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【発明の名称】 トラクタ用芝刈機の伝動装置
【発明者】 【氏名】松木 悟志

【氏名】榎本 和加雄

【要約】 【課題】トラクタの下部に上下移動自在に設けた芝刈機の上下移動範囲を広くしようとするものである。

【解決手段】トラクタ1の後部から出力するPTO軸19と該いトラクタ1下部に上下移動自在に設けた芝刈機5の後部に設けた伝動ケ−ス20に内装して後方へ突出する入力軸21とを接続する横接続軸22を設け、該伝動ケ−ス20に設けた縦出力軸23上方に設けたプ−リ23aと、該芝刈機5に設けて動力を入力する芝刈機用縦駆動軸35上方に設けたプ−リ35aとにベルト42を掛け渡して該芝刈機5を回転駆動すると共に、該伝動ケ−ス20の該縦出力軸23の中心位置を該トラクタの中心位置より横方向へ偏位させた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 トラクタ1下部に上下移動自在に設けた芝刈機5と、該トラクタ1後部から出力するPTO軸19と該芝刈機5後部に設けた伝動ケ−ス20へ内装して後方へ突出する入力軸21とを接続する後方下部に横接続軸22とを設けたトラクタ用芝刈機において、該伝動ケ−ス20に設けた縦出力軸23上方に設けたプ−リ23bと該芝刈機5に設けて動力を入力する芝刈機用縦駆動軸35上方に設けたプ−リ35aとにベルト42を掛け渡して該芝刈機5を回転駆動すること特徴とするトラクタ用芝刈機の伝動装置。
【請求項2】 トラクタ1下部に上下移動自在に設けた芝刈機5と、該トラクタ1後部から出力するPTO軸19と該芝刈機5後部に設けた伝動ケ−ス20に内装して後方へ突出する入力軸21とを接続する後方下部に横接続軸22とを設けたトラクタ用芝刈機において、該伝動ケ−ス20に設けた縦出力軸23上方に設けたプ−リ23bと該芝刈機5に設けて動力を入力する芝刈機用縦駆動軸35上方に設けたプ−リ35bとにベルト42を掛け渡して該芝刈機5を回転駆動すると共に、該伝動ケ−ス20の該縦出力軸23の中心位置(イ)を該トラクタ1の中心位置(ロ)よりいずれか一方側の横方向へ偏位させて設けたことを特徴とするトラクタ用芝刈機の伝動装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、トラクタ後部から出力するPTO軸と該トラクタ下部に上下移動自在に設けた芝刈機の後部に設けた伝動ケ−スに内装して後方へ突出する入力軸とを接続する後方下部に横接続軸を設け、該伝動ケ−スに設けた縦出力軸上方に設けたプ−リと、該芝刈機に設けて動力を入力する芝刈機用縦駆動軸上方に設けたプ−リとにベルトを掛け渡して該芝刈機を回転駆動すると共に、該伝動ケ−スの該縦出力軸の中心位置を該トラクタの中心位置よりいずれか一方側の横方向へ偏位させた技術であり、トラクタ用芝刈機の伝動装置として利用できる。
【0002】
【従来の技術】トラクタの下部に上下移動自在に設けた芝刈機を所定位置へセットして、このトラクタを走行させることにより、このトラクタの後部のPTO軸から、前方上部へ傾斜状態に設けた横接続軸を介して、該芝刈機上部に設けた伝動ケ−スに設けた横入力軸へ動力は入力されて、この横入力軸が回転駆動される。この横入力軸から該伝動ケ−スに設けた縦駆動軸が回転駆動される。この縦駆動軸により、該芝刈機の各切断刃が回転駆動されて、芝を所定長に刈取りする。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】トラクタの下部に上下移動自在に設けた芝刈機を上方へ移動させたときに、この芝刈機を回転駆動させる横接続軸の前方部近傍が、該トラクタ後部に設けたリヤ−伝動ケ−スの下側面へ当接したり、又、伝動ケ−スに内装した縦駆動軸部のこの伝動ケ−スの外側面が、該トラクタ後部に設けたフロント伝動ケ−スの下側面へ当接して、この芝刈機の地上高の調節範囲を広く取ることができなかったが、こ発明により、この問題点を解決しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】このために、この発明は、トラクタ1下部に上下移動自在に設けた芝刈機5と、該トラクタ1後部から出力するPTO軸19と該芝刈機5後部に設けた伝動ケ−ス20に内装して後方へ突出する入力軸21とを接続する後方下部に横接続軸22とを設けたトラクタ用芝刈機において、該伝動ケ−ス20に設けた縦出力軸23上方に設けたプ−リ23bと該芝刈機5に設けて動力を入力する芝刈機用縦駆動軸35上方に設けたプ−リ35bとにベルト42を掛け渡して該芝刈機5を回転駆動すると共に、該伝動ケ−ス20の該縦出力軸23の中心位置(イ)を該トラクタ1の中心位置(ロ)よりいずれか一方側の横方向へ偏位させて設けたことを特徴とするトラクタ用芝刈機の伝動装置の構成とする。
