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【発明の名称】 野菜移植機
【発明者】 【氏名】竹山 智洋

【氏名】和田 俊郎

【氏名】大垣 洋三

【要約】 【課題】1つのロータリケースに2つの苗取出爪を取付けて、ロータリケースの回転中2つの苗取出爪で苗載台の苗トレイから苗を取出す野菜移植機において、苗載台に対する苗トレイの取出しや供給を容易に可能とさせる。

【解決手段】同一軌跡(A)上で180度位相を異ならせる2つの苗取出爪(23)を1組として苗載台(21)から1条分の苗取出しを行う移植部(16)を設けると共に、苗載台(21)の苗トレイ(22)に苗取出爪(23)を突入させる直前位置で移植部(16)の駆動停止を可能とさせる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 同一軌跡上で180度位相を異ならせる2つの苗取出爪を1組として苗載台から1条分の苗取出しを行う移植部を設けると共に、苗載台の苗トレイに苗取出爪を突入させる直前位置で移植部の駆動停止を可能とさせるように構成したことを特徴とする野菜移植機。
【請求項2】 苗取出爪の苗トレイへの突入直前位置で植付クラッチの切動作を可能とさせるように構成したことを特徴とする請求項1記載の野菜移植機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は苗トレイから1株分の玉ネギ、葉ネギ、白ネギなどの野菜苗を取出して圃場に植付けるようにした野菜移植機に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来、苗載台の苗トレイから1つの苗取出爪によって取出した苗を1つの苗植付爪に受継いで1条分の苗植付けを行っているが、これら爪の作業速度には限界があって速くできないため、玉ネギなどのような植付株間(8〜10cm)の短い作物の場合、車速を遅くして(例えば0.2m/s前後)植付株間の短い作物に対応させる必要があるなどして、作業能率が極めて悪いという不都合があった。
【0003】このため、同一軌跡上で180度位相を異ならせる2つの苗取出爪を設け、これら2つの苗取出爪を1組として1条分の苗取出しを行って従来の1つの苗取出爪による1回の苗取動作に対し2回の苗取りを行って車速を一定とさせた場合には従来より苗取速度を増速させ、また植付株間を一定とさせた場合には車速を増速させて苗取り作業の能率向上化を図っているが、例えば植付クラッチの切時に苗取出爪が苗載台の苗トレイに突入した状態で停止した場合、苗載台からの苗トレイの取出しや苗載台への苗トレイの挿入供給などの作業が非常に困難となる不都合があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】したがって本発明は、同一軌跡上で180度位相を異ならせる2つの苗取出爪を1組として苗載台から1条分の苗取出しを行う移植部を設けると共に、苗載台の苗トレイに苗取出爪を突入させる直前位置で移植部の駆動停止を可能とさせて、移植部の駆動停止時には常に苗取出爪を苗トレイの突入直前位置に保持して、苗載台からの苗トレイの取出しや苗載台への苗トレイの挿入供給などの作業を容易に可能とさせて、移植作業での能率向上化を図るものである。
【0005】また、苗取出爪の苗トレイへの突入直前位置で植付クラッチの切動作を可能とさせて、植付クラッチの切による苗取作業中断時などで、苗載台に対する苗トレイの取出しや供給作業を容易とさせて作業性を向上させるものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。