トップ :: A 生活必需品 :: A01 農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業




【発明の名称】 田植機
【発明者】 【氏名】青木 荘吾

【氏名】山下 綱丈

【要約】 【課題】田植機の植付フレームに連動連結する植付伝動軸を、センターフロートと干渉しないように配設可能とすること。

【解決手段】ミッションケース(71)を配設した走行機体(2) の後部に、前記ミッションケース(71)からの動力により駆動する植付爪(30)を設けた植付フレーム(25)を昇降可能に配設した田植機において、ミッションケース(71)の出力軸(61)と、植付フレーム(25)の入力軸(31)との間に中間軸(62)を設け、しかも、同中間軸(62)を、走行機体(2) を構成するセンターフレーム(11)に設けた筒状ケーシング(63)内に配設した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】ミッションケース(71)を配設した走行機体(2) の後部に、前記ミッションケース(71)からの動力により駆動する植付爪(30)を設けた植付フレーム(25)を昇降可能に配設した田植機において、ミッションケース(71)の出力軸(61)と、植付フレーム(25)の入力軸(31)との間に中間軸(62)を設け、しかも、同中間軸(62)を、走行機体(2) を構成するセンターフレーム(11)に設けた筒状ケーシング内に配設したことを特徴とする田植機。
【請求項2】ミッションケース(71)の出力軸(61)と、植付フレーム(25)の入力軸(31)と、中間軸(62)とが、平面視及び側面視にて平行に配置されていることを特徴とする請求項1記載の田植機。
【請求項3】走行機体(2) の略中央にミッションケース(71)を配設するとともに、植付フレーム(25)の入力軸(31)をミッションケース(71)よりも機体幅方向の一側に寄せて配置し、前記ミッションケース(71)の後方へ延出したPTO出力軸(72)と、前記入力軸(31)側に設けた中間軸(62)とをチェーン(75)を介して連動連結し、PTO出力軸(72)からの動力を、入力軸(31)へオフセットして伝達するようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の田植機。
【請求項4】PTO出力軸(72)と中間軸(62)とを、チェーン(75)に代えて軸体(64)により連動連結したことを特徴とする請求項3記載の田植機。
【請求項5】植付フレーム(25)の上部に苗載台(26)を左右往復動可能に配設し、同苗載台(26)を駆動する苗載台横送り機構(40)と、前記植付フレーム(25)の入力軸(31)に動力伝達する植付伝動軸(73)とを、機体中心線に対して互いに反対側に位置するように配設したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の田植機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自走式の田植機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、植付爪を設けた植付フレームを具備する植付機を、自走可能な走行機体の後部に昇降リンク機構を介して昇降可能に配設した田植機があった。
【0003】走行機体は、機体フレームの下部に前後車輪や連動機構等からなる走行部を配設するとともに、機体フレームの前部にエンジンやミッションケース等からなる原動機部を配設し、同原動機部に前記走行部を連動連結した構成としていた。
【0004】一方、植付機の植付フレームは、昇降リンク機構の後下部に配設されており、同植付フレームに、ミッションケースからの動力を入力する入力軸を設け、同入力軸から植付爪へ動力を伝達する構成としたものがある。
【0005】かかる構成においては、この入力軸と前記ミッションケースの出力軸とを、植付伝動軸で直接連結した構造としているのが一般的であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、入力軸とミッションケースの出力軸とを植付伝動軸で直接連結した上記従来の構成では、植付伝動軸を、植付機の略中央部にあるセンターフロートを避けて配設しなければならず、そのための構造が難しくなり、ときには構造的に成り立たない場合も生じることがあった。
【0007】本発明は、上記課題を解決することのできる田植機を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで、請求項1記載の本発明では、ミッションケースを配設した走行機体の後部に、前記ミッションケースからの動力により駆動する植付爪を設けた植付フレームを昇降可能に配設した田植機において、ミッションケースの出力軸と、植付フレームの入力軸との間に中間軸を設け、しかも、同中間軸を、走行機体を構成するセンターフレームに設けた筒状ケーシング内に配設した。したがって、植付フレームの入力軸には、中間軸と連結した植付伝動軸を伸延させて連結することができ、ミッションケースの出力軸と植付フレームの入力軸との位置に制約されることなく、センターフロートに干渉しないように植付伝動軸を配設することができる。
