| 【発明の名称】 |
畦塗り機 |
| 【発明者】 |
【氏名】本多 薫
【氏名】永井 政臣
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| 【要約】 |
【課題】構造の簡略化により小型にでき、畦塗り機全体の重量も軽く、小型のトラクタに最適な畦塗り機を提供する。
【解決手段】畦塗り機1は、トラクタTに連結可能なトラクタ側フレーム2を備えるとともに、トラクタTの走行に基づいて畦塗り作業を行う土作業手段33を支持した作業側フレーム51を備える。連結アーム体31の長手方向の一端側をトラクタ側フレーム2に回動可能に連結した。連結アーム体31の長手方向の他端側を作業側フレーム51に往復移動可能に連結した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 トラクタに連結されるトラクタ側フレームと、このトラクタ側フレームに一端側が連結された連結アーム体と、この連結アーム体の他端側に連結された作業側フレームと、この作業側フレームにて支持され、前記トラクタの走行に基づいて畦塗り作業を行う土作業手段とを備え、前記連結アーム体は、一本のアーム形成部材のみで形成されていることを特徴とする畦塗り機。 【請求項2】 連結アーム体は、土作業手段を作業位置および非作業位置に設定できるようにトラクタ側フレームに一端側が回動可能に連結されていることを特徴とする請求項1記載の畦塗り機。 【請求項3】 作業側フレームは、土作業手段の左右方向の位置を調節できるように連結アーム体の他端側に往復移動可能に連結されていることを特徴とする請求項1または2記載の畦塗り機。 【請求項4】 圃場の土から受ける力によって土作業手段の浮上りを阻止する浮上り阻止手段を備えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の畦塗り機。 【請求項5】 土作業手段は、畦塗り用の土を耕耘して跳ね上げるロータリーと、このロータリーにて耕耘されて跳ね上げられた土を旧畦の上面部および側面部に塗り付けて整畦する畦塗り体とを有し、浮上り阻止手段は、圃場の土の中を走行しながら、前記畦塗り体を旧畦の上面部および側面部の少なくとも一方に押え付ける土中走行体を有することを特徴とする請求項4記載の畦塗り機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、トラクタに牽引されて畦塗り作業をする畦塗り機に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、この種の畦塗り機としては、例えば、トラクタ連結部を形成したトラクタ側フレームに土作業手段であるロータリーおよび畦塗り体をそれぞれ別々の連結部材を介して取り付けた構造の比較的大型の畦塗り機が広く知られている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来のような比較的大型の畦塗り機は、畦塗り機全体の重量が重いため、小型のトラクタには適さない問題を有している。 【0004】本発明は、このような点に鑑みなされたもので、構造の簡略化により小型にでき、畦塗り機全体の重量も軽く、小型のトラクタに最適な畦塗り機を提供することを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】請求項1記載の畦塗り機は、トラクタに連結されるトラクタ側フレームと、このトラクタ側フレームに一端側が連結された連結アーム体と、この連結アーム体の他端側に連結された作業側フレームと、この作業側フレームにて支持され、前記トラクタの走行に基づいて畦塗り作業を行う土作業手段とを備え、前記連結アーム体は、一本のアーム形成部材のみで形成されているものである。 【0006】そして、この構成では、トラクタに連結されるトラクタ側フレームと土作業手段を支持した作業側フレームとを、一本のアーム形成部材のみで形成した連結アーム体で連結したため、構造の簡略化により小型で、畦塗り機全体の重量も軽く小型のトラクタに最適である。 【0007】請求項2記載の畦塗り機は、請求項1記載の畦塗り機において、連結アーム体は、土作業手段を作業位置および非作業位置に設定できるようにトラクタ側フレームに一端側が回動可能に連結されているものである。 【0008】そして、この構成では、連結アーム体の回動により、土作業手段を作業位置および非作業位置に容易に設定可能である。 