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【発明の名称】 草刈機
【発明者】 【氏名】冨山 芳雄

【氏名】箕浦 章

【氏名】佐治 伸一郎

【氏名】大島 博

【氏名】川畑 博志

【氏名】藤井 隆司

【氏名】黒原 一明

【氏名】石森 正三

【氏名】村川 正剛

【氏名】原田 選也

【氏名】結城 三喜雄

【氏名】林 正樹

【氏名】山下 信行

【氏名】永井 宏樹

【要約】 【課題】集草容器内の刈草を排出する刈草排出作業、あるいは、ダクト内に詰まった刈草などを取り除くメンテナンス作業での作業性の向上を図れるようにする。

【解決手段】機体Aの後部に、モーアBから排出される刈草をダクト4を介して集草する集草容器Cを装備してある草刈機において、集草容器Cをパイプ材からなる枠フレーム24と布網26とから構成し、集草容器Cの姿勢を、その前部に形成された開口Caをダクト4に連通させる前向きの集草姿勢と、集草した刈草を開口Caから排出する下向きの排出姿勢とに切り換える姿勢切換機構Eを設け、枠フレーム24における集草方向下手側下部に位置する左右の後下コーナー部24Aを大きい曲率半径で湾曲させた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 機体の後部に、モーアから排出される刈草をダクトを介して集草する集草容器を装備してある草刈機であって、前記集草容器をパイプ材からなる枠フレームと布網とから構成し、前記集草容器の姿勢を、その前部に形成された開口を前記ダクトに連通させる前向きの集草姿勢と、集草した刈草を前記開口から排出する下向きの排出姿勢とに切り換える姿勢切換機構を設け、前記枠フレームにおける集草方向下手側下部に位置する左右の後下コーナー部を大きい曲率半径で湾曲させてある草刈機。
【請求項2】 機体の後部に、モーアから排出される刈草をダクトを介して集草する集草容器を装備してある草刈機であって、前記集草容器をパイプ材からなる枠フレームと布網とから構成し、前記集草容器の姿勢を、該集草容器の前上部に設定された支点周りの上下揺動操作で、その前部に形成された開口を前記ダクトに連通させる前向きの集草姿勢と、集草した刈草を前記開口から排出する下向きの排出姿勢とに切り換える姿勢切換機構を設け、該姿勢切換機構を、前記集草容器に装備した係合ピンに対して揺動アームが前記集草容器の自重に抗する方向から係合して前記集草容器を持ち上げることで前記集草容器を前記排出姿勢に切り換えるように構成してある草刈機。
【請求項3】 機体の後部に、モーアから排出される刈草をダクトを介して集草する集草容器を装備してある草刈機であって、前記集草容器をパイプ材からなる枠フレームと布網とから構成し、前記集草容器を、その前下部を支点とした上下揺動操作で前記機体の後部に着脱自在に連結する連結装置を設け、前記枠フレームにおける集草方向下手側下部に位置する左右の後下コーナー部に、その外縁よりも外方に突出する湾曲形状の接地縁を備えた接地板を装着してある草刈機。
【請求項4】 機体の後部に、モーアから排出される刈草をダクトを介して集草する集草容器を装備してある草刈機であって、前記集草容器をパイプ材からなる枠フレームと布網とから構成し、前記集草容器を、その前下部を支点とした上下揺動操作で前記機体の後部に着脱自在に連結する連結装置を設け、該連結装置に、前記集草容器を前記機体に連結する際の上昇揺動操作に連動して前記集草容器を前記機体に連結固定するロック機構を備えてある草刈機。
【請求項5】 機体の後部に、モーアから排出される刈草をダクトを介して集草する集草容器を装備してある草刈機であって、前記集草容器を前記機体の後部に着脱自在に連結する連結装置を備えるとともに、前記機体に、前記集草容器の着脱を検出する第1検出手段と、前記モーアへの伝動を断続する作業クラッチレバーの操作位置を検出する第2検出手段と、前記第1検出手段により前記集草容器の離脱が検出され、かつ、前記第2検出手段により前記作業クラッチレバーのクラッチ入り位置への操作が検出されるのに伴ってエンジンを停止させる緊急停止手段とを備えてある草刈機。
【請求項6】 機体の後部に、モーアから排出される刈草をダクトを介して集草する集草容器を装備してある草刈機であって、前記集草容器をパイプ材からなる枠フレームと布網とから構成し、前記集草容器の上方を覆うカバーと、該カバーの前後傾斜角をその前部を支点にして変更する傾斜角変更機構とを備えてある草刈機。
【請求項7】 機体の後部に、モーアから排出される刈草をダクトを介して集草する集草容器を装備してある草刈機であって、前記ダクトの底壁を上下揺動可能に構成するとともに、前記底壁を揺動操作する操作レバーを上方に向けて延設してある草刈機。
【請求項8】 前記底壁を、下方に向けて膨出する膨出部を有するように形成してある請求項7記載の草刈機。
【請求項9】 前記ダクトが後車軸ケースの上方を通過するように構成するとともに、その底壁における前記後車軸ケースの前方箇所に開口を形成し、かつ、前記後車軸ケースの後方箇所に前記膨出部を形成してある請求項8記載の草刈機。
【請求項10】 前記集草容器の姿勢を、その前部に形成された開口を前記ダクトに連通させる前向きの集草姿勢と、集草した刈草を前記開口から排出する下向きの排出姿勢とに切り換える姿勢切換機構、及び、前記モーアへの伝動を断続する作業クラッチレバーを設け、前記集草容器の前記排出姿勢への切り換え操作に連動して前記作業クラッチレバーがクラッチ切り位置に切り換え保持されるように、前記姿勢切換機構と前記作業クラッチレバーとを連係手段で連係してある請求項7〜9のいずれか一つに記載の草刈機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機体の後部に、モーアから排出される刈草をダクトを介して集草する集草容器を装備してある草刈機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上記のような草刈機においては、集草容器として樹脂成形品を採用していた。又、機体に集草容器が連結されていない状態でモーアを作動させることによる刈草の飛散を防止する方法として、集草容器に刈草飛散防止用の信号回路の一部を装備し、機体に対する集草容器の着脱時に、機体側の回路本体に対する集草容器側の回路部分の断続を手作業で行う必要性を生じさせ、これらの回路の接続が行われていない状態で作業クラッチレバーが入り操作された場合には、エンジンを停止させるなどの警告作動を行わせることが考えられていた。更に、ダクトとして、底部が開放された断面視コの字状のダクト本体に、その底部を閉塞する底壁を溶接したものや、断面視円形のホース材などを採用し、その後部開口を集草容器の前面に形成した開口に連通させるようにしたものがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のような草刈機においては、集草容器に回収した刈草を容器外に排出する刈草排出作業を行う場合には、機体に対する集草容器の姿勢を、集草容器の開口をダクトに連通させた集草姿勢から、その開口をダクトから離間させて下向きにする排出姿勢に切り換えることや、機体から集草容器を取り外すことが考えられており、又、ダクト内に詰まった刈草などを取り除くメンテナンス作業を行う場合には、機体からの集草容器の取り外しや集草容器の排出姿勢への姿勢切り換えを行ってダクトから集草容器を離間させ、それによって開放されたダクトの後部開口から手や器具を差し入れて行うことが考えられている。
