トップ :: A 生活必需品 :: A01 農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業




【発明の名称】 液体散布装置
【発明者】 【氏名】椎名 靖

【要約】 【課題】エアブローによるエア圧によりノズルライザー内及び該ノズルライザーを内挿した散布液導入パイプ内の残留散布液を適切に排除する。

【解決手段】散布液導入パイプ1内に同パイプ1内の長手に亘り延在するガイドパイプ39を設けて二重パイプ構造にし、該ガイドパイプ39内に上記ノズルライザー2を内挿すると共に、上記散布液導入パイプ1内周面とガイドパイプ39外周面間に形成された環状スペースを軸線方向に延在する複数の隔室7に区分し、該隔室7の1つを散布液通路6とし、該散布液通路6内に上記散布液3を導入し、該導入散布液3を上記散布液通路6の下端開口を経由して上記ノズルライザー2の下端開口4から同ライザー2内へ導入し上記液圧によるノズルライザー2の上昇を図る構成とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】支柱を兼ねる散布液導入パイプ内にノズルライザーを内挿し、散布液導入パイプ内に導入した散布液をノズルライザーの下端開口から同ライザー内へ導入し、同ライザー先端の散布ノズルへ印加される液圧により同ライザーを上昇せしめるようにした液体散布装置において、上記散布液導入パイプ内に同パイプ内の長手に亘り延在するガイドパイプを設けて二重パイプ構造にし、該ガイドパイプ内に上記ノズルライザーを内挿すると共に、上記散布液導入パイプ内周面とガイドパイプ外周面間に形成された環状スペースを軸線方向に延在する複数の隔室に区分し、該隔室の一つを散布液通路とし、該散布液通路内に上記散布液を導入し、該導入散布液を上記散布液通路の下端開口を経由して上記ノズルライザーの下端開口から同ライザー内へ導入し上記液圧によるノズルライザーの上昇を図る構成としたことを特徴とする液体散布装置。
【請求項2】上記散布液導入パイプとガイドパイプとが一体に押し出し合成樹脂成形したパイプ構造を有することを特徴とする請求項1記載の液体散布装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は農園やゴルフ場等における散水、農薬散布、養液散布等に用いられる液体散布装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より支柱を兼ねる散布液導入パイプ内にノズルライザーを内挿し、散布液導入パイプ内に導入した散布液をノズルライザーの下端開口から同ライザー内へ導入し、同ライザー先端のノズルへ印加される液圧により同ライザーを上昇せしめるようにした液体散布装置が知られている。
【0003】この液体散布装置においては、散布液導入パイプの上部に散布液導入口を設けて、同パイプ内を満たした散布液を上記ノズルライザーの下端開口内へ回り込ませて同ライザーの上昇を得るようにすると共に、散布終了後エンジンブロアー等を用いてエアブローし内部残留散布液をノズルを介して排出するようにしているが、該エア圧によるノズルライザーの上昇、即ち同ライザーの下端開口の上昇に伴ってエア圧の印加レベルが変化するため、相当量の散布液が導入パイプ内に残留する問題点を有している。
【0004】大規模農園等においては、多数の散布装置を共通の散布液供給母管に対し並列して設けているが、この場合の残留散布液総量は無視し難い量になる。
【0005】上記残留散布液は時間の経過と共に残留散布液内の成分、例えば養液と薬液とが化学反応して植物に悪影響を及ぼす物質を生成したり、凝固や凝縮を生じてノズルの目詰まりを来す問題点を有している。
【0006】又次の異なる種類の散布液を散布する場合には、上記残留散布液が新散布液と置換されるまで残留散布液が植物に散布される不具合を有している。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成する手段として、上記液体散布装置において、上記散布液導入パイプ内に軸線方向に延在するガイドパイプを設けて二重パイプ構造にし、上記散布液導入パイプ内に同パイプ内の長手に亘り延在するガイドパイプを設けて二重パイプ構造にし、該ガイドパイプ内に上記ノズルライザーを内挿する。
