トップ :: A 生活必需品 :: A01 農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業




【発明の名称】 コンバイン
【発明者】 【氏名】赤嶋 晋

【氏名】楢原 陽三郎

【氏名】山崎 次男

【氏名】田所 昌彦

【氏名】有田 英司

【要約】 【課題】収穫作業性の向上並びに取扱い操作の簡略化などを図る。

【解決手段】脱穀部(4)と、刈取部(8)と、運転台(18)と、エンジン(21)を設けるコンバインにおいて、刈取部(8)の引起タイン(24)によって穀稈を起立させる分草ガイド棒(37)の上端部と、引起タイン(24)を起立案内するタインガイド(35)上端部の高さを略一致させたことを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 脱穀部と、刈取部と、運転台と、エンジンを設けるコンバインにおいて、刈取部の引起タインによって穀稈を起立させる分草ガイド棒の上端部と、引起タインを起立案内するタインガイド上端部の高さを略一致させたことを特徴とするコンバイン。
【請求項2】 引起タインに対するタインガイドの起立作用長さを変更自在に形成したことを特徴とする請求項1に記載のコンバイン。
【請求項3】 エンジンに給気するプリクリーナの外気取入口とプリクリーナ取付面との距離をプリクリーナの外径よりも大きく形成したことを特徴とする請求項1に記載のコンバイン。
【請求項4】 プリクリーナから給気するエアクリーナ側部にカバー側板を重複させて設けたことを特徴とする請求項3に記載のコンバイン。
【請求項5】 運転台の運転席後方にプリクリーナ及びエアクリーナを配設させ、エアクリーナとエンジンの給気接続途中に吸気消音器を取付けたことを特徴とする請求項4に記載のコンバイン。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は穀稈を連続的に刈取って脱穀するコンバインに関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来、刈取部前面に引起ケースを立設させ、引起ケースに取付ける引起タインによって圃場の未刈り穀稈を起立させるが、引起タインを起立案内するタインガイド上端側を未刈り穀稈穂先高さに形成することにより、稈切れが発生し易い麦などの穀稈を刈取るとき、切れた稈が引起タインによって穀稈穂先に持上げられ、刈取った穀稈を脱穀部に搬送させる途中で切れた稈が引掛って稈詰りの原因になる不具合がある。また、刈取部及び脱穀部を駆動するエンジンにエアクリーナから給気しているが、機体の低い位置に取付けるエアクリーナは粉塵が早期に詰り易く、エンジン出力を低下させる不具合があると共に、機体上面側にプリクリーナを設けてエアクリーナに高い位置から給気すると共に、エアクリーナの粉塵の吸込みが少なくなるが、機体上面に降る雨水または洗車水などプリクリーナに入り込み易く、エンジンの給気側に水が入る不具合がある。また、運転席近くにエンジンを設置すると、エアクリーナなども運手席に近接し、エアクリーナの給気音が運転席の作業者に騒音として伝わる不具合があると共に、エアクリーナに吸気消音器を連結させる場合、エンジンに近接して吸気消音器が取付けられることにより、吸気消音器の大きさが制限される不具合がある。このように、従来の刈取部の引起し構造及びエンジンの給気構造では、収穫作業性の向上並びに取扱い操作の簡略化などを容易に図り得ない等の問題がある。
【0003】
【課題を解決するための手段】然るに、本発明は、脱穀部と、刈取部と、運転台と、エンジンを設けるコンバインにおいて、刈取部の引起タインによって穀稈を起立させる分草ガイド棒の上端部と、引起タインを起立案内するタインガイド上端部の高さを略一致させたもので、稈が切断され易い麦などの穀稈でも引起タインによる稈切れを容易に低減し得、切れた稈が原因で搬送途中に穀稈が詰まる不具合を容易になくし得、収穫作業性の向上並びに取扱い操作の簡略化などを容易に図り得るものである。
【0004】また、引起タインに対するタインガイドの起立作用長さを変更自在に形成したもので、稈切れが発生し易い穀稈を引起す構造でタインガイドの起立作用長さの調節によって稈切れが少ない長稈を適正刈取り姿勢に容易に引起し得、刈取り穀稈の搬送途中での脱粒または搬送姿勢の乱れ等を容易に低減し得、取扱い操作の簡略化などを容易に図り得るものである。
