| 【発明の名称】 |
移動式苗移植機 |
| 【発明者】 |
【氏名】竹山 智洋
【氏名】和田 俊郎
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| 【要約】 |
【課題】苗移植機における苗植付け機構15を、水平横向きで回転する駆動軸38に固着したロータリケース40の左右両端の各々に、左右に開くように縦割りされたカップ体17を設けて成るロータリー式に構成した場合に、苗移植機を畝越え移動するときに、そのカップ体17が畝に接触することを回避する。
【解決手段】前記苗植付け機構15におけるロータリケース40が取付く駆動軸38のへの動力伝達部に、クラッチ機構70と、定位置停止手段とを設けて、前記クラッチ機構を動力伝達遮断に操作したとき前記ロータリケース40の回転が、その両カップ体17が圃場から離れた位置で停止するようにする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】圃場を走行する走行機体に、これに搭載した苗トレイにおける各ポットから苗を一株ずつ取り出す苗取り出し供給機構と、前記苗取り出し機構からの苗を圃場に対して移植する苗植付け機構とを備え、更に、前記苗植付け機構を、水平横向きで回転する駆動軸に固着したロータリケースの左右両端の各々に、左右に開くように縦割りされたカップ体を設けて、この両カップ体を前記苗取り出し機構と圃場との間を上下動するロータリー式に構成して成る苗移植機において、前記苗植付け機構におけるロータリケースが取付く駆動軸への動力伝達部に、その動力伝達を断続操作するクラッチ機構と、このクラッチ機構を動力伝達遮断に操作したとき前記ロータリケースの回転をその両カップ体が前記苗取り出し機構及び圃場の両方から離れた位置で停止するようにした定位置停止手段とを設けたことを特徴とする移動式苗移植機。 【請求項2】前記請求項1の記載において、クラッチ機構を、動力源に繋がる回転体と、これに噛合する状態に付勢されたクラッチ体とで構成して、クラッチ体に、これを前記回転体から離れる方向に移動するようにした傾斜面を設け、この傾斜面の終端に、クラッチ体の回転を前記ロータリケースにおける両カップ体が前記苗取り出し機構及び圃場の両方から離れた位置で停止するようにした定位置停止面を設けたことを特徴とする移動式苗移植機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、苗トレイにおける多数個のポット内に入れた各種の作物の苗を、圃場に対して、適宜速度で走行しながら適宜間隔で植付けるようにした移動式の苗移植機に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、この種の苗移植機は、例えば、特開平7−8029号公報及び特開平9−28130号公報等に開示されているように、おおまかにいって、左右走行車輪にて走行する走行機体に、動力源としてのエンジンと、この走行機体に搭載した苗トレイにおける各ポットから苗を一株ずつ取り出して後述する移植機構に供給する苗取り出し供給機構と、前記苗取り出し供給機構からの苗を圃場に対して移植する苗植付け機構とを設けた構成であり、また、この苗移植機のうち前記苗植付け機構は、左右に開くように縦割りされたカップ体内に前記苗取り出し供給機構からの苗を受け入れると、前記カップ体がその下端を圃場に差し込むように下降動したのち左右に開くことにより、苗を圃場に植付けるという構成にしている。 【0003】この場合、従来は、その苗植付け機構に一つのカップ体を設けて、この一つのカップ体を上下動するという構成にしていたために圃場に対する苗の植付け速度が遅かった。 【0004】そこで、最近では、前記苗植付け機構を、伝動ケースの側面から水平横向きに突出して回転する駆動軸にロータリケースを固着し、このロータリケースの左右両端の各々に、左右に開くように縦割りされたカップ体を設けて、この両カップ体を前記ロータリケースの回転によって上下動するようにしたロータリー式に構成することが提案されている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかし、苗植付け機構を前記したようにロータリー式に構成した場合、その両カップ体は、その一方のカップ体が最上部に位置するとき他方の最下部に位置するというように、駆動軸に挟んで180度の位相位置に設けられていることにより、苗移植機を、前記ロータリケースの回転を停止した状態で、畝を越えて移動するとき等において、前記両カップ体のうち最下部に位置するカップ体が畝に接触することになるから、カップ体を破損又は損傷したり、或いは、畝を覆っている合成樹脂フィルム(いわゆるマルチフィルム)を破ったりする事態が多発するという問題があった。 【0006】本発明は、この問題を解消することを技術的課題とするものである。 