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【発明の名称】 結球野菜収穫機における収穫部の高さ制御機構
【発明者】 【氏名】小渕 敏之

【氏名】頭司 宏明

【氏名】伊野 真也

【要約】 【課題】走行機体に上下動制御されるように装着された収穫部の上下動を、畝または畝間高さセンサの高さ検出と連動して自動制御するようにする。

【解決手段】走行機体に、制御装置により上下動制御される収穫部9を装着した結球野菜収穫機1であって、■.収穫部9の前部に、結球野菜栽培畝の上面に接してその上下高さを検出する畝高さセンサ13を設け、この畝高さセンサ13の高さ検出と連動して制御装置を介して収穫部9を自動的に上下動させる。■.収穫部9の前部に、結球野菜栽培畝の畝間に接してその上下高さを検出する畝間高さセンサ13aを設け、この畝間高さセンサ13aの高さ検出と連動して制御装置を介して収穫部9を自動的に上下動させ、結球野菜を適正高さで収穫する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行機体に、制御装置により上下動制御される収穫部を装着した結球野菜収穫機において、上記収穫部の前部に、結球野菜栽培畝の上面に接してその上下高さを検出する畝高さセンサを設け、この畝高さセンサの高さ検出と連動して制御装置を介して収穫部を自動的に上下動させるように構成したことを特徴とする結球野菜収穫機における収穫部の高さ制御機構。
【請求項2】 走行機体に、制御装置により上下動制御される収穫部を装着した結球野菜収穫機において、上記収穫部の前部に、結球野菜栽培畝の畝間に接してその上下高さを検出する畝間高さセンサを設け、この畝間高さセンサの高さ検出と連動して制御装置を介して収穫部を自動的に上下動させるように構成したことを特徴とする結球野菜収穫機における収穫部の高さ制御機構。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、走行機体に上下動制御されるように装着された収穫部の上下動を、畝または畝間高さセンサの高さ検出と連動して自動制御するようにした結球野菜収穫機における収穫部の高さ制御機構に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、走行機体に、制御装置により上下動制御される収穫部を装着した結球野菜収穫機が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記結球野菜収穫機においては、基端部を上下回動自在に軸支した収穫部の前部に、結球野菜栽培畝の両側にある畝間(溝)に接して機体の走行と共に転動しながら畝間の高さの変化に応じて収穫部の高さを直接変化させるようにした車輪を設けている。このため、畝間(溝)の深さが一定でない場合や、畝間内に障害物がある場合には収穫部の高さ制御が安定しない。また、操縦者は、収穫部の高さ調節操作を頻繁に行う必要がある、という問題点があった。本発明は、上記の問題点を解決することを目的になされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために本発明は、A.走行機体に、制御装置により上下動制御される収穫部を装着した結球野菜収穫機において、上記収穫部の前部に、結球野菜栽培畝の上面に接してその上下高さを検出する畝高さセンサを設け、この畝高さセンサの高さ検出と連動して制御装置を介して収穫部を自動的に上下動させるように構成したことを特徴としている。
【0005】B.走行機体に、制御装置により上下動制御される収穫部を装着した結球野菜収穫機において、上記収穫部の前部に、結球野菜栽培畝の畝間に接してその上下高さを検出する畝間高さセンサを設け、この畝間高さセンサの高さ検出と連動して制御装置を介して収穫部を自動的に上下動させるように構成したことを特徴としている。
【0006】
【作用】上記の構成によって本発明の結球野菜収穫機における収穫部の高さ制御機構は、以下の作用を行う。
■.結球野菜栽培畝の上面に接してその上下高さを検出する畝高さセンサの高さ検出と連動して制御装置を介して収穫部を自動的に上下動させることにより、収穫部は適正な高さに保持されて適正な収穫作業を行う。また、収穫部は自動的に上下動するので、操縦者の収穫部の制御操作が減少し操縦が楽になる。そして、収穫精度を高め、作業能率を向上させる。
【0007】■.結球野菜栽培畝の畝間に接してその上下高さを検出する畝間高さセンサの高さ検出と連動して制御装置を介して収穫部を自動的に上下動させるので、収穫部はほぼ適正に上下動して適正な収穫作業を行う。また、収穫部は自動的に上下動されることで、操縦者の収穫部の制御操作が減少して楽な操縦が行われる。そして、収穫精度が高く、能率のよい収穫作業が行われる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を、添付の図面を参照して具体的に説明する。図1及び図2に示す第1実施例において、符号1はキャベツ(結球野菜)収穫機で、このキャベツ収穫機1は、左右対をなしスピン旋回を可能にすると共に、油圧シリンダ2aにより上下高さが変更可能のクローラ2,2を装備している。このクローラ2,2上の機体の左右一側寄りにエンジン3を搭載し、このエンジン3の近傍で機体の左右ほぼ中央位置(クローラ2,2間のほぼ中央位置)に、油圧ポンプ、油圧無段変速装置(HST)を含むトランスミッション4を搭載すると共に、エンジン3からカウンタシャフトを介して動力伝達するようにしている。エンジン3から油圧ポンプ及びトランスミッション4に動力伝達する伝動系には、それぞれテンションクラッチが設けられている。
