| 【発明の名称】 |
移植機 |
| 【発明者】 |
【氏名】加藤 哲
【氏名】佐伯 正文
【氏名】井関 秀夫
【氏名】福島 寿美
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| 【要約】 |
【課題】可撓性を有する苗箱で育成した苗を苗箱ごと植付部に装填し、苗箱を所定の搬送経路に沿って搬送しつつ、その搬送経路の適所で苗箱から苗を押し出し、その苗を植込杆の苗取位置に供給するように構成した田植機がある。この田植機は、前後に傾斜した予備苗箱載せ部が搬送経路の始端に接続して設けられ、予備苗箱載せ部の苗箱が自重によって搬送経路に送り込まれるようになっているが、予備苗箱載せ部は前後に傾斜して配置されている為に予備苗箱を多く積むことは難しい構成であった。
【解決手段】可撓性を有する苗箱で育成した苗を苗箱ごと植付部に装填し、苗箱を所定の搬送経路に沿って搬送しつつ、その搬送経路の適所で苗箱から苗を取り出して圃場に移植する移植機において、複数の苗箱が吊り下げられた状態で移動する予備苗箱移動部を設けると共に、予備苗箱移動部に吊り下げられた苗箱を植付部の搬送経路の搬送始端側に対して順次供給する構成とした移植機。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 可撓性を有する苗箱300で育成した苗を苗箱300ごと植付部3に装填し、該苗箱300を所定の搬送経路23に沿って搬送しつつ、その搬送経路23の適所で苗箱300から苗を取り出して圃場に移植する移植機において、複数の苗箱300が吊り下げられた状態で移動する予備苗箱移動部280を設けると共に、該予備苗箱移動部280に吊り下げられた苗箱300を植付部3の搬送経路23の搬送始端側に対して順次供給する構成としたことを特徴とする移植機。 【請求項2】 予備苗箱移動部280に苗箱300の上部が係止されて略垂直状態に吊り下げられたことを特徴とする請求項1記載の移植機。 【請求項3】 予備苗箱移動部280を植付部3の上方に設けたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の移植機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、可撓性を有する苗箱で育成した苗を苗箱ごと植付部に装填するようにした移植機における予備苗箱の供給に関するものである。 【0002】 【従来の技術】可撓性を有する苗箱で育成した苗を苗箱ごと植付部に装填し、該苗箱を所定の搬送経路に沿って搬送しつつ、その搬送経路の適所で苗箱から苗を押し出し、その苗を植込杆の苗取位置に供給するように構成した田植機がある。この種の田植機は、苗の入った苗箱を予め載せておく前後に傾斜した予備苗箱載せ部が搬送経路の始端に接続して設けられ、該予備苗箱載せ部の苗箱が自重によって搬送経路に送り込まれるようになっている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ところで、予備苗箱載せ部は前後に傾斜して配置されている為に、予備苗箱を多く積むことは難しい構成であった。 【0004】 【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、可撓性を有する苗箱300で育成した苗を苗箱300ごと植付部3に装填し、該苗箱300を所定の搬送経路23に沿って搬送しつつ、その搬送経路23の適所で苗箱300から苗を取り出して圃場に移植する移植機において、複数の苗箱300が吊り下げられた状態で移動する予備苗箱移動部280を設けると共に、該予備苗箱移動部280に吊り下げられた苗箱300を植付部3の搬送経路23の搬送始端側に対して順次供給する構成とした移植機としたものであり、請求項2記載の発明は、予備苗箱移動部280に苗箱300の上部が係止されて略垂直状態に吊り下げられた請求項1記載の移植機としたものであり、請求項3記載の発明は、予備苗箱移動部280を植付部3の上方に設けた請求項1または請求項2記載の移植機としたものである。 