【0008】他方上記散布液導入パイプ内周面とガイドパイプ外周面間に形成された環状スペースを軸線方向に延在する複数の隔室に区分し、該隔室の一つを散布液通路とし、該散布液通路内に上記散布液を導入し、該導入散布液を上記散布液通路の下端開口を経由して上記ノズルライザーの下端開口から同ライザー内へ導入し上記液圧によるノズルライザーの上昇を図る構成とする。
【0009】上記散布液導入パイプとガイドパイプとを一体に押し出し合成樹脂成形し、単部品パイプ構造にする。即ち両パイプ押し出し成形と同時に隔室成形を行う。
【0010】上記構成の液体散布装置はエアブローによるエア圧によりノズルライザーが上昇しても、該エア圧は常に1つの隔室(散布液通路)とガイドパイプの下端開口を通じてノズルライザーの下端開口に加わることとなり、この結果上記残留散布液を適切に排除し、この残留散布液に起因する上記諸問題を可及的に解消できる。
【0011】本発明は極めて簡単なる構成の付加によって、大きなコストアップを招かずに上記残留散布液解消の目的を有効に達成できる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施形態例を図1乃至図7に基づき説明する。
【0013】前記のように、この液体散布装置は支柱を兼ねる散布液導入パイプ1内にノズルライザー2を内挿し、散布液導入パイプ1内に導入した散布液3をノズルライザー2の下端開口4から同ライザー2内へ導入し、同ライザー先端の散布ノズル5へ印加される液圧により同ライザー2を上昇せしめるようにした構成を有する。
【0014】上記散布液導入パイプ1は合成樹脂製の円形パイプであり、ノズルライザー2はステンレスパイプ等の金属製の円形パイプである。
【0015】散布液導入パイプ1の上端は継ぎ手パイプ13の下部に圧入して接着材等を介し結合し、更に該継ぎ手パイプ13の上部にソケット継ぎ手14を螺合する。
【0016】上記ソケット継ぎ手14は下端部に雄ネジ筒部15を有し、且つ上端部に雌ネジ筒部16を有し、雄ネジ筒部15を以って散布液導入パイプ1の上端の雌ネジ筒部17に螺合又は螺合解除可に結合し、上記雌ネジ筒部16に締め付けプラグ18をその下部の雄ネジ筒部19を以って螺合締結する。
【0017】締め付けプラグ18の中心には上記各要素1,2,13,14と同一軸線上において連通するノズルライザー2と等径のガイド孔20を設け、同様にソケット継ぎ手14の中間部にノズルライザー2と等径であって且つ上記ガイド孔20と同一軸線において連通するガイド孔21を設け、該両ガイド孔20,21にノズルライザー2の上端部を摺動可に挿入し、ノズルライザー2の芯振れを防止しつつ、軸線上における上下動を適切に案内する。
【0018】上記ノズルライザー2の締め付けプラグ18の上面から突出する開口端にノズルソケット22を螺合する。ノズルソケット22は雌ネジ筒部23の下端に小径の雄ネジ筒部24を有し、該雄ネジ筒部24をノズルライザー2の開口端内に螺合取り付けし、上記雌ネジ筒部23に散布ノズル5を螺合取り付けする。
【0019】ここに散布ノズルとは、散布液を噴射する機能を有するもので、設定された回動角で回動するスプリンクラーを含む。
【0020】上記ノズルライザー2の開口端外周面には、弾性チューブ25を外挿し、該チューブ25の下端を締め付けプラグ18の上面に当接してノズルソケット22と、これに連結し吊設されたノズルライザー2と散布ノズル5とを下限において荷受けする。これにより下限に下降した時の衝撃を吸収する。
【0021】上記締め付けプラグ18は上記ノズルライザー2を定位置で固定する手段であり、ソケット継ぎ手14の雌ネジ筒部16の内底部に欠円リング26を内装し、締め付けプラグ18を締め付けることにより、プラグ18の下端面にて該欠円リング26を押圧して雌ネジ筒部16の内底面に形成したすり鉢状の傾斜面37内へ押し込み、よって欠円リング26を縮径し、この縮径により欠円リング26内を貫通するノズルライザー2外周面を緊縛し、よってノズルライザー2の上下動を阻止し、一定上昇下降レベルにおいて固定できるようにしている。
【0022】又上記ソケット継ぎ手14と継ぎ手パイプ13との前記螺合を解除し、両者を分離することにより、散布液導入パイプ1内の清掃が行えるようにしている。
【0023】上記螺合解除によって、ノズルライザー2を締め付けプラグ18,ノズルソケット22,散布ノズル5と一緒に継ぎ手パイプ13及び散布液導入パイプ1から分離し抜去できる。