【0009】また、請求項2記載の本発明では、前記ミッションケースの出力軸と、植付フレームの入力軸と、中間軸とが、平面視及び側面視にて平行に配置されていることとした。したがって、各軸の組み付けが容易となる。
【0010】また、請求項3記載の本発明では、前記走行機体の略中央にミッションケースを配設するとともに、植付フレームの入力軸をミッションケースよりも機体幅方向の一側に寄せて配置し、前記ミッションケースの後方へ延出したPTO出力軸と、前記入力軸側に設けた中間軸とをチェーンを介して連動連結し、PTO出力軸からの動力を、入力軸へオフセットして伝達するようにした。したがって、中間軸から伸延させた植付伝動軸と入力軸とを、上面視で略一直線状に連結することができるので、植付伝動軸の両端に設けるユニバーサルジョイントの折れ角を小さくすることができ、回転変動が小さくなるとともに、耐久性も向上させることができる。
【0011】また、請求項4記載の本発明では、前記PTO出力軸と中間軸とを、チェーンに代えて軸体により連動連結した。したがって、動力伝達ロスが少なくなり、植付機における各駆動部の回転制御を正確に行える。
【0012】さらに、請求項5に記載した本発明では、植付フレームの上部に苗載台を左右往復動可能に配設し、同苗載台を駆動する苗載台横送り機構と、前記植付フレームの入力軸に動力伝達する植付伝動軸とを、機体中心線に対して互いに反対側に位置するように配設した。したがって、植付機の全体バランスが良好となり、苗載台を上昇させたときなどに左右いずれかに傾いたりすることもなく、走行バランス及び安定性も向上する。さらに、植付伝動軸や苗載台横送り機構のメンテナンス性も向上する。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明に係る田植機は、ミッションケースを配設した走行機体の後部に、前記ミッションケースからの動力により駆動する植付爪を設けた植付フレームを昇降可能に配設した田植機において、ミッションケースの出力軸と、植付フレームの入力軸との間に中間軸を設け、しかも、同中間軸を、走行機体を構成するセンターフレームに設けた筒状ケーシング内に配設したものである。
【0014】すなわち、走行機体を構成するセンターフレームに筒状ケーシングを配設し、同ケーシング内に配設した中間軸とミッションケースの出力軸とを、たとえばPTO出力軸などの軸体で連結するとともに、中間軸と入力軸とを、やはり軸体である植付伝動軸で連結する構成とするもので、かかる構成とすることにより、植付伝動軸を、ミッションケースの出力軸と植付フレームの入力軸との位置に制約されることなく、しかも、センターフロートに干渉しないように配設することができる。
【0015】さらに、植付伝動軸の両端に設けるユニバーサルジョイントの作動角度を小さくできるので、植付伝動軸の耐久性も向上させることができる。
【0016】また、中間軸を筒状ケーシング内に収納配設したことで、構造も簡単となる。
【0017】ところで、この場合、前記ミッションケースの出力軸と、植付フレームの入力軸と、中間軸とが、平面視及び側面視にて平行となるように配置することが好ましい。
【0018】すなわち、各軸を平行に配置することで、平行に配置していないものに比べて動力伝達ロスを極力少なくすることができる。また、製造時において、各軸間を軸体で連結する際の組み付けが容易となる。
【0019】また、前記走行機体の略中央にミッションケースを配設するとともに、植付フレームの入力軸をミッションケースよりも機体幅方向の一側に寄せて配置する構成とした場合、前記ミッションケースの後方へ延出したPTO出力軸と、前記入力軸側に設けた中間軸とをチェーンを介して連動連結し、PTO出力軸からの動力を、入力軸へオフセットして伝達することができる。
【0020】したがって、この場合でも、中間軸から伸延させた植付伝動軸と入力軸とを、上面視で略一直線状に連結することができるので、植付伝動軸の両端に設けるユニバーサルジョイントの折れ角を小さくすることができ、回転変動が小さくなるとともに、耐久性も向上させることができる。
【0021】また、前記PTO出力軸と中間軸とを、チェーンに代えて軸体により連動連結することもできる。この場合、チェーンのように緩むことがないので、動力伝達ロスが少なくなり、植付機において植付爪をはじめ、各駆動部の回転制御を正確に行うことができる。
【0022】さらに、上記構成の田植機においては、植付フレームの上部に苗載台を左右往復動可能に配設することになるが、同苗載台を駆動する苗載台横送り機構と、前記植付フレームの入力軸に動力伝達する植付伝動軸とを、機体中心線に対して互いに反対側に位置するように配設するとよい。
