| 【発明の名称】 |
田植機 |
| 【発明者】 |
【氏名】岡田 悟
【氏名】小山 実
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| 【要約】 |
【課題】植付部を油圧昇降制御機構を用いて昇降制御する田植機において、油温に関係なく昇降制御速度を一定維持させる。
【解決手段】植付部(15)を昇降する油圧昇降制御機構(28)を電磁弁(106)で駆動制御して植付深さを一定維持させるようにした田植機において、油圧昇降制御機構(106)を動作させる油圧の油温を検出する油温センサ(116)を設け、前記油温センサ(116)で検出する油温の変化に基づいて電磁弁(106)に供給される動作電流を一定制御して、植付部の昇降制御速度を安定維持させる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 植付部を昇降する油圧昇降制御機構を電磁弁で駆動制御して植付深さを一定維持させるようにした田植機において、油圧昇降制御機構を動作させる油圧の油温を検出する油温センサを設け、前記油温センサで検出する油温の変化に基づいて電磁弁に供給される動作電流を一定制御して、植付部の昇降制御速度を安定維持させるように構成したことを特徴とする田植機。 【請求項2】 油温センサを電磁弁のタンクポートラインに設けたことを特徴とする請求項1記載の田植機。 【請求項3】 温度補正後の電磁弁の制御信号に対し電源電圧に応じた補正を行うように設けたことを特徴とする請求項1記載の田植機。 【請求項4】 電圧補正後の制御信号出力前に電磁弁のコイルの定格を越えないように制御信号に制限を加えたことを特徴とする請求項3記載の田植機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は例えば植付部に支持するフロートの傾斜角度の変化に基づいて電磁弁を操作し、油圧昇降制御機構を介して植付部を昇降制御して植付深さを一定維持させるようにした田植機に関する。 【0002】 【発明が解決しようとする課題】この種電磁弁により油圧昇降制御機構の油圧昇降シリンダに油圧を供給して植付部を昇降制御する構成の場合、供給油圧の油温変化によって電磁弁のコイル抵抗値が変化(油温が高くなると抵抗も大)して、同一駆動条件に対し油圧の供給流量も変化して、植付部の安定した昇降制御速度が得られないという不都合があった。また電磁弁に対する供給電圧が変化(バッテリ劣化、電気的負荷変動、発電電圧、エンジン回転数など)した場合にも、通電する電流値が変わって油圧の供給流量が変化して、電磁弁に比例弁を用いた場合には安定した植付部の昇降制御速度が得られず、高精度な植付深さ制御が行えないという不都合があった。 【0003】 【課題を解決するための手段】したがって本発明は、植付部を昇降する油圧昇降制御機構を電磁弁で駆動制御して植付深さを一定維持させるようにした田植機において、油圧昇降制御機構を動作させる油圧の油温を検出する油温センサを設け、前記油温センサで検出する油温の変化に基づいて電磁弁に供給される動作電流を一定制御して、植付部の昇降制御速度を安定維持させて、植付作業中、油圧昇降制御機構に供給される油圧の油温が変化しても、油温に関係なく常に安定した制御速度で植付部の昇降制御を行って、植付深さの一定維持やフロート跡を整った端麗なものとさせて作業性を向上させるものである。 【0004】また、油温センサを電磁弁のタンクポートラインに設けて、油圧の圧力変化の小さい位置に油温センサを取付けて、油温センサの検出値のバラツキを抑えて検出精度を向上させるものである。 【0005】さらに、温度補正後の電磁弁の制御信号に対し電源電圧に応じた補正を行って、電源電圧が変化しても同一駆動条件なら同一電流値を保って、制御速度を一定とさせた高精度な植付部の昇降制御を行うものである。 【0006】またさらに、電圧補正後の制御信号出力前に電磁弁のコイルの定格を越えないように制御信号に制限を加えて、電磁弁のコイルが焼損するなどの不都合を防止して、電磁弁の耐久性向上や精度の安定維持を図るものである。 