【0005】また、エンジンに給気するプリクリーナの外気取入口とプリクリーナ取付面との距離をプリクリーナの外径よりも大きく形成したもので、機体上面の高位置にプリクリーナを設置させて粉塵の少ない高所の空気をエンジンに給気し得ると共に、雨水または洗車水がプリクリーナ取付面に降ってもプリクリーナの外気取入口に吸込まれるのを容易に阻止し得、エンジンの給気側に水が入ってエンジン出力が低下する不具合を容易になくし得、取扱い操作の簡略化などを容易に図り得るものである。
【0006】また、プリクリーナから給気するエアクリーナ側部にカバー側板を重複させて設けたもので、カバー側板を取外して行うエアクリーナのメンテナンスを容易に行い得、かつエアクリーナ部に雨水または洗車水が入り込むのをカバー側板によって容易に防止し得、取扱い操作の簡略化などを容易に図り得るものである。
【0007】また、運転台の運転席後方にプリクリーナ及びエアクリーナを配設させ、エアクリーナとエンジンの給気接続途中に吸気消音器を取付けたもので、エアクリーナ下面側に吸気消音器の取付スペースを容易に確保し得、容量の大きな吸気消音器を容易に設置し得、エンジン吸気音を容易に低減し得、運転席の作業者に伝わる騒音を少なくして収穫作業性の向上などを容易に図り得るものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。図1はコンバインの右側面図、図2は同左側面図、図3は同平面図であり、図中(1)は左右一対の走行クローラ(2)(2)を装設するトラックフレーム、(3)は前記トラックフレーム(1)上側に架設する機台、(4)はフィードチェン(5)を左側に張架しかつ扱胴(6)及び処理胴(7)を内蔵している脱穀部、(8)は刈刃(9)及び穀稈搬送機構(10)などを備える4条刈り用刈取部、(11)は刈取フレーム(12)を介して刈取部(8)を昇降させる油圧昇降シリンダ、(13)は排藁チェン(14)終端を臨ませる排藁カッタ、(15)は脱穀部(4)からの穀粒を揚穀筒(16)を介して搬入する穀物タンク、(17)は前記タンク(15)の穀粒を機外に搬出する籾受台、(18)は運転操作部(19)及び運転席(20)を備える運転台、(21)は運転席(20)下方に設けるエンジンであり、連続的に穀稈を刈取って脱穀するように構成している。
【0009】さらに、図3乃至図7に示す如く、大3枚及び小2枚の分草板(22)(23)の間の未刈り穀稈を起立させる引起タイン(24)を有する4条分の引起ケース(25)を刈取部(8)前側に立設させるもので、刈取部(8)の前フレーム(26)に立設させる支持台(26a)に引起ケース(25)下端部背面を連結させると共に、前フレーム(26)に立設させる引起入力ケース(27)上端に引起駆動ケース(28)を連結させ、左右方向に略水平に延設させる前記引起駆動ケース(28)に4本の引起ケース(25)…上端部背面を固定させ、斜後方に傾倒する姿勢で引起ケース(25)を立設させる。
【0010】さらに、前記引起駆動ケース(28)の動力を伝える駆動スプロケット(29)と、従動輪(30)…と、多数の引起タイン(24)…を有するチェン(31)と、該チェン(31)を緊張させるテンションスプロケット(32)を、各引起ケース(25)に内設させると共に、前面板(33)と、背面板(34)と、引起タイン(24)を起立突出させるタインガイド(35)と、該ガイド(35)上端側に連設させる補助タインガイド(36)とにより、前記引起ケース(25)を構成する。そして、背面板(34)に前面板(33)を着脱自在にボルト止め固定させると共に、前記引起駆動ケース(28)に背面板(34)を固定させ、各スプロケット(29)(32)及び従動輪(30)を介してチェン(31)を張設させる。
【0011】さらに、小形分草板(23)後側の前フレーム(26)に分草ガイド棒(37)を立設させ、タインガイド(35)と分草ガイド棒(37)の上端高さを略一致させると共に、前記タインガイド(35)上端側に補助タインガイド(36)を上方に伸縮自在にボルト(38)止め固定させ、タインガイド(35)のタイン(24)起立通路を縮少する下方に補助タインガイド(36)を退入させたとき、タインガイド(35)下端側から上端に至るまでタイン(24)が起立し、分草ガイド棒(37)上端部に至るまでタイン(24)をケース(25)外方に突出支持させて穀稈を引起し、タインガイド(36)及び分草ガイド棒(37)の上端位置でタイン(24)が倒れてケース(25)内部に収納されるもので、稈切れが発生し易い麦などの穀稈のとき、穀稈がタイン(24)のしごきによって切れるのを防ぐ。また、タインガイド(35)のタイン(24)起立通路上方に補助タインガイド(36)を進出させたとき、補助タインガイド(36)によってタイン(24)が起立してケース(25)外方に突出支持され、穀稈を引起すもので、稈切れが少ない穀稈のとき、タイン(24)によって穀稈を略垂直に起立させて穀稈穂先を充分高い位置に持上げ、稈長が長い穀稈の穂先がたれ下がってケース(25)などに当接して、穂先が切れ落ちたり穀粒がしごかれて脱粒するのを防ぐ。