【0004】しかしながら、上記の従来技術においては、集草容器として樹脂成形品を採用することで集草容器が重くなる不都合を招くようになっており、これによって、上記の刈草排出作業時やメンテナンス作業時に行う必要のある、機体に対する集草容器の着脱や姿勢切り換えにかなりの労力を要するようになっていた。
【0005】又、機体に対する集草容器の着脱時に刈草飛散防止用の信号回路を断続させる必要があることから、その信号回路の断続を要する分、機体に対する集草容器の着脱が煩わしくなるとともに、その信号回路の切り離しを忘れた状態で機体から集草容器を取り外すことによって、その信号回路の断線を招く虞があった。
【0006】更に、ダクト内に詰まった刈草などを取り除くメンテナンス作業時には、機体に対する集草容器の着脱や姿勢切り換えを行う必要があることから、メンテナンス作業がかなりの労力を要する面倒なものになっていた。
【0007】本発明の目的は、集草容器内の刈草を排出する刈草排出作業、あるいは、ダクト内に詰まった刈草などを取り除くメンテナンス作業での作業性の向上を図れるようにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明のうちの請求項1記載の発明では、機体の後部に、モーアから排出される刈草をダクトを介して集草する集草容器を装備してある草刈機において、前記集草容器をパイプ材からなる枠フレームと布網とから構成し、前記集草容器の姿勢を、その前部に形成された開口を前記ダクトに連通させる前向きの集草姿勢と、集草した刈草を前記開口から排出する下向きの排出姿勢とに切り換える姿勢切換機構を設け、前記枠フレームにおける集草方向下手側下部に位置する左右の後下コーナー部を大きい曲率半径で湾曲させた。
【0009】〔作用〕上記請求項1記載の発明によると、集草容器を、軽量かつ安価で強度のあるパイプ材を利用した枠フレームと軽量かつ安価で通気性の高い布網とから構成することによって、樹脂成形品を採用する場合に比較して、集草容器の軽量化や製造コストの低減化を図れるとともに通気性の向上を図れるようになる。そして、集草容器の軽量化を図れることによって、集草容器内の刈草を排出する刈草排出作業時やダクト内に詰まった刈草などを取り除くメンテナンス作業時に行われる集草容器の姿勢切り換えに要する労力を軽減できるようになり、もって、その刈草排出作業やメンテナンス作業での作業性の向上を図れるようになる。又、その姿勢切り換えにアクチュエータを利用する場合には、アクチュエータとして容量の低いものを採用することができ、その分、製造コストの低減化を更に図れるようになる。一方、通気性の向上を図れることによって、モーアから集草容器に向けて刈草を搬送する搬送風を、集草容器においては布網の網目から容器外に速やかに流出させることができるので、搬送風による集草搬送の促進を図れるようになる。
【0010】更に、枠フレームにおける左右の後下コーナー部を大きい曲率半径で湾曲させたことで、枠フレームに張設される布網が集草容器の後端下縁部において曲率半径の大きい湾曲面を形成するようになることから、集草時に圧迫されてへばり付き易い状態となっている後端下縁部の刈草をも、集草容器の下向きの排出姿勢への切り換えによって速やかに排出することができるようになる。
【0011】〔効果〕従って、集草容器内の刈草を排出する刈草排出作業やダクト内に詰まった刈草などを取り除くメンテナンス作業での作業性の向上を図れるとともに、製造コストの低減化、並びに、集草搬送効率や刈草排出効率の向上を図れるようになった。
【0012】本発明のうちの請求項2記載の発明では、機体の後部に、モーアから排出される刈草をダクトを介して集草する集草容器を装備してある草刈機において、前記集草容器をパイプ材からなる枠フレームと布網とから構成し、前記集草容器の姿勢を、該集草容器の前上部に設定された支点周りの上下揺動操作で、その前部に形成された開口を前記ダクトに連通させる前向きの集草姿勢と、集草した刈草を前記開口から排出する下向きの排出姿勢とに切り換える姿勢切換機構を設け、該姿勢切換機構を、前記集草容器に装備した係合ピンに対して揺動アームが前記集草容器の自重に抗する方向から係合して前記集草容器を持ち上げることで前記集草容器を前記排出姿勢に切り換えるように構成した。
【0013】〔作用〕上記請求項2記載の発明においても、集草容器を、軽量かつ安価で強度のあるパイプ材を利用した枠フレームと軽量かつ安価で通気性の高い布網とから構成することによって、前述した請求項1記載の発明と同様に、集草容器の軽量化や製造コストの低減化を図れるとともに通気性の向上を図れるようになり、もって、刈草排出作業やメンテナンス作業での作業性の向上、製造コストの低減化、並びに、集草搬送の促進を図れるようになる。
【0014】又、上記請求項2記載の発明によると、集草容器を排出姿勢から集草姿勢に切り換える際に、集草容器が岩や植木などの他物に接当する不都合が生じた場合には、集草容器の係合ピンから揺動アームが離間するようになることから、集草姿勢に切り換える際の他物との接当に起因した姿勢切換機構などの破損を防止できるようになる。殊に、集草容器の姿勢切り換えをアクチュエータを利用して行う場合において、その接当に気付かずにアクチュエータの作動が継続される事態が生じたとしても、それに起因した被害の増大を防止できるようになる。
【0015】〔効果〕従って、集草容器内の刈草を排出する刈草排出作業やダクト内に詰まった刈草などを取り除くメンテナンス作業での作業性の向上、製造コストの低減化、並びに、集草搬送効率の向上を図れるとともに、集草容器の排出姿勢から集草姿勢への切り換えで集草容器を他物に接当させた場合の被害を最小限に食い止められるようになった。