図1は移植機の全体側面図、図2は同全体平面図、図3は移植部の側面説明図、図4は移植部の平面説明図であり、図中(1)はエンジン(2)を搭載する移動機体、(3)は前後スライドフレーム(4)(5)に機体(1)を左右スライド自在に支持する固定フレーム、(6)はスライドアーム(7)を介して機体(1)をスライド動作させる油圧式スライドシリンダ、(8)はミッションケース(9)からの駆動横軸(10)に左右伝動ケース(11)を介し上下揺動自在に支持する左右の後車輪、(12)は前記固定フレーム(3)の前端側にアクスルフレーム(13)を介し上下揺動自在に支持する左右の前車輪、(14)は固定フレーム(3)後端側のスイング軸(15)を介し前後車輪(12)(8)を上下揺動させる油圧式スイングシリンダ、(16)は機体(1)の後方にシャーシフレーム(17)を介し装設する移植部である苗供給装置、(18)は左右の後車輪(8)間に装設してミッションケース(9)に植付駆動ケース(19)を介して連結させる苗植付装置、(20)は畝面(M)を鎮圧する左右1対の鎮圧ローラであり、前記苗供給装置(16)の左右往復移動する苗載台(21)上の苗トレイ(22)より1株分のポット苗(N)を箸形苗取出爪(23)でもって取出し、この取出されたポット苗(N)を前記苗植付装置(18)のマルチカッタ(24)と連動して上下動するホッパ開孔形苗植付爪(25)に放出供給して、操向ハンドル(26)操作による機体(1)の走行中畝面(M)に一定間隔毎のポット苗(N)の植付け(移植)を行うように構成すると共に、機体(1)の左右スライド調節によって植付条位置の変更などを行うように構成している。
【0007】また、(27)は前記スイングシリンダ(14)を動作させて機体(1)を昇降操作する昇降レバー、(28)は植付クラッチの入切を行う植付クラッチレバー、(29)は走行速度を変速する主変速レバー、(30)は機体(1)を左右方向に位置調節するスライド調節レバー、(31)は左右後車輪(8)の駆動を停止させて機体(1)を旋回操作する左右サイドクラッチレバーである。
【0008】図3乃至図4に示す如く、前記苗取出爪(23)及び苗植付爪(25)は、1つの苗載台(21)の苗トレイ(22)に対し一定の間隔を有して左右に並設させ、同位相駆動して1つの苗トレイ(22)から2条分の苗取りと同時2条の苗植付けを行うと共に、各苗取出爪(23)及び苗植付爪(25)における各1条分の同一爪運動軌跡(A)(B)上で180度位相を異ならせて、1つの運動軌跡(A)(B)中で2回の苗取り及び苗植付けを行うように設けて、苗取速度及び苗植付速度を略2倍に増速させるように構成している。
【0009】図5乃至図20に示す如く、前記苗取出爪(23)は、前記シャーシフレーム(17)の固定ブラケット(32)に位相調節板(33)を固定させ、一方向に等速回転させるロータリケース(34)を取出爪駆動軸(35)を介して調節板(33)に支持させ、駆動軸(35)を中心としたロータリケース(34)の180度対称位置に2つの爪ケース(36)の基端爪ケース軸(37)を取付け、これら爪ケース(36)の先端に苗取出爪(23)をそれぞれ取付けている。
【0010】また、前記ロータリケース(34)内の取出爪駆動軸(35)にサンギヤ(38)を遊嵌させ、調節板(33)にサンギヤ(38)を位相調節自在に固定させると共に、サンギヤ(38)と同一歯数のアイドルギヤ(39)及びプラネタリギヤ(40)を中間軸(41)及びケース軸(37)を介してロータリケース(34)内に支持させるもので、各ギヤ(38)(39)(40)を不等速ギヤに設け、中央のサンギヤ(38)に2つのアイドルギヤ(39)を介し2つのプラネタリギヤ(40)を一列且つ対称に常噛させ、ロータリケース(34)の等速1回転中に同一爪運動軌跡(A)で180度位相を異ならせて、交互に苗トレイ(22)より2株分の苗(N)の取出しを行うように構成している。
