| 【発明の名称】 |
耕耘ロータリ装置のリヤカバーロック機構 |
| 【発明者】 |
【氏名】滝沢 哲也
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| 【要約】 |
【課題】トラクタに付設する耕耘ロータリにおいて、ワイヤのキンクを解消し、且つコストを押さえたリヤカバーロック機構を提供する。
【解決手段】トラクタ5に付設する耕耘ロータリ6における、耕耘爪11を具備した耕耘カバー13の後部に回動自在に枢支したリヤカバー14を、該リヤカバー14を弾圧するハンガーロッド18の上方へのスライドをワイヤ23を利用した遠隔操作により規制するリヤカバーロック機構において、ロック機構の遠隔操作レバー27とワイヤ23係止部の間に融通機構を設けて、ロック解除時におけるワイヤの押し戻しを吸収するようにした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 トラクタに付設する耕耘ロータリにおける、耕耘爪を具備した耕耘カバーの後部に回動自在に枢支したリヤカバーを、該リヤカバーを弾圧するハンガーロッドの上昇スライドをワイヤによる遠隔操作で規制するリヤカバーロック機構において、ロック機構の遠隔操作レバーとワイヤ係止部の間に融通機構を設けて、ロック解除時におけるワイヤの押し戻しを吸収するようにしたことを特徴とする耕耘ロータリ装置のリヤカバーロック機構。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、トラクタに付設する耕耘ロータリ装置における、ロック操作ワイヤのキンク防止効果を有するリヤカバーロック機構に関する。 【0002】 【従来の技術】トラクタに付設する耕耘ロータリにおいて、該耕耘ロータリの耕耘カバー内部に耕耘爪を具備し、該耕耘カバーの後部に回動自在に枢支したリヤカバーを、土寄せ作業時や耕耘ロータリ着脱時にスタンドとして利用する等においてリヤカバーを下方に回動した状態で固定する為のリヤカバーロック機構に関する技術は公知となっており、例えば特開平4−4801号に示す如くである。従来のトラクタに付設された耕耘ロータリにおいて、リヤカバーをロックするために遠隔操作レバーを操作すると、ワイヤが操作レバーに対し連動し、ハンガーロッド上部に連設されたブラケットを回動することで、該ブラケットがハンガーロッドの上昇スライドを抑制し、該ハンガーロッドに連設されたリヤカバーが下方に固定される構造となっている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、リヤカバーのロック解除操作時においては、リヤカバー下部に負荷がかかりハンガーロッド上部がブラケットに接触する、若しくは、ブラケットそのものの動きが土や埃、油切れ等により円滑に動かない等、ブラケットの動きが一時的に阻害されることがあり、従来のリヤカバーロック機構では前記の如くブラケットの動きが阻害された状態において遠隔操作レバーでロック解除の操作を行うと、ワイヤの遠隔操作レバー側端はロックを解除する方向に動くが、ブラケットの動きが円滑でないためにワイヤ下端では反力が発生しワイヤを両端から押圧してしまい、ワイヤがキンクしてしまうことがあった。ワイヤは一度キンクすると、ブラケットの動きが円滑な場合においても再度キンクを繰り返し易くなる。 【0004】そこでリヤカバーのロック解除時における、遠隔操作レバーとそれに連動するワイヤの動きとを分離するため、該遠隔操作レバーとワイヤの動きを連結するリンクの数を増加する等の工夫がなされてきた。しかし前記のリンクを追加することでワイヤのキンクを防止する構造では、リヤカバーロック装置の構成部品が増え、大幅なコストアップとなってしまっていた。 【0005】以上の問題に臨み、本発明は、ワイヤのキンクを解消し、且つコストを押さえた耕耘ロータリのリヤカバーロック機構を提供するものである。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するための手段を説明する。