| 【発明の名称】 |
苗載台ロック微調整構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】加藤 祐一
【氏名】西 陽一朗
【氏名】松岡 秀樹
【氏名】土井 邦夫
【氏名】前川 智史
|
| 【要約】 |
【課題】分割苗載台のロック状態を確実なものとするためにはロック板の配設位置を最適位置とする必要があるが、従来はロック板の配設位置を微調整する手段がなく、この結果、分割苗載台のロック固定が充分でない場合があった。
【解決手段】苗載台を分割苗載台16Dと主苗載台16Mとから構成して左右幅を縮小可能にした田植機において、分割苗載台16Dに設けられたロックシャフト121を主苗載台16Mに設けられたロック板122に係合させることにより両苗載台16D・16Mをロックする構成とし、ロック板122に斜め方向の摺動面122Sを形成する一方、調整ネジ142に螺装したスライド部材143に斜め方向のスライド面143Sを形成して、該摺動面とスライド面とを当接させ、該調整ネジ142の外部からの操作によりロック板122の左右方向の位置を微調整可能に構成した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 苗載台を脱着可能な分割苗載台と主苗載台とから構成することにより苗載台の左右幅方向の長さを縮小可能にした田植機において、該分割苗載台に設けられたロック部材を主苗載台に設けられた係合部材に係合させることにより分割苗載台と主苗載台のロック機構を構成し、該係合部材の配設位置の微調整を外部から操作可能に構成したことを特徴とする、苗載台ロック微調整構造。 【請求項2】 前記係合部材に斜め方向の摺動面を形成する一方、外部操作体に設けるスライド部材に斜め方向のスライド面を形成して、該摺動面とスライド面とが当接するよう構成し、該外部操作体の操作によりスライド部材が係合部材の摺動面上をスライド移動することにより係合部材の左右方向の位置を微調整可能に構成したことを特徴とする、請求項1記載の苗載台ロック微調整構造。 【請求項3】 前記係合部材の配設位置の微調整は調整ネジにより行うようにし、該係合部材の配設位置を調整する方向と該調整ネジの軸方向とが平行であるように構成したことを特徴とする、請求項1記載の苗載台ロック微調整構造。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、田植機の苗載台の構成に関するものであり、特に、苗載台の一部を分割構成とし、苗載台の左右幅方向の長さを縮小可能に構成した田植機における苗載台のロック構造に関する。 【0002】 【従来の技術】従来から、苗載台の一部を分割構成とし、分割される苗載台を取り外すことにより苗載台の左右幅方向の長さを縮小させ、収納時などの利便性を向上させた田植機が公知となっている。この田植機は、通常状態(作業状態)においては苗載台を幅広状態とするが、このとき分割されている苗載台を確実にロック固定する必要があり、このために従来は、分割苗載台側に支持されたロックシャフトを主苗載台側のロック板に係合させることにより分割苗載台をロック固定していた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上記従来技術において、分割苗載台のロック状態は、主苗載台側に取付けられるロック板の位置によって左右されるため、分割苗載台のロック状態を確実なものとするためには、該ロック板の配設位置を最適位置とする必要がある。ところが、該従来技術においては、ロック板の配設位置を微調整する手段がなく、この結果、分割苗載台のロック固定が充分でない場合があった。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するための手段を説明する。 【0005】即ち、請求項1においては、苗載台を脱着可能な分割苗載台と主苗載台とから構成することにより苗載台の左右幅方向の長さを縮小可能にした田植機において、該分割苗載台に設けられたロック部材を主苗載台に設けられた係合部材に係合させることにより分割苗載台と主苗載台のロック機構を構成し、該係合部材の配設位置の微調整を外部から操作可能に構成したものである。 【0006】請求項2においては、前記係合部材に斜め方向の摺動面を形成する一方、外部操作体に設けるスライド部材に斜め方向のスライド面を形成して、該摺動面とスライド面とが当接するよう構成し、該外部操作体の操作によりスライド部材が係合部材の摺動面上をスライド移動することにより係合部材の左右方向の位置を微調整可能に構成したものである。 