【0023】したがって、重量配分において植付機全体のバランスが良好となり、苗載台を上昇させたときなどに左右いずれかに傾いたりすることもなく、走行バランス及び安定性が向上する。さらに、植付伝動軸や苗載台横送り機構が中央寄りでなく端寄りに位置するのでメンテナンス性が向上し、すべり子調節などを容易に行うことができる。
【0024】
【実施例】以下に、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
【0025】(第1実施例)図1は第1実施例にかかる田植機の全体側面図、図2は同要部を示す平面視による説明図、図3は同田植機の植付フレームの断面平面視による説明図である。
【0026】本実施例に係る田植機1は、図1及び図2に示すように、自走可能に構成した走行機体2の後部に、植付爪30を具備する植付機3を、昇降機構4を介して昇降可能に連設している。
【0027】走行機体2は、機体フレーム5の下部に走行部6を配設するとともに、機体フレーム5の前側上部に原動機部7を配設し、同原動機部7の後方位置に運転操作部8を配設している。80は機体の中央を示す中央標示杆である。
【0028】機体フレーム5は、拡開した前部から漸次幅狭にし、所定幅で後方向に向けて伸延させるとともに、後部を上方へ向けて折曲した左右一対のメインパイプ9,9と、同メインパイプ9,9 の前端部間に架設したバンパ構成パイプ50とから平面視で略コ字状に形成したメインフレーム構成体10と、メインパイプ9,9 の後端部に連設する前高後低の傾斜状に伸延させた左右一対のセンターフレーム11,11 とから背面視で略門型に形成した後部フレーム構成体12とから構成している。なお、51は前記メインパイプ9,9 間を横切るように横架した前部パイプ、52は前記センターフレーム11,11 の上端部間に架設した後部パイプ、53,54 はメインパイプ9,9 間を連結する補強用連結パイプである。
【0029】原動機部7は、機体フレーム5のメインフレーム構成体10の前側上部に、エンジン70を配設するとともに、機体フレーム5のメインフレーム構成体10の中途下部に、変速機としてのミッションケース71を配設し、エンジン70とミッションケース71とを連動連結している。図1中、13は燃料タンクである。
【0030】走行部6は、ミッションケース71の左右側部に左右一対の前車輪14,14 を前側アクスルケース15を介して連動連結している。
【0031】また、走行部6は、ミッションケース71に後側アクスルケース16の前端部を連設し、同後側アクスルケース16の後端部に左右一対の後車輪17,17 を連動連結している。
【0032】運転操作部8は、機体フレーム5の前側に設けた操作台18からステアリングコラム19を立設し、同コラム19の上端にステアリングホイール20を回動自在に配設している。そして、同ステアリングホイール20の直後方位置に座席81を配設している。なお、前記操作台18には、ステアリングコラム19を挟むようにして、図示しないが変速レバーやアクセルレバー等の各種操作部材を配設している。
【0033】昇降機構4は、後述する植付機3に設けた支持体21の左右基端部と機体フレーム5のセンターフレーム11,11 の中途部との間に左右一対の下側支持桿22,22 をそれぞれ上下回動自在に取付けるとともに、前記支持体21の中途部とセンターフレーム11,11 の上部との間に左右一対の上側支持桿23,23 をそれぞれ上下回動自在に取付けて、上側支持桿23,23 と下側支持桿22,22 とで平行リンクを構成し、さらに、同下側支持桿22,22 の前端部に、クランク桿24,24 の基端部を連設して、同クランク桿24,24 の先端部とメインパイプ9,9 間に架設した補強用連結パイプ54との間に油圧式の昇降シリンダー(図示せず)を配設し、同昇降シリンダーの先端部にクランク桿24,24 の先端部を連動連結している。
【0034】そして、昇降シリンダーを伸張させることにより、植付機3を降下させるとともに、昇降シリンダーを短縮させることにより、植付機3を上昇させるように構成している。
【0035】植付機3は、図1及び図2に示すように、昇降機構4の後部に連結した支持体21の下部に、植付爪30を設けた植付フレーム25を取付けており、同植付フレーム25の上部に、左右横方向に往復動可能とした苗載台26を前高後低の傾斜状に載設している。
【0036】そして、植付フレーム25の下方中央に大型のセンターフロート55を配設するとともに、その左右にそれぞれ小型のサブフロート56,56 を配設している。
【0037】また、図1及び図3に示すように、植付フレーム25は、左右幅方向に伸延させた円筒状の前側支持用の横パイプ28に、後方に向けて伸延する3本の縦パイプ29を左右幅方向に間隔をあけて一体的に連設して、略櫛型のパイプフレーム構造としている。