【0005】
【発明の作用】トラクタ1の下部に上下移動自在に設けた芝刈機5を所定位置へセットして、このトラクタ1を走行させることにより、このトラクタ1の後部のPTO軸19から前方下部へ傾斜状態に設けた横接続軸22を介して、該芝刈機5後部に設けた伝動ケ−ス20に内装して後方へ突出する入力軸21へ動力が入力されて、この入力軸21が回転駆動される。この入力軸21から該伝動ケ−ス20の該トラクタ1中心位置(ロ)より、いずれか一方側へ中心位置(イ)を偏位させて設けた縦出力軸23が回転駆動される。この縦出力軸23上部に設けたプ−リ23bと、該芝刈機5に設けて動力を入力する芝刈機用縦駆動軸35上部に設けたプ−リ35aとに掛け渡したベルト42によって、この芝刈機5のこの芝刈機用縦駆動軸35が回転駆動される。この芝刈機用縦駆動軸35により、該芝刈機5の各切断刃が回転駆動されて芝を所定長さに刈取りする。
【0006】
【発明の効果】伝動ケ−ス20を芝刈機5の後側に設けたことにより、この伝動ケ−ス20に設けた入力軸21の位置は下方へ下り、このために、横接続軸22は前方下方へ傾斜状態となり、この横接続軸22は該芝刈機5の位置は従来よりは、かなり地上から高い位置へセットしないと、トラクタ1の後部に設けたフロント伝動ケ−スの下側面へ当接しなくなった。又、該伝動ケ−ス20に設けた縦出力軸23の中心位置(イ)を該トラクタ1の中心位置(ロ)より、いずれか一方側へ偏位させたことにより、該芝刈機5の位置は従来よりは、かなり地上から高い位置へセットしないと、該トラクタ1の後部に設けたフロント伝動ケ−スの下側面へ当接しなくなった。これらによって、該芝刈機5の地上高の調節範囲を広く取ることができた。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。トラクタ1の走行車台2と、この走行車台2の後部に設けたフロント伝動ケ−ス3と、リヤ−伝動ケ−ス4等との下側に上下移動自在に設けた芝刈機5の伝動装置6を図示して説明する。
【0008】前記トラクタ1の走行車台2の下側には、土壌面を走行する前部に左右一対の前輪7と、後部に左右一対の後輪8とを回転自在に軸支してなる走行装置9を設け、該各後輪8の上側には、後輪カバ−8aを配設した構成である。前記走行車台2の上側に載置したエンジン10の上部には、フェンダカバ−11を設け、このフェンダカバ−11の後部には、走行操作する操作ハンドル12と、この操作ハンドル12の前側には、各種項目を表示する表示装置13とを配設した構成である。
【0009】前記操作ハンドル12の後側には、作業者が搭乗して走行操作等を行う操縦席14を設けると共に、この操縦席14の横側には、トラクタ1を操作制御する各種の操作レバ−等よりなる操作装置15を設けた構成である。前記操縦席14の下側には、エンジン10の動力が入力される伝動機構16を内装したフロント伝動ケ−ス3を設け、このフロント伝動ケ−ス3の後側には、伝動機構17を内装してリヤ−伝動ケ−ス4等を配設した構成である。このリヤ−伝動ケ−ス4の下部には、PTO伝動機構18aを内装したPTO伝動ケ−ス18を装着して設け、このPTO伝動ケ−ス18には、前方へ突出させたPTO軸19を内装して設け、このPTO軸19には、該エンジン10の動力を該フロント伝動ケ−ス3、該リヤ−伝動ケ−ス4、及び該PTO伝動ケ−ス18等の各伝動機構16、17、18a等を介して出力する構成である。
【0010】前記PTO軸19には、トラクタ1に装着して各種作業を行う各作業機を接続させて、これら各作業機を回転駆動する構成である。本発明のこのトラクタ1に装着した芝刈機5の伝動装置6は、図1〜図5で示す如くである。前記トラクタ1の走行車台2と、フロント伝動ケ−ス3と、リヤ−伝動ケ−ス4等の下側で、前・後車輪7、8間には、図1で示す如く芝刈機5を上下移動自在に設け、この芝刈機5の後逑する芝刈ケ−ス24の後側には、伝動機構20aを内装した伝動ケ−ス20を設け、この伝動ケ−ス20には、後方へ突出する前後方向の入力軸21を設けた構成である。