【0005】 【発明の作用効果】請求項1記載の発明は、可撓性を有する苗箱300で育成した苗を苗箱300ごと植付部3に装填し、該苗箱300を所定の搬送経路23に沿って搬送しつつ、その搬送経路23の適所で苗箱300から苗を取り出して圃場に移植する移植機において、複数の苗箱300が吊り下げられた状態で移動する予備苗箱移動部280を設けると共に、該予備苗箱移動部280に吊り下げられた苗箱300を植付部3の搬送経路23の搬送始端側に対して順次供給する構成とした移植機としたものであるから、植付作業時に、予備苗箱移動部280に吊り下げられた苗箱300が植付部3の搬送経路23の搬送始端側に対して順次供給できるので、連続して苗植付作業が行なえて、作業能率が良い。 【0006】請求項2記載の発明は、予備苗箱移動部280に苗箱300の上部が係止されて略垂直状態に吊り下げられた請求項1記載の移植機としたものであるから、請求項1記載の発明の作用効果に加えて、機体前後方向で狭い空間でも多くの予備苗箱を積むことができる。 【0007】請求項3記載の発明は、予備苗箱移動部280を植付部3の上方に設けた請求項1または請求項2記載の移植機としたものであるから、請求項1または請求項2記載の発明の作用効果に加えて、植付部3の上方空間を有効に利用して多くの予備苗箱を積むことができ、機体の小型化に貢献できる。 【0008】 【発明の実施の形態】図1乃至図18は本発明の1実施例をあらわしている。この移植機1−1は、前輪2a,2aおよび後輪2b,2bを備えた四輪走行車両である走行車体2に6条植の植付部3と施肥装置4が装着されており、全体で乗用型施肥田植機として構成されている。植付部3は走行車体2の後部に設けた平行リンク式の植付部装着装置5に装着され、走行車体2に対して昇降自在となっている。植付部装着装置5は油圧シリンダ6によって上下動させられる。 【0009】植付部3は苗箱ごと苗を装填する方式であり、植付部フレームを兼ねる伝動ケース10に、植付条数分の植付装置12と、該植付装置の苗取位置に苗を1株づつ供給するための苗供給用の各装置とが組み付けられている。苗供給用の各装置とは、苗箱送り台14、該苗箱送り台に設けた苗箱自動送り装置15、苗箱送り台14の苗押出し位置で苗箱から苗を押し出す苗押出し装置16、該苗押出し装置によって押し出された苗を下方に運ぶ苗受渡し装置17、該苗受渡し装置の補助をする苗落とし装置18、前記苗受渡し装置17から受け取った苗を植付装置12の苗取り位置へ搬送する苗搬送ベルト19等である。 【0010】使用する苗箱は図22乃至図24に示す構造をしている。すなわち、苗箱300は、上部に開口する育苗ポット301,…が縦横に整列状態で並んでおり、各ポットの底部に3本の放射状スリット302を有する苗押出し孔303が形成されている。この苗押出し孔303は水抜きも兼ねている。長手方向を縦、それと直交する方向を横とすると、縦方向についてはポット間隔が一定ピッチpであり、横方向については中央部にポットとポットの間隔が広くなった境界部306が設けられ、その両側に横1列当たり同数づつ(例えば7個づつ)ポットが等間隔で配置されている。したがって、帯状の境界部306を挟んで育苗ポットが左右2群に分けられた状態となっている。苗箱の左右縁部は案内用の耳部307となっており、該耳部にポットの縦方向のピッチpと同ピッチで平面視四角形の爪穴308が形成されている。耳部307の先端部309はほぼ直角に下向きに屈曲している。苗箱300は薄肉の合成樹脂材料で一体成形され、全体的に前後および左右方向の可撓性を有する。ポット301,…内に床土を入れて播種し、一定大きさの成苗310になるまで育成する。 【0011】以下、植付部3の各部について説明する。苗箱送り台14は2条で共用となり、並列に計3台設けられている。各苗箱送り台14は、苗箱搬送部23と空箱戻し部24と空箱収納部25とからなる。苗箱搬送部23は側面視で略U字状を呈し、そのU字の後側の端部が苗箱搬送の始端で、U字の前側の端部が苗箱搬送の終端となっている。空箱戻し部24は、苗箱搬送部23の終端に接続している。