8ビットのものであれば、8ビットのデータを一瞬にして転送するからその時間差が甚だしい。そして、前記シリアル通信して受信したデータに誤りがないか否かをチェックするため、通常、受信側が受け取ったデータを送信側に返送し送信側で元のデータと照合する返送照合方式、送信側から同じデータを2度送り、受信側で照合する連想方式、パリティ・チェックやチェック・サム方式によるエラー検出作業を複数回繰り返しているから、照合等に時間が掛かる。もし、1つのコントローラユニット内の前記制御データの記憶領域(メモリ)が一箇所であると、前記照合途中のデータ(更新途中のデータ)を、誤って制御データとして使用してしまい、制御が不正確になったり、アクチュエータに誤った制御データを送ると当該アクチュエータが暴走する等の不都合が発生する。 【0034】このような不都合を防止するため、本発明では、複数個のコントローラユニット間を通信バスで接続し、通信により制御データを転送(交換)し合うシステムにおいて、その制御データがコントローラユニット内のRAM(メモリ)に受信ドライバを介して書き込まれる場合に、当該制御データが更新しているのに、誤って更新前の制御データをコントローラユニットが使用してしまうことを防止するため、書込み領域として、受信データメモリ部101の記憶領域と同じ大きさのバッファメモリ部(実施形態ではバッファメモリA部及びバッファメモリB部という)を2つ準備し、この2つのバッファメモリ部に、前記受信ドライバを介して転送されてきた制御データを交互に書込み、その書込み中の一方のバッファメモリ部内の制御データは当該コントローラユニットにおける制御に使用しない。逆に言えば、書込み中でない他方のバッファメモリ部内の制御データを制御に使用するようするのである。 【0035】本実施形態では、コントローラユニット内でのデータ転送はダイレクトメモリアクセス(DMA)を実行する。DMAとは、CPUを介さずにメモリとメモリとの間でデータ転送を行なうことをいう。この場合、各コントローラユニット内に、ダイレクトメモリアクセスコントローラ(DMAC)を備え、該DMACは、CPUからの指令により、受信ドライバ103にて受信した制御データをCPUを介さずにDMA転送を行なうものである。 【0036】このため、データ転送の間、CPUは当該転送のための制御に関わらないから他の制御(例えば操作制御)を実行することができる。 【0037】その制御フローチャートを図11に示す。このフローチャートに従って詳細に説明すると、例えば、操作系コントローラC1から走行部姿勢操作制御系コントローラユニットC2に、走行部の左右傾斜角度の制御データを転送するときは、受信側のコントローラユニットC2におけるCPUはDMACに対してDMA要求信号を出す。 【0038】DMA要求信号を受けたDMACは、受信ドライバ103を介して転送されてきた制御データを一旦、受信データメモリ部101に書き込ませる(S1)。 【0039】もし、受信データメモリ部101への制御データの書き込みが終了していていないときには(S1:no)は、以後の制御は実行されないでリターンとなる。 【0040】次いで、前記受信データメモリ部101への制御データの書込み(DMA転送)が終了すると(S1:yes )、DMACは、前記2つのバッファメモリA部及びバッファメモリB部のうちのいずれが制御データを使用中であるか否かを判別する(S2)。A部が使用中であれば、バッファメモリB部に対して前記受信データメモリ部101から制御データの書込み(DMA転送)が実行され(S3)、その場合、他方のバッファメモリA部の制御データを操作制御に使用する(S4)。 【0041】前記逆に、バッファメモリB部が使用中であれば、バッファメモリA部に対して前記受信データメモリ部101から制御データの書込み(DMA転送)が実行され(S5)、その場合、他方のバッファメモリB部の制御データを操作制御に使用するのである(S6)。この制御データは前記演算部104に転送されて演算し、アクチュエータ等の出力系外部機器を駆動するときの所定の信号を作りだするのである。 【0042】このように制御すれば、一方のバッファメモリ部が書込み中のときには、その部分の制御データは変動する可能性があるので、制御のために使用しないで、書込みが終了した他方のバッファメモリ部に記憶された制御データを制御に用いる。これにより、誤ったデータを制御のために使用することがなく、また、他のコントローラユニットからの制御データの転送(交換)の速度が遅くても、1つのコントローラユニット内における受信データメモリ部からバッファメモリ部へのデータ転送はDMA転送であるから迅速であり、当該コントローラユニットにおける制御動作に遅れを発生させない。