【0011】さらに、前記苗取出爪(23)を左右に開閉する爪開閉カム(42)を爪ケース(36)に設けるもので、爪ケース軸(37)を貫挿させロータリケース(34)に位置調節自在に固定させる駆動カム軸(43)に開閉カム(42)を連結させると共に、L形の爪ケース(36)先端側で開閉ロッド(44)(45)を中心として苗取出爪(23)の左右爪体(23a)(23b)を開閉する左右開閉アーム(46)(47)に従動カム(48)及び揺動板(49)を介し開閉カム(42)を連結させている。前記従動カム(48)は爪ケース(36)内で従動カム軸(50)に基端を固定させ、先端一側の開閉カム部(48a)を開閉カム(42)の外周カム面(42a)に摺接させ、爪ケース(36)外側に突出させるカム軸(50)の軸端にL形の揺動板(49)基端を固定させ、左右方向にL形状に折曲げる揺動板(49)の先端折曲部(49a)に突出高さ調節自在に調節ネジ軸(51)を取付け、開閉アーム(47)の他端側に折曲形成する開閉部(47a)に前記ネジ軸(51)の下端先端部(51a)を当接させるように構成している。
【0012】また、前記開閉アーム(46)(47)は開閉ロッド(44)(45)に固定させ、一方のアーム(46)に形成する半円形係合凸部(46a)と他方のアーム(47)に形成する半円形係合凹部(47a)とを係合連結させ、一方のアーム(46)と爪ケース(36)間に爪開方向用の捩りコイルバネ(52)を介設し、他方のアーム(47)の切欠溝(53)に固設するナット部材(54)に突出高さ調節自在にボルト部材(55)を取付け、爪ケース(36)の外側面に固設するストッパ部材(56)の折曲ストッパ部(56a)に前記バネ(52)力でボルト部材(55)の頭部を当接させて左右爪体(23a)(23b)の開保持を図る一方、開閉カム(42)の回転で揺動板(49)を揺動させネジ軸(51)の先端部(51a)でアーム(47)をバネ(52)力に抗し一定量下方向に揺動させるとき左右爪体(23a)(23b)を閉とさせて苗の挾持を行うように構成している。
【0013】さらに、左右爪体(23a)(23b)の先端外側に先端輪状部(57)をそれぞれ遊嵌して上下動させる線状の左右苗押出部材(58)を設け、爪ケース(36)外側のL形状苗押出操作部材(59)に取付けるもので、苗押出操作部材(59)は左右苗押出部材(58)の各上端を軸(60)を介し一端側に連結させる左右苗押出操作板(61)(62)を備え、左右の操作板(61)(62)の他端間を横軸(63)で相互に連結し、爪ケース(36)側の操作板(62)の略中間部を回動操作軸(64)を介し爪ケース(36)に回動自在に支持させると共に、操作軸(64)外周で操作板(62)と前記ストッパ部材(56)のバネ圧調節取付部(56b)と間に、苗押出部材(58)に対し下動させる方向のバネ力を付勢する捩りコイルバネ(65)を介設させている。そして前記操作軸(64)には前記従動カム(48)の先端他側に形成する苗押出カム部(48b)に摺接させる押出従動カム(66)を固設し、前記開閉カム(42)の回動によって苗取出爪(23)が開放状態となるときには、従動カム(48)(66)及び操作板(61)(62)を介し苗押出部材(58)を下動させて苗取出爪(23)より苗(N)を押出すように構成している。
【0014】また、前記爪ケース軸(37)はプラネタリギヤ(40)に対し一体で駆動カム軸(43)に対しては遊転自在に設け、駆動カム軸(43)に筒軸(67)及びボス部材(68)を介し爪ケース(36)を回転自在に支持させると共に、ボス部材(68)の外周でケース軸(37)の軸端に固設するバネ取付座(69)と爪ケース(36)に固設する前記カム軸(50)のボス(70)と間に、回動規制バネである捩りコイルバネ(71)を張設して、常時はコイルバネ(71)のバネ力で爪ケース(36)の側面に一体連結する位置固定部材(72)の調節ボルト(73)をバネ取付座(69)のストッパ(74)に当接させて、爪ケース(36)を爪ケース軸(37)に一体的に連結するように構成している。