そして、空箱戻し部24の上端の下側に、空の苗箱を複数枚積み重ねて保持することのできるスペースを有する空箱収納部25が設けられている。 【0012】植付作業時における苗箱の流れについて述べると、苗箱搬送部23に供給された苗箱300が苗箱自動送り装置15によって始端側から終端側へ1ピッチpづつ間欠的に搬送される。苗箱300は可撓性を有するので、曲線状の搬送経路に沿って搬送することが可能である。搬送途中の苗押出し位置で、苗箱内のポット苗が苗押出し装置16によって後方に押し出される。苗を押し出された後の苗箱は、空箱戻し部24を通って空箱収納部25に回収される。 【0013】自動苗箱送り装置15は図5乃至図7に示す構成となっている。45は押え金具で、底板と押え金具45で苗箱の耳部307を挟んで苗箱を案内するようになっている。押え金具45の下部には、上下に長い長方形の開口部45aが形成されている。 【0014】50は自動送り杆で、押え金具45の開口部45aに挿入され苗箱の爪穴308の下部壁面に係合する自動送り爪51を有する。この自動送り杆50は、揺動アーム53の先端部に設けたローラ軸54にトルクばね55を介して苗箱経路側に付勢された状態で取り付けられており、揺動アーム53が支軸57を中心として揺動するのにともない上下動するようになっている。自動送り杆50が下限位置にあるとき、自動送り爪51が苗押出し位置に位置するよう設定されている。揺動アーム53は苗送りロッド58を介して駆動される。 【0015】60は制止杆で、前記開口部45aに挿入され苗箱の爪穴308の上部壁面に係合する制止爪61を有する。この制止杆60は、トルクバネ63によって苗箱経路側に付勢された状態で支軸62に回動自在に軸支されている。下部の摺動部60aが前記ローラ軸54に摺動自在に当接し揺動アーム53が上動すると、制止杆60の下部が右方へ押され制止爪61が爪穴308から外れるようになっている。 【0016】65は板ばねブレーキで、フック部65aが爪穴308に係合することにより、苗箱が自重で落下するのを防止する作用をしている。図5は揺動アーム53が下に揺動した状態をあらわし、自動送り杆50の自動送り爪51および制止杆60の制止爪61が開口部45aに嵌合しており、制止爪61によって苗箱の爪穴308の上部壁面(初期状態の場合は苗箱の下端面)が受け止められて苗箱300が静止状態に保持されている。 【0017】図6は揺動アーム53が上に揺動した状態をあらわし、自動送り杆50が上動することにより自動送り爪51が爪穴308の上部壁面に沿って摺動し自動送り爪51が爪穴308から押し出されるとともに、ローラ軸54に押されて制止杆60の下部が後方に回動して制止爪61も爪穴308から外れる。板ばねブレーキ65の作用によって、苗箱300はそのままの位置に保持される。 【0018】図6の状態から揺動アーム53が下向きに回動すると、図7に示すように自動送り杆50の自動送り爪51が爪穴308に嵌合する。この時点ではまだ制止杆60の制止爪61は爪穴308から外れている。この状態でさらに揺動アーム53が回動することにより、自動送り爪51が爪穴308の下部壁面を押し下げて苗箱300を1ピッチp分だけ搬送する。なお、上部の苗箱は自重で落下する。揺動アーム53が下死点まで回動すると、ローラ軸54による規制が解除されて制止爪61が爪穴308に嵌合し、図5の状態に戻る。 【0019】上記のようにして、苗箱は苗箱搬送部23を送られ、その搬送途中で後記苗押出し装置16によってポット301,…から苗が押し出される。空箱は苗箱搬送部23の搬送経路上方に押し上げられ、空箱戻し部24の先端部から空箱収納部25に放出される。 【0020】その放出の直前、図8において鎖線で示す如く、空箱の先端が下方に撓んだ状態となる。その際、既に図示の高さまで空箱300(1〜n)が空箱収納部25に収納されていると、放出される空箱300(n+1)の先端が最上段の空箱300(n)に引っ掛かり、最上段の空箱300(n)が前方に押し出されたり、あるいはまた苗箱が詰まるといった不都合が生じる。