| 【発明の名称】 |
低温適用のための種子被覆用組成物 |
| 【発明者】 |
【氏名】クリスティーン プグリシ
【氏名】ジェイコブ ジェイ.グス
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| 【要約】 |
【課題】本発明の種子被覆用組成物は活性成分を閉じ込めるマトリックスを提供し、種子の表面上に長期間活性成分を維持することにより実生の植物の生存性を改良する。
【解決手段】低温適用のための種子被覆用組成物であって、ポリマーのTgが適用時の種子表面温度以下であることを条件として、−60℃〜20℃のTgを有する少なくとも1種のポリマーを含む前記種子被覆用組成物。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 −60℃〜20℃、好ましくは−40℃〜10℃、最も好ましくは−20℃〜10℃のTgを有する少なくとも1種のポリマーを含む種子被覆用組成物であって、ただし、前記ポリマーのTgは適用時の種子の表面温度以下である前記被覆用組成物で被覆された種子。 【請求項2】 被覆された種子を製造する方法であって、a)−60℃〜20℃、好ましくは−40℃〜10℃、最も好ましくは−20℃〜10℃のTgを有する少なくとも1種のポリマーを製造し、b)種子に前記ポリマーを適用し、ただし、前記ポリマーのTgは適用時の種子の表面温度以下である、そして、c)前記ポリマーを前記種子上で乾燥させることを含む前記方法。 【請求項3】 前記ポリマーが、タンパク質、多糖類、ポリエステル、ポリウレタン、不飽和モノマーから製造されたポリマー及びそれらの組み合わせからなる群から選択される請求項1または2に記載の組成物。 【請求項4】 請求項3に記載の種子被覆用組成物であって、前記エチレン性不飽和モノマーがビニルエステル、α−オレフィン、無水物、アクリル酸及びメタクリル酸のアルキルエステル、不飽和ジカルボン酸の置換または非置換モノ及びジアルキルエステル、ビニル芳香族炭化水素、置換または非置換アクリルアミド、環式モノマー、アルコキシル化側鎖含有モノマー、スルホン化モノマー、ビニルアミドモノマー並びにそれらの組み合わせからなる群から選択される前記組成物。 【請求項5】 前記ポリマーが種子被覆用組成物の全質量に基づいて、0.1〜10質量%、好ましくは1〜5質量%の量で存在する請求項1に記載の種子被覆用組成物。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ポリマーのTgが適用(application )時の種子表面温度以下であるという条件で、Tgが−60℃〜20℃の少なくとも1種のポリマーを含む種子被覆用組成物に関する。 【0002】 【従来の技術】商業的な農場経営は、優れた発芽並びに土壌、空気及び水媒介の病気に対する高耐性を有する種子の使用に依存する。種子を真菌の来襲、害昆虫等から保護するために、病虫害防除剤、殺真菌剤または他の活性成分及び前記活性成分を種子上に保持させるためのポリマーを含有する種子用被覆剤を一般に、種子の表面に適用する。 【0003】従来技術に記載されているポリマーには、米国特許第4,272,417号にアクリル樹脂、変性ポリアクリルアミド及びビニルアクリルエマルション、米国特許第3,113,399号にアクリル樹脂、米国特許第3,598,565号に(i)アクリル酸(AA)またはメタクリル酸(MAA)及び低級アクリレートの水溶性中和コポリマー並びに(ii)酢酸ビニル及びアクリル酸低級アルキルの架橋コポリマーの10〜60%(質量%)の水性エマルション並びに米国特許第4,169,902号にカルボキシル化親水性アクリルコポリマー、前記コポリマーのカルボキシ基のための架橋剤、紫外線吸収剤及び動物または鳥忌避剤の混合物がある。米国特許第5,849,320号は、ポリ酢酸ビニル、メチルセルロース、ポリビニルアルコール、塩化ビニリデン、アクリル樹脂、セルロース、ポリビニルピロリドン及び多糖類のポリマー及びコポリマーから選択される1以上の結合剤並びに病虫害防除剤を含有し、前記結合剤が病虫害防除剤のマトリックスを形成する、種子のための殺昆虫性被覆剤を記載する。