| 【発明の名称】 |
種子の発芽率向上方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】横山 信男
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| 【要約】 |
【課題】簡易な手段により発芽率を向上させることができる種子の発芽率向上方法を提供する。
【解決手段】種子および水を気密性の袋に入れ、袋の中の残存空気を抜いた後、酸素ガスを40〜80%封入して袋の口を密封し、真空容器に入れて真空状態で30分〜8時間保持した後、袋を取り出す種子の発芽率向上方法。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 種子および水を気密性の袋に入れ、袋の中の残存空気を抜いた後、酸素ガスを40〜80%封入して袋の口を密閉し、真空容器に入れて真空状態で30分〜8時間保持した後、袋を取り出すことを特徴とする種子の発芽率向上方法。 【請求項2】 封入する酸素ガスが50〜80%である請求項1に記載の種子の発芽率向上方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、真空による浸透圧を利用して、種子に水と酸素を十分に吸収させることにより、種子の発芽率を著しく向上させる方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】種子による野菜などの栽培に当たっては、種子を田畑に直接播種するか、一旦苗床に播種して発芽させて行うのであるが、この播種に際し、種子を予め水に浸漬して水を吸収させたり、あるいは殺菌剤により種子の殺菌を行うなどの処理がなされている。 【0003】例えば、トマトの種子においては、第3リン酸ナトリウムの10倍液に20分浸漬した後、水洗いし、殺菌のためチウラム剤を粉衣する処理が行われている。ナスの種子においては、発芽促進のためジベレリン100ppm溶液に一晩浸漬した後、播種することが行われている。キュウリの種子においては、種子を消毒した後、水に一晩浸漬して播種することが行われている。ホウレン草の種子においては、一昼夜水に浸漬した後、発芽適温下で濡らしたむしろや新聞紙を薄く拡げ、乾かさないように時々灌水することが行われている。ゴボウの種子においては、種子の表皮に感光性の発芽抑制物質があるので、一昼夜水に浸漬して発芽させるようにしている。 【0004】しかし、上記のような従来法においては、発芽率の最も良いものでも90%程度であり、未だ十分であるとは言えないものである。しかも、上記従来法のうち発芽率の良いものは、処理に手数を要すると共に、時間も長く掛かることなどから、改良が必要とされている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、簡易な手段により発芽率を向上させることができる種子の発芽率向上方法を提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明者は、前記の課題を解決するため鋭意研究を進めた結果、真空による浸透圧を利用して、種子に水と酸素を十分に吸収させると、種子の発芽率が著しく向上することを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、種子および水を気密性の袋に入れ、袋の中の残存空気を抜いた後、酸素ガスを40〜80%封入して袋の口を密封し、真空容器に入れて真空状態で30分〜8時間保持した後、袋を取り出すことを特徴とする種子の発芽率向上方法である。 【0007】本発明の発芽率向上方法は、一般野菜、レンゲソウ、カンピョウ、スイートピーなど各種の種子に対して適用することができる。本発明においては、先ず、種子および水を気密性の袋に入れるのであるが、この気密性の袋とは、不通気性の材質よりなる紙状物で作られた袋であって、不通気性の合成樹脂皮膜からなる袋を用いるのが好ましい。そして、種子に対して水の量は、種子が完全に吸収できる量であればよく、種子および水は、気密性の袋に十分な余裕を残して入れる。 【0008】次に、上記袋の中の残存空気を適宜方法により抜いた後、酸素ガスを袋の容量の40〜80%ととなるように封入して袋の口を密閉する。この酸素ガスの量が40%より少ないと、十分な発芽率を得ることができなく、上限は80%で十分であり、これ以上は敢えて入れる必要はない。この酸素ガスの量は、より好ましくは50〜80%である。 【0009】上記の密閉した袋をデシケーターなどの密閉式真空容器に入れる。密閉式真空容器には、真空ポンプ、バキュームゲージ、真空用コックを予め接続しておき、スイッチで作動させて真空状態にする。真空状態に保持する時間は、種子の種類により異なり、一般に、発芽し易い種子は保持する時間が短く、硬実種子は長くする必要がある。例えば、一般野菜、大根、レタス、キャベツなどは30〜60分で充分であり、硬実種子は4〜8時間を必要とする。このように、真空状態に保持する時間は、種子の種類によって異なり、30分〜8時間の間で選択される。 【0010】 【発明の実施の態様】次に、本発明を実施例により説明するが、本発明は、これらの実施例により限定されるものではない。 【実施例1】レンゲソウの種子50g、水100ccを気密性の袋へ入れ、袋中の残存空気を押し出して抜き去った後、酸素ガス(70%)を封入し、ゴムバンドで袋の口を密閉する。上記の袋を密閉式真空容器の中へ入れ、密閉式真空容器を真空状態にして4時間保持した後、袋を取り出す。上記の処理による種子の製品化率は90%以上であり、従来の方法で処理した種子の製品化率が50〜70%であるのに比べて、製品化率が著しく向上している。 【0011】 【実施例2】カンピョウの種子50g、水100ccを気密性の袋に入れ、袋中の残存空気を押し出して抜き去った後、酸素ガス(70%)を封入し、ゴムバンドで袋の口を密閉する。上記の袋を密閉式真空容器の中へ入れ、密閉式真空容器を真空状態にして4時間保持した後、袋を取り出す。上記の処理による種子の製品化率は90%以上であり、従来の方法で処理した種子の製品化率が50〜70%であるのに比べて、製品化率が著しく向上している。 【0012】 【実施例3】大根の種子50g、水100ccを気密性の袋に入れ、袋中の残存空気を押し出して抜き去った後、酸素ガス(70%)を封入し、ゴムバンドで袋の口を密閉する。上記の袋を密閉式真空容器の中へ入れ、密封式真空容器を真空状態にして30分保持した後、袋を取り出す。上記の処理による種子の製品化率は90%以上であり、従来の方法で処理した種子の製品化率が50〜70%であるのに比べて、製品化率が著しく向上している。 【0013】 【実施例4】レタスの種子50g、水100ccを気密性の袋に入れ、袋中の残存空気を押し出して抜き去った後、酸素ガス(70%)を封入し、ゴムバンドで袋の口を密閉する。上記の袋を密閉式真空容器の中へ入れ、密閉式真空容器を真空状態にして30分保持した後、袋を取り出す。上記の処理による種子の製品化率は90%以上であり、従来の方法で処理した種子の製品化率が50〜70%であるのに比べて、製品化率が著しく向上している。 【0014】 【発明の効果】従来の方法で処理した種子の製品化率が50〜70%、発芽率が90%程度であるのに対して、本発明によれば、製品化率が90%以上、発芽率が99%に向上し、種子の歩留りが良くなり、種子メーカー、生産農家のロスを最大限に減少させることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】500004324 【氏名又は名称】株式会社 浜中
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| 【出願日】 |
平成11年12月27日(1999.12.27) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100068238 【弁理士】 【氏名又は名称】清水 猛 (外3名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−178210(P2001−178210A) |
| 【公開日】 |
平成13年7月3日(2001.7.3) |
| 【出願番号】 |
特願平11−370378 |
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