【0011】前記PTO伝動ケ−ス18のPTO軸19と、伝動ケ−ス20の入力軸21との間には、図1〜図4で示す如く両端部にユニバ−サルジョイント22a,22a等を設けた横接続軸22を設けて、これらPTO軸19と入力軸21とを接続させた構成である。該PTO軸19の回転がこの伝動ケ−ス20の伝動機構20aへ入力される構成である。
【0012】前記伝動ケ−ス20の伝動機構20aは、図4で示す如くこの伝動ケ−ス20に一部内装された前後方向の入力軸21の軸端部には、ギヤ−21aを軸支して設けると共に、この伝動ケ−ス20に一部内装された上下方向の縦出力軸23の略中間部には、ギヤ−23aを軸支して設け、これら各ギヤ−21a,23aは噛合する構成であり、この縦出力軸23で該入力軸21の動力の回転を出力する構成である。又、該縦出力軸23の上端部には、プ−リ23bを軸支して設けた構成である。
【0013】前記芝刈機5の支持機構、及び上下移動機構は、図1で示す如く芝刈ケ−ス24の前端部に設けた前支持板25と、トラクタ1の走行車台2の前端部に設けた支持板26との間には、回動自在に前支持杆27aを設けた構成である。該芝刈機5の後端部に設けた後支持板28と、該走行車台2の中間部との間には、回動自在に後支持杆27bを設け、これら各前・後支持杆27a,27bは略平方リンク状に形成すると共に、下端の両支持部を連接する連接杆29を設け、この連接杆29の前後方向略中央部と、該走行車台2の後部に設けた支持板30との間には、前連結板31aと略L字形状の後連結板31bとを回動自在に設けた構成である。
【0014】前記後連結板31bの上端部には、油圧式の伸縮シリンダ32を装着した構成である。この伸縮シリンダ32の作動により、前・後支持杆27a,27bの上部の両支持部を回動中心として、下降のときは、芝刈機5に設けた後逑する前・後固定ロ−ラ33、34が地上へ接地するまで下降する構成である。又、上昇のときは、フロント伝動ケ−ス3の下側面へ伝動ケ−ス20に装着したプ−リ23bの上側面が当接するまで上昇する構成である。
【0015】前記芝刈機5の芝刈ケ−ス24は、図2〜図4で示す如く走行方向へ平面視山形状で逆箱形状の上板24aと側板24bとよりなる構成であり、この上板24aの中央部の前部には、上下方向に芝刈機用縦駆動軸35を回転自在に軸支して設け、この芝刈機用縦駆動軸35の後側で左右両側には、平面視山形状に左・右伝動軸36、37を回転自在に軸支して設けた構成である。
【0016】前記芝刈ケ−ス24の上板24a部は、図3で示す如く左右両側と前方側との所定幅は、平面視右側へ向けて順次所定高さまで上り傾斜した傾斜部(ハ)と、その他の平面部(ニ)とを形成すると共に、後方側の該平面部(ニ)に設けた各軸35、36、37の下端部に装着した後逑する前・左・右切断刃38、39、40の外周縁は近接させて設け、後側には、円形状を3個連接させて、耐摩耗性の高い内側板24cを設けた構成であり、この内側板24cと側板24bとの両者の右端部には、切断した芝を排出する排出口24dを設けた構成である。
【0017】前記芝刈機用駆動軸35、及び左・右伝動軸36、37の芝刈ケ−ス24に内装した下端部には、円形状で外周縁から内側へ所定長さを順次下り傾斜させて、上方へ突出する掻出部41を複数箇所に設けた各切断刃38、39、40を個別に固着して設け、これら切断刃38、39、40の外径部は互に当接しないが、近接させて設けている。又、これら各軸35、36、37の外芝刈ケ−ス24から突出する上端部には、プ−リ35a,プ−リ36a,プ−リ37aを個別に装着した構成である。
【0018】図2、及び図3で示す如く前記縦出力軸23のプ−リ23bと、芝刈機用縦駆動軸35の溝を上下に二段に設けたプ−リ35aの上側の溝とには、ベルト42を掛け渡した構成であり、このプ−リ35aの下側の溝と、左・右伝動軸36、37の各プ−リ36a,37aとには、ベルト43を掛け渡した構成である。これらベルト42、43を伸張するテンションプ−リ42a,43aを設けた構成である。