米国特許第5,876,739号は、ポリマーまたはコポリマーから製造された結合剤及び充てん剤を含有し、前記結合剤は病虫害防除剤及び充てん剤のマトリックスを形成し、実質的に非植物毒性種子被膜を生じる、種子用の殺昆虫被膜について記載する。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】被覆に用いられるポリマーの所望の性質は、ポリマーが(a)種子の表面に効果的に接着すると同時に滑らかでかつ均一な種子の被覆を与える、(b)高湿度で耐水和性である、(c)種子を袋に入れ及び植える間に砕けやすくない可撓性の被覆をもたらす、(d)種子の加工の間にダストを発生させない、(e)不燃性である、(f)グリセロールまたはエチレングリコールに多少の溶解性を有し、0℃より下の温度で種子を処理することを可能にする、(g)比較的に低粘度溶液の形成を可能とする、(h)被覆過程の間に種子の集合を生じない、(i)少なくとも100ブッシェル/時間の種子処理スループットを可能にする、(j)水と酸素の両方に透過性である及び(k)種子被覆配合物で種子を処理する間にその上に析出した時、または処理された種子を植える時、加工装備を容易に洗浄できることである。 【0005】種子被覆方法の主要な関心事は種子に被覆を適用する温度である。たとえば、秋に収穫した種子は、春の種まきのために準備するために温度が低い冬の月の間に通常被覆される。そのような低温、典型的には20℃未満では、Tg>20℃のポリマーは、深割れ及びはがれ落ちを示す、不連続フィルムを形成する傾向がある。袋づめ、運搬及び取り扱い過程の間、特に上記種子を低温で被覆する時、種子の摩擦作用によりこの問題は悪化する。砕けやすいまたははがれ落ちる、これらの種子被覆は種子の保護を犠牲にし、ダストを引き起こす。さらに、種子被覆用組成物中の多くの成分は、ヒト及び環境に有害な傾向があるから、取り扱い及び種まきの間の被覆された種子の「ダスティング」は特に避けるべきである。 【0006】20℃未満の温度で種子被覆用組成物を適用する時、種子の取り扱い及び運搬の間ですら耐深割れ性及び耐はがれ性である、種子に強く接着し、種子に均一な被覆を与える種子被覆用組成物を開発することは有益であろう。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明は低温適用のための種子被覆用組成物であって、−60℃〜20℃のTgの少なくとも1種のポリマーを含む前記種子被覆用組成物を提供する。他の面によると、本発明は、ポリマーのTgが適用時の種子表面温度以下であることを条件とする、−60℃〜20℃のTgの少なくとも1種のポリマーを含む種子被覆用組成物で被覆された種子を提供する。 【0008】本発明の他の面によると、本発明は、a)少なくとも1種の活性成分と少なくとも1種の−60℃〜20℃のTgのポリマーとを混合し、b)この混合物を種子の表面に適用し、そこでポリマーのTgが種子の表面温度以下であり、そして、c)この混合物を前記種子上で乾燥させることを含む被覆種子を製造する方法を提供する。 【0009】他の面によると、本発明は、適用時のポリマーのTgが種子の表面温度以下であることを条件として、少なくとも1種の活性成分及び少なくとも1種の−60℃〜20℃のTgのポリマーを含む種子被覆用組成物を作物植物の種子に適用することを含む作物植物の実生の植物の出現を保護する方法を提供する。 【0010】 【発明の実施の形態】本発明の種子被覆用組成物は、活性成分を閉じ込め、ある期間種子の表面上に活性成分を維持することにより、実生の植物の生存を改良するマトリックスを提供する。種子被膜は操作員の暴露及び環境への放出を減少させることにより活性成分を用いることの安全性も増大させる。さらに種子被覆用組成物は、種子被覆用組成物を20℃未満の温度で適用した時ですら、耐深割れ及び耐はがれ性である。