そこで、空箱収納部25に所定枚数の空箱が収納されると、そのことを検知する空箱満杯スイッチ70が設けられている。この空箱満杯スイッチ70がオンになると、操縦席側のモニタが作動し、空箱収納部25が満杯になったことを操縦者に知らせる。前記モニタとしては、マスコットランプ71が点灯または点滅するようにしてもよく、あるいは別にモニタランプを設けてもよい。 【0021】苗押出し装置16は、前記苗箱送り台14の苗押出し位置に位置する苗箱から苗を横1列分づつ後方に押し出す所定本数(図示例では14本)の苗押出しピン100,…を備えている。苗押出しピン100,…は左右方向の棒材101に取り付けられており、該棒材の両端部を支持する苗押出しロッド102,102を前後動させ、苗押出しピン100,…が後方に突出する際に該苗押出しピンが苗箱の苗押出し孔303に挿入してポット301内の苗を後方に押し出すようになっている。 【0022】苗押出しロッドの駆動機構は図10のように構成されている。105はギヤケースで、苗押出しロッド102の基部がこのギヤケース105内に摺動自在に支持されている。苗押出しロッド102の基部にはラック106が形成され、該ラックに噛合する扇形ピニオン107がギヤケース105内に設けられている。左右のギヤケース105,105内のピニオン107,107は共通の軸108に取り付けられ、この軸108の一方の端部に固定して取り付けた揺動アーム109と後記第二駆動軸212に取り付けた駆動アーム110とが緩衝連結体112で連結されている。緩衝連結体112は、揺動アーム109側の筒体113と駆動アーム110側のロッド114を摺動自在に嵌合させ、ロッド114の中間部に嵌着させたフランジ115と筒体113の上下壁との間にバネ116,117を介装させてある。 【0023】図の位置から駆動アーム110が矢印方向に回転すると、ロッド114を押し上げる力がバネ116を介して筒体113に伝えられ、揺動アーム109が上向きに回動し、さらにピニオン107が右回りに回動し、苗押出しピン110,…が突出する。駆動アーム110の回転が死点越えすると、圧縮されていたバネ116が反発することにより緩衝連結体112が縮み、揺動アーム109が下向きに回動し、さらにピニオン107が左回りに回動し、苗押出しピン110,…が後退する。すなわち、苗押出しピン110,…の突出は緩衝材であるバネ116を介して強制的に駆動され、苗押出しピン110,…の後退はバネ116によって急速に行われるのである。苗押出しピン110,…が所定位置まで後退すると、フランジ115が筒体113の段部113aに係合し、その以後のロッド114の下動はスプリング117に吸収されるようになり、苗押出しピン110,…のオーバーストロークを防止している。 【0024】苗受渡し装置17は、共通の支持軸121a,122aに基部が支持された左右各一対のリンク121,121,122,122と、該一対のリンクの先端部に連結軸121b,121b,122b,122bによって連結されたブラケット123,123とで平行リンク装置を構成し、左右のブラケット123,123の間に架け渡して設けた保持枠124に苗ホルダ125が保持されている。苗ホルダ125には、苗310の床土部分310aが嵌合する凹部125a,…が形成されている。 【0025】この凹部125aは、背面視で上部が開放した円形をし、側壁面の後端部にリブ126,126が形成され、底面部には抵抗プレート127が設けられている。抵抗プレート127は、軸128に回動自在に取り付けられ、バネ129によって上向きに付勢されている。苗を凹部125aに押し込む時には苗のポット部がこの抵抗プレート127を押し下げる。苗が凹部125a内に完全に納まったならば、抵抗プレート127が凹部125aの底面よりも上に突出するので、苗が前方に抜けなくなる。 【0026】苗受渡し装置17の駆動機構は、下リンク122,122の支持軸122aに取り付けた揺動アーム131と前記第二駆動軸212に取り付けた駆動アーム132を緩衝ロッド133で連結し、駆動アーム132を一定方向に回転させて揺動アーム131を揺動させるように構成されている。