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【発明の名称】 管理機
【発明者】 【氏名】早田 裕光

【氏名】中野 将憲

【氏名】丹治 光彦

【要約】 【課題】ミッションケース内のデフ機構の小型コンパクト化を可能とさせて、管理機のミッションケースの小型化を容易に可能とさせる。

【解決手段】左右走行輪(1)に回転差を発生させるデフ機構(87)をミッションケース(2)に内設させた管理機において、デフ機構(87)の入力部(84)を中心として左右一側にデフケース(83)、他側にデフロック用の爪クラッチ(89)を配設した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 左右走行輪に回転差を発生させるデフ機構をミッションケースに内設させた管理機において、デフ機構の入力部を中心として左右一側にデフケース、他側にデフロック用の爪クラッチを配設したことを特徴とする管理機。
【請求項2】 ミッションケースの内壁面にベアリングを介してデフケースの一側外径部を回転自在に支持させたことを特徴とする請求項1記載の管理機。
【請求項3】 左右一対のデフサイドギヤのうち一方のギヤをベアリングと略同一平面上に配置させたことを特徴とする請求項2記載の管理機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えば中耕除草または耕耘作業などを行う歩行型の管理機に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来、この種管理機に用いられるデフ機構は大きく、重量が大なうえ高コストなもので、デフ機構を内設するミッションケースも必然的に大きなものとなって機体が大型化し、トレッドも大となるため、作業幅の広い作業にしか適正に対応できないなどの不都合があった。
【0003】
【課題を解決するための手段】したがって本発明は、左右走行輪に回転差を発生させるデフ機構をミッションケースに内設させた管理機において、デフ機構の入力部を中心として左右一側にデフケース、他側にデフロック用の爪クラッチを配設して、デフ機構を小型コンパクトなものとさせて、ミッションケースの小型化を図って、トレッドも小さくして作業幅の狭い作業にも適正に対応させて作業の適応性を向上させるものである。
【0004】また、ミッションケースの内壁面にベアリングを介してデフケースの一側外径部を回転自在に支持させて、ミッションケース内にデフケースを簡潔に組込んでミッションケースの小型コンパクト化を容易に可能とさせるものである。
【0005】さらに、左右一対のデフサイドギヤのうち一方のギヤをベアリングと略同一平面上に配置させて、ミッションケース内にデフケース及びデフサイドギヤなどデフ機構をコンパクトに組込んで、ミッションケースの小型化を容易に可能とさせるものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。図1乃至図5に示す如く、左右一対の走行輪(1)をミッションケース(2)に車軸(3)を介して装設させ、ミッションケース(2)後部にヒッチ台(4)を固定させ、ヒッチ台(4)とミッションケース(2)に操向ハンドル(5)基端を連結させ、ミッションケース(2)の後方斜上方に操向ハンドル(5)を設け、変速レバー(6)、主クラッチレバーであるデッドマンレバー(7)、PTOクラッチレバー(8)、デフロックレバー(9)などを操向ハンドル(5)のループ形操作部(10)に取付けると共に、前記ミッションケース(2)上面の略水平面(11)にエンジン(12)を上載させて固定させ、エンジン(12)出力を無段変速する油圧変速機(13)をミッションケース(2)後部の右側面に固定させ、エンジン(11)の出力軸(14)に油圧変速機(13)の入力軸(18)を連結させ、プーリ(15)(16)及びベルト(17)を介して変速機(13)の出力軸(19)に車軸(3)を連結させるように構成している。
【0007】また、前記ミッションケース(2)を側面視略L形に形成して後側を下方に突出させ、ミッションケース(2)後側の下部に車軸(3)を配備させ、前記エンジン(11)の出力軸(14)と車軸(3)間に変速機(13)を配設させ、エンジン(11)の駆動力を上方から後下方に伝えて走行輪(1)を駆動させると共に、前記ミッションケース(2)の変速機(13)前方にPTO軸(20)を配設させ、該ケース(2)及び伝動ケース(21)を介してロータリ作業機(22)を機体前方に支持させている。
