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【発明の名称】 苗移植機の伝動装置
【発明者】 【氏名】塩崎 孝秀

【氏名】北尾 篤史

【要約】 【課題】苗移植機の苗縦送り装置及び苗横送り装置を小スペース化し、メンテナンス性能を向上させる。

【解決手段】走行車体2の後側に苗植付部4を設け、苗植付部4の苗載せ台22の下方に配置されている苗載せ台伝動部38の左右一側方に、苗載せ台22上の苗を横送りするための苗横送り駆動軸46を、他側方に苗載せ台22上の苗を縦送りする苗縦送り駆動軸57を設けたことを特徴とする。苗横送り駆動軸46及び苗縦送り駆動軸57の周辺スペースを広くすることができて、機体の左右両側から苗植付部4のメンテナンスを容易に行なうことができ、メンテナンス性が向上する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行車体2の後側に苗植付部4を設け、苗植付部4の苗載せ台22の下方に配置されている苗載せ台伝動部38の左右一側方から、苗載せ台22上の苗を横送りするための苗横送り駆動軸46を延出し、他側方から苗載せ台22上の苗を縦送りする苗縦送り駆動軸57を延出したことを特徴とする苗移植機の伝動装置。
【請求項2】 苗横送り駆動軸46と苗縦送り駆動軸57とを苗載せ台伝動部38に同一軸芯上に配置したことを特徴とする請求項1記載の苗移植機の伝動装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、苗移植機の伝動装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来技術】従来装置は、特開平11−178409号公報に示すように、走行車体の後部に苗植付部を連結し、苗載せ台伝動部のケース内に苗載せ台上の苗を横送りするリードカム軸を設けて、ケース外には上下方向に長い移動棒を介して苗載せ台を左右方向に移動させ、また、苗植付部の左右両側部に苗載せ台上の苗を縦送りする苗縦送り装置を設ける構成であった。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】従来装置は、前記構成であるため、苗載せ台の前側部位及び左右両側部位にあまりスペースがなく、苗載せ台のメンテナンス性が悪いという不具合があった。そこで、この発明はこのような不具合を解消しようとするものである。
【0004】
【問題を解決するための手段】このような技術的課題を解決するための請求項1の発明は、走行車体2の後側に苗植付部4を設け、苗植付部4の苗載せ台22の下方に配置されている苗載せ台伝動部38の左右一側方から、苗載せ台22上の苗を横送りするための苗横送り駆動軸46を延出し、他側方から苗載せ台22上の苗を縦送りする苗縦送り駆動軸57を延出したことを特徴とし、請求項2の発明は、苗横送り駆動軸46と苗縦送り駆動軸57とを苗載せ台伝動部38に同一軸芯上に配置したことを特徴する。
【0005】
【発明の作用及び効果】請求項1の発明は、苗植付部4の苗載せ台22の下方に配置している苗載せ台伝動部38には、苗載せ台22上の苗を横送りするための苗横送り駆動軸46を左右一側方から突出して軸架し、また、苗載せ台22上の苗を縦送りする苗縦送り駆動軸57を他側方から突出するように軸架したので、苗横送り駆動軸46及び苗縦送り駆動軸57の周辺スペースを広くすることができて、機体の左右両側から苗植付部4のメンテナンスを容易に行なうことができ、メンテナンス性が向上する。
【0006】また、請求項2の発明は、苗横送り駆動軸46と苗縦送り駆動軸57とを、苗載せ台伝動部38の同一軸芯上に設けたので、苗横送り装置及び苗縦送り装置の前後方向スペースを小さくして、構成を簡素化しコストの低減を図ることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形態について説明する。図1〜図5には苗移植機1が図示されている。この苗移植機1は、乗用の走行車体2の後側に昇降リンク装置3を介して6条植えの苗植付部4が昇降可能に装着されていて、全体で乗用田植機として構成されている。
