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【発明の名称】 移植機の補助苗載せ台
【発明者】 【氏名】石飛 芳夫

【氏名】芝田 哲男

【要約】 【課題】走行機体側との連結構造が比較的簡単で、且つ走行機体に対して開閉回動自在である移植機の補助苗載せ台を提供することを課題としている。

【解決手段】苗を移植せしめる移植装置7への補給用の補助苗を載置せしめる補助苗載せ台17を支持する支持フレーム18に備えられた上記縦フレーム19f,19bにおける一方の縦フレーム19bを機体フレーム1a側に回動自在に軸支せしめ、他方の縦フレーム19fと機体フレーム1a側との間に、縦フレーム19fの下端にスライド自在に設けられ、該縦フレーム端からの突出が可能であるピン22と、該ピン22のスライド及び支持フレーム18の回動を操作する操作部26と、機体フレーム1a側に設けられ、上記ピン22が挿脱自在に挿入される挿入孔とを備え、該縦フレーム19fを脱着自在に機体フレーム1a側に取り付ける取付部を設けた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 苗を移植せしめる移植装置(7)を連結した走行機体(1)に、補給用の補助苗を載置せしめる補助苗載せ台(17)を設け、該補助苗載せ台(17)が上下方向の縦フレーム(19f),(19b)を備えた支持フレーム(18)を介して走行機体(1)側に支持せしめられ、上記縦フレーム(19f),(19b)の下端側が走行機体(1)の機体フレーム(1a)側に支持されて支持フレーム(18)が走行機体(1)側に取付けられた移植機において、一方の縦フレーム(19b)を機体フレーム(1a)側に回動自在に軸支せしめて、該縦フレーム(19b)を軸心として支持フレーム(18)を回動自在に支持せしめ、他方の縦フレーム(19f)と機体フレーム(1a)側との間に、該縦フレーム(19f)を脱着自在に機体フレーム(1a)側に取り付ける取付部を介設すると共に、該取付部は、上記縦フレーム(19f)の下端にスライド自在に設けられ、該縦フレーム端からの突出が可能であるピン(22)と、該ピン(22)のスライド及び支持フレーム(18)の回動を操作する操作部(26)と、機体フレーム(1a)側に設けられ、上記ピン(22)が挿脱自在に挿入される挿入孔とからなる移植機の補助苗載せ台。
【請求項2】 走行機体(1)側に施肥用の肥料を充填せしめる肥料タンク(11)を、機体フレーム(1a)側に支持される肥料タンクステー(10)を介して連結せしめ、補助苗載せ台(17)の支持フレーム(18)における両縦フレーム(19f),(19b)を肥料タンクステー(10)に支持又は取付けた請求項1の移植機の補助苗載せ台。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は乗用田植機等の移植機の補助苗載せ台に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来乗用田植機等の移植機の補助苗載せ台として特公平6−97894号公報に示されるように、走行機体に対して開閉回動自在に設けられたものが知られている。しかし上記補助苗載せ台の走行機体側への連結構造は比較的複雑であり、部品点数が比較的多くなり、またスプリングによる固定であるため固定力が不足し、走行機体の走行時の振動等によりがたが発生する場合があるという欠点があった。
【0003】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するための本発明の移植機の補助苗載せ台は、苗を移植せしめる移植装置7を連結した走行機体1に、補給用の補助苗を載置せしめる補助苗載せ台17を設け、該補助苗載せ台17が上下方向の縦フレーム19f,19bを備えた支持フレーム18を介して走行機体1側に支持せしめられ、上記縦フレーム19f,19bの下端側が走行機体1の機体フレーム1a側に支持されて支持フレーム18が走行機体1側に取付けられた移植機において、一方の縦フレーム19bを機体フレーム1a側に回動自在に軸支せしめて、該縦フレーム19bを軸心として支持フレーム18を回動自在に支持せしめ、他方の縦フレーム19fと機体フレーム1a側との間に、該縦フレーム19fを脱着自在に機体フレーム1a側に取り付ける取付部を介設すると共に、該取付部は、上記縦フレーム19fの下端にスライド自在に設けられ、該縦フレーム19f端からの突出が可能であるピン22と、該ピン22のスライド及び支持フレーム18の回動を操作する操作部26と、機体フレーム1a側に設けられ、上記ピン22が挿脱自在に挿入される挿入孔とからなることを第1の特徴としている。