【0009】請求項3記載の畦塗り機は、請求項1または2記載の畦塗り機において、作業側フレームは、土作業手段の左右方向の位置を調節できるように連結アーム体の他端側に往復移動可能に連結されているものである。 【0010】そして、この構成では、作業側フレームの往復移動により、土作業手段の左右方向の位置を容易に調節可能である。 【0011】請求項4記載の畦塗り機は、請求項1ないし3のいずれかに記載の畦塗り機において、圃場の土から受ける力によって土作業手段の浮上りを阻止する浮上り阻止手段を備えたものである。 【0012】そして、この構成では、浮上り阻止手段が土作業手段の浮上りを阻止するので、畦塗り機全体の重量が軽くても、作業時に土作業手段が浮き上がることがない。 【0013】請求項5記載の畦塗り機は、請求項4記載の畦塗り機において、土作業手段は、畦塗り用の土を耕耘して跳ね上げるロータリーと、このロータリーにて耕耘されて跳ね上げられた土を旧畦の上面部および側面部に塗り付けて整畦する畦塗り体とを有し、浮上り阻止手段は、圃場の土の中を走行しながら、前記畦塗り体を旧畦の上面部および側面部の少なくとも一方に押え付ける土中走行体を有するものである。 【0014】そして、この構成では、簡単な構成であるにもかかわらず、土中走行体にて畦塗り体の畦からの浮き上がりを確実に阻止可能である。 【0015】 【発明の実施の形態】以下、本発明の畦塗り機の一実施の形態の構成を図面を参照して説明する。 【0016】図1ないし図4において、1は畦塗り機で、この畦塗り機1は、トラクタTに着脱可能に装着され、牽引されて畦塗り作業を行うものである。 【0017】この畦塗り機1は、トラクタTの後端部に連結される略左右対称形状の固定機枠であるトラクタ側フレーム2を備え、このトラクタ側フレーム2は、畦塗り機1のトラクタTと対向する側である前側の位置に配置されている。 【0018】このトラクタ側フレーム2は、畦塗り機1の後方に向って開口した外形略直方体で箱形状のベース部3を有し、このベース部3にはトラクタ連結部である三点連結部4がトラクタT側である前方に向って突設され、この三点連結部4にトラクタTの三点リンク機構T1が着脱可能に連結されている。なお、三点連結部4は、トップピン5を有するトップマスト6、ロワピン7を有する左右一対のロワアーム8,8等にて構成されている。 【0019】また、ベース部3の下部の幅方向である左右方向の中央位置には、軸受け部11にて回転可能に軸支された入力軸12が前方に向って突設され、この入力軸12の先端側にトラクタTのPTO軸(図示せず)がユニバーサルジョイント等を介して連結されているとともに、この入力軸12の基端側に軸方向に伸縮自在の動力伝達軸体13の一端側が連結部材13aを介して連結されている。なお、図4に示すように動力伝達軸体13の外周側には保護カバー14が取り付けられている。この保護カバー14は、図示しないチェーンで回転規制されている。 【0020】さらに、ベース部3の上部の幅方向である左右方向の中央位置には、軸方向が上下方向に一致したアーム連結部としての支軸体15が設けられており、この支軸体15は、互いに上下に離間対向した上板部16および中間板部17間に架け渡されている。なお、入力軸12と支軸体15とは互いに直交状に配置され、これらの入力軸12および支軸体15は、それぞれ、図1に示されるように、平面からみてトラクタTの左右方向中心線X上に位置している。 【0021】また、ベース部3の左右一対の側板部18,19のうちの一方の側板部19、すなわち、図1中、右側の側板部19は、畦塗り機1の前後方向である幅方向の寸法が左側の側板部18に比べて短い寸法に設定されている。また、この右側の側板部19の内側には、互いに上下に離間対向した一対のピン保持体としてのピン保持板21,21がこの右側の側板部19に沿って固着されている。 【0022】このピン保持板21は、畦塗り機1の前後方向に長手方向を有する細長矩形板形状に形成され、長手方向の一端部が左側の側板部18より畦塗り機1の後方側の位置に位置している。そして、このピン保持板21の一端部には、上下に貫通したピン挿通用孔22が形成されている。 【0023】一方、畦塗り機1は、図1ないし図4に示すように、細長形状の連結アーム体31を備えている。この連結アーム体31は、例えば、長手方向の中間で折り曲げられた平面視略く字をなす細長四角筒形状の一本のアーム形成部材32のみで形成されている。なお、このアーム形成部材32は、土作業手段33を持上げ支持可能な強度を有するように設定されている。 