【0015】そして、前記爪ケース(36)の外周で苗取出爪(23)とは反対方向側にローラ軸(75)を介しガイドローラ(76)を設けると共に、ローラガイド面(77a)に前記ローラ(76)を転接させて案内する爪ガイド(77)を苗取出爪(23)と爪ケース(36)間でロータリケース(34)の駆動軸(35)より前方位置に配設するもので、シャーシフレーム(17)の前端側を固設する横フレーム(78)にブラケット(79)を介し爪ガイド(77)を固定させて、図12に示す如く、ロータリケース(34)の1回転中ローラ(76)と爪ガイド(77)とが非接触のとき爪ケース軸(37)と爪ケース(36)とを一体連結状態とさせて爪ケース(36)の苗取出位置近傍ではプラネタリギヤ(40)の回転による同図2点鎖線に示す如き軌跡(A1)に沿った苗取出爪(23)の先端を上向きとした苗取出し動作を行うと共に、ローラ(76)が爪ガイド(77)に接触しガイド面(77a)に沿って下動するとき同図点線に示す如き軌跡(A2)に沿った苗取出爪(23)の先端を下向きとした苗植付爪(25)に対する苗受継ぎ動作を行うように構成している。このように2つの軌跡(A1)(A2)の合成によって形成される運動軌跡(A)に沿って苗取出爪(23)が上下に移動するとき、ロータリケース(34)と爪ケース(36)の相対位置の変化によって爪体(23a)(23b)を開閉させ、苗トレイ(22)内への苗取出爪(23)の突入時に爪体(23a)(23b)を閉とさせて苗(N)を挾持する一方、苗取出爪(23)を苗植付爪(25)との受継ぎ位置まで下動させるとき爪体(23a)(23b)を開とさせて苗(N)を下方に落下させるように構成している。
【0016】また、前記取出爪駆動軸(35)は、ミッションケース(9)に連動連結する植付クラッチケース(80)からの出力軸(81)に駆動入力部である伝動チェン(82)に連結させて、植付クラッチ(83)のオン時に左右2組(2条分)の苗取出爪(23)を同位相で駆動して、1つの苗トレイ(22)より2条分のポット苗(N)の同時取出しを行うと共に、苗植付爪(25)に同時受継ぎを行うように構成している。
【0017】さらに前記苗載台(21)は、シャーシフレーム(17)に固設する左右サイドフレーム(84)間のガイドレール(85)と横送り駆動軸(86)に左右往復動自在に支持させると共に、苗載台(21)に縦送り駆動軸(87)を介し支持する駆動スプロケット(88)と、遊転軸(89)を介し支持する遊転スプロケット(90)間に張架する縦送りチェン(91)の所定間隔毎の縦送りピンを苗トレイ(22)のポット底部間に掛合させて、苗載台(21)が左右移動終端に到達したとき縦送り軸(92)の縦送りカム(93)を介して苗トレイ(22)を1ピッチ分縦送りするように構成している。
【0018】また、前記苗植付爪(25)は植付駆動ケース(19)の植付駆動軸(94)に一体的に取付けるロータリケース(95)の両端側に設けて、苗取出爪(23)同様同一爪運動軌跡(B)上で180度位置異ならせて苗取り動作を行うように設けたものである。
【0019】また、図5、図7に示す如く、前記植付クラッチ(83)は2つの苗取出爪(23)が苗取軌跡(A)の上側位置で、苗トレイ(22)に接近する側の爪(23)が苗トレイ(22)内に突入する直前位置のとき切動作可能に設けたもので、植付クラッチ(83)の切時に苗載台(21)から苗トレイ(22)の取外しや苗載台(21)に苗トレイ(22)の挿入供給作業などを容易に行うことを可能とさせるように構成している。
【0020】また、図8に示す如く、一方の苗取出爪(23)が苗トレイ(22)に突入して苗(N)を上方に取出す苗取り動作を行うとき、180度位相の異なる他方の苗取出爪(23)は一方の苗取出爪(23)と交差しこの上方を通過する状態となるため、左右爪体(23a)(23b)の上端側間には他方の苗取出爪(23)が通過するのに必要な空間(96)を形成させて、小さな苗取軌跡(A)上で180度位相の異なる2つの苗取出爪(23)が支障なく苗取動作を行うように構成している。