即ち、請求項1に記載の如く、トラクタに付設する耕耘ロータリにおける、耕耘爪を具備した耕耘カバーの後部に回動自在に枢支したリヤカバーを、該リヤカバーを弾圧するハンガーロッドの上昇スライドをワイヤによる遠隔操作で規制するリヤカバーロック機構において、ロック機構の遠隔操作レバーとワイヤ係止部の間に融通機構を設けて、ロック解除時におけるワイヤの押し戻しを吸収するようにした。 【0007】 【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態である第一実施例について説明する。図1は本発明の第一実施例におけるリヤカバーロック機構を採用した耕耘ロータリ6を装備したトラクタ5の後部側面図であり、図2は同じく平面図である。図3は同じくリヤカバーロック装置の遠隔操作レバー27近傍平面図であり、図4は同じくロック解除時におけるワイヤ23下端近傍側面図、同じく図5はロック時におけるワイヤ23下端近傍側面図である。また、図6は同じく本発明の第一実施例における、リヤカバーロック装置のロック解除時の遠隔操作レバー27近傍側面図であり、図7は同じくロック時の遠隔操作レバー27近傍側面図、図8は同じくロック解除操作時の遠隔操作レバー27近傍側面図である。 【0008】図1乃至図3を用いて本発明のリヤカバーロック機構を採用したトラクタ5の耕耘ロータリ装置について全体的な構成を説明する。図1に示す如く、後部に耕耘ロータリ6を付設したトラクタ5において、該トラクタ5後部のPTO軸9により耕耘ロータリ6のギヤボックス8の入力軸に動力が伝達されると、該ギヤボックス8内で回動方向が変えられ、メインビームにより耕耘ケース10に動力が伝達され、耕耘爪11を植設した耕耘爪軸12を回動する。該耕耘爪11の回動軌跡の周囲には耕耘カバー13とリヤカバー14が連設され、耕耘カバー13の後端に枢支軸15を介してリヤカバー14を回転自在に枢支している。耕耘カバー13は略爪軸12を中心に前後回動可能に構成されて、ハンドル16を回動することによって前後に回動して位置調整する構造になっている。 【0009】前記リヤカバー14の両側にはステー17・17が突設され、該ステー17・17にハンガーロッド18の下部が枢支されている。ハンガーロッド18の上部では該ハンガーロッド18がスライドパイプ45を貫通し、これによりハンガーロッド18は摺動自在となっている。該スライドパイプ45は、耕耘カバー13より後上方に突設したロッドステー19の先端で回動自在に枢支軸46により枢支されている。ハンガーロッド18には図示しないバネが外嵌されてリヤカバー14を下方に回動するように付勢しており、スライドパイプ45はパイプに構成されて下方からのバネの上端を接当可能にしている。そして、前記ロッドステー19の先端に断面視コ字状のブラケット20が枢支され、該ブラケット20の開放側の一端には固定及びストッパーを兼用するバネ受け係止め片22が設けられ、該バネ受け係止め片22とロッドステー19の間に付勢バネ21(図4)が係止され、ブラケット20をロック解除方向に付勢している。そして、ブラケット20の他端にはワイヤ23の取付部42が設けられ、ブラケット20の閉塞側の内面がハンガーロッド18の上端を押さえ、その内面にロック時の回動を規制するストッパー25が装設されている。 【0010】また、耕耘ロータリ6の上部に設けられた左右アッパーアーム26R・26Lには、図3に示すように、ロック側ストッパーピン33、解除側ストッパーピン32、ワイヤアウター受け37が横設され、レバー軸36が該左右アッパーアーム26R・26Lに貫通して枢支されている。前記レバー軸36の左端には遠隔操作レバー27が固設され、左右アッパーアーム26R・26L間のレバー軸36からはピン34が突設され、前記ロック側ストッパーピン33と解除側ストッパーピン32の間で回動可能としている。 【0011】また、該レバー軸36はリンク28基部のボス28aを貫通遊嵌し、該リンク28の先端に前記ワイヤ23の他端を係止し、該リンク28は前記ロック側ストッパーピン33と解除側ストッパーピン32の間で回動可能とし、更に、該リンク28の側面から前記ピン34側に向かってストッパーピン29が水平方向に突設され、レバー軸36(遠隔操作レバー27)を前方へ回動した時には、該レバー軸36のピン34がストッパーピン29を押し上げることで、リンク28、レバー軸36及び遠隔操作レバー27が同時に前方へ回動する仕組みとなっている。