さらに、種子被覆用組成物は、種子のサイズ及び形の均一性を改良し、それは機械的な種まき技術に有利である。 【0011】事実上、あらゆる種子、たとえば、穀物、野菜、観賞植物及び果実の種子を本発明の種子被覆用組成物で処理できる。好ましくは、種子は、トウモロコシ(スイートコーン及び飼料用トウモロコシ)、大豆、小麦、大麦、エンバク、米、ヒマワリ、アルファルファ、モロコシ、アブラナ、テンサイ、カノラ、トマト、ライマメ類及び他の豆類、レンズマメ類、エンドウマメ類、ヒマワリ属植物、レタス、ニンジン、タバコ及び花の種子、たとえば、パンジー、インパチェンス、ペチュニア及びゼラニウムの群から選択される。種子被覆用組成物で被覆するのに最も好ましい種子は、一般に20℃未満の温度で処理される種子、たとえば、トウモロコシ、カノラ、テンサイ、小麦、大豆、豆類及びエンドウマメ類である。 【0012】種子被覆用組成物は少なくとも1種のポリマー及び任意に活性成分を含有する。該ポリマーのTgは、−60℃〜20℃、好ましくは−40℃〜10℃、より好ましくは−20℃〜10℃、最も好ましくは−10℃〜10℃である。本発明者は、本発明の種子被覆用組成物は、種子被覆用組成物を20℃未満の温度で適用した時ですら、耐深割れ性及び耐はがれ性である、均一な被膜を種子上に与えることを確認した。本発明者は、20℃より高いTgのポリマーで被覆されたポリマーは、一般に種子の上に不連続なフィルムを形成することも確認した。20℃未満の温度で種子に適用した時、そのフィルムは深割れとはがれを示す。さらに、本発明者はTgが−60℃未満のポリマーで被覆された種子は、一般に粘着性またはべとついたフィルムを形成し、それは装備に蓄積し、取り除かないなら、その操作を制限することを確認した。 【0013】種々のポリマー、たとえば、タンパク質、多糖類、ポリエステル、ポリウレタン、不飽和モノマーから製造されたポリマー及びそれらの組み合わせを本発明の種子被覆剤を製造するのに用いることができる。ポリマーは乾燥してフィルムを形成することが可能であるべきである。本明細書において用いる場合、「ポリマー」はコポリマー、ターポリマー等を含む。 【0014】好ましくは、ポリマーは少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマーから製造される。適切なエチレン性不飽和モノマーは無水物、ビニルエステル、α−オレフィン、アクリル酸及びメタクリル酸のアルキルエステル、不飽和ジカルボン酸の置換または非置換モノ及びジアルキルエステル、ビニル芳香族炭化水素、非置換または置換アクリルアミド、環式モノマー、アルコキシル化側鎖含有モノマー、スルホン化モノマー、ビニルアミドモノマー、無水物を含むα,β−エチレン性不飽和C3 〜C8 モノカルボン酸並びにα,β−エチレン性不飽和C4 〜C8ジカルボン酸のC4 〜C8 アルキル半エステルである。エチレン性不飽和モノマーの組み合わせも用い得る。 【0015】適切な無水物モノマーは、たとえば、無水マレイン酸及び無水イタコン酸である。適切なビニルエステルは、たとえば、酢酸ビニル、ギ酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、吉草酸ビニル、2−エチルヘキサン酸ビニル、イソオクタン酸ビニル、ノナン酸ビニル、デカン酸ビニル、ピバリン酸ビニル及びバーサティク酸ビニル(vinyl versatate )である。適切なアクリル酸及びメタクリル酸のアルキルエステルは、たとえば、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ペンチル、アクリル酸ヘキシル及びアクリル酸2−エチルヘキシル等である。適切な不飽和ジカルボン酸の置換または非置換モノ及びジアルキルエステルは、たとえば、マレイン酸の置換及び非置換モノ及びジブチルエステル並びにマレイン酸の置換及び非置換モノ及びジエチルエステル、並びに対応するフマル酸エステルである。 【0016】適切なビニル芳香族炭化水素は好ましくは8〜20個の炭素原子、最も好ましくは8〜14個の炭素原子を含有する。