【0024】上記継ぎ手パイプ13の側壁に散布液導入用筒口27を設け、該筒口27にホースコネクタ28を介してホース38を連結し、更に散布液導入パイプ1の上端部側壁に上記筒口27と連通する散布液導入孔29を開設し、ホース38を介して供給された散布液3を導入パイプ1内に導入する。
【0025】上記散布液導入パイプ1内に該バイプ1と軸線が同一となるようにガイドパイプ39を延設し、該ガイドパイプ39内に上記ノズルライザー2の下方延在部を内挿する。
【0026】上記散布液導入パイプ(アウターパイプ)1とガイドパイプ(インナーパイプ)39によって二重パイプ構造にし、散布液導入パイプ1とガイドパイプ39間を半径線上において連結する複数の隔壁8を軸線方向に延在せしめ、換言するとガイドパイプ39の全長に亘って延在せしめ、両パイプ1,39と隔壁8とを一体に押し出し合成樹脂成形する。
【0027】図7A乃至Fは上記二重パイプ構造の具体例を示している。A図は円筒形の散布液導入パイプ1内に軸線が同一となるように円筒形のガイドパイプ39を延設すると共に、ガイドパイプ39を接線方向に横切る隔壁8を両パイプ1,39と一体押し出し成形にて形成し、即ち散布液導入パイプ1を劣弧形パイプ部と優弧形パイプ部とに区分する隔壁8を両パイプ1と一体押し出し成形して設ける。よってガイドパイプ39が隔壁8の中間部において該隔壁8と母材結合し、隔壁8の両端が散布液導入パイプ1と母材結合した単部品パイプ構造とする。
【0028】又B図は円筒形の散布液導入パイプ1内に軸線が同一となるように円筒形のガイドパイプ39を延設すると共に、ガイドパイプ39と散布液導入パイプ1間の環状スペースを半径方向に区分する隔壁8を90度間隔で一体押し出し成形し、即ち上記環状スペースを四等分する隔壁8を一体押し出し成形し、各隔壁8で区分された4つの隔室7を形成し、該隔室7の1つを前記散布液通路6とする。
【0029】上記押し出し成形によって、各隔壁8の両端が半径線上において散布液導入パイプ1とガイドパイプ39とが結合した単部品パイプ構造となる。
【0030】又C図は円筒形の散布液導入パイプ1内に軸線が同一となるように円筒形のガイドパイプ39を一体押し出し成形にて延設すると共に、ガイドパイプ39と散布液導入パイプ1間の環状スペースを半径方向に区分する隔壁8を180度間隔で一体押し出し成形し、即ち上記環状スペースを二等分する隔壁8を一体押し出し成形し、各隔壁8で区分された2つの隔室7を形成し、該隔室7の1つを前記散布液通路6とする。
【0031】上記押し出し成形によって、各隔壁8の両端が半径線上において散布液導入パイプ1とガイドパイプ39とが結合した単部品パイプ構造となる。
【0032】次にE図とF図は上記ガイドパイプ39の全長に亘って突出したリブ52を上記各隔壁8と同一半径線上に突出し、このリブ52を後記する磁性片41及びフランジ11の各凹所12と51と滑合せしめ、ノズルライザー2の回動を防止し、直線上下動を保証する。
【0033】次にD図は円筒形の散布液導入パイプ1内に軸線が同一となるように正三角形のガイドパイプ39を一体押し出し成形にて延設し、該三角形ガイドパイプ39の各頂点が散布液導入パイプ1と一体に母材結合する単パイプ部品構造とし、ガイドパイプ39と散布液導入パイプ1間の環状スペースを三角形ガイドパイプ39の各辺を隔壁8とする等分された3つの隔室7を形成し、該隔室7の1つを前記散布液通路6とする。上記隔室7は散布液導入パイプ1の内周面に沿い3つの劣弧形パイプ部を画成して形成したことと同じである。
【0034】上記により散布液導入パイプ1とガイドパイプ39間に形成された環状スペースを隔壁8により仕切って軸線方向に延びる複数の隔室7を形成し、該隔室7の1つを散布液通路6とする。
【0035】従って上記ホース38を接続する筒口27は上記隔室7の1つと連通するように突設する。即ち上記筒口27と散布液導入孔29によって形成された散布液導入口を上記選択された1つの隔室7即ち散布液通路6の上端側壁に開口させる。よって隔室7の上端から導入された散布液3は隔壁8に沿い下降流となって流れ、その下端開口9から吐出されてガイドパイプ39の下端開口10を通じて同パイプ39内へ導入される。
【0036】散布液導入孔29を設けた散布液通路6を形成する隔室7の上端開口は栓30によって閉鎖し、同様に他の隔室7の上端開口と下端開口は栓30によって閉鎖する。
