| 【発明の名称】 |
掻き取り爪 |
| 【発明者】 |
【氏名】桑原 恵利
【氏名】藏重 宏史
【氏名】末兼 正倫
【氏名】高橋 一興
【氏名】西垣 啓
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| 【要約】 |
【課題】田植機の苗載せ台に載せた種子マットを一定量ずつ確実に掻き取ることができるとともに、種子マットの掻き取り面を略直線状の矩形にすることができ種子マットを苗載せ台でスムーズに移動させることができ、また、掻き取った種子マットのブロックを圃場に植え付けるまで落下させることなく保持,搬送することができる掻き取り爪の提供を目的とする。
【解決手段】先端部2aが長手方向と略直角な一直線状に形成された掻き取り刃部2と、掻き取り刃部2の対向する両側部に立設された切り取り部3と、を有した掻き取り部1aと、掻き取り部1aの掻き取り刃部2と対向する他端部側に形成された取付部4と、を備えた構成を有している。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 先端部が長手方向と略直角な一直線状に形成された掻き取り刃部と、前記掻き取り刃部の対向する両側部に立設された切り取り部と、を有した掻き取り部と、前記掻き取り部の前記掻き取り刃部と対向する他端部側に形成された取付部と、を備えていることを特徴とする掻き取り爪。 【請求項2】 前記切り取り部と前記掻き取り刃部が直交状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の掻き取り爪。 【請求項3】 前記切り取り部の前記掻き取り刃部の前記先端部側の前方先端部,前記切り取り部の前記掻き取り刃部の下方側先端部,前記掻き取り刃部の前記先端部,の内いずれか1以上の内側面が各先端部へ向けて外側に傾斜して形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の掻き取り爪。 【請求項4】 前記切り取り部に穿孔された落下防止用窓部を備えていることを特徴とする請求項1乃至3の内いずれか1項に記載の掻き取り爪。 【請求項5】 前記切り取り部の前記前方先端部及び前記掻き取り刃部の前記先端部と、前記取付部の長さ方向との角度αが、80°<α≦90°で形成されていることを特徴とする請求項1乃至4の内いずれか1項に記載の掻き取り爪。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、従来の田植機の植付爪取付部に着脱自在に取り付けられ、種子が埋設された種子マットを所定量掻き取って圃場に植え付ける掻き取り爪に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来から、水稲及び畑作物の栽培には、育苗箱で苗を作り圃場に苗を移植する移植方式や、圃場に直接播種を行う直播方式がある。移植方式としては、例えば、水稲移植機(田植機)の苗載せ台に育苗箱で作った苗を載せ、植付装置の植付爪で苗を1株ずつ掻き取って圃場に植え付けるものが一般的に知られており、田植機の植付爪として、以下のものが開示されている。特開平5−15216号公報(以下、イ号公報という)には、左右一対の棒状の爪部を備えた田植機用の植付爪であって、爪部の長手方向と直交する縦断面において、一対の爪部の下面を互いに逆向きに傾斜するハ字状の傾斜面に形成し、一対の爪部の両外側面をこの爪部の移動方向に沿う平面に形成して、爪部の下面と外側面にて形成される角部が鋭角になるように、且つ、角部の先端が一対の爪部の最外側部に位置するように形成してある田植機用の植付爪、が開示されている。特開平10−327630号公報(以下、ロ号公報という)には、爪部とこれに連なる断面コ字状の取付部とからなり、植付部の爪ケースに取付部を嵌挿して取付けられる移植爪において、爪部と取付部との連接部を、下面側において爪先側に傾斜する斜面で塞いで成る移植爪、が開示されている。 【0003】また、直播方式としては、田植機の走行機体と作業機装着装置をそのまま利用し、植付部を外して作業機装着装置に直播装置を装着した湛水直播機等を使用して圃場に種子を直播するものが知られており、以下のものが開示されている。