【0024】そして、この連結アーム体31の長手方向の一端側すなわち基端側が、畦塗り作業をする土作業手段33を作業位置および非作業位置に設定できるように、トラクタ側フレーム2の支軸体15に回動可能に連結されている。すなわち、連結アーム体31の基端部には、上下に開口した細長円筒形状の連結部35が形成され、この連結部35内に支軸体15が回動可能に挿通保持されている。 【0025】また、連結アーム体31は、基端側には第1直線部36を有し、先端側には第1直線部36の端部に連続した第2直線部37を有している。この第1直線部36の長手方向の中間部下面には、軸方向が上下方向に一致した連結軸部38が突出形成されており、この連結軸部38に、連結アーム体31の回動を規制してこの連結アーム体31をトラクタ側フレーム2に対して固定する細長板形状の固定体40の長手方向の一端部が、回動可能に連結されている。この固定体40は、長手方向の一端部を中心として略水平面に沿って揺動自在に配置され、長手方向の中央部には上下面に貫通した作業位置設定用孔41が開口形成され、長手方向の他端部である自由端部には上下面に貫通した非作業位置設定用孔42が開口形成されている。 【0026】そして、固定体40の作業位置設定用孔41と、トラクタ側フレーム2のピン保持板21のピン挿通用孔22とを上下に一致させた状態で、これらの作業位置設定用孔41およびピン挿通用孔22に操作体としての操作ピン43を挿通して装着すると、連結アーム体31がトラクタ側フレーム2に対して固定され、土作業手段33が図1に示されるようにトラクタTの前進走行に基づいて畦塗り作業可能な作業位置に設定された状態となる。なお、この状態では、連結アーム体31の第2直線部37は、トラクタTの走行方向と交差する左右水平方向に沿って位置している。 【0027】また、固定体40の非作業位置設定用孔42と、トラクタ側フレーム2のピン保持板21のピン挿通用孔22とを上下に一致させた状態に切り換えて、これらの非作業位置設定用孔42およびピン挿通用孔22に操作ピン43を挿通して装着すると、連結アーム体31がトラクタ側フレーム2に対して固定され、土作業手段33が図2に示されるようにトラクタTの後方位置である非作業位置に設定された状態となる。 【0028】さらに、連結アーム体31の第2直線部37の先端部には、例えば上下に貫通したオフセット量調節用の複数、例えば二つの調節用孔44,44が、開口形成されている。二つの調節用孔44,44は、第2直線部37の長手方向に互いに間隔を介して並んで配置されている。 【0029】また一方、畦塗り機1は、図1ないし図4に示すように、土作業手段33を支持した状態で、連結アーム体31の回動に応じて移動可能な可動機枠である作業側フレーム51を備えている。 【0030】この作業側フレーム51は、連結アーム体31の長手方向の他端側すなわち先端側に、土作業手段33の左右方向の位置を調節、すなわち、トラクタTの左右方向中心線Xからの距離を調節できるように、往復移動可能に連結されている。 【0031】この作業側フレーム51は、一端面が開口した四角筒形状のアーム連結部52を有し、このアーム連結部52内に、連結アーム体31の第2直線部37の先端部がスライド自在に挿入されている。 【0032】そして、作業側フレーム51のアーム連結部52に形成されたピン挿通用孔54と、連結アーム体31の第2直線部37の選択された一の調節用孔44とを上下に一致させた状態で、これらの調節用孔44およびピン挿通用孔54に操作体としての調節ピン55を挿通して装着すると、連結アーム体31が作業側フレーム51に対して固定され、土作業手段33がトラクタTの大きさ、すなわち、例えば後輪幅寸法に応じた所定の作業位置に調節された状態、すなわち、トラクタTの左右方向中心線Xからのずれ量(オフセット量)が所定量に調節された状態となる。 【0033】また、アーム連結部52の上面には上方に向って突出した二つの板部56,56にて形成された調節体取付け部材57が固着され、アーム連結部52の下面には下方に向って突出した断面コ字形状の支軸体取付け部材58が固着されている。 【0034】そして、調節体取付け部材57には、細長板形状の作業深さ調節用の調節体60の長手方向の一端部である基端部が、水平状のピン61を介して回動可能に取り付けられている。この調節体60は、先端側が昇降するように基端部を中心として略鉛直面に沿って揺動自在に配置され、先端部には左右に貫通した複数、例えば三つの調節用孔62,62,62が開口形成され、これらの三つの調節用孔62,62,62は調節体60の長手方向に互いに間隔を介して並んで配置されている。 