緩衝ロッド133は揺動アーム側のロッド133aと駆動アーム側のロッド133bからなり、両者がバネ134を介して力を伝え合うようになっている。図11中の135,136はリンク132の上下回動範囲を規制するストッパである。 【0027】上記駆動機構の作用で左右各一対のリンク121,121,122,122が上下に揺動し、苗ホルダ125が図11における苗受取位置(E)と苗解放位置(F−G)の間を移動する。苗ホルダ125がF−Gの中間点にある時、リンク121,122の回動支点である支持軸121a,122aの直下に連結軸121b,122bが位置するようになっているので、苗ホルダ125がF−G間をほぼ水平に前方に移動することとなる。 【0028】苗落とし装置18は、L形アーム140に取り付けられた苗落とし具141を有する。この苗落とし具141は、先端が苗ホルダ125の凹部125a,…に挿入し得るように分岐しており、各先端分岐部は側面視で図11であらわされるよう屈曲し、苗床310aの底部を受ける苗抜き部141aと苗床310aの上側面に当接する苗叩き部141bが形成されている。 【0029】L形アーム140は支持軸143に回動自在に支持されている。そして、その近傍に苗落としカム144が設けられ、該カムの外周面に当接するカムローラ145がL形アーム140の適所に取り付けられている。L形アーム140はバネ146にカム144の方向に付勢されている。カム144は円周の一部分に凹部144aが形成された形状をしており、カムローラ145がその凹部144aに落ち込んだ時にだけ、バネ146の力で苗落とし具141が瞬間的に下動するようになっている。なお、カム144も前記第二駆動軸212に取り付けられている。 【0030】苗ホルダ125が苗受取位置(E)にある時、前記苗押出し装置16によって苗箱から苗が押し出され、その苗が苗ホルダ125の各凹部125a,…に押し込まれる。そして、苗を保持したまま苗ホルダ125が解放位置(F−G)まで回動する。苗ホルダ125がF点からG点に移動する時、苗落とし具141の苗抜き部141a,…が苗ホルダの凹部125a…に挿入し、該凹部に保持されている苗が相対的に後方に抜き出される。前述の如く、苗ホルダ125はF−G間をほぼ水平に前方に移動するので、苗抜き部141a,…が凹部124a,…に直線的に挿入されることとなり、苗ホルダ125からの苗抜きが良好に行われる。さらに、苗ホルダ125がG点に到達すると、苗落とし具141が下動し、その苗叩き部141b,…が凹部125a,…から押し出された苗を苗搬送ベルト19,19の上に叩き落とす。 【0031】苗搬送ベルト19は隣接する2条(L,R)同士で1組となっており、これら一対の苗搬送ベルト19(L,R)は互いに左右対称形となっている。苗搬送ベルト19は一対のローラ150,151に張架されており、駆動ローラ150が所定方向に回転することにより、ベルトが常時矢印方向に移動するようになっている。苗受渡し装置17から受け渡される14個の苗は7個づつ左右の苗搬送ベルト19(L,R)の上面に載せられる。そして、その苗を苗搬送ベルト19(L,R)が外方に搬送し、植付装置12の苗取り位置T1に順次苗を1個づつ供給する。また、苗取り位置T1の下方には、植付装置12による植付時に苗を圃場面まで案内するためのガイドプレート153が設けられている。 【0032】植付装置12は、側面視円形のロータリケース160と、該ロータリケースに設けた一対のへら状の植込杆161,161とを備えてなる。ロータリケース160の内部構造は図15および図16に示すようになっている。図において、163は伝動ケース10の後端部に支承された植付装置取付軸で、該植付装置取付軸の先端部にキー164によって固定メタル165が嵌着され、さらに該固定メタルにロータリケースハウジング166が固定されている。したがって、ロータリケース160は植付装置取付軸163と一体に回転する。植付装置取付軸163の周囲には、環状のガイド溝168aを有する植付杆作動カム168が嵌合している。