【0007】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。図1は乗用田植機の側面図、図2は同平面図を示し、図中(1)は作業者が搭乗する走行車であり、エンジン(2)を車体フレーム(3)に搭載させ、ミッションケース(4)前方にフロントアクスルケース(5)を介して水田走行用前輪(6)を支持させると共に、前記ミッションケース(4)の後部にリヤアクスルケース(7)を連設し、前記リヤアクスルケース(7)に水田走行用後輪(8)を支持させる。そして前記エンジン(2)等を覆うボンネット(9)両側に予備苗載台(10)を取付けると共に、乗降ステップ(11)を介して作業者が搭乗する車体カバー(12)によって前記ミッションケース(4)等を覆い、前記車体カバー(12)上部に運転席(13)を取付け、その運転席(13)の前方で前記ボンネット(9)後部に操向ハンドル(14)を設ける。 【0008】また、図中(15)は6条植え用の苗載台(16)並びに複数の植付爪(17)などを具備する植付部であり、前高後低の合成樹脂製の前傾式苗載台(16)を下部レール(18)及びガイドレール(19)を介して植付ケース(20)に左右往復摺動自在に支持させると共に、一方向に等速回転させるロータリケース(21)を前記植付ケース(20)に支持させ、該ケース(21)の回転軸芯を中心に対称位置に一対の爪ケース(22)(22)を配設し、その爪ケース(22)(22)先端に植付爪(17)(17)を取付ける。また前記植付ケース(20)の前側にローリング支点軸(23)を介してヒッチブラケット(24)を設け、トップリンク(25)及びロワーリンク(26)を含む昇降リンク機構(27)を介して走行車(1)後側にヒッチブラケット(24)を連結させ、前記リンク機構(27)を介して植付部(15)を昇降させる油圧昇降制御機構である油圧昇降シリンダ(28)のピストンロッド(28a)をロワーリンク(26)に連結させ、前記前後輪(6)(8)を走行駆動して移動すると同時に、左右に往復摺動させる苗載台(16)から一株分の苗を植付爪(17)によって取出し、連続的に苗植え作業を行うように構成する。 【0009】また、図中(29)は主変速レバー、(30)は副変速レバーでもある植付レバー、(31)は感度設定器、(32)は主クラッチペダル、(33)(33)は左右ブレーキペダル、(34)は2条分均平用センタフロート、(35)は2条分均平用サイドフロート、(36)は6条用の側条施肥機である。 【0010】さらに、図3、図4に示す如く、前低後高(傾斜角約4度)に傾斜させる前記車体フレーム(3)前部上面に架台(37)…を一体固定させ、架台(37)…の上面に防振ゴム(38)…及びエンジン台(39)を介して前記エンジン(2)を上載させ、前記エンジン(2)の左側に燃料タンク(40)を、またエンジン(2)の右側にマフラー(41)を取付けると共に、車体フレーム(3)前端側略中央にバッテリ(43)を取付けている。 【0011】またさらに、前記車体フレーム(3)にケース台(44)を一体固定させ、ケース台(44)にステアリングケース(45)を取付け、ハンドル筒体(46)に内挿させる操向ハンドル(14)のステアリング軸(14a)を、左右車体フレーム(3)(3)間の略中央でステアリングケース(45)上面に立設させると共に、ステアリングケース(45)下面に出力軸(47)を突設させ、左右の前輪(6)(6)を方向転換させる操向アーム(48)を前記出力軸(47)に取付けている。 【0012】また、前記エンジン(2)下方のエンジン台(39)下側に、前後方向に略水平な円筒形の軸受体(49)を熔接固定させ、前記軸受体(49)にカウンタ軸(50)を挿通支持させ、軸受体(49)前方に突出させるカウンタ軸(50)前端にカウンタプーリ(51)を取付けると共に、左右車体フレーム(3)(3)間の略中央上方でエンジン(2)の前方にエンジン出力軸(52)を突設させ、該出力軸(52)に出力プーリ(53)を取付け、該出力プーリ(53)を前記カウンタプーリ(51)にVベルト(54)を介して連結させている。 