ビニル芳香族モノマーの例は、スチレン、1−ビニルナフタレン、2−ビニルナフタレン、3−メチルスチレン、4−プロピルスチレン、t−ブチルスチレン、4−シクロヘキシルスチレン、4−ドデシルスチレン、2−エチル−4−ベンジルスチレン、4−(フェニルブチル)スチレン、3−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート及びハロゲン化スチレンである。 【0017】適切なアクリルアミドベースモノマーは、たとえば、アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−オクチルアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、ジメチルアミノエチルアルリレート等である。適切な環式モノマーは、たとえば、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾリドン、ビニルピリジン等である。適切なスルホン化モノマーは、たとえば、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、メタリルスルホン酸ナトリウム、ビニルスルホン酸ナトリウム、スルホン化スチレン等である。適切なビニルアミドモノマーは、たとえば、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド等である。 【0018】本発明の好ましい態様では、ポリマーはアクリル酸エステルモノマー、たとえば、アクリル酸ブチルと酢酸ビニルまたはエチレンと酢酸ビニルのコポリマーである。任意に、種子にポリマーを適用する前に少なくとも1種の活性成分をポリマーと組み合わせることができる。本明細書で用いる時、「活性成分」は、種子の発芽及び実生の植物の成長を助けまたはそれらに寄与するのに役立つ成分を意味する。典型的な活性成分は、病虫害防除剤、殺真菌剤、殺線虫剤、殺そ剤、鳥忌避剤、除草剤、殺ダニ剤、殺虫剤、成長調節剤、植物栄養剤、防寒または防干のような遺伝的スイッチ等を含む。一般的に用いられる特定の活性成分は、カプタン(CAPTAN)、アプロン(APRON)、セビン(SEVIN)、ビタバックス(VITAVAX)、カーボキシン、マグナム(MAGNUM)、メトキシクロル(methoxychlor)、TBZ、パラチオン、チラム(THIRAM)、マラチオン、メスロール、硝酸アンモニウム、テトラメチルチウラムジスルフィド及び植物ホルモンである。活性成分は、ポリマーによって形成されたフィルムを通って周囲の生活環境に拡散してもよい。 【0019】病虫害防除剤の例は、ピレスロイド(pyrethoid)、有機ホスフェート、カラモイルオキシム、ピラゾール、アミジン、ハロゲン化炭化水素及びカーバメート並びにそれらの誘導体から選択されるものを含む。特に適切な病虫害防除剤の類は、有機ホスフェート、フェニルピラゾール及びピレスロイドを含む。好ましい病虫害防除剤は、テルブホス、クロルピリホス、フィプロニル、クロルエトキシホス、テフルスリン、カルボフラン、イミダクロプリド及びテブプリムホスとして既知のものである。昆虫成長調節剤、たとえば、メトプレン及びヒドロプレンも含まれる。 【0020】ポリマーを含有する種子被覆用組成物で種子を被覆する前に、そのポリマーのTgを臨界的範囲の−60℃〜20℃内に調整するという条件で、臨界範囲の−60℃〜20℃の範囲外のTgのポリマーを準備することは本発明の範囲内である。ポリマーのTgを調整する好ましい手段は1以上の可塑剤を用いることである。可塑剤の例は、グリセリン、エチレングリコール及びエステル、たとえば、フタル酸2−エチルヘキシルである。 【0021】ポリマーは、当業界で既知の重合方法、たとえば、エマルション重合、逆エマルション重合、溶液重合等を用いて製造される。バッチもしくは連続モノマー添加法または増分モノマー添加法を用い得る。