【0008】前記ロータリ作業機(22)はロータリ軸(23)とロータリ刃(24)とを有し、前記PTO軸(20)に伝動ケース(21)を介しロータリ軸(23)を連結させると共に、耕耘と草刈に兼用する複数の切削ロータリ刃(24)をロータリ軸(23)に取付け、各切削ロータリ刃(24)の上面及び左右をロータリカバー(25)及び左右側板(26)によって閉塞させ、走行輪(1)前進と同一方向回転の切削ロータリ刃(24)正転によって耕耘作業を行わせる一方、切削ロータリ刃(24)の逆転によって草刈作業を行わせる。
【0009】さらに、前記作業機(22)の耕耘作業と同時に畦立作業を行わせる後作業機(27)を備え、ヒッチ台(4)後側に固設する後ヒッチ(28)にヒッチピン(29)を介して後作業機(27)を着脱自在に設けると共に、ヒッチピン(29)回りに回転させて昇降自在に後作業機(27)を後ヒッチ(28)に取付け、後作業機(27)を下降着地させて畦立作業位置に支持させたり、ヒッチ台(4)後側に後作業機(27)を持上げて非作業位置に支持させる。また、前記エンジン(11)後側に燃料タンク(30)を設ける。
【0010】図6にも示す如く、平面視門形のゲージフレーム(31)両端部を作業機(22)前方に突出させて左右ゲージ輪(32)を取付け、前記ゲージフレーム(31)の門形中間部に固設する結合フレーム(33)の結合子(34)に調高ハンドル(35)前端のネジ軸(36)を結合させるもので、前記調高ハンドル(35)を機体の中心ラインより右側で前後方向に配設し、ハンドル(35)後端側を操向ハンドル(5)の下方位置まで延設させて、操向ハンドル(5)位置でハンドル(35)後端のハンドル操作部(37)の回動操作を可能に設けている。そして前記ゲージフレーム(31)の門形支脚部(31a)を側面視略L形に形成して、ロータリカバー(25)の左右側板(26)に支軸(38)を介し回転自在に取付ける回転支持体(39)に、支脚部(31a)のL形コーナ部を上側より当接保持させて、調高ハンドル(35)の回動操作時には支持体(39)を中心としてゲージフレーム(31)を揺動させ、ゲージ輪(32)を昇降させるように構成している。
【0011】また、前記ロータリカバー(25)前方に平面視門形の前面カバー(40)を備えるもので、前面カバー(40)の両端部を前記支脚部(31a)の前端内側に固定させて、ゲージ輪(32)の地上高の調節時にはゲージ輪(32)と一体に前面カバー(40)も移動させて、例えば作業機(22)を下降させる耕耘作業時には作業機(22)に対しては前面カバー(40)を上昇位置とさせて圃場面との干渉を回避させ、また作業機(22)を上昇させる草刈作業時には作業機(22)に対しては前面カバー(40)を下降位置とさせて、草や小石などの作業機(22)前方への飛散を防止するように構成している。
【0012】図5に示す如く、前記ロータリ軸(23)に爪台(41)を固定させ、爪台(41)に支軸(42)を介してロータリ刃(24)を回転自在に軸支させ、ロータリ軸(23)回転時に遠心力によって放射線方向にロータリ刃(24)を突出させ、支軸(42)回りの回転によって衝撃を吸収させるロータリ刃(24)の高速逆転によって草刈を行わせると共に、前記爪台(41)に後退ストッパ(43)を固定させ、ロータリ軸(23)を正転させて耕耘するとき、ロータリ刃(24)を後退ストッパ(43)に当接させ、耕耘抵抗に対してロータリ刃(24)を後傾姿勢で固定支持させ、後退ストッパ(43)を介して後退角を形成してロータリ刃(24)を支持させて耕耘抵抗を低減させ乍ら耕耘力(深さ)を確保するように構成している。