【0035】一方、支軸体取付け部材58にて、軸方向が水平方向に一致した支軸体65が軸支され、この支軸体65に細長形状の支持アーム66の基端部が回動可能に取り付けられている。この支持アーム66は、先端側が昇降するように基端部を中心として略鉛直面に沿って揺動自在に配置され、先端部近傍の上面には互いに左右に離間対向した一対のピン保持部67,67が突出形成され、各ピン保持部67には左右に貫通したピン挿通用孔68が開口形成されている。 【0036】そして、支持アーム66のピン挿通用孔68と、調節体60の選択された一の調節用孔62とを左右に一致させた状態で、これらの調節用孔62およびピン挿通用孔68に操作体としての調節ピン69を挿通して装着すると、支持アーム66がアーム連結部52に対して固定され、土作業手段33が圃場の土の状態等に応じた所定の作業位置に調節された状態、すなわち、所定の作業深さ位置に調節された状態となる。 【0037】すなわち、この支持アーム66には、複数の取付け枠71を介して単一伝動ケース72が取り付けられており、この単一伝動ケース72は、支持アーム66とともにこの支持アーム66と一体となって支軸体65を中心として回動する。なお、単一伝動ケース72は、一つのユニットとして形成され、土作業手段33を支持する支持フレームの機能を備えたものである。 【0038】ここで、この単一伝動ケース72は、図5に示すように、入力軸用ケース部74を有し、この入力軸用ケース部74の一側面からロータリー出力軸用ケース部75が突出形成され、入力軸用ケース部74の他側面から畦塗り体出力軸用ケース部76が突出形成されている。 【0039】この入力軸用ケース部74は、複数の軸受け部材81にて回転可能に軸支された駆動軸である中間入力軸82が収容され、この中間入力軸82の先端側は、入力軸用ケース部74の側面に開口形成された挿通口74aを介して入力軸用ケース部74外に突出している。 【0040】この中間入力軸82の入力軸用ケース部74外に突出した先端部には、一端側を連結部材13aを介して入力軸12に連結した動力伝達軸体13の他端側が連結部材13bを介して連結されている。なお、連結部材13aおよび連結部材13bは、それぞれ、例えばダブル広角ジョイント等のユニバーサル等である。また、図1および図2に示すように中間入力軸82は、作業側フレーム51の支軸体65と平行状に配置されている。 【0041】また、中間入力軸82の入力軸用ケース部74内に位置する基端部には、第1べベルギア83および第1ギア84が軸方向に並んで固着されている。この中間入力軸82の第1べベルギア83には、複数の軸受け部材85にて回転可能に軸支された中間連絡軸86の第2べベルギア87が噛み合わされ、この中間連絡軸86の第2ギア88にロータリー出力軸91の第3ギア92が噛み合わされている。 【0042】このロータリー出力軸91は、入力軸用ケース部74内に位置する一方の軸受け部材93と、ロータリー出力軸用ケース部75の先端に位置する他方の軸受け部材94とにて回転可能に軸支され、基端部除く部分がロータリー出力軸用ケース部75内に収容されている。 【0043】そして、ロータリー出力軸91のロータリー出力軸用ケース部75外に突出した先端部に、爪取付け部材95が固着され、この爪取付け部材95に複数の爪96が放射状に取り付けられている。そして、これらの爪96、爪取付け部材95等にて前処理体としてのロータリー98が構成され、このロータリー98は、ロータリー出力軸91を介して単一伝動ケース72のロータリー出力軸用ケース部75にて回転可能に支持されている。このロータリー98は、トラクタTからの駆動力を受けて、ロータリー出力軸91と一体となって回転し、畦塗り用の土を耕耘して跳ね上げる。なお、ロータリー98の上方および側方には、図1に示されるように土の飛散を防止するカバー体99が配置されている。 【0044】一方、中間入力軸82の第1ギア84には、畦塗り体出力軸用ケース部76内に位置する複数の軸受け部材100にて回転可能に軸支された畦塗り体出力軸101の第4ギア102が噛み合わされている。 【0045】この畦塗り体出力軸101は、基端側半分が畦塗り体出力軸用ケース部76内に収容され、先端側半分が畦塗り体出力軸用ケース部76外に突出している。なお、畦塗り体出力軸101の軸方向とロータリー出力軸91の軸方向とは平面視で直交し、ロータリー出力軸91の軸方向は、トラクタTの走行方向に一致し、畦塗り体出力軸101の軸方向は、トラクタTの走行方向と交差する方向に一致している。