ポリマーの固形分含量を変えることができるが、ポリマーの固形分%は好ましくは約40〜約70質量%、より好ましくは約50〜約60質量%の範囲内である。 【0022】好ましい態様では、ポリマーは1以上の界面活性剤または乳化剤、たとえば、アニオン性及び/または非イオン性界面活性剤を用いて製造した水性エマルションポリマーである。界面活性剤の型及び量は当業界で既知である。しかしながら、界面活性剤は本発明のポリマーを製造するのに必要ではない。アニオン性界面活性剤は、たとえば、C8 〜C12アルキルベンゼンスルホネート、C12〜C16のアルカンスルホネート、C12〜C16のアルキルスルフェート、C12〜C16のアルキルスルホスクシネートまたはC12〜C16硫酸化エトキシル化アルカノールを含む。非イオン性界面活性剤は、たとえば、C6 〜C12のアルキルフェノートエトキシレート、C12〜C20のアルカノールアルコキシレート並びにエチレンオキシド及びプロピレンオキシドのブロックコポリマーを含む。非イオン界面活性剤はC4 〜C18アルキルグルコシド並びにアルコキシル化によりそれらから得ることができるアルコキシル化生成物、特にアルキルグルコシドとエチレンオキシドの反応により得ることができるものを含む。界面活性剤の組み合わせをポリマーを製造するのに用い得る。 【0023】ポリマーを製造するのに、水溶性または水分散性重合性界面活性剤も単独でまたは非重合性界面活性剤と組み合わせて用い得る。ポリマーを製造するのに好ましい重合性界面活性剤は、構造I【0024】 【化1】
【0025】で示されるアルキルベンゼンスルホネートのアリルアミン塩である。構造Iにおいて、R3 は1〜20の炭素原子、好ましくは10〜18の炭素原子を有するアルキル基で、X+ はNH3 + 、NH2 R6 またはNR6 R7 (式中、R6 及びR7 は独立してC1 〜C4 アルキルまたはヒドロキシアルキル基である)から選択される。最も好ましくは、アルキルベンゼンスルホネートのアリルアミン塩はドデシルベンゼンスルホネートのアリルアミン塩である。 【0026】他の好ましい重合性界面活性剤は構造II【0027】 【化2】
【0028】で示されるアルキルエーテルスルフェートのアリルアミン塩である。構造IIにおいて、R4 は1〜20個の炭素原子、好ましくは10〜18個の炭素原子を有するアルキル基であり、nは2〜15の整数であって、X+ はNH3+ 、NH2 R6 またはNR6 R7 (式中、R6 及びR7 は独立してC1 〜C4 アルキルまたはヒドロキシアルキル基)から選択される。最も好ましくは、アルキルエーテルサルフェートのアリルアミン塩はラウレスサルフェートのアリルアミン塩である。 【0029】他の好ましい重合性界面活性剤は構造III【0030】 【化3】
【0031】で示されるホスフェートエステルのアリルアミン塩である。構造III において、R5 は1〜20個の炭素原子、好ましくは10〜18個の炭素原子を有するアルキル基であり、nは2〜15の整数であり、X+ はNH3+ 、NH2 R6 またはNR6 R7 (式中、R6 及びR7 は独立してC1 〜C4 アルキルまたはヒドロキシアルキル基である)から選択される。最も好ましくは、ホスフェートエステルのアリルアミン塩は、ノニルフェノールエトキシレート(9モルのEO)ホスフェートエステルのアリルアミン塩である。好ましい重合性界面活性剤はステファンカンパニーから、商標、POLYSTEP AU1,POLYSTEP AU7及びPOLYSTEP AU9で市販されている。 【0032】被覆される特定の種子、貯蔵される条件並びに発芽及び成長が予期される土壌及び気候条件に依存して、種子被覆用組成物は広範囲の1以上の添加剤を含むことができる。このような添加剤は、顔料、染料、増量剤、たとえば、粉、分散剤、賦形剤、凍結防止剤、保存剤、除草剤の毒性緩和剤、肥料、生物的防除剤、界面活性剤、金属イオン封鎖剤、可塑剤、着色剤、増白剤、乳化剤、流動剤、たとえば、ステアリン酸カルシウム、タルク、及びバーミキュライト、融合助剤、脱泡剤、保湿剤、増粘剤、ワックス、抗菌剤、殺虫剤、病虫害防除剤並びに充てん剤、たとえば、セルロース、グラスファイバー、粘土、カオリン、タルク、炭酸カルシウム及び木粉及び臭気変性剤を含むが、これらに限定されない。 