【0012】上記から明らかなように、脱穀部(4)と、刈取部(8)と、運転台(18)と、エンジン(21)を設けるコンバインにおいて、刈取部(18)の引起タイン(24)によって穀稈を起立させる分草ガイド棒(37)の上端部と、引起タイン(24)を起立案内するタインガイド(35)上端部の高さを略一致させ、稈が切断され易い麦などの穀稈でも引起タイン(24)による稈切れを低減し、また稈がきれても、他の正常な稈元に切れた稈が入り込んで搬送され、切れた稈が原因で搬送途中に穀稈が詰まる不具合をなくし、収穫作業性の向上並びに取扱い操作の簡略化などを図ると共に、引起タイン(4)に対するタインガイド(35)及び補助タインガイド(36)の起立作用長さを変更自在に形成し、稈切れが発生し易い穀稈を引起す構造で補助タインガイド(36)の起立作用長さを変更するタインガイド(35)(36)作用長さ調節によって稈切れが少ない長稈を適正刈取り姿勢に引起させ、刈取り穀稈の搬送途中での脱粒または搬送姿勢の乱れ等を低減し、取扱い操作の簡略化などを図る。
【0013】さらに、図1、図8乃至図10に示す如く、前記エンジン(21)の後部を覆う後面板(39)をエンジン(21)を内設させるエンジンルーム(40)後部上面と穀粒タンク(15)前面の間の機台(3)上に固定させ、後面板(39)上面を前記タンク(15)上面と略同一高さに形成し、後面板(39)上面内部にエアクリーナ(41)を固定させると共に、後面板(39)上面に取付台(42)を介して鉄パイプ製の給気管(43)を立設させ、給気管(43)上端にプリクリーナ(44)を固定させるもので、エンジン(21)にゴムホース(45)を介してエアクリーナ(41)を接続させ、プリクリーナ(44)の下向き開口形の外気取入口(46)から外気を取入れて除塵した後、プリクリーナ(44)の除塵空気を給気管(43)からエアクリーナ(41)に送給してさらに除塵し、エアクリーナ(41)の除塵空気をエンジン(21)に送給するように構成している。
【0014】また、折曲げ自在なゴム管(47)によってエアクリーナ(41)に給気管(43)下端を接続させ、給気管(43)を固定させる取付台(42)を後面板(39)上面に着脱自在にボルト止め固定させると共に、エンジンルーム(40)後側で機台(3)に立設させる支柱(48)上端に水平フレーム(49)を固定させ、水平フレーム(49)にエアクリーナ(41)を締結バンド(50)によって着脱自在に固定させる。さらに、着脱自在に固定させる左右カバー側板(51)(52)と後面板(39)によって囲むスペース(53)にエアクリーナ(41)を内設させ、エアクリーナ(41)のエレメント出入用側蓋(54)に対向させるカバー側板(52)とエアクリーナ(41)を重複させて設け、エアクリーナ(41)にカバー側板(52)をオーバーラップさせることにより、カバー側板(52)を取外したとき、カバー側板(52)の重合せ寸法(A)分だけエアクリーナ(41)が多くスペース(53)外面側に露出し、側蓋(54)の開閉によって内部のエレメントの粉塵を除去するメンテナンスを容易に行える。
【0015】さらに、穀物タンク(15)上面などプリクリーナ(44)取付部の比較的広い機体上面(55)に対する外気取入口(46)の高さ距離(H)を、プリクリーナ(44)の外径(D)よりも大きく形成し、機体上面(55)で跳ねる雨水などの水が取入口(46)に入るのを防ぐと共に、エアクリーナ(41)をエンジン(21)に接続させるゴムホース(45)を上下に分割形成し、ゴムホース(45)接続途中に吸気消音器(56)を設け、エアクリーナ(41)下側のスペース(57)吸気消音器(56)を内設させ、エンジン(21)の吸気音を吸気消音器(56)によって消音させる。