【0013】さらに、前記車体フレーム(3)後端部にリヤアクスルケース(7)をボルト止め固定させ、前記リヤアクスルケース(7)前面にミッションケース(4)後面を連結固定させると共に、ミッションケース(4)の右側前面にクラッチケース(55)を一体形成し、クラッチケース(55)前面に無段ベルト変速ケース(56)右側後面を嵌合固定させ、また昇降シリンダ(28)を作動させる油圧ポンプ(57)をベルト変速ケース(56)の左側後面に固定させるもので、四角パイプ形の左右車体フレーム(3)(3)の間でこの上面よりも低位置に前記各ケース(4)(55)(56)及び油圧ポンプ(57)を吊下げ固定させ、ユニバーサルジョイント付き伝動軸(58)を前記カウンタ軸(50)後端とベルト変速ケース(56)間に設け、エンジン(2)出力をベルト変速ケース(56)に伝えると共に、フロントアクスルケース(5)とミッションケース(4)間に前輪伝動軸(59)を設け、ミッションケース(4)の変速出力を各アクスルケース(5)(7)を介して前後輪(6)(8)に伝えるように構成している。 【0014】図5乃至図7に示す如く、前記センタフロート(34)の前部を上下に揺動自在に支持するピッチング支点軸(60)をフロート(34)後部上面のブラケット(61)に設け、前記植付ケース(20)に回動自在に枢支する植付深さ調節支点軸(62)に、植付深さ調節リンク(63)の基端を固設させると共に、該リンク(63)の先端を前記ピッチング支点軸(60)に連結させている。 【0015】そして、前記植付ケース(20)側に固定アーム(64a)(64b)を介し支持する支軸(65)に出力リンク(66)中間を回動自在に枢支し、前記調節支点軸(62)に基端を固設する揺動アーム(67)の先端に、結合ピン(68)を介して出力リンク(66)後端を連結させると共に、該出力リンク(66)前端の軸(69)に昇降リンク(70)を連結させ、センタフロート(34)の前部上面に固設するブラケット(71)の軸(72)と前記昇降リンク(70)一端側の軸(73)間を揺動リンク(74)を介し連結させている。 【0016】また、前記支軸(65)にセンサリンク(75)の中間を回動自在に枢支し、センサリンク(75)一端側の軸(76)と前記昇降リンク(70)他端側の軸(77)間を連動リンク(78)で連結させると共に、植付ケース(20)側に固定アーム(64b)を介し支持するポテンショメータ式フロートセンサ(79)の検出アーム(80)の長孔(81)に前記センサリンク(75)他端側の検出軸(82)を係合連結させて、耕盤の凹凸或いは深さの変化などで植付深さが変化するとき、フロートセンサ(79)によってこれを検出するように構成している。 【0017】図6、図8にも示す如く、前記支点軸(62)に基端を固設する基準植付深さ設定用の植深調節レバー(83)をアクチュエータである植深モータ(84)により適宜駆動制御するようにしたもので、中央の植付ケース(20)より右側の伝動パイプ(85)に取付板(86)及び側板(87)を介しモータ取付台(88)を固設させ、該モータ取付台(88)のモータ(84)の回転ネジ軸(89)に結合させる移動子(90)に、調節レバー(83)を係合連結させて、モータ(84)の駆動によって移動子(90)がネジ軸(89)に沿って上下方向に移動するとき、調節レバー(83)を上下方向に揺動させて支点軸(62)を回動させ、基準植付深さの調節を行うように構成している。 【0018】また、前記調節レバー(83)はモータ取付台(88)に開閉自在に固定するカバー(91)内に配置し、モータ取付台(88)には調節レバー(83)の固定ピン(92)の移動位置を検出するポテンショメータ式植深センサ(93)を設けて、植付深さ位置を感知するように構成している。 