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【発明の名称】 コンバインの搬送部構造
【発明者】 【氏名】新福 勇一

【氏名】寺島 淳

【氏名】村田 茂樹

【要約】 【課題】刈取部から脱穀部へ穀桿を搬送するための搬送部のメンテナンス性を向上させたコンバインを提供すること。

【解決手段】本発明では、機体の前端に刈取部(4) を配設し、同刈取部(4) の後方位置に搬送部(5) を配設し、同搬送部(5) の後方位置に脱穀部(6) を配設してなるコンバインにおいて、搬送部(5) に、刈取部(4) で刈り取った穀桿を脱穀部(6) へ供給するための供給ビータ(26)を着脱自在に配設することとした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 機体の前端に刈取部(4) を配設し、同刈取部(4) の後方位置に搬送部(5) を配設し、同搬送部(5) の後方位置に脱穀部(6) を配設してなるコンバインにおいて、搬送部(5) に、刈取部(4) で刈り取った穀桿を脱穀部(6) へ供給するための供給ビータ(26)を着脱自在に配設したことを特徴とするコンバインの搬送部構造。
【請求項2】 機体の前端に刈取部(4) を配設し、同刈取部(4) の後方位置に搬送部(5) を配設し、同搬送部(5) の後方位置に脱穀部(6) を配設してなるコンバインにおいて、搬送部(5) に、穀桿を搬送するための搬送通路(63)を形成し、同搬送通路(63)の中途部に、刈取部(4) で刈り取った穀桿を脱穀部(6) へ供給するための供給ビータ(26)を配設するとともに、搬送通路(63)に、供給ビータ(26)の清掃を行うための清掃口(70)を形成したことを特徴とするコンバインの搬送部構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンバインに関するものであり、特に搬送部の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のコンバインとしては、機体フレームの下部に走行部を配設するとともに、機体フレームの前端部に刈取部を配設し、同刈取部の直後方位置に搬送部を配設し、同搬送部の直後方位置に脱穀部を配設し、同脱穀部の直下方位置に揺動選別部を配設していた。
【0003】搬送部は、穀桿を搬送するための搬送通路を形成し、同搬送通路の中途部に、刈取部で刈り取った穀桿を脱穀部へ供給するための供給ビータを取付けていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来のコンバインにあっては、供給ビータにおいて穀桿の詰まりが発生した場合には、搬送通路を分解してから詰まった穀桿を除去しなければならず、作業が煩雑で、多大な労力と時間を要していた。
【0005】また、供給ビータの清掃や搬送羽根の交換等のメンテナンスを行う際にも、搬送通路を分解した後に供給ビータを取り外さなければならず、メンテナンス作業が煩雑なものとなってしまい、メンテナンスに多大な労力と時間を要していた。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、請求項1記載の本発明では、機体の前端に刈取部を配設し、同刈取部の後方位置に搬送部を配設し、同搬送部の後方位置に脱穀部を配設してなるコンバインにおいて、搬送部に、刈取部で刈り取った穀桿を脱穀部へ供給するための供給ビータを着脱自在に配設することとした。
【0007】また、請求項2記載の本発明では、機体の前端に刈取部を配設し、同刈取部の後方位置に搬送部を配設し、同搬送部の後方位置に脱穀部を配設してなるコンバインにおいて、搬送部に、穀桿を搬送するための搬送通路を形成し、同搬送通路の中途部に、刈取部で刈り取った穀桿を脱穀部へ供給するための供給ビータを配設するとともに、搬送通路に、供給ビータの清掃を行うための清掃口を形成することとした。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に係るコンバインは、機体の前端に刈取部を配設し、同刈取部の後方位置に搬送部を配設し、同搬送部の後方位置に脱穀部を配設したものである。
【0009】しかも、搬送部に、刈取部で刈り取った穀桿を脱穀部へ供給するための供給ビータを着脱自在に配設したものである。
【0010】そのため、搬送通路を分解することなく、供給ビータの清掃や搬送羽根の交換等のメンテナンスを容易に行うことができるとともに、供給ビータにおいて詰まった穀桿を容易に除去することができるものである。
【0011】また、搬送部に、穀桿を搬送するための搬送通路を形成し、同搬送通路の中途部に、刈取部で刈り取った穀桿を脱穀部へ供給するための供給ビータを配設するとともに、搬送通路に、供給ビータの清掃を行うための清掃口を形成することによっても、搬送通路を分解することなく、供給ビータの清掃や搬送羽根の交換等のメンテナンスを容易に行うことができるとともに、供給ビータにおいて詰まった穀桿を容易に除去することができるものである。
