| 【発明の名称】 |
アマモ場の造成に用いる播種基体 |
| 【発明者】 |
【氏名】谷口 美津男
【氏名】豊原 大介
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| 【要約】 |
【課題】波の影響を受け難いアマモ場の造成に用いる播種基体を提供すること。
【解決手段】腐食性材料よりなるネット状袋体1,2,3を複数個連結状態で並設し、各袋体1,2,3に、アマモの種子を含む生育基盤材7と石6とを混合したものを充填するか、または、前記生育基盤材7と石6とをそれぞれ区分して充填してあり、さらに、発芽してきたアマモの芽が当該ネット状袋体1,2,3から外部に出現可能なように前記ネット状袋体1,2,3を一定の厚みcに規制する手段4,5を設けてある。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 腐食性材料よりなるネット状袋体に、アマモの種子を含む生育基盤材と石とを混合したものを充填するか、または前記生育基盤材と石とをそれぞれ区分して充填してあり、さらに、発芽してきたアマモの芽が当該ネット状袋体から外部に出現可能なように前記ネット状袋体を一定の厚みに規制する手段を設けてあることを特徴とするアマモ場の造成に用いる播種基体。 【請求項2】 腐食性材料よりなるネット状袋体を複数個連結状態で並設し、各袋体に、アマモの種子を含む生育基盤材と石とを混合したものを充填するか、または、前記生育基盤材と石とをそれぞれ区分して充填してあり、さらに、発芽してきたアマモの芽が当該ネット状袋体から外部に出現可能なように前記ネット状袋体を一定の厚みに規制する手段を設けてあることを特徴とするアマモ場の造成に用いる播種基体。 【請求項3】 前記生育基盤材がアマモの種子を団粒構造の肥土に混合したものからなる一方、前記ネット状袋体は、前記生育基盤材の吸出しを防止する大きさの目合いを形成する早期腐食性の繊維と、これより太く、かつ、発芽してきたアマモの芽が通芽可能なように前記目合いよりも大きな目合いを有する腐食性の繊維とで構成されている請求項1または請求項2に記載のアマモ場の造成に用いる播種基体。 【請求項4】 前記ネット状袋体を前記一定の厚みに規制する手段が、吊り糸である請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のアマモ場の造成に用いる播種基体。 【請求項5】 前記吊り糸は、前記生育基盤材が移動可能な目合いを有する請求項4に記載のアマモ場の造成に用いる播種基体。 【請求項6】 耐腐食性材料よりなり網目を有する収容部を複数個連結状態で並設し、各収容部に、アマモの種子を含む生育基盤材と石とを混合したものが充填された袋体を収容するか、または、少なくとも前記生育基盤材が充填された袋体と石とをそれぞれ区分して収容してあり、さらに、前記各収容部は、発芽してきたアマモの芽が当該収容部から通芽可能な大きさの目合いを有するとともに、前記アマモの芽が前記各収容部から外部に出現可能な一定の厚みに設定されていることを特徴とするアマモ場の造成に用いる播種基体。 【請求項7】 前記生育基盤材がアマモの種子を団粒構造の肥土に混合したものからなる一方、前記袋体は前記生育基盤材の吸出しを防止する大きさの目合いを形成する腐食性の繊維で構成されている請求項6に記載のアマモ場の造成に用いる播種基体。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、アマモ場の造成に用いる播種基体に関する。 【0002】 【従来の技術および発明が解決しようとする課題】浅海の水底に沈降敷設させてアマモ場の造成に用いる播種基体として、早期腐食性材料と、難腐食性または非腐食性材料とよりなるネット状袋体に、アマモの種子と肥料を砂泥に混合させた生育基盤材を充填したものが提案されている(特公平7−40839号公報参照)けれども、波の影響を受けて播種基体が敷設場所から移動してしまうことがあった。 【0003】この発明は、上述の事柄に留意してなされたもので、その目的は、波の影響を受け難いアマモ場の造成に用いる播種基体を提供することである。 