さらに、DMA転送のために、CPUはデータ転送中その制御に関わらないから他の制御にCPUの能力を振り向けることができるという効果も奏する。 【0043】このようにして、各コントローラユニットC2,C3,C4,C5は各々出力系外部機器であるアクチュエータ(9,54a,54b,64a,64b,92)を駆動させるための制御弁や駆動回路等の駆動部(67,68,65,66a,66b,92)を正確に駆動することができるのである。 【0044】本発明は、コンバインばかりでなく耕作用のトラクタや田植機等の走行農作業機についても適用できるものであることは言うまでもない。 【0045】 【発明の効果】以上に説明したように、請求項1に記載の発明の農作業機における制御装置は、農作業機における走行部、作業部、操作部等に設けたセンサ、設定器等の入力系外部機器と、アクチュエータ等の出力系外部機器と、前記各入力系外部機器又は出力系外部機器のいずれか一方もしくは双方との制御信号を授受して制御する複数のコントローラユニットと、各コントローラユニット間を接続する通信バスとを具えて、コントローラユニットの相互に制御データを転送して制御を実行するようにした農作業機における制御装置において、前記コントローラユニットのメモリ領域には、他のコントローラユニットからの制御データを受信ドライバを介して受信して記憶するための1つの受信データメモリ部と、一時的にデータを記憶するための2つのバッファメモリ部とを備え、コントローラユニットのDMA転送指令により、受信ドライバを介して受信完了して制御データを記憶した受信データメモリ部から前記2つのバッファメモリ部のうちいずれか一方に対して交互にデータ転送するように制御する一方、前記DMA転送されていない側のバッファメモリ部の制御データを当該コントローラユニットの制御に使用するようにしたものである。 【0046】したがって、このように制御すれば、一方のバッファメモリ部が書込み中のときには、その部分の制御データは変動する可能性があるので、制御のために使用しないで、書込みが終了した他方のバッファメモリ部に記憶された制御データを制御に用いる。これにより、誤ったデータを制御のために使用することがなく、また、他のコントローラユニットからの制御データの転送(交換)の速度が遅くても、1つのコントローラユニット内における受信データメモリ部からバッファメモリ部へのデータ転送はDMA転送であるから迅速であり、当該コントローラユニットにおける制御動作に遅れを発生させないので、出力系外部機器の制御が正確になり、暴走するのを防止することができるという効果を奏する。 【0047】さらに、DMA転送のために、CPUはデータ転送中その制御に関わらないから他の制御にCPUの能力を振り向けることができるという効果も奏する。 【0048】また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の農作業機における制御装置において、前記受信ドライバを介して受信データメモリ部に所定量の制御データを受信完了するまでは、前記いずれか一方のバッファメモリ部にDMA転送しないように制御するものである。 【0049】これにより、請求項1に記載の発明の効果に加えて、コントローラユニット間でのデータ通信途中の制御データをバッファメモリ部に記憶させることも無くなるから、更新中の制御データを制御に使用するという不都合も無くなる。 【0050】そして、請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の農作業機における制御装置において、前記DMA転送中のバッファメモリ部に対しては、制御のためのデータ読込み動作を禁止するよう制御するものである。 【0051】これにより、更新途中の制御データを制御のために使用するとがないので、綾また制御が実行されることがなくなるのである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006851 【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年9月6日(1999.9.6) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100079131 【弁理士】 【氏名又は名称】石井 暁夫 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−69837(P2001−69837A) |
| 【公開日】 |
平成13年3月21日(2001.3.21) |
| 【出願番号】 |
特願平11−251786 |
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