トップ :: A 生活必需品 :: A01 農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業




【発明の名称】 乗用型施肥機
【発明者】 【氏名】畑山 至

【氏名】近藤 健一

【氏名】永木 寛

【要約】 【課題】乗用型施肥機において、施肥パイプを可及的に短くして管抵抗を減少させると共に、配管時の作業性やメンテナンス性を向上させる。

【解決手段】走行機体1の前側左右両側部に肥料タンク17L、17Rを設けると共に、該肥料タンク17L、17R内の流動性肥料を、走行機体1の後側に設けられる複数の施肥ノズル14に施肥パイプ18L、18Rを介して供給するにあたり、前記施肥パイプ18L、18Rを、走行機体1の左右両側部に形成されるステップ部15cの下部に平面視で略直線状に配管する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行機体の前側左右両側部に肥料タンクを設けると共に、該肥料タンク内の流動性肥料を、走行機体の後側に設けられる複数の施肥ノズルに施肥パイプを介して供給する乗用型施肥機において、前記施肥パイプを、走行機体の左右両側部に形成されるステップの下部に、平面視で略直線状に配管したことを特徴とする乗用型施肥機。
【請求項2】 請求項1において、左側肥料タンクから施肥ノズルに至る左側施肥パイプ配管経路と、右側肥料タンクから施肥ノズルに至る右側施肥パイプ配管経路とに、施肥パイプの詰りを監視するインジケータをそれぞれ介設するにあたり、該インジケータを、運転席の側方後方位置に左右振分け状に配置したことを特徴とする乗用型施肥機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ペースト状肥料、液状肥料等の流動性肥料を施す乗用型施肥機の技術分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種乗用型施肥機のなかには、走行機体の前側左右両側部に肥料タンクを設けると共に、該肥料タンク内の流動性肥料を、走行機体の後側に設けられる複数の施肥ノズルに施肥パイプを介して供給するように構成されたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかるに従来では、前記肥料タンク位置から施肥ノズル位置まで施肥パイプを配管するにあたり、左右の肥料タンクに接続される施肥パイプを機体中心付近で束ねると共に、該束ねた施肥パイプを、障害物を避けながら機体底部に蛇行状に配管していたため、施肥パイプが長くなって管抵抗が増大する許りでなく、配管作業やメンテナンス作業が煩雑になる不都合があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、走行機体の前側左右両側部に肥料タンクを設けると共に、該肥料タンク内の流動性肥料を、走行機体の後側に設けられる複数の施肥ノズルに施肥パイプを介して供給する乗用型施肥機において、前記施肥パイプを、走行機体の左右両側部に形成されるステップの下部に、平面視で略直線状に配管したことを特徴とするものである。つまり、施肥パイプを可及的に短くして管抵抗を減少させることができる許りでなく、配管時の作業性やメンテナンス性を向上させることができる。また、左側肥料タンクから施肥ノズルに至る左側施肥パイプ配管経路と、右側肥料タンクから施肥ノズルに至る右側施肥パイプ配管経路とに、施肥パイプの詰りを監視するインジケータをそれぞれ介設するにあたり、該インジケータを、運転席の側方後方位置に左右振分け状に配置したことを特徴とするものである。つまり、直線状の施肥パイプ配管経路上にインジケータを位置させることができるため、インジケータに接続するために施肥パイプの配管経路を大きく曲げる必要がなく、しかも、運転席後方に設けられるアッパリンク等からインジケータを離間させることができるため、インジケータの配設スペースを容易に確保することが可能になり、また、オペレータがインジケータを操作する際に運転席が邪魔になる不都合も回避することができる。
