トップ :: A 生活必需品 :: A01 農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業




【発明の名称】 草取鎌
【発明者】 【氏名】立川 健

【要約】 【課題】草取鎌の力点(力を加える部分:柄など)と作用点(刃の部分)とを近接させた構成にして、煩労や疲労を伴わない効率のよい草取りができるようにする。

【解決手段】周縁の一部又は総てに刃2を備えた刃体1を形成すると共に、中間部を把持部4とし、その両端部又は両端部に突設した取付座6b部分を取付点とする把手3とを形づくり、この把手3の両端部又は取付座6b部分を、前記刃体1の周縁域(周縁の近接点)の2点に取り付けた構成の草取鎌とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 周縁の少なくとも一部に刃を備えた刃体と、中間部を把持部とし、且つ、その両端部又は両端部に突設した取付座を取付点とする把手とを形づくり、この把手の両端部又は取付座部分を、前記刃体の所要周縁域に取り付けた構成の草取鎌。
【請求項2】 周縁に、曲度の異なりをも可とする複数の弧状部分があり、且つ、その弧状部分の少なくとも1つに刃が形成された刃体である請求項1に記載の草取鎌。
【請求項3】 刃体の周縁に、刃を有する凹状の弧状部分を形づくり、且つこの弧状部分の両端部が最上となるかたちに、刃体を上面側に湾曲させた構成とした請求項1に記載の草取鎌。
【請求項4】 請求項1,2又は3に記載の草取鎌において、その刃体の先端に先細部分が形成されているとき、その先細部分を上方に曲折した構成とした草取鎌。
【請求項5】 把手の両端に、軸孔を有する取付座を突設すると共に、刃体の周縁域にも、前記把手の取付座に設けた軸孔に対応の軸孔を設け、前記各軸孔及びボルト・ナットを介して、刃体に把手を取り付けた構成とした請求項1,2,3又は4に記載の草取鎌。
【請求項6】 刃体に形設の軸孔に隣接させて、ボルト頭部の挿脱を可とする挿脱孔を設けて、かぎ穴状に一体の孔となし、刃体に対し把手の着脱が容易にできる構成とした請求項5に記載の草取鎌。
【請求項7】 請求項5に記載の刃体に設けた軸孔に代えて、把手の軸孔と対応の溝孔を、刃体の所要周縁域に設けた構成とした草取鎌。
【請求項8】 刃体の周縁に形づくられた刃を有する弧状部分の周縁域下面に、前記の弧状部分の刃先よりも替え刃の刃先を突出させ、且つ、着脱可能に替え刃を取り付けた請求項1〜7のいずれか1項に記載の草取鎌。
【請求項9】 所要の周縁に替え刃の取付構造を備えた保持部を形成し、その上面周縁域に、中間部を把持部とする把手部の両端又はその両端に設けた取付座部分を取り付けて成る操作体を形づくると共に、その操作体の保持部の替え刃の取付構造に対応する構成の替え刃を着脱可能に取り付けて成る草取鎌。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、刃体の周縁に、主に弧状の刃を設け、且つ、上記刃体の上面側周縁域に、把手の両端部又は取付座部分を取り付けた構成の草取鎌と、これを替え刃式の構成にした草取鎌に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明と同様に、刃先を接地させ、且つ、若干地表も削ぎながら草を取る草取鎌には、いろいろな形態のものがある。しかし、使用頻度の高いものとしては、図12(a)で示す刃渡り部分が90〜120mmの小鎌(草取鎌ともいう)や図12(b)で示す刃渡りが略210〜230mmとなる立鎌(鍬型草取具,草取りホーなどともいう)がある。そして、これらのいずれもが、作業における刃体の進行側周縁にのみ刃を有し、且つ、刃体から外方にのびる柄を取り付けており、その柄の長さは、一般には、小鎌では210〜230(長いもので250)mm、立鎌では1200〜1300mmである。また、この他の草取具においても、柄を有するものとなっている。