畦塗り体出力軸101の軸方向と支軸体65の軸方向とは、平面視で略一致している。 【0046】そして、畦塗り体出力軸101の畦塗り体出力軸用ケース部76外に突出した先端部に、環状部材104を介して畦塗り体105が取り付けられている。この畦塗り体105は、ロータリー98の後方位置に位置し、例えば、旧畦の上面部を整畦する円筒形状の上面塗り部材106、旧畦の側面部を整畦する截頭円錐形状の側面塗り部材107等にて構成されている。この畦塗り体105の上方には土の飛散を防止するカバー体108が配設されている。 【0047】そして、これらのロータリー98および畦塗り体105にて構成された土作業手段33が所定の作業位置に設定された状態で、トラクタT側からの駆動力が、入力軸12、動力伝達軸体13等を介して、中間入力軸82に入力されると、ロータリー出力軸91が回動駆動されるとともに畦塗り体出力軸101が回動駆動され、その結果、ロータリー98の爪96で畦塗り用の土が耕耘されて跳ね上げられ、この土が畦塗り体105の上面塗り部材106にて旧畦の上面部に塗り付けられ、側面塗り部材107にて旧畦の側面部に塗り付けられ、新畦が形成される。畦塗り体105の回転速度は、トラクタTの車輪回転速度よりも速くなるように設定されている。 【0048】また一方、畦塗り機1は、図3および図4に示すように、作業時に、圃場の土から受ける力によって土作業手段33のロータリー98および畦塗り体105の畦からの浮き上りを阻止する浮上り阻止手段111を備えている。 【0049】この浮上り阻止手段111は、支持アーム66および伝動ケース72に取付け部材112を介して固定的に取り付けた上下方向に長手方向を有する細長板状の支持体113を有し、この支持体113の下端部に圃場の土中を走行可能な土中走行体115がこの支持体113と一体となって形成されている。 【0050】この土中走行体115は、例えば、畦塗り体105の側面塗り部材107を旧畦の側面部に押え付ける側面塗り部材押付け部117と、畦塗り体105の上面塗り部材106を旧畦の上面部に押え付ける上面塗り部材押付け部116とにて構成されている。 【0051】この側面塗り部材押付け部117は、例えば、上下方向に長手方向を有する細長板形状に形成され、図1に示すように傾斜状に配置されている。すなわち、側面塗り部材押付け部117は、幅方向の一端側から他端側に向って、すなわち、走行方向の後端側から前端側に向って、トラクタTの左右方向中心線Xからの距離が徐々に増大する方向に傾斜している。なお、図3に示すように側面塗り部材押付け部117の走行方向前端縁部には地面を垂直状に切削する切削刃部117aが形成されている。 【0052】また、上面塗り部材押付け部116は、略四角板形状に形成され、図3に示すように、側面塗り部材押付け部117の下端部に傾斜状に固定されている。すなわち、上面塗り部材押付け部116は、走行方向の後端側から前端側に向って下方向に傾斜し、走行方向前端側が先細形状に形成されている。 【0053】そして、トラクタTの走行に基づく土中走行体115の走行時に、側面塗り部材押付け部117の走行方向前方を向いた一側面に土圧が作用し、その結果、側面塗り部材107が走行方向一側である右方に付勢され、側面塗り部材107の外面側が旧畦の傾斜した側面部に比較的強い押圧力で押え付けられる。同時に、上面塗り部材押え部116の上面に土圧が作用し、その結果、上面塗り部材106が下方に付勢され、上面塗り部材106の下面側が旧畦の上面部に比較的強い押圧力で押え付けられる。このため、畦塗り体105にて固く締った畦が形成される。また、入力軸12、動力伝達軸体13、中間入力軸82、中間連絡軸86、ロータリー出力軸91、畦塗り体出力軸101等にて伝動手段110が構成され、この伝動手段110は、トラクタT側からの動力をロータリー98および畦塗り体105からなる土作業手段33に伝達するものである。 【0054】次に、上記一実施の形態を用いて、旧畦を補修する畦塗り作業を行う場合について説明する。 【0055】土作業である畦塗り作業を行うに当って、作業者は、トラクタTの三点リンク機構T1を利用して畦塗り機1を所定の高さ位置に持上げ保持し、操作ピン43を抜き取った状態で、連結アーム体を支軸体15を中心として一の方向に回動させることにより、固定体40の作業位置設定用孔41と、トラクタ側フレーム2のピン保持板21のピン挿通用孔22とを上下に一致させる。 