【0005】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態の一つを図面に基づいて説明する。図面において、1は乗用型施肥田植機の走行機体であって、該走行機体1は、機体フレーム1aの前部に搭載されるエンジン(図示せず)、該エンジンの発生動力を変速するトランスミッションケース(図示せず)、変速された動力を前後輪2、3に伝動するフロントアクスルケース4、リヤアクスルケース5等で構成されるが、機体後部には、昇降リンク機構6を介して植付部7が連結されている。そして、前記植付部7は、昇降リンク機構6の後端部に連結される植付部ホルダ8、該植付部ホルダ8にローリング自在に連結される植付部フレーム9、該植付部フレーム9から後方に突出する複数のプランタケース10、各プランタケース10に設けられる複数のプランタアーム11、左右スライド自在な苗載台12、前記プランタケース10の下方に上下揺動自在に設けられるフロート13等で構成されるが、各フロート13の左右両側部には、植付苗に沿って土中に流動性肥料(ペースト状肥料、液状肥料等)を施肥する施肥ノズル14が取付けられている。
【0006】15は前記走行機体1を覆う機体カバーであって、該機体カバー15の前部には、エンジンルーム上方を開閉自在に覆うボンネット部15aが形成される一方、機体カバー15の後部には、運転席16を取付けるための運転席取付部15bが膨出形成されるが、機体カバー15の左右両側部には、平面視で略直線状に延びるステップ部15cが機体の略全長に亘って形成されている。
【0007】17L、17Rは前記流動性肥料を貯溜する左右一対の肥料タンクであって、該肥料タンク17L、17Rは、機体前部の左右両側部にタンクブラケット17aを介して取付けられているが、肥料タンク17L、17Rの下部には、肥料タンク17L、17R内の流動性肥料を後述する施肥パイプ18L、18Rを介して施肥ノズル14に圧送する施肥ポンプ19L、19Rが設けられている。
【0008】前記施肥ポンプ19L、19Rの上面部には、肥料タンク17L、17R内の流動性肥料を吸入する肥料吸入口(図示せず)が設けられる一方、機体内方を向く側面部には、施肥条数に応じた個数(本実施形態では施肥条数10÷2=5)の肥料吐出口20が設けられるが、該肥料吐出口20は、前後方向に所定間隔を存して並設されている。
【0009】また、前記施肥パイプ18L、18Rには、左側施肥ポンプ19Lと後述する左側インジケータ21Lとの間に配管される左側一次送りパイプ22L、左側インジケータ21Lと所定の施肥ノズル14との間に配管される左側二次送りパイプ23L、左側インジケータ21Lと左側肥料タンク17Lとの間に配管される左側戻しパイプ24L、右側施肥ポンプ19Rと右側インジケータ21Rとの間に配管される右側一次送りパイプ22R、右側インジケータ21Rと所定の施肥ノズル14との間に配管される右側二次送りパイプ23R、右側インジケータ21Rと右側肥料タンク17Rとの間に配管される右側戻しパイプ24R等が含まれるが、上記の左側一次送りパイプ22Lおよび左側戻しパイプ24Lは、前記左側ステップ部15cの下部に沿って平面視で略直線状に配管されており、また同様に、右側一次送りパイプ22Rおよび右側戻しパイプ24Rも、右側ステップ部15cの下部に沿って平面視で略直線状に配管されている。従って、施肥パイプ18L、18Rを可及的に短くして管抵抗を減少させることができ、しかも、機体中心部に施肥パイプ18L、18Rを配管していた従来に比して配管時の作業性やメンテナンス性を向上させることが可能になる。
【0010】前記インジケータ21L、21Rは、施肥パイプ18L、18Rの詰りを検知する詰り検知機能と、条止めレバー25の操作に応じて対応する施肥ノズル14への肥料供給を停止する条止め機能とを備えている。そして、本実施形態では、左側肥料タンク17Lから施肥ノズル14に至る左側施肥パイプ配管経路と、右側肥料タンク17Rから施肥ノズル14に至る右側施肥パイプ配管経路とに、それぞれインジケータ21L、21Rを介設するにあたり、該インジケータ21L、21Rを、運転席16の側方後方位置に左右振分け状に配置しているため、直線状の施肥パイプ配管経路上にインジケータ21L、21Rを位置させることができ、その結果、インジケータ21L、21Rに接続するために施肥パイプ18L、18Rの配管経路を大きく曲げる必要がない。しかも、運転席後方に設けられるアッパリンク6a等からインジケータ21L、21Rを離間させることができるため、インジケータ21L、21Rの配設スペースを容易に確保することが可能になる許りでなく、オペレータがインジケータ21L、21Rを操作する際に運転席16が邪魔になる不都合も回避することができるようになっている。尚、26は機体後部から後方に突設されるインジケータブラケットである。