【0012】
【実施例】以下に、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0013】図1は、本発明に係るコンバイン1としての汎用コンバインを示しており、同コンバイン1は、機体フレーム2の下部に左右一対のクローラ式の走行部3,3 を配設するとともに、機体フレーム2の前端部に刈取部4を昇降自在に配設し、同刈取部4の直後方位置に搬送部5を配設し、同搬送部5の直後方位置に脱穀部6を配設し、同脱穀部6の直下方位置に揺動選別部7を配設する一方、同揺動選別部7の後方上部であって、脱穀部6の直後方位置に排藁処理部8を配設している。
【0014】また、コンバイン1は、機体フレーム2の前端部であって、搬送部5の直上方位置に運転部9を配設し、同運転部9の直後方位置であって、脱穀部6の直上方位置に穀粒貯留部10を配設し、更には、同穀粒貯留部10の直後方位置であって、揺動選別部7の後端部及び排藁処理部8の直上方位置に原動機部11を配設している。
【0015】走行部3は、機体フレーム2の下部に走行フレーム12を取付け、同走行フレーム12の前端部に、原動機部11に連動連結したミッション13を配設し、同ミッション13に駆動輪14を連動連結する一方、走行フレーム12の後端部に遊動輪15を回動自在に軸支し、駆動輪14と遊動輪15との間に履帯16を巻回している。図中、17は転動輪である。
【0016】刈取部4は、搬送部5の先端部にプラットホーム18を連設し、同プラットホーム18の先端上部に掻き込みリール19を回動可能に横架するとともに、プラットホーム18の下端部に刈刃装置20を横架し、同刈刃装置20の後方に横送りオーガ21を回動可能に横架している。図中、22はディバイダー、23は伝動機構である。
【0017】そして、圃場に植立した穀桿を掻き込みリール19によって掻き込みながら刈刃装置20で穀桿の根本部分を刈り取り、その後、横送りオーガ21で機体の中央部に刈り取った穀桿を寄せ集めて、後方の搬送部5へ受け渡すようにしている。
【0018】搬送部5は、機体フレーム2の前端部にフィーダハウス24を上下回動自在に取付け、同フィーダハウス24の内部に搬送コンベア25を配設する一方、機体フレーム2の前端上部に、刈取部4と脱穀部6とを連通して穀桿を搬送するための搬送通路63を配設し、同搬送通路63の中途部に、刈取部4で刈り取った穀桿を脱穀部6へ供給するための供給ビータ26を回動可能に横架している。図中、27はフィーダハウス24を昇降させるための油圧シリンダーである。
【0019】そして、刈取部4で刈り取った穀桿を搬送コンベア25と供給ビータ26とで後方の脱穀部6へ搬送するようにしている。
【0020】搬送通路63は、図2及び図3に示すように、左右一対の側壁64,65 の上下端部間に天井壁66と底壁67とを架設して、中空の矩形箱型状に形成しており、機体フレーム2の前端上部に上方へ向けて取付けた左右一対の機枠フレーム68,69 に左右側壁64,65 を取付けている。
【0021】底壁67は、供給ビータ26の直下方位置に、供給ビータ26の清掃を行うための矩形状の清掃口70を形成し、同清掃口70の上端縁部に清掃口カバー71の基端部を開閉自在に枢着している。図中、72は枢軸、73は機枠カバー、74は作業口である。
【0022】そして、作業者が作業口74から手を挿入して、清掃口カバー71を開閉することができるようにしている。
【0023】このように、搬送通路63に清掃口70を形成することによって、搬送通路63を分解することなく、供給ビータ26の清掃や搬送羽根の交換等のメンテナンスを容易に行うことができるとともに、供給ビータ26において詰まった穀桿を容易に除去することができる。
【0024】供給ビータ26は、矩形平板状の基板75に軸支持台76を取付け、同軸支持台76でビータ軸77の左端部を片持ち支持し、同ビータ軸77に円筒状のドラム78を取付け、同ドラム78の外周面に搬送用の羽根体79を取付ける一方、搬送通路63の右側壁に軸受80を取付けている。図中、81は軸受、82は供給ビータ26を駆動するための駆動スプロケット、83は動力を伝達するための伝動ベルトである。
【0025】そして、供給ビータ26は、搬送通路63の左側壁64に矩形状の取出口84を形成し、同取出口84の周縁に基板75を取付けるとともに、機枠フレーム68,69 に軸支持台76を取付けている。従って、取出口84を通して、供給ビータ26を装着したり取り外すことができるようにしている。
【0026】このように、搬送通路63に供給ビータ26を着脱自在に配設しているため、搬送通路63を分解することなく、供給ビータ26の清掃や搬送羽根の交換等のメンテナンスを容易に行うことができるとともに、供給ビータ26において詰まった穀桿を容易に除去することができる。
【0027】脱穀部6は、搬送部5の直後方位置に円筒状の第1 ロータ28と第2 ロータ29とを軸線を左右幅方向に向けて前後に間隔を開けて配設し、各ロータ28,29 の直下方位置に受網30,31 を配設している。図中、32,33 は各ロータ28,29 の外周部に形成したスクリュー羽根、34は扱歯、35,36 は上部壁、37は第1 ロータ28の右側端部と第2 ロータ29の右側端部とを連通連結する連通路である。