【0013】図6乃至図9に示す如く、作業機(22)を耕耘及び草刈高さ位置の2段階に切換える作業高さ切換部材(44)を調高ハンドル(35)の中間に連結させるもので、前記ミッションケース(2)と伝動ケース(21)を連結するPTO軸(20)外側の軸パイプ(45)に切換部材(44)下端を固設させ、該切換部材(44)の前後方向に開設する長孔(46)の前端・中間・後端下側に草刈・中立・耕耘ノッチ(47)(48)(49)形成して、前記ハンドル(35)を嵌挿固定するハンドル受体(50)の両側丸軸部(50a)を前記ノッチ(47)(49)に係合させるとき、ハンドル(35)を大きく前後に移動させて、受体(50)と草刈ノッチ(47)の係合時にあってはゲージ輪(32)を下動位置とさせ、且つハンドル操作部(37)の回動操作によってゲージ輪(32)を下動位置で無段階に小さく変化させて、作業機(22)の耕深を1cmとする低草刈作業や、地上高を30mm或いは40mmとする高草刈作業或いは移動作業などを行う一方、受体(50)と耕耘ノッチ(49)の係合時にあってはゲージ輪(32)を上動位置とさせ、且つハンドル操作部(37)の回動操作によってゲージ輪(32)を上動位置で無段階に小さく変化させて、作業機(22)の耕深を10cm或いは5cmとする耕耘作業などを行うように構成している。
【0014】また、前記調高ハンドル(35)を草刈用ノッチ(47)或いは耕耘用ノッチ(49)を切換える時、ミッションケース(2)内の走行変速ギヤ部(51)及び作業変速ギヤ部(52)も同時に変速切換するもので、前記切換部材(44)の中立ノッチ(48)下側位置の支軸(53)に揺動筒軸(54)を回動自在に支持させ、該筒軸(54)に切換板(55)と揺動アーム(56)の各基端を固設させている。前記切換板(55)は切換部材(44)に近接して略平行に筒軸(54)に下側基端を固設させ、上端平坦面(55a)を前記長孔(46)の下側面に沿わせ、中央に中立ノッチ(48)に一致させる略同形の中立溝(57)を形成し、平坦面(55a)両端を草刈及び耕耘ノッチ(47)(49)位置まで延設させて、ハンドル(35)の丸軸部(50a)と中立ノッチ(48)の係合時は切換板(55)の中立溝(57)も丸軸部(50a)に係合させて平坦面(55a)を水平とする中立姿勢に切換板(55)を保つ一方、ハンドル(35)と草刈及び耕耘ノッチ(47)(49)の係合時にあっては丸軸部(35a)で平坦面(55a)両端を押圧して、前記支軸(53)を中心として切換板(55)を左右に回動させるように構成している。
【0015】また、前記軸パイプ(45)の切換部材(44)下側位置の固定受け台(57)に揺動軸(58)を介し側面視門形の揺動板(59)を左右揺動自在に設けて、該揺動板(59)の一端側と前記揺動アーム(56)とをロッド(60)を介し連動連結すると共に、前記ギヤ部(51)(52)に連結する変速切換ロッド(61)の他端側を係合軸(62)を介し揺動板(59)の他端側の長孔(59a)に連結させて、前記ハンドル(35)の受体(50)を切換部材(44)の草刈及び耕耘ノッチ(47)(49)に位置させるとき、軸(58)を中心として揺動板(59)を揺動させ切換ロッド(61)を略左右水平方向に移動させてギヤ部(51)(52)の切換えを行うように構成している。
【0016】また図3乃至図5に示す如く、前記ミッションケース(2)前側の下部をロータリカバー(25)の外周面に沿う円弧面(2a)に形成して、該円弧面(2a)にロータリカバー(25)外周面の後半部を固設すると共に、ロータリカバー(25)の左右側板(26)でロータリ軸(23)の両端を支持して部品点数や組立工数を削減させコストの低減を図るように構成している。
【0017】さらに、前記側板(26)の外側にボルト(63)を介し取外し自在に且つロータリ軸(23)を中心に回動自在に側面カバー(64)を取付けるもので、側面カバー(64)は形状を扇形に形成し、ロータリカバー(25)の円弧外周面の外径寸法より側面カバー(64)の円弧外周の外径寸法を小に設け、ロータリ軸(23)を中心とする円弧形の2つのボルト(63)用の長孔(65)を側面カバー(64)に開設し、該長孔(65)及びボルト(63)を介し側面カバー(64)を側板(26)に取付けて、ゲージ輪(32)の上動する地上高(作業高さ)の低い作業機(22)の耕耘作業時などでは図3仮想線を示す如く側面カバー(64)を上動させ、側板(26)形状内にカバー(64)を収納する一方、ゲージ輪(32)の下動する地上高の高い作業機(22)の草刈作業時などでは図3実線に示す如く側面カバー(64)を下動させ、側板(26)より側面カバー(64)を突出させて、側板(26)下端部と圃場面間に大きく形成される間隙をカバー(64)で覆ってロータリ刃(25)を保護するように構成している。