本発明は、従来のものとは異なり、刃体の上面側に、操作のための把手を取り付けた構成にして、後述の課題の解決を図ったもので、先行技術調査によっても、本発明に類する先行の技術は発見しない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の草取具のうち、小鎌は、根張りの強い草に刃をあて、単に引き切るときには有効であり、これは他に勝るものである。また、立鎌は、根張りの比較的弱い草の群生には対応しやすい利点がある。しかし、上記のどちらの草取具も、後述の理由から、十分機能するものとはなっていなかった。即ち、刃体に取り付けられ、外方にのびる柄を有する小鎌や立鎌等の従来の草取具では、力点(人力が加えられる柄の部分)と作用点(草と対峙する刃先部分)が隔たっているため、てこの原理から、力点の力より作用点の力が小となるので、刃先の接地力も小となり、刃先が草を捉える力は低下する。この力を補うために、従来の草取具では引く力のほかに、刃先を接地させるための下向きの力を常に柄に加えていなければならない負担(欠点)があった。従って、刃先で草を捉えることができないときは、作業は反復となり、作業性は低下していた。
【0004】また、従来の草取具は、作業の進行側の刃体周縁にのみ刃が形設され、また、その刃体に一定の角度で柄が取り付けられた構成になっている。そのため、作業における操作の向きは常に柄を引く向きに限定され、畝や溝を有する畑地では、草の取りにくい側面や角部が生じる欠点があった。特に、刃先部分が直状の平刃であるため、凹凸のある地表では、刃先部分が橋状となり、未接地部分が生じ、十分に草を捉えることができない欠点があった。また、刃体の一端から柄が外方にのびる小鎌では、力点と作用点が同一作用線上とならないため、特に刃体の先端部で草を捉えたときは、その草を軸とする回転モーメントが生じ、これが、前述の各欠点と相俟って、手首や腕に疲労を与えると共に、作業性の低下や飽きの生じる原因となっていた。また、とかく多い刃の研磨も、作業の負担となっていた。
【0005】本発明は、従来の草取具にみられる前記の欠点を解消するために創案されたもので、加えた力がロスなく草取りに生かされると共に、地表の凹凸や固さ及び草の繁茂状態や根や茎の固さ等にも対応し、且つ、効率的に作業ができる草取鎌の提供を目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の草取鎌は、刃体の素材を主として板状の鋼材にし、刃体の周縁には、少なくとも1つの凸状又は凹状の弧状部分が存在するものとし、これら弧状部分の所要の弧状部分に刃を形成する。また、刃体上面の周縁域に、側面形状を略コ字状(台形状)又は弧状とし、その中間部を把持部とする把手の両端部(又は取付座部分)を取り付けた構成にし、力点と作用点が、同一の作用線上にあるか又は近接した状態にする。これにより、力のロスや回転モーメントの発生を防止し草取り機能の向上を図る。また、手首や腕の疲労や飽きの発生を防止する。また、畝や溝や植付作物等のある畑地での草取り作業に適するように、刃の部分を凹状又は凸状の弧状形状にすると共に、刃体の形状によっては、刃体全体を上方に湾曲させたり、刃体の先端に先細な部分を形成し、これを上方に曲折させた構成にしたりする。これにより、従来はやりにくかった畝や溝の側面や角部及び窪み等の草取りをやりやすいものにする。
【0007】本発明の草取鎌では、平刃を設けた刃体の外、根張りの強い草等に対応する鋸刃(ギザ刃)をもうけた刃体も具現する。また、刃体と把手の着脱の際の煩労の解消と作業性の向上のため、刃体の軸孔に隣接させて、ボルト頭部の挿脱を可とする挿脱孔を設けて、かぎ穴状に一体の孔となしたり、刃体の周縁から内方への溝孔を設けたりする。これにより、ボルト・ナットを介しての刃体と把手の着脱が容易にできるようにする。また、現場での刃の研磨における煩労と作業性の低下を解消するために、着脱簡易な平刃と鋸刃(ギザ刃)の替え刃を用いた替刃式草取鎌も具現する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の草取鎌には、刃体1上面の周縁域に、把手3の両端部(又は両端部に突設の取付座部分)を取り付けて成る構成のものと、前記刃体1又は後述の操作体Aに替え刃Bをとりつけて用いる替え刃式の2つの形態がある。前記の2つの形態を構成する素材としては、刃体1と替え刃Bは共に鋼材を用い、把手3は鉄材又は他の金属材の外、合成樹脂や硬質なゴム等を用いる。また、替え刃Bを取り付ける操作体Aは、合成樹脂による成型で保持部15と把手部16とを一体な形状のものとする外、保持部15を金属とし、把手部16は、合成樹脂又は硬質なゴムを素材にして構成する。
