トップ :: A 生活必需品 :: A01 農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業




【発明の名称】 苗移植機
【発明者】 【氏名】玉井 利男

【氏名】竹川 和弘

【要約】 【課題】一般に田植機においては、機体の前側位置の左右に予備苗を載置する予備苗用苗載枠が設置されてあり、苗植付部の苗載タンク内に苗がなくなると、この苗載枠上の予備苗を順次補給するようにしている。苗載枠を支持する従来の支持構造では、支持フレ−ム自体に強度上の問題点があり、また、機体旋回時などにはこの支持フレ−ムが畦畔などに激突することがよくあり、不慮の破損を招く問題があった。本発明は、かかる課題を解決すべく、苗載枠支持強度の向上を図ることを目的とする。

【解決手段】本発明は、機体の前側位置に設ける予備苗用苗載枠14の支持装置15において、上下方向に立設する前後の支持フレ−ム15a,15bを上部で接続して側面視でア−チ状に形成すると共に、前側の支持フレ−ム15aの少なくともその一部を後側の支持フレ−ム15bより左右横方向の内側に変位するよう屈曲形成してあることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 機体の前側位置に設ける予備苗用苗載枠の支持装置において、上下方向に立設する前後の支持フレ−ムを上部で接続して側面視でア−チ状に形成すると共に、前側の支持フレ−ムの少なくともその一部を後側の支持フレ−ムより左右横方向の内側に変位するよう屈曲形成してあることを特徴とする苗移植機。
【請求項2】 機体の前側位置に設ける予備苗用苗載枠の支持装置において、上下方向に立設する前後の支持フレ−ムを上部で接続して側面視でア−チ状に形成すると共に、前記苗載枠はこの苗載枠を上下方向の軸芯回りに回動させる回動支点を前後の支持フレ−ムのうちのいづれか一方側の上端若しくはその上端近くに設定してあることを特徴とする苗移植機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、予備苗の苗載枠を具備する田植機や野菜移植機などの苗移植機に関し、農業機械の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来、田植機において、機体の前側位置の左右に予備苗を載置する予備苗用苗載枠が設置されたものがあり、苗植付部の苗載タンク内に苗がなくなると、この苗載枠上の予備苗を順次補給するようにしている。そして、その予備苗用苗載枠を、上下方向に立設する前後の支持フレ−ムにより支持したものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】苗載枠を支持する従来の支持構造では、前後の支持フレ−ムにより予備苗用苗載枠を支持するものであるので、支持フレ−ムの軽量化を図ると、支持フレ−ム自体が強度不足になるおそれがあった。
【0004】また、機体旋回時などにはこの支持フレ−ムが畦畔などに激突するおそれがあり、不慮の破損を招き、前記支持フレ−ムの強度が低下するおそれがある。また、苗供給容易化のため予備苗用苗載枠を略水平方向に回動させて移動させられる構成としたとき、その移動機構にかかる荷重が極端に変化すると、前記移動機構が強度不足となるおそれがある。
【0005】本発明は、かかる課題を解決すべく、苗載枠支持強度の向上を図ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記課題を解決すべく次のような技術的手段を講じた。すなわち、本発明における課題解決のための第1の具体的手段は、機体の前側位置に設ける予備苗用苗載枠14の支持装置15において、上下方向に立設する前後の支持フレ−ム15a,15bを上部で接続して側面視でア−チ状に形成すると共に、前側の支持フレ−ム15aの少なくともその一部を後側の支持フレ−ム15bより左右横方向の内側に変位するよう屈曲形成してあることを特徴とする。これによって、上下方向の前後のフレ−ムが平行でないため、フレ−ム自体の剛性がより強化され、苗載枠を安定よく支持することができる。また、前側の支持フレ−ムは後側の支持フレ−ムより機体側内方に屈曲変位してあるので、機体の旋回半径を小さくできて、旋回時に畦などに激突して破損を招くなどの危険性も少なくなる。
【0007】本発明における課題解決のための第2の具体的手段は、機体の前側位置に設ける予備苗用苗載枠の支持装置において、上下方向に立設する前後の支持フレ−ムを上部で接続して側面視でア−チ状に形成すると共に、前記苗載枠はこの苗載枠を上下方向の軸芯回りに回動させる回動支点を前後の支持フレ−ムのうちのいづれか一方側の上端若しくはその上端近くに設定してあることを特徴とする。これによって、苗載枠の回動支点部が一方側の支持フレ−ムに主として支持されるので、前記回動支点部が安定して支持されることとなり、該回動支点部の剛性、強度が向上する。
【0008】
【発明の効果】以上要するに、請求項1に係る苗載枠の支持構造によれば、上下方向に立設する前後の支持フレ−ムを上部で接続して側面視でア−チ状に形成し、前側の支持フレ−ムの少なくともその一部を後側の支持フレ−ムより左右横方向の内側に変位するよう屈曲形成してあるので、フレ−ム自体の剛性がより強化され、苗載枠を安定よく支持することができる。しかも、前側の支持フレ−ムは後側の支持フレ−ムより機体側内方に屈曲変位してあることから、機体の旋回半径を小さくすることでき、この前側支持フレ−ムが旋回時に畦などに激突して破損を招くなどの危険性も少なくなる。