【0018】このように、走行輪(1)を有する機体に作業ロータリであるロータリ作業機(22)を装備させる管理機において、作業機(22)の上方を覆うロータリカバー(25)の左右側板(26)に側面カバー(64)を回動自在に設けたもので、作業機(22)の作業高さ(地上高)の高い草刈作業時などでロータリカバー(25)の左右側板(26)のみではロータリ刃(24)を適正に保護できないときには、左右側板(26)と圃場間の間隙を側面カバー(64)で覆って、作業機(22)をロータリカバー(25)と側面カバー(64)とで適正に保護した良好な作業を行うことができる。
【0019】また、側面カバー(64)の形状を扇形に形成し、ロータリカバー(25)の左右側板(26)の外径形状より側面カバー(64)の外径形状を小に設けたもので、耕耘作業など側面カバー(64)を必要としない通常作業時には、ロータリカバー(25)の左右側板(26)の形状内に側面カバー(64)を収納状態とさせて該カバー(64)が作業中の障害となるのを防止すると共に、草刈作業などのカバー(64)必要時には最大有効に作用させて作業機(22)を適正に保護することができる。
【0020】さらに、側面カバー(64)の回動中心を作業機(22)の回転中心であるロータリ軸(23)或いはロータリ軸(23)近傍に設けたもので、側面カバー(64)を必要としない耕耘作業時などではロータリカバー(25)の左右側板(26)の略半円形状内にコンパクトに収納すると共に、側面カバー(64)の必要時には左右側板(26)の円弧外径線に沿う状態に左右側板(26)から側面カバー(64)を効果的に突出させて、作業機(22)の適正な保護を図ることができる。
【0021】また、前記ロータリカバー(25)の後端に蝶番(66)を介し回動自在にリヤカバー(67)の上端を取付けると共に、該カバー(67)の下端に上下寸法の短いゴム板(68)を固着させて、ロータリカバー(25)と圃場面間の距離が大きく変化する場合にもリヤカバー(67)の回動によって良好に対応させると共に、ゴム板(68)の上下寸法を短くすることによって作業機(22)側への巻込みを防止するように構成している。
【0022】図10、図11に示す如く、前記エンジン(14)の出力を変速機(13)に伝達するベルト(17)のテンションクラッチである主クラッチ(69)をクラッチワイヤ(70)を介して入切するデッドマンレバー(7)及びミッションケース(2)に内設するデフ機構(87)のデフロックの入切をワイヤ(71)を介して行うデフロックレバー(9)をループ形状に形成して操向ハンドル(5)のループ形操作部(10)に設けるもので、各レバー(7)(9)の左右外側幅をハンドル操作部(10)の左右巾側幅より小さく設け、ハンドル(5)にレバー(7)(9)の基端を連結させるレバー回動軸(72)(73)をハンドル(5)の下側面の前後に連結させ、デッドマンレバー(7)中央横方向のレバー操作部(7a)をハンドル操作部(10)より上方に、またデフロックレバー(9)中央横方向のレバー操作部(9a)をハンドル操作部(10)より下方に配置させて、操向ハンドル(5)の後側或いは左右両側の何れの操作位置からもレバー(7)(9)までの距離を略一定とさせて、容易にレバー(7)(9)の操作を可能とさせるように構成している。
【0023】また図11に示す如く、主クラッチ(69)が入となるデッドマンレバー(7)の下動時及びデフロックが切(ロック解除)となるデフロックレバー(9)の上動時には、デッドマンレバー(7)の操作部(7a)をハンドル操作部(10)の上面側で若干前方位置に近接させると共に、デフロックレバー(9)の操作部(9a)をハンドル操作部(10)の下面側中央に近接させて、各レバー(7)(9)の操作必要時にはその都度ハンドル操作部(10)より手を離すことなくハンドル操作部(10)とともに各レバー(7)(9)の操作部(7a)(9a)を容易に一緒に握って主クラッチ(69)の入、デフロックの切操作を行う一方、ハンドル操作部(10)より手が離れるデッドマンレバー(7)及びデフロックレバー(9)の上動及び下動時には主クラッチ(69)を切、デフロックを入として作業を中断させるように構成している。