【0016】本発明のうちの請求項3記載の発明では、機体の後部に、モーアから排出される刈草をダクトを介して集草する集草容器を装備してある草刈機において、前記集草容器をパイプ材からなる枠フレームと布網とから構成し、前記集草容器を、その前下部を支点とした上下揺動操作で前記機体の後部に着脱自在に連結する連結装置を設け、前記枠フレームにおける集草方向下手側下部に位置する左右の後下コーナー部に、その外縁よりも外方に突出する湾曲形状の接地縁を備えた接地板を装着した。
【0017】〔作用〕上記請求項3記載の発明においても、集草容器を、軽量かつ安価で強度のあるパイプ材を利用した枠フレームと軽量かつ安価で通気性の高い布網とから構成することによって、前述した請求項1及び2記載の発明と同様に、集草容器の軽量化や製造コストの低減化を図れるとともに通気性の向上を図れるようになり、もって、集草容器内の刈草を排出する刈草排出作業時やダクト内に詰まった刈草などを取り除くメンテナンス作業時に行われる集草容器の着脱に要する労力を軽減できることによる刈草排出作業やメンテナンス作業での作業性の向上、製造コストの低減化、並びに、集草搬送の促進を図れるようになる。
【0018】又、上記請求項3記載の発明によると、機体から集草容器を取り外す場合には、先ず、連結装置による機体に対する集草容器の連結固定を解除し、集草容器の前下部を支点とした下降揺動操作で集草容器の後部側を接地させた後、その揺動支点となる集草容器前下部の機体に対する係合を解除することによって、機体から集草容器を完全に切り離すことができ、逆に、機体に集草容器を取り付ける場合には、先ず、機体に集草容器の前下部を係合させ、その前下部を支点とした集草容器の上昇揺動操作で集草容器の後部側を浮上させて集草容器の前上部を機体に接合させた後、連結装置による機体に対する集草容器の連結固定を行うことによって、機体に集草容器を完全に連結することができるようになる。そして、接地板の作用によって、機体と集草容器の前下部との係合を解除して機体から集草容器を完全に切り離す際に必要となる集草容器の後下コーナー部を支点とした上昇揺動操作や摺動操作、並びに、機体から完全に切り離された集草容器の前下部を機体に係合させる際に必要となる集草容器の後下コーナー部を支点とした下降揺動操作や摺動操作を軽い操作力で布網を傷めることなく行えるようになり、結果、集草容器の着脱に要する労力をより効果的に軽減できるとともに集草容器の耐久性の向上を図れるようになる。
【0019】〔効果〕従って、集草容器内の刈草を排出する刈草排出作業やダクト内に詰まった刈草などを取り除くメンテナンス作業での作業性の向上をより効果的に図れるとともに、製造コストの低減化、集草搬送効率の向上、並びに、集草容器の耐久性の向上を図れるようになった。
【0020】本発明のうちの請求項4記載の発明では、機体の後部に、モーアから排出される刈草をダクトを介して集草する集草容器を装備してある草刈機において、前記集草容器をパイプ材からなる枠フレームと布網とから構成し、前記集草容器を、その前下部を支点とした上下揺動操作で前記機体の後部に着脱自在に連結する連結装置を設け、該連結装置に、前記集草容器を前記機体に連結する際の上昇揺動操作に連動して前記集草容器を前記機体に連結固定するロック機構を備えた。
【0021】〔作用〕上記請求項4記載の発明においても、集草容器を、軽量かつ安価で強度のあるパイプ材を利用した枠フレームと軽量かつ安価で通気性の高い布網とから構成することによって、前述した請求項1〜3記載の発明と同様に、集草容器の軽量化や製造コストの低減化を図れるとともに通気性の向上を図れるようになり、もって、集草容器内の刈草を排出する刈草排出作業時やダクト内に詰まった刈草などを取り除くメンテナンス作業時に行われる集草容器の着脱に要する労力を軽減できることによる刈草排出作業やメンテナンス作業での作業性の向上、製造コストの低減化、並びに、集草搬送の促進を図れるようになる。
【0022】又、ロック機構の作用によって、機体に対する集草容器の連結固定を簡単に行えることから、集草容器の取り付けに要する労力をより効果的に軽減できるようになり、一人でも機体に対する集草容器の取り付けを行えるようになる。
【0023】〔効果〕従って、集草容器内の刈草を排出する刈草排出作業やダクト内に詰まった刈草などを取り除くメンテナンス作業での作業性の向上をより効果的に図れるとともに、製造コストの低減化、及び、集草搬送効率の向上を図れるようになった。
【0024】本発明のうちの請求項5記載の発明では、機体の後部に、モーアから排出される刈草をダクトを介して集草する集草容器を装備してある草刈機において、前記集草容器を前記機体の後部に着脱自在に連結する連結装置を備えるとともに、前記機体に、前記集草容器の着脱を検出する第1検出手段と、前記モーアへの伝動を断続する作業クラッチレバーの操作位置を検出する第2検出手段と、前記第1検出手段により前記集草容器の離脱が検出され、かつ、前記第2検出手段により前記作業クラッチレバーのクラッチ入り位置への操作が検出されるのに伴ってエンジンを停止させる緊急停止手段とを備えた。
【0025】〔作用〕集草容器に装備した信号回路の一部と機体側に装備した回路本体との断続で、機体に集草容器が連結されていない状態でモーアを作動させることによる刈草の飛散を防止する場合には、機体に対して集草容器を着脱させるごとに信号回路の断続を行う必要が生じるのであるが、上記請求項5記載の発明においては、信号回路を断続させる手間を要することなく刈草の飛散を防止することができ、その分、集草容器内の刈草を排出する刈草排出作業時やダクト内に詰まった刈草などを取り除くメンテナンス作業時に行われる機体に対する集草容器の着脱を容易にすることができるようになる。又、信号回路の切り離しを忘れた状態で機体から集草容器を取り外すことによる信号回路の断線を招く虞もない。
【0026】〔効果〕従って、集草容器内の刈草を排出する刈草排出作業やダクト内に詰まった刈草などを取り除くメンテナンス作業での作業性の向上を図りながらも、機体に集草容器が連結されていない状態でモーアを作動させることによる刈草の飛散を防止できるようになった。
【0027】本発明のうちの請求項6記載の発明では、機体の後部に、モーアから排出される刈草をダクトを介して集草する集草容器を装備してある草刈機において、前記集草容器をパイプ材からなる枠フレームと布網とから構成し、前記集草容器の上方を覆うカバーと、該カバーの前後傾斜角をその前部を支点にして変更する傾斜角変更機構とを備えた。