このカム168は、軸受169によってハウジング166に対して回転自在であるとともに、伝動ケース10に固着した固定プレート170に爪168bによって一体化されている。カム168のガイド溝168aには一対のローラ172,172が嵌合している。これらローラ172は、支持軸173の周囲に回転自在に嵌合するアーム174に取り付けられている。また、アーム174にはギヤ175が形成されており、該ギヤ174は植付杆取付軸177に取り付けたギヤ178が噛合している。植込杆161は植込杆取付軸177にコッタピン179で固定状態に取り付けられている。 【0033】植付装置取付軸163が所定方向に回転すると、これと一体になったロータリケース160も回転し、植込杆161が閉軌跡T(図14参照)を描きながら移動する。その際、ローラ172,172が植込杆作動カム168のガイド溝168aに沿って移動することによりアーム174が揺動し、その揺動がギヤ175,178を介して植込杆取付軸177に伝えられる。このため、植込杆161は移動中、微妙にその角度を変化させる。すなわち、苗取り位置T1を通過する時は水平状態となっており、苗搬送ベルト19によって苗取り位置T1に供給された苗310と平行になる。そして、ロータリケース160に対してそのままの姿勢を保ったまま下に回動し、ガイドプレート153の中を通して苗を植付位置T2に導く。植付後、植込杆161がロータリケース160に対し相対的に前方に回動するよう姿勢を変化させることにより、絶対的には植込杆160が真上に引き抜かれる如く動作するので、植込杆160と苗の分離が無理なく行われ、植え付けた苗310の姿勢が乱れない。 【0034】伝動ケース10は、並列に配した3個のミッションケース180,…、これらミッションケースの間隔部および外端部に継ぎ足した4個の継足ケース181,…、各継足ケースの背面部に固着連結した4個のチエンケース182,…の各パーツを組み合わせてなる。ミッションケース180,…の後部は左右に突出する筒状になっており、その筒状部180b,180bで継足ケース181,…に固着連結されている。中央のミッションケース180には入力部183が一体に形成されている。また、中央のミッションケース180の前端部には植付部装着装置5に連結するローリング軸が回動自在に支承されており、植付部3全体が走行車体2に対してローリング可能に支持されている。そして、中央2個のチエンケース182の後端部両側と左右両端のチエンケース182,182の後端部内側に1個づつ計6個の植付装置12,…が設けられている。 【0035】次いで、伝動ケース10の内部構造について説明する(図17参照)。なお、図17は展開断面図であり、各部の向きおよび位置関係等は実際とは異なっている。走行車体2のPTO出力が入力部183内の入力軸185に入力され、該入力軸からミッションケース180,…の筒状部180b,…と継足ケース181,…内に支承された第一駆動軸186へ一対のベベルギヤ190,191によって伝動される。この伝動部は安全クラッチとして構成されている。すなわち、ギヤ190は入力軸185に回転自在に嵌合しており、入力軸185とギヤ190はクラッチ体192を介して伝動結合されている。このクラッチ体192は入力軸185に対して摺動自在で、スプリング193によってクラッチ体192をギヤ190側に押圧することにより両者の伝動爪190a,192aが咬み合うようになっている。このため、負荷が一定以上になると、スプリング193の押圧力に抗してクラッチ体192がギヤ190から外れ、伝動が停止される。スプリング193を受けている筒体195をクラッチ体192から離れる方向にシフタ196でずらすと、負荷の大きさに関係なく伝動が停止される。 【0036】第一駆動軸186には、前記ベベルギヤ191の他に、各植付装置駆動用スプロケットホイール200,…と、各苗搬送ベルト駆動用ベベルギヤ201,…と、ミッションケース本体部180a,…内の各軸へ伝動するためのギヤ202,…とが取り付けられている。なお、第一駆動軸186は2条分単位に分割された3本の軸186(L,C,R)からなり、これら各軸を中央2個のスプロケットホイール200,200で接続した構造となっている。 