【0024】図12乃至図16に示す如く、前記ミッションケース(2)内には、油圧変速機(13)の出力軸(19)に設ける高低速ギヤ(74)(75)と、切換軸(76)に設けて走行変速ギヤ部(51)を構成する高低速切換ギヤ(77)と、出力軸(19)に遊嵌する遊転軸(78)と切換軸(76)を常時連結する一対の減速ギヤ(79)(80)と、デフピニオンギヤ(81)及び左右デフサイドギヤ(82a)(82b)をパイプ状のデフケース(83)に内設させ該ケース(83)に固設するスプロケット(84)をチェン(85)を介し前記遊転軸(78)の固定スプロケット(86)に連結させるデフ機構(87)と、右車軸(3)に摺動自在にスプライン嵌合させてフオーク(88)の操作でもってスプロケット(84)に継断自在に結合するデフロックである爪クラッチ(89)とを備え、前記デフロックレバー(9)の操作によってワイヤ(71)及びフオークシャフト(90)及びフオーク(88)を介しスプロケット(84)に爪クラッチ(89)を結合させるとき、車軸(3)と各ギヤ(81)(82a)(82b)をデフケース(83)と一体とさせて左右車軸(3)の回転差をなくして一体回転させると共に、爪クラッチ(89)とスプロケット(84)の結合解除時には左右車軸(3)間に回転差の発生するデフ機能を有するように構成している。
【0025】またこの場合デフ機構(87)の入力部である入力スプロケット(84)に対し左側にパイプ形状のデフケース(83)、右側にデフロック用の爪クラッチ(89)を配設して、デフ機構(87)を小型コンパクトに形成して低コストとさせると共に、ミッションケース(2)の小型化を図ってトレッドも小さくして、作業幅の狭い作業にも適正に対応可能とさせるように構成している。
【0026】さらに、前記デフケース(83)に固定する入力スプロケット(84)は、該スプロケット(84)位置で左車輪(3)にスプライン嵌合するカラー(91)の外周に回転自在に嵌合支持させると共に、スプロケット(84)のカラー(91)嵌合部より外側に前記爪クラッチ(89)に係合させるクラッチ係合部(89a)を形成して、デフ機構(87)の入力スプロケット(84)でデフロックする構成とすることによって、強度向上とデフロック機能の安定性を向上させると共に、デフ機構(87)の小型コンパクト化を図るように構成している。
【0027】またさらに、ミッションケース(2)の左内壁面にベアリング(92)の外輪外周面を嵌合させると共に、該ベアリング(92)の内輪内周面にデフケース(83)の右端外周面を嵌合させてデフケース(83)の支持構造を簡略化してデフ機構(87)の小型コンパクト化を図るように構成している。
【0028】また、前記ベアリング(92)は大径に設け、左サイドギヤ(82a)をベアリング(92)内輪の内側に配設して、ベアリング(92)の幅内にピニオンギヤ(81)及びデフケース(83)の一部とともに左サイドギヤ(82a)を組込んで、ベアリング(92)と左サイドギヤ(82a)とを略同一平面上に配置させる状態とさせてデフ機構(87)の小型コンパクトを図ってミッションケース(2)を小型に形成可能に構成している。
【0029】さらに、前記ミッションケース(2)内には、入力軸(18)に設ける高速逆転ギヤ(93)と低速正転スプロケット(94)と、PTO変速軸(95)に遊転支持して正転スプロケット(94)にチェン(96)を介し連結する正転用遊転スプロケット(97)と、変速軸(95)にスプライン嵌合して前記逆転ギヤ(93)或いは遊転スプロケット(97)の内ギヤ(98)に択一的に結合させる作業変速ギヤ部(52)を構成する正逆転切換ギヤ(99)と、前記PTO軸(20)に遊転支持して変速軸(95)の固定スプロケット(100)にチェン(101)を介し連結させるPTO入力スプロケット(102)と、PTO軸(20)にスプライン嵌合して入力スプロケット(102)に爪クラッチ(103)を介し係脱自在に連結させるブレーキ板(104)と、爪クラッチ(103)の切時ブレーキ板(104)を圧接させてPTO軸(20)を制動する加圧板(105)と、前記PTOクラッチレバー(8)の操作によってフオークシャフト(106)を介しブレーキ板(104)を左右に摺動させ爪クラッチ(103)の入切を行うPTOクラッチフオーク(107)とを備え、伝動ケース(21)の伝動チェン(108)を介してPTO軸(20)にロータリ軸(23)を連結させ、ロータリ刃(24)を低速で正転させて耕耘作業を行う一方、ロータリ刃(25)を高速で逆転させて草刈作業を行うように構成している。