【0056】そして、これらの一致した作業位置設定用孔41およびピン挿通用孔22に、操作ピン43を上方から差し込んで、連結アーム体31をトラクタ側フレーム2に対して固定し、土作業手段33を図1に示す所定の作業位置に設定する。 【0057】また、トラクタTの後輪幅寸法に応じて、調節ピン55の抜き差しにより、土作業手段33のオフセット量を調節する。すなわち、ロータリー98および畦塗り体105を、トラクタTの一側である右側の後輪の後方位置より畦側寄りに位置させる。 【0058】さらに、圃場の土の状態に応じて、調節ピン69の抜き差しにより、土作業手段33の作業深さを調節する。すなわち、ロータリー98および畦塗り体105を、例えば図3に示すようにそれぞれ同じ高さ位置に設定したり、或いは、図示しないが、ロータリー98を畦塗り体105より低い位置に設定したりする。 【0059】こうして、ロータリー98および畦塗り体105を所定の作業姿勢に設定し、トラクタTの三点リンク機構T1による持上げ保持を解除した後、トラクタTの後輪を旧畦に沿わせながら、トラクタTを前進走行方向に走行させると、このトラクタTと一体となって畦塗り機1が圃場を走行し、土作業手段33のロータリー98で畦塗り用の土が耕耘されて跳ね上げられ、この跳ね上げられた土が畦塗り体105にて旧畦に塗り付けられて整畦され、新畦が形成される。 【0060】また、この畦塗り機1の走行時には、浮上り阻止手段111の土中走行体115は、圃場の土の中を走行し、この土中走行体115には所定方向の土圧が作用し、その結果、畦塗り機1の重量がその分だけ増大し、畦塗り体105の側面塗り部材107が旧畦の傾斜した側面部に比較的強い押圧力で押え付けられ、畦塗り体105の上面塗り部材106が旧畦の上面部に比較的強い押圧力で押え付けられ、固く締った新畦が形成される。 【0061】一方、作業者は、畦塗り機1の運搬時、畦塗り機1のトラクタTへの脱着時等には、作業者は、トラクタTの三点リンク機構T1を利用して畦塗り機1を所定の高さ位置に持上げ保持し、操作ピン43を抜き取った状態で、連結アーム体を支軸体15を中心として他の方向に回動させることにより、固定体40の非作業位置設定用孔42と、トラクタ側フレーム2のピン保持板21のピン挿通用孔22とを上下に一致させる。 【0062】そして、これらの一致した非作業位置設定用孔42およびピン挿通用孔22に、操作ピン43を上方から差し込んで、連結アーム体31をトラクタ側フレーム2に対して固定し、土作業手段33を所定の非作業位置に設定する。 【0063】すなわち、図2に示すように、土作業手段33であるロータリー98および畦塗り体105を、トラクタTの走行方向と交差する傾斜方向に並べた状態として、トラクタTの後方位置に設定する。 【0064】このトラクタTの後方位置とは、例えば、畦塗り機1を持上げ保持した状態でのトラクタTの左右重量バランスを良好にできるように、畦塗り機1全体の重心がトラクタTの後方で左右方向中心線X上に位置する位置、或いは、例えば、畦塗り機1のトラクタT側方への出っ張りを少なくできるように、畦塗り機1の左右方向の寸法(幅方向寸法)の中心がトラクタTの後方で左右方向中心線X上に位置する位置である。なお、トラクタTの後方位置は、畦塗り機1全体の重心および畦塗り機1の左右方向の寸法(幅方向寸法)の中心が、ともにトラクタTの後方で左右方向中心線X上に位置する位置であってもよい。 【0065】このようにして、上記一実施の形態によれば、トラクタTに連結されるトラクタ側フレーム2とロータリー98および畦塗り体105からなる土作業手段33を支持した作業側フレーム51とを一本のアーム形成部材32のみで形成した連結アーム体31にて連結したため、従来の畦塗り機に比べて、構造の簡略化により小型にでき、畦塗り機1全体の重量も軽く、小型のトラクタに最適である。また、部品点数が少なく、製造、メンテナンスを容易にでき、しかも、きわめて安価に製造できる。 【0066】また、この連結アーム体31の回動により、土作業手段33を作業位置および非作業位置に容易に設定でき、さらに、作業側フレーム51のスライド移動により、土作業手段33の左右方向の位置を容易に調節できる。 【0067】さらに、小型のトラクタに適した小型の畦塗り機1であり、畦塗り機1全体の重量も軽いが、浮上り阻止手段111がロータリー98および畦塗り体105の浮上りを阻止するので、ロータリー98で畦塗り用の土を適切に耕耘して跳ね上げることができ、畦塗り体105で固く締った畦を形成できる。 