【0021】本実施例は上記の如く構成するものにして、苗取出爪(23)の運動軌跡(A)はプラネタリギヤ(40)の回転で爪ケース(36)を首振りさせて図12の2点鎖線に示す如き爪(23)先端を上向きとさせる横方向の軌跡(A1)と、プラネタリギヤ(40)による爪ケース(36)の首振り中に爪ガイド(77)によって爪ケース(36)の動きを一部規制して得る図12の点線に示す如き、爪(23)先端を下向きとする縦方向の軌跡(A2)との合成によって形成したもので、ロータリケース(34)の回転中心となる駆動軸(35)のラインより上方側に苗トレイ(22)の苗取出部を設け、駆動軸(35)より上方側で軌跡(A1)に沿う苗取り動作を行わせてロータリケース(34)の回転中苗トレイ(22)の苗とロータリケース(34)とが干渉するなどの不都合を防止すると共に、苗植付爪(25)に対しては前記ガイド(77)によって苗植付爪(23)の先端を略垂直下向きに姿勢を変更させて確実な苗の受継ぎを行うものである。
【0022】また、苗取出爪(23)の苗取動作中にあっては、爪(23)の開閉と苗押出部材(58)の上下動が1つの開閉カム(42)によって行われるもので、図17に示す如く開閉カム(42)のカム面(42a)の凹部に従動カム(48)の開閉カム部(48a)を突入させるとき、苗取出爪(23)を開、苗押出部材(58)を最下動位置とさせ、この状態より図18に示す如く従動カム(48)の開閉カム部(48a)がカム面(42a)の凸部に移行するとき苗取出爪(23)を開から閉、苗押出部材(58)を下から上へと動作させて苗トレイ(22)内の苗(N)を苗取出爪(23)に挾持して苗取りを行う一方、図19、図20に示す如く苗取出爪(23)の最下動位置で従動カム(48)の開閉カム部(48a)がカム面(42a)の凸部より凹部に移行するとき、苗取出爪(23)を閉より開、苗押出部材(58)を上から下へと動作させて苗取出爪(23)に挾持した苗(N)の放出を行うものである。このように1つの開閉カム(42)で爪(23)の開閉と苗押出部材(58)の上下動をタイミング良好に行うことができると共に、カム2枚分のスペースも必要なく構成簡潔にして爪ケース(36)内にコンパクトに組込可能にできる。
【0023】上記からも明らかなように、1つの苗トレイ(22)より左右2つの苗取出爪(23)によって同時2条分の苗取出しを行うようにした野菜移植機において、苗載台(21)の左右中央ラインに対し左右の苗取出爪(23)のロータリケース(34)及び爪ケース(36)などで構成する駆動機構(97)を左右略対称に配置させたことによって、同一構造の駆動機構(97)を左右にコンパクト且つバランス良好に配備して、同時2条の植付けを容易に可能とさせることができる。
【0024】また、駆動機構(97)の入力部である伝動チェン(82)を機体外側に配置させ、ロータリケース(34)・爪ケース(36)・苗取出爪(23)の順に機体内側に向って駆動機構(97)を配置させたことによって、スペースの広い苗取出爪(23)の機体外方側に駆動機構(97)をコンパクトに組込んで同時2条の植付けを容易に可能とさせることができる。
【0025】さらに、ロータリケース(34)に対する爪ケース(36)の回動を規制する規制バネ(71)をロータリケース(34)と爪ケース(36)間に介設すると共に、規制バネ(71)に抗し爪ケース(36)を強制回動させる爪ガイド(77)を爪ケース(36)と苗取出爪(23)間に配置させたことによって、規制バネ(71)や爪ガイド(77)を駆動機構(97)にコンパクトに組込んで苗取出爪(23)を常に適正姿勢に保った良好な苗取出作業を行って、苗取精度を向上させることができる。