特開平11−18515号公報(以下、ハ号公報という)には、田植機の苗載台上にゲル被覆種子または播種ゲル培地を苗取口に案内するガイド体を設け、苗取口にゲル被覆種子又は播種ゲル培地を挟持する挟持体を設け、ゲル被覆種子または播種ゲル培地を植付爪で播種する直播機、が開示されている。また、近年では、種子を紙などのシートに張りつけた種子シート(種子マット)を田植機の苗載せ台に新たに装着した繰り出し部に載せ、田植機の植付爪で種子シートごと所定量掻き取って圃場に植え付ける直播方式(以下、ニ号という)が開示されている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来の田植機の植付爪は、田植機の苗載せ台に載せられた稚苗を所定量ずつ掻き取ることやゲル被覆種子又は播種ゲル培地を挟持することを目的としているため、種子が埋設された種子マットを田植機の苗載せ台に載せて種子マットを所定量ずつ掻き取るには以下の課題を有していた。 【0005】イ号公報やロ号公報の植付爪(移植爪)でニ号の直播方式を行い、田植機の苗載せ台に載せた種子マットを掻き取った場合、植付爪の先端の爪部が一対の棒状等からなる二股状に形成されているので、植付爪で掻き取った種子マットのブロックを圃場へ植え付ける前に二股状の間隙部から掻き取った種子マットのブロックが、圃場に落下し直播性能に欠ける。また、植付爪の二股状の間隙部では種子マットを正確に切り取ることができず、間隙部に当たる部分で種子マットが割られたり裂かれたりして掻き取られるので、種子マットの掻き取り量が均一にならず播種量が不均一で播種精度に欠ける。更に、植付爪で掻き取った種子マットの掻き取り面が不揃いになるので、掻き取り面が苗載せ台面に引っ掛かり易く、種子マットをスムーズに植付爪側へ移動させることができず、種子マットの送り性能に欠け直播作業時にトラブルを引き起し易い。 【0006】ハ号公報の植付爪でニ号のように、田植機の苗載せ台に種子マットを載せて種子マットを植付爪で掻き取る場合、種子マットを均一に掻き取ることができないとともに、掻き取った種子マットを植付爪で確実に保持することができず、圃場へ掻き取った種子マットを植え付ける前に掻き取った種子マットが植付爪から落下し易く、播種性能に欠ける。 【0007】本発明は上記従来の課題を解決するもので、田植機の苗載せ台に載せた種子マットを一定量ずつ確実に掻き取ることができるとともに、種子マットの掻き取り面を略直線状の矩形にすることができ種子マットを苗載せ台でスムーズに移動させることができ、また、掻き取った種子マットのブロック(種子ブロック)を圃場に植え付けるまで落下させることなく保持,搬送することができる掻き取り爪を提供することを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記従来の課題を解決するために本発明における掻き取り爪は、以下の構成を有している。 【0009】本発明の請求項1に記載の掻き取り爪は、先端部が長手方向と略直角な一直線状に形成された掻き取り刃部と、前記掻き取り刃部の対向する両側部に立設された切り取り部と、を有した掻き取り部と、前記掻き取り部の前記掻き取り刃部と対向する他端部側に形成された取付部と、を備えた構成を有している。 【0010】これにより、以下の作用を有する。 a.従来の田植機の植付爪取付部に該掻き取り爪の取付部を取り付けることにより、田植機の苗載せ台に載せた、種子をフェノール樹脂発泡体マット等の樹脂発泡体マットに埋設した種子マットを掻き取り部で掻き取り、掻き取った種子ブロックを掻き取り部で圃場に植え付けることができる。 b.掻き取り部の掻き取り刃部が、該掻き取り爪の長手方向と略直角な一直線状に形成されているので、掻き取り刃部により掻き取られた種子マットの掻き取り面を略直線状にすることができ、種子マットの掻き取り面が凹凸状になるのを防止できるので、苗載せ台に載置された種子マットの下端部を該掻き取り爪で全て掻き取った後、種子マットを掻き出す苗取り口側へ種子マットをスムーズに送ることができる。 c.