【0004】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、この発明のアマモ場の造成に用いる播種基体は、腐食性材料よりなるネット状袋体に、アマモの種子を含む生育基盤材と石とを混合したものを充填するか、または前記生育基盤材と石とをそれぞれ区分して充填してあり、さらに、発芽してきたアマモの芽が当該ネット状袋体から外部に出現可能なように前記ネット状袋体を一定の厚みに規制する手段を設けてある。 【0005】また、この発明は別の観点から、腐食性材料よりなるネット状袋体を複数個連結状態で並設し、各袋体に、アマモの種子を含む生育基盤材と石とを混合したものを充填するか、または、前記生育基盤材と石とをそれぞれ区分して充填してあり、さらに、発芽してきたアマモの芽が当該ネット状袋体から外部に出現可能なように前記ネット状袋体を一定の厚みに規制する手段を設けてあることを特徴とするアマモ場の造成に用いる播種基体を提供する。 【0006】また、この発明は更に別の観点から、耐腐食性材料よりなり網目を有する収容部を複数個連結状態で並設し、各収容部に、アマモの種子を含む生育基盤材と石とを混合したものが充填された袋体を収容するか、または、少なくとも前記生育基盤材が充填された袋体と石とをそれぞれ区分して収容してあり、さらに、前記各収容部は、発芽してきたアマモの芽が当該収容部から通芽可能な大きさの目合いを有するとともに、前記アマモの芽が前記各収容部から外部に出現可能な一定の厚みに設定されていることを特徴とするアマモ場の造成に用いる播種基体を提供する。 【0007】 【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。 【0008】図1〜図3は、3つの腐食性材料よりなるネット状袋体1,2,3を連結状態で並設し、両端の袋体2,3に砕石あるいは玉石6を充填するとともに、真ん中の袋体1にアマモの種子を含む生育基盤材7を充填し、各袋体2と1、1と3間に生育基盤材7が石側に移動可能な目合いが形成された吊り糸4、5を設けてあるこの発明の第1の実施形態を示す。 【0009】図1〜図3において、1は、生育基盤材7が充填された筒状かつネット状の袋体である。2および3は、並設状態で前記袋体1に連結されたネット状の袋体で、各袋体2,3には砕石あるいは玉石6が充填されている。4,5は、前記袋体1の両側(ネット状袋体2と1、1と3の各境界部分)に設けた吊り糸である。そして、生育基盤材7が充填された袋体1と、砕石あるいは玉石6が充填された袋体2,3と、吊り糸4,5で播種基体8が構成される。前記砕石あるいは玉石6は、播種基体8の沈降敷設後において、波の影響を受けても播種基体8が敷設場所(沈降敷設域)Pから移動するのを防止する重りとして機能する。また、播種基体8の設置場所Pは浅い海Sの水底A、すなわち、水深が60cm〜200cm程度、つまり、干潮時には一部露出する部分を含む浅い海域である。そして、播種基体8を通常は船の上から海中に投入して水底Aに敷きつめる沈降敷設作業が行われる。なお、水深60cm〜200cmの海域は、瀬戸内海等の透明度の低い海域の場合であって、透明度が高い海域の場合には、水深200cm以上でもアマモは生育できる。 【0010】前記播種基体8として、長さaが50〜100cm、幅bが50cm程度、厚み(高さ)cが4〜10cmのものを使用している。この大きさの播種基体8は人力で運搬可能な20kg〜30kgの重さを有する。 【0011】前記各袋体1,2,3は、早期腐食性の繊維(例えば、綿糸や麻糸あるいはレーヨンなどの天然繊維)9と、これより遅く腐食する腐食性の繊維〔例えば、生分解性糸(ラクトロン:島津製作所製)〕10を縦横に交織してなる。なお、前記繊維10は前記繊維9よりも太めのものを使用している。 【0012】すなわち、前記早期腐食性の繊維9によって、充填すべき生育基盤材7がこぼれ出ない程度の0.5mm×1.5mmの目合いが形成される。一方、前記遅く腐食する腐食性の繊維5によって、前記繊維4が腐食した際に発芽してきたアマモの芽が順調に生育するような通芽し易い3〜5mm×3〜5mmの目合いが形成される。 【0013】前記生育基盤材7は、アマモの種子を団粒構造の肥土に混合したものからなる。そして、団粒構造の肥土を得るために、団粒化剤(例えば、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリルアマイド等)を使用している。