また、遠隔操作レバー27とアッパーアーム26の間にはスプリング35が介装されて、該スプリング35が死点越えすることによって、遠隔操作レバー27をロック側と解除側に維持できるようにしている。そして、以上の構成において、リンク28(ストッパーピン29)とロック側ストッパーピン33とピン34により融通機構を構成しており、遠隔操作レバー27が解除側に位置しているときには、ストッパーピン29がロック側ストッパーピン33とピン34の間で回動できるようにしている。 【0012】ここで図4乃至図8を用いて本発明に係るリヤカバーロック機構について詳しく説明する。なお、リヤカバーロック機構要部のリヤカバーロック解除状態を図4及び図6に、同じくリヤカバーロック状態を図5及び図7に示す。 【0013】ロック時の機構について説明する。まず、土寄せ作業や耕耘ロータリ着脱時にスタンドとして利用する時には、耕耘ロータリ6を上昇させて、リヤカバー14をその自重により下方に回動した状態とし、ハンガーロッド18も下方へ摺動した状態となる。このとき、ハンガーロッド18の上端はブラケット20を前方へ回動できる状態となっている。この状態で遠隔操作レバー27を前方へ回動すると、レバー軸36に固設されたピン34がリンク28より突設したストッパーピン29に当接して、リンク28も同時に回動して、ロック側ストッパーピン33に当接するまで回動され、この動きに連動して該リンク28に取り付けられたワイヤ23が引っ張られることになる。該ワイヤ23が引っ張られることにより、該ワイヤ23の後端部に係止されたブラケット20が回動し、該ブラケット20に装設されたストッパー25がハンガーロッド18の上端に当接するまで回動される。この位置がリヤカバーロック位置となり、該ハンガーロッド18の上下動は前記ブラケット20とストッパー25により規制され、リヤカバー14は下方へ回動した位置でロックされ、耕耘ロータリ6を下降して前進することで土寄せができ、下降したままとすることでスタンドとして利用できる。なお、スプリング35によって遠隔操作レバー27はロック状態に保持される。 【0014】次に、前記ロック状態を解除する機構について説明する。リヤカバーロック解除操作では、耕耘ロータリ6を上昇させて、図8に示す如く遠隔操作レバー27を後方に倒すと、ピン34が解除時ストッパーピン32に当接して、その位置でスプリング35によって後方へ回動した位置で維持される。一方、前記ブラケット20は付勢バネ21により解除方向へ付勢されているので、ワイヤ23の前方への引っ張り力がなくなると同時に後方へ回動され、該ブラケット20に固設されたバネ受け係止片22がロッドステー19に当接するまで後方へ回動する。ハンガーロッド18はブラケット20による規制が外れ上方へ摺動自在となり、リヤカバー14のロックが解除されることになる。そして、前記ブラケット20の後方への動きに連動し、ロック時とは逆方向にワイヤ23が引かれることになり、ワイヤ23前端部では、遠隔操作レバー27のロック解除操作によりリンク28が解除時ストッパー32に当接するまで回動する。 【0015】従来のリヤカバーロック機構においては、ロック解除時に遠隔操作レバーと同時にリンクも回動する。しかし、耕耘作業時でリヤカバーに負荷がかかった場合等では、ハンガーロッドが上方へ押し上げられ、捩れ等で枢支軸が圧迫されると、ブラケットが前方へ回動することがあり、また、ブラケットそのものにおける土や埃の侵入、油切れ、錆等、若しくはワイヤの摺動抵抗等に起因し、ブラケットが一時的に円滑に動作しない状況が生じた時において、レバーを解除状態へ倒すと、ワイヤ後端部は引かれないがワイヤ前端部でリンクがワイヤを押圧してしまう。この結果、ワイヤは両端から急激に圧縮されることにより、ワイヤのキンクが生じていた。