| 【発明の名称】 |
ペースト施用機における施用物流失防止装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】近藤 健一
【氏名】畑山 至
【氏名】那須 和洋
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| 【要約】 |
【課題】油圧発生装置で発生した増減する油圧によりノズルへの施用物流入口を開閉するペースト施用機における施用物流失防止装置であって、施肥作業を中断するため、ポンプを止めたときには、往復作動するピストンで発生した油圧により施用物流入口を閉鎖して、施用物の流出を確実に防止できるようにする。
【解決手段】上記油圧発生装置19に、施用作業が中断状態となった時に回転するモータ25を設け、該モータ25の回転運動をピストン22の往復運動に変換する変換機構27を設けて、往復運動するピストン22でシリンダー21内に発生した油圧の増減により、ノズルへの施用物流入口を開閉できるようにした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】油圧発生装置で発生した増減する油圧によりノズルへの施用物流入口を開閉するペースト施用機における施用物流失防止装置であって、上記油圧発生装置に、施用作業が中断状態となった時に回転するモータを設け、該モータの回転運動をピストンの往復運動に変換する変換機構を設けて、往復運動するピストンでシリンダー内に発生した油圧の増減により、ノズルへの施用物流入口を開閉することを特徴とするペースト施用機における施用物流失防止装置。 【請求項2】上記モータの回転運動をピストンの往復運動に変換する変換機構に、ピストンのストローク量を調節可能とする調節装置を設けたことを特徴とする請求項1記載のペースト施用機における施用物流失防止装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、植付作業と同時にペースト肥料等の施用物を施すペースト施用機における施用物流失防止装置に係るものである。 【0002】 【従来の技術】一般に、乗用型施肥田植機等のようなペースト施用機では、植付作業等に連動するポンプによって、ペースト肥料等をノズルに圧送して植付作業と同時に施肥作業を行うようにしている。 【0003】このようなペースト施用機は、畦際での機体回行時等において植付作業を中断する時には、ポンプを止めて施肥作業も同時に中断する必要がある。ところがポンプを止めても、ポンプからノズルに至る配管中にはペースト肥料等が残留しているで、この肥料が作業の中断後にノズルから流失する。このやめ、肥料が無駄になる許りでなく、作業を再開したときには、ポンプを回転させても、肥料が出てくるまでには、無駄に流失した肥料の分だけ時間がかかるので、肥料の欠損部分が発生するという問題があった。 【0004】そこで従来は、ポンプからノズルに至る配管を可撓性部材で形成し、この配管をロール等で押圧したり、あるいは電磁ソレノイドによって流路を開閉する弁機構を設けて肥料の流失を防止するものが提案されている。 【0005】ところが、配管中に残留している粘度の高いペースト肥料には、ある程度の残圧があるので、可撓性部材で形成し配管をロール等で押圧しただけでは、この残圧に抗して肥料の流失を確実に防止することは難しく、また各ノズルに至る配管に、それぞれ電磁ソレノイドによる弁機構を設けたのでは、全体の連動構造が大形複雑になるという問題がある。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の如き問題点を解消すべく創作されたものであって、その目的とするところは、施肥作業を中断するためポンプを止めた時には、往復作動するピストンにより施用物流入口を閉鎖して、施用物の流出を確実に防止できる全体構造の簡単なペースト施用機における施用物流失防止装置を提供しようとするものである。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するため、本発明が講じた技術的手段は、油圧発生装置で発生した増減する油圧によりノズルへの施用物流入口を開閉するペースト施用機における施用物流失防止装置であって、上記油圧発生装置に、施用作業が中断状態となった時に回転するモータを設け、該モータの回転運動をピストンの往復運動に変換する変換機構を設けて、往復運動するピストンでシリンダー内に発生した油圧の増減により、ノズルへの施用物流入口を開閉することを特徴とし、また、上記モータの回転運動をピストンの往復運動に変換する変換機構に、ピストンのストローク量を調節可能とする調節装置を設けたことを特徴とするものである。 