【0004】また走行機体1側に施肥用の肥料を充填せしめる肥料タンク11を、機体フレーム1a側に支持される肥料タンクステー10を介して連結せしめ、補助苗載せ台17の支持フレーム18における両縦フレーム19f,19bを肥料タンクステー10に支持又は取付けたことを第2の特徴としている。
【0005】
【発明の実施の形態】図1は本発明を応用した移植機である乗用田植機の走行機体1部分の側面概略図であり、従来公知のように走行機体1は前輪2及び後輪3に支持されており、略中央に座席4を備えた運転席6が設けられている。またこの乗用田植機には圃場への施肥を行う施肥装置が搭載されており、図2に示されるように走行機体1の後方に平行リンク機構5を介して連結される植付作業機7に施肥用のノズル8が設けられている。
【0006】そして上記走行機体1における運転席6前方のボンネット9の左右には、施肥用の肥料を充填する施肥タンク11が設けられており、該肥料タンク11は肥料タンク支持用のステー(肥料タンクステー)10を介してボンネット9の左右を被うサイドカバー12の外側方に支持せしめられている。
【0007】本発明の乗用田植機は以上のように構成されており、従来同様植付作業機7を圃場面場に接地せしめて走行機体1を走行させることで、植付作業機7により該植付作業機7に設けられた苗載せ台13から苗を掻き取り、この掻き取った苗を圃場に植え付ける植え付け作業を行わせることができる他、上記ノズル8を圃場内に差し込みながら、走行機体1を走行させることで、圃場に対する施肥作業を行わせることができる。
【0008】一方上記肥料タンク用のステー10は図1,図3に示されるように、肥料タンク11の外側面11aを支持する外側ステー10aと、肥料タンク11の内側面11bを支持する内側ステー10bとを備えており、内側ステー10bは上方側に延出する(垂直方向に立設する)中空パイプ状の前後の縦ステー10bf,10bbからなり、また外側ステー10aは側面視で略逆U字状をなすパイプ状の逆U字杆から構成されている。
【0009】そして上記縦ステー10bf,10bb及び外側ステー10aは、下端側が機体フレーム1a側から左右方向に突出せしめられる支持ステー14側に固定されており、これによりステー10は走行機体1(機体フレーム1a)に取り付けられている。また肥料タンク11の内外両側面11a,11bには縦ステー10bf,10bb又は内側ステー10aと係脱可能に係合するステー10との係合用の係合溝16が形成せしめられており、外側面11aの係合溝16に外側ステー10aを、内側面11bの係合溝16に縦ステー10bf,10bbを各係合せしめることで、肥料タンク11がステー10に支持されて走行機体1側に取り付けられる。
【0010】一方上記肥料タンク11の上方には、苗載せ台13に補給される補助苗を予め載置しておく補助苗載せ台17が前述の縦ステー10bf,10bbに連結される補助苗載せ台17支持用の支持フレーム18に支持されて、複数段にわたって配設されており、作業者は上記苗載せ台13上の苗が減少すると、補助苗載せ台17に載置された補助苗を苗載せ台13に補給することができ、これにより例えば植付け作業中に苗載せ台13から苗がなくなり、植え付け作業を中断する等の不都合を防止するようにしている。
【0011】上記支持フレーム18は下端が、前後の縦ステー10bf,10bbの上端にに各連結せしめられる前後の縦フレーム19f,19bを備えており、前方の縦フレーム19fの上端が後方に湾曲せしめられて、後方の縦フレーム19bに一体固定されて構成されている。そして後方の縦フレーム19bは、下端部から下方に突出するピン(固定ピン)21が同心で固定されて突出せしめられており、該固定ピン21が後方の縦ステー10bbの上端に、縦ステー10bbとほぼ同心で回動自在に挿入支持されている。すなわち補助苗載せ台17は後方の縦フレーム19b(後方の縦ステー10bb)の軸心を回動軸心として回動自在に支持されている。
【0012】このとき前方の縦フレーム19fは前方の縦ステー10bfに後述する取付部を介して脱着(係脱)自在に取り付けられ、すなわち前方の縦フレーム19fを前方の縦ステー10bfに係合せしめることで補助苗載せ台17は位置が固定されて、通常の植付け作業等を行う場合の作業姿勢に位置決めされ、また前方の縦フレーム19fと後方の縦ステー10bfとの係合を解除することで、補助苗載せ台17を上記のように回動させることが可能となり、この補助苗載せ台17の回動により、補助苗載せ台17をボンネット9の側方側にスペースを形成せしめるメンテナンス姿勢にすることができ、これにより肥料タンク11やボンネット9周りのメンテナンス等を容易に行うことができる。