【0009】機体前部に、圃場に植生しているキャベツを機体の進行と共に掻き込む左右一対の掻き込みディスク5,5を設け、この掻き込みディスク5,5に続いてキャベツの根茎部を挟持して機体の前進と共に抜取り、後方斜め上方に向け搬送する左右一対のスクリューコンベア6,6を設けている。このスクリューコンベヤ6,6の上方にキャベツの結球部を左右両側から挟持して搬送する挟持搬送ベルト7,7が設けられている。また、スクリューコンベヤ6,6の上側にキャベツの根茎部を切断する切断装置8が設けられ、これらにより収穫部9が構成されている。この収穫部9の前部に、キャベツ畝の両側に転接して機体を誘導する左右一対の接地誘導輪10を設けている。
【0010】収穫部9はその基端部が機体に対し上下回動自在に軸支され、収穫部9の下側と機体との間に介装された油圧シリンダ11の伸縮作動により、収穫部9は上下動制御される。収穫部9の一側から前方に延びるセンサ支持アーム12の先端部に、掻き込みディスク5,5及び接地誘導輪10の前方において結球野菜栽培畝の上面(実際には肩面)に接し、その上下高さを検出する畝高さセンサ13を設けている。この畝高さセンサ13は、図3に詳細に示すように、制御ボックス14に上端部を前後回動自在に軸支した揺動アーム15の下端部に上皿状のセンサディスク16を、結球野菜栽培畝の上面に接して機体の進行と共に矢印方向に回転自在に軸支している。揺動アーム15の上端回動部には操作子14aが設けられ、この操作子14aの前後位置に上昇スイッチ14bと下降スイッチ14cが所定間隔開けて設けられている。この両スイッチ14b、14cの間隔は調整可能である。
【0011】そして、キャベツ収穫機1によりキャベツを収穫しているとき、キャベツ栽培畝の上面の高さが高くなると、センサディスク16は押し上げられて揺動アーム15は反時計方向に回転し、操作子14aは上昇スイッチ14bを押圧して油圧シリンダ11の図示しないソレノイドバルブを作動させて油圧シリンダ11を伸長させて収穫部9を上昇させる。収穫部9が上昇するとセンサディスク16は下降し、操作子14aによる上昇スイッチ14bの押圧は解除され、油圧シリンダ11の伸長は停止して収穫部9の上昇は停止する。キャベツ栽培畝の上面の高さが低くなると、センサディスク16は下降し、操作子14aは下降スイッチ14cを押圧して油圧シリンダ11は収縮して収穫部9は下降する。このように、畝高さセンサ13は収穫部9を自動的に上下動させる。
【0012】上記スクリューコンベヤ6及び挟持搬送ベルト7の搬送終端部に連続して、キャベツを機体の後方に向け搬送する搬送ベルト17からなる搬送部18が設けられている。この搬送部18の後方に、搬送部18から排出されたキャベツを受け、下葉を機体下方に排出するキャベツ載置ベルト19が設けられている。このキャベツ載置ベルト19の左右両側には、操縦部20,20が設けられている。この操縦部20及びキャベツ載置ベルト19の後方には、作業者が立つステップ21(あるいは作業者が座る座席でもよい)を設けた作業者用スペース22が設けられている。
【0013】上記作業者用スペース22及び操縦部20の左右両側に、上記搬送部18から排出されるキャベツを作業者が持ってストックするストック台23,23が設けられている。機体後部には、上下回動アーム24を介して2輪の後部接地輪25が設けられ、上下回動アーム24と機体間に介装された油圧シリンダ26により後部接地輪25が上下動するようになっている。
【0014】上記搬送部18は、収穫部9を上方に大きく回動させたとき前後方向にスライド可能に支持されている。上記左右のクローラ2,2は油圧シリンダ2aの伸縮作動により上下移動して機体の左右方向の水平制御が行われる。また、接地輪25は油圧シリンダ26により上下移動して機体の前後バランス制御を行う。さらに、左右のストック台23は着脱部27,27を介して着脱可能となっている。
【0015】上記エンジン3から動力を受けて変速するトランスミッション4においては、無段変速する油圧無段変速装置(HST)と、変速ギヤとにより無段と有段とに変速するようにし、サイドクラッチ、デファレンシャル装置を介して動力伝達を接,断してクローラ2,2を無段と有段とに変速走行させるようにしている。また、デファレンシャル装置に関連してブレーキ装置が設けられている。そして、操向レバーを大きく操作したとき、サイドクラッチ、差動機構、ブレーキの作動により機体をスピン旋回させるようにしている。