【0037】上記散布液導入パイプ1の下端には尖った先端32を有するキャップ31を嵌着し、上記散布液導入パイプ1の下端開口、即ち隔室7とガイドパイプ39の下端開口9,10を該キャップ31の内空部33内、即ち尖鋭端32の内空部33内に開口させ、よって隔室7とガイドパイプ39の下端開口9,10を、該内空部33を経由して連通せしめる。
【0038】上記キャップ31は散布液導入パイプ1の下端開口を封鎖し、開口9,10を連通せしめる手段として機能すると同時に、散布装置を地中に入れ込み立設する場合の石突き手段として機能する。
【0039】前記のように、上記ガイドパイプ39内に上記ノズルライザー2の下方延在部を内挿し、散布液導入パイプ1及びガイドパイプ39の軸線上に同一軸線となるように延在せしめる。
【0040】而して上記隔室7の上端から散布液導入口を通じて同隔室7内に導入された散布液3は前記の通り、隔壁8に沿い下方流となって流れ、下端開口部9,10を経てガイドパイプ39内へ導入されノズルライザー2の下端開口4を通じて同ライザー2内へ導入され、該導入散布液3の液圧が散布ノズル5に加わることによってノズルライザー2を上昇せしめる。
【0041】上記ノズルライザー2側と散布液導入パイプ1側間に、上記ノズルライザー2の上昇時に係止して同ノズルライザー2の自重下降を抑止すると共に同ノズルライザー2に押し下げ力を与えることにより上記係止を解除して同ノズルライザー2の自重下降を許容する下降抑止手段を設ける。
【0042】上記液圧によって係止し、ノズルライザー2に与えた適当な押し下げ力によって適宜係止解除が可能な下降抑止手段、即ち係止手段として、マグネットによる係止機構の他、係止爪と係止溝(又は係止突起)とによる係止機構等を用いる。
【0043】具体例として、散布液導入パイプ1側とノズルライザー2側の一方にマグネット片40を他方に磁性片41を夫々設け、ノズルライザー2の上昇時にマグネット片40と磁性片41とが吸着してノズルライザー2の自重下降を抑止し、ノズルライザー2に押し下げ力を与えることにより、同吸着を解除して同自重下降を許容する。
【0044】好ましくは、上記マグネット片40及び磁性片41はノズルライザー2の軸線と直交する面域において吸着する環状吸着面42,43を有する形状と配置にする。
【0045】詳述すると、上記ノズルライザー2の下方延在部の途中に磁性片41を設ける。該磁性片41は中心部にパイプ挿入孔45を有する円盤形を呈し、平面から成る環状吸着面43を有する。
【0046】上記磁性片41を挿入孔45を以ってノズルライザー2の外周面に外挿し、所定位置で同ライザー2と一体に固定する。従って磁性片41はノズルライザー2の軸線と同一軸線を以って環状に配置され、該軸線と同一軸線で且つ該軸線と直交する環状吸着面43を有する。
【0047】他方ガイドパイプ39の上部開口の上位付近に散布液導入パイプ1側に固定してマグネット片40を配置する。該マグネット片40は中心部にパイプ挿入孔44を有する円盤形を呈し、平面から成る環状吸着面42を有する。
【0048】上記マグネット片40を挿入孔44を以ってノズルライザー2の外周面に外挿し、該挿入孔44内をノズルライザー2が上下動可能とする。従ってマグネット片40はノズルライザー2の軸線と同一軸線を以って環状に配置され、該軸線と同一軸線で且つ該軸線と直交する環状吸着面42を有する。
【0049】好ましくは、上記マグネット片40は中心部にパイプ挿入孔46を有する断面U字形の環状磁性ケース47内に一体に嵌装し、該パイプ挿入孔46内にノズルライザー2を上下動可能に挿入する。
【0050】上記構成により、ノズルライザー2の上昇位置において、上記磁性片41がガイドパイプ39の上端開口より脱出した位置において、上記マグネット片40に吸着され、即ち吸着面42,43が吸着され、その吸着係止力にてノズルライザー2の自重下降を抑止する。
【0051】例えば上記ソケット継ぎ手14の雄ネジ筒部15の下端開口部とガイドパイプ39の上端開口部とを上下に接近して設け、該雄ネジ筒部15の下端開口部の内周面に上記マグネット片40を内嵌めし固定付けし、実質的に散布液導入パイプ1と一体に設ける。
【0052】上記により吸着面42,43はノズルライザー2の軸線と直交して平行に対向し、ノズルライザー2の上昇時に相互に吸着してノズルライザー2の自重下降を抑止する。