【0028】そして、搬送部5によって搬送された穀桿は、第1 ロータ28の作用によって第1 ロータ28の左側端部から右側端部へ移動しながら脱穀処理された後、第2ロータ29の作用によって第2 ロータ29の右側端部から左側端部へ移動しながら脱穀処理され、穀粒は受網30,31 を通過して下方の揺動選別部7へと移動する一方、排藁は後方の排藁処理部8へと移動するようにしている。
【0029】揺動選別部7は、第1 ロータ28と第2 ロータ29の直下方位置に、フィードパン38とチャフシーブ39とグレンシーブ40とから一体的に形成された揺動体41を上下方向に揺動可能に配設し、同揺動体41の前側下部に唐箕42を軸線を左右幅方向に向けて回動可能に配設し、同唐箕42と揺動体41の中途下部とを送風路43によって連通連結し、更には、揺動体41の後方下部に穀粒受樋44を配設している。
【0030】そして、揺動体41を揺動させることによって、フィードパン38で穀層を均平化して選別の効率化を図るとともに、比重選別を行った後、チャフシーブ39によって穀粒と排藁とを粗選別し、その後、グレンシーブ40と唐箕42からの唐箕風とによって穀粒と排藁とを精選別し、穀粒を穀粒受樋44に移動させる一方、排藁を排藁処理部8へと移動させて、穀粒と排藁とを選別するようにしている。
【0031】排藁処理部8は、第2ロータ29の直後方位置に略円筒状の搬送ビータ62を軸線を左右幅方向に向けて回動可能に配設し、同搬送ビータ62の後方位置に吸引ファン46を軸線を左右幅方向に向けて回動可能に配設し、同吸引ファン46の後方位置に略円筒状のカッター45を配設している。図中、47はカッター刃である。
【0032】そして、脱穀部6で脱穀処理された後の排藁を搬送ビータ62の作用によってカッター45へ搬送し、同カッター45によって破砕した後に、機体の外部へ排出し、一方、吸引ファン46の作用によって揺動選別部7で選別された排藁を機体の外部に排出するようにしている。
【0033】運転部9は、機体フレーム2の前端中央上部に略矩形箱型状のキャビン48を配設し、同キャビン48の平面視中央後部に座席49を配設し、同座席49の前方位置にフロントコラム50を配設し、同フロントコラム50の上端部にステアリングホイール51と変速レバー52とを設ける一方、座席49の左側部にサイドコラム53を配設し、同サイドコラム53の上端部に各種の操作スイッチ54を設けている。図中、55はフロントガラス、56は天井壁、57は開閉扉である。
【0034】穀粒貯留部10は、第1 ロータ28と第2 ロータ29の直上方位置にグレンタンク58を配設し、同グレンタンク58に穀粒受樋44を揚穀コンベア59を介して連通連結するとともに、グレンタンク58に排出オーガ60を連通連結している。
【0035】そして、揺動選別部7によって選別された穀粒をグレンタンク58の内部に貯留するとともに、排出オーガ60によって機体の外部に排出できるようにしている。
【0036】原動機部11は、機体の上側後部にエンジン61を配設し、同エンジン61を刈刃装置20やミッション13等の各動力機構部に伝動機構(図示省略)を介して連動連結している。
【0037】そして、エンジン61を駆動させることによって、各動力機構部が連動して作動するようにしている。
【0038】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0039】(1)請求項1記載の本発明では、搬送部に、刈取部で刈り取った穀桿を脱穀部へ供給するための供給ビータを着脱自在に配設しているため、搬送通路を分解することなく、供給ビータの清掃や搬送羽根の交換等のメンテナンスを容易に行うことができるとともに、供給ビータにおいて詰まった穀桿を容易に除去することができる。
【0040】(2)請求項2記載の本発明では、搬送部に、穀桿を搬送するための搬送通路を形成し、同搬送通路の中途部に、刈取部で刈り取った穀桿を脱穀部へ供給するための供給ビータを配設するとともに、搬送通路に、供給ビータの清掃を行うための清掃口を形成しているため、これによっても、搬送通路を分解することなく、供給ビータの清掃や搬送羽根の交換等のメンテナンスを容易に行うことができるとともに、供給ビータにおいて詰まった穀桿を容易に除去することができる。
【出願人】 【識別番号】000006851
【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社
【出願日】 平成11年7月1日(1999.7.1)
【代理人】 【識別番号】100080160
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 憲一郎
【公開番号】 特開2001−16950(P2001−16950A)
【公開日】 平成13年1月23日(2001.1.23)
【出願番号】 特願平11−188168