【0009】以下、図を参照して、本発明の実施の形態について説明する。図1(a)は、刃体1の周縁を形づくる2つの弧状部分(全周)に刃2を設け、また、図1(b)は、刃体の周縁に形成した弧状部分の1つを凹状の弧で成るものとして、これに刃を設け、且つ、刃体1全体を上方に湾曲させると共に、先細部分5はさらに上方に曲折又は反らしたものとした場合を示している。また、図1における把手3は、側面形状が略コ字状(台形状)である形状にし、その中間部を把持部4とする。把手3の素材が鉄材で、その厚さが薄いときには、ゴム又は軟質の合成樹脂等による握り部材20を把持部4に被着する。図1の(a)と(b)は、握り部材20を有する場合を例示している。
【0010】刃体1に上述の把手3を取り付けるときは、図1(a)のように把手3の両端部をそのまま刃体1の周縁域に溶接により取り付けてもよいが、取り付けをより確かなものにするために、図1の(b)のように把手3の両端部に5〜10mmの取付座6bを外方に突出させて設け、この取付座6bを溶接により刃体上面の周縁域に取り付ける。図1はスポット溶接の場合を例示している。しかし、把手3が、合成樹脂,硬質ゴム又は軽金属等で形成され、溶接不能のときは、後述のように、取付座を略20mm突出させ、その中央部に軸孔7aを形成し、ボルト・ナットにより把手3を刃体1に取り付ける。
【0011】図2で示す本発明は、刃体1の周縁に、弧の曲がり度合い(曲度)の異なりをも可とする複数の弧状部分があり、且つ、その弧状部分の少なくとも1つに刃が形設されている刃体1の主な形状例を(a)〜(f)で示したものである。把手3は記載していないが、想像線によりその取り付け方向等を示している。なお、刃体1への把手3の取り付け方は、前述の図1の説明に準じる。図2における(a)は、刃体1を弧の集合体である楕円形にし、その周縁の総てを刃2としている。(b)は、刃2を備えた3つの弧からなる形状の刃体1で、把手3の取付方向を3通りに切り替えて用いることができる。(c)は、刃体1の一端(先端)に先細部分5が形成され、かつ、周縁が3つの弧からなる概ね半円状の刃体で、その周縁の総てに刃2が形成されている。なお、図では示していないが、先細部分5は上方に曲折されている。(d)は、先細部分5の1辺ともなる凹状の弧状部分を刃体1の周縁に形成し、これに刃2をもうけた刃体1としている。(e)は、(d)を長細にした形状で、(f)は、刃を有する凹状と凸状の弧からなる周縁部分を左右に設けた刃体1にしている。
【0012】図3は、その一端で他の周縁部分と共に、鋭角的形状(弧線でつくられる角で鋭角とは言えないのでこの表現にした)の先細部分5を形づくる凹状の弧状部分を刃体1の周縁に形成し、且つ、この弧状部分に刃2を形設すると共に、弧状部分の両端部が最も上方となる形状に刃体を湾曲させた構成にする。なお、図3における(a)は、本実施形態を示す平面図であり、(b)は、その(左)側面図である。また、把手3は、図1における説明に準じて刃体1にとりつける。
【0013】図4と図5は、刃体1の先端で鋭角的形状の突出をし、かつ、刃2を有する先細部分5が形成されている例を示している。このうち、図5は図3で示された刃体1を例として用いている。そして、そのどちらの図の先細部分5も、その基部で、上方に曲折させた構成にしている。把手3は、鉄材により形成し、把持部4には、図1の説明で示した素材による握り部材20を被着させ、スポット溶接により取付座6b部分で刃体1の周縁域にとりつけている形態を示している。しかし、後述のボルト・ナット及び軸孔を介した取り付け方にしてもよい。なお、図4,図5のいずれも、(a)は平面図、(b)は(左)側面図を示している。