【0007】 【課題を解決するための手段】この技術的課題を達成するため本発明は、「圃場を走行する走行機体に、これに搭載した苗トレイにおける各ポットから苗を一株ずつ取り出す苗取り出し供給機構と、前記苗取り出し機構からの苗を圃場に対して移植する苗植付け機構とを備え、更に、前記苗植付け機構を、水平横向きで回転する駆動軸に固着したロータリケースの左右両端の各々に、左右に開くように縦割りされたカップ体を設けて、この両カップ体を前記苗取り出し機構と圃場との間を上下動するロータリー式に構成して成る苗移植機において、前記苗植付け機構におけるロータリケースが取付く駆動軸のへの動力伝達部に、その動力伝達を断続操作するクラッチ機構と、このクラッチ機構を動力伝達遮断に操作したとき前記ロータリケースの回転をその両カップ体が前記苗取り出し機構及び圃場の両方から離れた位置で停止するようにした定位置停止手段とを設ける。」という構成にした。 【0008】 【発明の作用・効果】このように構成することにより、苗植付け機構におけるロータリケースの回転を停止するとき、この停止を当該ロータリケースにおける両カップ体が苗取り出し機構及び圃場の両方から離れた位置にして行うことができ、苗移植機を畝越え等して移動するときにおいて、一方のカップ体が畝に接触することを防止できるから、前記した畝越え等に際して、カップ体を破損又は損傷したり、或いは、畝を覆っている合成樹脂フィルム(いわゆるマルチフィルム)を破ったりする事態が発生することを確実に低減できるのである。 【0009】また、請求項2に記載したように構成にすることにより、クラッチ機構の中に定位置停止手段を組み込むことができて、これらを別々に設ける場合に比べて、小型・軽量化を図ることができる利点を有する。 【0010】 【発明の実施の形態】次に、本発明を具体化した実施の形態を、図1〜図12の図面について説明する。 【0011】この図において、符号1は、走行機体を示し、この走行機体1におけるメインフレーム3にはエンジン2とミッションケース4とを搭載し、該メインフレーム3の左右両側から後向きに延びる一対のアーム5には各々前輪6が装着されており、前記メインフレーム3における後部側で横方向に延びる駆動横軸ケース(図示せず)の両端には伝動ケース7を介して後輪8が装着され、ミッションケース4からの動力が後輪8に伝達されて、前記走行機体1は移動走行する。 【0012】前記前輪6及び後輪8は、メインフレーム3に設けられたスイング機構9とスイング用油圧シリンダ(図示せず)とを介して昇降揺動可能に構成され、もって、走行路面、ないしは畝面Mに対して走行機体1の高さを変更可能(対地高さ調節可能)に構成されている。 【0013】前記走行機体3の後部に延びるように設けたシャーシフレーム10の上端には後向きに延びるハンドル11を設け、シャーシフレーム10に対して苗載台12が左右に往復移動可能に配置されるように苗供給装置13が設けられている。 【0014】この苗載台12は後述する横送り機構を介して左右往復動させるように構成され、この苗載台12には、苗ポット部14aを平面視で進行方向の前後左右にマトリックス状に設けた苗トレイ14を載置し、苗載台12に設けた後述する縦送り機構にて、前記横送りの移動終端で、苗ポット部14aを走行機体1の前進方向に1ピッチずつ間欠的に縦送りするように構成するものである。 【0015】ロータリー式の苗植付け機構15は、左右両側の後輪8の間でミッションケース4に走行機体1の進行方向の後側に延びる1つの植付け伝動ケース16を介して、その左右両側面に各々設けられている。 【0016】前記両苗植付け機構15は、上昇位置において移植すべきポット苗Nを受け入れ、下降位置において前記ポット苗Nを圃場に移植するためのカップ体17等からなり、この両苗植付け機構15の上方には、前記苗供給装置13における苗トレイ14の苗ポット部14a内におけるポット苗Nを取り出して前記カップ体17内に移送・供給するため苗取出爪19等からなる左右一対の苗取り出し機構18が配設され、前記苗供給装置13及び苗取り出し機構18に対してはミッションケース4からチェンスプロケットに巻掛けられたチェンを介する伝達経路を経て動力伝達される。 【0017】また、苗植付け機構15の後方には、畝面Mを鎮圧する一対の鎮圧輪20が配置されている。 【0018】次に、図2、図5及び図6を参照しながら前記苗供給装置13について説明する。苗載台12は図2に示すように、平面視で略矩形状の枠フレーム20と、該枠フレーム20の一側に配置した縦送り機構としての縦送り用伝動部を内蔵した縦送りケース21と、苗トレイ14を縦送りするための搬送チェン22と、大小のチェンスプロケット23,24と、空の苗トレイ22がハンドル11の後端方向に導かれるにように配置したガイドフレーム25等からなる。 