【0037】スプロケットホイール200,…と前記植付装置取付軸163,…に取り付けたスプロケットホイール204,…との間にチエン205,…が張設されており、第一駆動軸186の回転動力が各植付装置12,…に常時伝えられる。ベベルギヤ201,…には苗搬送ベルト駆動ローラ軸207,…に取り付けたベベルギヤ208,…が噛合しており、第一駆動軸186から苗搬送ベルト駆動ローラ軸207,…へ直接伝動される。 【0038】ミッションケース180は植付部3の各部を駆動する駆動軸を備えた植付部駆動ケースであって、このミッションケース180内には、第一駆動軸186と平行に、カウンタ軸211、第二駆動軸212、および第三駆動軸213が設けられている。そして、第二駆動軸212の左右両端部に前記苗押出し駆動アーム110と苗受渡し駆動アーム132がそれぞれ別個に取り付けられているとともに、ケースの外側面近傍に苗落としカム144が取り付けられている。また、第三駆動軸213には先端部を前記苗送りロッド58に連結させた苗送り駆動アーム58aが取り付けられている。 【0039】第一駆動軸186からカウンタ軸211を経由して第二駆動軸212へ、2組のギヤ202,215および216,217によって減速して伝動される。また、第二駆動軸212から第三駆動軸213へはカム駆動で伝動され、第三駆動軸213は間欠駆動される。219は第二駆動軸212に取り付けたカム、220は第三駆動軸213に取り付けたアーム221に支承されているカムローラである。 【0040】ギヤ217と第二駆動軸212の伝動部には次のように構成された畦クラッチ230が設けられている。前記ギヤ217は第二駆動軸212に回転自在に嵌合し、またこれに対向してクラッチ体231を第二駆動軸212に回転不能かつ摺動自在に嵌合させ、ギヤ217の爪217aとクラッチ体231の爪231aを噛み合わせて伝動するようになっている。クラッチ体231はスプリング232でギヤ217側に付勢されているので、常時はクラッチ入の状態になっている。クラッチ体231のテーパ面231bにクラッチピン233を押し当てると、両者の爪217a,231aが外れて、クラッチ切となる。その際、クラッチ体231が所定の角度になった時点でクラッチが切れるよう設定されている。したがって、自動苗箱送り装置15、苗押出し装置16、苗受渡し装置17および苗落とし装置18は2条単位でクラッチを入り切りするようになっており、クラッチを切った場合これら各装置が定位置で停止される。 【0041】植付部3の下側には、整地用のフロートとして、左右中心部に位置するセンターフロート250(C)と、走行車体2の後輪の後方に位置するサイドフロート250(L,R)とが設けられている。各フロート250(L,C,R)は前部が広く後部は狭い形状をしており、後部の左右両側部に苗移植用の溝を成形する作溝器251,…が取り付けられている。フロート250(L,C,R)は、伝動ケース10に上下に回動自在に設けたフロート支持杆の後端部に支持ピンで枢着されているとともに、前部が拡縮リンク255によって吊られており、水田面の凹凸に応じて前部が上下動するようになっている。 【0042】センターフロート250(C)は水田面高さを検出するセンサであり、該センターフロートの上下動に基づいて前記油圧シリンダ6制御用の油圧バルブ257のスプールが切り替わり、植付部3が水田面に対して一定高さになるよう制御する。このため、苗の植付深さを常に一定に保たれる。前記フロート支持杆を回動させて各フロートの支持高さを変えることにより、苗の植付深さを調節することができる。 【0043】施肥装置4は、肥料を貯蔵するホッパ260と、該ホッパ内の肥料を下方に繰り出す繰出器261と、該繰出器から繰り出された肥料を苗植付用の溝に導く施肥パイプ262とを備えている。また、この移植機1−1は、前部が上位となるよう傾斜した予備苗箱移動部としてのハンガーレール280を備え、該レールに苗箱300がハンガー281を用いて吊り下げて保持される。