【0033】典型的な賦形剤は細かく分割した無機物、たとえば、軽石、アタパルジャイト、ベントナイト、カオリン、ゼオライト、珪藻土及び他の粘土、変性した珪藻土の吸着剤、たとえば、MICROCEL E、木炭、バーミキュライト、細かく分割した有機物、たとえば、ピートモス、木粉等を含む。種子被覆用組成物中のポリマーの濃度は、種子被覆用組成物の総質量に基づいて0.01〜10質量%である。好ましくは種子被覆用組成物中のポリマーの濃度は0.1〜5質量%である。 【0034】被覆された種子のサイズは非常に小さいもの、たとえば、セロリの種子から、非常に大きいもの、たとえば、ピーナッツまで広く変化し、それらは、約0.010mm〜約0.5mmの厚さの薄い単層被膜から約0.5mm〜約2mmの厚さの厚い多層被膜で被覆し得る。種子被覆用組成物は好ましくは実質的に均一なふうに種子の表面上に分布している。種子に種子被覆用組成物を適用する適切な方法は当業者に既知の種々の方法による。3つの周知の技術には、ドラム塗装機、回転ボールまたはHEGE種子被覆機及び渦またはNIKLAS被覆機を含む。種子は被覆の前に前もってサイズで分類し得る。 【0035】本発明の被覆された種子に任意にフィルム保護被膜を適用できる。フィルム保護被膜は被覆層を保護し及び/または処理された種子の同定を容易にし及び/または嵩または種子被膜の均一性を増加させるように機能し得る。メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、デキストリン、ゴム、ワックス、植物油またはパラフィン油、水溶性または水分散性多糖類及びその誘導体、たとえば、アルギネート、デンプン及びセルロース並びに合成ポリマー、たとえば、ポリエチレンオキシド、ポリビニルアルコール及びポリビニルピロリドン及びそれらのコポリマー及びこれらのポリマーの混合物を含む関連ポリマーを含む種々の材料は保護被膜のために適当であるが、これらに限定されるものではない。存在するなら、保護被膜は任意に先に述べたようなあらゆる添加剤を含んでもよい。 【0036】 【実施例】次の非限定例は本発明のさらなる面を説明する。 実施例184%の酢酸ビニル及び14%のエチレンを含有する、エチレン/酢酸ビニルコポリマーを、水性エマルション重合により製造した。このコポリマーは0℃のTgを有することを確認した。 【0037】実施例290%の酢酸ビニル及び10%のエチレンを含有するエチレン/酢酸ビニルコポリマーを水性エマルション重合により製造した。このコポリマーは20℃のTgを有することを確認した。 実施例3酢酸ビニルホモポリマーを水性エマルション重合により製造した。このコポリマーは40℃のTgを有することを確認した。 【0038】実施例471%の酢酸ビニル及び29%のエチレンを含有するエチレン/酢酸ビニルコポリマーを水性エマルション重合により製造した。このコポリマーは15℃のTgを有することを確認した。 実施例548%のアクリル酸ブチル及び52%の酢酸ビニルを含有するアクリル酸ブチル/酢酸ビニルコポリマーを水性エマルション重合により製造した。このコポリマーは−15℃のTgを有することを確認した。 【0039】実施例630%のアクリル酸ブチル及び70%酢酸ビニルを含有するアクリル酸ブチル/酢酸ビニルコポリマーを水性エマルション重合により製造した。このコポリマーは8℃のTgを有することを確認した。 実施例793%のアクリル酸エチル、1%のアクリロニトリル及び6%のN−メチロールアクリルアミドを含有するアクリル酸エチル/アクリロニトリル/N−メチロールアクリルアミドターポリマーを水性エマルション重合により製造した。このターポリマーは−16℃のTgを有することを確認した。 