【0019】前記苗載台12の枠フレーム20等に装着した前部の案内コロ26を、前記シャーシフレーム10に固定された左右長手のコ字型ガイドレール27に嵌挿する一方、枠フレーム20後部の下向きコ字型のガイドレール28をシャーシフレーム11の左右両側に固定した摺接ガイド片29に載置させて苗載台12が左右に移動可能に装架されている。 【0020】苗トレイ14は可撓性を有する軟質合成樹脂材にて構成し、搬送チェン22に搭載されて搬送されるとき大径のチェンスプロケット23の円周に沿って湾曲可能となっている。そして、前記左右一対の搬送チェン22は縦送りケース21内の動力伝達系を介して駆動される縦送り駆動軸30に装着された大径チェンスプロケット23と枠フレーム20に回転自在に装着された従動軸31における小径チェンスプロケット24とに巻掛けられている。前記左右一対の搬送チェン22には、適宜ピッチP1にて横向きの係合ピン32が突設されており、この左右の係合ピン32が苗トレイ14における搬送前後方向に並ぶ苗ポット部14aの連設部下面側に係合して確実に図4の矢印C方向に搬送するものである。 【0021】前記横送り機構における伝動ケースから突出する横送り軸33には往復送りねじ部が形成されており、該往復送りねじ部に螺合する船型キー付き送りブロックと苗載台12におけるフレームから突出する係合ボルト等の係合片とを連結させ、苗載台12を苗トレイ14の横幅方向に左右往復移動させるように構成する。 【0022】他方、前記縦送りケース21から突出する縦送り軸34は、前記苗載台12の横送り終端位置で間欠的に回動し、該縦送り軸34に前記横送り距離だけ隔てて設けた一対の蹴り爪(図示せず)は、縦送りケース21に設けた従動カム(図示せず)を蹴り回動させ、縦送りケース21内の伝動部を介して前記縦送り駆動軸34を間欠回動させ、苗ポット部14aが一定ピッチP1だけ間欠縦送りされるように構成するものである。 【0023】次に、図4〜図6を参照しながら、苗取出爪19を有する苗取り出し機構18の構成について説明する。この苗取り出し機構18は、2条植え装置では、走行機体1の進行方向に対して左右に適宜(たとえは条間隔)だけ隔てて2つ配置されるものであり、苗取出爪19にてポット部14a内からポット苗Nを取り出して、上昇位置における前記カップ体17のほぼ真上にてポット苗Nを落下させて、当該カップ体17にて苗を受け止めることができるように配置されるものである。 【0024】即ち、前記苗取出爪19は、二本一対であり、前記ミッションケース4からの動力伝達にて作動する機構35により、図6に符号36で示す軌跡のように運動し、先ず、苗トレイ14におけるポット部14a内に進入して閉じることにより、ポット苗Nを把持し、次いで、ポット部14a内から後退して前記カップ体17のほぼ真上に移動したのち開くことにより、ポット苗Nをカップ体17内に落とし込むという作動を行う。 【0025】次に、前記ロータリー式の苗植付け機構15の構造を、図3、図4及び図7〜図10を参照して説明する。ミッションケース4の側面に突出する出力軸としてのPTO軸37に、前記伝動ケース16の基端を被嵌・枢着し、この伝動ケース16の先端に駆動軸38を軸支して、この駆動軸38に、前記PTO軸37から伝動ケース16内のチエン39にて動力伝達し、この駆動軸38の両端を、前記伝動ケース16の左右両側面から突出して、その両端の各々に前記苗植付け機構15を装着する。 【0026】この両苗植付け機構15は、前記伝動ケース19の外側面に配設した第1ロータリケース40と、この各第1ロータリケース37の外側面の両端に配設した第2ロータリケース41とから成り、前記各第2ロータリケース41に前記カップ体17を装着したものに構成されている。 【0027】上記の構成をさらに詳しく説明する。前記駆動軸38を、水平方向横向きに突出させ、該駆動軸38と一体的に回転するように被嵌した内筒42を第1ロータリケース40の外側面に固定する。前記駆動軸38と同心状に配置される第1太陽スプロケット43が取付けられた外筒44は、前記内筒42の外周に対して回転可能に被嵌されている。第1ロータリケース40内には、その長手方向の両端部に、同じ回転半径位置に回転支軸45を回転自在に設ける。この各回転支軸45の先端部を第1ロータリケース40の側面から水平方向横向きに突出し、各回転支軸45と一体的に回転するように被嵌した内筒46を第2ロータリケース41の外側面に対して固定する一方、前記第1ロータリケース40内にて前記両回転支軸45にそれぞれ固定したスプロケット48と前記第1太陽チェンスプロケット43とにチェン48を巻掛けする。 