【0016】エンジン(21)に給気するプリクリーナ(44)の外気取入口(46)とプリクリーナ(44)取付面との距離(H)をプリクリーナ(44)の外径(D)よりも大きく形成し、機体上面の高位置にプリクリーナ(44)を設置させて粉塵の少ない高所の空気をエンジン(21)に給気させると共に、雨水または洗車水がプリクリーナ(44)取付面に降ってもプリクリーナ(44)の外気取入口(46)に吸込まれるのを阻止し、エンジン(21)の給気側に水が入ってエンジン(21)出力が低下する不具合をなくし、取扱い操作の簡略化などを図るもので、プリクリーナ(44)から給気するエアクリーナ(41)側部にカバー側板(52)を重複させて設け、カバー側板(52)を取外して行うエアクリーナ(41)のメンテナンスを容易に行え、かつエアクリーナ(41)部に雨水または洗車水が入り込むのをカバー側板(52)によって防止し、取扱い操作の簡略化などを図る。また、運転台(18)の運転席(20)後方にプリクリーナ(44)及びエアクリーナ(41)を配設させ、エアクリーナ(41)とエンジン(21)の給気接続途中に吸気消音器(56)を取付け、エアクリーナ(41)下面側に吸気消音器(56)の取付スペース(57)を確保し、容量の大きな吸気消音器(56)を設置し、エンジン(21)吸気音を低減し、運転席(20)の作業者に伝わる騒音を少なくして収穫作業性の向上などを図る。
【0017】
【発明の効果】以上実施例から明らかなように本発明は、脱穀部(4)と、刈取部(8)と、運転台(18)と、エンジン(21)を設けるコンバインにおいて、刈取部(18)の引起タイン(24)によって穀稈を起立させる分草ガイド棒(37)の上端部と、引起タイン(24)を起立案内するタインガイド(35)上端部の高さを略一致させたもので、稈が切断され易い麦などの穀稈でも引起タイン(24)による稈切れを容易に低減でき、切れた稈が原因で搬送途中に穀稈が詰まる不具合を容易になくすことができ、収穫作業性の向上並びに取扱い操作の簡略化などを容易に図ることができるものである。
【0018】また、引起タイン(4)に対するタインガイド(35)(36)の起立作用長さを変更自在に形成したもので、稈切れが発生し易い穀稈を引起す構造でタインガイド(35)(36)の起立作用長さの調節によって稈切れが少ない長稈を適正刈取り姿勢に容易に引起すことができ、刈取り穀稈の搬送途中での脱粒または搬送姿勢の乱れ等を容易に低減でき、取扱い操作の簡略化などを容易に図ることができるものである。
【0019】また、エンジン(21)に給気するプリクリーナ(44)の外気取入口(46)とプリクリーナ(44)取付面との距離(H)をプリクリーナ(44)の外径(D)よりも大きく形成したもので、機体上面の高位置にプリクリーナ(44)を設置させて粉塵の少ない高所の空気をエンジン(21)に給気できると共に、雨水または洗車水がプリクリーナ(44)取付面に降ってもプリクリーナ(44)の外気取入口(46)に吸込まれるのを容易に阻止でき、エンジン(21)の給気側に水が入ってエンジン(21)出力が低下する不具合を容易になくすことができ、取扱い操作の簡略化などを容易に図ることができるものである。
【0020】また、プリクリーナ(44)から給気するエアクリーナ(41)側部にカバー側板(52)を重複させて設けたもので、カバー側板(52)を取外して行うエアクリーナ(41)のメンテナンスを容易に行うことができ、かつエアクリーナ(41)部に雨水または洗車水が入り込むのをカバー側板(52)によって容易に防止でき、取扱い操作の簡略化などを容易に図ることができるものである。
【0021】また、運転台(18)の運転席(20)後方にプリクリーナ(44)及びエアクリーナ(41)を配設させ、エアクリーナ(41)とエンジン(21)の給気接続途中に吸気消音器(56)を取付けたもので、エアクリーナ(41)下面側に吸気消音器(56)の取付スペース(57)を容易に確保でき、容量の大きな吸気消音器(56)を容易に設置でき、エンジン(21)吸気音を容易に低減でき、運転席(20)の作業者に伝わる騒音を少なくして収穫作業性の向上などを容易に図ることができるものである。
【出願人】 【識別番号】000006851
【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社
【識別番号】000005164
【氏名又は名称】セイレイ工業株式会社
【出願日】 平成11年7月27日(1999.7.27)
【代理人】 【識別番号】100062270
【弁理士】
【氏名又は名称】藤原 忠治
【公開番号】 特開2001−37314(P2001−37314A)
【公開日】 平成13年2月13日(2001.2.13)
【出願番号】 特願平11−211588