【0016】掻込みホイール5,5、スクリューコンベア6,6、挟持搬送ベルト7、搬送ベルト11を始め各回転駆動部は、その回転速度及び移動速度が無段と有段とに変速調節可能であり、これにクローラ2,2の無段または有段変速走行と組合せることにより、結球キャベツの収穫作業速度が自由に設定可能である。また、スクリューコンベア6,6、挟持搬送ベルト7及び搬送ベルト17等は、路上走行時や圃場端での旋回作業時には、手動操作により油圧シリンダ11を伸長させて上方に大きく回動させ、先端側を上昇させた状態で、路上走行を容易にし、枕地旋回を少ない面積で行えるようにしている。
【0017】次に、上記のように構成された第1実施例のキャベツ収穫機1の動作について説明する。キャベツ収穫機1は、キャベツを栽培している圃場において収穫作業を行うとき、畝高さセンサ13のセンサディスク16を栽培畝の肩部に接地し、接地誘導輪10,10を栽培畝に跨らせ、掻込みホイール5,5をキャベツ列に対向させ、スクリューコンベア6,6、挟持搬送ベルト7、搬送ベルト17、切断装置8等の各回転駆動部を駆動させて、クローラ2,2により機体を走行させる。すると、栽培畝に植生しているキャベツは、掻込みホイール5,5により根茎部が掻き込まれてスクリューコンベア6,6によりその根茎部が両側から挟持され、スクリューコンベア6,6自体の回転と機体の前進とによって引き抜かれ、停滞なく後方へ送られる。機体は接地誘導輪10,10に誘導されて自動走行する。そのとき、栽培畝の上面に高低があると、それをセンサディスク16が感知し、油圧シリンダ11を伸縮させて収穫部9を上下動させる。
【0018】そして、掻込みホイール5,5によりキャベツスが適正高さに掻き込まれ、クリューコンベア6,6により搬送される。キャベツが後方に搬送される過程で挟持搬送ベルト7により側部が挟持されて安定した姿勢で移動し、その移動途中で根茎部が切断装置8より切断される。根茎部が切断されたキャベツは搬送ベルト17により後方に搬送されて搬送端からキャベツ載置ベルト19に排出され、作業者が手で持ってストック台23にストックする。搬送ベルト17の搬送端から排出された下葉(外葉)は、機体下方の圃場に排出される。
【0019】図4及び図5に本発明の第2実施例を示す。この第2実施例のキャベツ収穫機1は、第1実施例の畝高さセンサ13に代えて畝間高さセンサ13aを設けたものである。畝間高さセンサ13aは機体に固着した制御ボックス28に基端部を前後回動自在に軸支した揺動アーム29の先端部にセンサ車輪30を、結球野菜栽培畝の畝間に接して機体の進行と共に回転するように軸支している。揺動アーム29の基端回動部には操作子28aが設けられ、この操作子28aの前後位置に上昇スイッチ28bと下降スイッチ28cが所定間隔開けて設けられている。この両スイッチ28b、28cの間隔は調整可能である。
【0020】そして、このこの第2実施例のキャベツ収穫機1では、圃場においてキャベツを収穫しているとき、キャベツ栽培畝の畝間の高さが高くなると、センサ車輪30は押し上げられて揺動アーム29は時計方向に回転し、操作子28aは上昇スイッチ28bを押圧して油圧シリンダ11のソレノイドバルブを作動させて油圧シリンダ11を伸長させて収穫部9を上昇させる。収穫部9が上昇するとセンサ車輪30は下降し、操作子28aによる上昇スイッチ28bの押圧は解除され、油圧シリンダ11の伸長は停止して収穫部9の上昇を停止する。畝間の高さが低くなると、センサ車輪30は下降し、操作子28aは下降スイッチ28cを押圧して油圧シリンダ11は収縮して収穫部9は下降する。このように、畝間高さセンサ13aは収穫部9を自動的に上下動させる。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように本発明の結球野菜収穫機における収穫部の高さ制御機構によれば、以下の作用効果を奏することができる。
【0022】■.収穫部の前部に、結球野菜栽培畝の上面に接してその上下高さを検出する畝高さセンサを設け、この畝高さセンサの高さ検出と連動して制御装置を介して収穫部を自動的に上下動させるので、収穫部は常に適正な高さに保持されて適正な収穫作業を行うことができる。また、収穫部は自動的に上下動するので、操縦者が収穫部を上下制御する操作が減少し、操縦を楽に行うことができる。そして、収穫機の収穫精度を高め、作業能率を向上させることができる。
【0023】■.収穫部の前部に、結球野菜栽培畝の畝間に接してその上下高さを検出する畝間高さセンサを設け、この畝間高さセンサの高さ検出と連動して制御装置を介して収穫部を自動的に上下動させるので、収穫部は適正に上下動して適正な収穫作業を行うことができる。また、収穫部は自動的に上下動されるので、操縦者が収穫部を上下させる操作が減少し、楽に操縦することができる。そして、収穫精度が高くなり、かつ能率のよい収穫作業を行うことができる。
【出願人】 【識別番号】390010836
【氏名又は名称】小橋工業株式会社
【出願日】 平成11年7月8日(1999.7.8)
【代理人】 【識別番号】100063565
【弁理士】
【氏名又は名称】小橋 信淳
【公開番号】 特開2001−16946(P2001−16946A)
【公開日】 平成13年1月23日(2001.1.23)
【出願番号】 特願平11−194113