この肥土は、前記早期腐食性の繊維9によって形成される前記目合いよりも大きな粒径を有する。よって、播種基体8の沈降敷設後、例えば約1カ月で前記早期腐食性の繊維9が腐食するが、この間、生育基盤材7の吸出し(袋体1内から外部への流失)が見られず、その後、前記早期腐食性の繊維9が腐食して前記遅く腐食する腐食性の繊維10が残るだけになることで、発芽してきたアマモの芽が順調に生育する。 【0014】更に、前記吊り糸4,5は、前記生育基盤材7が通過可能な大きさの目合いを有する。すなわち、播種基体8の沈降敷設後、袋体1内のアマモの種子を含む肥土の一部は前記吊り糸4,5を介して袋体1から袋体2および3へそれぞれ移動する。この吊り糸4,5は、例えば、生分解性糸等の材料よりなる。また、前記吊り糸4,5は、播種基体8の前記厚みcを4〜10cmに規制するために必要なものであり、これによ、播種基体8は、吊り糸4,5によって運搬時や海中投下時ならびに沈降敷設時等においても型崩れせずに前記大きさを保つことができる。その結果、発芽してきたアマモの芽が順調に生育するのを助長できる。 【0015】而して、図3(A)に示すように、3つの袋体1,2,3が連結状態で並設されているものを用意する。 【0016】続いて、中央の袋体1に生育基盤材7を充填するとともに、両端の袋体2,3に重りとなる砕石あるいは玉石6を充填して播種基体8を得る〔図3(B)〕。 【0017】播種基体8を海中に投入する。使用する播種基体8の個数は適宜設定される。沈降敷設後、袋体1内のアマモの種子を含む肥土の一部はつり糸4,5を介して袋体1から袋体2および3へそれぞれ移動し、砕石あるいは玉石6の間にアマモの種子が保持されることになる。そして、例えば約1カ月で前記早期腐食性の繊維9が腐食するが、この間、生育基盤材7の吸出しが見られず、その後、前記早期腐食性の繊維9が腐食して前記遅く腐食する腐食性の繊維10によるネット状の袋体20が残るだけになるとともに、前記繊維10の目合いが3〜5mm×3〜5mmと大きく設定されているので通芽し易い。この場合、袋体2および3に移動したアマモの種子を含む肥土の一部は砕石あるいは玉石6の間に良好に保持される一方、ネット状の袋体20がアマモの種子を含む生育基盤材7を良好に保持するので袋体1に残ったアマモの種子からも発芽する。つまり、発芽してきたアマモの芽が袋体1と袋体2,3とから順調に生育し葡萄茎を伸ばして繁殖する〔図3(C)〕。この間、播種基体8は、砕石あるいは玉石6が播種基体8の重りとして機能するので、波の影響を受けても播種基体8が敷設場所から移動するのを防止できる。 【0018】続いて、図3(D)に示すように、ネット状の袋体20によって良好に保持されてきた生育基盤材7をアマモの根と葡萄茎とが覆うとともに、砕石あるいは玉石6の間からもアマモが生育してアマモの流失が殆ど見られなくなり、播種基体8の沈降敷設域に水産物の増殖施設としてのアマモ場を造成できる。 【0019】図4〜図6は、8つの腐食性材料よりなるネット状袋体を連結状態で並設し、これら袋体に交互に砕石あるいは玉石とアマモの種子を含む生育基盤材を充填してあるこの発明の第2の実施形態を示す。なお、図4〜図6において、図1〜図3で用いた符号と同一のものは同一または相当物である。 【0020】この実施形態では、一端の袋体21に砕石あるいは玉石6を充填するとともに、袋体21の隣に位置する袋体22にアマモの種子を含む生育基盤材を充填するという風に、砕石あるいは玉石6を充填した袋体21とアマモの種子を含む生育基盤材7を充填した袋体22とを交互に位置させてなる畳一畳程度の大きさの播種基体8を採用している。この場合、この実施形態の播種基体8は上記第1の実施形態の播種基体8よりも重たいことから、この実施形態の播種基体8の運搬には人力以外の運搬装置を用いることが望ましい。 【0021】図7は、3つの耐腐食性材料よりなるネット状袋体1,2,3のそれぞれにアマモの種子を含む生育基盤材7と砕石あるいは玉石6とを混合したものを充填してあるこの発明の第3の実施形態を示す。なお、図7において、図1〜図6で用いた符号と同一のものは同一または相当物である。 【0022】この場合、播種基体8は、袋体1,2,3、生育基盤材7、砕石あるいは玉石6よりなり、播種基体8は、上記第1の実施形態の播種基体8と同様、人力で運搬可能な重さを有する。 