【0008】走行車体2には、左右一対の前輪5,5及び後輪6,6を備えている。機体の前部に配したミッションケース7の左右両側に前輪ファイナルケース8,8が設けられ、この前輪ファイナルケース8,8の下部から外向きに突出する前車輪軸に前輪5,5が取り付けられている。また、ミッションケース7の背面部には、主フレーム9の前端が固着され、その主フレーム9の後端中央部に前後方向水平に設けた後輪ローリング軸を支点にしてローリング自在に後輪ギヤケース10,10が設けられ、その後輪ギヤケース10,10から外向きに突出する後車軸に後輪6,6が取り付けられている。
【0009】エンジン11は主フレーム9上に搭載されている。エンジン11の左側面に突出するエンジン出力軸11aに取り出された回転動力は、第1ベルト伝動装置12を介して油圧ポンプ14の駆動軸14aから無段変速可能な第2伝動装置13を介してミッションケース7の前部左側に突出するミッション入力軸7aに伝達される。
【0010】ミッション入力軸7aよりミッションケース7に入力された回転動力は、ケース内の主変速装置を経由した後、走行動力と外部取出動力に分岐して取り出される。そして、走行動力は、一部が前輪ファイナルケース8,8に伝達されて前輪5,5を駆動し、他は後輪ギヤケース10,10に伝達されて後輪6,6を駆動する。また、外部取出動力は、苗植付部4に伝達されてその作動部を駆動する。
【0011】エンジン11の上部はエンジンカバー15で覆われており、その上に座席16が設けられている。そして、座席16の前方に前輪5,5を操舵操作するハンドル17が設けられている。また、走行車体2の前部左右両側には、補給用の苗を載せる予備苗載せ台18が設けられている。
【0012】昇降リンク装置3は平行リンク構成であり、1本の上部リンク3aと左右一対の下部リンク3b,3bにより構成している。これらのリンク3a,3b,3bは、その基部側が主フレーム9の後端部に立設したリンク前フレーム3cに回動自在に軸支され、その先端部にリンク後フレーム3dが連結されている。そして、リンク後フレーム3dに苗植付部4がローリング自在に装着されている。
【0013】主フレーム9に固着した支持部材と上部リンク3aに一体形成したスイングアーム19の先端との間に、油圧昇降シリンダ20が介装されており、該シリンダを油圧で伸縮させることにより、上部リンク3aが上下に回動し、リンク後フレーム3dに連結した苗植付部4が略一定姿勢で昇降する。油圧昇降シリンダ20は、走行車体2に設けた油圧昇降バルブ21により伸縮制御される。
【0014】苗植付部4は6条植えの構成で、苗を一株分づつ所定の苗取出口に供給する苗載せ台22と、苗取出口に供給された苗を圃場に植え付ける6組の苗植付装置37,37,…と、これら苗載せ台22と苗植付装置37,37,…を支持し、且つ、これらに動力を伝達する伝動フレーム24と、苗植え付けに先行して圃場表面を整地するフロート25,25,…とを備えている。
【0015】苗載せ台22は、前側が上位となる前傾姿勢に設けられていて、6面に仕切られた苗載せ部の裏面側で左右方向に往復動自在に支持されている。その下部の支持構成は、苗載せ部の裏面下側部に左右方向に設けた横枠26に係合摺動部材27を固着し、該係合摺動部材27を伝動フレーム24の支持パイプ部39の上側に設けた左右に長い支持レール28に左右に摺動自在に係合させる構成である。その上部の支持構成は、伝動フレーム24に基部が支持された支持フレーム29,29に取り付けたローラー30,30を、苗載せ部の裏面上部に固着した左右方向の断面コ字形の上部レール31に係合させた構成である。