【0026】また、ロータリケース(34)の両端に2つの苗取出爪(23)を取付けて、ロータリケース(34)の1回転中に苗載台(21)より2株分の苗(N)を取出して苗(N)の植付けを行う移植部である苗供給装置(16)を設け、ロータリケース(34)を挾んで一方にこの駆動入力部である伝動チェン(82)、他方に爪ケース(36)を介して苗取出爪(23)を配設すると共に、爪ケース(36)と苗取出爪(23)との間隙に苗取出爪(23)の苗取姿勢を規制する爪ガイド(77)を配設したことによって、爪ガイド(77)によって苗取出爪(23)の姿勢が規制されている状態で、側面視爪ガイド(77)に爪ケース(23)及びロータリケース(34)がラップしている状態のときにも、これらの干渉することのないコンパクト且つ容易な組込みを可能とさせることができる。
【0027】さらに、ロータリケース(34)の出力軸である爪ケース軸(37)と爪ケース(36)間に介設したことによって、苗取出爪(23)を出力軸(37)と一体或いは爪ガイド(77)に沿わせる状態とさせて、苗トレイ(22)から適正に苗(N)を取出して苗植付爪(25)に適正に受継ぐまでの苗取出爪(23)の良好な運動軌跡(A)を容易に形成して、苗(N)の取出精度を向上させることができる。
【0028】また、ロータリケース(34)の両端に2つの苗取出爪(23)を不等速ギヤ(38)(39)(40)を介して取付けて、ロータリケース(34)の1回転中に苗載台(21)より2株分の苗(N)を取出して苗(N)の植付けを行う苗供給装置(16)を設け、ロータリケース(34)に回動自在に苗取出爪(23)の爪ケース(36)を支持させると共に、苗取出爪(23)の苗取姿勢を変更させる爪ガイド(77)を設けたことによって、苗取出爪(23)が苗載台(21)の苗トレイ(32)より上向き姿勢で苗(N)を取出してから下向き姿勢で苗植付爪(25)に受継ぐまでの良好な運動を容易に可能とさせて、苗取出精度を向上させることができる。
【0029】さらに、ロータリケース(34)と爪ケース(36)間に回動規制バネ(71)を介設して、規制バネ力で苗取出爪(23)の回動を規制し定位置に苗取出爪(23)を保持させることによって、規制バネ力による苗取出爪(23)の回動規制時には不等速ギヤ(38)(39)(40)を介する苗取出爪(23)の上向き方向の首振り動作によって苗トレイ(22)から苗(N)をスムーズに引抜いて取出して、苗取出爪(23)の苗取出精度を向上させることができる。
【0030】またさらに、爪ケース(36)に設けたガイドローラ(76)を爪ガイド(77)に当接させ、規制バネ(71)に抗し苗取出爪(23)を回動させて苗取り姿勢を変更させることによって、苗トレイ(22)からの苗(N)を挾持する苗取出爪(23)を爪ガイド(77)によって強制的に下向き方向に回動して苗植付爪(25)に適正に受継ぎさせて、苗植付爪(25)への受継ぎ性を向上させることができる。
【0031】また、同一軌跡(A)上で180度位相を異ならせる2つの苗取出爪(23)を1組として苗載台(21)から1条分の苗取出しを行う苗供給装置(16)を設け、苗載台(21)の苗トレイ(22)に苗取出爪(23)を突入させる直前位置で苗供給装置(16)など移植部の駆動停止を可能とさせることによって、苗供給装置(16)の駆動停止時には常に苗取出爪(23)を苗トレイ(22)の突入直前位置に保持して、苗載台(21)からの苗トレイ(22)の取出しや苗載台(21)への苗トレイ(22)の挿入供給などの作業を容易に可能とさせて、移植作業での能率向上化を図ることができる。
【0032】さらに、苗取出爪(23)の苗トレイ(22)への突入直前位置で植付クラッチ(83)の切動作を可能とさせることによって、植付クラッチ(83)の切による苗取作業中断時などで、苗載台(21)に対する苗トレイ(22)の取出しや供給作業を容易とさせて、作業性を向上させることができる。
【0033】また、ロータリケース(34)の両端に2つの苗取出爪(23)を取付けて、ロータリケース(34)の1回転中に苗載台(21)より2株分の苗(N)を取出して苗(N)の植付けを行う苗供給装置(16)を設けると共に、苗取出爪(23)による苗載台(21)からの苗取出しをロータリケース(34)の回転中心である駆動軸(35)より上側で行うことによって、ロータリケース(34)と苗載台(21)上の苗(N)との接触を防止すると共に、苗(N)の本葉に邪魔されることなく苗(N)の下側より苗取出爪(23)を容易に突入させて上方にスムーズに苗(N)を引抜く良好な爪軌跡(A)を形成させて苗(N)の取出精度を向上させることができる。