【0023】なお、3つの袋体の代わりに4つ以上の耐腐食性材料よりなるネット状袋体を連結状態で並設してなる例えば畳一畳程度の大きさの播種基体を用いてもよい。 【0024】図8は、3つの耐腐食性材料よりなるカゴ体(耐腐食性材料よりなり網目を有する収容部の一例)24,25,26を線材等を用いて連結したり、基盤30上に並設し、これらカゴ体に腐食性材料よりなるネット状袋体27,28,29を収容するとともに、これら袋体27,28,29のうち、両端の袋体27,29に砕石あるいは玉石6を充填するとともに、真ん中の袋体27にアマモの種子を含む生育基盤材7を充填してあるこの発明の第4の実施形態を示す。なお、図8において、図1〜図7で用いた符号と同一のものは同一または相当物である。 【0025】図8において、24,25,および26は同一構造のカゴ体で、例えばプラスチックの押出し成型ネット(トリカルネット:タキロン株式会社製)である。この実施形態では、1枚の前記ネットを折り畳むことにより3つのカゴ体24,25,26を形成し、このカゴ体24,25,26を後述する基盤30上に設けている。前記カゴ体24,25,26は、上記第1,2の実施形態で用いた腐食性の繊維10の目合い(3〜5mm×3〜5mm)よりも3〜4倍程度大きな目合い、例えば、10〜20mm×10〜20mmに設定されている。なお、カゴ体24,25,26の目合いを大きくしたのは、押出し成型ネットの使用量を少なくしてコスト低減するためであって、カゴ体24,25,26の目合いを上記第1,2の実施形態で用いた腐食性の繊維10の目合いと同一に設定してもよい。また、カゴ体24,25,26の厚み(高さ)dは、4cm〜10cmである。この厚みdは、アマモの芽がカゴ体24,25,26から外部に出現可能な厚みであり、発芽してきたアマモの芽が順調に生育する。 【0026】27は、アマモの種子を含む生育基盤材7を充填した状態でカゴ体24に収容されるネット状袋体である。また、28は、砕石あるいは玉石6を充填した状態でカゴ体25に収容されるネット状袋体である。また、29は、砕石あるいは玉石6を充填した状態でカゴ体26に収容されるネット状袋体である。そして、これら袋体27,28,29としては、例えば、腐食性の繊維である綿糸や麻糸あるいはレーヨンなどの天然繊維による織物や、不織布(グリーンフィルター:オーミケンシ製)が採用される。これら袋体27,28,29は、充填すべき生育基盤材7がこぼれ出ない程度の0.5mm×1.5mmの目合いを有する。 【0027】また、30は基盤で、その上にカゴ体24,25,25が並設した状態で固着されている。この基盤30は、布製または網状体(例えばプラスチックの押出し成型ネット)である。前記基盤30が例えば布製の場合、カゴ体24,25,25の折曲げ下面部Nを基盤30に縫い付けることでカゴ体24,25,25を基盤30上に並設できる。そして、カゴ体24,25,26、基体30、アマモの種子を含む生育基盤材7を充填してある袋体27、砕石あるいは玉石6を充填してある袋体28および砕石あるいは玉石6を充填してある袋体29で播種基体8が構成される。 【0028】この実施形態では、耐腐食性材料のカゴ体24,25,26で、アマモの種子を含む生育基盤材7を充填した袋体27や、砕石あるいは玉石6を充填した袋体28,29をカバーできるので、播種基体8を潮流の激しい沈降敷設域に敷設しても、砕石あるいは玉石6のみならずカゴ体24,25,26も重りとして機能することから波の影響を受けて播種基体8が沈降敷設域から移動してしまうことはない。 【0029】図9は、8つの耐腐食性材料よりなるカゴ体24,25を基盤30上に並設し、これらカゴ体24,25に腐食性材料よりなるネット状袋体27,28を収容するとともに、これら袋体27,28に交互に砕石あるいは玉石6とアマモの種子を含む生育基盤材7を充填してあるこの発明の第5の実施形態を示す。なお、図9において、図1〜図8で用いた符号と同一のものは同一または相当物である。 【0030】この実施形態では、砕石あるいは玉石6を充填した袋体28とアマモの種子を含む生育基盤材7を充填した袋体27とを交互にカゴ体25,24に収容させてなる畳一畳程度の大きさの播種基体8を採用している。