【0007】請求項3においては、前記係合部材の配設位置の微調整は調整ネジにより行うようにし、該係合部材の配設位置を調整する方向と該調整ネジの軸方向とが平行であるように構成したものである。 【0008】 【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を説明する。図1は左右方向の長さを縮小できる苗載台を備えた田植機の全体側面図、図2は分割苗載台を主苗載台上に載せて収納した状態を示す後面図、図3は植付部の左側面図、図4は下ガイドレールによる苗載台の支持部分の左側面拡大図、図5は苗載台シュー、下ガイドレール等の組立状態を示す斜視図、図6は両側に延長レールを設けた下ガイドレールの平面図、図7は分離した状態の苗載台の背面図、図8はロック機構部及びロックレバーを示す苗載台下レール背面図、図9はロック機構部を示す苗載台下レール背面図、図10は第一構成例に係るロック微調整機構を示す側面図、図11は同じく平面図、図12はシャフトガイドの側面図、図13はロックレバーの側面図、図14はロックシャフトを回動させた状態を示す苗載台下レール背面図である。 【0009】まず、本発明に係わる乗用田植機の全体構成について、図1乃至図3により説明する。図1に示すように、乗用田植機Aは走行部1の後部に昇降リンク機構27を介して植付部4が配置され、該走行部1は車体フレーム3前部上方にエンジン2を搭載し、前下部にフロントアクスルケースを介して前輪6を支持させると共に、後部にリヤアクスルケース7を介して後輪8を支持している。そして、前記エンジン2はボンネット9に覆われ、該ボンネット9の両側に予備苗載台10・10を配設し、該ボンネット9後部のダッシュボード5上に操向ハンドル14を配置し、該ボンネット9両側とその後部の車体フレーム3上を車体カバー12で覆い、操向ハンドル14後方位置に座席13を配置し、ボンネット9の両側と座席13前部と、座席13左右両側及び座席13後方をステップとしている。 【0010】そして、前記座席13の側部には走行変速レバー30や植付昇降兼作業走行変速用副変速レバー31や植付感度調節レバーが配置され、ダッシュボード下部のステップ上には主クラッチペダル32や左右ブレーキペダルが配設され、前記座席13後方には8条用の施肥機33が配設されている。 【0011】また、図1、図3に示すように、前記植付部4は、苗載台16や植付爪17やセンターフロート34やサイドフロート35等から構成されており、前記苗載台16は前高後低に配設して、苗載台16の下部は下ガイドレール18、前面の上部は上ガイドレール19によって左右往復摺動自在に支持し、該下ガイドレール18及び上ガイドレール19は植付センターケース20よりフレーム等を介して支持されている。そして、植付センターケース20より連結パイプを介してチェーンケース21を平行に後方へ突出して、該チェーンケース21の後部に一方向に回転させるロータリーケース22を配置し、該ロータリーケース22の両側に一対の植付爪17・17を配置している。こうして、前進走行とともに苗載台16を左右に往復摺動して、この往復動に同期させて植付爪17を駆動して一株分の苗を切り出し、連続的に植え付け作業を行うように構成している。 【0012】また、前記植付センターケース20の前部にローリング支点軸を介して前記昇降リンク機構27が連結され、該昇降リンク機構27はトップリンク25やロワーリンク26等より構成され、座席13下方に配置した昇降シリンダ28によって植付部4を昇降できるようにしている。 【0013】そして、図2に示すように、前記苗載台16は、進行方向右外側の二条分の苗載台を分割して分割苗載台16Dとし、機体中央側の固定された六条分の苗載台を主苗載台16Mとしており、前記分割苗載台16Dを着脱可能に構成して、該分割苗載台16Dを取り外して主苗載台16Mの苗載面側の上に載置係合して収納可能に構成している。また、前記下ガイドレール18は延長し、この延長した部分は後述する延長レール18eとして前方に回動させ収納できるようにしている。 【0014】次に、前記下ガイドレール18の構造、及びこの下ガイドレール18と苗載台シューとの係合関係について、図2、図4乃至図6により説明する。まず、前記下ガイドレール18上には、前記主苗載台16M及び分割苗載台16Dからなる苗載台16が左右摺動自在に載置され、図4、図6に示すように、該下ガイドレール18の前部には適宜間隔をおいてフック71・71・・・が固設され、該フック71・71・・・はその前方に配置した回動プレート72・72・・・の凹部にそれぞれ係合されている。