切り取り部が、掻き取り刃部の対向する両側部に立設されているので、掻き取り刃部と切り取り部で形成された掻き取り部内で種子マットを一定量ずつ掻き取ることができ、直播精度を向上できる。 d.切り取り部で切り取った種子マットの種子ブロックが、掻き取り刃部と切り取り部からなる掻き取り部内に、切り取り部の厚さ分だけ圧縮されながら挿入されるので、掻き取り部内で種子ブロックが元の体積に復元する復元力で掻き取り部内で種子ブロックを保持することができ、種子ブロックを圃場に搬送して植え付けるまで掻き取り部で種子ブロックを保持することができる。 【0011】ここで、掻き取り刃部としては、長方形状や台形状等の四角形状の薄板等で形成されたもの等、先端部が該掻き取り爪の長手方向と略直角に一直線状に形成されたものが用いられ、また、切り取り部としては、長方形状や台形状,平行四辺形状等の四角形状の薄板等で形成されたもの等が用いられ、掻き取り刃部と切り取り部からなる掻き取り部の断面が略コの字状に形成されたものが用いられる。尚、掻き取り刃部や切り取り部の厚さとしては、0.5mm〜1.5mmが好適である。0.5mmより薄くなるにつれ、掻き取り刃部や切り取り部の耐久性が低下する傾向が有り、また、掻き取り刃部や切り取り部の先端部に傾斜面を形成する際の加工が困難である。更に、1.5mmより厚くなるにつれ、種子マットが掻き取り刃部や切り取り部で押しつぶすようにして掻き取られるので、種子マットの掻き取り面に凹凸ができ種子マットの掻き取り面を平滑にし難くなる傾向が有り、また、種子マットの掻き取り時に掻き取り刃部や切り取り部で種子を押しつぶす傾向が有る。また、該掻き取り爪の長手方向と略直角方向の切り取り部の長さとしては、種子マットの厚さより長く形成されるのが好適である。これにより、種子マットを切り取り部で確実に切り取ることができる。更に、切り取り部の掻き取り刃部の先端部側の前方先端部に略フの字状,略半円状,略半楕円状等の切欠部を形成してもよい。これにより、種子マットを切り取り掻き取り部で保持した種子ブロックと切り取り部との接触面積が減少するため、種子ブロックを圃場に植え付ける際に種子ブロックを掻き取り部から取り外し易く、種子ブロックの植え付けがスムーズにできる。また、切り取り部の前方先端部と下方側先端部との交点を直交状に形成する他、交点を円弧状に形成してもよく、交点を円弧状にした場合、該掻き取り爪を圃場に突き刺した時に土中の土等で交点部分が折れ曲がったり摩耗したりするのを防止でき、該掻き取り爪の耐久性を向上できる。尚、切り取り部の掻き取り刃部の下方側先端部は、略一直線状のナイフ状の他、鋸刃状に形成してもよい。取付部としては、掻き取り刃部の先端部と対向する他端部側に延設された板状のものや棒状のもの等からなり、従来の田植機の植付爪取付部のネジ等の取付具に応じて取付孔部等を形成したもの等、従来の田植機の植付爪取付部に取り付けられる形状に形成される。 【0012】更に、切り取り部を、掻き取り刃部から遠ざかるにつれて掻き取り刃部の両側部の鉛直下方より外側に傾斜して形成してもよい。これにより、切り取り部の先端部で種子マットを切り取った後、種子ブロックを、切り取り部の内壁に沿って掻き取り刃部と切り取り部で囲まれた掻き取り部内へ圧縮しながら挿入することができるので、種子ブロックの復元力により掻き取り部内で種子ブロックを確実に保持することができ、該掻き取り爪を移動して種子ブロックを圃場へ搬送し圃場に種子ブロックを植え付けるまで種子ブロックが掻き取り部から落下するのを防止できる。尚、この場合、対向した切り取り部間で種子ブロックを圧縮して掻き取り部内で種子ブロックを確実に保持できるとともに、切り取り部で切り取った種子マットの切り取り面が、種子マットの厚さ方向に大きく傾斜しないような角度で切り取り部を傾斜させるのが好ましい。 【0013】本発明の請求項2に記載の掻き取り爪は、請求項1に記載の発明において、前記切り取り部と前記掻き取り刃部が直交状に形成された構成を有している。 【0014】これにより、請求項1で得られる作用に加えて、以下の作用を有する。 e.切り取り部と掻き取り刃部で種子マットを略直方体状に切り取ることができ、切り取り部で切り取った種子マットの切り取り面を平滑にできるとともに、種子ブロックの大きさを均一にでき直播精度を向上できる。 