【0040】実施例853%のメタクリル酸メチル、45%のアクリル酸ブチル及び2%のアクリル酸を含有するメタクリル酸メチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ターポリマーを水性エマルション重合により製造した。このターポリマーは13℃のTgを有することを確認した。 【0041】実施例9種子被覆用組成物の製造次の処方に従って種子被覆用組成物を製造した。 エマルションポリマー(固形分55%) 67質量% プロピレングリコール 10質量% タルク 22質量% 染料 0.5質量% TRITON X−100(オクチルフェノキシポリエ トキシメタノール、ユニオンカーバイドから得られる) 0.5質量% 合計=100質量%上記成分をビーカー中で室温で、均質な混合物が得られるまで混合した。 【0042】実施例10種子への種子被覆用組成物の適用0℃のTgを有する実施例1で製造したコポリマーを実施例9の種子被覆用組成物のポリマーとして用いた。この種子被覆用組成物を20℃の温度でHEGE種子被覆機により種子に被覆した。コポリマーを種子被覆用組成物の総質量に基づいて、0.2質量%の濃度で適用した。 【0043】実施例11種子への実施例1のコポリマーの適用図に関して、図1は、10℃の温度で、種子の質量に基づいて1%のレベルの実施例1で製造された、0℃のTgを有するコポリマーを用いて被覆された、種子の表面の走査電子顕微鏡写真である。図1は、このコポリマーは種子に対して優秀な接着性を発揮し、種子上に滑らかな連続フィルムを形成したことを明らかに示している。 【0044】実施例12種子への実施例2で製造された、20℃のTgを有するコポリマーを10℃の温度で種子に適用した。コポリマーを種子の総質量に基づいて、1質量%の濃度で適用した。図に関して、図2は、上記条件下に10℃の温度で実施例2で製造したコポリマーを用いて被覆した種子の表面の走査電子顕微鏡写真である。図2は、種子の表面に対するコポリマーの貧弱な接着を明らかに示している。更に、フィルムの多くのひび割れが証拠となるように、このフィルムは軟かく、かつ、多孔性であった。 【0045】実施例13種子への種子被覆用組成物の適用実施例1〜2に記載されたコポリマーを用いた、実施例9で製造された、約1gの種子被覆用組成物で、40gのトウモロコシの種子またはモメンの種子を被覆した。対照の40gの種子試料を、ポリマーを含有しない1gの他の種子被覆用配合剤を用いて被覆した。トウモロコシの種子を被覆した種子被覆用配合物は充てん剤としてタルクを含有していた。モメンの種子を被覆した種子被覆用配合物は充てん剤を含有しなかった。 【0046】被覆種子を空気引き入れ口を備えた丸底フラスコに入れ、20℃で60rpm の速度で、ロール棒装置上で5分間混転した。ろ過空気を丸底フラスコの空気引き入れ口を通して、次いで、容器の遠方端部に取り付けたフィルターを通した。次いで、種子被膜から除去され、フィルター上に収集された「ダスト」粒子の量を測定した。試験結果を表1に要約する。 【0047】 表 1 種子被膜の接着性についてのコポリマーの影響 処 理 種子被膜から除去されたダスト粒子のmg 実施例1で製造したコポリマー 0.02 を用いたトウモロコシの種子 対照(ポリマーを用いないトウ 11.58 モロコシの種子) 実施例2で製造したコポリマー 0.19 を用いたモメンの種子 対照(ポリマーを用いないモメ 3.78 ンの粒子) 表1の試験結果は、種子被覆用配合物に用いた時本発明のコポリマーは、取り扱いの間に種子被膜から除去される細い粒子の量を顕著に減少させることを明らかに示している。 【0048】実施例14実施例1及び2で製造したコポリマーを、3種の異なった温度、すなわち、1℃、4℃及び10℃でトウモロコシ種子に被覆した。種子、コポリマー溶液、計量分配ピペット及び被覆ジャーを被覆温度まで平衡化した。コポリマーを種子上に分配し、種子を30秒撹拌した。次いで被覆種子を被覆温度で2時間乾燥させた。約0.1gのポリマー(乾燥質量)を10gの種子上に付着させた。2時間後、被覆種子を20℃で30分間撹拌し(取り扱い及び運送の間に典型的に遭遇する条件をシミュレートするために)、種子表面から取り除かれたコポリマー/被膜の量を測定した。試験結果を表IIに要約する。 【0049】 【表1】