【0034】さらに、苗載台(21)の苗取出位置より下側にロータリケース(34)の駆動軸(35)を配置させることによって、ロータリケース(34)を苗載台(21)の苗(N)に接触させるなどの不都合のない苗取出爪(23)による良好な苗取出しを可能とさせることができる。
【0035】また、左側面視ロータリケース(34)の回転方向を反時計方向に設けると共に、苗載台(21)の苗(N)に対し苗取出爪(23)先端を苗(N)の下側より突入させるように設けたことによって、苗取出時に苗取出爪(23)と苗(N)との接触を最小に抑えて、苗取出し時における苗取出爪(23)による苗の損傷などを低減させることができる。
【0036】さらに、苗取出爪(23)の苗突入後は苗載台(21)上方に略垂直に苗(N)を引抜くように苗取出爪軌跡(A)を設けたことによって、苗取出爪(23)によって苗載台(21)の苗トレイ(22)から確実に苗(N)を引抜いて、欠株のない精度良好な移植作業を可能とさせることができる。
【0037】また、2つの苗取出爪(23)を同一苗取出軌跡(A)上で180度位相を異ならせて設けると共に、苗取出爪(23)には苗載台(21)より他方の苗取出爪(23)で取出した苗(N)がこの上方を通過するための空間(96)を形成させたことによって、植付株間の短く、苗取出爪(23)の苗取軌跡(A)の小さな苗取条件においても2つの苗取出爪(23)の干渉を有効に回避させて、同一軌跡(A)上の2つの苗取出爪(23)による適正な苗取りを可能とさせることができる。
【0038】さらに、苗取出爪(23)は左右爪体(23a)(23b)をV字状に組合せて、左右爪体(23a)(23b)の上部間の余剰隙間を空間(96)に形成したことによって、苗取出爪(23)に形成される余剰隙間を有効に活用して、2つの苗取出爪(23)相互の干渉を回避させて、この構造のコンパクト化と苗取出爪(23)の苗取出性能の向上を図ることができる。
【0039】
【発明の効果】以上実施例から明らかなように本発明は、同一軌跡(A)上で180度位相を異ならせる2つの苗取出爪(23)を1組として苗載台(21)から1条分の苗取出しを行う移植部(16)を設けると共に、苗載台(21)の苗トレイ(22)に苗取出爪(23)を突入させる直前位置で移植部(16)の駆動停止を可能とさせるものであるから、移植部(16)の駆動停止時には常に苗取出爪(23)を苗トレイ(22)の突入直前位置に保持して、苗載台(21)からの苗トレイ(22)の取出しや苗載台(21)への苗トレイ(22)の挿入供給などの作業を容易に可能とさせて、移植作業での能率向上化を図ることができるものである。
【0040】また、苗取出爪(23)の苗トレイ(22)への突入直前位置で植付クラッチ(83)の切動作を可能とさせるものであるから、植付クラッチ(83)の切による苗取作業中断時などで、苗載台(21)に対する苗トレイ(22)の取出しや供給作業を容易とさせて、作業性を向上させることができるものである。
【出願人】 【識別番号】000006851
【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社
【識別番号】000125853
【氏名又は名称】株式会社 神崎高級工機製作所
【出願日】 平成12年3月16日(2000.3.16)
【代理人】 【識別番号】100062270
【弁理士】
【氏名又は名称】藤原 忠治
【公開番号】 特開2001−258316(P2001−258316A)
【公開日】 平成13年9月25日(2001.9.25)
【出願番号】 特願2000−73745(P2000−73745)