該回動プレート72・72・・・の基部は前記チェーンケース21・21・・・に回動自在に軸支した支点軸73に固設され、該支点軸73には植付本数設定レバー74の基部が固設されて前上方へ突出されている。 【0015】このような構成において、前記植付本数設定レバー74を上下に回動することによって、回動プレート72・72・・・が上下に回動され、該回動プレート72・72・・・に係合したフック71・71・・・を介して下ガイドレール18が上下に昇降される。この上下移動によって苗載台16と植付爪17との間の距離が変更されることとなり、苗載台16上に載置された苗マットの切り取り量が変更され、植え付け本数を変更して設定できるようにしている。 【0016】また、図5、図6に示す如く、下ガイドレール18は、本体フレーム18bと、該本体フレーム18bから後方に突出して先端を上方に若干屈曲させたガイドプレート18cとから構成され、該ガイドプレート18cは半条単位で複数に分割されており、隣接するガイドプレート18c・18c間には苗取り口18aが形成されている。そして、苗載台16において、本体16b下辺には、苗載台下レール86が固設され、該苗載台下レール86の下面の凹部86aには、複数個の側面視L字状及びコ字状に構成された苗載台シュー87が嵌装されており、該苗載台シュー87は、その上面に取付ピン87a・87aを突設して、前記凹部86aに設けた取付穴に挿入固定できるようにしている。 【0017】このような構成において、苗載台16は、前記の如く、その上部が前記上ガイドレール19に左右摺動可能に係合される一方、苗載台16の下部については、前記苗載台シュー87下面のフック部87bを、前記下ガイドレール18の本体フレーム18bの上面に係合することにより、苗載台16は、一定の軌道上を、しかも接触面積の小さい苗載台シュー87を介することで円滑に、左右摺動できるようにしている。 【0018】また、下ガイドレール18の左右両側には、延長レール18eを設け、該延長レール18eは折り畳み機構85によって略水平前方、正確には斜め上前方に折り畳めるようにしている。本実施例の延長レール18eは、前側が常に開放された状態にあるため、あらかじめ苗載台16を折り畳んでおく必要がなく、いつでも前方へ回動するだけで簡単に折り畳むことができるという長所を有する。 【0019】次に、分割苗載台16Dのロック構造について説明する。図8及び図9に示すように、分割苗載台16Dの背面に配設した苗載台下レール86D内にシャフトガイド129・129が配設され、該シャフトガイド129・129内にはロック部材であるロックシャフト121が左右摺動自在に設けられている。一方、主苗載台16Mの苗載台下レール86M内には係合部材であるロック板122が配設される。この構成において苗載台16を幅広に広げて作業するときは、上記ロック板122に上記ロックシャフト121の先端を係止固定させて、分割苗載台16Dをロック状態とすることができる。 【0020】ロックシャフト121の先端部は、図8・図10・図14に示すように、側面視平板状で、平面視尖状(矢印状)に潰した形状に構成された係合部121aとし、その幅はロックシャフト121の直径よりも長くなるように構成している。そして図10に示すように、ロック板122にはロックシャフト121が挿入される孔122aが形設され、該孔122aの上下部には溝122bが形成され、ロック時及びロック解除時には、ロックシャフト121の係合部121aが溝122b内に挿入されて摺動ガイドされるようにしている。 【0021】前記ロックシャフト121の中途部には弾性体であるバネ135が外嵌されており、該バネ135の一端側はシャフトガイド129に当接させ、他端側はピン132で係止し、該ロックシャフト121を抜脱する方向(つまり、ロック解除側)に付勢している。但し、バネ131の取付位置は限定するものではなく、外側から引っ張る構成とすることもできる。 【0022】そして図8・図13に示すように、前記ロックシャフト121の外側端部にはロックレバー120基部が枢支ピン128によって枢支されている。また、前記ロックレバー120基部にはカム部120aが形成され、分割苗載台16D側面にはガイド体127が固設され、該ガイド体127は側面視円弧状に構成して側方へ突設し、カム部120aの後面外側を覆う如く構成し、ガイド体126がプレート状として、前面側を覆う構成としている。このガイド体126とガイド体127の間にロックレバー120を折り畳んだ状態で保持できるようにしている。 【0023】更に、前記ロックシャフト121の中途部位を摺動自在に支持するシャフトガイド129の側部位置のロックシャフト121上には、ストッパー部材であるストッパーピン130がロックシャフト121の軸線と直角に固設されている。