トップ :: A 生活必需品 :: A01 農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業




【発明の名称】 施肥装置付田植機
【発明者】 【氏名】山崎 仁史

【要約】 【課題】走行車体の前部に操作ボックスを有する操縦装置が設置され、車体後部に田植装置が装着された田植機において、走行車体の前部で前記操作ボックスの左右に配置されている液肥タンクの残留液肥の排出を容易にできるようにした。

【解決手段】車体の前部に操作ボックス4を有する操縦装置6を、車体後部には田植装置7を備えてある田植機であって、前記操作ボックス4を挟む左右両側に液肥タンク27,27を配設すると共に、この左右の液肥タンク27,27間で、且つ、該タンクより低位置においてタンク内の液肥を吸い込んで吐出する施肥ポンプ30を設置してあることを特徴としている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 車体の前部に操作ボックスを有する操縦装置を、車体後部には田植装置を備えてある田植機であって、前記操作ボックスを挟む左右両側に液肥タンクを配設すると共に、この左右の液肥タンク間で、且つ、該タンクより低位置においてタンク内の液肥を吸い込んで吐出する施肥ポンプを設置してあることを特徴とする施肥装置付田植機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、施肥装置を備えた田植機に関し、農業機械の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】走行車体の前部に操作ボックスを有する操縦装置が設置され、車体後部には田植装置が装着されて田植機が構成されている。そして、その田植機に施肥装置が装着されて、苗の植込と同時に肥料が散布されるようになっている。そして、施肥装置が、走行車体の前部で前記操作ボックスの左右に配置されているものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のものでは、施肥装置のポンプが走行車体の後部で液肥タンクより上側に配置されていたため、この施肥装置の液肥タンクとポンプとの間の距離が長く、また、タンク内での残留液肥の排出も容易ではなく、短時間では達成できない問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記課題を解決すべく次のような技術的手段を講じた。すなわち、本発明にかかる技術的手段は、車体の前部に操作ボックスを有する操縦装置を、車体後部には田植装置を備えてある田植機であって、前記操作ボックスを挟む左右両側に液肥タンクを配設すると共に、この左右の液肥タンク間で、且つ、該タンクより低位置においてタンク内の液肥を吸い込んで吐出する施肥ポンプを設置してあることを特徴とする。
【0005】
【発明の効果】従って、この発明によれば、左右のタンク間で、その下方にポンプを配置することにより、タンクからポンプ間の距離が最短となり、液肥の吸い上げが早く、また、前輪の前側近くにタンク、ポンプが配置構成されることになるため、タンク内の残留液肥の排出作用が効率良く、短時間で行い得る。
【0006】
【発明の実施の形態】この発明の実施例を図面に基づき説明する。図1及び図2は、施肥装置付田植機を示すものであり、車体1の前後には走行車輪としての左右一対の前輪2,2及び後輪3,3が架設されている。車体上前部に操作ボックス4及びステアリングハンドル5等を有する操縦装置6が設置され、車体後方部には昇降可能な田植装置7が装備されている。操縦装置7の後側に運転席8が設置され、運転席の下側には田植機の各部に動力を伝達するエンジン9が搭載されている。
【0007】田植装置7は、左右に往復動する苗載タンク10、1株分の苗を切取って土中に植込む植込杆11、苗植付面を整地するフロ−ト12、つまり、サイドフロ−ト12L,12R及びセンタ−フロ−ト12C等からなる。
【0008】なお、フロ−ト12は、植付フレ−ムUSに架設された軸12sの回動操作により回動ア−ム12kが上下動し、このア−ム12kとステ−20とをピン軸12pにて連結することにより該フロ−ト12が昇降する構成である。
【0009】浅層施肥装置13が次のように構成されている。一対の浅層用タンク14,14が車体1の左右において運転席8の後方外側寄りで固定され、下部がパイプ15で連結されている。各浅層用タンク14,14には上面の外寄りの位置に液肥供給口16が設けられ、キャップ16aが施されている。浅層用施肥ポンプ17が運転席8の後に設けられ、これがエンジン9の動力で作動すると、吸入管18からパイプ15内の液肥を吸い込み6本の吐出管19から吐き出すようになっている。