【0015】本発明の請求項3に記載の掻き取り爪は、請求項1又は2に記載の発明において、前記切り取り部の前記掻き取り刃部の前記先端部側の前方先端部,前記切り取り部の前記掻き取り刃部の下方側先端部,前記掻き取り刃部の前記先端部,の内いずれか1以上の内側面が各先端部へ向けて外側に傾斜して形成された構成を有している。 【0016】これにより、請求項1又は2で得られる作用に加えて、以下の作用を有する。 f.外側に傾斜した各先端部で種子マットを切り取るので、切り取られた種子ブロックを圧縮させながら掻き取り部内へ挿入することができ、種子ブロックの復元力により掻き取り部内で種子ブロックを保持することができるとともに、該掻き取り爪を移動して種子ブロックを圃場へ搬送し圃場に種子ブロックを植え付けるまで種子ブロックが掻き取り部から落下するのを防止できる。g.各先端部の内側面が外側に傾斜して形成されているので、各先端部が鋭利になり、種子マットの切り取り及び掻き取りがスムーズにでき、種子マットの掻き取り作業性を向上でき、また、特に、切り取り部の下方側先端部を傾斜した場合、種子ブロックを圃場に植え付ける際に種子ブロックをスムーズに押し出すことができ、掻き取り部からの種子ブロックの離脱性を向上できる。 【0017】本発明の請求項4に記載の掻き取り爪は、請求項1乃至3の内いずれか1項に記載の発明において、前記切り取り部に穿孔された落下防止用窓部を備えた構成を有している。 【0018】これにより、請求項1乃至3の内いずれか1項で得られる作用に加えて、以下の作用を有する。 h.切り取り部や掻き取り刃部で掻き取られて掻き取り部内に圧入,保持された種子ブロックの体積が、掻き取り部内で復元するので、その一部が落下防止用窓部に食い込んで引っ掛かり、種子ブロックを掻き取り部内で確実に保持することができ、該掻き取り爪が移動して種子ブロックを圃場に搬送し種子ブロックを圃場に植え付けるまで掻き取り部から種子ブロックが脱落するのを確実に防止できる。 【0019】ここで、落下防止用窓部としては、円形状や長孔状、略三角形状や略四角形状等の多角形状等、任意の形状で1乃至複数形成される。尚、切り取り部の前方先端部側の落下防止用窓部の大きさを小さくするのが好適である。これにより、種子マットの掻き取り時に切り取り力のかかる切り取り部の前方先端部側の強度が低下するのを防止でき、該掻き取り爪の耐久性の低下を防止できる。 【0020】本発明の請求項5に記載の掻き取り爪は、請求項1乃至4の内いずれか1項に記載の発明において、前記切り取り部の前記前方先端部及び前記掻き取り刃部の前記先端部と、前記取付部の長さ方向との角度αが、80°<α≦90°で形成された構成を有している。 【0021】これにより、以下の作用を有する。 i.植付爪取付部に取り付けた該掻き取り爪で、田植機の苗載せ台に載せた種子マットを掻き取る際に、掻き取り部の切り取り部の前方先端部及び掻き取り刃部の先端部を、種子マットに略直角に突き刺すことができ、種子マットをスムーズに掻き取ることができるとともに、種子マットの掻き取り面を平滑にできる。 j.種子マットに略直角に切り取り部及び掻き取り刃部を突き刺すことができるので、種子マットの表面に付着している種子に直接切り取り部の前方先端部が当たった際に、種子が脱落するのを防止できる。 【0022】ここで、角度αとしては、苗載せ台に載せた種子マットの角度や、該掻き取り爪が装着された植付装置部の動作軌跡により異なるが、角度αが80°より小さくなるにつれ、該掻き取り爪で掻き取った後の種子マットの掻き取り面が平滑にならず均一に種子マットを掻き取ることができず直播精度に欠ける傾向が有り、また、角度αが90°より大きくなるにつれ、種子マットの苗載せ台と当接した側まで種子マットを確実に掻き取ることができず、種子マットの掻き取り面に凹凸ができ直播精度に欠ける傾向が有る。 【0023】 【発明の実施の形態】(実施の形態1)本発明の実施の形態1における掻き取り爪について、以下図面を用いて説明する。 【0024】図1は実施の形態1における掻き取り爪の全体斜視図であり、図2(a)は図1のA−A線の断面図であり、図2(b)は図1のB−B線の断面図である。