【0008】 【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を、ペースト施用機として例示した乗用型施肥田植機の図面に基き、施用物としてペースト肥料を施肥する場合について詳細に説明する。まず図1〜図3において、1は乗用型施肥田植機の走行機体であって、該走行機体1の後部には植付作業部2が平行リンク機構3を介して昇降自在に連結されている。4は作業部2に設けた前高後低状の苗載台、5は植付け爪、6はフロートである。 上記フロート6はセンタフロート6aとサイドフロート6bとで構成されており、その両側位置にそれぞれペースト肥料を施肥するノズル7と上記植付け爪5とを並列状に配設した6条植えとなっている。 【0009】8は走行機体1の前部両側に設けたペースト肥料を貯留するタンクであって、該タンク8の下方側に多軸式のポンプ9が連結されており、ポンプ9の吐出口が複数条のペースト配管10、10を介して前記ノズル7の基端部に設けたノズルボス11に連結されていて、ノズル7の先端から施用物としてのペースト肥料を施肥するようになっている。12はインジケータである。 【0010】上記ノズルボス11は、図4に示すように、筒状に形成したボス本体13の一端にペーストカプラ14を装着し、該ペーストカプラ14にペースト配管10を接続してノズル7への施用物流入口15が形成されており、この施用物流入口15に向けて進退するピストン16がボス本体13に往復摺動自在に支持されている。そして、ボス本体13の他端側にコネクタ17を介して油圧パイプ18を連結することにより、油圧パイプ18からの油圧の増減でピストン16が往復運動し、後述するように、作業時には肥料が矢印イ方向に流れ、作業の中断時には往復運動するピストン16が施用物流入口15を閉鎖するようになっている。 【0011】19は上記油圧パイプ18の基端側が連結される油圧発生装置であって、この油圧発生装置19は、次のように構成されている。すなわち、図5で示すように、機枠20にシリンダ21が固定され、このシリンダ21にピストン22が往復動自在に嵌入されていて、シリンダ21の先端側、すなわちピストン22による圧縮側に前記油圧パイプ18が連結されている。 【0012】また、23は支点軸24を介して機枠20に枢着されたセクタギヤであって、該セクタギヤ23にモータ25で駆動されるピニオンギヤ26が噛合されていて、モータ25の正逆転切替によりピニオンギヤ26がセクタギヤ23を揺動させる。 【0013】そして上記ピストン22の基端部をセクタギヤ23に連動連結することにより、モータ25の回転運動をピストン22の往復運動に変換する変換機構27が形成されている。そして、モータ25の正逆回転に連動して往復運動するピストン22により、シリンダ21に連結した油圧パイプ18内の油圧を増減させるようになっている。 【0014】28、29は、揺動するセクタギヤ23に揺動終端位置で当接するリミットスイッチであって、上記リミットスイッチ28、29がセクタギヤ23に当接するのに連動してモータ25の回転を停止させ、ピストン22を所定のストロークで往復運動させる。すなわち、セクタギヤ23が図面の右方向に傾動してリミットスイッチ28に当接したときには油圧パイプ18内の油圧の増加が停止し、またセクタギヤ23が図面の左方向に傾動してリミットスイッチ29に当接したときには油圧の減少が停止する。上記リミットスイッチ28、29は、取付位置が変更可能になっていて、取付位置を変更することにより、ピストン22のストロークを調節できる調節装置となっている。 【0015】そして、前記モータ25を、ポンプ9が停止するのに連係して回転させ、またポンプ9が回転を始めるのに連係して逆転させることにより、作業の中断時には往復運動するピストン16が施用物流入口15を閉鎖する施用物流失防止装置が構成されている。 【0016】すなわち、クラッチペダルを切操作し、あるいは植付レバーを切操作して作業を中断したときには、ポンプ9も停止するが、ポンプ9が停止状態になるのに連係してモータ25を回転させ、ポンプ9が作動状態になるのに連係してモータ25を逆転させることにより、作業の中断時には、回転するモータ25の回転運動をピストン22の往復運動に変換し、シリンダ21内に進入するピストン22で油圧パイプ18内の油圧を増大させる。