【0038】そして、中央の縦パイプ29内に、ミッションケース71からの動力を植付機3内に入力する入力軸31としての植付連動軸を配設し、他の各パイプ28,29 内に、入力軸31を介して前記植付爪30に動力を伝達する植付連動軸32,33,34,35 を回動自在に配設している。ところで、便宜上、中央の縦パイプ29と表したが、この縦パイプ29は、図2及び図3からも明らかなように、実際は、走行機体2の中央に配設したミッションケース71よりも機体幅方向の一側、ここでは、進行方向右側に寄せて配置している。
【0039】また、上記のように動力を伝達させるために、植付連動軸31〜35の端部には、それぞれベベルギヤ37を設けている。38は軸受けである。
【0040】なお、本実施例に係る田植機1は、図3に示すように、左側及び中央の縦パイプ29の終端左右に、最終植付連動軸36を介して2個の植付爪30を、右側に位置する縦パイプ29の終端外側には、やはり最終植付連動軸36を介して1個の植付爪30を取付けて5条植可能としている。
【0041】このように、植付フレーム25をパイプ状の一体構成としたことにより、軽量化及び部品削減を図ることができ、植付機3全体を軽量コンパクト化することができるとともに、組立工数が減り、製造工程の効率化を図ることができる。
【0042】本発明の要旨となるのは、前記した構成において、ミッションケース71の出力軸61と前記入力軸31との間に中間軸62を設け、しかも、同中間軸62を、走行機体2の一部を構成するセンターフレーム11に設けた筒状ケーシング63内に配設したことにある。
【0043】すなわち、図1及び図2に示すように、前記したセンターフレーム11に筒状ケーシング63を取付け、同ケーシング63内に配設した中間軸62と、ミッションケース71から直後方へ水平に延出させた出力軸61とを、PTO出力軸72で連結するとともに、前記中間軸62と入力軸31とを、植付伝動軸73で連結する構成としている。
【0044】なお、前記PTO出力軸72及び植付伝動軸73は、その前後端部にユニバーサルジョイント72a,73a を設け、さらに、植付伝動軸73は、前端側のスプライン軸73b と後端側の連動パイプ73c とをスプライン嵌合させて前後方向に向けて伸縮自在としている。
【0045】かかる構成とすることにより、植付伝動軸73を、ミッションケース71の出力軸61と植付フレーム25の入力軸31との位置に制約されることなく、しかも、センターフロート55に干渉しないように配設することができる。
【0046】さらに、植付伝動軸73の両端に設けるユニバーサルジョイント73a の作動角度を小さくできるので、植付伝動軸73の耐久性も向上させることができる。
【0047】また、中間軸62を筒状ケーシング63内に収納配設したことで、取付構造もきわめて簡単となる。
【0048】上記構成の田植機1で苗を実際に圃場へ植付ける場合、エンジン70の動力は、ミッションケース71→出力軸61→PTO出力軸72→中間軸62→植付伝動軸73→入力軸31と伝達され、さらに、中央の縦パイプ29に取付られた植付爪30には、入力軸31から直に、また、左右の縦パイプ29に取付られた植付爪30には、横パイプ28内に配設された左右の植付連動軸34,35 を介して動力が伝達され、5個の植付爪30によって苗載台26に載置した苗を5条同時に植え付けることができる。
【0049】しかも、植付伝動軸73はセンターフロート55に干渉することなく、安定した植付作業が行える。
【0050】また、上記構成において、ミッションケース71の出力軸61と、植付フレーム25の入力軸31と、中間軸62とを、図1及び図2に示すように、側面視及び平面視にて平行となるように配置している。
【0051】すなわち、各軸61,62,31をそれぞれ平行に配置することで、製造時において、各軸61,62,31間を連結するPTO出力軸72や植付伝動軸73組み付けが容易となり、製造効率が向上する。
【0052】ところで、本実施例では、図3に示すように、植付フレーム25の右側に位置する縦パイプ29に植付爪30を1個配設した構成としているが、最終植付連動軸36の空いた一方の端部36a (図3参照)は、第2PTO出力軸として利用することもできる。
【0053】また、この端部36a に植付爪30を取付ければ6条植えとすることもできる。
【0054】さらに、略櫛型としたパイプ体により一体構成された植付フレーム25の複数の縦パイプ29を増設することにより、8条植えとしたり、あるいは条数をさらに増加させることもできる。
【0055】(第2実施例)次に、図4に示した本発明の第2実施例について説明する。
【0056】本実施例は、中間軸62及びそれ以降の植付フレーム25の構成については第1実施例と同じであるが、PTO出力軸72を、ミッションケース71から直後方へ中間軸62の始端位置まで伸延させ、PTO出力軸72の終端部と中間軸62とを、チェーン75を介して連動連結し、PTO出力軸72からの動力を、入力軸31へオフセットして伝達するようにしている。76,77 はスプロケットである。
【0057】かかる構成としても、中間軸62から伸延させた植付伝動軸73と、植付フレーム25の入力軸31とを、上面視で略一直線状に連結することができるので、やはり植付伝動軸73の両端に設けるユニバーサルジョイント73a の折れ角を小さくすることができ、回転変動が小さくなり、かつ、耐久性を向上させることができる。