【0019】図3、及び図5で示す如く前記縦出力軸23の中心位置(イ)は、トラクタ1の中心位置(ロ)、又は芝刈機用縦駆動軸35の中心位置(ロ)より、平面視実施例図では、一方側である左側の横方向へ所定距離(L)偏位させて設け、この縦出力軸23のプ−リ23bと、フロント伝動ケ−ス3の下側面とは、該芝刈機5を必要以上に上昇させなければ、当接しない構成としている。
【0020】前記芝刈ケ−ス24の前側の左右両端部側には、図2で示す如く支持板44を固着して設け、この支持板44の先端部には、中央部に挿入孔44bを設けた挿入用パイプ44aを固着した構成である。該挿入用パイプ44aの上端部近傍には、装着孔44cを設けた構成である。前記挿入用パイプ44aの挿入孔44bには、図2で示す如く芝の刈取り高さを調節する前刈高さ調節装置45を装着する構成である。この前刈高さ調節装置45は前調節ロ−ラ46aを支持具46bへ軸支して設け、この支持具46bの上側には、該支持軸47を装着した支持パイプ46cを固着して設けた構成である。該支持軸47には、刈取り高さを上下調節する上下方向に複数個の調節用孔47aを設け、この支持軸47を該挿入パイプ44aの挿入孔44bへ挿入し、この挿入パイプ44aの装着孔44cと、該支持軸47の所定位置の調節用孔47aとには、支持ピン48を挿入して装着する構成である。この調節用孔47bの位置により、芝の刈り高さが調節できる構成である。
【0021】前記芝刈ケ−ス24の後側には、図6〜図9で示す如く芝の刈取り高さを調節する後刈高さ調節装置49を装着した構成である。この後刈高さ調節装置49は取付板50の左右両側に支持板51,51を固着して設け、この支持板51、51先端部には、回動自在に回動軸51aを軸支して設けた構成である。この回動軸51aには、受板51b,51bを設け、この受板51b,51bの先端部には、後調節ロ−ラ軸52bを軸支して設け、この後調節ロ−ラ軸52bの左右両端部側には、後調節ロ−ラ52a,52aを回転自在に軸支した構成である。この後調節ロ−ラ52a,52a間には、平面視前部を左側へ傾斜状態に横接続軸22を位置させて設けた構成である。これにより、該後調節ロ−ラ52aに該横接続軸22が当接しない構成である。
【0022】前記取付板50の平面視左側の端部には、上端部に挿入用溝53aを前後方向に複数個設けた調節板53を設けた構成である。回動軸51aの平面視左側の端部には、上方へ突出する突出板54を設け、この突出板54の上端部には、ハンドル55に固着した支持板55aを回動自在に装着すると共に、この支持板55aの下端部には、該調節板53の挿入用溝53aへ挿入する支持ピン55bを設けた構成であり、この支持ピン55bの一方側の端部と、該突出板54の下部との間には、スプリング56を設けた構成である。
【0023】芝の刈り高さを調節するときは、前記ハンドル55を上方へ引き上げて、支持ピン55bを調節板53の挿入用溝53aから抜き取り、前後方向の所定位置のこの挿入用溝53aへ抜き換えすることにより、後調節ロ−ラ52a,52a位置を上下に調節可能な構成であり、この調節によって、芝の刈り高さが調節できる構成である。
【0024】図3で示す如く前記芝刈りケ−ス24の前方の中央部には、支持板57で軸支した前回定ロ−ラ33を設け、後部の左右両側には、左・右支持板58、59に個別に装着した左・右支持ボス58a,59aには、後固定ロ−ラ34、34を個別に左・右支持軸60、61で軸支し、これら左・右支持軸60、61を挿入して支持した構成である。該左・右支持軸60、61の上下方向の抜け止め、及び各後固定ロ−ラ34の抜け止めを施した構成である。
【0025】前記プ−リ23b、プ−リ35a、及び各プ−リ36a,37aの上側には、中央部の該プ−リ23b部と該プ−リ35a部とを前後方向に所定長さで、左右方向所定幅は、一段高く形成した箱形状の安全カバ−62を芝刈ケ−ス24の上板24aの上側面に設けた各支持軸63aへ締付具63b等で装着する構成である。
【出願人】 【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
【出願日】 平成11年8月10日(1999.8.10)
【代理人】
【公開番号】 特開2001−45835(P2001−45835A)
【公開日】 平成13年2月20日(2001.2.20)
【出願番号】 特願平11−226715