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【発明の名称】 コンバインの手扱用足載台
【発明者】 【氏名】西村 昭人

【要約】 【課題】大型化したコンバインの手扱作業で背伸びした供給姿勢になったり、湿田で足元が不安定にならないようにする足載台を、刈取部の外側に装備したコンバインの手扱装置を提供する。

【解決手段】刈取が昇降する回動支点(P)になる刈取ケース(9)を外側に延長し、その外側端とエ字型に形成した刈取フレーム(14)の下部駆動ケース(4)の外側端を固定パイプ(6)で連結し逆L字型に屈曲した地面に近い水平部に進行方向の前面を傾斜させた足載台(5)を収納自在に装備した手扱用足載台の構造。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 刈取部(A)を昇降自在に装着する回動支点(P)を設けたコンバインにおいて、前記刈取部(A)を構成する刈取フレーム(14)の外側に手扱用足載台(5)を併設し、一体昇降するようにしたこととを特徴とするコンバインの手扱用足載台。
【請求項2】 昇降する刈取部(A)の降下姿勢において、回動支点(P)の外側端と刈取フレーム(14)の下方を継設する連結部材の下面を、水平状に屈曲成形させて,足載台(5)を回動自在に装着したことを特徴とするコンバインの手扱用足載台。
【請求項3】 回動自在に装着した足載台(5)が、手扱作業をする水平状の開放位置と、通常の刈取作業で収納する直立位置に切替るようにしたことを特徴とする請求項2に記載のコンバインの手扱用足載台。
【請求項4】 進行方向の前面を傾斜させた足載台(5)の開放位置を、分草杆(7)の下側に設定し、地表に近接した水平配置で倒伏杆を、外方に分草するようにしたことを特徴とする請求項2に記載のコンバインの手扱用足載台。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大型化したコンバインにおいて、手刈穀稈を脱穀部に供給する手扱作業をし易くする足載台に関するものである。
【0002】
【従来の技術】湿田の収穫作業ではクローラが沈下して機体が不安定になるので圃場の隅を手刈するが、手刈杆を人為的に供給する手扱作業では、大型化したコンバインの脱穀部は供給位置が高くなって背伸びした作業姿勢になったり、足元が軟弱で危険を伴うので土手や畔の高い足場を利用した供給や、自動水平制御装置を利用して機台を傾斜させ供給位置を低くする等の方法を用いているが、湿田移動や操作の手間がかかる問題点があり、手扱作業をし易くする収納自在の足載台を刈取部に設けて足元が安定する作業姿勢になるようにした。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】大型化したコンバインの手扱作業で背伸びした供給姿勢になったり、湿田で足元が不安定にならないようにする足載台を、刈取部の外側に装備した手扱装置の提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決しようとする手段】上記の目的を達成するために本案は、回動する刈取枠の外側を接続する連結部材に、刈取昇降と一体回動する手扱用足載台を水平状に併設する構造にした。
【0005】刈取部(A)を昇降自在に装着する回動支点(P)を設けたコンバインにおいて、前記刈取部(A)を構成する刈取フレーム(14)の外側下端に手扱用足載台(5)を形設した刈取枠組構造にする手段を講じた。
【0006】昇降する刈取部(A)の降下姿勢において、回動支点(P)の外側端と、刈取フレーム(14)を形成する下部駆動ケース(4)を連結する固定パイプ(6)の下面を水平状に屈曲成形させて,足載台(5)を回動自在に装着する手段を講じた。
【0007】回動自在に装着した足載台(5)が、手扱作業をする水平状の開放位置と、通常の刈取作業で収納する直立位置に切替る回転部に、ストッパー爪(13)と噛合する固定環(21)を対設させて、設定位置を保持する手段を講じた。
【0008】進行方向の前面を傾斜させた足載台(5)の開放位置を、分草杆(7)の下側に設定し、地表に近接した位置で倒伏杆を、外方に分草するとともに、前記足載台(5)の平面形状を、回動支点(P)側に片寄らせた配置にし、体重配分を支点側にする手段を講じた。
【0009】
【発明実施の形態】
【実施例】本発明の手扱用足載台の構造について実施例図を参照に説明すると、図1は手扱用足載台(5)を刈取部(A)に装着したコンバインの全体側面図であって、左右一対のゴムクローラ走行装置(1)の機台(2)上に脱穀部(B)を搭載し、右側には選別した良穀粒を一時貯留するグレンタンク(23)を併設してあり、操縦装置と計器類を装備した運転席(C)が連設したものであって、その側方から脱穀部(B)の前面にかけて、回動支点(P)を中心に昇降する刈取部(A)を配設してある。刈取った穀稈は、揚上搬送装置(24)で脱穀フィードチェン(10)の先端に設けたガイド押え(25)に受継がせ、横搬送をしながら脱粒処理をする形態である。
【0010】湿田の収穫作業をするコンバインは、圃場の隅を手刈して旋回をし易くするが、手刈穀稈を人為的に脱穀部(B)に供給する手扱作業では、供給口(26)を開放するために刈取防塵カバー(27)を開き、フィードチェン(10)の前部に対設したガイド押え(25)を起立させる等の開放操作を運転者が降車して行なうが、近年大型化したコンバインでは、供給位置が高くなって噛込ませ難く、湿田では足元が沈降したり、泥土で滑り易く作業姿勢が不安定になったりする。