【0053】上記ソケット継ぎ手14の雄ネジ筒部15の下端開口には、ノズルライザー2を上下動可に挿入するパイプ挿入孔を有するOリング受け座板48とOリング押さえ板49を緊密に内嵌め固定し、両者48,49間にOリング50を保持し、該Oリング50をノズルライザー2の外周面に緊密に接触させてソケット継ぎ手14内への散布液3の浸入を防止すると共に、上記Oリング受け座板48の下面に上記マグネット片40の上面、即ち環状磁性ケース47の底面を接着材等にて固定する。
【0054】上記磁性片41はガイドパイプ39内をノズルライザー2と共に上下動し、ノズルライザー2の上昇時にガイドパイプ39の上端開口から脱出した直後にマグネット片40と吸着するのであるが、この磁性片41をノズルライザー2の回転防止手段として兼用する。
【0055】その具体例につき詳述すると、磁性片41の外周面に凹所51を単数又は複数設け、該凹所51にガイドパイプ39の内周面から軸線方向に亘って突出した、即ちガイドパイプ39の全長に亘って突出したリブ52を滑合し、該リブ52と凹所51の滑合にてノズルライザー2を回り止めしつつ、上昇と下降を案内する。
【0056】本発明においては、上記マグネット片40の吸着を利用した係止機構の他、係止爪と係止溝又は係止突起とによる係止機構等を採用することができる。
【0057】具体例として図6に示すように、上記マグネット片を設けた位置に弾性係止爪53を設け、上記磁性片を設けた位置に係止溝又は係止突起54を設ける。好ましくは、該係止溝又は係止突起54はノズルライザー2の下方延在部の途中に設けた環状係止溝又は環状突起にする。
【0058】上記構成により、ノズルライザー2の上昇位置において、上記環状係止溝又は環状係止突起54がガイドパイプ39の上端開口より脱出した位置において、上記弾性係止爪53と弾性的に係止され、その係止力にてノズルライザー2の自重下降を抑止する。
【0059】上記マグネット片40又は係止爪53によって形成された下降抑止手段により、上記散布液3の供給を停止しても、ノズルライザー2は自重にて下降せず上昇位置を保持する。
【0060】而して上記抑止手段によって下降を抑止されたノズルライザー2を作業員が押し下げることにより、上記マグネット片40と磁性片41の吸着係止が解除され、或いは弾性係止爪53が係止溝又は係止突起54から脱出するように外方へ弾性変位されて係止が解除されて、ノズルライザー2の自重下降を許容する。
【0061】上記ノズルライザー2の下端付近にフランジ11を設け、該フランジ11の外周面に上記ガイドパイプ39の内周壁に形成したリブ52に滑合してノズルライザー2の回転を防止する凹所12を設ける。これにより、ノズルライザー2は散布液3の液圧によって不規則な回動を来すことなく、軸線上を適切に上昇し且つ下降することが保証される。このフランジ11は磁性片41がガイドパイプ39の上端開口から脱出した時の回り止め手段として機能する。
【0062】上記フランジ11はノズルライザー2の下端から一体に張り出すか、又はノズルライザー2の下端開口縁にフレア加工を施して環状の係止部36を形成し、他方磁性片41と同一形状の円盤形の回り止めフランジ11を別部品にて形成し、この回り止めフランジ11をノズルライザー2に外挿して上記環状の係止部36に固定する。
【0063】
【発明の効果】本発明によれば、エアブローによるエア圧によりノズルライザーが上昇しても、該エア圧は常に隔室の1つによって形成された散布液通路とガイドパイプの下端開口を通じてノズルライザーの下端開口に加わることとなり、この結果散布液導入パイプ内とノズルライザー内の残留散布液を適切に排除し、この残留散布液に起因するノズル目詰まりや、散布液の凝固乃至凝縮、散布液の化学変化等の問題を可及的に解消できる。
【0064】又散布液導入パイプ内にガイドパイプを同一軸線となるように押し出し成形して隔室を形成する極めて簡単なる構成の付加によって、大きなコストアップを招かずに上記残留散布液解消の目的を有効に達成できる。
【出願人】 【識別番号】390025335
【氏名又は名称】マサル工業株式会社
【出願日】 平成11年8月11日(1999.8.11)
【代理人】 【識別番号】100070323
【弁理士】
【氏名又は名称】中畑 孝
【公開番号】 特開2001−45819(P2001−45819A)
【公開日】 平成13年2月20日(2001.2.20)
【出願番号】 特願平11−227619