【0016】前記支持レール28には、苗載せ台22上の苗の下端面を受け止める断面L字形の苗受け枠32が一体形成されている。この苗受け枠32の各苗植付装置37,37,…に対応する位置に、コ字形に切り欠いだ苗取出口32a,32a,…が形成されている。後述する左右移動機構によって苗載せ台22が左右に往復動することにより、各苗載せ部位の下端部に位置する苗がこの苗取出口32a,32a,…に順次供給され、苗植付装置37の植付具37cが苗取出口32aを通過し、苗を一株分に分離して取り出す。
【0017】支持レール28は次のように伝動フレーム24に支持されている。すなわち、伝動フレーム24の支持パイプ部39に取り付けたブラケット33,33に支持レール28を上下動するガイド板34,34を取り付け、このガイド板34,34に対して上下に摺動自在に支持レール取付部材35,35を設け、更に、支持レール取付部材35,35に支持レール28を取り付けている。
【0018】各苗載せ台22,22,…の裏面側下部には、ベルト式の苗縦送り装置36,36,…が夫れ夫れ設けられている。この苗縦送り装置36,36,…は、外周部に小さな突起が形成された無端の苗縦送りベルト36aを駆動ローラー36bと従動ローラー36cとの間に張設し、引っ張りスプリング36dにより従動ローラー36cの回転軸36eを引っ張り、苗縦送りベルト36aを緊張させている。なお、駆動ローラー36b及び従動ローラー36cは6条分を共通の軸により支持している。
【0019】苗載せ台22が左右行程の端部に到達して、苗載置部の下端部に位置する横一列の苗が全て取り出されると、苗縦送り装置36の苗縦送りベルト36aを所定量だけ回動し、苗を下方に移送する。苗植付装置37は、左右方向の苗植付駆動軸37aと一体的に回転する回転ケース37bと、該回転ケース37bの両側方に取り付けられた一対の植付具37c,37c,…とから構成されている。回転ケース37b内の伝動機構により、植付具37cが回転ケース37bの回転方向と逆方向に回転し、植付具37cに固定したフォーク状の苗分離具の先端が上下方向の閉鎖した変形楕円上の軌跡を描くように回動する。これにより、植付具37c,37c,…の苗分離具が、苗取出口32a,32a,…に供給される苗を分離し、保持しつつ回動して圃場面に植え付ける。
【0020】伝動フレーム24は、苗載せ台22下側前部の左右中央に位置する苗載せ台伝動部38と、この苗載せ台伝動部38から支持ブラケット38aを介して左右両側に延出している支持パイプ部39,39と、支持パイプ部39,39の左右両端部に前後方向に沿うように取り付けている支持フレーム29,29と、支持フレーム29,29の後端部に左右方向に沿わせて取り付けられている支持レール28と、支持レール28における左右両端部及び中央部に取り付けられていて、且つ、苗載せ台22の下方を通って夫れ夫れ前後方向に伸びる植付部支持フレーム部40,40,…と、この植付部支持フレーム部40,40,…の後端部にその下端部が固着され、且つ、上端側が斜め後方に立ち上がり姿勢に設けた左右両側・中央の苗植付装置伝動部41,41,…と、この苗植付装置伝動部41,41,…の上端部相互間を連結する伝動パイプ部42L,42Rとで構成し、強固な伝動フレーム24を構成している。
【0021】苗植付装置伝動部41,41,…の下端部から左右両側に突出する苗植付駆動軸37a,37a,…の各突出部に、苗植付装置37,37,…が夫れ夫れ装着されている。また、苗載せ台伝動部38の前側中央部から回転自在継手に支承されたローリング軸43が前方に突出しており、このローリング軸43を前記リンク後フレーム3dに連結することで、苗植付部4を装着する構成である。
【0022】走行車体2から伝達される外部取出動力が、苗載せ台伝動部38に回転自在に支承された前後方向の第1入力軸44に前側から入力される。この第1入力軸44に伝動された動力は、苗載せ台伝動部38内に設けている横送り変速装置45を経由して、苗載せ台伝動部38の一側から左右方向に延出した苗横送り駆動軸46に伝達される。