【0014】図6は、図1〜5で示した草取鎌の各刃体に、把手3を取り付ける実施形態を示すものである。ここでは、側面形状が略コ字状(台形状)で、その中間部を把持部4とし、且つ、その両端部に、その長さを略20mmとする取付座6aを一体なものとして突設した把手3を合成樹脂で形成したものを示している。そして、把手3の取付座6aには、ボルト軸の挿通を可とする軸孔7aを形設している。また、刃体1の長手方向の周縁から15mm程度内方となる範囲の周縁域にも、把手3の軸孔7aとその径及び間隔等で対応の軸孔7bを形設し、軸孔7a,7b及びボルト8・ナツト9を介して、刃体1に把手3を着脱可能に取り付ける。また、前記のボルト8の軸径は、5〜6mmを適当とし、その頭部は、略半球状(饅頭型)又は薄板状とする。しかし、通常の規格の頭部であっても、特に支障はない。また、ナット9は蝶ナットを適当とする。なお、図では示していないが、把手3の把持部4は、肉厚で丸みのある構成にすることがのぞましい。
【0015】また、図7は、刃体1に形設の軸孔7bに隣接させて、ボルト8の頭部の挿脱を可とする挿脱孔10を形設して、かぎ穴状に一体な孔となし、把手3の取付座6aにボルト8・ナット9を取り付けたまま、ボルト8・ナット9のわずかな締緩とスライドだけで、刃体1に対して把手3の着脱ができる構成にしている。更に、本発明では、図6の刃体1に設けた軸孔7bに代えて、把手3の軸孔7aに対応の溝孔11を、図8で示すように刃2と反対側で、且つ刃の形成のない刃体1部分に形成する。
【0016】図9は、本発明の草取鎌における上述の各刃体に、替え刃Bの取り付けができるようにした実施の形態を示すものである。ここでは、刃2が形成されている刃体周縁域の下面に、替え刃Bを取り付けるものである。これについて、さらに詳述する。刃2が形成されている刃体1周縁で、替え刃Bの取付部分となる範囲の両端に、幅を略7mmとして2mm程度切欠した切欠部12bを形成すると共に、替え刃Bは、刃体1の替え刃取付部分に対応する形状で、且つ、刃23を有する幅約15mmの細長な形状にすると共に、その両端上面側に、前記切欠部12bに被嵌するフック13aを設ける。また、替え刃取付後の刃体1と替え刃Bの対応の所要部位に、取付孔14b,14aを各々設け、取付ボルト17と取付ナット18を介して、替え刃Bを刃体1に着脱可能に締着できる構成にする。なお、前記の替え刃Bの取付孔14aに代えて、図9(b)で示す切欠孔22とした構成にしてもよい。図9(a)で示す刃体1では、刃2の形成部分が、凹状の弧状で、且つ、刃体1全体が上方に湾曲した形状であると共に、更に上方に曲折した先細部分5を有するものとなっている。しかし、本発明では、替え刃Bの弾性と切欠部12b,フック13a,取付孔14b,14a(又は切欠孔22),取付ボルト17と取付ナット18等の機能により、替え刃Bは、刃体1にフイットした取り付けが可能となる。なお、替え刃Bには、平刃のものと鋸刃(ギザ刃)のものとがあり、更に、取付孔14a又は切欠孔22が形設されている2形態がある。
【0017】図10と図11で示す実施の形態では、刃体1に替え刃Bを取り付ける図9の形態とは異なり、替え刃Bの取り付けを掌る保持部15と作業の操作を掌る把手部16とから成る操作体Aを形成し、これに替え刃Bを取り付けて用いる形態の替え刃式草取鎌としている。図10では、周縁に替え刃の取付構造を有する保持部15を形づくり、その周縁域上面に、中間部を把持部4とする側面形状が略コ字状又は台形状の把手部16の両端を取り付けた構成の操作体Aを合成樹脂で一体に成型した場合を示したものである。また、上記の替え刃取付構造は、操作体Aの保持部15周縁の替え刃取付範囲の両端下面側にフック13bを形成し、その中間に取付孔14bを形成した構成にする。
