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【発明の名称】 対地作業機
【発明者】 【氏名】安田 真

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行機体に備えられた作業装置(2)を昇降駆動する駆動機構(13)と、前記作業装置(2)に動力を伝達する作業クラッチ(9)とを備え、支持軸を支点として揺動自在な中継揺動アーム(24)を備えた連係機構(19)を介して、アクチュエータ(18)と前記作業クラッチ(9)とを機械的に連係して、前記アクチュエータ(18)により前記作業クラッチ(9)を入り操作及び切り操作可能に構成し、前記アクチュエータ(18)による前記作業クラッチ(9)の切り操作を伴って前記駆動機構(13)により前記作業装置(2)を所定高さまで上昇駆動する上昇作動、及び前記駆動機構(13)により前記作業装置(2)を接地するまで下降駆動する下降作動を行う強制昇降操作具(SW)を備えると共に、前記アクチュエータ(18)と前記中継揺動アーム(24)との連係を解除することにより、前記中継揺動アーム(24)を介して前記作業クラッチ(9)を人為的に操作可能な操作具(17)を備えてある対地作業機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、田植機等の対地作業機に関し、詳しくは、走行機体に搭載したエンジンと対地作業装置との動力伝達系に介装した作業クラッチを、アクチュエータにより入り切り操作するよう構成するとともに、前記対地作業装置を昇降操作させるための昇降用揺動レバーを備えてある対地作業機に関する。
【0002】
【従来の技術】上記したような対地作業機は、圃場での作業走行中に畦際で旋回して方向転換するような場合、対地作業装置の駆動をいったん停止させた後、畦等への衝突を回避するために大きく上昇させて旋回走行して、機体が次回作業走行態勢に設定されると、作業装置を下降させて、再度、駆動を開始させるような作業形態を採ることが多く、このとき、機体の走行速度を減速操作する必要もあり、作業が煩わしいものとなるので、例えば、他の操作に連動して作業クラッチの入り切りをアクチュエータにより自動で行わせるようにして、操縦操作性を向上させるようにしたものであるが、従来では、前記作業クラッチはアクチュエータによる操作だけで行うようにしたものが考えられた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記アクチュエータが正常な作動を続行している間は、何ら問題は生じないけれども、作業中に何らかの要因でアクチュエータが故障してしまい、作業クラッチが切り状態であるような場合には、その後の作業が行えず、作業を中断して他の場所で故障箇所を修理した後、再度、その場所から作業を再開しなければならず、作業能率が低下する弊害があった。本発明は上記不具合点を解消することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴構成は、冒頭に記載した対地作業機において、前記アクチュエータと前記作業クラッチの入切操作具との間の連係機構における前記アクチュエータ側連結点を、前記揺動レバーの作業用下降位置への揺動操作に伴って前記作業クラッチが入り操作される連係状態で前記揺動レバーに繋ぎ代え可能に構成してある点にある。
【0005】
【作用】圃場での作業走行中に、作業クラッチがいずれかの操作位置のままで何らかの要因でアクチュエータが故障した場合には、連係機構のアクチュエータ側連結点を揺動レバーに繋ぎ代えることで、揺動レバーの操作に伴って作業クラッチを人為的に入り切り操作でき、対地作業装置を作業用下降位置に設定するための揺動レバーの操作に基づいて、作業クラッチの入切操作具が機械的に入り操作位置に操作されることとなり、対地作業装置を作業可能な状態に設定できる。
【0006】
【発明の効果】従って、圃場での作業中にアクチュエータの故障により作業を中断しても、上記したように連係機構を繋ぎ換えることで、対地作業装置の昇降作動に連動して作業クラッチを人為的に入り操作することが可能で、当該圃場での残りの作業面での作業を続行することが可能となり、当該圃場での作業終了後にアクチュエータの修理作業を行うことができて、作業能率が向上できるものとなる。
【0007】
【実施例】以下、実施例を図面に基いて説明する。図1に対地作業機としての乗用型田植機を示している。この田植機は、乗用型走行機体の後部に平行四連リンク機構1を介して苗植付装置2〔対地作業装置の1例〕を昇降自在に連結して構成してある。走行機体は、機体前部にエンジン3を搭載し、このエンジン3の動力がベルト無段変速式の副変速装置4を介してミッションケース5に入力され、ミッションケース5内のギア式主変速装置を介して前後車輪6,7に伝えられて機体を走行駆動するよう伝動系を構成するとともに、ミッションケース5の変速後の動力が伝動軸8及び植付クラッチ9〔作業クラッチの一例〕を介して断続操作自在に苗植付装置2に供給されるよう構成し、機体を走行させながら苗植付け作業を行えるよう構成してある。苗植付装置2は、左右一定ストロークで往復横移動する苗のせ台10、苗のせ台10の下端部から苗を一株づつ取り出して圃場に植付ける植付機構11、後支点周りで上下揺動自在に支持される複数の接地フロート12等を備えて構成してあり、油圧シリンダ13により駆動昇降自在に構成してある。