図中、1は実施の形態1における掻き取り爪、1aは掻き取り爪1の一端部に断面コの字状に形成された掻き取り部、2は長方形状に形成された掻き取り刃部、2aは掻き取り爪1の長手方向と直角な一直線状に形成された掻き取り刃部の先端部、3は掻き取り刃部2の対向する両側部(先端部2aと略直角な両側部)に直角に立設された略長方形状の切り取り部、3aは掻き取り刃部2の先端部2a側の切り取り部3の前方先端部、3bは掻き取り刃部2の下方側の切り取り部3の下方側先端部、4は掻き取り刃部2の先端部2aと対向する他端部側に延設された取付部、4aは取付部4の所定部に穿設された取付孔部である。尚、切り取り刃部2の先端部2a,切り取り部3の前方先端部3aと下方側先端部3bの内側面は、図1,図2に示すように、各先端部側へ向けて外側に傾斜し先端が鋭利になるように形成されている。 【0025】以上のように構成された実施の形態1における掻き取り爪の使用方法について、以下図面を用いて説明する。図3は田植機の植付装置部に掻き取り爪を装着した状態を示す要部断面図である。図3において、5は従来からある田植機の苗載せ台、6は苗載せ台5に載置した水稲や飼料稲等の種子をフェノール樹脂発泡体等の樹脂発泡体マットに埋設されている種子マット、6aは掻き取り爪1の掻き取り部1aで掻き取られた種子マット6の種子ブロック、7は苗載せ台5の下方に切欠形成された苗取り口(図示せず)に連接された凹溝状のガイド部を有し苗載せ台5の下方に位置した側面が略ノの字状のガイドレール、8は掻き取り爪1が装着される田植機の植付装置部、9は掻き取り爪1が装着される植付爪取付部、10は掻き取り爪1の取付部4の取付孔部4aに挿通され掻き取り爪1を植付爪取付部9に着脱自在に螺着したネジ等からなる取付具、11は植付装置部8の揺動アーム、12は植付装置部8を回動するクランクアーム、13は掻き取り爪1で掻き取って掻き取り部1aに保持された種子ブロック6aを圃場の土中に差し込む押出し金具、13aは押出し金具13の先端部に配設固定され掻き取り爪1の掻き取り部1a内に挿脱される植込みフォーク、14は押出し金具13を押し出すプッシュレバー、15はプッシュレバー14を押し出す押出しスプリング、16は植込クランク12の回動にともない押出し金具13を出入する押出カム、17は種子ブロック6aが植え付けられる圃場である。ここで、掻き取り爪1の長手方向と略直角方向の切り取り部3の長さとしては、種子マット6の厚さより長く形成されている。 【0026】次に、田植機において、実施の形態1における掻き取り爪1を用いて種子マット6を所定量掻き取り、圃場17に種子ブロック6aを植え付ける植え付け動作について、以下説明する。まず、掻き取り爪1を、図3に示すように、田植機の植付装置部8の植付爪取付部9に取付具10で螺着固定し、また、種子マット6を苗載せ台5に載置する。田植機の駆動を開始し、種子マット6を所定量ずつ圃場17に植え付ける植え付け作業を開始すると、植付装置部8のクランクアーム12が駆動を開始し、掻き取り部1aの掻き取り刃部2の先端部2a及び切り取り部3の前方先端部3aが種子マット6に食い込む。次いで、植付爪取付部9の回動に応じて種子マット6が掻き取り部1aで掻き取られ、掻き取り部1a内で種子ブロック6aを保持しながら種子ブロック6aを掻き出す。ここで、掻き取り部1aで掻き取られた種子マット6の種子ブロック6aは、切り取り部3の内壁の傾斜に沿って掻き取り刃部2,切り取り部3で囲まれた断面略コの字状の掻き取り部1aの内側に圧縮されながら押し込まれるので、種子ブロック6aの復元力により掻き取り部1aの内側で保持される。特に、種子マット6がフェノール樹脂発泡体マット等の樹脂発泡体マット等の弾性素材からなる場合、各先端部2a,3a,3bで切り取られて掻き取り部1a内に圧縮されて押し込まれた種子ブロック6aは、掻き取り部1aの内側で体積が復元する復元力で確実に保持される。 【0027】次に、掻き取り部1aが種子ブロック6aを保持したまま、図3の仮想線で示すような軌跡を描きながら、ガイドレール7に沿って圃場17側へ移動する。