【0018】替え刃Bは、保持部15の替え刃取付範囲の周縁と対応の形状と長さにし、幅は略15mm、厚さは略1〜1.5mmとし、素材は鋼材とする。また、替え刃Bは、その両端に替え刃の幅の略半分の7mm程度の切欠部12aを有し、その中間には、保持部15の取付孔14bと対応の取付孔14aを有するものとする。しかし、替え刃Bの取付孔14aに代えて、図10(b)で示す切欠孔22を設けたものであってもよい。また、替え刃Bは、図9の替え刃Bと同様、刃23には平刃と鋸刃(ギザ刃)の2つの形態がある。替え刃Bを保持部15に取り付けるときは、替え刃Bの切欠部12aを保持部15のフック13b内に嵌入し、取付孔14a(又は切欠孔22)と14bに取付ボルト17を通し、取付ナット18で締結する。しかし、図示はしていないが、前記の取り付け方にかえて、総てボルト・ナットで替え刃Bを保持部15に取り付ける手段を用いてもよい。
【0019】図11では、操作体Aの保持部15と把手部16とを、ボルト8・ナット9で締着した形態にしているが、溶接又は一体な成型ができないときに行う。図は、素材を保持部15は金属、把手部16は合成樹脂にした場合である。なお、図11の保持部15及び替え刃Bにおけるフック13b,切欠部12a,取付孔14a,14b,(又は切欠孔22)等の形態は、前記図10と同様であり、また替え刃Bの形態及び着脱手段も同様である。
【0020】本発明の草取鎌は、その操作性の良否等から、刃体の長さ(長径)は140〜180mmを適当とし、また、厚さは1〜2.5mmを適当とし、素材は鋼材とする。また把手3は、一般的には、合成樹脂,硬質ゴムで形成し、その幅は25〜35mm、把持部の厚さは略6〜15mmで、面取りを施す。そして、把持部が前記の厚さであるときは、握り部材20は被着しない。また、把手は取付座6a,6bを除いた側面形状が、弧状であってもよい。なお、本発明の実施の形態を示す図のうち、図1(a),図2(a),(b),図6,図7は、利き腕を問わない形態の刃体1であるが、その他の図は、右利き用の刃体1を示している。
【0021】本発明の草取鎌を用いて草取りをするときは、両手に手袋(軍手など)をして、把手3の把持部4を手で握り、刃体1の刃先を接地させ、若干地表も削ぎながら、草に対し弧状の刃2が滑り当たるようにする。しかし、前記によらず、直に草に当てても、凸状の弧状形の刃2では、その機能が有効に発揮される。なお、作業に際しては、鎌をもたない手は、刃体1の当たるのを防ぐために刃体1の進行方向にはおかないようにする。 また、刃体1の先端に設けられ、且つ上方に曲折された先細部分5は、凹のある地表や畝の斜面や角部の外、植付作物の間に生えた草を取るのに用いる。また、周縁の総てに刃2を有する鎌では、腕や手首の動かし方1つで、あらゆる向きの草に対処することができる。ボルト8・ナツト9を介して、刃体1に把手3が取り付けられている草取鎌では、刃体の研磨や交換に際し、前記のボルト・ナットの締緩により、刃体1と把手3の着脱を行う。しかし、かぎ穴状孔及び溝孔11を設けている刃体1では、把手3の取付座6aにボルト8・ナット9を取り付けたまま、ボルト・ナットを若干締緩とスライドさせることにより着脱する。
【0022】替え刃式草取鎌において、替え刃Bを取り付けるときは、図9,10,11,からも分かるように、刃体1又は保持部15か替え刃Bのいずれかに形設の切欠部12b,12a又はフック13b,13aとを嵌合し、取付孔14bと取付孔14a又は切欠孔22を介し、取付ボルト17と取付ナット18により刃体1又は操作体Aに取り付ける。替え刃Bの取り外しは、取り付けの順の逆となる。刃体1の刃2を、研磨するときは刃体1から把手3を取り外し、刃体1のみにして、砥石,ヤスリ,研ぎ機,グラインダー等を用いて行う。なお、替え刃Bも一度きりの使用とせず、研いで何度か用いるのがよい。鋸刃(ギザ刃)は、エノコログサ、メヒシバ、イヌビエ、シバ等単子葉類の外、根張りの強い草や茎根の固い草を取るのに用いる。
【0023】