【0028】〔作用〕上記請求項6記載の発明においても、集草容器を、軽量かつ安価で強度のあるパイプ材を利用した枠フレームと軽量かつ安価で通気性の高い布網とから構成することによって、前述した請求項1〜4記載の発明と同様に、集草容器の軽量化や製造コストの低減化を図れるとともに通気性の向上を図れるようになり、もって、刈草排出作業やメンテナンス作業での作業性の向上、製造コストの低減化、並びに、集草搬送の促進を図れるようになる。
【0029】又、カバーによって、布網の網目を通過する塵埃の機体側への回り込みを防止できることから、塵埃の機体側への回り込みに起因した作業環境の悪化を回避できるようになる。
【0030】しかも、カバーの前後傾斜角を変更することによって、モーアから集草容器に向けて刈草を搬送する搬送風の集草容器内での流動を変化させることができ、これによって、刈草の状態などに応じて集草容器に対する刈草の入り方を調節できるようになり、結果、効率の良い集草を行えるようになる。例えば、刈草が乾いている場合、刈草の丈が短い場合、あるいは、刈草の量が少ない場合などのように刈草が流動し易い状態である場合には、カバーが集草容器の上面に沿うようにカバーの前後傾斜角を変更すれば、ダクトの案内作用により集草容器の上面に向けて流動する搬送風がカバーの裏面で反射して集草容器に流入した刈草を下方に向けて押さえ込むようになり、これによって、刈草を集草容器内に満遍なく密に集積することができるようになり、結果、効率の良い集草を行えるようになる。逆に、刈草が濡れている場合、刈草の丈が長い場合、あるいは、刈草の量が多い場合などのように刈草が流動し難い状態である場合には、カバーの後部側ほど集草容器の上面から離間するようにカバーの前後傾斜角を変更すれば、ダクトの案内作用により集草容器の上面に向けて流動する搬送風がそのまま集草容器の上面から抜けるようになり、これによって、搬送風による集草搬送の促進を図れるようになることから、効率の良い集草を行えるようになる。
〔効果〕従って、集草容器内の刈草を排出する刈草排出作業やダクト内に詰まった刈草などを取り除くメンテナンス作業での作業性の向上、並びに、製造コストの低減化を図れるとともに、作業環境の悪化を回避しながら集草搬送効率の向上をより効果的に図れるようになった。
【0031】本発明のうちの請求項7記載の発明では、機体の後部に、モーアから排出される刈草をダクトを介して集草する集草容器を装備してある草刈機において、前記ダクトの底壁を上下揺動可能に構成するとともに、前記底壁を揺動操作する操作レバーを上方に向けて延設した。
【0032】〔作用〕上記請求項7記載の発明によると、ダクト内に詰まった刈草などを取り除くメンテナンス作業時には、機体に対する集草容器の着脱や姿勢切り換えを行わなくても、操作レバーの操作でダクトの底壁を上下揺動させることで、ダクト内に詰まった刈草などを簡単に取り除くことができるようになる。
【0033】〔効果〕従って、ダクト内に詰まった刈草などを取り除くメンテナンス作業での作業性の向上をより効果的に図れるようになった。
【0034】本発明のうちの請求項8記載の発明では、上記請求項7記載の発明において、前記底壁を、下方に向けて膨出する膨出部を有するように形成した。
【0035】〔作用〕上記請求項8記載の発明によると、濡れて重くなった刈草などが集草容器まで搬送されなかったとしても、そのような刈草は膨出部にて堆積するようになり、又、膨出部に堆積した刈草などは、操作レバーの操作でダクトの底壁を上下揺動させることで、集草容器などに向けて排出することができるので、ダクト内に堆積する刈草などによってダクト内の搬送経路が塞がれることを防止できるようになる。
【0036】更に、集草容器から刈草が溢れる場合には、ダクトの膨出部にて集草することができるので、その分、草刈り作業時間を長くすることができて作業効率の向上を図れるようになる。又、膨出部の刈草は、操作レバーの操作でダクトの底壁を上下揺動させることで排出することができるようになる。
【0037】〔効果〕従って、草刈り作業効率の向上を効果的に図れるようになった。
【0038】本発明のうちの請求項9記載の発明では、上記請求項8記載の発明において、前記ダクトが後車軸ケースの上方を通過するように構成するとともに、その底壁における前記後車軸ケースの前方箇所に開口を形成し、かつ、前記後車軸ケースの後方箇所に前記膨出部を形成した。
【0039】〔作用〕上記請求項9記載の発明によると、集草容器及び膨出部が満杯になるのに伴って、刈草が底壁の開口から既刈り地に零れ落ちるようになることから、その零れ落ちた刈草の目視確認によって、満杯検出センサなどを装備しなくても、集草容器や膨出部から刈草を排出する刈草排出作業のタイミングを容易に知ることができ、これによって、製造コストの低減化や構成の簡素化を図りながら刈草排出作業をタイミング良く行えるようになり、もって、草刈り作業効率の向上を更に図れるようになる。
【0040】又、ダクトを後車軸ケースで受け止め支持することができるので、ダクト支持構造の簡素化並びに製造コストの低減化を図れるようになる。
【0041】〔効果〕従って、草刈り作業効率の向上を更に図れるとともに、構造の簡素化並びに製造コストの低減化を効果的に図れるようになった。
【0042】本発明のうちの請求項10記載の発明では、上記請求項7〜9のいずれか一つに記載の発明において、前記集草容器の姿勢を、その前部に形成された開口を前記ダクトに連通させる前向きの集草姿勢と、集草した刈草を前記開口から排出する下向きの排出姿勢とに切り換える姿勢切換機構、及び、前記モーアへの伝動を断続する作業クラッチレバーを設け、前記集草容器の前記排出姿勢への切り換え操作に連動して前記作業クラッチレバーがクラッチ切り位置に切り換え保持されるように、前記姿勢切換機構と前記作業クラッチレバーとを連係手段で連係した。
【0043】〔作用〕上記請求項10記載の発明によると、集草容器が排出姿勢に切り換えられている状態でモーアを作動させることによる刈草の飛散を防止できるようになる。ちなみに、集草容器とダクトの底壁とを、集草容器の排出姿勢への切り換え操作に連動してダクトの底壁が上昇揺動するように連動連結することで上記の刈草の飛散を防止することも考えられるが、この場合には、ダクトの底壁を上下揺動させる際の動作が遅くなって、ダクトの底壁に付着した濡れた刈草などを、その揺動操作で取り除くことが困難になる不都合を招くようになるのであるが、上記請求項10記載の発明においては、集草容器に関係なくダクトの底壁を自由に揺動させることができるので、このような不都合を招くこともない。
【0044】〔効果〕従って、ダクトの底壁に付着した濡れた刈草などの除去を好適に行えるようにしながらも、集草容器が排出姿勢に切り換えられている状態でモーアを作動させることによる刈草の飛散を確実に防止できるようになった。