【0058】また、図4において、40は苗載台横送り機構であり、これは、図3に示したように、横パイプ28の植付連動軸34とギヤケース41を介して連動連結している。
【0059】本実施例においても、植付フレーム25の上部に苗載台26を左右往復動可能に配設しているものであるが、かかる苗載台26を駆動する苗載台横送り機構40を、機体進行方向左側に配設し、植付フレーム25の入力軸31に動力伝達する植付伝動軸73を機体進行方向右側に配設している。
【0060】このように、苗載台横送り機構40と植付伝動軸73とを、機体中心線に対して互いに反対側に位置するように配設したことにより、植付機3の全体バランスを良好なものとしている。
【0061】したがって、苗載台26を上昇させたときなどでも左右いずれかに傾いたりすることがなく、走行バランス及び安定性が向上する。しかも、植付伝動軸73や苗載台横送り機構40のすべり子調整などのメンテナンス性も向上する。
【0062】また、本実施例の変形例として、図5に示すように、上記したチェーン75に代えて、前記PTO出力軸72と中間軸62とを、軸体64により連動連結することもできる。
【0063】これは、植付フレーム25に内蔵させた植付連動軸31〜36と同様な構成であり、ベベルギヤ37' によって動力伝達方向を直角に変えることができる 38' は軸受けである。
【0064】このように、軸体64を用いたことにより、緩むおそれのあるチェーン75に比べて動力伝達ロスが少なくなり、植付爪30をはじめ、植付機3における各駆動部の回転制御を正確に行うことができる。
【0065】なお、本実施例の他の構成は第1実施例と同様であり、ここでの説明は省略する。
【0066】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0067】(1)請求項1記載の本発明では、ミッションケースを配設した走行機体の後部に、前記ミッションケースからの動力により駆動する植付爪を設けた植付フレームを昇降可能に配設した田植機において、ミッションケースの出力軸と、植付フレームの入力軸との間に中間軸を設け、しかも、同中間軸を、走行機体を構成するセンターフレームに設けた筒状ケーシング内に配設したので、植付フレームの入力軸には、中間軸と連結した植付伝動軸を伸延させて連結することができることになり、ミッションケースの出力軸と植付フレームの入力軸との位置に制約されることなく、センターフロートに干渉しないように植付伝動軸を配設することができる。また、筒状ケーシングを用いることにより中間軸の配設も容易に行える。
【0068】(2)請求項2記載の本発明では、前記ミッションケースの出力軸と、植付フレームの入力軸と、中間軸とが、平面視及び側面視にて平行に配置されていることとしたので、各軸の組み付けが容易となる。
【0069】(3)請求項3記載の本発明では、前記走行機体の略中央にミッションケースを配設するとともに、植付フレームの入力軸をミッションケースよりも機体幅方向の一側に寄せて配置し、前記ミッションケースの後方へ延出したPTO出力軸と、前記入力軸側に設けた中間軸とをチェーンを介して連動連結し、PTO出力軸からの動力を、入力軸へオフセットして伝達するようにしたので、中間軸から伸延させた植付伝動軸と入力軸とを、上面視で略一直線状に連結することができるので、植付伝動軸の両端に設けるユニバーサルジョイントの折れ角を小さくすることができ、回転変動が小さくなるとともに、耐久性も向上させることができる。
【0070】(4)請求項4記載の本発明では、前記PTO出力軸と中間軸とを、チェーンに代えて軸により連動連結したので、動力伝達ロスが少なくなり、植付機における各駆動部の回転制御を正確に行える。
【0071】(5)請求項5に記載した本発明では、植付フレームの上部に苗載台を左右往復動可能に配設し、同苗載台を駆動する苗載台横送り機構と、前記植付フレームの入力軸に動力伝達する植付伝動軸とを、機体中心線に対して互いに反対側に位置するように配設したので、植付機の全体バランスが良好となり、苗載台を上昇させたときなどに左右いずれかに傾いたりすることもなく、走行バランス及び安定性も向上する。さらに、植付伝動軸や苗載台横送り機構のメンテナンス性も向上する。
【出願人】 【識別番号】000006851
【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社
【出願日】 平成11年8月31日(1999.8.31)
【代理人】 【識別番号】100080160
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 憲一郎
【公開番号】 特開2001−69818(P2001−69818A)
【公開日】 平成13年3月21日(2001.3.21)
【出願番号】 特願平11−245407