この実施形態の播種基体8は上記第4の実施形態の播種基体8よりも重たいことから、この実施形態の播種基体8を運搬する際には人力以外の運搬装置を用いることが望ましい。 【0031】なお、上記第4、第5の実施形態では、砕石あるいは玉石6をネット状袋体28に充填した状態でカゴ体25に収容するものを示したが、ネット状袋体28を用いることなく、図10(この発明の第6の実施形態)に示すように、砕石あるいは玉石6を直接カゴ体25に収容してもよい。この場合、カゴ体24,25は、砕石あるいは玉石6よりも大きな目合いを有し、例えば10〜20mm×10〜20mmに設定されている。 【0032】図11は、3つあるいはそれ以上の数の耐腐食性材料よりなるカゴ体24を基体30上に並設し、これらカゴ体24に腐食性材料よりなるネット状袋体27を、各袋体27に砕石あるいは玉石6とアマモの種子を含む生育基盤材7とを混合したものを充填した状態で、収容するようにしたこの発明の第7の実施形態を示す。なお、図11において、図1〜図10で用いた符号と同一のものは同一または相当物である。 【0033】図12は、座布団状で、腐食性材料よりなる1つのネット状袋体1に、アマモの種子を含む生育基盤材7と砕石あるいは玉石6とを区分して充填してあり、さらに、発芽してきたアマモの芽がネット状袋体1から外部に出現可能なようにネット状袋体1を一定の厚みcに規制する吊り糸80を適宜の位置に設けてあるこの発明の第8の実施形態を示す。なお、図12において、図1〜図11で用いた符号と同一のものは同一または相当物である。 【0034】前記ネット状袋体1の材料としては、上記第1,2の実施形態で用いたものを使用している。すなわち、前記袋体1は、早期腐食性の繊維(例えば、綿糸や麻糸あるいはレーヨンなどの天然繊維)と、これより遅く腐食する腐食性の繊維〔例えば、生分解性糸(ラクトロン:島津製作所製)〕を縦横に交織してなる。なお、前記遅く腐食する腐食性の繊維は前記早期腐食性の繊維よりも太めのものを使用している。そして、袋体1、生育基盤材7、砕石あるいは玉石6および吊り糸80で座布団状の播種基体88が構成される。 【0035】この実施形態では、播種基体88を上記第1の実施形態の播種基体8と同一の大きさに設定している。更に、袋体1の一方領域Lに生育基盤材7を充填するとともに、袋体1の他方領域Mに砕石あるいは玉石6を充填してある。 【0036】前記吊り糸80は上記第1,2,3の実施形態の吊り糸4,5と同一のものである。すなわち、この吊り糸80は、例えば、生分解性糸等の材料よりなる。この吊り糸80も前記吊り糸4,5と同様に、生育基盤材7が通過可能な大きさの目合いを有する。したがって、播種基体88の沈降敷設後、袋体1内のアマモの種子を含む肥土の一部はつり糸80を介して石6側へそれぞれ移動し、砕石あるいは玉石6の間にアマモの種子が保持されることになる。また、吊り糸80は、袋体1を一定の厚みcに規制するので、播種基体88は、沈降敷設時等においても型崩れせずに大きさを保つことができる。その結果、発芽してきたアマモの芽が順調に生育する。 【0037】なお、この実施形態では、一方領域Lに生育基盤材7を充填し、他方領域Mに砕石あるいは玉石6を充填したものを示したが、砕石あるいは玉石6によって生育基盤材7が挟まれる、例えば上記第1の実施形態に示したような配列で、袋体1に砕石あるいは玉石6、生育基盤材7を充填してもよい。すなわち、袋体1の中央部に生育基盤材7を充填し、この生育基盤材7の両端に砕石あるいは玉石6を充填してもよい。 【0038】図13は、腐食性材料よりなる1つのネット状袋体1に、アマモの種子を含む生育基盤材7と砕石あるいは玉石6とを混合したものを充填してあり、さらに、発芽してきたアマモの芽がネット状袋体1から外部に出現可能なようにネット状袋体1を一定の厚みcに規制する複数個の吊り糸80を適宜の位置に設けてあるこの発明の第9の実施形態を示す。なお、図13において、図1〜図12で用いた符号と同一のものは同一または相当物である。 【0039】図14は、腐食性材料よりなるネット状袋体1,2,3を複数個連結状態で並設し、両端の袋体2,3に砕石あるいは玉石6を充填するとともに、真ん中の袋体1にアマモの種子を含む生育基盤材7を充填してあり、さらに、発芽してきたアマモの芽が当該ネット状袋体1,2,3から外部に出現可能なようにネット状袋体1,2,3を一定の厚みに規制する複数個の吊り糸80を袋体1と袋体2の境界部分100および袋体1と袋体3の境界部分101ならびに袋体1,2,3の適宜の位置に設けてあるこの発明の第10の実施形態を示す。