【0045】
【発明の実施の形態】図1には草刈機の全体側面が示されており、この草刈機は、左右一対の前輪1と後輪2とを備えた走行機体Aの下腹部に、昇降リンク機構3を介してモーアBを昇降可能に吊り下げ装備するとともに、走行機体Aの後部に、モーアBから排出される刈草をダクト4を介して集草する集草容器Cを連結装備することによって構成されている。
【0046】図1〜3に示すように、走行機体Aは、その前部に搭載されたエンジン5、機体後部に配備された静油圧式無段変速装置6、静油圧式無段変速装置6の後部に連設されたギヤ式変速装置7、及び、ギヤ式変速装置7の左右に配設された減速装置8、などによって構成されており、エンジン5からの走行用の動力が、伝動軸9を介して静油圧式無段変速装置6に伝達されるとともに静油圧式無段変速装置6にて変速され、その変速後の動力がギヤ式変速装置7にて減速され、その減速後の動力が、ギヤ式変速装置7の後端下部に配備された差動機構7Aから左右の差動軸10を介して左右の減速装置8に伝達され、左右の減速装置8にて更に減速された動力が、左右の車軸11を介して左右の後輪2に伝達されるようになっている。
【0047】図1及び図2に示すように、モーアBは、左右方向に並設される3枚のブレード12、それらのブレード12を縦軸芯P1周りに回転可能に支持するハウジング13、及び、ハウジング13の上部に配備されたベルト式伝動機構14、などによって構成されており、エンジン5からの作業用の動力が、ベルトテンション式の作業クラッチ15及び伝動軸16を介してベルト式伝動機構14に伝達され、ベルト式伝動機構14から各ブレード12に伝達されるようになっている。
【0048】図2及び図4に示すように、モーアBのハウジング13には、各ブレード12からの刈草を、隣接する所定のブレード12の一例である中央のブレード12と右側のブレード12との縦軸芯P1間に向けて案内する搬送案内経路R1と、その縦軸芯P1間から後上方向に向けて刈草を案内する後ろ上がり傾斜姿勢の排出案内経路R2とが備えられている。つまり、モーアBは、各ブレード12で切断された刈草を、その後方に向けて放出するリアディスチャージ型に構成されている。
【0049】図2に示すように、モーアBのベルト式伝動機構14には、伝動軸16に中央のブレード12の支軸12aを伝動連結する入力部14A、中央のブレード12と右側のブレード12とを排出案内経路R2ではそれぞれが前方から後方に向かうように互いに逆向きに回転させる逆転伝動経路部14B、及び、中央のブレード12と左側のブレード12とを同方向に回転させる正転伝動経路部14Cが設けられている。この構成から、各ブレード12で切断された刈草は、各ブレード12の回転に伴って発生する起風作用により、搬送案内経路R1を通って排出案内経路R2に導かれ、排出案内経路R2に接続されたダクト4を介して集草容器Cに集草されるようになっている。尚、モーアBとダクト4の接続は、ダクト4を、モーアBの昇降を許容する状態で排出案内経路R2に外嵌することで行われている。
【0050】図1及び図5に示すように、集草容器Cは、連結装置Dを介して走行機体Aの後部に着脱自在に連結されるとともに、姿勢切換機構Eの作動により、集草容器Cの前上部に設定された横向きの支点P2周りで上下揺動操作されることによって、その姿勢を、その前部に形成された開口Caをダクト4に連通させる前向きの作業姿勢と、集草した刈草を開口Caから排出する下向きの排出姿勢とに切り換えられるように構成されている。
【0051】図1〜3に示すように、走行機体Aにおいて、左側の減速装置8は、その右側面上部が左側の機体フレーム18に連結されるとともに、その右側面下部にギヤ式変速装置7が直結されている。右側の減速装置8は、その左側面上部が右側の機体フレーム18に連結されるとともに、その左側面下部に、右側の差動軸10を外囲する後車軸ケース19を介してギヤ式変速装置7が連結されている。この構成から、静油圧式無段変速装置6とギヤ式変速装置7とが走行機体Aの左側に偏位した状態で配備されるようになり、ギヤ式変速装置7と右側の減速装置8と後車軸ケース19との間に、ダクト4を通すための大きい空間が形成されるようになっている。
【0052】図1〜6に示すように、ダクト4は、下部が開放された断面視コの字状のダクト本体4Aと、その下部を閉塞する底壁4Bとから、後車軸ケース19の上方を通過するように構成されている。ダクト本体4Aは、その後端が、走行機体Aの後端に立設装備された連結部20の縦壁20Aにボルト連結されるとともに、その前後中間部が後車軸ケース19に受け止め支持されている。底壁4Bは、その後部が、連結部20の左右のブラケット20Cに横軸芯P3周りに回動可能に支持された回動軸21に固着され、かつ、その前部が後車軸ケース19に受け止め支持されるとともに、その回動軸21から前端までの長さが、ダクト本体4Aにおける回動軸21から前端までの長さよりも短い長さに設定されている。そして、この長さ設定によって、底壁4Bにおける後車軸ケース19の前方箇所となるダクト4の前底部には開口Hが形成されるようになっている。又、底壁4Bは、その後車軸ケース19の後方箇所に、下方に向けて膨出する膨出部4aが形成されている。一方、回動軸21は、その左側端部が、連結部20の左側のブラケット20Cに上下摺動可能に支持された上向きの操作レバー22に、揺動アーム23を介して連係されており、操作レバー22の上下摺動操作に伴って横軸芯P3周りに回動するようになっている。
【0053】この構成から、ダクト4の装着は、走行機体Aの後部において、ダクト本体4Aを連結部20の縦壁20Aにボルト連結するだけで簡単に行えるようになっている。又、集草容器Cまで搬送されない重い刈草や集草容器Cから溢れ出した刈草をダクト4の膨出部4aにて集草することができ、その結果、ダクト4内の搬送経路が刈草にて塞がれることを防止できるとともに草刈り作業時間を長くすることができるようになり、もって、作業効率の向上を効果的に図れるようになっている。そして、ダクト4の膨出部4aからも刈草が溢れるようになると、その溢れた刈草がダクト4の開口Hから既刈り地に零れ落ちるようになることから、満杯検出センサなどを装備しなくても、その零れ落ちた刈草の目視確認で、集草容器Cから刈草を排出する刈草排出作業のタイミングを容易に知ることができ、もって、その刈草排出作業を効率良く行えるようになっている。しかも、操作レバー22を押し下げて回動軸21を横軸芯P3周りに回動させることで、底壁4Bを、その前部が後車軸ケース19に載置された通常の刈草案内姿勢から、その前部が後車軸ケース19から後上方向に大きく離間する刈草排出姿勢に横軸芯P3周りに上昇揺動させることができ、これによって、底壁4Bの膨出部4aに堆積した刈草をダクト4後部の排出口4bから容易に排出することができるようになり、更に、操作レバー22を上下方向に迅速に摺動操作して回動軸21を横軸芯P3周りに正逆回動させることで、底壁4Bを横軸芯P3周りに素早く上下揺動させることができ、これによって、ダクト4の底壁4Bに付着した濡れた刈草などの除去を容易に行えるようになっている。ちなみに、底壁4Bは、その自重で刈草案内姿勢に保持されるようになっている。