【0028】前記各回転支軸45における内筒46に対して相対的に回転可能となるように被嵌された各外筒49は、前記第1ロータリケース40の外側面に固定されており、各第2ロータリケース41内において、前記各外筒49と一体的に回転する第2太陽歯車50に噛み合う第1中間歯車51と、これと一体的に回転する第2中間歯車52と、これに噛み合う従動歯車53を固着した相対回動支持中心軸54とがそれぞれ回転可能に軸支されている。 【0029】なお、前記各第2ロータリケース41における回転可能に支持された相対回動支持中心軸54は、前記回転支軸45に対して後述するように偏位した位置に配置され、この相対回動支持中心軸54に前記カップ体17を装着する。このカップ体17は、下向きに窄まる略円錐状のものを走行機体の進行方向の前後に半割りした一対のカップ体片17a,17bにて構成されている。 【0030】前記各第2ロータリケース41における相対回動支持中心軸54の外周には、カム体55を、第2ロータリケース41と一体的に回転するように固定し、また相対回動支持中心軸54の先端部には、カップ体17における前後一対のカップ体片17a,17bのそれぞれの上端部外面に固着した回動支軸57a,57bを回動可能に支持する等のためのカップ支持手段56をボルト58にて固定する。 【0031】前記カップ体17におけるカップ体片17a,17bを開閉させるためのリンク機構として、前記カップ支持手段56における前後一対の筒状の軸受部60には、前記回動支軸57a,57bの基端部を各々回動自在に支持させる一方、各回動支軸57a,57bの中途部にL字状の揺動アーム61を固定し、一方の揺動アーム61に設けたコロ62を他方の揺動アーム61に形成した横長の案内溝64に横移動可能に嵌め入れる。また、前記両揺動アーム61の下端側間を引張バネ65にて連結し、常時前後対のカップ体片17a,17bの下端側が閉じるように付勢されている。 【0032】さらに、前記コロ62が取付けられた揺動アーム61から上向きに突出させ、且つその突出長さをナット部等にて調節可能とした従動子66の上端を前記カム体55の外周カム面55aに当接させておく。この外周カム面55aのうち相対回動支持中心軸54の軸心からの距離が大きい箇所では、従動子66を下方向に押し、一方の揺動アーム61が回動し、それにつれてコロ62及び案内溝64を介して他方の揺動アーム61も回動して、引張バネ65のバネ力に抗してそれらが取付けられた両方のカップ体片17a,17bの下端が開く。相対回動支持中心軸54の軸心からの距離が短い外周カム面55aの箇所では、前記引張バネ65のバネ力にて、両揺動アーム61は、両方のカップ体片17a,17bの下端が閉じる方向に回動保持される。 【0033】この構成の苗植付け機構15において、駆動軸38を介して第1ロータリケース40を矢印A方向に回転させると、当該第1ロータリケース40の両端の回転支軸45は公転する。この両回転支軸45におけるスプロケット47と前記第1太陽スプロケット43とにチェン48が巻掛けられている伝動機構であるので、当該チェン48は回動し、各スプロケット47も自転する。 【0034】このスプロケット47が取り付けられた回転支軸45と第2ロータリケース41とは固着されているので、これら一体的に回転する。即ち、第1ロータリケース40が回転するのに対して、第2ロータリケース41は反対方向に自転(回転)する。 【0035】この場合において、前記第1太陽スプロケット43と、スプロケット47との減速比率を2(増速)とすることにより、第1ロータリケース40が上下方向を指向するとき、当該第1ロータリケース40に対する上下各第2ロータリケース41の回転支軸42,42より回転半径の外側の上下位置に前記各相対回動支持中心軸54がそれぞれ位置し、且つ第1ロータリケース40が略水平方向を指向するとき、当該第1ロータリケース40に対する両第2ロータリケース41の回転支軸45より回転半径の内径側に前記各相対回動支持中心軸54がそれぞれ位置するように第2ロータリケース41の姿勢が変化する。換言すると、第1ロータリケース40の一回転に対して第2ロータリケース41は2回転することになる。 【0036】そして、前記各第2ロータリケース41内での第2太陽歯車50から各相対回動支持中心軸54での従動歯車53までの減速比率を1/2とすることにより、相対回動支持中心軸54に装着されたカップ体17が常時その下端が鉛直状となるように姿勢制御されるのであり、前記第1ロータリケース40に対する第2ロータリケース41の回動軌跡と、各第2ロータリケース41における相対回動支持中心軸54の移動位置変更との関係から、各カップ体17ひいては各相対回動支持中心軸54は上下に長く、且つ走行機体の進行方向の前後には短い長楕円の軌跡(K)を描くことができるのである。 