そして、図8における左側のシャフトガイド129には、ロックシャフト121を遊嵌する孔129aが図12に示すように開口され、該孔129aの上下両側にストッパーピン130が摺動できる溝129bが形成されている。 【0024】このような構成において、前記分割苗載台16Dを折り畳む際には、前記ロックレバー120を側方に回動して、ロックシャフト121を主苗載台16M側へ押し込み、ガイド体127に沿って前方(図8における紙面奥側)へ回動すると、図14に示すように、ロックシャフト121の先端部の係合部121aも同時に回動し、該係合部121aの位置が溝122bの位置と一致し、また、同時にストッパーピン130も溝129bと同じ位置となる。この状態でロックレバー120を外側に引っ張ると、ロックシャフト121が移動して、係合部121aはロック板122から抜け、分割苗載台16Dが折り畳み可能なロック解除の状態となる。ロックする場合には、逆の操作を行えば良い。 【0025】また、分割苗載台16Dを折り畳んだ状態で、ロックレバー120を引き出した状態からバネ135に抗してそのまま押し込み、カム部120aがガイド体127に当接するまでロックレバー120を挿入すると、前記ストッパーピン130は溝129b内を移動してシャフトガイド129から抜ける。この状態でロックレバー120を後方に回動すると、ストッパーピン130はシャフトガイド129から抜けることができなくなる。そして、ロックレバー120を内側(上方)に回動すると、カム部120aがガイド体127にガイドされてその状態で維持され、ロックシャフト121はバネ135の付勢力によってストッパーピン130がシャフトガイド129端面に当接し、その位置で固定され、ロックレバー120が外側へ張り出すことはない。この機構により、分割苗載台16Dを折り畳んだ状態で走行する際にロックレバーが飛び出して、引っかけたり、障害物に当接して折れ曲がることを防止しているのである。 【0026】次に、本発明に係る苗載台ロック微調整構造であるロック微調整機構について、第一の構成例を説明する。 【0027】前述したように、分割苗載台16Dはロックシャフト121の係合部121aの尖状部分の長手方向と直角の面を、主苗載台16Mのロック板122の側面に係止固定することによりロック状態を維持することとなる。つまり、ロック状態を安定させて確実なものとするためには、主苗載台16Mの苗載台下レール86M上におけるロック板122の配設位置が重要となる。そこで、本発明の第一構成例であるロック微調整機構140を設けることにより、ロック板122の左右方向の位置を調整可能として、ロック時にガタが生じないようにしているのである。 【0028】図9に示すように、ロック板122は苗載台下レール86にボルト122eにより固定されるが、該ボルト122eは、図11(ボルトは図示せず)で示すように苗載台下レール86に設けられた長穴86e及び後述する支持プレート141に設けられた長穴141eに支持されているため、苗載台下レール86の左右方向において長穴86eの幅だけロック板122は移動可能となっている。そして、略直方体形状のロック板122の上部左右側面に斜め方向の切込みを設けて摺動面122S・122Sを形成している。 【0029】一方、図10及び図11に示すように、苗載台下レール86Mの正面側には支持プレート141が取り付けられており、該支持プレート141に設けられた略円形状のボルト孔141aに外部操作体である調整ネジ142が遊嵌されており、逆側をロックナットで固定している。これにより、調整ネジ142はボルト孔141a内で回転可能であるが、ボルト長手方向へは移動しないよう構成している。そして、該調整ネジ142の先端が苗載台下レール86Mを貫通(遊嵌)して、さらに延設し、その端部においてスライド部材143を螺装している。そして、該スライド部材143の一端部には、斜め方向の切込みを設けてスライド面143Sを形成し、該スライド面143Sは前記ロック板122の摺動面122Sと当接させている。また、前記ロック板122は図示せぬ付勢手段により図11の矢視F方向に付勢されており、該付勢手段の付勢力による矢視F方向への移動をスライド部材143のスライド面143Sで規制することにより、ロック板122の位置を規定している。 【0030】以上の構成において、調整ネジ142を一の方向に回転させてスライド部材143を図11における矢視A方向に移動させた場合には、該スライド部材143のスライド面143Sがロック板122の摺動面122S上を摺動移動し、該ロック板122を図の矢視F方向とは逆向きに移動させるのである。