そして、この油圧によりノズルボス11に設けた往復運動するピストン16が施用物流入口15を閉鎖するようになっている。 【0017】一方、作業の再開時には、ポンプ9が回転を始めるのに連係してモータ25が逆転し、シリンダ21内を後退するピストン22が油圧パイプ18内の油圧を減少させて、往復運動するピストン16が施用物流入口15を開放し、ノズル7からペースト肥料を施肥する。 【0018】また、上記油圧発生装置19は、作業機フレーム30の中央部上方位置に立設されたセンターポスト31の上端部に装着されている。そして油圧発生装置19から苗載台4の裏面側を下方に延設した油圧パイプ18は、センターポスト31の直下に設けた分配器32によって分岐され、順次下方に向けて配管された油圧パイプ18の先端が前記ノズルボス11に連結されている。このため、各ノズル7に連結した油圧配管内の残留エアが上方に向けて移動し易くなり、エア抜き作業が容易となる。 【0019】上記のように構成したから、作業の中断時には、ポンプ9が停止状態となるのに連係して油圧発生装置19がモータ25の回転をピストン22の往復運動に変換して油圧パイプ18内の油圧を増大させる。そしてこの油圧によって往復動するピストン16の直線運動で施用物流入口15を閉鎖するので、配管中に残圧がある高粘度のペースト肥料が残留していても、施用物流入口15を確実に閉鎖することができる。 【0020】また、作業の再開時には、ポンプ9が回転状態となるのに連係して油圧発生装置19が油圧パイプ18内の油圧を減少させて、往復運動するピストン16が施用物流入口15を開放する。 【0021】そしてリミットスイッチ28、29の取付位置を変更すれば、ピストン22のストロークを変えて油圧パイプ18内の圧力を調節できるで、肥料粘度の相違等、異なる作業条件にも的確に対応することができ、また、油圧パイプ18内にエア抜き困難なエア等があっても、ピストン22のストローク量を通常のストローク量よりも若干多くなるように調節することで、常に必要な油圧の値を維持することができる。 【0022】しかもこの油圧によって往復運動するピストン16が施用物流入口15を開閉するので、施用物流入口15の開放および閉鎖の両方を瞬時に切替えることができて、肥料が無駄に流失するのを確実に防止することができる。 【0023】また単一の油圧発生装置19からの油圧を利用して、各ノズル7への施用物流入口15を同時に開閉するので、電磁ソレノイドを使用した従来のものと比較して消費電力のすくない小型な流失防止装置とすることができる。 【0024】 【発明の効果】これを要するに本発明は、油圧発生装置で発生した増減する油圧によりノズルへの施用物流入口を開閉するペースト施用機における施用物流失防止装置であって、上記油圧発生装置に、施用作業が中断状態となった時に回転するモータを設け、該モータの回転運動をピストンの往復運動に変換する変換機構を設けて、往復運動するピストンでシリンダー内に発生した油圧の増減により、ノズルへの施用物流入口を開閉し、また、上記モータの回転運動をピストンの往復運動に変換する変換機構に、ピストンのストローク量を調節可能とする調節装置を設けたことから、施用作業の中断時には、ピストンの直線運動により発生した油圧の増減でノズルへの施用物流入口を開閉するので、施用物流入口を確実に閉鎖して施用物の流失を防止することができる。 【0025】また、ピストンのストローク量を調節可能としたものでは、油圧パイプ内にエア抜き困難な残留エアがあっても、ピストンのストローク量を調節することによって常に必要な油圧の値を維持することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001878 【氏名又は名称】三菱農機株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年6月9日(2000.6.9) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100066876 【弁理士】 【氏名又は名称】稲葉 昭治
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| 【公開番号】 |
特開2001−346418(P2001−346418A) |
| 【公開日】 |
平成13年12月18日(2001.12.18) |
| 【出願番号】 |
特願2000−173615(P2000−173615) |
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