【0037】なお、前記カム体55の外周カム面55aの形状は、第1ロータリケース40の長手方向(第2ロータリケース41が取り付けられた側)が、略垂直状に上下方向を指向し、且つ下位置にあるときの第2ロータリケース41におけるカップ体17の下端部が畝面Mに突入した直後に、その両カップ体片17a,17bの下端側が開き(これによりカップ体17内のポット苗Nは畝のくぼみ内に移植される)、畝面Mからカップ体17の下端部が抜き出た後、移植された苗の上端より上方で閉じるという開閉動作を実行することができるように形成されているのである。 【0038】また、平面視で1つの伝動ケース16を挟んで左右両側に前記構成の苗植付け機構15を設けたことにより、2つの条に同時に苗移植できると共に、1つの条に沿って一定間隔で二箇所移植できて、高速苗移植作業を実現することができるのである。 【0039】そして、前記両苗植付け機構15への動力伝達部であるところのPTO軸37のうちミッションケース4内の部分に、前記両苗植付け機構15への動力伝達を断続操作するクラッチ機構70と、このクラッチ機構70を動力伝達遮断に操作したとき前記ロータリケース40の回転をその両カップ体17が前記苗取り出し機構18及び畝面Mの両方から離れた位置で停止するようにした定位置停止手段とを設ける。 【0040】図7、図11及び図12は、前記クラッチ機構70に、定位置停止手段を一体的に組み込んだ場合の実施形態を示す。 【0041】このクラッチ機構70は、PTO軸37に回転自在に被嵌した回転体71と、前記PTO軸37にスプライン係合等によりこれと一体的に回転する状態で摺動自在に被嵌したクラッチ体72と、このクラッチ体72を前記回転体71に対して常時噛合するように付勢するばね73とから成り、前記エンジン2からの動力を、チエン78を介して前記回転体71に伝え、この回転体71からこれに噛合するクラッチ体72及びこのクラッチ体72がスプライン係合するPTO軸37を介して前記両苗植付け機構15に伝えることにより、これを回転駆動する。 【0042】一方、前記クラッチ体72をそのばね73に抗して回転体71から離れるように後退動して、回転体71に対する噛合を解除することにより、前記両苗植付け機構15に対する動力伝達を遮断して、その回転を停止するようにする。 【0043】この場合において、前記クラッチ体72の外周に、螺旋状の傾斜面74を設けて、この螺旋状の傾斜面74に、操作軸75を回転操作することによって当該操作軸75に設けたコロ76を係合することにより、前記クラッチ体72をそのばね73に抗して回転体71から離れるように後退動して、動力伝達を遮断するように構成する。 【0044】一方、前記螺旋状傾斜面74の終端に、前記クラッチ体72が回転体71に対する噛合が完全に外れた位置まで後退動したときに、前記コロ76が接当するように定位置停止面77を設けて、この定位置停止面77に対する前記コロ76の接当により前記両苗植付け機構15の回転駆動を停止するように構成し、更に、前記定位置停止面77による回転停止位置を、両苗植付け機構15における各カップ体17が図3及び図8に実線で示すように、前記苗取り出し機構18及び畝面Mの両方から離れた位置に設定する。 【0045】この構成において、操作軸75を、これに設けたコロ76がクラッチ体72ににおける螺旋状傾斜面74に接当するように回動操作すると、前記クラッチ体72が、その傾斜面74のコロ76に対する接当により、そのばね73に抗して回転体71から離れるように後退動して、回転体71に対する噛合を外れるから、両苗植付け機構15への動力伝達が遮断され、前記クラッチ体72が慣性により更に回転して、前記螺旋状傾斜面74の終端における定位置停止面77が前記コロ76に接当することで、これ以後における前記クラッチ体72の回転が停止する。 【0046】これにより、両苗植付け機構15は、その各カップ体17が前記苗取り出し機構18及び畝面Mの両方から離れた位置で停止することになるから、この両苗植付け機構15の回転を停止した状態で、畝越え移動を行う場合に、前記カップ体17が畝面Mに接触することを確実に防止できるのである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006851 【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年5月9日(2000.5.9) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100079131 【弁理士】 【氏名又は名称】石井 暁夫 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−314105(P2001−314105A) |
| 【公開日】 |
平成13年11月13日(2001.11.13) |
| 【出願番号】 |
特願2000−135899(P2000−135899) |
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