このようにして、調整ネジ142の操作により移動したスライド部材143の位置によって、ロック板122の左右方向の位置が微調整され、最適位置に配置可能としているのである。また、該調整ネジ142を逆の方向に回転させてスライド部材143を図11における矢視A方向とは逆方向に移動させた場合には、ロック板122は前記付勢手段に付勢されて矢視F方向に移動し、該ロック板122の摺動面122Sが、スライド部材143のスライド面143Sに当接する位置で固定され、同様にロック板122の左右方向の位置を微調整可能としている。尚、微調整後は、ボルト122eにより固定できるようにしている。 【0031】このように、本発明に係る苗載台のロック機構は、外部から調整ネジ142を操作することにより、ロック板122の左右方向の位置を微調整し、分割苗載台16Dと主苗載台16Mのロック状態を確実なものとするよう最適な位置に調整可能としているのである。このため、微調整を行うために苗載台を分解する必要はなく、また工具等を必要とせず簡単な操作で行えるため、操作性が良好で作業効率の向上を図ることができる。 【0032】上述の説明は、苗載台下レール86上に配される苗載台ロック機構及びロック微調整機構140についてのものであるが、図7で示すように上ガイドレール19に支持される部分にも同様の構造が配されており、上下の二つのロック機構及びロック微調整機構140により、分割苗載台16Dと主苗載台16Mのロック状態を確実なものとしている。 【0033】尚、上述の第一構成例のロック微調整機構140・140に代えて、図15に示す如く、以下に示す第二構成例のそれ150・150' とすることもできる。以下、この第二構成例について説明する。図15は第二構成例に係るロック微調整機構を適用した場合において、分離した状態の苗載台の様子を示した背面図、図16は第二構成例に係るロック微調整機構を示す背面図、図17は同じく底面図である。また、図18は上ガイドレールに支持される部分に配設されるロック微調整機構を示す背面図、図19は同じく底面図である。 【0034】即ち、この第二構成例に係る苗載台ロック微調整機構150は、図15・図16に示すように、主苗載台16Mの背面の苗載台下レール86M上に固定される「L」字状の調整ネジ支持板151と、上述のロック板122に固定されている「L」字状の調節アーム152と、外部操作体たる調整ネジ153とにより構成される。 【0035】上記調整ネジ支持板151は、調整ネジ支持部151aと、苗載台下レール86Mに取り付けるための取付部151bとによりなる。該取付部151bには二つのリベット孔151e・151eが穿設され、苗載台下レール86Mに設けた開口155・155にリベット151f・151fにより組み付けてある。ただし、ボルト等により取り付ける構成としても良い。調整ネジ支持部151aには後述の調整ネジ153を挿通させるための開口151cが欠設され、更に該調整ネジと係合する雌ネジ部151dが溶接されて設けられる。 【0036】上記調節アーム152は、後述の調整ネジ153を取り付けるための連結部152aと、上記ロック板122に取り付けるための取付部152bとによりなる。該取付部152bには二つのボルト孔152d・152dが穿設され、該ボルト孔152dに位置を合わせて苗載台下レール86Mに取付孔156・156を設けてある。そして二つの取付ボルト152e・152eが、上記ボルト孔152d及び上記取付孔156をそれぞれ挿通させて、ロック板122に固定できるようにしている。前記ボルト孔152d及び取付孔156は適宜幅を有する長孔として、後述するようなロック板122の位置の微調整を該長孔の幅だけ可能としている。連結部152aには、後述の調整ネジ153を挿通させるための開口152cが設けられる。 【0037】上記調整ネジ153は本実施例においては六角ボルトに構成しており、この調整ネジ153は調節アーム152の連結部152aの開口152cに挿通される。調整ネジ153は該開口152c内で回転自在であるが、この回転によっては調整ネジ153が調節アーム152に対しその軸線方向へ移動しないようになっている。該調整ネジ153の先端は延出されて、調整ネジ支持板151の調整ネジ支持部151aの開口151cに挿通された後、該調整ネジ支持部151aに設けられた雌ネジ部151dに螺挿される。 【0038】この構成により、調整ネジ153を回転させれば、調節アーム152を調整ネジ支持板151に対して離間あるいは近接させるよう微動に移動させることができるので、調節アーム152に固定されているロック板122の位置を、該調整ネジ153の軸方向と平行な方向で微調整することができるのである。