【0019】そして前記植深モータ(84)或いは調節レバー(83)により支点軸(62)を中心とした植深変更時にはピッチング支点軸(60)部の上下変位置と、出力リンク(66)前端の軸(69)部の上下変位置とを略同一とさせて、植深を変更させてもフロートセンサ(79)の出力を変化させないように構成している。 【0020】一方、前記変速ケース(56)の入力軸部には伝動軸(58)を介し伝達されるエンジン(2)からの回転数を検出するエンジン回転センサであるエンジンセンサ(94)を、また前記フロントアクスルケース(5)の入力軸部には伝動軸(59)を介し伝達されるミッションケース(4)からの走行出力を検出する作業検出手段である車速センサ(95)を設けると共に、左側車体フレーム(3)のセンサ取付板(96)にロワーリンク(26)に連結するリフトアーム(97)の移動位置を検出するリンクセンサ(98)を設けて、植付部(15)の昇降位置を感知するように構成している。 【0021】図11に示す如く、エンジン(2)によって駆動する油圧ポンプ(99)の供給油圧回路を、高圧油路(100)と低圧油路(101)に分岐して、操向ハンドル(14)によって操向シリンダ(102)を動作させる操向バルブ(103)と、ソレノイド式上昇及び下降バルブ(104)(105)操作によって昇降シリンダ(28)を駆動する電磁弁である昇降バルブ(106)とを高圧油路(100)に設けると共に、植付部(15)の左右傾斜姿勢を制御する水平シリンダ(107)の水平操作用ソレノイドバルブ(108)を低圧油路(101)に設けて、植付部(15)の昇降制御を前記バルブ(104)(105)の上昇及び下降ソレノイド(109)(110)の励磁操作によって行うように構成している。 【0022】そして図12に示す如く、前記植深モータ(84)の浅い及び深い側回路(111)(112)と、前記ソレノイド(109)(110)とに出力接続させるコントローラ(113)を備えるもので、前記植付レバー(30)の植付下降・上昇・植付クラッチ入位置を検出するポテンショメータ式レバーセンサ(114)と、植付深さ制御を開始する植深スイッチ(115)と、圃場表面硬度に応じ昇降シリンダ(28)の油圧感度(目標値)を設定する感度設定器(31)と、前記バルブ(104)(105)(106)を流通する油圧の油温を検出する油温センサであるサーミスタ(116)と、キースイッチ(117)を介しコントローラ(113)に印加するバッテリ(118)からの電源電圧(Vcc)の変化を監視する電圧センサ(119)と、前記各センサ(79)(93)(94)(95)(98)とをコントローラ(113)に入力接続させると共に、前記施肥機(36)の肥料タンク内の肥料を送風力で供給搬送するブロワーの施肥モータ(120)を駆動スイッチ(121)を介しバッテリ(118)に接続させて、植深モータ(84)や昇降バルブ(106)や施肥モータ(120)のそれぞれの駆動を行うように構成している。 【0023】また図13に示す如く、前記サーミスタ(116)は固定抵抗(R1)を有する検出回路(116a)でサーミスタ抵抗値(R)を検出するとき、サーミスタ(116)の温度−抵抗特性などより油温(T)(T=コイル温度)を算出させ、コイルの基準温度(T0)(例えばT0=20゜C)におけるコイル抵抗値(r0)(例えばr0=5Ω)から検出油温(T)におけるコイル抵抗値(r)を算出させ、上昇及び下降バルブ(104)(105)のソレノイド(109)(110)コイルの補正前の駆動値をDとするとき、温度補正後の駆動値(D1)をD1=r/r0×Dの関係式より算出させ、上昇及び下降バルブ(104)(105)を駆動値(D1)で駆動するものである。 【0024】図14に示す如く、前記電圧センサ(119)は前記コントローラ(113)に印加する電源電圧(Vcc)を分圧させコントローラ(113)内でA/D変換させるもので、コントロール(113)に内蔵する分圧抵抗(R2)(R3)によってA/D変換入力値が一定値(例えば5V)を越えないように制限し、構成部品の少ない安価な手段によって電源電圧(Vcc)の変化を正確に検出するように構成している。 