【0010】ステ−20から突出の支持板21に横軸22が回動自在に支持されている。逆へ字型に曲がったノズル23は、横軸22に固定されていて一体的に回動する構成であり、フロ−ト12の張出部12aの後側で植込杆11による植込位置よりやや内側に配置されている。弾性板でできたレバ−24を回動操作するとノズル23が横軸22とともに回動し、手を離すと回動した位置で止まる構成であり、そして、このノズル23は上記の回動操作で上下に揺動し、フロ−ト12の下面から下方に突出したり、その下面に沿うように収納されたりし、突出させた状態が肥料散布時であり、収納させた状態が機体の移動時や機体格納時である。そして、前記吐出管19の後端がフレキシブルチュ−ブ25でそれぞれのノズル23の前端に接続され、浅層用施肥ポンプ17から吐出される液肥が、ノズル23から植込杆11にて移植された苗の横側近くにおいて、地表面より泥土内に浅く散布されるようになっている。
【0011】深層施肥装置26が次のように構成されている。一対の深層用液肥タンク27,27が操作ボックス4を挟む左右両側に配設され、下部がパイプ28で連通されている。各タンク27の上面には液肥供給口29が設けられ、キャップ29aが施されている。そして、この左右の液肥タンク27,27間には、該タンクより低位置においてタンク内の液肥を吸い込んで吐出する深層用施肥ポンプ30が設置されている。この深層用施肥ポンプ30がエンジン9の動力で作動するとパイプ28を通して深層用液肥タンク27内の液肥を吸い込み、3本の吐出管31から吐き出すようになっている。
【0012】フロ−ト12の後部に固定されたステ−32には回動管33が回動自在に支持されている。逆へ字型に曲がったノズル34は、ステ−32の孔32aとフロ−ト12の孔12bに差し込まれて、後端がフロ−ト12の下方に突出し、その前端が回動管33に固定されて一体的に回動する構成である。弾性板でできたレバ−35を回動操作するとノズル34が回動管33とともに回動し、手を離すと回動した位置で止まる構成であり、そして、このノズル34は上記の回動操作で上下に揺動し、フロ−ト12の下面から下方に突出したり、その下面に設けられた溝36内に収納されたりする構成である。そして、前記吐出管31の後端がフレキシブルチュ−ブ37でそれぞれのノズル34の回動管33に接続され、深層用施肥ポンプ30から吐出される液肥が、フロ−ト12の両横の植込杆11にて移植された一対の苗の間において、それぞれのノズル34から、地表面より泥土内に深く散布されるようになっている。
【0013】エンジン9から走行ミッション38へ、走行ミッションから変速装置39へ、変速装置から施肥ポンプ30へベルト40,41及び伝動チエン42を介して動力が伝達されるよう連動構成している。変速装置39は運転部のフロア−43の下側に設け、変速レバ−44をフロア−43より上方に突出させることにより、ポンプ30による液肥の繰り出し量がワンタッチで任意に変更できるよう構成している。
【0014】フレキシブルチュ−ブ37のポンプ30近くには、残留液肥を機体前方の機外に排出する排出パイプ45が連通状態に設けられている。この両者の連通部には切替バルブを設けておくとよい。
【0015】図7及び図8に示す実施例では、操作ボックス4の左右両側にバンパ−27aを兼ねた液肥タンク27,27を構成して設け、そして、これらの下部を連通管46で連通すると共に、この連通管46の中間部には残留液肥を排出する排出口47を設けた構成としている。バンパ−とタンクが一体構成となり、機体最前部より残留液肥の排出が可能となり作業性が向上する。
【0016】図9に示す実施例では、操作ボックス4の左右両側に液肥タンク27,27を配設し、運転席8の側方に変速装置39を、田植装置7側で苗載タンク10の内側には施肥ポンプ17をそれぞれ配置した構成としている。タンク27とポンプ17とはホ−ス48で連通し、ポンプ17とノズル23とは配管49を介して連通している。運転席8の後方には、フラットな面を有するリヤステップ50が構成され設けられている。オペレ−タはこのリヤステップ50を利用して苗載タンク10への苗補給性の向上を図るようにしている。
【0017】苗載タンクの内側にポンプを配置したことにより、運転席と苗載タンク上端との間隔を短縮することが可能となり、機体の配置構成をコンパクトにまとめあげることができる。
【0018】また、苗載タンクの内側にポンプを配置することは、ポンプ17〜ノズル23間の配管が最短で配管できることになり、無肥料区をほとんど無くすことが可能となる。
【0019】図10に示す実施例は、運転席8の後方に液肥タンク51を、苗載タンク10の裏側にポンプ17を配置し、液肥タンク51の残留液肥はポンプ17下側の残留液肥排出筒52より取り出し可能な構成としている。かかる構成によれば、液肥タンク51と残留液肥排出筒52間に大きな落差が取れ、残留液肥の排出及びタンク内の洗浄が楽に行なえる。
【出願人】 【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
【出願日】 平成11年9月21日(1999.9.21)
【代理人】
【公開番号】 特開2001−86810(P2001−86810A)
【公開日】 平成13年4月3日(2001.4.3)
【出願番号】 特願平11−267174