図15・図16に図示する符号153aはロックナットであり、微調整作業の終了後に該ロックナット153aを締め付けて調整ネジ153を回転しないように固定し、更に上述の取付ボルト152e・152eを十分に締め付けることにより、調整後の最適な位置にてロック板122を固定できるようにしている。この構成は、上述の第一構成例のロック微調整機構140に比して、ロック板122に斜状の切込みを設ける等の必要がなくなるので、より簡素な構成となって加工の工数ひいてはコストを削減することができる。更には、上述の第一構成例のロック微調整機構140は調整ネジ142の先端に径方向の負荷(図11における矢視F方向の負荷)が作用する構成であるので、調整作業時等に調整ネジ142の根元部分等に過大な力が加わって根元部分から曲がってしまったり折損してしまうおそれがあったが、この第二構成例のロック微調整機構150においては負荷が調整ネジ153の軸方向(図16における矢視B方向)に加わる構成であるので、一般に軸方向の力に対して堅牢であるネジはかかる負荷が加わっても容易に破損しないから、機構の耐久性、信頼性を著しく向上させることができる。 【0039】上述の説明は、苗載台下レール86上に配される苗載台ロック微調整機構150についてのものであるが、上ガイドレール19に支持される部分にも図15・図18・図19に示すような苗載台ロック微調整機構150' が配されており、このロック微調整機構150' は調整ネジ支持板151の取付部の構成等が若干異なるほかは、上述の苗載台下レール86上に配される苗載台ロック微調整機構150とまったく同様である。このように上下の二つのロック機構及びロック微調整機構150・150' を配することで、第二構成例においても分割苗載台16Dと主苗載台16Mのロック状態を確実なものとしている。 【0040】 【発明の効果】本発明は以上の如く構成したので、次のような効果を奏するのである。 【0041】即ち、請求項1に示す如く、苗載台を脱着可能な分割苗載台と主苗載台とから構成することにより苗載台の左右幅方向の長さを縮小可能にした田植機において、該分割苗載台に設けられたロック部材を主苗載台に設けられた係合部材に係合させることにより分割苗載台と主苗載台のロック機構を構成し、該係合部材の配設位置の微調整を外部から操作可能に構成したので、微調整を行うために苗載台を分解する必要がなくなることにより作業効率が向上する。また、ロック時にガタがなくなることから、振動を抑制でき、植付精度も向上する。 【0042】請求項2に示す如く、前記係合部材に斜め方向の摺動面を形成する一方、外部操作体に設けるスライド部材に斜め方向のスライド面を形成して、該摺動面とスライド面とが当接するよう構成し、該外部操作体の操作によりスライド部材が係合部材の摺動面上をスライド移動することにより係合部材の左右方向の位置を微調整可能に構成したので、微調整を行うために苗載台を分解する必要はなく、また工具等を必要とせず簡単な操作で行えるため、操作性がよく作業効率が向上する。また、簡単な構成であるため安価に微調整機構を構成できる。 【0043】請求項3に示す如く、前記係合部材の配設位置の微調整は調整ネジにより行うようにし、該係合部材の配設位置を調整する方向と該調整ネジの軸方向とが平行であるように構成したので、微調整のために苗載台を分解する必要がなくなり、工具等を必要とせずネジの操作により簡単に微調整作業を行うことができるので、操作性がよく作業効率が向上する。また、簡素な構成であるため、安価に微調整機構を構成できる。更には、係合部材の位置の微調整を行うための部材を調整ネジとし、この調整ネジの軸方向と微調整の方向を平行としているので、位置の微調整時に発生する負荷がネジの軸方向に加わることとなるから、調整ネジの折損が防止でき、信頼性・安定性の良好な微調整機構とすることができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000006851 【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社
|
| 【出願日】 |
平成11年11月5日(1999.11.5) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100080621 【弁理士】 【氏名又は名称】矢野 寿一郎
|
| 【公開番号】 |
特開2001−61316(P2001−61316A) |
| 【公開日】 |
平成13年3月13日(2001.3.13) |
| 【出願番号】 |
特願平11−315214 |
|