掻き取り部1aが圃場17へ到達し土中に食い込むのと連動しながら押出し金具13がプッシュレバー14で押し出され、押出し金具13の植込みフォーク13aで、掻き取り部1aに保持されていた種子ブロック6aが圃場17の土中内へ押し出され、種子ブロック6aが圃場17の所定の深さに植え付けられる。掻き取り部1aにより種子マット6の一部が掻き取られて圃場17に植え付けられると、苗載せ台5が水平方向に移動して種子マット6の次に掻き取られる部分がガイドレール7に連通した苗取り口に位置し、同様に種子マット6が掻き取り爪1の掻き取り部1aで掻き取られる。また、種子マット6の下端部が掻き取り部1aで全て掻き取られると、苗載せ台5に配設された苗送りローラ(図示せず)により、種子マット6が苗載せ台5の下方側へ移動し、同様に種子マット6の下端部が掻き取り爪1の掻き取り部1aで次々と掻き取られる。ここで、種子ブロック6aの植え付け間隔や植え付け深さ等の調整は、田植機に装備されている調整部(図示せず)による植付装置部8の回動速度調整や位置調整等により行われる。 【0028】以上のように実施の形態1における掻き取り爪は構成されているので、以下の作用を有する。 (1)田植機の植付爪取付部に該掻き取り爪の取付部を固定して植付装置部に該掻き取り爪を装着するだけで、田植機の苗載せ台に載置した種子マットを一定量ずつ掻き取って圃場に植え付けることができ、従来の田植機を改造することなく利用し、種子マットに埋設された種子の直播を行うことができる。 (2)掻き取り部の掻き取り刃部が、該掻き取り爪の長手方向と略直角な一直線状に形成されているので、掻き取り刃部により掻き取られた種子マットの掻き取り面を、苗載せ台の水平方向と略平行な略直線状にすることができ、種子マットの掻き取り面が凹凸状になるのを防止できるので、苗載せ台に載置した種子マットの下端部を全て掻き取った後、苗載せ台上の種子マットを苗載せ台の下方側へスムーズに移動させることができ、植え付け作業性を向上できる。 (3)切り取り部が、掻き取り刃部の対向する両側部に立設されているので、掻き取り刃部と切り取り部で形成された略断面コの字状の掻き取り部内で種子マットを一定量ずつ掻き取ることができ、直播精度を向上できる。 (4)掻き取り刃部の先端部,切り取り部の前方先端部の内側面が、各先端部へ向けて外側に傾斜し鋭利に形成されているので、種子ブロックを掻き取り刃部や切り取り部で囲まれた掻き取り部の内側に圧縮させながら挿入することができ、種子ブロックの復元力で種子ブロックを掻き取り部内に保持することができ、掻き取り爪で種子ブロックを圃場へ運び圃場に種子ブロックを植え付けるまで、掻き取り部から種子ブロックが脱落するのを防止できる。 (5)切り取り部の下方側先端部の内側面が、先端部へ向けて外側に傾斜し鋭利に形成されているので、種子マットを掻き取った際の掻き取り面に凹凸ができるのを防止でき、掻き取り面を平滑にすることができる。 【0029】(実施の形態2)本発明の実施の形態2における掻き取り爪について、以下図面を用いて説明する。 【0030】図4は実施の形態2における掻き取り爪の全体斜視図であり、図5は図4のD−D線の断面図である。尚、実施の形態1と同様のものには同一の符号を付して説明を省略する。図中、20は実施の形態2における掻き取り爪、20aは掻き取り爪20の一端部に形成された掻き取り部、21は掻き取り刃部2の対向する両側部(先端部2aと略直角な両側部)に略直角に立設された略長方形状の切り取り部、21aは掻き取り刃部2の先端部2a側の切り取り部21の前方先端部、21bは掻き取り刃部2の下方側の切り取り部21の下方側先端部、22は切り取り部21に略楕円形状に穿孔された落下防止用窓部、αは掻き取り部20aの傾斜角度であり、図5に示すように、切り取り部21の前方先端部21a及び掻き取り刃部2の先端部2aと取付部4の長さ方向との角度が80°<α≦90°で形成されている。ここで、落下防止用窓部22としては、切り取り部21に複数形成してもよく、また、略楕円形状の他、略円形状や四角形状等の多角形状等の形状に穿孔してもよい。尚、実施の形態2における掻き取り爪20は、実施の形態1の掻き取り爪1と同様に、田植機の植付爪取付部9に取付部4を固定して使用される。 