【0054】図1及び図5に示すように、集草容器Cは、主に丸パイプ材からなる枠フレーム24、集草容器Cの底面を形成する薄鋼板25、及び、集草容器Cの上面と左右両側面と背面とを形成する布網26とから、その前面全域が刈草給排用の開口Caとして開放されるように構成されるとともに、樹脂成形品を採用する場合に比較して軽量かつ安価で通気性の向上を図れるようになっている。又、枠フレーム24は、その集草方向下手側下部に位置する左右の後下コーナー部24Aが大きい曲率半径で湾曲するように形成されており、これによって、左右の後下コーナー部24Aに亘る薄鋼板25の後端部又は布網26の背面下部が大きい曲率半径で湾曲する湾曲面を有するようになっている。この構成から、枠フレーム24における左右の後下コーナー部24Aを小さい曲率半径で湾曲させる場合やエッジに形成する場合に比較して、集草時に圧迫されてへばり付き易い状態となっている集草容器Cの後端下縁部の刈草をも、集草容器Cの下向きの排出姿勢への姿勢切り換えに伴って、開口Caに向けて速やかに流動させることができるとともに、集草容器Cの底面をも布網26で形成する場合に比較して、排出姿勢での集草容器Cの底面による刈草の開口Caに向けての排出案内をより円滑に行わせることができるようになっている。
【0055】図4〜9に示すように、連結部20における縦壁20Aの上端には、集草容器Cの全幅に亘る長さの支点パイプ27が支点P2周りに回動可能に支持されており、この支点パイプ27の左右両端には揺動アーム28が後向きに延出する状態で固着され、又、支点パイプ27の中間部には第1連係アーム29が前向きに延出する状態で固着されている。連結部20の下端には、集草容器Cの全幅に亘る長さの支軸30が横軸芯P4周りに回動可能に支持されており、この支軸30の左右両端にはフック金具31が後向きに延出する状態で固着され、又、支軸30の中間部には第2連係アーム32が前向きに延出する状態で固着されている。連結部20の左側のブラケット20Cには、天秤アーム33が横軸芯P5周りに揺動可能に支持されており、この天秤アーム33の前端から第1連係アーム29に亘って複動型の油圧シリンダ34が架設されるとともに、天秤アーム33の後端から第2連係アーム32に亘って連係リンク35が架設されている。この構成から、油圧シリンダ34の作動に連動して、揺動アーム28が支点P2周りに揺動するとともに、フック金具31が横軸芯P4周りに揺動するようになっている。尚、天秤アーム33は、油圧シリンダ34のシリンダチューブ34Aに接当可能な接当部33aを有するコの字状に屈折形成されている。又、連結部20の下端には、集草容器Cの開口下縁を形成する下縁パイプ材24Bが載置される受具20Bが装備されている。
【0056】一方、集草容器Cの枠フレーム24における左右の各前上部には、支点パイプ27の左右の両端開口27aに対して抜き差し可能な連結ピン36と、枠フレーム24の左右両側部から横内方に向けて突出する係合ピン37とが備えられ、又、枠フレーム24における左右の各前下部には、枠フレーム24の左右両側部から横外方に向けて突出するロックピン38が備えられている。
【0057】そして、この構成から、走行機体Aの後部に連結されている集草容器Cの各連結ピン36を、連結部20側の支点パイプ27の左右両端開口27aから抜き出すと、連結部20と集草容器Cの上部同士の連結を解除することができて、集草容器Cを、その前下部の下縁パイプ材24Bを支点P6にして下降揺動させることができ、それによって接地する集草容器Cの左右の後下コーナー部24Aを支点にして集草容器Cを上昇揺動あるいは後方に向けて摺動させて、集草容器Cの下縁パイプ材24Bを連結部20の受具20Bから離間させることで、集草容器Cを走行機体Aの後部から完全に切り離すことができ、又逆に、走行機体Aの後部から切り離されている集草容器Cを、左右の後下コーナー部24Aを支点にして下降揺動あるいは前方に向けて摺動させることで、その下縁パイプ材24Bを連結部20の受具20Bに載置することができ、その下縁パイプ材24Bを支点P6にして集草容器Cを上昇揺動させて、その開口Caを連結部20の縦壁20Aにて閉塞するとともにダクト4に接続し、その状態で集草容器Cの各連結ピン36を支点パイプ27の左右両端開口27aに挿通することで、集草容器Cを走行機体Aの後部に連結できるようになっている。
【0058】図5及び図7〜10に示すように、各連結ピン36は、それらに外嵌するバネ39の付勢によって支点パイプ27の左右両端開口27aに対する挿通状態が維持されるようになっている。各連結ピン36には、その抜き差し方向と直交する方向に向けて延出する係止ピン36aが備えられており、バネ39の付勢に抗して支点パイプ27の左右両端開口27aから抜き出した状態で、各係止ピン36aを、枠フレーム24の左右に形成された前部開放形状の凹部24aに前方側から係合させることで、各連結ピン36を支点パイプ27の左右両端開口27aから抜き出した状態に維持できるようになっている。又、各連結ピン36には、係止ピン36aとは反対向きに延出する操作アーム36bが備えられており、各操作アーム36bは、走行機体Aの後部に集草容器Cを連結する際の下縁パイプ材24Bを支点P6にした集草容器Cの上昇揺動操作に伴って、連結部20の上部左右から後方に向けて延設された押圧具40にて後方側に押圧操作されるようになっている。
【0059】この構成から、走行機体Aの後部に集草容器Cを連結する際には、下縁パイプ材24Bを支点P6にした集草容器Cの上昇揺動操作に伴って、連結部20側の各押圧具40が各連結ピン36の操作アーム36bを後方側に押圧操作することによって、枠フレーム24の凹部24aと各連結ピン36の係止ピン36aとの係合が解除され、バネ39の付勢により、各連結ピン36が自動的に支点パイプ27の左右両端開口27aに挿通するようになっている。