【0023】横送り変速装置45は、具体構成は省略したが、次のように構成されている。即ち、第1入力軸44と平行に横送り変速軸が設けられており、この両軸間には夫れ夫れ複数組の一対の非円形ギヤ群を取り付けて、非円形ギヤ群により複数段に変速し、変速された動力をシフタキーを介して変速軸に伝達し、ベベルギヤ47を介して苗横送り駆動軸46へ変速動力が伝達される。なお、苗横送り駆動軸46は伸縮自在のブーツにより被覆されている。
【0024】左右横移動機構を構成する苗横送り駆動軸46は、苗載せ台伝動部38のケース外に突出するように支架されている。この苗横送り駆動軸46の外周にラセン状の溝46aが形成され、リードメタル48の爪が前記溝46aに係合されると共に、リードメタル48が苗載せ台22に連結されている。
【0025】しかして、苗横送り駆動軸46が回転すると、溝46aに沿ってリードメタル48が軸方向に移動し、これによって苗載せ台22が左右に往復動される。すると、苗載せ台22の下端部に位置する苗が苗取出口32a,32a,…に順次供給される。前記横送り変速装置45をシフトチェンジし、苗載せ台22の横移動速度を変更することにより、1行程あたりの苗取り数が複数段に切り替えられる。
【0026】従来装置にあっては、特開平11−178409号公報に示すように、苗載せ台伝動部のケース内に苗横送り駆動軸を支架して、上下方向に長い移動棒を介して苗載せ台を左右方向に移動させる構成であった。そのため、苗載せ台の前側にあまりスペースがなく、苗載せ台のメンテナンス性が悪いという不具合があった。
【0027】しかし、この実施例では、前記のように、苗横送り駆動軸46及びリードメタル48を苗載せ台伝動部38のケース外に突出して配置し、リードメタル48を直接苗載せ台22に取り付けたので、苗載せ台22の前側部位の省スペース化を図り、メンテナンス性の向上を図ると共に、部品点数を減少してコストの低減を図ることができる。
【0028】また、第1入力軸44の後端部は、苗載せ台伝動部38から後方に突出し、その後端部に走行車体2側から苗植付装置伝動部41へ動力を伝動する伝動入力部としての第2入力軸49の前端部が、カップリング(図示省略)を介して伝動連結されている。第2入力軸49は、苗載せ台22の下方を通り、且つ、中央に配置されている左右の苗植付装置伝動部41,41の内側を通って後方へ延出し、その後端部が右側の伝動パイプ部42Rの中央寄り端部に設けたベベルギヤ47bに挿入連結されている。
【0029】しかして、第2入力軸49を苗載せ台22の下方で、且つ、中央に配置されている左右の苗植付装置伝動部41,41の内側を通すことにより、苗載せ台22の左右への移動や、苗載せ台22の苗補給の邪魔にならずに、苗植付装置伝動部41,41,…の左右のバランスを向上させることができる。
【0030】各苗植付装置伝動部41,41,…の上端と伝動パイプ部42L,42Rの内部には、植付伝動軸50が回転自在に軸架されており、第2入力軸49の後端部に一体的に回転するように取り付けたベベルギヤ47aと、植付伝動軸50に回転自在に嵌合するベベルギヤ47bとが噛み合っている。植付伝動軸50側のベベルギヤ47bは、負荷が一定以上になると伝動を切るように構成された安全クラッチ51を介して、植付伝動軸50に連結されている。これにより、第1入力軸44,第2入力軸49の回転が安全に植付伝動軸50に伝達される。
【0031】次に、各苗植付装置伝動部41の伝動構成について説明する。前記植付伝動軸50にはスプロケット52,52,…を取り付け、各苗植付駆動軸37a,37a,…には第2スプロケット53を夫れ夫れ遊転自在に設け、スプロケット52と第2スプロケット53とにチエン54が掛け回され、スプロケット52から第2スプロケット53に伝動された動力は、畦クラッチ55を介して苗植付駆動軸37aへ伝達され、苗植付装置37が駆動される。苗植付駆動軸37a側の第2スプロケット53は、畦クラッチ操作具56の操作で伝動の入/切をするすることができる。