【0025】そして上昇及び下降バルブ(104)(105)のソレノイド(109)(110)コイルに対する補正前の駆動値(駆動デュティ)をD1、補正後の駆動値(駆動デュティ)をD2、基準電圧をV0(=14V)、実際の電源電圧をVとするとき、D2=V0/V×D1の関係式に基づいて駆動値(D1)を補正して、上昇及び下降バルブ(104)(105)の実際の駆動値(D2)を算出させるものである。この結果施肥機(36)のブロワー用施肥モータ(120)の駆動時に電源電圧が大巾に低下(昇降速度が遅くなる)するなどの条件下においてもこの影響を受けることなく昇降速度を一定維持させることができる。 【0026】また、このような電圧及び温度補正後の駆動値(D2)の出力前にあっては定格電流(I)を越えないように駆動値(D2)に制限を加えるもので、D2≦I×r/Vccを成立させて上昇及び下降バルブ(104)(105)のソレノイドコイルの焼損を防止するものである。 【0027】図9、図10に示す如く、前記昇降バルブ(106)は、上昇及び下降バルブ(104)(105)を一体的に備え、上昇及び下降バルブ(104)(105)のソレノイド(109)(110)のソレノイドコイル部(122)(123)と、タンクポート(124)と、昇降シリンダ(28)用のシリンダポート(125)と、パイロットポート(126)と、ドレンポート(127)と、ポンプポート(128)など有し、昇降バルブ(106)のドレン口(127a)にドレンポート(127)を取付ける取付アダプタ(129)に前記サーミスタ(116)を装着させて、コイル部(123)に近い昇降バルブ(106)のドレンポート(127)にサーミスタ(116)をコンパクトに取付けて、油温を介しコイル温度の正確な検出を行うと共に、油圧力変化によるサーミスタ(116)の検出値のバラツキなど解消させて検出精度を向上させるものである。 【0028】本実施例は上記の如く構成するものにして、前記エンジンセンサ(94)がエンジン(2)の適正回転状態を検出し、感度設定器(31)・車速センサ(95)・リンクセンサ(98)・レバーセンサ(114)・フロートセンサ(79)の各値がコントローラ(113)に入力され、植付部(15)が下降しセンタフロート(34)が接地状態の植付作業条件となるとき昇降制御モードに移行する。そして感度設定器(31)の設定値と車速センサ(95)の車速による補正値とに基づいて昇降制御の目標値(V1)(センタフロート(34)の目標傾斜角度)が演算され、次にフロートセンサ(79)の検出値(V2)(センタフロート(34)の現実の傾斜角度)と、前記目標値(V1)との偏差(V3)(V3=V2−V1)と、エンジンセンサ(94)によるエンジン回転数とに基づいて上昇及び下降バルブ(104)(105)の駆動値(D)を演算させ、エンジン回転の増速によってバルブ(104)(105)に対する油圧ポンプ(99)からの投入流量が増大するとき、上昇バルブ(104)の上昇駆動値を小とさせて、エンジン回転数に関係なく植付部(15)の昇降速度を略一定維持させる。 【0029】また、前記上昇及び下降バルブ(104)(105)のソレノイド(109)(110)のコイルに対する通電電流を安定させるための温度・電圧補正を、これらソレノイド(109)(110)に出力する直前に行うもので、前記サーミスタ(116)で油温(T)(T≒コイル温度)を検出するとき、前述の基準温度のコイル抵抗値(r0)と油温(T)時のコイル抵抗値(r)とに基づき、温度補正前の駆動値(D)に対し、D1=r/r0×Dの関係式より温度補正後の駆動値(D1)を算出する。 【0030】また、上記温度補正後の駆動値(D1)に対し電源電圧(V)の変化によって、D2=V0/V×D1(V0:基準電圧)の関係式より電圧補正後の駆動値(D2)を算出させ、油温(T)及び電源電圧(V)の変化に関係のない安定した制御速度とさせる。 【0031】そして、前記植付レバー(30)の上昇操作時にはリンクセンサ(98)の入力値が上限規制値となるまで上昇バルブ(104)を駆動する一方、該レバー(30)の下降操作時にはフロートセンサ(79)に一定値以上の入力があるまでは(フロート接地)下降バルブ(105)を駆動する。 