【0011】ところで、前記インジケータ21L、21Rの前面部には、複数の一次パイプ接続口27が左右方向に所定間隔を存して並設される一方、後面部には、二次パイプ接続口28が左右方向に所定間隔を存して並設されているが、本実施形態では、直線的な施肥パイプ18L、18Rの配管経路に対し、各インジケータ21、21Rの左右中心位置を機体中心側に所定寸法Aだけオフセットさせており、そのため、各一次送りパイプ22L、22Rの各一次パイプ接続口27に対する距離(接続に必要なパイプ長)に段階的な差が生じるようになっている。即ち、各一次送りパイプ22L、22Rの前端側を施肥ポンプ19に接続する際には、肥料吐出口20が前後方向に並設されているため、各一次送りパイプ22L、22Rの前端位置にズレが生じるが、このズレを、インジケータ21L、22Rに接続する際に相殺することができるため、一次送りパイプ22L、22Rのパイプ長を統一することができ、その結果、パイプ長が不統一である場合に比してコストダウンを計ることができる許りでなく、配管時の作業性を向上させることができるようになっている。
【0012】29は前記一次送りパイプ22L、22Rおよび戻しパイプ24L、24Rの中間部を保持するパイプクランプであって、該パイプクランプ29は、平板状に形成されるベース30の上下両面部に、ベース30との間で複数本(3本)のパイプを弾圧的に保持可能な板バネ部材31の一端部を固着して構成されると共に、予め前記機体フレーム1a(または機体フレーム1aに固設されるステップ後部支持部材1b)の左右両側部に外方突出姿勢でボルト固定されている。即ち、パイプクランプ29が予め機体フレーム1a側に設けられているため、一次送りパイプ22L、22R等の配管位置を容易に確認することができる許りでなく、一次送りパイプ22L、22R等をそのまま残した状態で機体カバー15の着脱を行うことができ、しかも、一次送りパイプ22L、22R等を板バネ部材31で弾圧状に保持するため、バンド式クランプを使用する場合に比して一次送りパイプ22L、22R等の付け外しが容易になる利点がある。尚、29Aは機体フレーム1aに取付けられるパイプクランプ、29Bはステップ後部支持部材1bに取付けられるパイプクランプである。
【0013】また、前記パイプクランプ29は、施肥条数が相違する施肥田植機でも共用することができる。つまり、施肥条数が少ない場合には、ベース30の片面のみに板バネ部材31を設ければよく、例えば6条施肥の場合には、ベース30の上面設けた板バネ部材31で3本の一次送りパイプ22L、22Rを保持する一方、ベース30の下面に沿わせた戻しパイプ24L、24Rをバンド式クランプを用いて保持すればよい。
【0014】叙述の如く構成されたものにおいて、走行機体1の前側左右両側部に肥料タンク17L、17Rを設けると共に、該肥料タンク17L、17R内の流動性肥料を、走行機体1の後側に設けられる複数の施肥ノズル14に施肥パイプ18L、18Rを介して供給するにあたり、前記施肥パイプ18L、18Rを、走行機体1の左右両側部に形成されるステップ部15cの下部に、平面視で略直線状に配管したため、施肥パイプ18L、18Rを可及的に短くして管抵抗を減少させることができる許りでなく、配管時の作業性やメンテナンス性を向上させることができる。
【0015】また、左側肥料タンク17Lから施肥ノズル14に至る左側施肥パイプ18Lの配管経路と、右側肥料タンク17Rから施肥ノズル14に至る右側施肥パイプ18Rの配管経路とに、施肥パイプ18L、18Rの詰りを監視するインジケータ21L、21Rをそれぞれ介設するにあたり、該インジケータ21L、21Rを、運転席16の側方後方位置に左右振分け状に配置したため、直線状の施肥パイプ配管経路上にインジケータ21L、21Rを位置させることができ、その結果、インジケータ21L、21Rに接続するために施肥パイプ18L、18Rの配管経路を大きく曲げる必要がなく、しかも、運転席後方に設けられるアッパリンク6a等からインジケータ21L、21Rを離間させることができるため、インジケータ21L、21Rの配設スペースを容易に確保することが可能になる許りでなく、オペレータがインジケータ21L、21Rを操作する際に運転席16が邪魔になる不都合も回避することができる。
【出願人】 【識別番号】000001878
【氏名又は名称】三菱農機株式会社
【出願日】 平成11年7月12日(1999.7.12)
【代理人】 【識別番号】100085394
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 哲夫
【公開番号】 特開2001−16943(P2001−16943A)
【公開日】 平成13年1月23日(2001.1.23)
【出願番号】 特願平11−197526