【発明の効果】本発明の草取鎌は、どの形態においても、把手(替え刃式では把手部)の両端部又は両端部に突設した取付座部分を、刃体の周縁域、即ち周縁に近接した2点に取り付けているので、把手(把手部)に加えた力の作用線と、刃から草に伝えられる力の作用線の殆どは一致する。しかし、刃の端部に若干不一致の範囲があっても、本発明では、その構成から2つの作用線の隔たりが少ないので、従来の草取具にみられる力のロスやモーメントの発生は少ない。また、刃体上面内に、把手がある構成にしているので、接地性にも優れ、刃が草を捉えずに上滑りすることはない。従って、的確且つ楽に草を取ることができる利点がある。更に、本発明は、その構成から、把手を握る腕や手首の動かし方で、刃体の角度や刃の向きを自在に変えることができるので、どの条件の場合にも楽に対応することができる。したがって、疲労がたまらず、飽きがこない上に、作業性に優れたものとなっており、本発明の大きな特徴となっている。
【0024】また、請求項2の発明では、刃体の周縁に曲度の異なりも可とする複数の弧状部分を形成し、その弧状部分の1つ又は総てに刃を設け、その刃の曲度(反り)の機能を草取りに生かしている。特に、凸状の弧状の刃であるときは、手首を使い、刃体を回動又は袈裟懸け状に動かし、草に対し刃先が滑り当たるようにすると、一層有効となる。また、凹を有する地表の草にも、有効に機能する。
【0025】請求項3の草取鎌は、刃体の周縁に凹状の弧状部分を形づくり、これに刃を形成すると共に、この刃体の長手方向の両端が最上となるように、刃体全体を上方に湾曲させているので、刃の部分が地表にフイットし、草が取りやすくなる利点がある。特に、刃体に設けた刃が、鋸刃(ギザ刃)であるときは、刃体に直に把手が取り付けられている機能と刃が凹状の弧状形である機能とにより、柄を有する従来の鋸鎌にはない効果が発揮され、根張りの強い草や固い茎根の草も楽に取ることが出来る。これは、本発明における大きな効果である。
【0026】刃体の先端の先細部分を、上方に曲折した構成の請求項4の草取鎌では、地表での刃体の動きをスムーズにするばかりではなく、刃が橋状になりにくく、畝の側面や溝部の角部及び窪みの草取りに有効に機能する。また、請求項5の草取鎌では、刃体と取付座に軸孔をもうけ、ボルト・ナットを介して、刃体に把手を着脱自在に取り付けているので、刃体の交換や数多い研磨毎の刃体の取り外しが容易となり、作業性が向上する。
【0027】請求項6の草取鎌では、刃体の軸孔に隣接させて挿脱孔を設け、かぎ穴状に一体な孔にしているので、ボルト・ナットを把手の取付座に取り付けたままボルト・ナットの若干の締緩とスライドだけで、刃体と把手の着脱が容易に行うことができるので、煩労を解消し、且つ、作業性を高める利点がある。また、請求項7の草取鎌では、刃体に設けた軸孔に代えて、ボルト軸の挿脱を可とする溝孔を形成することにより、請求項6の草取鎌よりも刃体への把手の着脱を更に容易にしている。
【0028】なお、請求項1〜7の草取鎌は、その刃体に平刃の外、鋸刃(ギザ刃)も形設して、根張りの強い草や固い茎根の草と対峙させ、効果を得ることができる。
【0029】請求項8の草取鎌は、それ自体による草取りの外、替え刃も取り付けて用いることが出来るようにしたもので、例えば、根張りの強さや固さを有する草と対峙するときは、より効果的な鋸刃(ギザ刃)の替え刃を取り付けて、それに対応することが出来るようにしている。また、刃が摩耗しても、作業現場での研磨は必要としない。必要数の替え刃を用意して作業に臨めば、作業性を高めることができる。従って、作業中の煩労も少なく、疲労や飽きの発生も少ない。請求項9の草取鎌は、完全な替え刃式で、必要数の替え刃があれば、常時スムーズ且つ、飽きのこない作業が約束され、作業効率も高いものとなる。
【0030】なお、平刃の替え刃は、研磨すれば10回程度使用ができるので、経済的である。鋸刃(ギザ刃)は、研磨なしでも刃がなくなる近くまで使える利点がある。
【出願人】 【識別番号】391037593
【氏名又は名称】立川 健
【出願日】 平成11年7月21日(1999.7.21)
【代理人】
【公開番号】 特開2001−28916(P2001−28916A)
【公開日】 平成13年2月6日(2001.2.6)
【出願番号】 特願平11−238750