【0032】そして図14に示す如く、前記植深スイッチ(115)によって植深制御が行われるもので、感度設定器(31)・車速センサ(95)・植深センサ(93)の値が読込まれ、植深スイッチ(115)で植深センサ(93)の一定範囲内の値が設定値(V5)として設定されるとき、車速による補正(V6)、油圧感度(感度設定器(31)の設定値)による補正(V7)を行って目標の植深値V8(V8=V5+V6+V7)を演算し、作業中の植深センサ(93)の検出値(V9)と植深値(V8)の偏差(|V9−V8|)が一定(不感帯)以上に大でV9>V8のとき植深モータ(84)を深植え側に、V8>V9のとき植深モータ(84)を浅植え側に制御して植付深さを一定維持させる。 【0033】以上のように、植付レバー(30)による植付部(15)の上昇及び下降制御やフロートセンサ(79)による植付部(15)の昇降制御において、各ソレノイド(109)(110)の駆動値がパルス信号としてソレノイド(109)(110)に出力される直前に、油温の温度補正及び電源電圧の電圧補正を行って、油温及び電源電圧の変化の影響を受けることのない常に安定した昇降速度で植付部(15)の昇降制御を行って、植付精度を向上させるものである。 【0034】 【発明の効果】以上実施例から明らかなように本発明は、植付部(15)を昇降する油圧昇降制御機構(28)を電磁弁(106)で駆動制御して植付深さを一定維持させるようにした田植機において、油圧昇降制御機構(106)を動作させる油圧の油温を検出する油温センサ(116)を設け、前記油温センサ(116)で検出する油温の変化に基づいて電磁弁(106)に供給される動作電流を一定制御して、植付部の昇降制御速度を安定維持させるものであるから、植付作業中、油圧昇降制御機構(106)に供給される油圧の油温が変化しても、油温に関係なく常に安定した制御速度で植付部(15)の昇降制御を行って、植付深さの一定維持やフロート跡を整った端麗なものとさせて作業性を向上させることができるものである。 【0035】また、油温センサ(116)を電磁弁(106)のタンクポート(124)ラインに設けたものであるから、油圧の圧力変化の小さい位置に油温センサ(116)を取付けて、油温センサ(116)の検出値のバラツキを抑えて検出精度を向上させることができるものである。 【0036】さらに、温度補正後の電磁弁(106)の制御信号に対し電源電圧に応じた補正を行うものであるから、電源電圧が変化しても同一駆動条件なら同一電流値を保って、制御速度を一定とさせた高精度な植付部(15)の昇降制御を行うことができるものである。 【0037】またさらに、電圧補正後の制御信号出力前に電磁弁(106)のコイルの定格を越えないように制御信号に制限を加えたものであるから、電磁弁(106)のコイルが焼損するなどの不都合を防止して、電磁弁(106)の耐久性向上や精度の安定維持を図ることができるものである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006851 【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年12月17日(1999.12.17) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100062270 【弁理士】 【氏名又は名称】藤原 忠治
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| 【公開番号】 |
特開2001−169620(P2001−169620A) |
| 【公開日】 |
平成13年6月26日(2001.6.26) |
| 【出願番号】 |
特願平11−358678 |
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