ハンガーレール280に吊り下げられている苗箱300は自重によって後方へ移動し、所定の引渡し位置でハンガー281から苗箱300が外され、該苗箱が苗箱搬送部23に引き渡される。そして、苗箱搬送部23に引き渡された苗箱は、前記の所定の搬送経路に沿って送られながら、その途中で苗がポットから押し出される。 【0044】このようなハンガー式の移植機の場合、空箱とは別にハンガーも回収する必要がある。そこで、両側の苗箱送り台14(1,3)の空箱収納部25(1,3)は外側に設けられ、各苗箱送り台14(1,2,3)の間隔部にハンガー回収箱282(1,2)が設けられている。ハンガーレール280の苗箱引渡し位置よりも先の部分280aは斜め前方に屈曲させられており、苗箱が外されたハンガー281はこの部分280aを伝わって回収箱282に導かれる。左側と中央の苗箱送り台14(1,2)のハンガーは回収箱282(1)に回収され、右側の苗箱送り台14(3)のハンガーは回収箱282(2)に回収される。ハンガー281は苗箱300に比べかさばらないので、2台分のハンガーをひとつの回収箱に回収させることができる。 【0045】この空箱戻し部24は苗箱搬送部23と並列で、内側のレール24aの方が外側のレール24bよりも苗箱1枚分程度前方に延ばされている。そして、その外側のレール24bの延長部分の下端部と空箱収納部25の内側上縁部をシュート284で結んでいる。レール24a,24bに挟まれて送られてきた空箱300が空箱戻し部24の終端部に到達すると、図18に示すように空箱300の外縁部が外側のレール24bから外れ、空箱300がシュート284の上に落ち込み、該シュートを伝わって空箱収納部25に送られる。 【0046】植付作業に際しては、各ハンガーレール280に複数の苗箱300…を吊り下げると共に、苗箱送り台14に苗の入った苗箱を装填し、植付部3を図1に示す作業位置まで下降させて走行車体2を発進させる。植付部3が駆動することにより、苗箱は所定の搬送経路に沿って搬送され、その搬送途中で苗箱から押し出した苗が1株づつ苗取り位置T1に供給され、その苗が機体の進行にともなって圃場面に形成される苗植付用の溝内へ植込杆161によって植え付けられる。苗が押し出された後の空の苗箱は苗箱収納部25に回収される。そして、順次、ハンガーレール280に吊り下げられている苗箱300が自重によって後方へ移動し、所定の引渡し位置でハンガー281から苗箱300が外され、該苗箱が苗箱搬送部23に引き渡され、連続して苗植付け作業が行なえる。 【0047】尚、苗箱送り台14が2台の場合は、図19に示す移植機1−1’ように、空箱300を外側に排出し、ハンガー281は苗箱送り台14(1,2)の間隔部に設けた回収箱282に回収させるように構成するとよい。 【0048】 【実施例2】図20および図21に示す移植機1−2は、苗箱送り台14の数の2倍の空箱収納部25(1〜6)が左右にスライド可能に並列に設けられている。現在使用中の空箱収納部25が満杯になったならば、空箱収納部25,…を全体に左右にスライドさせ、新たな空箱収納部25に空箱を収納させることができる。すなわち、空箱収納部25の数が苗箱送り台14と同数の機種に比べて2倍の空箱を収納することができるのであり、その分だけ空箱収納部25の高さを低くすることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000125 【氏名又は名称】井関農機株式会社
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| 【出願日】 |
平成5年8月12日(1993.8.12) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2001−157507(P2001−157507A) |
| 【公開日】 |
平成13年6月12日(2001.6.12) |
| 【出願番号】 |
特願2000−337780(P2000−337780) |
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