【0031】以上のように実施の形態2における掻き取り爪は構成されているので、実施の形態1の作用に加えて、以下の作用を有する。 (1)切り取り部や掻き取り刃部で掻き取られて掻き取り部内に圧縮されながら挿入,保持された種子ブロックの体積が掻き取り部内で復元するので、落下防止用窓部に種子ブロックの一部が食い込んで引っ掛かり、種子ブロックを掻き取り部内で確実に保持することができるとともに、種子ブロックを圃場へ搬送して圃場へ種子ブロックを植え付けるまで、掻き取り部から種子ブロックが脱落するのを確実に防止できる。 (2)切り取り部の前方先端部及び掻き取り刃部の先端部が、取付部の長さ方向に対し、80°<α≦90°で形成されているので、田植機の苗載せ台に載せた種子マットを掻き取る際に、切り取り部の前方先端部及び掻き取り刃部の先端部を種子マットに略直角に突き刺すことができ、種子マットの掻き取りがスムーズにできるとともに、種子マットの掻き取り面を平滑にできる。 (3)掻き取り部で種子マットの表面を削ることなく、種子マットに略直角に切り取り部及び掻き取り刃部を突き刺すことができるので、種子マットの表面に付着している種子を掻き取り刃部の先端部ではらって種子マットの表面から種子を脱落させるのを防止できる。 【0032】(実施の形態3)本発明の実施の形態3における掻き取り爪について、以下図面を用いて説明する。 【0033】図6は実施の形態3における掻き取り爪の全体斜視図である。尚、実施の形態1と同様のものには同一の符号を付して説明を省略する。図中、30は実施の形態3における掻き取り爪、30aは掻き取り爪30の掻き取り部、31は掻き取り刃部2の対向する両側部(先端部2aと略直角な両側部)に立設された略長方形状の切り取り部、31aは掻き取り刃部2の下方側の切り取り部31の下方側先端部、31bは切り取り部31の掻き取り刃部2の先端部2a側を略フの字状に切り欠いた切欠部である。尚、実施の形態3における掻き取り爪30は、実施の形態1の掻き取り爪1と同様に、田植機の植付爪取付部9に取付部4を固定して使用される。 【0034】以上のように実施の形態3における掻き取り爪は構成されているので、実施の形態1の作用に加えて、以下の作用を有する。 (1)切り取り部の掻き取り刃部の先端部側に切欠部を有しているので、掻き取り部で種子マットを掻き取る際の、切り取り部と種子マットとの接触面積を減少することができ、掻き取り刃部の先端部や切り取り部の下方側先端部をスムーズに種子マットに食い込ませて種子マットを切り取ることができ、種子マットの切り取り作業性を向上できる。 【0035】 【発明の効果】以上のように本発明における掻き取り爪によれば、以下の優れた効果を実現できる。 【0036】請求項1に記載の発明によれば、(1)従来の田植機の植付装置部の植付爪取付部に該掻き取り爪の取付部を取り付けることにより、田植機の苗載せ台に載せた種子をフェノール樹脂発泡体マット等の樹脂発泡体マットに埋設した種子マットを、掻き取り部の掻き取り刃部や切り取り部で掻き取り、掻き取った種子ブロックを掻き取り部で保持したまま圃場へ搬送して圃場へ植え付けることができ、その結果、従来の田植機を改造することなく、該掻き取り爪を植付爪取付部に取り付けるだけで苗載せ台に載置された種子マットを一定量ずつ直播することができ、従来の田植機の汎用性を向上できるとともに、直播用の植付装置を新たに購入することなく、直播方式の栽培をすることができ、直播方式の栽培が容易にできる。 (2)掻き取り部の掻き取り刃部が、該掻き取り爪の長手方向と略直角な一直線状に形成されているので、掻き取り刃部により掻き取られた種子マットの掻き取り面を略直線状にすることができ、種子マットの掻き取り面が凹凸状になるのを防止できるので、苗載せ台に載置された種子マットの下端部を全て掻き取った後、田植機の種子マットを掻き出す苗取り口側へ種子マットをスムーズに送ることができ種子マットの送り性能を向上できるとともに、直播作業性を向上できる。 (3)切り取り部が、掻き取り刃部の対向する両側部に立設されているので、掻き取り刃部と切り取り部からなる掻き取り部で種子マットを一定量ずつ掻き取り、圃場に植え付けることができ、直播精度に優れる。 (4)切り取り部で切り取った種子ブロックが、切り取り部の厚さ分だけ圧縮されながら掻き取り部内に挿入されるので、掻き取り部内で種子ブロックの体積が元の体積に復元される復元力により種子ブロックを掻き取り部内で保持することができるとともに、種子ブロックを圃場へ搬送して圃場に植え付けるまで掻き取り部で種子ブロックを保持することができ、種子ブロックの植付け精度を向上できる。 【0037】請求項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加えて、(5)切り取り部と掻き取り刃部で種子マットを略直方体状に切り取ることができ、切り取り部で切り取った種子マットの切り取り面を平滑にできるとともに、種子ブロックの大きさを均一にでき、直播精度に優れる。 【0038】請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2の効果に加えて、(6)切り取り部の前方先端部,下方側先端部,掻き取り刃部の先端部の内いずれか1以上の内側面が、各先端部へ向けて外側に傾斜し鋭利に形成されているので、種子マットの切り取り,掻き取りがスムーズにでき、種子マットの掻き取り作業性に優れる。 (7)各先端部で切り取った種子マットの種子ブロックを、掻き取り刃部や切り取り部で囲まれた掻き取り部内に圧縮させながら挿入することができるので、種子ブロックの復元力により、掻き取り部内で種子ブロックを保持することができるとともに、種子ブロックを搬送して圃場に植え付けるまで、掻き取り部内で確実に種子ブロックを保持することができ、種子ブロックの植え付け作業の確実性に優れる。 (8)特に、切り取り部の下方側先端部を傾斜して形成した場合、種子ブロックを圃場に植え付ける際に、種子ブロックをスムーズに押し出すことができ、掻き取り部からの種子ブロックの離脱性を向上できる。 【0039】請求項4に記載の発明によれば、請求項1乃至3の効果に加えて、(9)切り取り部に穿孔された落下防止用窓部を有しているので、切り取り部や掻き取り刃部で掻き取られ、掻き取り部内で圧縮保持された種子マットの種子ブロックの体積が、掻き取り部内で復元するので、その一部が落下防止用窓部に食い込んで引っ掛かり、種子ブロックを掻き取り部内で確実に保持することができ、種子ブロックを搬送して圃場に植え付けるまで、種子ブロックを掻き取り部から脱落させることなく保持でき、種子ブロックの植え付け作業の確実性に優れる。 【0040】請求項5に記載の発明によれば、請求項1乃至4の効果に加えて、(10)植付爪取付部に取り付けた該掻き取り爪で、田植機の苗載せ台に載せた種子マットを掻き取る際に、掻き取り部の切り取り部の前方先端部及び掻き取り刃部の先端部を、種子マットに略直角に突き刺すことができ、種子マットをスムーズに掻き取ることができるとともに、種子マットの掻き取り面を平滑にでき均一な大きさの種子ブロックを掻き取ることができる。 (11)種子マットに略直角に切り取り部及び掻き取り刃部を突き刺すことができるので、種子マットの表面に付着している種子に直接切り取り部の前方先端部が当たった際に、種子が脱落するのを防止でき直播精度を向上できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】391016082 【氏名又は名称】山口県 【識別番号】593220410 【氏名又は名称】松村アクア株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年12月21日(1999.12.21) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100095603 【弁理士】 【氏名又は名称】榎本 一郎
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| 【公開番号】 |
特開2001−169630(P2001−169630A) |
| 【公開日】 |
平成13年6月26日(2001.6.26) |
| 【出願番号】 |
特願平11−362419 |
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