【0060】つまり、枠フレーム24の左右の凹部24a、支点パイプ27、左右の連結ピン36、左右のバネ39、及び、左右の押圧具40によって、集草容器Cを走行機体Aに連結する際の上昇揺動操作に連動して集草容器Cを走行機体Aに連結固定するロック機構Daが構成され、又、このロック機構Da、連結部20の受具20B、及び、集草容器Cの下縁パイプ材24Bによって、集草容器Cをその前下部を支点P6とした上下揺動操作で走行機体Aの後部に着脱自在に連結する連結装置Dが構成されている。
【0061】図1、図5及び図11に示すように、枠フレーム24における左右の後下コーナー部24Aには、その外縁よりも外方に突出する湾曲形状の接地縁41aを備えた接地板41が装着されており、これによって、集草容器Cの後下コーナー部24Aを支点とした上下揺動操作や摺動操作を軽い操作力で布網26を傷めることなく行えるようになっている。
【0062】前述のように、集草容器Cを走行機体Aに連結した状態では、集草容器Cは、その開口Caが連結部20の縦壁20Aにて閉塞されるとともにダクト4に接続される集草姿勢となっており、この姿勢では、図1、図4及び図12に示すように、連結部20側の各揺動アーム28が、集草容器Cの各係合ピン37に対して集草容器Cの自重に抗する方向から係合し、又、連結部20側の各フック金具31が、集草容器Cの各ロックピン38に対して上方から係合するようになっている。
【0063】そして、この集草姿勢で油圧シリンダ34を短縮作動させると、図13及び図14に示すように、先ず、集草容器Cの重量を受けて油圧シリンダ34のピストンシリンダ34Bの下降が阻止されることで、各フック金具31に連係された油圧シリンダ34のシリンダチューブ34Aが上昇し、これによって、各フック金具31が上昇揺動して各ロックピン38との係合を解除する(図13参照)。そして、天秤アーム33の接当部33aとの接当でシリンダチューブ34Aの上昇が阻止されると、集草容器Cの重量に抗して油圧シリンダ34のピストンロッド34Bが下降し、ピストンロッド34Bに連係された各揺動アーム28が上昇揺動して各係合ピン37を押し上げることで、集草容器Cが排出姿勢に切り換えられるようになる(図14参照)。このとき、各揺動アーム28が受ける集草容器Cの重量で油圧シリンダ34が引き上げ保持されることで、各フック金具31は、各ロックピン38との係合を解除した姿勢に維持されるようになる。一方、この排出姿勢で油圧シリンダ34を伸長作動させると、図12及び図13に示すように、先ず、各揺動アーム28が受ける集草容器Cの重量で油圧シリンダ34が引き上げ保持されて各フック金具31が各ロックピン38との係合解除姿勢に維持されることでピストンロッド34Bが上昇し、ピストンロッド34Bに連係された各揺動アーム28が下降揺動して各係合ピン39を下降させ、その下降で、集草容器Cが集草姿勢に切り換えられて集草容器Cの下縁パイプ材24Bが連結部20の受具20Bに載置されるようになる(図13参照)。下縁パイプ材24Bが受具20Bに載置されると、集草容器Cの重量による油圧シリンダ34の引き上げが解除されるとともに、油圧シリンダ34の重量を受けて各揺動アーム28が各係合ピン39に下方から接当する状態に維持されるようになり、これによって、ピストンロッド34Bの上昇が阻止されるとともにシリンダチューブ34Aが下降するようになり、もって、シリンダチューブ34Aに連係された各フック金具31が各ロックピン38に上方から係合するようになって、集草容器Cが集草姿勢で固定保持されるようになる(図12参照)。
【0064】つまり、支点パイプ27、左右の揺動アーム28、第1連係アーム29、支軸30、左右のフック金具31、第2連係アーム32、天秤アーム33、油圧シリンダ34、連係リンク35、左右の連結ピン36、左右の係合ピン37、及び、左右のロックピン38によって、集草容器Cの姿勢を、その前上部の連結ピン36を支点P2にして前向きの作業姿勢と下向きの排出姿勢とに切り換える姿勢切換機構Eが構成されている。
【0065】以上の構成から、姿勢切換機構Eは、集草容器Cの集草姿勢においては、各フック金具31を各ロックピン38に上方から係合させることによって、集草容器Cの開口Caを連結部20の縦壁20Aにて閉塞した状態で固定保持するようになっており、もって、草刈り作業時における集草容器Cの開口Caからの刈草の零れ落ちを防止できるようになっている。しかも、姿勢切換機構Eは、集草容器Cの姿勢切り換え操作と集草姿勢での固定保持操作とを単一の油圧シリンダ34の作動で行うものであることから、集草容器Cの姿勢切り換え操作のみを行う機構と、集草容器Cの集草姿勢での固定保持操作のみを行う機構とを設ける場合に比較して、構成の簡素化、製造コストの低減化、及び、機体の軽量化を図れるとともに、集草容器Cの姿勢切り換えと集草姿勢での固定保持・固定解除の一連の操作を誤作動なく好適に行えるようになっている。
【0066】そして、上述したように、姿勢切換機構Eは、集草容器Cの各係合ピン37に対して各揺動アーム28が集草容器Cの自重に抗する方向から係合することによって、集草容器Cを排出姿勢から集草姿勢に切り換える際に、集草容器Cが岩や植木などの他物に接当する不都合が生じた場合には、集草容器Cの各係合ピン37から各揺動アーム28が離間するようになることから、他物との接当に起因した破損を防止できるようになっている。
【0067】ところで、図7〜9に示すように、各揺動アーム28は、その横外側面が集草容器Cの枠フレーム24に内接するようになっており、これによって、走行機体Aの後部に集草容器Cを連結した状態での集草容器Cの横ズレを防止できるようになっている。又、各揺動アーム28は、その遊端部28aが集草容器Cの左右中央に向かうように屈折形成されており、これによって、集草容器Cを、その前下部を支点P6とした上昇揺動操作で走行機体Aの後部に連結する際には、各揺動アーム28の遊端側による案内作用によって、走行機体Aに対する集草容器Cの横ズレを修正できるようになり、もって、走行機体Aに対する集草容器Cの連結を容易かつ円滑に行えるようになっている。
【0068】図7〜9及び図15に示すように、連結部20の右上部には、集草容器Cの連結に伴って、枠フレーム24の右上前端縁24bにより板バネ42を介して押圧操作され、集草容器Cの連結解除に伴って、その押圧操作が解除されることによって、集草容器Cの着脱を検出する第1検出手段43としての第1スイッチが配備されている。枠フレーム24の右上前端縁24bは、集草容器Cの姿勢切り換え操作によって第1スイッチ43に対する押圧力が変化しないように、支点P2を中心とした円弧状に形成されている。走行機体Aには、作業クラッチ15を入り切り操作してモーアBへの伝動を断続する作業クラッチレバー44の操作位置を検出する第2検出手段45としての第2スイッチが備えられるとともに、第1スイッチ43により集草容器Cの離脱が検出され、かつ、第2スイッチ45により作業クラッチレバー44のクラッチ入り位置への操作が検出されるのに伴ってエンジン5を停止させる緊急停止手段46Aとしてのエンジン停止回路を備えた制御装置46が搭載されている。