【0013】次に上記取付部の構造について説明する。前述のように前方の縦ステー10bf及び前方の縦フレーム19fは中空となっているが、該縦フレーム19fには図3,図4に示されるように摺動(スライド)自在に軸心方向に同心でピン22が挿入せしめられており、該ピン22は縦フレーム19fの下端から突出可能となっている。そして縦フレーム19fの周面23における下方側に、軸心方向に延出する長孔からなるガイド孔24が設けられているとともに、該ガイド孔24からは、一端が上記ピン22に固定されて縦フレーム19fの径方向に延びる杆状のハンドル26が突出せしめられており、該ハンドル26をガイド孔24に沿ってスライドさせることで、ピン22の軸心方向のスライドを操作することができるように構成されている。
【0014】これにより上記ピン22は前方の縦ステー10bfに、該縦ステー10bfの上端からの挿入が可能となっており、つまりピン22を縦フレーム19fから突出させ、縦ステー10bfに挿入せしめることで、ピン22が縦ステー10bfに係合せしめられて前方の縦フレーム19fが前方の縦ステー10bfに係合せしめられ、補助苗載せ台17が作業姿勢に位置決めせしめられる。
【0015】なおハンドル26の径とガイド孔24の幅はほぼ同一となっており、すなわちハンドル26は縦フレーム19fの周方向に対しては縦フレーム19fと一体的となり、ハンドル26の操作によりピン22を上方に摺動(スライド)させて、ピン22を縦ステー10bfから抜き(縦フレーム19fと縦ステー10bfとの係合を解除して)、ハンドル26を縦フレーム19fの周方向に回転させると、ハンドル26と支持フレーム18とが後方の縦フレーム19bを軸心にして一体的に回動し、補助苗載せ台17をメンテナンス姿勢に回動切り換えすることができる。
【0016】つまり前述のピン22,ハンドル26,ガイド孔24,縦ステー10bfの中空部分等により取付部が構成され、補助苗載せ台17を作業姿勢及びメンテナンス姿勢とに回動切換え自在に支持する支持機構が、取付部,固定ピン21,縦ステー10bbの中空部分等により比較的簡単に構成され、さらに肥料タンク用のステー10が上記支持機構の一部を兼ねるため、補助苗載せ台17の支持ステー用に大きなスペースが不要となるとともに、支持ステー19の部品点数が少なくなり、構造がシンプルとなりコストも低下する。
【0017】なお前述の固定ピン21はピン22の前方の縦フレーム19fからの突出長さより長く後方の縦フレーム19bから突出せしめられており、回動支点側の支持が安定して行われる構造となっている。また縦フレーム19b(支持ステー19)と縦ステー10bb(機体フレーム1a側)との係止が、ピン22の挿入により行われているため、支持ステー側と機体フレーム側との係止(固定)力が比較的大きく、これらにより特に補助苗載せ台の作業姿勢が比較的安定し、走行機体1の走行時の振動等によるがた等が防止される。
【0018】またハンドル26がピン22の縦フレーム19fに対する挿脱と、補助苗載せ台17の回動(姿勢変更)用の操作部を兼ねるため、余分なレバー類の突出等が少なく、ピン22のスライド操作と、補助苗載せ台17の姿勢変更操作を比較的シンプルな構造で容易に行うことができ、他の操作の妨げも少なくなる。
【0019】
【発明の効果】以上のように構成される本発明の構造によれば、ピンのスライドによる縦フレームと機体フレーム側との脱着自在な取付け(固定)構造により、比較的安定した補助苗載せ台の回動支持機構を、比較的簡単な構造で提供することができ、ピン挿入による固定方法により走行機体の走行時の振動等による縦フレーム(支持フレーム)のがた等を防止することができる他、ハンドルを操作してピンを機体フレーム側に対して挿脱させるとともに、ハンドルを持って補助苗載せ台(支持フレーム)を回動させることで、補助苗載せ台の回動操作を容易に行うこともできるという効果がある。
【0020】これにより補助苗載せ台を回動させることで、走行機体における補助苗載せ台の周辺位置にスペースを設けることができ、このスペースにより走行機体側のメンテナンス等を容易に行うことができるが、特に施肥用の肥料タンクを備えた機種の場合、肥料タンク近傍に補助苗載せ台を配置しても、補助苗載せ台の回動により肥料タンク周辺のメンテナンス等を容易に行うことができる。
【0021】なお走行機体に肥料タンクが設けられている場合、肥料タンクを支持せしめる肥料タンクステーに補助苗載せ台の支持ステーにおける両縦フレームを支持又は取り付けることで、省スペースで補助苗載せ台を取り付けることができる。
【出願人】 【識別番号】000001878
【氏名又は名称】三菱農機株式会社
【出願日】 平成12年4月25日(2000.4.25)
【代理人】 【識別番号】100081673
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 誠
【公開番号】 特開2001−299026(P2001−299026A)
【公開日】 平成13年10月30日(2001.10.30)
【出願番号】 特願2000−123633(P2000−123633)