なお、図14において、図1〜図13で用いた符号と同一のものは同一または相当物である。 【0040】この場合、砕石あるいは玉石6が充填された両端の袋体2,3と生育基盤材7が充填された袋体1と吊り糸80で播種基体88が構成されている。そして、播種基体88の沈降敷設後、袋体1内のアマモの種子を含む肥土の一部は境界部分100,101のつり糸80を介して石6側へそれぞれ移動し、砕石あるいは玉石6の間にアマモの種子が保持されることになる。また、吊り糸80は、袋体1,2,3を一定の厚みcに規制するので、播種基体88は、沈降敷設時等においても型崩れせずに大きさを保つことができる。 【0041】図15は、腐食性材料よりなるネット状袋体1,2,3を複数個連結状態で並設し、各袋体1,2,3に砕石あるいは玉石6とアマモの種子を含む生育基盤材7とを混合したものを充填してあり、さらに、発芽してきたアマモの芽が当該ネット状袋体1,2,3から外部に出現可能なようにネット状袋体1,2,3を一定の厚みに規制する複数個の吊り糸80を袋体1,2,3の適宜の位置に設けてあるこの発明の第11の実施形態を示す。なお、図15において、図1〜図14で用いた符号と同一のものは同一または相当物である。 【0042】この場合、境界部分100,101には前記吊り糸80に相当する吊り糸を設けていない。境界部分100,101には縫い目が形成されている。 【0043】図16は、腐食性または耐腐食性材料よりなるネット状収容部200を複数個連結状態で並設し、各収容部200に、アマモの種子を含む生育基盤材7と砕石あるいは玉石6とを混合したものが充填された袋体27を収容してあり、さらに、前記各収容部200は、発芽してきたアマモの芽が当該収容部200から通芽可能な大きさの目合いを有するとともに、前記アマモの芽が前記各収容部200から外部に出現可能な一定の厚みに設定されていることをこの発明の第12の実施形態を示す。なお、図16において、図1〜図15で用いた符号と同一のものは同一または相当物である。 【0044】この実施形態のネットは、ラッセル編み等によるネットであって、ネット状収容部200は、適宜間隔h例えば、30〜50cm間隔に設けられている。この収容部200には、袋部201内に生育基盤材7と砕石あるいは玉石6とを混合したものが充填された袋体27が収容されて各収容部200が構成されており、これら各収容部200が連結部204を介して連結されて播種基体300が構成されている。収容部200の目合いは、例えば、10〜20mm×10〜20mmに設定されている。 【0045】 【発明の効果】この発明では、播種基体の砕石あるいは玉石の重みにより、波の影響を受けても播種基体が敷設場所から移動するのを防止できる。また、アマモの芽がネット状袋体から外部に出現可能な一定の厚みにネット状袋体を規制したり、アマモの芽が耐腐食性材料よりなり網目を有する収容部から外部に出現可能な一定の厚みに収容部を規制するよう構成されているので、播種基体は、運搬時や海中投下時ならびに沈降敷設時等においても型崩れせずに前記一定の厚みを保つことができる。そのため、発芽してきたアマモの芽が順調に生育する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000231431 【氏名又は名称】日本植生株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年12月15日(1999.12.15) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100074273 【弁理士】 【氏名又は名称】藤本 英夫
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| 【公開番号】 |
特開2001−169611(P2001−169611A) |
| 【公開日】 |
平成13年6月26日(2001.6.26) |
| 【出願番号】 |
特願平11−356455 |
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