【0069】つまり、走行機体Aに集草容器Cが連結されていない状態でモーアBを作動させようとした場合には、エンジン停止回路46Aの作動によって自動的にエンジン5が停止されてモーアBの作動が阻止されるようになっており、もって、走行機体Aに集草容器Cが連結されていない状態でモーアBを作動させることによる刈草の飛散を防止できるようになっている。
【0070】図12及び図14に示すように、作業クラッチレバー44は、集草容器Cの排出姿勢への切り換え操作に連動してクラッチ切り位置に切り換え保持されるように、姿勢切換機構Eにおける右側の揺動アーム28と連係手段47である連係ワイヤを介して連係されており、これによって、集草容器Cを排出姿勢に切り換えた状態でモーアBを作動させることによる刈草の飛散を防止できるようになっている。
【0071】図1、図5、図16及び図17に示すように、集草容器Cには、その上方を覆うことによって布網26の網目を通過する塵埃の機体側への回り込みを防止するカバー48が備えられている。カバー48には、枠フレーム24の前上部において横外方向きに突設された左右の支軸24Cに対して後方から係合する凹部48aが形成された左右のブラケット48Aと、集草容器Cの上面に近接する内壁板48Bが備えられている。枠フレーム24における左右の後上部には、横軸芯P7周りに姿勢切り換え可能なL字状の支持具49が装備されており、支持具49の各端部にはカバー48に挿通されるボルト49Aが立設され、カバー48に挿通されたボルト49Aにはノブ付きナット50が螺着されるようになっている。
【0072】つまり、支軸24C、左右のブラケット48A、左右の支持具49、及び、ノブ付きナット50によって、カバー48の前後傾斜角を、その前部に位置する支軸24Cを支点P8にして、内壁板48Bが集草容器Cの上面に沿うようになる第1傾斜角と、内壁板48Bの後部側ほど集草容器Cの上面から離間する第2傾斜角との2段階に変更する傾斜角変更機構Fが構成されている。
【0073】この構成から、例えば、刈草が乾いている場合、刈草の丈が短い場合、あるいは、刈草の量が少ない場合などのように刈草が流動し易い状態である場合には、図17の(イ)に示すように、カバー48の前後傾斜角を第1傾斜角を変更すると、ダクト4の案内作用により集草容器Cの上面に向けて流動する搬送風が内壁板48Bの裏面で反射して集草容器Cに流入した刈草を下方に向けて押さえ込むようになり、これによって、刈草を集草容器C内に満遍なく密に集積することができるようになることから、効率の良い集草を行えるようになっている。又逆に、刈草が濡れている場合、刈草の丈が長い場合、あるいは、刈草の量が多い場合などのように刈草が流動し難い状態である場合には、図17の(ロ)に示すように、カバー48の前後傾斜角を第2傾斜角を変更すると、ダクト4の案内作用により集草容器Cの上面に向けて流動する搬送風がそのまま集草容器Cの上面から抜けるようになり、これによって、搬送風による集草搬送の促進を図れるようになることから、効率の良い集草を行えるようになっている。
【0074】尚、カバー48に集草容器Cの上面に近接する内壁板48Bを設けるのに代えて、図18及び図19に示すように、カバー48の中央部に、集草容器Cの上面に近接する凹部48Cを一体形成するようにしてもよい。
【0075】図1、図5、図7及び図12〜図14に示すように、連結部20は、その上端部が後倒れ傾斜する状態に屈折形成されており、これによって、その上端部と走行機体Aの後端との間に、支点パイプ27や第1連係アーム29を配設するための空間Sが形成されるようになっている。そして、この構成により、連結部20に支点パイプ27や第1連係アーム29を配設するための切り欠きを形成する、あるいは、連結部20の上方に支点パイプ27や第1連係アーム29を配設する、といったことを行わなくても、走行機体Aの後端に集草容器Cを近接させることができるので、その分、連結部20に切り欠きを形成することに起因した連結部20の強度の低下や、連結部20の上方に支点パイプ27などを配設することに起因した見栄えの悪化、などを招くことなく、草刈機の全長を短くすることができるようになっている。又、連結部20の上方に支点パイプ27などを配設する場合に比較して、支点パイプ27や油圧シリンダ34などの配設位置を低く抑えることができ、その分、機体の重心を低くすることができるので、機体の安定性の向上をも図れるようになっている。
【0076】図6及び図20に示すように、連結部20の縦壁20Aには、その中央部に形成されるダクト4接続用の接続口20aの左右にパンチングメタルからなる空気抜き部20bが備えられており、これによって、集草容器C内に流入した搬送風がそれらの空気抜き部20bからも抜けるようになって、搬送風による集草搬送の促進を図れるようになることから、より効率の良い集草を行えるようになっている。
【0077】〔別実施形態〕以下、本発明の別実施形態を列記する。
■ 草刈機としては、フロントモーア形式に構成されたものであってもよい。
■ モーアBとしては、サイドディスチャージ型のものであってもよい。
■ 傾斜角変更機構Fとしては、カバー48の前後傾斜角を3段階以上又は無段階で変更するように構成されたものであってもよい。
■ ダクト4の底壁4Bとしては、回動軸21から差動軸ケース19の上端に向けて一直線状に延出形成されたものであってもよく、又、開口Hが形成されないものであってもよい。
■ 姿勢切換機構Eと作業クラッチレバー44とを連係する連係手段47を、集草容器Cを排出姿勢に切り換える際の姿勢切換機構Eの作動を検出する検出手段(例えばリミットスイッチなど)と、この検出に基づいて作業クラッチレバー44をクラッチ切り位置に切り換え操作する操作手段(例えば電磁シリンダなど)とから構成してもよい。
【出願人】 【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
【出願日】 平成11年8月12日(1999.8.12)
【代理人】 【識別番号】100107308
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修一郎
【公開番号】 特開2001−45829(P2001−45829A)
【公開日】 平成13年2月20日(2001.2.20)
【出願番号】 特願平11−228616