そして、苗植付装置2が接地下降した状態で植付け作業を行う場合には、苗植付装置2の対泥面高さを所定レベルに維持する自動昇降制御手段を備えてある。つまり、図2に示すように、前記油圧シリンダ13に対する油圧制御弁Vを電磁駆動式に構成し、この電磁制御弁Vをマイクロコンピュータを備えた制御装置14により電気的に駆動制御するよう構成し、中央の接地フロート12の接地圧変動に伴う上下揺動量を第1ポテンショメータPM1により検出して、この検出値が機体操縦部に設けた感度調節器15による設定値と合致するよう制御装置14が電磁制御弁Vを自動制御するよう構成してある。又、路上走行や圃場での枕地旋回等の際に苗植付装置2を、最大上昇位置と接地下降位置とに亘って、人為昇降操作可能に構成してある。つまり、機体操縦部の運転座席16の横側に揺動操作レバー17を配備し、この揺動揺動レバー17の操作量を第2ポテンショメータPM2により検出し、前記制御装置14がこの第2ポテンショメータPM2の検出値を所定レベル毎にゾーン判別して、上昇位置、中立位置、下降位置、植付作業位置の各操作状態に切り換え制御するよう構成し、上昇位置に操作されると、油圧シリンダ13を駆動して苗植付装置2を最大上昇位置まで上昇させ、中立位置に操作されると苗植付装置2をその位置で保持し、揺動操作レバー17が下降位置及び植付作業位置のいずれかの操作位置にあるとき、上記したような自動昇降制御作動を実行するよう制御プログラムが構成されている。又、前記揺動操作レバー17を植付作業位置に設定している状態で、苗植付装置2を最大上昇位置と接地下降位置とに亘り強制的に昇降させるための昇降操作スイッチSWを備え、枕地旋回の際に指操作等の煩わしいさの少ない昇降操作を行えるよう構成してある。前記植付クラッチ9は電動モータ18〔アクチュエータの一例〕により入り切り操作するよう連係機構19を介して連動連係するよう構成し、この電動モータ18も制御装置14により駆動制御するよう構成してある。図3に示すように、電動モータ18は揺動操作レバー17の下方側箇所に配備してあり、電動モータ18により回転する小径ギア20に咬合う大径ギア21を形成した揺動部材22に連設した作動アーム23と、中継揺動アーム24とを連結ロッド25及びストローク吸収用バネ26を介して連動連結し、中継揺動アーム24と植付クラッチ9の入切操作具9aとをリンク27を介して連動連係させてある。植付クラッチ9は咬合式に構成され、図示しないバネによりクラッチ入り側にバネ付勢してあり、電動モータ18の駆動により操作具9aを引き操作してクラッチ切り側に操作するよう構成してある。前記制御装置14は、前記揺動操作レバー17が植付作業位置に操作されると、植付クラッチ9を入り操作させるよう制御し、前記昇降操作スイッチSWにより苗植付装置2が昇降する場合には、上昇用操作に伴ってほぼ同時に植付クラッチ9を切り操作し、下降用操作においては、スイッチ操作され苗植付装置2が接地下降してから所定時間経過した後、植付クラッチ9が入り操作されるよう制御タイミングを設定してある。そして、圃場での植付け作業中に電動モータ18が故障して植付クラッチ9の入り切り操作が不能になった場合には、図3に仮想線で示すように、前記作動アーム23に対する連結ロッド25の連結を解除し、揺動操作レバー17の揺動ボス部に一体揺動自在に形成した作動アーム28に繋ぎ代え連結する。そして、揺動操作レバー17を上昇位置あるいは中立位置に操作すると、連結ロッド25が引き操作され植付クラッチ9が切り操作されるとともに、植付作業位置に揺動操作すると、連結ロッド25の引き操作が解除され植付クラッチ9がバネ付勢力で入り状態に設定され、人為的に入り切り操作できることとなる。尚、クラッチ切り操作時に、揺動操作レバー17はストローク吸収用バネ26により引っ張り力を受けるが、揺動操作レバー17がガイド板30により係止保持できるようにしてある。
【0008】〔別実施例〕前記連係機構は、図4に示すように、円弧状の連結ロッド31とストローク吸収用バネ26を介して連動連係する構成としてもよい。このように構成すると、連係機構19の揺動操作レバー17側への繋ぎ換え時に、揺動操作レバー17のクラッチ切り操作の際デッドポイント乗り越え作用により位置保持できることとなり、レバーの位置保持型のガイド板を設ける必要が無い。
【0009】又、本発明は田植機に限らず、乗用型耕耘機等の他の対地作業機にも適用できる。
【0010】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を容易にするために符号を記すが、該記入により本発明は添付図面の構成に限定されるものではない。
【出願人】 【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
【出願日】 平成4年5月7日(1992.5.7)
【代理人】 【識別番号】100107308
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修一郎
【公開番号】 特開2001−224210(P2001−224210A)
【公開日】 平成13年8月21日(2001.8.21)
【出願番号】 特願2000−392437(P2000−392437)