これに対し、本発明にかかるリヤカバーロック機構では、ロック解除操作時において、前記の如くブラケットが一時的に円滑に動作せずとも、ロック解除時におけるワイヤの押し戻しに対して、融通機構によってリンクと遠隔操作レバーが連動しなくなるため、ワイヤはキンク(捩れ等)することがなく、ロック操作に支障が生じることをなくすことができるのである。 【0016】上述のように、本発明にかかる耕耘ロータリのリヤカバーロック機構は、ワイヤキンク防止構造を有しないリヤカバーロック機構とほぼ同等の部品点数で、且つ大幅な部品構造の変更を必要とせずワイヤキンク防止を実現しており、これに加え従来のキンク防止効果を有するリヤカバーロック機構に対し、部品点数の削減を可能とし、大幅なコストダウンに寄与できるのである。 【0017】更に本発明の別の実施の形態である、トラクタ5の耕耘ロータリ6におけるリヤカバーロック機構の第二実施例について説明する。図9は第二実施例におけるリヤカバーロック装置の遠隔操作レバー27近傍平面図であり、図10は図9におけるリヤカバーロック時のX−X矢視断面図、図11は同じく図9におけるリヤカバーロック解除操作時のX−X矢視断面図、及び図12は同じくリンクの斜視図である。 【0018】本第二実施例は前記第一実施例において、ワイヤ23の上端を支持するリンク28の構造に関して、ストッパーピン29をなくして、図12に示す如く該リンク28基部のボス28aに切欠40を設けて、該切欠40を融通機構としている。このように構成することによって、リヤカバーロック操作時はレバー軸36に固設されたピン34が、リンク28基部のボス28aに設けられた切欠40を引っかけるかたちとなり、レバー軸36及びリンク28が遠隔操作レバー27の動きに連動して、ワイヤ23を前方へ引っ張り、ブラケット20を前方へ回動してハンガーロッド18の上方へのスライドを規制する。リヤカバーロック解除操作時は図11に示す如く、遠隔操作レバー27及び該遠隔操作レバー27に固設されたレバー軸36は同時に回動し、リンク28は付勢バネ21の解除方向の付勢力により後方へ回動される。ここで、リヤカバー14に負荷がかかってワイヤ23が前方へ押し戻されたとしても、切欠40内においてピン34が回動してキンクが生じないのである。以上の如く、切欠40を設けたリンク28基部のボス28aが、該リンク28に前記第一実施例に記載のストッパーピン29を装設することなく該ストッパーピン29に相当する作用をもたらしている。 【0019】 【発明の効果】本発明は以上の如く構成したので、請求項1に記載の如く、トラクタに付設する耕耘ロータリにおける、耕耘爪を具備した耕耘カバーの後部に回動自在に枢支したリヤカバーを、該リヤカバーを弾圧するハンガーロッドの上方へのスライドをワイヤによる遠隔操作で規制するリヤカバーロック機構において、ロック機構の遠隔操作レバーとワイヤ係止部の間に融通機構を設けて、ロック解除時におけるワイヤの押し戻しを吸収するようにしたので、従来の同形態の装置に大幅な変更を加えることなく融通機構を構成することができ、リヤカバーロック機構を低コストで実現でき、ロック解除操作時にワイヤが押圧されても融通機構によって、ワイヤはキンクを免れることができて、作動不良が生じることがなく、リヤカバーロック操作が可能となる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000198330 【氏名又は名称】石川島芝浦機械株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年5月9日(2000.5.9) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100080621 【弁理士】 【氏名又は名称】矢野 寿一郎
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| 【公開番号】 |
特開2001−314101(P2001−314101A) |
| 【公開日】 |
平成13年11月13日(2001.11.13) |
| 【出願番号】 |
特願2000−135888(P2000−135888) |
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