【0050】表IIの結果は、本発明のコポリマーを、それらのフィルム形成性温度(Tgに等しい)より低い温度で適用した時、得られたフィルムの品質は非常に不十分であることを明らかに示している。磨耗により、顕著な量の被膜が種子表面から除去され、それは、処理された種子の不十分な発芽をもたらしそうである。しかしながら、本発明のコポリマーをフィルム形成性温度よりも高温で適用した時、得られたフィルムの品質は優れており、磨耗を適用した時ですら、被膜は種子から除去されなかった。 【0051】実施例15実施例3及び4で製造したコポリマーを、3種の異なった温度、すなわち、1℃、4℃及び10℃でトウモロコシ種子に被覆した。実施例5、6、7及び8で製造したポリマーを10℃でトウモロコシの種子に被覆した。種子、コポリマー溶液、計量分配ピペット及び被覆ジャーを適当な被覆温度まで平衡化した。コポリマーを種子上に分配し、種子を30秒撹拌した。次いで被覆種子を被覆温度で2時間乾燥させた。約0.1gのポリマー(乾燥質量)を10gの種子上に付着させた。乾燥後、被覆種子を20℃で30分間撹拌し(取り扱い及び運送の間に典型的に遭遇する条件をシミュレートするために)、種子表面から取り除かれたコポリマー/被膜の量を測定した。試験結果を表III に要約する。 【0052】 表 III 被覆温度 ポリマー 1℃ 4℃ 10℃ 実施例3で製造さ 0.001g 0.001g 0.002g れたコポリマー (Tg=0℃) 実施例4で製造さ 0.054g 0.047g 0.049g れたコポリマー (Tg=20℃) 実施例5で製造さ -------- -------- 0.016g れたコポリマー (Tg=20℃) 実施例6で製造さ -------- -------- 0.0001g れたコポリマー (Tg=−15℃) 実施例7で製造さ -------- -------- 0.0000g れたターポリマー (Tg=−16℃) 実施例8で製造さ -------- -------- 0.0556g れたターポリマー (Tg=13℃) 表III の結果は、本発明のポリマーを、それらのフィルム形成性温度(Tgに等しい)より低い温度で適用した時、得られたフィルムの品質は非常に不十分であり、磨耗により、このような不十分な被膜の約半分は種子表面から除去されたことを明らかに示している。したがって、実施例4、5及び8のポリマーをそれらのTg温度より低い温度で適用した時、得られた被膜は不十分な機械的性質及び接着性を示した。 【0053】本発明を特定の態様に特に関連して記載してきたが、添付の請求の範囲及び精神の内で、当業者により変化及び修正をなし得ることが分かるであろう。
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| 【出願人】 |
【識別番号】590000824 【氏名又は名称】ナショナル スターチ アンド ケミカル インベストメント ホールディング コーポレイション
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| 【出願日】 |
平成12年8月23日(2000.8.23) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100077517 【弁理士】 【氏名又は名称】石田 敬 (外4名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−120012(P2001−120012A) |
| 【公開日】 |
平成13年5月8日(2001.5.8) |
| 【出願番号】 |
特願2000−252446(P2000−252446) |
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