【0032】従来装置にあっては、苗植付装置伝動部41よりも伝動上手側の植付伝動軸50に設けてあり、植付具37cまでの伝動経路が長く、また、畦クラッチ55と植付具37cの間にはチエン54があり、ガタが大きいという不具合があった。しかし、この実施例は、前記のように、苗植付装置伝動部41の苗植付駆動軸37aに畦クラッチ55設けたので、ガタを少なくし、苗植付けの入/切を2条単位で任意に切り替えることができて、従来装置の不具合を解消することができる。
【0033】また、苗載せ台伝動部38の左右方向他端側から、ケース外に突出するように苗縦送り駆動軸57を支架し、前記ベベルギヤ47を介して苗縦送り駆動軸57に動力が伝達される。この苗縦送り駆動軸57の左右両端部には、ローラーの取り付けられている左・右苗縦送り送りアーム58,58を取り付けている。また、前記苗縦送り装置36の駆動ローラー36bが取り付けられている駆動ローラー軸36fには、駆動アーム36gがラチェット機構を介して取り付けられ、その先端部にローラー36hが支持されている。
【0034】しかして、苗載せ台22が左側端部あるいは右側端部に移動すると、苗縦送り駆動軸57の左・右苗縦送りアーム58,58のローラーが、苗縦送り装置36側の駆動アーム38gのローラー36hに当接して、駆動アーム36gが回動され、駆動ローラー軸36fが所定角度回転させられる。これにより、苗縦送りベルト36aが所定量だけ回動し、苗取り量分だけ苗を下方に移送する。左・右縦送りアーム58,58のローラーが駆動アーム36gのローラー36hから離れると、駆動ローラー軸36fに設けたトルクスプリングの張力によって、駆動アーム36gが駆動前の姿勢に復帰する。苗載せ台22が左右行程の端部に到達したときに、苗縦送り装置36が作動するように、各部の位相が設定されている。
【0035】なお、この実施例では、苗横送り駆動軸46及び苗縦送り駆動軸57を別個に構成しているが、苗横送り駆動軸46により苗の縦送りを兼用する構成としてもよい。即ち、苗横送り駆動軸46を苗載せ台伝動部38のケース外に突出するように支架し、苗横送り駆動軸46の外周にラセン状の溝46aを形成して、リードメタル48の爪を溝46aに係合されると共に、リードメタル48を苗載せ台22に連結し、苗横送り駆動軸46の溝46aの両側部に取り付けた左・右苗縦送りアーム58,58により、駆動アーム36gを回動させ、苗縦送りベルト36aを回動する構成である。
【0036】従来装置にあっては、特開平11−178409号公報に示すように、苗植付装置37を駆動する左右の苗植付装置伝動部41,41に苗縦送り装置の駆動機構が設けられていたので、苗載せ台22の前側にスペースがあまりなく、苗載せ台22のメンテナンス性が悪いという不具合があった。
【0037】しかし、この実施例では、前記のように、苗載せ台伝動部38の左右一側から突出した単一の苗縦送り駆動軸57により、苗載せ台22の苗縦送り装置36を駆動して苗を縦送りする構成としたので、苗載せ台22の下部前側部位の省スペース化を図ってメンテナンス性の向上を図り、部品点数を削減してコストの低減を図ることができる。
【0038】また、この苗移植機の伝動フレーム24は、苗載せ台伝動部38と苗植付装置伝動部41,41,…を前後に分けて配置し、苗植付装置伝動部41,41,…を苗載せ台22より後方に設けることにより、苗載せ台22を走行車体2側に近づけて配置することが可能となり、機体の前後方向の重量バランスを向上させることができる。