【0068】なお、上記実施の形態では、連結アーム体31は、土作業手段33を作業位置および非作業位置に設定できるようにトラクタ側フレーム2に基端側を回動可能に連結した構成として説明したが、例えば、連結アーム体31の基端部をトラクタ側フレーム2のアーム連結部に連結固定した構成でもよい。 【0069】また、上記いずれの実施の形態でも、作業側フレーム51は、土作業手段33の左右方向の位置を調節できるように連結アーム体31の先端側に往復移動可能に連結した構成として説明したが、例えば、連結アーム体31の先端部を作業側フレーム51のアーム連結部に連結固定した構成でもよい。 【0070】さらに、上記いずれの実施の形態でも、連結アーム体31は、長手方向の中間で折り曲げられた平面視略く字をなす細長四角筒形状の一本のアーム形成部材32のみで形成した構成として説明したが、例えば、一直線状の一本のアーム形成部材のみで形成してもよく、また、二本以上のアーム形成部材で形成してもよい。 【0071】また、上記いずれの実施の形態でも、浮上り阻止手段111は、支持体113の下端部に土中走行体115を一体形成した構成として説明したが、例えば、土中を走行する土中走行体115と、地面の上を走行する支持体113とを別体の構成としてもよく、支持体113は土中走行体115を支持可能な部材であればよい。 【0072】なお、土中走行体115は、側面塗り部材押付け部117および上面塗り部材押付け部116の両方を有する構成として説明したが、例えば、側面塗り部材押付け部117および上面塗り部材押付け部116のいずれか一方のみを有する構成でもよい。 【0073】また、上記いずれの実施の形態でも、畦塗り機1は、畦塗り機1の姿勢設定に際し、操作ピン43および調節ピン55,69の抜き差し等、作業者の手作業を必要とする構成として説明したが、例えば、流体圧シリンダ等の駆動手段およびこの駆動手段を制御する制御手段等を利用することにより、作業者の手作業を要しない全自動の構成とすることもできる。なお、操作ピン43および調節ピン55,69の抜き差し方式に代えて、ねじ等を用いたねじ方式の構成とするこもできる。 【0074】なお、上記実施の形態における各部材の形容はあくまでも例示であり、これらの記載には限定されない。また、各部材は必要に応じて省略できる。 【0075】 【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、トラクタに連結されるトラクタ側フレームと土作業手段を支持した作業側フレームとを、一本のアーム形成部材のみで形成した連結アーム体にて連結したため、構造の簡略化により小型にでき、畦塗り機全体の重量も軽く小型のトラクタに最適であり、また、部品点数が少なく、製造、メンテナンスを容易にでき、しかも、きわめて安価に製造できる。 【0076】請求項2記載の発明によれば、連結アーム体の回動により、土作業手段を作業位置および非作業位置に容易に設定できる。 【0077】請求項3記載の発明によれば、作業側フレームの往復移動により、土作業手段の左右方向の位置を容易に調節できる。 【0078】請求項4記載の発明によれば、浮上り阻止手段が土作業手段の浮上りを阻止するので、畦塗り機全体の重量が軽くても、作業時に土作業手段が浮き上がることがなく、畦塗り作業を適切に行うことができる。 【0079】請求項5記載の発明によれば、簡単な構成であるにもかかわらず、土中走行体にて畦塗り体の畦からの浮き上がりを確実に阻止でき、固く締った畦を形成できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000188009 【氏名又は名称】松山株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年6月14日(2000.6.14) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100062764 【弁理士】 【氏名又は名称】樺澤 襄 (外3名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−352803(P2001−352803A) |
| 【公開日】 |
平成13年12月25日(2001.12.25) |
| 【出願番号】 |
特願2000−179038(P2000−179038) |
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