【0030】また、2つの前記切換ギヤ(77)(99)を切換操作する単一の変速フオーク(109)を、ミッションケース(2)内まで臨ませる前記切換ロッド(61)に固設して、前記調高ハンドル(35)で作業機(22)の耕耘及び草刈高さ位置の2段階の切換えを行うときには、2つの切換ギヤ(77)(99)も同時に2段階に切換えて、耕耘時には切換ロッド(61)を右移動させてギヤ(75)(77)及び(98)(99)を結合状態とさせて走行及び作業速度を低速とさせると共に、草刈作業時には切換ロッド(61)を左移動させてギヤ(74)(77)及び(93)(99)を結合状態とさせて走行及び作業速度を高速とさせるように構成している。
【0031】このように、走行輪(1)を有する機体に作業ロータリであるロータリ作業機(22)を装備させる管理機において、走行速度を変速する走行変速部である切換ギヤ(77)とロータリ速度を変速する作業変速部である切換ギヤ(99)とをミッションケース(2)内に備えると共に、これら切換ギヤ(77)(99)を同時に変速操作するもので、各種ロータリ作業の作業速度に適した走行速度で作業を行って作業性を向上させると共に、誤操作などによる作業速度と走行速度の不一致を防止して、作業精度を向上させることができる。
【0032】また、作業機(22)と圃場間の距離を変更する作業高さ調節部材である調高ハンドル(35)でもって切換ギヤ(77)(99)の同時変速操作を行うもので、調高ハンドル(35)による作業機(22)の支持高さ変更時には作業速度と走行速度の同速変速も行って、耕耘或いは草刈など各種作業に適した作業高さと適正作業及び走行速度のもとで誤操作なく良好な作業を行うことができる。
【0033】さらに、調高ハンドル(35)の調節段と走行及び作業速度の変速段を同一に設けたもので、耕耘或いは草刈時など作業機(22)の作業高さ変更時には作業及び走行速度も必ずその作業に適した速度に誤操作なく変速動作されて、操作性と作業性を向上させることができる。
【0034】また、1本の切換ロッド(61)に単一の変速フオーク(109)を取付けた簡単な構成で、2つの切換ギヤ(77)(99)の同時切換えを行って、走行及び作業速度間にタイミングの遅れのない確実な変速を可能にできる。
【0035】さらに、調高ハンドル(35)は操向ハンドル(5)を操作する運転側で容易に操作可能となると共に、作業高さ切換部材(44)で大巾な作業機(22)の高さ調節が、また前記ネジ軸(36)と結合子(34)の結合によって微小の高さ調節が行えて、作業機(22)の適正高さ位置にスムーズ且つ正確に配置させることができる。
【0036】
【発明の効果】以上実施例から明らかなように本発明は、左右走行輪(1)に回転差を発生させるデフ機構(87)をミッションケース(2)に内設させた管理機において、デフ機構(87)の入力部(84)を中心として左右一側にデフケース(83)、他側にデフロック用の爪クラッチ(89)を配設したものであるから、デフ機構(83)を小型コンパクトなものとさせて、ミッションケース(2)の小型化を図って、トレッドも小さくして作業幅の狭い作業にも適正に対応させて作業の適応性を向上させることができるものである。
【0037】また、ミッションケース(2)の内壁面にベアリング(92)を介してデフケース(83)の一側外径部を回転自在に支持させたものであるから、ミッションケース(2)内にデフケース(83)を簡潔に組込んでミッションケース(2)の小型コンパクト化を容易に可能とさせることができるものである。
【0038】さらに、左右一対のデフサイドギヤ(82a)(82b)のうち一方のギヤ(82a)をベアリング(92)と略同一平面上に配置させたものであるから、ミッションケース(2)内にデフケース(83)及びデフサイドギヤ(82a)などデフ機構(87)をコンパクトに組込んで、ミッションケースの小型化を容易に可能とさせることができるものである。
【出願人】 【識別番号】000006851
【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社
【出願日】 平成12年4月20日(2000.4.20)
【代理人】 【識別番号】100062270
【弁理士】
【氏名又は名称】藤原 忠治
【公開番号】 特開2001−299007(P2001−299007A)
【公開日】 平成13年10月30日(2001.10.30)
【出願番号】 特願2000−118975(P2000−118975)