【0039】また、苗植付駆動軸37a,37a,…よりも植付伝動軸50が後方に位置しているので、苗載せ台22から苗植付駆動軸37aまでの間隔を広く設定でき、苗丈の長い苗を使用しても、苗が植付伝動軸50に干渉せず、苗の損傷を防止できる。
【0040】フロート25としては、中央2条の苗植付条を整地するセンターフロート25Cと、左右両側の各2条の苗植付条を整地するサイドフロート25S,25Sとを備えている。植付部支持フレーム部40,40,…の下側に回動自在に支持されている左右に長いフロート支持軸59に、左右一対づつのフロート支持アーム60,60,…が一体に設けられ、その左右一対のフロート支持アーム60,60の後端部に、左右方向の枢支軸を介して各フロート25,25,…の後部上面に固着した取付脚25aに回動自在に連結されている。しかして、各フロート25,25,…は前側が上下に揺動自在となっている。植付深さ調節レバー61を操作して、フロート支持軸59を回動させると、各フロート25,25,…の上下位置が変化し、植付深さが変更される。植付深さ調節レバー61を複数段の任意位置に係止するレバーガイドが苗載せ台フレームに取り付けられている。
【0041】センターフロート25Cの水平面に対する角度(フロート向い角度)が、対地深さ検出機構62を介してフロート向い角センサ63に検出され、その検出結果に基づいて前記油圧昇降バルブ21が駆動される。例えば、表土面が高いところでは、センターフロート25Cの前部が押し上げられ、フロート向い角αが小さく検出される。すると、油圧昇降シリンダ20を突出作動させるように油圧昇降バルブ21に制御指令を出し、苗植付部4を上昇させる。また、表土面が低くいところでは、センターフロート25Cの前部が下がるので、向い角が大きく検出される。すると、油圧昇降シリンダ20を縮小作動させるように油圧昇降バルブ21に制御指令を出し、苗植付部4を下降させる。このように、圃場表面の高低に応じて苗植付部4の対地高さを制御することにより、苗の植付深さを一定に保持する。
【0042】前記対地深さ検出機構62は次のように構成されている。即ち、苗載せ台伝動部38に固着のフレーム64に平行リンク65a,65bがピンにより上下回動自在に枢支され、その平行リンク65a,65bの先端に縦リンク66が枢支連結され、平行リンク機構を構成している。そして、平行リンク65a,65bの上側リンク65aの先端部に、天秤アーム67が回動自在に取り付けられ、この天秤アーム67の後端部とセンターフロート25Cの前部上面が連結リンク68を介して連結されている。植付深さ調節レバー61の基部側が連結された連動ロッド69の前端部が、上側リンク65aの基部に一体に設けたアーム70に連結され、植付深さ調節レバー61の回動操作に連動して、平行リンク65a,65bが回動するように構成されている。このため、植付深さを変えると、フロート25の取付高さの変化分に相当するだけ、天秤アーム67の支点位置が変動する。
【0043】天秤アーム67の前端部には、フロート25を圃場の泥面に接地させた状態において、センターフロート25Cの前部を下向きに付勢するスプリング71が連繋されている。このスプリング71の張力を接地圧調節ワイヤ72によって調節することにより、センターフロート25Cの前部の接地圧が変えられる。
【0044】縦リンク66の上端部には、フロート25の向い角センサ63が取り付けられ、その検出アーム70が連結ロッド73を介して天秤アーム67の前端部に連結されている。これにより、センターフロート25Cの向い角がフロート向い角センサ63に検出される。
【出願人】 【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
【出願日】 平成12年3月23日(2000.3.23)
【代理人】
【公開番号】 特開2001−258341(P2001−258341A)
【公開日】 平成13年9月25日(2001.9.25)
【出願番号】 特願2000−82229(P2000−82229)