【0011】本発明は、このような問題を解消する手扱用足載台であって、刈取部(A)の外側に併設する足載台(5)の構造は、機台(2)の前方に支柱(8)を立設させ据付台(3)を架設し、刈取ケース(9)に支点メタル(18)を嵌着させて取付け回動支点(P)を形成し、その外側と刈取フレーム(14)を構成する下部駆動ケース(4)とを、下方に水平部を屈曲形成した固定パイプ(6)で連結し前記足載台(5)を装着したものである。更に、刈取昇降を下降させた姿勢において、水平状態の地面近くに設置したことによって、手扱作業者は乗降し易くなり、しかも足元が安定するするようになった手扱用足載台の構造である。
【0012】足載台(5)を装着する枠組構成は、回動支点(P)の外側端から、クローラ(11)の外方向に垂下した固定パイプ(6)の下面を水平状に屈曲形成させ、下部駆動ケース(4)の外側に他端を継接するようにした逆L字型状の連結部材であって、水平部には足載台(5)の取付環(12)を回動自在に嵌着させてある。又、先端面を傾斜させた平面形状の前記足載台(5)は、機体進行に伴う倒伏穀稈の分草を分草杆(7)より低い位置で外方に誘導するようになっているので、前記クローラ(11)に倒込む倒伏杆を、地表に近接した低い地上高さで分草するので、倒伏作業にも活用できる足載台(5)の構造になっている。尚、通常の収穫作業では開放位置に設定した前記足載台(5)を、直立位置に回動させて収納できるようにしてある。
【0013】図2は、刈取部(A)の外側端に足載台(5)を装着した平面図であって、手扱用足載台の配置を説明すると、フィードチェン(10)よりも外側で、しかも分草杆(7)を張出した作業位置よりも内側にしてあり、固定パイプ(6)の下方水平部に前記足載台(5)の取付環(12)を嵌着させ、ストッパー爪(13)に当接することで水平位置を保持したものである。又、刈取フレーム(14)の構成は、回動支点(P)を構成する刈取ケース(9)の中途部より、動力を降下させる2軸外筒(15)と、底部で交叉する下部駆動ケース(4)によって、搬送チェンや刈刃(16)を駆動するようにしたエ字型の刈取フレーム(14)を形成しているが、前記2軸外筒(15)の単一支持構造では、多条刈りの刈取フレーム(14)を保持する強度が不足して、刈刃(16)の往復動による振動を受けて横揺れが生じたりするが、前記固定パイプ(6)が外側端の回動支点(P)と下部駆動ケース(4)を連結固定した復列の支持構造にすることによって増強され横揺れを少なくしてある。
【0014】進行方向の前面を傾斜させた足載台(5)の体重配分を、回動支点(P)と下部駆動ケース(4)で支持する固定パイプ(6)の両端水平距離の中間位置よりも、前記回動支点(P)側に体重中心が片寄るようにした足載台(5)の平面形状と配置であって、曲げ荷重を軽減するものである。
【0015】図3は、足載台(5)と刈取フレーム(14)の正面図であって、機台(2)から立設した支柱(8)に据付台(3)を架設し、刈取ケース(9)を脱穀部(B)のフィードチェン(10)側に延長して支点メタル(18)で支持し、刈取部(A)の回動支点(P)を構成するものであって、前記刈取ケース(9)を延長した外側に固定パイプ(6)の基部を螺着し、他端を下部駆動ケース(4)の外側端と接続したことで、エ字型の刈取フレーム(14)の外側が連結増強された、復列の支持構造になるとともに、前記固定パイプ(6)の水平部分に、足載台(5)を嵌着させ矢印(イ)の方向に回動収納できるようにしたものてある。尚、足載台(5)の平面配置はクローラ(11)の外側であって、刈取部(A)の降下姿勢で地表に接近した水平の開放位置にし、昇降運動に追随して地上高が変化するものである。
【0016】図4と図5は、足載台(5)の収納構造を示す要部断面図と斜視図であって、固定パイプ(6)の水平部に足載台(5)の位置決めをするストッパー爪(13)を有する取付環(12)を回動自在に嵌着させ、対向して噛合する固定環(21)を配設して手扱作業の開放位置を保持し、前記ストッパー爪(13)が矢印(ロ)の方向に移動して、図中に鎖線で示すように収納する直立位置が変動できるようにしてある。尚、回動支点(P)から垂下する固定パイプ(6)の中途部にゴム材を用いたフック(22)を収納上面に重合するように設け、足載台(5)の端面が内側に乗越して収納姿勢が設定されるようになっている。
【0017】
【発明の効果】本発明は以上説明したように、湿田などの手扱作業において、手利した穀稈を供給する作業姿勢を安定させるために足載台を地面近くに水平に設置したので、以下に記載するような効果を奏でる。
【0018】大型コンバインの手扱供給するフィードチェン位置は高くなっているので、手刈穀稈を持上げ背伸びした供給姿勢になったり、湿田に足元が取られ不安定になって危険であるが、手扱用足載台を刈取部の外側に設置することで安定した手扱姿勢で作業が行なえるようになった。
【0019】右側に倒伏する穀稈は分草杆で引起されてもクローラ側に倒れ込み踏付けるが、足載台を分草杆よりも低い位置に設定し進行方向側を傾斜面にすることによって分草効果が高まり倒れ込みを減少させることができた。
【0020】回動する刈取フレームの外側端を固定パイプで連結することによって、エの字型の刈取枠組みが増強され、刈刃の往復運動によって発生する振動が軽減されて運転操縦の不快感が緩和され振動亀裂や破損をも防止することができた。
【出願人】 【識別番号】000005164
【氏名又は名称】セイレイ工業株式会社
【出願日】 平成11年7月21日(1999.7.21)
【代理人】
【公開番号】 特開2001−28928(P2001−28928A)
【公開日】 平成13年2月6日(2001.2.6)
【出願番号】 特願平11−205549