【0009】また、請求項2に係る苗載枠の支持構造によれば、苗載枠の回動支点部の強度アップを図ることができ、苗載枠を安定性よく保持することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】この発明の実施例を図面に基づき説明する。図1及び図2は、6条植田植機を示すものであり、車体1の前後には走行車輪としての左右一対の前輪2,2及び後輪3,3が架設されている。車体上前部に操作ボックス4及びステアリングハンドル5等を有する操縦装置6が設置され、車体後方部には昇降可能な苗植付部7が装備されている。操縦装置6の後側に運転席8が設置され、運転席の下側に田植機の各部に動力を伝達するエンジン9が搭載されている。
【0011】苗植付部7は、左右に往復動する苗載タンク10、1株分の苗を切取って土中に植込む植込杆11を有する2条植用植付装置12,12,12、苗植付面を整地するフロ−ト13等からなる。車体1の前側部で操縦装置6の左右両側方には予備苗を載置する苗載枠14,14を配設している。この苗載枠14は車体1側から上方に突設する支持装置15によって支持している。
【0012】前記支持装置15は、上下方向に立設する前後の支持フレ−ム15a,15bとこれらの上端部が側面視でア−チ状に連続するア−チ状支持フレ−ム15cとからなり、そして、後側支持フレ−ム15bは補助支持フレ−ム16及び取付部材17を介してフロントアクスルケ−ス18に装着支持してあり、前側支持フレ−ム15aは、少なくともその一部が後側の支持フレ−ム15bより左右横方向の内側に変位するよう屈曲形成してあると共に、その下端部をバンパ−19のバンパ−フレ−ム20に装着支持している。
【0013】また、前記苗載枠14は、上下方向の支軸21回りに回動固定自在に装着してあって、田植作業時には苗載枠14を支軸21を回動支点として外側に回動させ、路上走行時には機体側に回動させて収納状態に姿勢変更する構成である。そして、前記支軸21は後側支持フレ−ム15bの上端近くに設定し、且つ、該フレ−ム15bの上端部に固着したコの字型ヒッチ部21aに架設することにより軸受部を強固に保持する構成としている。
【0014】バックミラ−22は前側支持フレ−ム15a側に装着支持するように設けている。そのため、苗載枠14の回動に関係なく、バックミラ−方向を一定にすることができる。しかも、苗載枠14の前側支持フレ−ム15aに取付けることでバックミラ−22を高い位置に装着できるので、苗植付部7の苗載タンク10に邪魔されず、後方確認が容易にできる。また、バックミラ−22は前側支持フレ−ム15aの上方に位置するので、前方からの乗り降り時の邪魔にもならない特徴を有している。
【0015】尚、機体の進行方向を示すための方向指示ランプを前述のバックミラ−22と同様に前側支持フレ−ム15a側に装着すると、苗載枠14の回動に関係なく前記方向指示ランプの位置が一定となると共に、方向指示ランプを高い位置に装着できるので、苗植付部7の苗載タンク10に邪魔されず、機体の後方からの視認性もよい。また、前方からの乗り降り時の邪魔にもならない。
【0016】線引マ−カ23は、マ−カ部23aとマ−カア−ム23bからなり、基端部が上下方向の縦軸24回りに回動可能で、且つ、途中部が前後方向のピン軸25回りに昇降可能に構成されている。サイドマ−カ26は、マ−カ部26aとマ−カア−ム26bとからなり、上下方向の縦軸27回りに回動可能で、且つ、マ−カ部26aが前記線引マ−カ23の昇降支点部(ピン軸25)より外側に位置するよう配置している。
【0017】従って、線引マ−カ23の収納時、つまり、マ−カ部23aをピン軸25回りに上昇回動させた時、サイドマ−カ26を縦軸27回りに回動させて機体側内方へ支障なく容易に収納することができる。なお、前記線引マ−カ26は、ワイヤ−28を引き操作すると上昇回動し、この引き操作を緩めるとスプリング29を介して下降回動するよう操作連動可能に構成している。
【0018】苗植付作業時には、苗載タンク10に土付マット状苗を収納載置して車体1を走行し、苗植付部7を牽引しながら各部を回転駆動する。すると、苗植付部7は、下部のフロ−ト13で土壌表面に支持されて滑走されながら、左右往復移動する苗載タンク10から植込杆11が一株分づつの苗を分割して土壌表面に植付けて行く。このようにして、一行程の走行で6条列の苗植付け作業が行われる。
【0019】苗載タンク10内に苗が無くなると、予備苗用苗載枠14上に載置してある予備苗を苗箱から取り出して苗載タンク10上に補給する。
【出願人】 【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
【出願日】 平成12年1月24日(2000.1.24)
【代理人】
【公開番号】 特開2001−204212(P2001−204212A)
【公開日】 平成13年7月31日(2001.7.31)
【出願番号】 特願2000−14799(P2000−14799)